JP2976142B2 - 成形機用洗浄剤 - Google Patents
成形機用洗浄剤Info
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Description
用成形機による所定作業終了時に、当該成形機内に残留
する樹脂そのもの及び成形材料中に含まれる染顔料等の
添加物を除去するための洗浄剤に関する。
(押出・射出)が用いられているが、所定の作業終了時
に、当該樹脂そのものや成形材料中に含まれている染顔
料等の添加剤が成形機内に残留する。この残留物は、次
に行われる異種樹脂又は異色樹脂による成形時に成形品
中に混入し、製品外観不良の原因となる。
により成形機の分解掃除をする方法、成形機を停止せず
にそのまま次に使用する成形材料を成形機に充填し、こ
れにより残留物を少しづつ置換して行く方法及び市販の
洗浄剤を用いる方法が実施されている。
いる。
炭酸カルシウムを含有させたもの(半溶融タイプ)。
イプ)。
脂100重量部当り1〜20重量部のガラス繊維を添加した
樹脂組成物を用いることも知られている(特公昭53−41
711号)。
と長時間を要し、生産性低下の大きな原因となってい
る。また、成形機の構造上簡単に分解できない箇所、例
えばシリンダー内壁に残留物が残る問題もある。
を目的とする成形材料は洗浄に適した設計とはなってい
ないため、洗浄効果が低く、多量の成形材料が無駄に消
費されると共に、洗浄に長時間を要する。加えて、例え
ばゴム熱劣化物等、残留物の種類によっては除去できな
い場合がある。
剤として下記の如き致命的欠点を有しているため、一般
に広く普及するには至っていない。
残留しやすく、次の成形材料に混入して異物トラブルを
発生させやすい。
に、やはり成形機内に残留しやすく、これを完全に排出
するのに手間と時間を要する。
に、樹脂への予備ブイレンド作業が必要で、使用に手間
がかかる。
量部にガラス繊維を1〜20重量部添加したものは、やは
り洗浄効果が不十分で、特に高温成形材料の洗浄におけ
る洗浄効果の低下が大きい。また、同一の成形現場で多
種の樹脂を使用する場合は、樹脂の種類毎にガラス繊維
添加品を用意する必要があり、繁雑である。
されたもので、樹脂用成形機内残留物の洗浄剤として、
特定の範囲のメルトフローレイトの樹脂と多量のガラス
繊維を合わせたものが、高温成形材料の洗浄においても
高い洗浄効果を有し、またガラス繊維の残留も少なく、
洗浄時間と洗浄用樹脂を大幅に削減できることを見出し
たことで完成されたものである。
分(220℃・10kg)の樹脂に、カップリング剤が2000〜3
000ppmであるガラス繊維を30重量%を越え50重量%以下
含有させるという手段を講じているものである。
0.5〜30g/10分(220℃・10kg)であることが必要であ
る。メルトフローレイトが0.5g/10分未満では、標準的
な成形条件、例えば成形温度200〜280℃で使用できな
く、また30g/10分を越えると十分な洗浄効果が得にくい
ばかりか、ガラス繊維が残留しやすくなる。
上記範囲内のものであれば、射出成形や押出成形等に供
される一般の樹脂を広く用いることができる。具体例と
しては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポ
リ塩化ビニル、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネイト、
ポリブテン等を挙げることができる。また、これらの樹
脂は、単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。
ことができるが、樹脂の種類としては、洗浄作業後の成
形に供する樹脂と同一組成のものが好ましい。また、残
留樹脂の種類を問わず高い洗浄効果が得られ、各種の樹
脂を単一の洗浄剤で洗浄できる観点からは、スチレン・
アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)が好ましい。
%であることが好ましい。アクリロニトリル含有量が5
重量%未満では、洗浄すべき樹脂の種類によっては洗浄
力が低下する。また、50重量%を越えると、洗浄剤がい
くぶん成形機内に残留しやすくなり、洗浄後の洗浄剤の
排出に使用する成形材料の量と、それに要する時間がや
や増加する。
チック用として市販されているガラス繊維に比較して、
カップリング剤を200〜300重量%増量して、2000〜3000
ppmにしたものを用いる。また、長さ及び径は、通常プ
ラスチック用として市販されているものと同様で、平均
長さは0.1〜100mm程度、平均径は1〜40μ程度である。
を洗浄剤として用いるものである。
越え50重量%以下である。ガラス繊維の含有量が30重量
%以下では、洗浄力が低く、特に成形温度280℃以上の
高温成形においては、樹脂部の溶融粘度の低下により、
洗浄力が著しく低下する。また、50重量%を越えて含有
させることは技術的に困難である。
は、常温において簡単に離脱しない状態で、樹脂にガラ
ス繊維を担持させることで、例えば樹脂にガラス繊維を
均一に練り込み、ガラス繊維をしっかり担持したペレッ
ト状に仕上げること等を意味する。
樹脂とガラス繊維の単なる混合物は除外される。単なる
混合物の場合、ガラス繊維が樹脂と遊離し、又は樹脂の
粒体又は粉体がガラス繊維の表面に付着しているだけ
で、その投入時に成形機のホッパーやホッパー直下の内
壁にガラス繊維が付着し、このガラス繊維が次に使用す
る樹脂に混入して成形不良の原因となる。
ば、成形機へ投入された後、樹脂と共に確実に成形機内
深部へと送り込まれて洗浄に供され、成形機のホッパー
やホッパー直下に残留することがない。
維を樹脂に練り込むことで行われるが、この樹脂へのガ
ラス繊維の練り込みは、例えばガラス繊維にブレンドオ
イル等の混合媒体を混ぜ、樹脂と混和した後押出機のホ
ッパーから投入してもよいし、ガラス繊維を単独で押出
機のベント口からこれを押出機内に注入して樹脂と混練
することで行うことができる。
通り作動させることで洗浄効果を奏するものである。こ
の使用に際して、本洗浄剤のガラス繊維含有量が比較的
多いものについては、ガラス繊維の含有量が30重量%以
下とならない範囲で、他の樹脂を混合して使用すること
ができる。
出成形や押出成形等に用いられる一般の樹脂を広く用い
ることができるが、本洗浄剤に使用される樹脂と同様
に、メルトフローレイトが0.5〜30g/10分(220℃・10k
g)のものであることが好ましい。また、本洗浄剤に使
用されている樹脂と同一又は次に使用する樹脂と同一組
成のものが好ましく、更には同時に2種以上の樹脂を使
用することもできる。
め、一般の成形材料と同様の粒状に形成されているもの
で、上記本洗浄剤と他の樹脂との混合は、混合すべき他
の樹脂も同様な粒状として両者を適宜混ぜ合わせること
で行うことができる。
アリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属塩を添加し
て使用することが好ましい。このアルカリ金属塩を添加
すると、本洗浄剤を一層残留しにくくでき、また残留し
ても除去しやすくなる。アルカリ金属塩の添加は、本洗
浄剤のアルカリ金属塩含有量が0.1〜5重量%となるよ
うに行うことが好ましい。
る樹脂や本洗浄剤と混合する他の樹脂に添加混合してお
いたり、本洗浄剤の使用時に別途添加してもよいが、本
洗浄剤を構成する樹脂にガラス繊維と共に練り込んでお
くと、その添加効果が大きいので好ましい。
り込みは、例えば、ガラス繊維にブレンドオイル等の混
合媒体を混合した後にこれにアルカリ金属塩を混合し、
樹脂を投入した押出機のベント口からこの混合物を所定
量押出機内に注入して樹脂と混練することで行うことが
できる。
向上するので好ましい。この発泡剤としては、例えば重
炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等の無機発泡剤であ
っても、例えばアゾジカルボナミド、アゾビスイソブチ
ロニトリル等の有機発泡剤でもよい。発泡剤の添加は、
本洗浄剤の発泡剤含有量が0.1〜2重量%となるように
行うことが好ましい。また、前記アルカリ金属塩と併せ
て添加することが好ましい。
浄剤と混合する他の樹脂に添加混合しておいたり、本洗
浄剤の使用時に別途添加してもよいが、本洗浄剤を構成
する樹脂にガラス繊維と共に練り込んでおくと、その添
加効果が大きいので好ましい。しかし、本洗浄剤を構成
する樹脂のメルトフローレイトが小さいと、練り込み時
に発泡してしまい、練り込みが困難となるので、このよ
うな場合、本洗浄剤を他の樹脂と混合して使用すること
とし、この他の樹脂として比較的メルトフローレイトの
大きなものを選択して、これに発泡剤を練り込んでおく
ことが好ましい。この時、発泡剤と共にアルカリ金属塩
も練り込んでしまってもよいのは勿論のことである。
ましい。この水分は、成形機内で蒸気となり、残留物の
引き剥しに有効に作用する。
脂の吸湿性を利用して吸着したり、本洗浄剤を構成する
樹脂を多孔質として内部に水を封じ込め、本洗浄剤の投
入時に水が外部に離脱しないようにしておく必要があ
る。例えば本洗浄剤の周囲に水をまぶして付着させただ
けのような場合、投入時に成形機のホッパーやホッパー
直下に離脱した水が付着したり溜って、次に投入される
成形材料を濡らし、次の成形に悪影響を及ぼす。
合、この他の樹脂の含有させておくこともできる。いず
れの場合も本洗浄剤の使用時(他の樹脂を混合して用い
る場合にはその混合後の状態)において、含水量が0.2
〜5重量%であることが好ましい。使用時の含水量が0.
2重量%未満では水分を含有させた効果が十分得にく
く、5重量%を越えると洗浄操作が機械的に困難とな
る。
通常通り作動させることで洗浄効果を奏するもので、射
出成形機、押出成形機に対して特に有益であるが、これ
らと同様に樹脂を加熱溶融させて混練するシリンダー部
を有する装置であれば広く適用することができる。
5〜10重量%をベント口から添加すると好ましい結果が
得られる。
ダーの内圧が上昇するような条件に設定すると、効果が
より顕著になるので好ましい。即ち、シリンダー温度を
吐出可能な範囲で下げる、背圧を掛ける、高速で射出さ
せる、等の操作を行うことが好ましい。
に伴なって、成形機内の残留物を付着位置から引き剥し
て、これを搬出する役割をなす。
浄においては、この成形温度と同様の温度下で洗浄を行
う必要がある。この場合、洗浄剤を構成する樹脂の粘度
が低下するため、この樹脂による残留物引き剥し作用は
低下するものと考えられる。従って、従来のように、次
に使用する樹脂と同一組成の樹脂100重量部に1〜20重
量部のガラス繊維を添加したものでは、樹脂の粘度低下
による残留物引き剥し作用の低下がそのまま洗浄力の低
下として現われ、洗浄効果の低下が著しくなる。
(220℃・10kg)の樹脂を用いているのは、高温成形に
おいても残留物の引き剥し作用が極端に低下しないよう
にするものである。また、30重量%を越え50重量%以下
のガラス繊維を含有させているのは、樹脂の粘度がある
程度低下しても、多量に含まれるガラス繊維によって残
留物の引き剥し作用を高く維持させるものである。
場合、このガラス繊維の成形機内残留が懸念される。し
かし、本発明者が確認したところでは、このガラス繊維
の残留による悪影響はほとんど見られない。その理由
は、上記範囲のメルトフローレイトの樹脂をベースとす
ると、いままで考えられていたほどにはガラス繊維が残
留しないことや、ある程度残留量が増えても、高温成形
条件下では強い付着力を伴わず、次の成形材料による置
換操作で容易に排出されてしまうことが考えられる。
これらは残留物の引き剥しに有益に作用するだけでな
く、ガラス繊維の残留防止にも有益に作用する。
び測定条件は以下の通りである。
芝IS125(型締力125トン・容量10オンス) 成形温度:各実施例及び比較例毎に第1表に示す。
により測定した。
料を成形機内に充填後、完全に排出して成形機内を空に
した。
のAS樹脂をベースとし、これにガラス繊維(平均径20
μ、長さ3mm、カップリング剤2000ppm)を40重量%練り
込んだ本発明の洗浄剤を成形機に1.5kg投入し、これを
射出操作により排出し終るまでの時間を測定した。ま
た、洗浄剤の排出後に一般成形用のPPOの無色成形材料
で射出操作を行って、残留物の影響(黒色の汚班及び残
留ガラス繊維による外観不良)が無いことが確認される
までの時間と使用した無色成形材料の量を測定した。
のPPOの無色成形材料を洗浄剤として、残留物の影響
(黒色の汚班)が無いことが確認されるまで射出操作を
行った以外は、実施例1と同様にして測定を行った。
料とし、本発明の洗浄剤の射出操作後、一般成形用のPC
の無色成形材料で射出操作を行った以外は、実施例1と
同様にして測定を行った。
(220℃・10kg)のAS樹脂とした以外は実施例2と同様
にして測定を行った。
3重量%と、有機発泡剤としてアゾジカルボソアミドを
0.3重量%練り込んだものを洗浄剤のベースとした以外
は実施例2と同様にして測定を行った。
と同様にして測定を行った。
成形条件下でも、少ない洗浄剤による短時間の洗浄で高
い洗浄効果が得られると共に、その後に行われる置換操
作での次の成形材料の消費量の節減と操作時間の短縮を
図ることができるので、高温成形における洗浄のための
経費及び作業負担を大幅に軽減できるものである。
Claims (1)
- 【請求項1】メルトフローレイトが0.5〜30g/10分(220
℃・10kg)の熱可塑性樹脂に、カップリング剤が2000〜
3000ppmであるガラス繊維を30重量%を越え50重量%以
下含有させたことを特徴とする成形機用洗浄剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2312692A JP2976142B2 (ja) | 1990-11-20 | 1990-11-20 | 成形機用洗浄剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2312692A JP2976142B2 (ja) | 1990-11-20 | 1990-11-20 | 成形機用洗浄剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04183798A JPH04183798A (ja) | 1992-06-30 |
JP2976142B2 true JP2976142B2 (ja) | 1999-11-10 |
Family
ID=18032282
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2312692A Expired - Lifetime JP2976142B2 (ja) | 1990-11-20 | 1990-11-20 | 成形機用洗浄剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2976142B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4670110B2 (ja) * | 1999-11-16 | 2011-04-13 | 日東化工株式会社 | プラスチック成形機・押出機用洗浄用樹脂組成物 |
JP5409522B2 (ja) * | 2010-06-01 | 2014-02-05 | 旭化成ケミカルズ株式会社 | 洗浄剤 |
JP6115469B2 (ja) * | 2011-09-06 | 2017-04-19 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 洗浄用熱可塑性樹脂組成物及び洗浄方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58149998A (ja) * | 1982-03-02 | 1983-09-06 | 東洋インキ製造株式会社 | 洗浄用組成物 |
JP2561685B2 (ja) * | 1987-12-24 | 1996-12-11 | 旭化成工業株式会社 | 成形機用洗浄剤 |
-
1990
- 1990-11-20 JP JP2312692A patent/JP2976142B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04183798A (ja) | 1992-06-30 |
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