JP2004107433A - 優れた洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶融成形機の樹脂流路内残存樹脂を速やかに洗浄排出でき、洗浄剤組成物自身の残存も次成形材料により容易に置換される洗浄性能と易置換性に優れた洗浄剤組成物を提供すること。
【解決手段】熱可塑性樹脂とウォラストナイトを含有する混合物にフッ素化重合体及び/又は酸又は酸無水物変性重合体を含有させた本発明の洗浄剤組成物が優れた洗浄性能と易置換性を示した。
【選択図】 選択図なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂用成形機による所定作業終了時に、当該成形機内に残留する樹脂そのもの及び成形材料中に含まれる染顔料等の添加物を除去するための洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、樹脂の着色、混合、成形等を目的に成形機(押出・射出)が用いられているが、所定の作業終了時に、当該樹脂そのものや成形材料中に含まれている染顔料等の添加剤が成形機内に残留する。この残留物は、次に行われる異種樹脂又は異色樹脂による成形時に成形品中に混入し、製品外観不良の原因となる。
従来、上記残留物を成形機内から除去するため、人手により成形機の分解掃除をする方法、成形機を停止せずにそのまま次に使用する成形材料を成形機に充填し、これにより残留物を徐々に置換して行く方法、洗浄剤を用いる方法が実施されている。
【0003】
洗浄剤を用いる場合、洗浄剤で洗浄した後、次の成形に入る前に、通常、次の成形材料によって、残留する洗浄剤の置換作業を行う。従って、洗浄剤には、前の成形で使用した成形材料に対する高い洗浄力と、次の成形に使用する成形材料による易置換性とが要求される。
本発明者等は既に、洗浄性能・易置換性ともに優れる洗浄剤として、スチレン系樹脂と特定のグラフト重合体よりなる洗浄剤を提案しており、更に該洗浄剤にガラス繊維又はガラス粒を含有させることにより洗浄力を向上できることを提案している(特許文献1)。
【0004】
しかしながら、洗浄剤にガラス繊維又はガラス粒を含有させた場合、ガラス繊維又はガラス粒が洗浄に際し成形機内部を傷つける、成形機のフィルター部分に詰まる、あるいは皮膚への刺激等作業環境に著しく悪影響があるという問題があった。
また、本発明者等は既に洗浄性能・易置換性ともに優れる洗浄剤として、熱可塑性樹脂と熱可塑性超高分子よりなる洗浄剤(特許文献2)、及び熱可塑性樹脂、水分及びウォラストナイトを含有する洗浄剤(特許文献3)を提案している。
【0005】
しかしながら、上記洗浄剤においては、成形機内の成形材料を洗浄した後の洗浄剤自身の成形機内スクリューへの付着性及び易置換性の更なる改良が要望されている。特に、無機充填剤を含有する洗浄剤組成物は洗浄性能を向上させる効果はあるが、成形機内に残留しやすいために、次成形材料が透明樹脂の場合には透明性が阻害されやすいという欠点がある。最近の樹脂リサイクル、使用材料削減などの環境問題への意識の高まりから、洗浄時の樹脂ロスを極限まで削減したいという市場の要望が強く、優れた洗浄性能を有すると共に、成形機内の残留が少ない易置換性の洗浄剤組成物が求められている。
【0006】
また、熱可塑性樹脂と熱可塑性超高分子の相溶性が悪い場合には、熱可塑性超高分子の一部が離脱して、洗浄剤中に粉末として混入する可能性があった。かかる場合、洗浄剤を成形機ホッパーに投入すると、超高分子粉末がホッパーに付着し、洗浄終了後に次の成形材料をホッパーに投入する際に、超高分子粉末が成形材料に混入し、洗浄剤の置換に時間がかかるという問題があった。
【0007】
【特許文献1】
特開平5−42547号公報
【特許文献2】
特開平8−155969号公報
【特許文献3】
WO00/56514号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来未解決の課題に着目してなされたもので、ガラス繊維又はガラス粒を使用せずに、これらを使用した場合と同等以上の洗浄性能及び易置換性を得ることができる洗浄剤組成物を得ることを目的とする。
また、本発明は、洗浄剤組成物中に超高分子量ポリマーを配合した場合の粉末化を防止し、優れた洗浄性能と優れた易置換性を有する洗浄剤組成物とすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、熱可塑性樹脂とウォラストナイトを含有する混合物100重量部に対しフッ素化重合体及び/又は酸あるいは酸無水物変性重合体0.5〜20重量部を含有するする洗浄剤組成物が、優れた洗浄性能とともに優れた易置換性を有することを見出して本発明に到達した。
【0010】
更に、上記組成物中に、超高分子量ポリマーを含有させることで洗浄性能が大きく向上した。前項従来の技術の項で述べたように、超高分子量ポリマーを含有させると、超高分子量ポリマー等の離脱により洗浄剤組成物中に微粉末の含有量が多くなるという欠点があった。この欠点は、フッ素化重合体としてアクリル変性したフッ素化重合体を用い、更に酸又は酸無水物変性重合体を併用することで大幅な改良効果が見出され、超高分子量ポリマーを含有する洗浄剤組成物の使用時の使いやすさが向上した。
更に、本発明の洗浄剤組成物中に無機充填材、水分を含有させることが、洗浄性能の向上につながった。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の洗浄剤組成物は、熱可塑性樹脂とウォラストナイトを含有する混合物100重量部に対しフッ素化重合体及び/又は酸あるいは酸無水物変性重合体0.5〜20重量部を含有するする洗浄剤組成物であり、更に必要に応じて、超高分子量ポリマー、無機充填材、及び水分を含有した洗浄剤組成物である。
【0012】
本発明で用いる熱可塑性樹脂としては、一般の射出成形や押出成形等に用いられる樹脂を広く用いることができ、同時に2種以上の樹脂を使用することもできる。その具体例としては、例えば、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、ポリエチレン等のエチレン系樹脂、ポリプロピレン等のプロピレン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル等のメタクリル酸エステル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート、ポリブテン等が挙げられる。これらの中でもスチレン系樹脂及びポリオレフィン系樹脂が好ましい。
【0013】
スチレン系樹脂とは、ポリスチレン又は、スチレンと1種もしくは2種以上の他の単量体との共重合体であって、スチレンの含有量が50重量%以上のものをいう。スチレンと共重合させる他の単量体としては、例えばアクリロニトリル、ブタジエン等が挙げられる。このスチレン系樹脂の具体例としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体等が挙げられる。これらの中でもスチレン−アクリロニトリル共重合体が好ましく、特にアクリロニトリル含量が5重量%以上50重量%未満のスチレン−アクリロニトリル共重合体が、洗浄性能及び成形機内への非残留性に優れることから好ましい。
【0014】
また、オレフィン系樹脂とは、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂などで、エチレン及びプロピレンとα−オレフィンとの共重合樹脂も含む。これらの中でも、ポリプロピレン及びプロピレン共重合体を含むプロピレン系樹脂が、洗浄性能及び成形機内への非残留性に優れることから好ましい。
熱可塑性樹脂の分子量は得に限定されないが20万〜30万が好ましい。また、熱可塑性樹脂のメルトフローレイトは、使用のし易さから0.5以上であり、洗浄効果の点から30g/10分以下であることが好ましく、より好ましくは0.5〜10g/10分である。尚、本明細書におけるメルトフローレイトは、220℃、10kgの条件下における値をいう。
【0015】
本発明で用いるウォラストナイトは特に限定されないが、平均繊維長が1000μm以下、平均繊維径が5〜20μmのものが、洗浄効果に優れ、しかも成形機内の摩耗、フィルター部の目詰まりが発生せず、好ましい。また、例えばシラン処理等の表面処理を施したものも使用できる。
ウォラストナイトの含有量は、洗浄効果を十分に発揮するために、熱可塑性樹脂100重量部に対して5〜100重量部が好ましく、10〜70重量部がより好ましい。
【0016】
本発明で用いるフッ素化重合体は、通常のポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等を用いることができるが、より好ましくはアクリル変性した上記重合体であり、特に好ましいのはアクリル樹脂で変性したポリテトラフルオロエチレン及びその共重合体である。アクリル樹脂変性することで、洗浄剤組成物の洗浄性能及び易置換性を大きく向上させるばかりでなく、洗浄剤組成物中の微粉末の発生を抑制する効果が発現するのである。その理由は明確ではないが、洗浄剤組成物中の他の成分との微妙な相溶性が関係しているのかもしれない。
【0017】
本発明のフッ素化重合体の含有量は、熱可塑性樹脂とウォラストナイトを含有する混合物100重量部に対し0.5〜20重量部、好ましくは1〜10重量部である。酸又は酸無水物変性重合体と併用する場合は、両者の合計量が0.5〜20重量部である。含有量が多すぎても少なすぎても洗浄性能等が低下して好ましくない。
洗浄剤組成物中にフッ素化重合体を含有させることで、特にウォラストナイトのような無機物を含有した洗浄剤組成物においても成形機内の残留性が改善され、次成形材料により容易に置換される。その効果は、アクリル樹脂変性ポリテトラフルオロエチレンの場合に特に顕著である。
【0018】
本発明で用いる酸あるいは酸無水物変性重合体は、酸又は酸無水物変性ポリオレフィン及びアクリル酸、メタクリル酸、及び無水マレイン酸とスチレンとの共重合体などである。好ましくは、無水カルボン酸基で変性したポリオレフィンである。
酸あるいはは酸無水物の含有量は、変性重合体中に1〜20重量%で、好ましくは5〜15重量%である。特に、通常の変性重合体より酸あるいはは酸無水物含有量の多い変性重合体が良い。例えば、無水カルボン酸基変性低分子量ポリプロピレンが好ましく、より好ましくは無水マレイン基変性低分子量ポリプロピレンである。
【0019】
本発明の洗浄剤組成物中の酸又は酸無水物変性重合体含有量は、熱可塑性樹脂、ウォラストナイトからなる混合物100重量部に対して0.5〜20重量部で、好ましくは1〜10重量部である。フッ素化共重合体と併用する場合は、両者の合計量が0.5〜20重量部である。
洗浄剤組成物中に酸又は酸無水物変性重合体を含有させることで、特にウォラストナイトのような無機物を含有する洗浄剤組成物においても成形機内の残留性が改善され、次成形材料により容易に置換される。また、酸又は酸無水物変性重合体の添加により、超高分子量ポリマー及びウォラストナイトを含有する洗浄剤組成物中の微粉末の発生も抑制された。
【0020】
特に、フッ素化重合体と酸又は酸無水物変性重合体を併用することで、洗浄性能と易置換性の両者ともにより優れた洗浄剤組成物が得られるものである。
本発明で用いる超高分子量ポリマーとは、分子量100万以上の高分子をいい、例えばエチレン系超高分子、スチレン−アクリロニトリル系超高分子、メタクリル酸メチル系超高分子等が挙げられるが、エチレン系超高分子が好ましい。分子量の上限は特に限定されないが、一般的には1000万以下であることが実用上好ましい。また、超高分子はホモポリマーでもコポリマーでもよく、コポリマーの場合は主成分、例えばエチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、メタクリル酸メチル等の含有量が50重量%以上である必要がある。
【0021】
熱可塑性樹脂との好ましい組み合わせは、エチレン系樹脂とエチレン系超高分子、プロピレン系樹脂とエチレン系超高分子、スチレン系樹脂とエチレン系超高分子、スチレン系樹脂とスチレン−アクリロニトリル系超高分子、スチレン系樹脂とメタクリル酸メチル系超高分子、メタクリル酸メチル系樹脂とメタクリル酸メチル系超高分子、メタクリル酸メチル系樹脂とスチレン−アクリロニトリル系超高分子であり、特に好ましい組み合わせは、エチレン系樹脂とエチレン系超高分子、プロピレン系樹脂とエチレン系超高分子、スチレン系樹脂とエチレン系超高分子であり、更に好ましい組み合わせは、スチレン系樹脂、特にスチレン−アクリロニトリル系樹脂又はプロピレン系樹脂とエチレン系超高分子である。
【0022】
超高分子量ポリマーの含有量は、熱可塑性樹脂100重量部に対して1〜50重量部であり、好ましくは5〜30重量部である。
本発明の洗浄剤組成物は、更に無機充填材を含有してもよい。無機充填材としては、通常使用される炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、タルク、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ゼオライト、マイカ、ケイソウ土、ガラス粉末、ガラス球、シラスバルーン、クエックサンドなどである。無機充填材を含有しても成形機内の残留性が少ないことが本発明の洗浄剤組成物の特徴である。
【0023】
本発明の洗浄剤組成物は、熱可塑性樹脂とウォラストナイト、フッ素化重合体、酸又は酸無水物変性重合体、超高分子量ポリマー、及び他の成分を押出機等で溶融混練混合してペレット状にしたものが、より高い洗浄性能が出しやすく好ましい。更に、成形機フィードゾーンのスクリュー溝深さに対して直径(長径と短径の平均値)が40〜100%、好ましくは60〜100%、長さが40〜100%、好ましくは60〜100%であるペレットを含有することにより、フィードゾーンにおける優れた洗浄性能及び易置換性を得ることができる。特に大型成形機、具体的にはスクリュー直径が70mm以上、フィードゾーンのスクリュー溝深さが10mm以上の大型成形機に好適に使用でき、好ましい。
【0024】
ペレットの直径が40%未満または長さが40%未満では、充分な洗浄力及び易置換性を得ることができにくい傾向にあり、ペレットの直径が100%を越えるまたは長さが100%を越える場合には、スクリューへの噛み込み不足が発生する傾向があり、シリンダー内部を傷つけるおそれがある。
上記大きさのペレットの含有量は、50重量%〜100重量%であることが好ましく、より好ましくは70重量%〜100重量%である。50重量%未満では充分な洗浄力及び易置換性を得ることができにくい傾向があり好ましくない。特に、洗浄剤組成物中に微粉末が含まれることは好ましくない。
【0025】
本洗浄剤は、滑剤として、アルカリ金属塩、特にステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属塩を添加して使用することが好ましい。このアルカリ金属塩を添加すると、洗浄剤組成物が一層残留しにくくなり、また残留しても除去が容易になる。アルカリ金属塩の添加量は、洗浄剤組成物を構成する樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましい。上記アルカリ金属塩は、あらかじめ洗浄剤組成物を構成する樹脂に練り込んでおくと、その効果が大きいので好ましい。
【0026】
また、洗浄剤組成物に発泡剤を添加して使用すると洗浄性能が向上するので好ましい。発泡剤としては、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等の無機発泡剤でも、アゾジカルボナミド、アゾビスイソブチロニトリル等の有機発泡剤でもよい。発泡剤の添加量は、本洗浄剤組成物100重量部に対して0.1〜4重量部が好ましく、特に前記アルカリ金属塩と併せて添加することが好ましい。
発泡剤は、あらかじめ洗浄剤を構成する樹脂に練り込んでおくと、その効果が大きいので好ましい。
【0027】
また、本洗浄剤組成物には、水分を含有させておくことが好ましい。この水分は、成形機内で蒸気となり、残留物の引き剥しに有効に作用する。
水分を含有させる場合、例えば本洗浄剤組成物を構成する樹脂の吸湿性を利用して吸着させておくこと、また、本洗浄剤組成物を構成する樹脂を多孔質として内部に水を封じ込めることで、洗浄剤の投入時に水が外部に離脱しないようにしておくことが好ましい。含有させる水分量は、本洗浄剤100重量部に対して0.2〜10重量部が好ましい。水分量が0.2重量部未満では水分を含有させた効果が十分でなく、10重量部を越えると洗浄操作が機械的に困難となる。
【0028】
本洗浄剤組成物は、これを成形機に投入して、成形機をほぼ通常通り作動させることで洗浄効果を奏するもので、射出成形機、押出成形機に対して特に有効であるが、これらと同様に樹脂を加熱溶融させて混練するシリンダー部を有する装置であれば広く適用することができる。
本洗浄剤組成物をベント付成形機に使用する場合は、使用する本洗浄剤組成物の一部をベント口からも添加すると好ましい結果が得られる。
本洗浄剤組成物を用いる場合の成形機の運転条件は、シリンダーの内圧が上昇するような条件に設定すると、効果がより顕著になるので好ましい。即ち、シリンダー温度を吐出可能な範囲で下げる、背圧を掛ける、高速で射出させる、等の操作を行うことが好ましい。
次に、本発明を実施例及び比較例によって説明する。
【0029】
【発明の実施の形態】
実施例及び比較例における使用成形機、成形温度及び測定条件を以下に示す。
(1)成形機
インラインスクリュー型の射出成形機(型締力125トン・容量10オンス)を用いた。
(2)成形温度
シリンダー温度;210,240℃
(3)メルトフローレイト(MFR)
JIS−K7210により、220℃・10kg荷重で測定した。
(4)粉末測定
洗浄剤を16メッシュの篩(篩振とう機)にかけ、これを通過した粉末の重量を測定した。
【0030】
【実施例1〜4、比較例1〜3】
洗浄剤組成物の製造
スチレン−アクリロニトリル系樹脂(AS)<スタイラック、MFR2g/10分>、ポリプロピレン系樹脂(PP)<サンアロマー、MFR7g/10分>、ウォラストナイト<平均繊維長250μm、平均繊維径20μm、アスペクト比20>、アクリル樹脂変性ポリテトラフルオロエチレン<三菱レイヨン(株)製「メタブレンA−3000」>、超高分子量ポリエチレン(UHPE)<旭化成(株)製サンファイン、分子量450万>、酸無水物基変性低分子量ポリプロピレン<三洋化成工業(株)製「ユーメックス1010」>、及び炭酸カルシウム(炭カル)の各成分を表1に示す割合で混合し、次いで押出機を用いて溶融混練し、ストランドを冷却水で冷却した後、ペレタイザーで切断してペレット状の洗浄剤組成物を得た。洗浄剤組成物中に含有されている粉末の量を測定し、結果を表1に示した。
【0031】
洗浄剤組成物の性能評価
ABS樹脂の黒色着色成形材料を射出成形機内に充填後、射出操作により排出して成形機内を空にした。
次に、表1に示す洗浄剤組成物を射出成形機に投入して射出操作(洗浄射出操作)を行い、PP樹脂黒色着色品(又はABS黒着色品)の影響がなくなるまでに要した洗浄剤組成物の重量(表1の必要重量A)を測定した。
最後に、洗浄剤組成物の置換を行う為に、PPの透明成形材料(又はGPPS透明)で射出操作(置換射出操作)を行って、残留物の影響(透明性を損なう異物等)がないことが確認されるまでに使用したPP透明成形材料(又はGPPS透明成形材量)の量(表1の必要重量B)を測定した。
その結果を表1に示す。
【0032】
また、ABS樹脂の黒色着色成形材料を短軸押出機(スクリュー径19mm、L/D=25)で押出した後、実施例1及び比較例1の洗浄剤組成物を5分間流した。スクリューを抜き出して目視観察するとともにスクリューに付着していた洗浄剤組成物の重量を測定した。実施例1の洗浄剤組成物を流した場合のほうが、スクリューへの洗浄剤組成物の付着が大幅に少なかった。洗浄剤組成物のスクリューへの付着量は、実施例1の洗浄剤組成物で1gr以下、比較例1の洗浄剤組成物で8grであった。
【0033】
【表1】
Figure 2004107433
【0034】
【発明の効果】
熱可塑性樹脂とウォラストナイトを含有する混合物にフッ素化重合体及び/又は酸又は酸無水物変性重合体を含有させた本発明の洗浄剤組成物は、成形材料の洗浄において洗浄剤組成物の必要量が少ないとともに洗浄剤組成物自身も除去されやすく、洗浄性能及び易置換性に優れる洗浄剤組成物であった。

Claims (12)

  1. 熱可塑性樹脂とウォラストナイトを含有する混合物100重量部に対し、フッ素化重合体及び/又は酸あるいは酸無水物変性重合体0.5〜20重量部を含有することを特徴とする洗浄剤組成物。
  2. ウォラストナイトの含有量が、熱可塑性樹脂100重量部に対し5〜100重量部であることを特徴とする請求項1に記載の洗浄剤組成物。
  3. ウォラストナイトの平均繊維長が、1000μm以下、平均繊維径が5〜20μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の洗浄剤組成物。
  4. フッ素化重合体が、アクリル樹脂変性フッ素化重合体であることを特徴とする請求項1に記載の洗浄剤組成物。
  5. 酸又は酸無水物変性重合体が、無水カルボン酸変性ポリオレフィン系重合体であることを特徴とする請求項1に記載の洗浄剤組成物。
  6. 熱可塑性樹脂のメルトフローレイトが、0.5〜30g/10分(220℃・10kg)であることを特徴とする請求項1に記載の洗浄剤組成物。
  7. 熱可塑性樹脂が、スチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、及びエチレン系樹脂から選ばれた一種以上であることを特徴とする請求項1に記載の洗浄剤組成物。
  8. 熱可塑性樹脂が、スチレン−アクリロニトリル系樹脂であることを特徴とする請求項7に記載の洗浄剤組成物。
  9. 熱可塑性樹脂100重量部に対して超高分子量ポリマーを1〜50重量部含有することを特徴とする請求項1または7に記載の洗浄剤組成物。
  10. 超高分子量ポリマーが、エチレン系超高分子、メタクリル酸メチル系超高分子、スチレン−アクリロニトリル系超高分子から選ばれた1種以上であることを特徴とする請求項9に記載の洗浄剤組成物。
  11. 請求項1に記載の混合物が、無機充填材を含有することを特徴とする請求項1または10に記載の洗浄剤組成物。
  12. 請求項1、9及び11のいずれかに記載の組成物が、水分を0.1〜10重量%含有していることを特徴とする洗浄剤組成物。
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