JP3185089B2 - 成形機の洗浄方法 - Google Patents

成形機の洗浄方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂用成
形機による所定作業終了時に、当該成形機内に残留する
樹脂そのもの及び成形材料中に含まれる染顔料等の添加
物を除去するための成形機の洗浄方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、樹脂の着色、混合、成形等を目
的に成形機(押出・射出)が用いられているが、所定の
作業終了時に、当該樹脂そのものや成形材料中に含まれ
ている染顔料等の添加剤が成形機内に残留する。この残
留物は、次に行われる異種樹脂又は異色樹脂による成形
時に成形品中に混入し、製品外観不良の原因となる。
【0003】従来、上記残留物を成形機内から除去する
ため、人手により成形機の分解掃除をする方法、成形機
を停止せずにそのまま次に使用する成形材料を成形機に
充填し、これにより残留物を少しづつ置換して行く方法
及び市販の洗浄剤を用いる方法が実施されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、人手に
よる分解掃除では、多数の人員と長時間を要し、生産性
低下の大きな原因となっている。また、成形機の構造上
簡単に分解できない箇所、例えばシリンダー内壁に残留
物が残る問題もある。
【0005】次に使用する成形材料で置換して行く方法
では、成形を目的とする成形材料は洗浄に適した設計と
はなっていないため、洗浄効果が低く、多量の成形材料
が無駄に消費されると共に、洗浄に長時間を要する。加
えて、例えばゴム熱劣化物等、残留物の種類によっては
除去できない場合がある。
【0006】市販の洗浄剤を用いる方法は、洗浄力が低
い、成形機内に残留物が残りやすい等の問題があり、従
来から、これらの問題を解決すべく、洗浄剤を構成する
樹脂について種々の検討が行われてきたが、充分な結果
を得るには至っていない。特に、成形機のフィードゾー
ンにおいてはスクリュー溝が比較的深く負荷がかかりに
くいため、従来の洗浄剤ではこの部分の充分な洗浄がで
きにくいという問題もある。
【0007】ところで、洗浄剤を用いる場合、洗浄剤で
洗浄した後、次の成形に入る前に、通常、次の成形材料
によって、残留する洗浄剤の置換作業を行う。従って、
洗浄剤には、前の成形で使用した成形材料に対する高い
洗浄力と、次の成形に使用する成形材料による易置換性
とが要求される。
【0008】しかしながら、従来の洗浄剤は、上記のよ
うに洗浄力不足のみならず、この易置換性、特にフィー
ドゾーン付近での易置換性についても満足できるもので
はない問題がある。
【0009】本発明は、このような従来未解決の課題を
解決すべく、洗浄剤を構成する樹脂ではなく、洗浄剤に
使用される樹脂ペレットの形状に着目し、フィードゾー
ンにおいてさえ優れた洗浄力及び易置換性を得ることが
できる洗浄方法とすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明において講じられた手段を説明すると、本発明
では、フィードゾーンのスクリュー溝の深さに対して、
直径が40〜100%、長さが40〜100%である熱
可塑性樹脂ペレットを50重量%〜100重量%含む洗
浄剤を成形機に供給するという手段を講じているもので
ある。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明で使用する洗浄剤は、フィ
ードゾーンのスクリュー溝の深さに対して直径が40〜
100%、長さが40〜100%、好ましくは直径が6
0〜100%、長さが60〜100%である樹脂ペレッ
トを含有する必要がある。ここで、樹脂ペレットの直径
とは、長径と短径の平均値をいう。
【0012】ペレットの直径が40%未満または長さが
40%未満では、充分な洗浄力及び易置換性を得ること
ができず好ましくない。また、ペレットの直径が100
%を越えるまたは長さが100%を越える場合には、ス
クリューへの噛み込み不足が発生し、シリンダー内部を
傷つけるおそれがあり好ましくない。
【0013】該ペレットの含有量は、50重量%〜10
0重量%である必要があり、好ましくは70重量%〜1
00重量%である。50重量%未満では充分な洗浄力及
び易置換性を得ることができず好ましくない。
【0014】本発明は、成形機をほぼ通常通り作動させ
ることで洗浄効果を奏するもので、射出成形機、押出成
形機に対して特に有益であるが、これらと同様に樹脂を
加熱溶融させて混練するシリンダー部を有する装置であ
れば広く適用することができる。
【0015】また、特に大型成形機、具体的にはスクリ
ュー直径が70mm以上、フィードゾーンのスクリュー
溝深さが10mm以上の大型成形機に好適に適用でき
る。
【0016】本発明をベント付成形機に適用する場合
は、使用する洗浄剤の一部をベント口からも添加すると
好ましい結果が得られる。
【0017】成形機の運転条件は、シリンダーの内圧が
上昇するような条件に設定すると、効果がより顕著にな
るので好ましい。即ち、シリンダー温度を吐出可能な範
囲で下げる、背圧を掛ける、高速で射出させる、等の操
作を行うことが好ましい。特に、ペレットの形状が、本
発明で規定する範囲内でも比較的大きい領域ものである
場合には、背圧をかけることにより成形機内に洗浄剤を
押し込むことが好ましい。
【0018】洗浄剤を構成する樹脂としては、特に限定
されないが、例えばスチレン系樹脂が挙げられる。具体
的には、ポリスチレン又は、スチレンと1種もしくは2
種以上の他の単量体との共重合体であって、スチレンの
含有量が50重量%以上のものをいう。スチレンと共重
合させる他の単量体としては、例えばアクリロニトリ
ル、ブタジエン等が挙げられる。このスチレン系樹脂の
具体例としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニ
トリル共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリロニト
リル共重合体等が挙げられる。これらの中でもスチレン
−アクリロニトリル共重合体が好ましく、特にアクリロ
ニトリル含量が5重量%以上50重量%未満のスチレン
−アクリロニトリル共重合体が、洗浄力及び成形機類内
への非残留性に優れることから好ましい。
【0019】スチレン系樹脂の分子量は得に限定されな
いが20万〜30万が好ましい。また、スチレン系樹脂
のメルトフローレイトが0.5〜30g/10分である
ことが好ましい。メルトフローレイトが0.5g/10
分未満では、標準的な成形条件、例えば成形温度200
〜280℃で使用しにくく、また30g/10分を越え
ると十分な洗浄効果が得にくくなる。尚、本明細書にお
けるメルトフローレイトは、220℃、10kgの条件
下における値をいう。
【0020】また、スチレン系樹脂以外の樹脂として
は、一般の射出成形や押出成形等に用いられる樹脂を広
く用いることができ、同時に2種以上の樹脂を使用する
こともできる。その具体例としては、例えばポリエチレ
ン等のエチレン系樹脂、ポリプロピレン等のプロピレン
系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のメチルメタクリ
レート系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアミド系樹脂、ポ
リカーボネート、ポリブテン等を挙げることができる
が、洗浄の前又は後の成形に用いる成形材料の樹脂と同
じ樹脂が好ましい。また、スチレン系樹脂と同様にメル
トフローレイトが0.5〜30g/10分の樹脂が好ま
しい。
【0021】また、相溶化剤として、主鎖をなすオレフ
ィン系重合体と、側鎖をなすスチレン系重合体とから構
成されるグラフト重合体を含有すると易置換性の更なる
向上を図れる点で好ましい。
【0022】該グラフト重合体において主鎖をなすオレ
フィン系重合体とは、ポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン−プロピレン共重合体又は、エチレン及び/又
はプロピレンの含有量が50重量%以上の共重合体をい
う。エチレン及び/又はプロピレンと共重合させる他の
単量体としては、例えば酢酸ビニル、アクリロニトリ
ル、グリシジルメタクリレート、エチルアクリレート、
スチレン等が挙げられる。これらのうち、主鎖をなすオ
レフィン系重合体としてはポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体が好ましい。
【0023】また、側鎖をなすスチレン系重合体とは、
ポリスチレン又は、スチレンと1種もしくは2種以上の
他の単量体との共重合体であって、スチレンの含有量が
50重量%以上の共重合体をいう。スチレンと共重合さ
せる他の単量体としては、例えばアクリロニトリル、メ
チルメタクリレート等が挙げられる。これらのうち、側
鎖をなすスチレン系重合体としては、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体が好ましい。
【0024】上記主鎖をなすオレフィン系重合体と、側
鎖をなすスチレン系重合体の構成比は、一般的にはオレ
フィン系重合体が15〜90重量%(スチレン系重合体
が85〜10重量%)、好ましくは20〜80重量%
(スチレン系重合体が80〜20重量%)のものが用い
られるが、更に好ましくはオレフィン系重合体が40〜
60重量%(スチレン系重合体が60〜40重量%)で
ある。
【0025】グラフト重合体の含有比は、洗浄剤を構成
する他の樹脂100重量部に対してグラフト重合体2〜
160重量部で、好ましくは2〜100重量部、最も好
ましくは5〜80重量部である。
【0026】グラフト重合体は、公知のグラフト重合体
の製造方法にて容易に製造できるもので、いずれの製造
方法で製造されたものでもよく、この製造方法により制
限されるものではない。
【0027】ここで、一般的なグラフト重合体の製造方
法について説明すると、次の方法にて製造できることが
知られている。
【0028】まず、主鎖(又は側鎖)となる重合体に、
例えば過酸化物処理、紫外線照射、高エネルギー放射線
照射、ペルオキシドモノマー(重合性二重結合と活性ペ
ルオキシドを1分子中に共有するモノマー)との共重
合、空気中熱処理等の方法にてグラフト活性点を生成せ
しめる。次いで、このグラフト活性点を生成させた主鎖
(又は側鎖)となる重合体を、必要な条件下において、
側鎖(又は主鎖)を構成する重合体、共重合体、モノマ
ー又はモノマー混合液に接触させることにより、グラフ
ト重合体を製造することができる。
【0029】具体的には、例えば、空気中にてγ線を照
射したポリプロピレン粉末に、スチレン及びアクリロニ
トリルの混合モノマーを加え、加熱重合した後、メタノ
ール抽出を行って未重合モノマーを除去することで製造
することができる。また、例えば、ポリプロピレン粉末
に、スチレン、アクリロニトリル、t−ブチルペルオキ
シメタクリロイロキシエチルカーボネイト(ペルオキシ
ドモノマー)、エチルカーボネイト及びベンゾイルパー
オキサイド(重合触媒)よりなる混合モノマー溶液を含
浸させ、50℃〜100℃で10時間程度含浸重合させ
た後、未重合モノマーを除去し、プラストミルにて溶融
混練グラフトすることによっても製造することができ
る。
【0030】更に、熱可塑性超高分子を含有すると洗浄
力の更なる向上を図れる点で好ましい。熱可塑性超高分
子とは、分子量100万以上の高分子をいい、例えばエ
チレン系超高分子、スチレン−アクリロニトリル系超高
分子、メチルメタクリレート系超高分子等が挙げられ
る。分子量の上限は特に限定されないが、一般的には1
000万以下であることが実用上好ましい。また、超高
分子はホモポリマーでもコポリマーでもよく、コポリマ
ーの場合は主成分、例えばエチレン、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体、メチルメタクリレート等の含有量
が50重量%以上である必要がある。
【0031】熱可塑性超高分子を含有する場合の好まし
い組み合わせは、エチレン系樹脂とエチレン系超高分
子、プロピレン系樹脂とエチレン系超高分子、スチレン
−アクリロニトリル系樹脂とエチレン系超高分子、スチ
レン−アクリロニトリル系樹脂とスチレン−アクリロニ
トリル系超高分子、スチレン−アクリロニトリル系樹脂
とメチルメタクリレート系超高分子、メチルメタクリレ
ート系樹脂とメチルメタクリレート系超高分子、メチル
メタクリレート系樹脂とスチレン−アクリロニトリル系
超高分子であり、特に好ましい組み合わせは、エチレン
系樹脂とエチレン系超高分子、プロピレン系樹脂とエチ
レン系超高分子、スチレン−アクリロニトリル系樹脂と
エチレン系超高分子である。
【0032】熱可塑性超高分子の含有比は、洗浄剤を構
成する他の樹脂100重量部に対して2〜50重量部
で、好ましくは5〜40重量部、最も好ましくは10〜
30重量部である。
【0033】洗浄剤が複数の樹脂から構成される場合
は、各々の樹脂ペレットを粒状のままブレンダー等で混
合したものでもよいが、より高い洗浄効果が得やすい点
から、押出機等で溶融混練混合してペレット状にしたも
のが好ましい。
【0034】洗浄剤は、滑剤として、アルカリ金属塩、
特にステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金属塩
を添加して使用することが好ましい。このアルカリ金属
塩を添加すると、洗浄剤を一層残留しにくくでき、また
残留しても除去しやすくなる。アルカリ金属塩の添加量
は、洗浄剤を構成する樹脂100重量部に対して0.1
〜10重量部が好ましい。
【0035】上記アルカリ金属塩は、あらかじめ洗浄剤
を構成する樹脂に添加混合しておいたり、洗浄時に別途
添加してもよいが、洗浄剤を構成する樹脂に練り込んで
おくと、その添加効果が大きいので好ましい。
【0036】洗浄剤は、発泡剤を添加して使用すると洗
浄効果が向上するので好ましい。この発泡剤としては、
例えば重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等の無機発
泡剤であっても、例えばアゾジカルボナミド、アゾビス
イソブチロニトリル等の有機発泡剤でもよい。発泡剤の
添加量は、洗浄剤を構成する樹脂100重量部に対して
0.1〜4重量部が好ましく、特に前記アルカリ金属塩
と併せて添加することが好ましい。
【0037】発泡剤は、あらかじめ洗浄剤を構成する樹
脂に練り込んでおいたり、洗浄時に別途添加してもよい
が、洗浄剤を構成する樹脂にに練り込んでおくと、その
添加効果が大きいので好ましい。
【0038】また、洗浄剤には、水分を含有させておく
ことが好ましい。この水分は、成形機内で蒸気となり、
残留物の引き剥しに有効に作用する。
【0039】水分を含有させる場合、例えば洗浄剤を構
成する樹脂の吸湿性を利用して吸着させたり、洗浄剤を
構成する樹脂を多孔質として内部に水を封じ込めること
で、洗浄剤の投入時に水が外部に離脱しないようにして
おくことが好ましい。例えば洗浄剤の周囲に水をまぶし
て付着させただけの場合、洗浄剤の成形機への投入時
に、成形機のホッパーやホッパー直下に離脱した水が付
着したり溜ってしまい、このままでは次に投入される成
形材料を濡らして次の成形に悪影響を及ぼすので、これ
を乾燥除去又はふき取ることが必要となる。
【0040】含有させる水分量は、洗浄剤を構成する樹
脂100重量部に対して0.2〜10重量部が好まし
い。水分量が0.2重量部未満では水分を含有させた効
果が十分得にくく、10重量部を越えると洗浄操作が機
械的に困難となる。
【0041】洗浄剤は、これにガラス繊維を含有させて
用いると洗浄効果が向上するので好ましい。このガラス
繊維は、通常プラスチック用として市販されているガラ
ス繊維が好ましい。また、長さ及び径は、通常プラスチ
ック用として市販されているものと同様である。
【0042】上記ガラス繊維に代えて、無機粉体を含有
させることもできる。無機粉体としては、例えばガラス
粒、ゼオライト等が挙げられ、ガラス粒とは、平均粒径
が10〜200μのガラスを主成分とする粒状物で、例
えばガラス粉末、ガラス球、シラスバルーン、クエック
サンド等である。
【0043】ガラス繊維や無機粉体は、投入時に成形機
のホッパーやホッパー直下に付着残留しないよう、洗浄
剤を構成する樹脂に練り込んでおくことが好ましい。
【0044】ガラス繊維の配合量は、洗浄剤を構成する
樹脂100重量部に対して5〜100重量部が好まし
い。無機粉体の配合量は、洗浄剤を構成する樹脂100
重量部に対して5〜120重量部が好ましい。
【0045】本発明により洗浄力及び易置換性が向上す
る理由は明らかではない。しかし、本発明者が推測する
に、本発明で使用する洗浄剤は、従来の洗浄剤よりも大
型のペレットを含有するため、スクリュー溝が比較的深
く負荷がかかりにくい成形機のフィードゾーンにおいて
も、充分な負荷がかかるためフィードゾーンの残留物の
洗浄に優れるものと考えられる。
【0046】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例によって説
明する。実施例及び比較例における測定条件を以下に示
す。
【0047】(1)メルトフローレイト JIS−K7210によって測定した。
【0048】(2)アクリロニトリル含有量(AN%) 赤外線分光光度計により測定した。
【0049】(実施例1)スチレン−ブタジエン−アク
リロニトリル共重合体(ABS)の黒色着色成形材料を
スクリュー溝深さが12.5mmのインラインスクリュ
ー型の射出成形機(型締力800トン)内に充填後、成
形温度240℃にて射出操作により排出して成形機内を
空にした。
【0050】次に、メルトフローレイトが10g/10
分、AN%が24重量%のスチレン−アクリロニトリル
共重合体(AS)をペレット化した直径10mm(スク
リュー溝深さに対し80%)、長さ10mm(スクリュ
ー溝深さに対し80%)の樹脂ペレット100重量%よ
りなる洗浄剤を成形機に20kg投入して1回目の射出
操作(洗浄射出操作A)を行い、排出し終るまでの時間
を測定した。
【0051】また、洗浄剤の排出後に一般成形用のAB
Sの無色成形材料で2回目の射出操作(置換射出操作
B)を行って、残留物の影響(黒色の汚班)が無いこと
が確認されるまでの時間と使用したABSの無色成形材
料の量を測定した。
【0052】これらの結果を表1に示す。
【0053】(比較例1)直径3mm(スクリュー溝深
さに対し24%)、長さ3mm(スクリュー溝深さに対
し24%)の樹脂ペレット100重量%よりなる洗浄剤
を45kg投入した以外は実施例1と同様にして測定を
行った。その結果を表1に示す。
【0054】(実施例2)直径8mm(スクリュー溝深
さに対し64%)、長さ8mm(スクリュー溝深さに対
し64%)の樹脂ペレット100重量%よりなる洗浄剤
を22kg投入した以外は実施例1と同様にして測定を
行った。その結果を表1に示す。
【0055】(比較例2)実施例2の樹脂ペレット30
重量%、直径3mm(スクリュー溝深さに対し24
%)、長さ3mm(スクリュー溝深さに対し24%)の
樹脂ペレット70重量%よりなる洗浄剤を38kg投入
した以外は実施例2と同様にして測定を行った。その結
果を表1に示す。
【0056】(実施例3)実施例1のAS100重量部
と、5重量部の主鎖がポリプロピレン(PP)で側鎖が
ASのグラフト重合体a1(PP:50重量%、AS:
50重量%)を混練混合した樹脂をペレット化した直径
8mm(スクリュー溝深さに対し64%)、長さ8mm
(スクリュー溝深さに対し64%)の樹脂ペレット10
0重量%よりなる洗浄剤を成形機に8kg投入した以外
は実施例1と同様にして測定を行った。その結果を表1
に示す。
【0057】(実施例4)実施例3の樹脂ペレット80
重量%、メルトフローレイトが30g/10分、AN%
が24重量%のスチレン−アクリロニトリル共重合体
(AS)をペレット化した直径3mm(スクリュー溝深
さに対し24%)、長さ3mm(スクリュー溝深さに対
し24%)の樹脂ペレット20重量%よりなる洗浄剤を
成形機に12kg投入した以外は実施例3と同様にして
測定を行った。その結果を表1に示す。
【0058】(実施例5)実施例3の洗浄剤をスクリュ
ー溝深さが13.5mmのインラインスクリュー型の射
出成形機(型締力1300トン)に12kg投入し、置
換射出操作において一般成形用のPPの無色成形材料を
用いた以外は実施例3と同様にして測定を行った。その
結果を表1に示す。
【0059】(比較例3)比較例1の洗浄剤を成形機に
60kg投入した以外は実施例5と同様にして測定を行
った。その結果を表1に示す。
【0060】(実施例6)実施例1の成形機を用い(成
形温度220℃)、洗浄前の樹脂としてPPの黒色着色
成形材料を用いて、メルトフローレイトが10g/10
分のPP100重量部、実施例3のグラフト重合体a1
及び分子量450万の超高分子ポリエチレンa210重
量部とを混練混合した樹脂をペレット化した直径8mm
(スクリュー溝深さに対し64%)、長さ8mm(スク
リュー溝深さに対し64%)の樹脂ペレット100重量
%よりなる洗浄剤を成形機に8kg投入した以外は実施
例5と同様にして測定を行った。その結果を表1に示
す。
【0061】(比較例4)実施例6のPPをペレット化
した直径3mm(スクリュー溝深さに対し24%)、長
さ3mm(スクリュー溝深さに対し24%)の樹脂ペレ
ット100重量%よりなる洗浄剤を成形機に45kg投
入した以外は実施例6と同様にして測定を行った。その
結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【発明の効果】本発明は、以上説明した通りのものであ
り、高い洗浄効果、易置換性が得られるもので、従来よ
り洗浄困難とされていたフィードゾーンをも十分に洗浄
できるものである。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィードゾーンのスクリュー溝の深さに
    対して、直径が40〜100%、長さが40〜100%
    である熱可塑性樹脂ペレットを50重量%〜100重量
    %含む洗浄剤を成形機に供給することを特徴とする成形
    機の洗浄方法。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂がスチレン系樹脂であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の成形機の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂が、主鎖をなすオレフィン
    系重合体と側鎖をなすスチレン系重合体とから構成され
    るグラフト重合体及び/又は熱可塑性超高分子を含有す
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の成形機の洗
    浄方法。
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