JP2006058177A - 電磁流量計 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電磁流量計は、測定管1と、電極2a,2bと、電極2a,2bを含む、測定管軸方向と垂直な平面に対して非対称な磁場を流体に印加する励磁コイル3と、電極2a,2bで検出される、流体の流速とは無関係な∂A/∂t成分の起電力と流体の流速に起因するv×B成分の起電力との合成起電力から、∂A/∂t成分を抽出し、合成起電力の中のv×B成分の流速の大きさVにかかる係数であるスパンの変動要因を除去する正規化処理を行うスパン補正部51と、抽出された∂A/∂t成分を正規化処理したときに得られる∂A/∂t成分を、正規化された合成起電力の中から取り除いてv×B成分を抽出する0点補正部52と、v×B成分から流体の流量を算出する流量出力部6とを備える。
【選択図】 図20
Description
同一周波数で異なる振幅の余弦波P・cos(ω・t)、正弦波Q・sin(ω・t)は、以下のような余弦波に合成される。P,Qは振幅、ωは角周波数である。
P・cos(ω・t)+Q・sin(ω・t)=(P2+Q2)1/2 ・cos(ω・t−ε)
ただし、ε=tan-1(Q/P) ・・・(1)
L・exp(j・ε)=L・cos(ε)+j・L・sin(ε) ・・・(2)
式(2)は複素ベクトルに関する表記であり、jは虚数単位である。Lは複素ベクトルの長さを与え、εは複素ベクトルの方向を与える。したがって、複素座標平面上の幾何学的関係を分析するには、複素ベクトルへの変換を活用すると都合がよい。
以下の説明では、電極間起電力がどのような挙動を示し、従来技術はこの挙動をどのように利用しているかを説明するために、上記のような複素座標平面への写像と、複素ベクトルによる幾何学的分析を採用する。
図30は、特許文献1の電磁流量計の原理を説明するためのブロック図である。この電磁流量計は、被測定流体が流れる測定管1と、被測定流体に印加される磁場および測定管1の軸PAXの双方と直交し、かつ被測定流体と接触するように測定管1に対向配置され、前記磁場と被測定流体の流れとによって生じた起電力を検出する一対の電極2a,2bと、測定管軸PAXの方向と直交する、電極2a,2bを含む平面PLNを測定管1の境としたとき、この平面PLNを境とする測定管1の前後で非対称な、時間変化する磁場を被測定流体に印加する励磁コイル3とを有する。
B1=b1・cos(ω0・t−θ1) ・・・(3)
式(3)において、b1は振幅、ω0は角周波数、θ1はω0・tとの位相差(位相遅れ)である。以下、磁束密度B1を磁場B1とする。
dB1/dt=−ω0・b1・sin(ω0・t−θ1) ・・・(4)
被測定流体の流速が0の場合、発生する渦電流は、磁場の変化に起因する成分のみとなり、磁場Baの変化による渦電流Iは、図31に示すような向きとなる。したがって、電極軸EAXと測定管軸PAXとを含む平面内において、磁場Baの変化によって発生する、流速と無関係な電極間起電力Eは、図31に示すような向きとなる。この向きをマイナス方向とする。
E=rk・ω0・b1・sin(ω0・t−θ1−θ00) ・・・(5)
そして、式(5)を変形すると次式となる。
E=rk・ω0・b1・{sin(−θ1−θ00)}・cos(ω0・t)
+rk・ω0・b1・{cos(−θ1−θ00)}・sin(ω0・t)
=rk・ω0・b1・{−sin(θ1+θ00)}・cos(ω0・t)
+rk・ω0・b1・{cos(θ1+θ00)}・sin(ω0・t)
・・・(6)
Ex=rk・ω0・b1・{−sin(θ1+θ00)}
=rk・ω0・b1・{cos(π/2+θ1+θ00)} ・・・(7)
Ey=rk・ω0・b1・{cos(θ1+θ00)}
=rk・ω0・b1・{sin(π/2+θ1+θ00)} ・・・(8)
Ec=Ex+j・Ey
=rk・ω0・b1・{cos(π/2+θ1+θ00)}
+j・rk・ω0・b1・{sin(π/2+θ1+θ00)}
=rk・ω0・b1
・{cos(π/2+θ1+θ00)+j・sin(π/2+θ1+θ00)} =rk・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θ00)} ・・・(9)
また、前述の比例係数rk及び角度θ00は、次の複素ベクトルkcで表すことができる。
kc=rk・cos(θ00)+j・rk・sin(θ00)
=rk・exp(j・θ00) ・・・(10)
式(10)において、rkはベクトルkcの大きさ、θ00は実軸に対するベクトルkcの角度である。
Ev=rkv・{b1・cos(ω0・t−θ1−θ01)} ・・・(11)
式(11)を変形すると次式となる。
Ev=rkv・b1・cos(ω0・t)・cos(−θ1−θ01)
−rkv・b1・sin(ω0・t)・sin(−θ1−θ01)
=rkv・b1・{cos(θ1+θ01)}・cos(ω0・t)
+rkv・b1・{sin(θ1+θ01)}・sin(ω0・t)
・・・(12)
Evx=rkv・b1・{cos(θ1+θ01)} ・・・(13)
Evy=rkv・b1・{sin(θ1+θ01)} ・・・(14)
さらに、式(13)、式(14)に示したEvx,Evyを次式に示す複素ベクトルEvcに変換する。
Evc=Evx+j・Evy
=rkv・b1・{cos(θ1+θ01)}
+j・rkv・b1・{sin(θ1+θ01)}
=rkv・b1・{cos(θ1+θ01)+j・sin(θ1+θ01)}
=rkv・b1・exp{j・(θ1+θ01)} ・・・(15)
また、前述の比例係数rkv及び角度θ01は、次の複素ベクトルkvcで表すことができる。
kvc=rkv・cos(θ01)+j・rkv・sin(θ01)
=rkv・exp(j・θ01) ・・・(16)
式(16)においてrkvはベクトルkvcの大きさ、θ01は実軸に対するベクトルkvcの角度である。ここで、rkvは、前記比例係数rk(式(10)参照)に流速の大きさVと比例係数γをかけたものに相当する。すなわち、次式が成立する。
rkv=γ・rk・V ・・・(17)
Eac=rk・ω0・b1・exp{j・(π/2+θ1+θ00)}
+γ・rk・V・b1・exp{j・(θ1+θ01)} ・・・(18)
なお、流量は流速に測定管の断面積をかけたものとなるため、通常、初期状態での校正において流速と流量は一対一の関係となり、流速を求めることと流量を求めることは同等に扱えるので、以下(流量を求めるために)流速を求める方式として説明を進める。
ここで、図33を用いてスパンのシフトについて説明する。被測定流体の流速が変化していないにもかかわらず、電磁流量計によって計測される流速の大きさVが変化したとすると、この出力変動の要因としてスパンのシフトが考えられる。
例えば、初期状態において被測定流体の流量が0のときに電磁流量計の出力が0(v)となり、流速が1(m/sec)のときに出力が1(v)となるように校正したとする。ここでの電磁流量計の出力は、流速の大きさVを表す電圧である。このような校正により、被測定流体の流速が1(m/sec)であれば、電磁流量計の出力は当然1(v)になるはずである。ところが、ある時間t1が経過したところで、被測定流体の流速が同じく1(m/sec)であるにもかかわらず、電磁流量計の出力が1.5(v)になり、さらに流速を0に戻しても0.5(v)が出力され、0にならないことがある。この出力変動の要因として考えられるのが、0点のシフトである。0点のシフトという現象は、例えば電磁流量計の周囲温度の変化などにより、磁場の変化によって発生する電圧が変動し、キャンセルできなくなることから生じる。
特許文献1の電磁流量計では、基本的な理論展開においては実軸に対するベクトルkcの角度θ00、実軸に対するベクトルkvcの角度θ01を考慮しているが、スパンのシフトの問題を解決できる電磁流量計の制約条件として、θ00=θ01=0を前提においている。すなわち、上記前提が成立するように電磁流量計の条件を整えることが制約条件になる。なお、θ1は初期位相であり、励磁電流と電極間起電力に共通の位相部分である。ゆえに、従来技術および本発明のように、励磁電流と電極間起電力の位相差のみを考える場合は、理解を容易にするためθ1=0とする。
一方、非特許文献1に記載された電磁流量計では、校正時に0点の誤差を補正することができる。しかし、正弦波励磁方式の電磁流量計では、校正した後に0点がシフトしてしまうことがあり、0点の安定性を確保することができないという問題点があった。また、矩形波励磁方式の電磁流量計においても、高周波励磁において0点の安定性を確保することができないという問題点があった。
さらに、特許文献1および非特許文献1に記載されたいずれの電磁流量計においても、被測定流体を流したままの状態では出力の0点の誤差を補正することができないという問題点があった。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記0点補正部は、前記抽出された∂A/∂t成分を前記正規化処理したときに得られる∂A/∂t成分を、前記スパン補正部によって正規化された合成起電力の中から取り除くことによりv×B成分を抽出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第1の実施の形態)において、前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面からオフセットを設けて離れた位置に配設された励磁コイルと、第1の周波数と第2の周波数の異なる2つの励磁周波数を同時又は交互に与える励磁電流を前記励磁コイルに供給する電源部とからなり、前記スパン補正部は、前記電極で検出される合成起電力のうち前記第1の周波数と第2の周波数の2つの周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記2つの周波数成分の起電力差を前記∂A/∂t成分として抽出し、この抽出した∂A/∂t成分に基づき、前記電極で検出される合成起電力のうち前記第1の周波数の成分又は前記第2の周波数の成分の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を除去する正規化処理を行い、前記0点補正部は、前記電極で検出される合成起電力のうち前記スパン補正部によって正規化された周波数成分の中から、正規化された∂A/∂t成分を取り除くことによりv×B成分を抽出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例において、前記スパン補正部は、前記電極で検出される合成起電力から第1の∂A/∂t成分を抽出し、この第1の∂A/∂t成分に基づいて前記合成起電力の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を除去する正規化処理を行い、前記0点補正部は、前記抽出された第1の∂A/∂t成分と異なる∂A/∂t成分を前記正規化処理したときに得られる第2の∂A/∂t成分を、前記スパン補正部によって正規化された合成起電力の中から取り除くことによりv×B成分を抽出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第2の実施の形態)において、前記電源部は、第1の周波数と第2の周波数の異なる2つの励磁周波数を同時又は交互に与える励磁電流を前記第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに供給し、前記スパン補正部は、前記第1の励磁状態において、前記電極で検出される合成起電力のうち前記第1の周波数と第2の周波数の2つの周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記2つの周波数成分の起電力差を前記第1の∂A/∂t成分として抽出し、前記第2の励磁状態において、前記電極で検出される合成起電力のうち前記第1の周波数と第2の周波数の2つの周波数成分の振幅と位相を求め、この2つの周波数成分の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出した第1の∂A/∂t成分に基づいて除去する正規化処理を行い、前記0点補正部は、前記電極で検出される合成起電力のうち前記スパン補正部によって正規化された2つの周波数成分の位相と振幅に基づいて、この2つの周波数成分の起電力差を前記第2の∂A/∂t成分として抽出し、前記正規化された2つの周波数成分のうちいずれか1つの周波数成分の中から、前記抽出した第2の∂A/∂t成分を取り除くことによりv×B成分を抽出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第3の実施の形態)において、前記電源部は、第1の周波数と第2の周波数の異なる2つの励磁周波数を同時又は交互に与える励磁電流を前記第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに供給し、前記スパン補正部は、前記第1の励磁状態において、前記電極で検出される合成起電力のうち前記第1の周波数と第2の周波数の2つの周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記2つの周波数成分を前記第1の周波数と第2の周波数における第1の∂A/∂t成分として抽出し、前記第2の励磁状態において、前記電極で検出される合成起電力のうち前記第1の周波数と第2の周波数の2つの周波数成分の振幅と位相を求め、この2つの周波数成分の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を対応する同一周波数の第1の∂A/∂t成分に基づいて除去する正規化処理を行い、前記0点補正部は、前記電極で検出される合成起電力のうち前記スパン補正部によって正規化された2つの周波数成分の位相と振幅に基づいて、この2つの周波数成分の起電力差を前記第2の∂A/∂t成分として抽出し、前記正規化された2つの周波数成分のうちいずれか1つの周波数成分の中から、前記抽出した第2の∂A/∂t成分を取り除くことによりv×B成分を抽出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第4の実施の形態)において、前記電源部は、第1の周波数と第2の周波数の異なる2つの励磁周波数を同時又は交互に与える励磁電流を前記励磁コイルに供給し、前記スパン補正部は、前記第1の電極で検出される第1の合成起電力と前記第2の電極で検出される第2の合成起電力の各々について振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力と第2の合成起電力の同一周波数成分の起電力差を前記第1の周波数と第2の周波数について求め、この2つの起電力差の差分を前記第1の∂A/∂t成分として抽出し、前記第1の合成起電力と第2の合成起電力の同一周波数成分の起電力和を前記第1の周波数と第2の周波数について求め、この2つの起電力和の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出した第1の∂A/∂t成分に基づいて除去する正規化処理を行い、前記0点補正部は、前記スパン補正部によって正規化された2つの起電力和の差分を前記第2の∂A/∂t成分として抽出し、前記正規化された2つの起電力和のうちいずれか1つの起電力和の中から、前記抽出した第2の∂A/∂t成分を取り除くことによりv×B成分を抽出するものである。
また、本発明の電磁流量計の1構成例(第4の実施の形態)において、前記電源部は、第1の周波数と第2の周波数の異なる2つの励磁周波数を同時又は交互に与える励磁電流を前記励磁コイルに供給し、前記スパン補正部は、前記第1の電極で検出される第1の合成起電力と前記第2の電極で検出される第2の合成起電力の各々について振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力と第2の合成起電力の同一周波数成分の起電力和を前記第1の周波数と第2の周波数について求め、この2つの起電力和の差分を前記第1の∂A/∂t成分として抽出し、前記第1の合成起電力と第2の合成起電力の同一周波数成分の起電力差を前記第1の周波数と第2の周波数について求め、この2つの起電力差の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出した第1の∂A/∂t成分に基づいて除去する正規化処理を行い、前記0点補正部は、前記スパン補正部によって正規化された2つの起電力差の差分を前記第2の∂A/∂t成分として抽出し、前記正規化された2つの起電力差のうちいずれか1つの起電力差の中から、前記抽出した第2の∂A/∂t成分を取り除くことによりv×B成分を抽出するものである。
以下、0点とスパンを実際に補正するための本発明の基本原理について説明する。
本発明の第1の基本原理に基づく電磁流量計は、電極で検出される合成ベクトルから0点の変動要因となる∂A/∂t成分を抽出する。この∂A/∂t成分は合成ベクトルの中のv×B成分の流速の大きさVにかかる係数(スパン)の変動要因が消去可能である。そこで、第1の基本原理に基づく電磁流量計では、抽出した∂A/∂t成分を用いて、合成ベクトルを正規化し、正規化した合成ベクトルの中から既知の成分を取り除くことにより、0点の変動要因とスパンの変動要因がともに消去された出力を得るようにしている。
Va10=ra・exp(j・θa)・C1・ω0 ・・・(19)
Vb10=rb・exp(j・θb)・C1・V ・・・(20)
図1にベクトルVa10とベクトルVb10と合成ベクトルVa10+Vb10とを示す。
Va12=ra・exp(j・θa)・C1・ω2 ・・・(21)
Vna10=(Va10/Va10)・ω0
=ω0 ・・・(22)
Vnb10=(Vb10/Va10)・ω0
=(rb/ra)・exp{j・(θb−θa)}・V ・・・(23)
図4は、正規化した合成ベクトルVna10+Vnb10からv×B成分のベクトルVnb10を抽出する処理を複素ベクトル表現した図である。正規化した合成ベクトルVna10+Vnb10中の∂A/∂t成分は既知の値ω0であり、合成ベクトルVna10+Vnb10からω0を引けば、式(23)に示したv×B成分のベクトルVnb10を抽出することができる。式(23)より、v×B成分のベクトルVnb10には、0点変動要因である角周波数に関連する項が含まれていないことが分かる。
V=|Vnb10/[(rb/ra)・exp{j・(θb−θa)}]|
=|Vnb10|/(rb/ra) ・・・(24)
次に、本発明の第2の基本原理について説明する。本発明の第2の基本原理に基づく電磁流量計は、電極で検出される合成ベクトル中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因が消去可能な第1の∂A/∂t成分を抽出し、この第1の∂A/∂t成分を用いて合成ベクトルを正規化することにより、v×B成分のスパンを補正し、正規化した合成ベクトルの中で0点の変動要因となる第2の∂A/∂t成分を抽出し、正規化した合成ベクトルから第2の∂A/∂t成分を取り除くことにより、スパンの変動要因と0点の変動要因がともに消去された出力を得るようにしている。
B2=b2・cos(ω0・t−θ2) ・・・(25)
B3=b3・cos(ω0・t−θ3) ・・・(26)
式(25)、式(26)において、b2,b3はそれぞれ磁束密度B2,B3の振幅、ω0は角周波数、θ2は磁束密度B2とω0・tとの位相差(位相遅れ)、θ3は磁束密度B3とω0・tとの位相差である。以下、磁束密度B2を磁場B2とし、磁束密度B3を磁場B3とする。
Eac2=rk・ω0・b2・exp{j・(π/2+θ2+θ00)}
+γ・rk・V・b2・exp{j・(θ2+θ01)}
+rk・ω0・b3・exp{j・(−π/2+θ3+θ00)}
+γ・rk・V・b3・exp{j・(θ3+θ01)} ・・・(27)
Eac20=rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・exp(j・π/2)・{b2−b3・exp(j・Δθ3)}・ω0
+rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・γ・exp(j・Δθ01)・{b2+b3・exp(j・Δθ3)} ・V ・・・(28)
Eac2R=rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・exp(j・π/2)・{b2+b3・exp(j・Δθ3)}・ω0
+rk・exp{j・(θ2+θ00)}
・γ・exp(j・Δθ01)・{b2−b3・exp(j・Δθ3)} ・V ・・・(29)
Va10=ra・exp(j・θa)・C1・ω0 ・・・(30)
Vb10=rb・exp(j・θb)・C1・V ・・・(31)
図8に、ベクトルVa10とベクトルVb10と合成ベクトルVa10+Vb10とを示す。
Va20=−ra・exp(j・θa)・C2・ω0 ・・・(32)
Vb20= rb・exp(j・θb)・C2・V ・・・(33)
図9に、ベクトルVa20とベクトルVb20と合成ベクトルVa20+Vb20とを示す。
Vas0=Va10+Va20
=ra・exp(j・θa)・(C1−C2)・ω0 ・・・(34)
Vbs0=Vb10+Vb20
=rb・exp(j・θb)・(C1+C2)・V ・・・(35)
Vbs0/Vas0=(rb/ra)・exp{j・(θb−θa)}
・{(C1−C2)/(C1+C2)}・(V/ω)
・・・(36)
Va20R=ra・exp(j・θa)・C2・ω0 ・・・(37)
Vb20R=−rb・exp(j・θb)・C2・V ・・・(38)
図11に、ベクトルVa20RとベクトルVb20Rと合成ベクトルVa20R+Vb20Rとを示す。
Vas0R=Va10+Va20R
=ra・exp(j・θa)・(C1+C2)・ω0 ・・・(39)
Vbs0R=Vb10+Vb20R
=rb・exp(j・θb)・(C1−C2)・V ・・・(40)
図12に、ベクトルVas0RとベクトルVbs0Rと合成ベクトルVas0R+Vbs0Rとを示す。
Vas2R=ra・exp(j・θa)・(C1+C2)・ω2 ・・・(41)
Vnas0=(Vas0/Vas0R)・ω0
={(C1−C2)/(C1+C2)}・ω0 ・・・(42)
Vnbs0=(Vbs0/Vas0R)・ω0
=(rb/ra)・exp{j・(θb−θa)}・V ・・・(43)
Vnas2={(C1−C2)/(C1+C2)}・ω2 ・・・(44)
V=|Vnbs0/[(rb/ra)・exp{j・(θb−θa)}]|
=|Vnbs0|/(rb/ra) ・・・(45)
B4=b4・cos(ω0・t−θ4) ・・・(46)
B5=b5・cos(ω0・t−θ5) ・・・(47)
Eac31=rk・ω0・b4・exp{j・(π/2+θ4+θ00)}
+γ・rk・V・b4・exp{j・(θ4+θ01)} ・・・(48)
Eac32=rk・ω0・b5・exp{j・(−π/2+θ5+θ00)}
+γ・rk・V・b5・exp{j・(θ5+θ01)} ・・・(49)
Eac3s=rk・exp{j・(θ4+θ00)}
・exp(j・π/2)・{b4−b5・exp(j・Δθ5)}・ω0
+rk・exp{j・(θ4+θ00)}
・γ・exp(j・Δθ01)・{b4+b5・exp(j・Δθ5)} ・V ・・・(50)
Eac3d=rk・exp{j・(θ4+θ00)}
・exp(j・π/2)・{b4+b5・exp(j・Δθ5)}・ω0
+rk・exp{j・(θ4+θ00)}
・γ・exp(j・Δθ01)・{b4−b5・exp(j・Δθ5)} ・V ・・・(51)
式(50)の右辺第1項は起電力和Eac3sの中の∂A/∂t成分、式(50)の右辺第2項は起電力和Eac3sの中のv×B成分となる。式(51)の右辺第1項は起電力差Eac3dの中の∂A/∂t成分、式(51)の右辺第2項は起電力差Eac3dの中のv×B成分となる。
次に、本発明の第1の実施の形態について説明する。本実施の形態は、前述の第1の基本原理を用いるものである。本実施の形態の電磁流量計は1個の励磁コイルと1対の電極とを有するものであり、信号処理系を除く構成は図30に示した従来の電磁流量計と同様であるので、図30の符号を用いて本実施の形態の原理を説明する。
B6=b6・cos(ω0・t−θ6)+b6・cos(ω2・t−θ6)
・・・(52)
式(52)において、ω0,ω2は異なる角周波数、b6は磁束密度B6の角周波数ω0の成分の振幅および角周波数ω2の成分の振幅、θ6は角周波数ω0の成分とω0・tとの位相差(位相遅れ)および角周波数ω2の成分とω2・tとの位相差である。以下、磁束密度B6を磁場B6とする。
E10c=rk・ω0・b6・exp{j・(π/2+θ6+θ00)}
+γ・rk・b6・exp{j・(θ6+θ01)} ・・・(53)
E12c=rk・ω2・b6・exp{j・(π/2+θ6+θ00)}
+γ・rk・b6・exp{j・(θ6+θ01)} ・・・(54)
E10=rk・ω0・b6・exp{j・(π/2+θ6+θ00)}
+γ・rk・V・b6・exp{j・(θ6+θ00+Δθ01)}
=rk・b6・exp{j・(θ6+θ00)}
・{ω0・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)}
・・・(55)
E12=rk・ω2・b6・exp{j・(π/2+θ6+θ00)}
+γ・rk・V・b6・exp{j・(θ6+θ00+Δθ01)}
=rk・b6・exp{j・(θ6+θ00)}
・{ω2・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)}
・・・(56)
EdA11=(E10−E12)・ω0/(ω0−ω2)
=rk・b6・exp{j・(θ6+θ00)}
・{ω0・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)
−ω2・exp(j・π/2)−γ・V・exp(j・Δθ01)}
・ω0/(ω0−ω2)
=[rk・b6・exp{j・(π/2+θ6+θ00)}]・ω0
・・・(57)
En10=(E10/EdA11)・ω0
=[rk・b6・exp{j・(θ6+θ00)}
・{ω0・exp(j・π/2)+γ・V・exp(j・Δθ01)}]
/[rk・b6・exp{j・(π/2+θ6+θ00)}・ω0]・ω0
=ω0+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V
・・・(58)
EvBn1=En10−ω0
=[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(59)
V=|(EvBn1)/[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]|
=|(EvBn1)|/γ ・・・(60)
信号変換部5は、電極2a,2bで検出される合成起電力のうち第1の角周波数ω0と第2の角周波数ω2の2つの周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて2つの周波数成分の起電力差を∂A/∂t成分として抽出し、この抽出した∂A/∂t成分に基づいて、合成起電力のうち第1の角周波数ω0の成分又は第2の角周波数ω2の成分の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を除去する正規化処理を行うスパン補正部51と、電極2a,2bで検出される合成起電力のうちスパン補正部51によって正規化された周波数成分の中から、正規化された∂A/∂t成分を取り除くことによりv×B成分を抽出する0点補正部52とから構成される。
E10x=r10・cos(φ10) ・・・(61)
E10y=r10・sin(φ10) ・・・(62)
E12x=r12・cos(φ12) ・・・(63)
E12y=r12・sin(φ12) ・・・(64)
|EdA11|={(E10x−E12x)2+(E10y−E12y)2}1/2
・ω0/(ω0−ω2) ・・・(65)
∠EdA11=tan-1{(E10y−E12y)/(E10x−E12x)}
・・・(66)
これで、ステップ103の処理が終了する。
|En10|=(r10/|EdA11|)・ω0 ・・・(67)
∠En10=φ10−∠EdA11 ・・・(68)
さらに、スパン補正部51は、正規化起電力En10の実軸成分En10xと虚軸成分En10yを次式のように算出する。
En10x=|En10|・cos(∠En10) ・・・(69)
En10y=|En10|・sin(∠En10) ・・・(70)
これで、ステップ104の処理が終了する。
|EvBn1|={(En10x−ω0)2+(En10y)2}1/2 ・・・(71)
V=|EvBn1|/γ ・・・(72)
なお、比例係数γは、校正等により予め求めることができる定数である。信号変換部5と流量出力部6とは、以上のようなステップ101〜106の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップ107においてYES)、一定周期毎に行う。
EdA11=(E12−E10)・ω2/(ω2−ω0) ・・・(73)
En12=(E12/EdA11)・ω2 ・・・(74)
さらに、次式のように正規化起電力En12から、正規化された∂A/∂t成分ω2を引くことによりv×B成分EvBn1を求めるようにすればよい。その他の処理は電極間起電力E10を0補正およびスパン補正の対象とする場合と同じである。
|EvBn1|=|En12−ω2| ・・・(75)
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態の電磁流量計に対して励磁コイルを1個追加したものであり、前述の第2の基本原理を用いるものである。本実施の形態の電磁流量計は2個の励磁コイルと1対の電極とを有するものであり、信号処理系を除く構成は図5に示した電磁流量計と同様であるので、図5の符号を用いて本実施の形態の原理を説明する。新たに追加する第2の励磁コイルを既存の第1の励磁コイルと同じ側に追加した場合には、第1の実施の形態の冗長な構成となる。したがって、第2の励磁コイルは、電極を含む平面を挟んで第1の励磁コイルと異なる側に配設する必要がある。
B7=b7・cos(ω0・t−θ7)+b7・cos(ω2・t−θ7)
・・・(76)
B8=b8・cos(ω0・t−θ8)+b8・cos(ω2・t−θ8)
・・・(77)
E20c=rk・ω0・b7・exp{j・(π/2+θ7+θ00)}
+rk・ω0・b8・exp{j・(−π/2+θ8+θ00)}
+γ・rk・V・b7・exp{j・(θ7+θ01)}
+γ・rk・V・b8・exp{j・(θ8+θ01)} ・・・(78)
E22c=rk・ω2・b7・exp{j・(π/2+θ7+θ00)}
+rk・ω2・b8・exp{j・(−π/2+θ8+θ00)}
+γ・rk・V・b7・exp{j・(θ7+θ01)}
+γ・rk・V・b8・exp{j・(θ8+θ01)} ・・・(79)
E20=rk・ω0・b7・exp{j・(π/2+θ7+θ00)}
+rk・ω0・b8・exp{j・(−π/2+θ7+Δθ8+θ00)}
+γ・rk・V・b7・exp{j・(θ7+θ00+Δθ01)}
+γ・rk・V・b8・exp{j・(θ7+Δθ8+θ00+Δθ01)}
=rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}]
・・・(80)
E22=rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・[ω2・exp(j・π/2)・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}]
・・・(81)
E2π0=rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}] ・・・(82)
E2π2=rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・[ω2・exp(j・π/2)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}] ・・・(83)
E20≒rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・{2・b7・γ・V・exp(j・Δθ01)} ・・・(84)
E22≒rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・{2・b7・γ・V・exp(j・Δθ01)} ・・・(85)
E2π0≒rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・{2・b7・ω0・exp(j・π/2)} ・・・(86)
E2π2≒rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・{2・b7・ω2・exp(j・π/2)} ・・・(87)
EdA21=(E2π0−E2π2)・ω0/(ω0−ω2)
=rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
−ω2・exp(j・π/2)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
−γ・V・exp(j・Δθ01)・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}]
・ω0/(ω0−ω2)
=rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
・・・(88)
En20=(E20/EdA21)・ω0
=rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}]
/[rk・exp{j・(θ7+θ00)}・ω0・exp(j・π/2)
・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}]・ω0
=ω0・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
/{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(89)
En22={E22/(EdA21・ω2/ω0)}・ω2
=(E22/EdA21)・ω0
=ω2・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
/{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(90)
EdA22=(En20−En22)・ω0/(ω0−ω2)
=[ω0・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
/{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}・V
−ω2・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
/{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
−γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}・V]・ω0/(ω0−ω2)
=ω0・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
/{b7+b8・exp(j・Δθ8)} ・・・(91)
EvBn2=En20−EdA22
=ω0・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
/{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V
−ω0・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
/{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
=[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(92)
V=|EvBn2/[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]|
=|EvBn2|/γ ・・・(93)
信号変換部5aは、励磁状態STb(第1の励磁状態)において、電極2a,2bで検出される合成起電力のうち第1の角周波数ω0と第2の角周波数ω2の2つの周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて2つの周波数成分の起電力差を第1の∂A/∂t成分として抽出し、励磁状態STa(第2の励磁状態)において、合成起電力のうち第1の角周波数ω0と第2の角周波数ω2の2つの周波数成分の振幅と位相を求め、この2つの周波数成分の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出した第1の∂A/∂t成分に基づいて除去する正規化処理を行うスパン補正部51aと、電極2a,2bで検出される合成起電力のうちスパン補正部51aによって正規化された2つの周波数成分の位相と振幅に基づいて、この2つの周波数成分の起電力差を第2の∂A/∂t成分として抽出し、正規化された2つの周波数成分のうちいずれか1つの周波数成分の中から、抽出した第2の∂A/∂t成分を取り除くことによりv×B成分を抽出する0点補正部52aとから構成される。
電源部4aは、第1の角周波数ω0の正弦波成分と第2の角周波数ω2の正弦波成分とを含む第1の励磁電流を第1の励磁コイル3aに供給すると同時に、第1の励磁電流との位相差がΔθ8で、第1の角周波数ω0の正弦波成分と第2の角周波数ω2の正弦波成分とを含む第2の励磁電流を第2の励磁コイル3bに供給する励磁状態STaをT1秒継続し、この励磁状態STaに対して第1の励磁電流と第2の励磁電流との位相差をΔθ8+πに変更した励磁状態STbをT2秒継続することをT秒周期で繰り返す。すなわち、T=T1+T2である。
E2π0x=r2π0・cos(φ2π0) ・・・(94)
E2π0y=r2π0・sin(φ2π0) ・・・(95)
E2π2x=r2π2・cos(φ2π2) ・・・(96)
E2π2y=r2π2・sin(φ2π2) ・・・(97)
|EdA21|={(E2π0x−E2π2x)2
+(E2π0y−E2π2y)2}1/2・ω0/(ω0−ω2)
・・・(98)
∠EdA21=tan-1{(E2π0y−E2π2y)
/(E2π0x−E2π2x)} ・・・(99)
これで、ステップ204の処理が終了する。
|En20|=(r20/|EdA21|)・ω0 ・・・(100)
∠En20=φ20−∠EdA21 ・・・(101)
さらに、スパン補正部51aは、正規化起電力En20の実軸成分En20xと虚軸成分En20yを次式のように算出する。
En20x=|En20|・cos(∠En20) ・・・(102)
En20y=|En20|・sin(∠En20) ・・・(103)
これで、ステップ205の処理が終了する。
|En22|=(r22/|EdA21|)・ω0 ・・・(104)
∠En22=φ22−∠EdA21 ・・・(105)
さらに、スパン補正部51aは、正規化起電力En22の実軸成分En22xと虚軸成分En22yを次式のように算出する。
En22x=|En22|・cos(∠En22) ・・・(106)
En22y=|En22|・sin(∠En22) ・・・(107)
これで、ステップ206の処理が終了する。
EdA22x=(En20x−En22x)・ω0/(ω0−ω2) ・・(108)
EdA22y=(En20y−En22y)・ω0/(ω0−ω2) ・・(109)
|EvBn2|={(En20x−EdA22x)2
+(En20y−EdA22y)2}1/2 ・・・(110)
V=|EvBn2|/γ ・・・(111)
なお、比例係数γは、校正等により予め求めることができる定数である。信号変換部5aと流量出力部6aとは、以上のようなステップ201〜209の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップ210においてYES)、一定周期毎に行う。なお、ステップ202〜209の処理は励磁状態STbにおいて行われる。
EdA21=(E2π2−E2π0)・ω2/(ω2−ω0) ・・・(112)
En20=(E20/EdA21)・ω2 ・・・(113)
En22=(E22/EdA21)・ω2 ・・・(114)
そして、次式のように正規化起電力En22とEn20とから起電力差EdA22(第2の∂A/∂t成分)を求める。
EdA22=(En22−En20)・ω2/(ω2−ω0) ・・・(115)
|EvBn2|=|En22−EdA22| ・・・(116)
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、前述の第2の基本原理を用いるものである。本実施の形態の電磁流量計は2個の励磁コイルと1対の電極とを有するものであり、信号処理系を除く構成は図5に示した電磁流量計と同様であるので、図5の符号を用いて本実施の形態の原理を説明する。
|b7+b8・exp(j・Δθ8)|≫|b7−b8・exp(j・Δθ8)|
・・・(117)
|ω0・exp(j・π/2)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}|
≫ |γ・V・exp(j・Δθ01)・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}|
・・・(118)
EdA31≒E2π0 ・・・(119)
EdA31=rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
・・・(120)
En30=(E20/EdA31)・ω0
=rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}]
/[rk・exp{j・(θ7+θ00)}・ω0・exp(j・π/2)
・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}]・ω0
=ω0・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
/{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(121)
|ω2・exp(j・π/2)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}|
≫ |γ・V・exp(j・Δθ01)・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}|
・・・(122)
EdA311≒E2π2 ・・・(123)
EdA311=rk・exp{j・(θ7+θ00)}
・ω2・exp(j・π/2)・{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
・・・(124)
En32=(E22/EdA311)・ω2
=ω2・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
/{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(125)
EdA32=(En30−En32)・ω0/(ω0−ω2)
=[ω0・{b7−b8・exp(j・Δθ8)
/{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}・V
−ω2・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
/{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
−γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}・V]・ω0/(ω0−ω2)
=ω0・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
/{b7+b8・exp(j・Δθ8)} ・・・(126)
EvBn3=En30−EdA32
=ω0・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
/{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V
−ω0・{b7−b8・exp(j・Δθ8)}
/{b7+b8・exp(j・Δθ8)}
=[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(127)
V=|EvBn3/[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]|
=|EvBn3|/γ ・・・(128)
|EdA31|=r2π0 ・・・(129)
そして、スパン補正部51aは、電極間起電力EdA31の角度∠EdA31を次式のように算出する。
∠EdA31=φ2π0 ・・・(130)
これで、ステップ303の処理が終了する。
|En30|=(r20/|EdA31|)・ω0 ・・・(131)
∠En30=φ20−∠EdA31 ・・・(132)
さらに、スパン補正部51aは、正規化起電力En30の実軸成分En30xと虚軸成分En30yを次式のように算出する。
En30x=|En30|・cos(∠En30) ・・・(133)
En30y=|En30|・sin(∠En30) ・・・(134)
これで、ステップ304の処理が終了する。
|EdA311|=r2π2 ・・・(135)
そして、スパン補正部51aは、電極間起電力EdA311の角度∠EdA311を次式のように算出する。
∠EdA311=φ2π2 ・・・(136)
これで、ステップ305の処理が終了する。
|En32|=(r22/|EdA311|)・ω2 ・・・(137)
∠En32=φ22−∠EdA311 ・・・(138)
さらに、スパン補正部51aは、正規化起電力En32の実軸成分En32xと虚軸成分En32yを次式のように算出する。
En32x=|En32|・cos(∠En32) ・・・(139)
En32y=|En32|・sin(∠En32) ・・・(140)
これで、ステップ306の処理が終了する。
EdA32x=(En30x−En32x)・ω0/(ω0−ω2) ・・(141)
EdA32y=(En30y−En32y)・ω0/(ω0−ω2) ・・(142)
|EvBn3|={(En30x−EdA32x)2
+(En30y−EdA32y)2}1/2 ・・・(143)
V=|EvBn3|/γ ・・・(144)
なお、比例係数γは、校正等により予め求めることができる定数である。信号変換部5aと流量出力部6aとは、以上のようなステップ301〜309の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップ310においてYES)、一定周期毎に行う。なお、ステップ302〜309の処理は励磁状態STbにおいて行われる。
EdA31≒E2π2 ・・・(145)
そして、次式のように起電力EdA31を用いて電極間起電力E22中のv×B成分の流速の大きさVにかかるスパンを正規化する。
En32=(E22/EdA31)・ω2 ・・・(146)
EdA311≒E2π0 ・・・(147)
そして、次式のように起電力EdA311を用いて電極間起電力E20中のv×B成分の流速の大きさVにかかるスパンを正規化する。
En30=(E20/EdA311)・ω0 ・・・(148)
EdA32=(En32−En30)・ω2/(ω2−ω0) ・・・(149)
そして、次式のように正規化起電力En32から起電力差EdA32を引くことによりv×B成分EvBn3を求めるようにすればよい。その他の処理は電極間起電力E20を0補正およびスパン補正の対象とする場合と同じである。
|EvBn3|=|En32−EdA32| ・・・(150)
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態の電磁流量計に対して電極を1個追加したものであり、前述の第2の基本原理を用いるものである。本実施の形態の電磁流量計は1個の励磁コイルと2対の電極とを有するものであり、信号処理系を除く構成は図17に示した電磁流量計と同様であるので、図17の符号を用いて本実施の形態の原理を説明する。新たに追加する第2の電極を既存の第1の電極と同じ側に追加した場合には、第1の実施の形態の冗長な構成となる。したがって、第2の電極は、励磁コイルを挟んで第1の電極と異なる側に配設する必要がある。
B9=b9・cos(ω0・t−θ9)+b9・cos(ω2・t−θ9)
・・・(151)
B10=b10・cos(ω0・t−θ10)+b10・cos(ω2・t−θ10)
・・・(152)
E410c=rk・ω0・b9・exp{j・(π/2+θ9+θ00)}
+γ・rk・V・b9・exp{j・(θ9+θ01)} ・・(153)
E412c=rk・ω2・b9・exp{j・(π/2+θ9+θ00)}
+γ・rk・V・b9・exp{j・(θ9+θ01)} ・・(154)
E420c=rk・ω0・b10・exp{j・(−π/2+θ10+θ00)}
+γ・rk・V・b10・exp{j・(θ10+θ01)}
・・・(155)
E422c=rk・ω2・b10・exp{j・(−π/2+θ10+θ00)}
+γ・rk・V・b10・exp{j・(θ10+θ01)}
・・・(156)
E4s0=rk・exp{j・(θ9+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)
・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}] ・・・(157)
E4s2=rk・exp{j・(θ9+θ00)}
・[ω2・exp(j・π/2)
・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}] ・・・(158)
E4d0=rk・exp{j・(θ9+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}] ・・・(159)
E4d2=rk・exp{j・(θ9+θ00)}
・[ω2・exp(j・π/2)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}] ・・・(160)
E4s0≒rk・exp{j・(θ9+θ00)}
・{2・b9・γ・V・exp(j・Δθ01)} ・・・(161)
E4s2≒rk・exp{j・(θ9+θ00)}
・{2・b9・γ・V・exp(j・Δθ01)} ・・・(162)
E4d0≒rk・exp{j・(θ9+θ00)}
・{2・b9・ω0・exp(j・π/2)} ・・・(163)
E4d2≒rk・exp{j・(θ9+θ00)}
・{2・b9・ω2・exp(j・π/2)} ・・・(164)
EdA41=(E4d0−E4d2)・ω0/(ω0−ω2)
=rk・exp{j・(θ9+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
−ω2・exp(j・π/2)・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
−γ・V・exp(j・Δθ01)・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}]
・ω0/(ω0−ω2)
=rk・exp{j・(θ9+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
・・・(165)
En40=(E4s0/EdA41)・ω0
=rk・exp{j・(θ9+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}]
/[rk・exp{j・(θ9+θ00)}・ω0・exp(j・π/2)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}]・ω0
=ω0・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
/{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(166)
En42={E4s2/(EdA41・ω2/ω0)}・ω2
=(E4s2/EdA41)・ω0
=ω2・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
/{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(167)
EdA42=(En40−En42)・ω0/(ω0−ω2)
=[ω0・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
/{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
+γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}・V
−ω2・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
/{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
−γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}・V]・ω0/(ω0−ω2)
=ω0・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
/{b9+b10・exp(j・Δθ10)} ・・・(168)
EvBn4=En40−EdA42
=ω0・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
/{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V
−ω0・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
/{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
=[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(169)
V=|EvBn4/[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]|
=|EvBn4|/γ ・・・(170)
電源部4bは、第1の角周波数ω0の正弦波成分と第2の角周波数ω2の正弦波成分とを含む励磁電流を励磁コイル3に供給する。このとき、励磁電流における角周波数ω0の成分と角周波数ω2の成分の振幅は同一である。
E4d0x=r4d0・cos(φ4d0) ・・・(171)
E4d0y=r4d0・sin(φ4d0) ・・・(172)
E4d2x=r4d2・cos(φ4d2) ・・・(173)
E4d2y=r4d2・sin(φ4d2) ・・・(174)
|EdA41|={(E4d0x−E4d2x)2
+(E4d0y−E4d2y)2}1/2・ω0/(ω0−ω2)
・・・(175)
∠EdA41=tan-1{(E4d0y−E4d2y)
/(E4d0x−E4d2x)} ・・・(176)
これで、ステップ403の処理が終了する。
|En40|=(r4s0/|EdA41|)・ω0 ・・・(177)
∠En40=φ4s0−∠EdA41 ・・・(178)
さらに、スパン補正部51bは、正規化起電力和En40の実軸成分En40xと虚軸成分En40yを次式のように算出する。
En40x=|En40|・cos(∠En40) ・・・(179)
En40y=|En40|・sin(∠En40) ・・・(180)
これで、ステップ404の処理が終了する。
|En42|=(r4s2/|EdA41|)・ω0 ・・・(181)
∠En42=φ4s2−∠EdA41 ・・・(182)
さらに、スパン補正部51bは、正規化起電力和En42の実軸成分En42xと虚軸成分En42yを次式のように算出する。
En42x=|En42|・cos(∠En42) ・・・(183)
En42y=|En42|・sin(∠En42) ・・・(184)
これで、ステップ405の処理が終了する。
EdA42x=(En40x−En42x)・ω0/(ω0−ω2) ・・(185)
EdA42y=(En40y−En42y)・ω0/(ω0−ω2) ・・(186)
|EvBn4|={(En40x−EdA42x)2
+(En40y−EdA42y)2}1/2 ・・・(187)
V=|EvBn4|/γ ・・・(188)
なお、比例係数γは、校正等により予め求めることができる定数である。信号変換部5bと流量出力部6bとは、以上のようなステップ401〜408の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップ409においてYES)、一定周期毎に行う。
EdA41=(E4d2−E4d0)・ω2/(ω2−ω0) ・・・(189)
En42=(E4s2/EdA41)・ω2 ・・・(190)
En40=(E4s0/EdA41)・ω2 ・・・(191)
そして、次式のように正規化起電力和En42とEn40とから差分EdA42(第2の∂A/∂t成分)を求める。
EdA42=(En42−En40)・ω2/(ω2−ω0) ・・・(192)
|EvBn4|=|En42−EdA42| ・・・(193)
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。本実施の形態は、前述の第2の基本原理を用いるものである。本実施の形態の電磁流量計は1個の励磁コイルと2対の電極とを有するものであり、信号処理系を除く構成は図17に示した電磁流量計と同様であるので、図17の符号を用いて本実施の形態の原理を説明する。
|b9+b10・exp(j・Δθ10)|
≫|b9−b10・exp(j・Δθ10)| ・・・(194)
|ω0・exp(j・π/2)・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}|
≫|γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}| ・・・(195)
EdA51≒E4d0 ・・・(196)
EdA51=rk・exp{j・(θ9+θ00)}
・ω0・exp(j・π/2)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)} ・・・(197)
En50=(E4s0/EdA51)・ω0
=rk・exp{j・(θ9+θ00)}
・[ω0・exp(j・π/2)・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
+γ・V・exp(j・Δθ01)・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}]
/[rk・exp{j・(θ9+θ00)}・ω0・exp(j・π/2)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}]・ω0
=ω0・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
/{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(198)
|ω2・exp(j・π/2)・{b9+b10・exp(j・Δθ10)}|
≫|γ・V・exp(j・Δθ01)
・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}| ・・・(199)
EdA511≒E4d2 ・・・(200)
EdA511=rk・exp{j・(θ9+θ00)}
・ω2・exp(j・π/2)
・{b9+b10・exp(j・Δθ10)} ・・・(201)
En52=(E4s2/EdA511)・ω2
=ω2・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
/{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(202)
EdA52=(En50−En52)・ω0/(ω0−ω2)
=[ω0・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
/{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
+γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}・V
−ω2・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
/{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
−γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}・V]・ω0/(ω0−ω2)
=ω0・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
/{b9+b10・exp(j・Δθ10)} ・・・(203)
EvBn5=En50−EdA52
=ω0・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
/{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
+[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V
−ω0・{b9−b10・exp(j・Δθ10)}
/{b9+b10・exp(j・Δθ10)}
=[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]・V ・・・(204)
V=|EvBn5/[γ・exp{j・(−π/2+Δθ01)}]|
=|EvBn5|/γ ・・・(205)
|EdA51|=r4d0 ・・・(206)
そして、スパン補正部51bは、起電力差EdA51の角度∠EdA51を次式のように算出する。
∠EdA51=φ4d0 ・・・(207)
これで、ステップ502の処理が終了する。
|En50|=(r4s0/|EdA51|)・ω0 ・・・(208)
∠En50=φ4s0−∠EdA51 ・・・(209)
さらに、スパン補正部51bは、正規化起電力和En50の実軸成分En50xと虚軸成分En50yを次式のように算出する。
En50x=|En50|・cos(∠En50) ・・・(210)
En50y=|En50|・sin(∠En50) ・・・(211)
これで、ステップ503の処理が終了する。
|EdA511|=r4d2 ・・・(212)
そして、スパン補正部51bは、起電力差EdA511の角度∠EdA511を次式のように算出する。
∠EdA511=φ4d2 ・・・(213)
これで、ステップ504の処理が終了する。
|En52|=(r4s2/|EdA511|)・ω2 ・・・(214)
∠En52=φ4s2−∠EdA511 ・・・(215)
さらに、スパン補正部51bは、正規化起電力和En52の実軸成分En52xと虚軸成分En52yを次式のように算出する。
En52x=|En52|・cos(∠En52) ・・・(216)
En52y=|En52|・sin(∠En52) ・・・(217)
これで、ステップ505の処理が終了する。
EdA52x=(En50x−En52x)・ω0/(ω0−ω2) ・・(218)
EdA52y=(En50y−En52y)・ω0/(ω0−ω2) ・・(219)
|EvBn5|={(En50x−EdA52x)2
+(En50y−EdA52y)2}1/2 ・・・(220)
V=|EvBn5|/γ ・・・(221)
なお、比例係数γは、校正等により予め求めることができる定数である。信号変換部5bと流量出力部6bとは、以上のようなステップ501〜508の処理を例えばオペレータによって計測終了が指示されるまで(ステップ509においてYES)、一定周期毎に行う。
EdA51≒E4d2 ・・・(222)
そして、次式のように起電力差EdA51を用いて起電力和E4s2中のv×B成分の流速の大きさVにかかるスパンを正規化する。
En52=(E4s2/EdA51)・ω2 ・・・(223)
EdA511≒E4d0 ・・・(224)
そして、次式のように起電力EdA511を用いて起電力和E4s0中のv×B成分の流速の大きさVにかかるスパンを正規化する。
En50=(E4s0/EdA511)・ω0 ・・・(225)
EdA52=(En52−En50)・ω2/(ω2−ω0) ・・・(226)
そして、次式のように正規化起電力和En52から差分EdA52を引くことによりv×B成分EvBn5を求めるようにすればよい。その他の処理は起電力和E4s0を0補正およびスパン補正の対象とする場合と同じである。
|EvBn5|=|En52−EdA52| ・・・(227)
また、第1の実施の形態〜第5の実施の形態で使用する電極2a,2b,2c,2dとしては、図28に示すように、測定管1の内壁から露出して被測定流体に接触する形式の電極でもよいし、図29に示すように、被測定流体と接触しない容量結合式の電極でもよい。容量結合式の場合、電極2a,2b,2c,2dは、測定管1の内壁に形成されるセラミックやテフロン(登録商標)等からなるライニング10によって被覆される。
Claims (15)
- 被測定流体が流れる測定管と、
この測定管に配設され、前記流体に印加される磁場と前記流体の流れとによって生じた起電力を検出する電極と、
この電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面に対して非対称かつ時間変化する磁場を前記流体に印加する励磁部と、
前記電極で検出される、前記流体の流速とは無関係な∂A/∂t成分の起電力と前記流体の流速に起因するv×B成分の起電力との合成起電力から、前記∂A/∂t成分を抽出し、この∂A/∂t成分に基づいて前記合成起電力の中のv×B成分の流速の大きさVにかかる係数であるスパンの変動要因を除去する正規化処理を行うスパン補正部と、
前記抽出された∂A/∂t成分と同一又は異なる∂A/∂t成分を前記正規化処理したときに得られる∂A/∂t成分を、前記スパン補正部によって正規化された合成起電力の中から取り除くことによりv×B成分を抽出する0点補正部と、
前記抽出されたv×B成分から前記流体の流量を算出する流量出力部とを備えることを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1記載の電磁流量計において、
前記0点補正部は、前記抽出された∂A/∂t成分を前記正規化処理したときに得られる∂A/∂t成分を、前記スパン補正部によって正規化された合成起電力の中から取り除くことによりv×B成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項2記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、複数の励磁周波数を同時又は交互に与える磁場を前記流体に印加し、
前記スパン補正部は、前記電極で検出される合成起電力のうち同時又は交互に得られる複数の周波数成分の振幅と位相を求めることにより前記∂A/∂t成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項3記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面からオフセットを設けて離れた位置に配設された励磁コイルと、第1の周波数と第2の周波数の異なる2つの励磁周波数を同時又は交互に与える励磁電流を前記励磁コイルに供給する電源部とからなり、
前記スパン補正部は、前記電極で検出される合成起電力のうち前記第1の周波数と第2の周波数の2つの周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記2つの周波数成分の起電力差を前記∂A/∂t成分として抽出し、この抽出した∂A/∂t成分に基づき、前記電極で検出される合成起電力のうち前記第1の周波数の成分又は前記第2の周波数の成分の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を除去する正規化処理を行い、
前記0点補正部は、前記電極で検出される合成起電力のうち前記スパン補正部によって正規化された周波数成分の中から、正規化された∂A/∂t成分を取り除くことによりv×B成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項1記載の電磁流量計において、
前記スパン補正部は、前記電極で検出される合成起電力から第1の∂A/∂t成分を抽出し、この第1の∂A/∂t成分に基づいて前記合成起電力の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を除去する正規化処理を行い、
前記0点補正部は、前記抽出された第1の∂A/∂t成分と異なる∂A/∂t成分を前記正規化処理したときに得られる第2の∂A/∂t成分を、前記スパン補正部によって正規化された合成起電力の中から取り除くことによりv×B成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項5記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、前記第1の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第1の平面を挟んで前記第1の励磁コイルと対向するように配設された第2の励磁コイルと、前記第1の励磁コイルに供給する励磁電流と第2の励磁コイルに供給する励磁電流の位相差を切り替えながら、複数の励磁周波数を同時又は交互に与える励磁電流を前記第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに供給する電源部とからなり、
前記スパン補正部は、前記第1の励磁コイルにより発生する第1の磁場と前記第2の励磁コイルにより発生する第2の磁場との位相差が第1の値である第1の励磁状態において、前記電極で検出される合成起電力のうち同時又は交互に得られる複数の周波数成分の振幅と位相を求めることにより前記第1の∂A/∂t成分を抽出し、前記第1の磁場と第2の磁場との位相差が前記第1の励磁状態と異なる第2の励磁状態において、前記電極で検出される合成起電力のうち同時又は交互に得られる複数の周波数成分の振幅と位相を求め、この複数の周波数成分の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出した第1の∂A/∂t成分に基づいて除去する正規化処理を行い、
前記0点補正部は、前記電極で検出される合成起電力のうち前記スパン補正部によって正規化された複数の周波数成分の位相と振幅から、前記第2の∂A/∂t成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項6記載の電磁流量計において、
前記電源部は、第1の周波数と第2の周波数の異なる2つの励磁周波数を同時又は交互に与える励磁電流を前記第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに供給し、
前記スパン補正部は、前記第1の励磁状態において、前記電極で検出される合成起電力のうち前記第1の周波数と第2の周波数の2つの周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記2つの周波数成分の起電力差を前記第1の∂A/∂t成分として抽出し、前記第2の励磁状態において、前記電極で検出される合成起電力のうち前記第1の周波数と第2の周波数の2つの周波数成分の振幅と位相を求め、この2つの周波数成分の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出した第1の∂A/∂t成分に基づいて除去する正規化処理を行い、
前記0点補正部は、前記電極で検出される合成起電力のうち前記スパン補正部によって正規化された2つの周波数成分の位相と振幅に基づいて、この2つの周波数成分の起電力差を前記第2の∂A/∂t成分として抽出し、前記正規化された2つの周波数成分のうちいずれか1つの周波数成分の中から、前記抽出した第2の∂A/∂t成分を取り除くことによりv×B成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項5記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記電極を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第1の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の励磁コイルと、前記第1の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第1の平面を挟んで前記第1の励磁コイルと対向するように配設された第2の励磁コイルと、前記第1の励磁コイルに供給する励磁電流と第2の励磁コイルに供給する励磁電流の位相差を切り替えながら、複数の励磁周波数を同時又は交互に与える励磁電流を前記第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに供給する電源部とからなり、
前記スパン補正部は、前記第1の励磁コイルにより発生する第1の磁場と前記第2の励磁コイルにより発生する第2の磁場との位相差が第1の値である第1の励磁状態において、前記電極で検出される合成起電力のうち同時又は交互に得られる複数の周波数成分の振幅と位相を求めることにより前記第1の∂A/∂t成分を前記複数の周波数成分の各々について抽出し、前記第1の磁場と第2の磁場との位相差が前記第1の励磁状態と異なる第2の励磁状態において、前記電極で検出される合成起電力のうち同時又は交互に得られる複数の周波数成分の振幅と位相を求め、この複数の周波数成分の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を対応する同一周波数の第1の∂A/∂t成分に基づいて除去する正規化処理を行い、
前記0点補正部は、前記電極で検出される合成起電力のうち前記スパン補正部によって正規化された複数の周波数成分の位相と振幅から、前記第2の∂A/∂t成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項8記載の電磁流量計において、
前記電源部は、第1の周波数と第2の周波数の異なる2つの励磁周波数を同時又は交互に与える励磁電流を前記第1の励磁コイルと第2の励磁コイルに供給し、
前記スパン補正部は、前記第1の励磁状態において、前記電極で検出される合成起電力のうち前記第1の周波数と第2の周波数の2つの周波数成分の振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記2つの周波数成分を前記第1の周波数と第2の周波数における第1の∂A/∂t成分として抽出し、前記第2の励磁状態において、前記電極で検出される合成起電力のうち前記第1の周波数と第2の周波数の2つの周波数成分の振幅と位相を求め、この2つの周波数成分の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を対応する同一周波数の第1の∂A/∂t成分に基づいて除去する正規化処理を行い、
前記0点補正部は、前記電極で検出される合成起電力のうち前記スパン補正部によって正規化された2つの周波数成分の位相と振幅に基づいて、この2つの周波数成分の起電力差を前記第2の∂A/∂t成分として抽出し、前記正規化された2つの周波数成分のうちいずれか1つの周波数成分の中から、前記抽出した第2の∂A/∂t成分を取り除くことによりv×B成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項5記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記流体に磁場を印加する励磁コイルと、複数の励磁周波数を同時又は交互に与える励磁電流を前記励磁コイルに供給する電源部とからなり、
前記電極は、前記励磁コイルの軸を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第2の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の電極と、前記第2の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第2の平面を挟んで前記第1の電極と対向するように配設された第2の電極とからなり、
前記スパン補正部は、前記第1の電極で検出される第1の合成起電力と前記第2の電極で検出される第2の合成起電力の各々について振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力と第2の合成起電力の同一周波数成分の起電力差を複数の周波数成分について同時又は交互に求め、複数の起電力差から前記第1の∂A/∂t成分を抽出し、前記第1の合成起電力と第2の合成起電力の同一周波数成分の起電力和を複数の周波数成分について同時又は交互に求め、複数の起電力和の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出した第1の∂A/∂t成分に基づいて除去する正規化処理を行い、
前記0点補正部は、前記スパン補正部によって正規化された複数の起電力和から前記第2の∂A/∂t成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項10記載の電磁流量計において、
前記電源部は、第1の周波数と第2の周波数の異なる2つの励磁周波数を同時又は交互に与える励磁電流を前記励磁コイルに供給し、
前記スパン補正部は、前記第1の電極で検出される第1の合成起電力と前記第2の電極で検出される第2の合成起電力の各々について振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力と第2の合成起電力の同一周波数成分の起電力差を前記第1の周波数と第2の周波数について求め、この2つの起電力差の差分を前記第1の∂A/∂t成分として抽出し、前記第1の合成起電力と第2の合成起電力の同一周波数成分の起電力和を前記第1の周波数と第2の周波数について求め、この2つの起電力和の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出した第1の∂A/∂t成分に基づいて除去する正規化処理を行い、
前記0点補正部は、前記スパン補正部によって正規化された2つの起電力和の差分を前記第2の∂A/∂t成分として抽出し、前記正規化された2つの起電力和のうちいずれか1つの起電力和の中から、前記抽出した第2の∂A/∂t成分を取り除くことによりv×B成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項5記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記流体に磁場を印加する励磁コイルと、複数の励磁周波数を同時又は交互に与える励磁電流を前記励磁コイルに供給する電源部とからなり、
前記電極は、前記励磁コイルの軸を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第2の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の電極と、前記第2の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第2の平面を挟んで前記第1の電極と対向するように配設された第2の電極とからなり、
前記スパン補正部は、前記第1の電極で検出される第1の合成起電力と前記第2の電極で検出される第2の合成起電力の各々について振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力と第2の合成起電力の同一周波数成分の起電力和を複数の周波数成分について同時又は交互に求め、複数の起電力和から前記第1の∂A/∂t成分を抽出し、前記第1の合成起電力と第2の合成起電力の同一周波数成分の起電力差を複数の周波数成分について同時又は交互に求め、複数の起電力差の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出した第1の∂A/∂t成分に基づいて除去する正規化処理を行い、
前記0点補正部は、前記スパン補正部によって正規化された複数の起電力差から前記第2の∂A/∂t成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項12記載の電磁流量計において、
前記電源部は、第1の周波数と第2の周波数の異なる2つの励磁周波数を同時又は交互に与える励磁電流を前記励磁コイルに供給し、
前記スパン補正部は、前記第1の電極で検出される第1の合成起電力と前記第2の電極で検出される第2の合成起電力の各々について振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力と第2の合成起電力の同一周波数成分の起電力和を前記第1の周波数と第2の周波数について求め、この2つの起電力和の差分を前記第1の∂A/∂t成分として抽出し、前記第1の合成起電力と第2の合成起電力の同一周波数成分の起電力差を前記第1の周波数と第2の周波数について求め、この2つの起電力差の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を前記抽出した第1の∂A/∂t成分に基づいて除去する正規化処理を行い、
前記0点補正部は、前記スパン補正部によって正規化された2つの起電力差の差分を前記第2の∂A/∂t成分として抽出し、前記正規化された2つの起電力差のうちいずれか1つの起電力差の中から、前記抽出した第2の∂A/∂t成分を取り除くことによりv×B成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項5記載の電磁流量計において、
前記励磁部は、前記流体に磁場を印加する励磁コイルと、複数の励磁周波数を同時又は交互に与える励磁電流を前記励磁コイルに供給する電源部とからなり、
前記電極は、前記励磁コイルの軸を含む、前記測定管の軸方向と垂直な第2の平面から第1のオフセットを設けて離れた位置に配設された第1の電極と、前記第2の平面から第2のオフセットを設けて離れた位置に、前記第2の平面を挟んで前記第1の電極と対向するように配設された第2の電極とからなり、
前記スパン補正部は、前記第1の電極で検出される第1の合成起電力と前記第2の電極で検出される第2の合成起電力の各々について振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力と第2の合成起電力の同一周波数成分の起電力差を複数の周波数成分について同時又は交互に求めることにより、前記第1の∂A/∂t成分を前記複数の周波数成分の各々について抽出し、前記第1の合成起電力と第2の合成起電力の同一周波数成分の起電力和を複数の周波数成分について同時又は交互に求め、複数の起電力和の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を対応する同一周波数の第1の∂A/∂t成分に基づいて除去する正規化処理を行い、
前記0点補正部は、前記スパン補正部によって正規化された複数の起電力和から前記第2の∂A/∂t成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。 - 請求項14記載の電磁流量計において、
前記電源部は、第1の周波数と第2の周波数の異なる2つの励磁周波数を同時又は交互に与える励磁電流を前記励磁コイルに供給し、
前記スパン補正部は、前記第1の電極で検出される第1の合成起電力と前記第2の電極で検出される第2の合成起電力の各々について振幅と位相を求め、これらの振幅と位相に基づいて前記第1の合成起電力と第2の合成起電力の同一周波数成分の起電力差を前記第1の周波数と第2の周波数について求め、この2つの起電力差を前記第1の周波数と第2の周波数における第1の∂A/∂t成分として抽出し、前記第1の合成起電力と第2の合成起電力の同一周波数成分の起電力和を前記第1の周波数と第2の周波数について求め、この2つの起電力和の中のv×B成分に含まれるスパンの変動要因を対応する同一周波数の第1の∂A/∂t成分に基づいて除去する正規化処理を行い、
前記0点補正部は、前記スパン補正部によって正規化された2つの起電力和の差分を前記第2の∂A/∂t成分として抽出し、前記正規化された2つの起電力和のうちいずれか1つの起電力和の中から、前記抽出した第2の∂A/∂t成分を取り除くことによりv×B成分を抽出することを特徴とする電磁流量計。
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