JP2001150456A - 成形機用洗浄剤 - Google Patents

成形機用洗浄剤

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JP2001150456A
JP2001150456A JP33133299A JP33133299A JP2001150456A JP 2001150456 A JP2001150456 A JP 2001150456A JP 33133299 A JP33133299 A JP 33133299A JP 33133299 A JP33133299 A JP 33133299A JP 2001150456 A JP2001150456 A JP 2001150456A
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thermoplastic
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Mikihiko Ito
幹彦 伊藤
Noriko Yamauchi
紀子 山内
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱可塑性超高分子を用いた場合の粉末化を防
止し、優れた洗浄力と優れた易置換性を有する洗浄剤を
提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂100重量部に対し、熱可
塑性超高分子を2〜50重量部、スチレン系飽和型熱可
塑性エラストマーを0.2〜10重量部を含有する成形
機用洗浄。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂用成
形機による所定作業終了時に、当該成形機内に残留する
樹脂そのもの及び成形材料中に含まれる染顔料等の添加
物を除去するための洗浄剤に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、樹脂の着色、混合、成形等を目
的に成形機(押出・射出)が用いられているが、所定の
作業終了時に、当該樹脂そのものや成形材料中に含まれ
ている染顔料等の添加剤が成形機内に残留する。この残
留物は、次に行われる異種樹脂又は異色樹脂による成形
時に成形品中に混入し、製品外観不良の原因となる。
【0003】従来、上記残留物を成形機内から除去する
ため、人手により成形機の分解掃除をする方法、成形機
を停止せずにそのまま次に使用する成形材料を成形機に
充填し、これにより残留物を少しづつ置換して行く方法
の他に洗浄剤を用いる方法が実施されている。
【0004】洗浄剤を用いる場合、洗浄剤で洗浄した
後、次の成形に入る前に、通常、次の成形材料によっ
て、残留する洗浄剤の置換作業を行う。従って、洗浄剤
には、前の成形で使用した成形材料に対する高い洗浄力
と、次の成形に使用する成形材料により簡単に除去でき
成形機内に残留しない易置換性とが要求される。
【0005】本発明者等は既に、洗浄力・易置換性とも
に優れる洗浄剤として、熱可塑性樹脂と熱可塑性超高分
子よりなる洗浄剤を提案している(特開平8−1559
69号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記洗
浄剤においては、熱可塑性樹脂と熱可塑性超高分子の相
溶性が悪い場合には、熱可塑性超高分子の一部が離脱し
て、洗浄剤中に粉末として混入する可能性があった。か
かる場合、洗浄剤を成形機ホッパーに投入すると、超高
分子粉末がホッパーに付着し、洗浄終了後に次の成形材
料をホッパーに投入する際に、超高分子粉末が成形材料
に混入し、洗浄剤の置換に時間がかかるという問題があ
った。
【0007】本発明は、このような従来未解決の課題に
着目してなされたもので、熱可塑性超高分子を用いた場
合の粉末化を防止し、優れた洗浄力と優れた易置換性を
有する洗浄剤とすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明において講じられた手段を説明すると、本発明
では熱可塑性樹脂100重量部に対し、熱可塑性超高分
子を2〜50重量部、スチレン系飽和型熱可塑性エラス
トマーを0.2〜10重量部を含有させる、という手段
を講じているものである。
【0009】
【発明の実施の形態】熱可塑性樹脂としては、後述する
スチレン系飽和型熱可塑性エラストマーを除いた、一般
の射出成形や押出成形等に用いられる樹脂を広く用いる
ことができ、同時に2種以上の樹脂を使用することもで
きる。その具体例としては、例えば、ポリスチレン等の
スチレン系樹脂、ポリエチレン等のエチレン系樹脂、ポ
リプロピレン等のプロピレン系樹脂、ポリメチルメタク
リレート等のメチルメタクリレート系樹脂、ポリ塩化ビ
ニル、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート、ポリブテ
ン等を挙げられる。これらの中でもスチレン系樹脂が好
ましい。
【0010】スチレン系樹脂とは、ポリスチレン又は、
スチレンと1種もしくは2種以上の他の単量体との共重
合体であって、スチレンの含有量が50重量%以上のも
のをいう。スチレンと共重合させる他の単量体として
は、例えばアクリロニトリル、ブタジエン等が挙げられ
る。このスチレン系樹脂の具体例としては、ポリスチレ
ン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ブタジエン−アクリロニトリル共重合体等が挙げられ
る。これらの中でもスチレン−アクリロニトリル共重合
体が好ましく、特にアクリロニトリル含量が5重量%以
上50重量%未満のスチレン−アクリロニトリル共重合
体が、洗浄力及び成形機類内への非残留性に優れること
から好ましい。
【0011】熱可塑性樹脂の分子量は得に限定されない
が20万〜30万が好ましい。また、熱可塑性樹脂のメ
ルトフローレイトが0.5〜30g/10分であること
が好ましく、より好ましくは0.5〜10g/10分、
更に好ましくは0.5〜4g/10分である。メルトフ
ローレイトが0.5g/10分未満では、標準的な成形
条件、例えば成形温度200〜280℃で使用しにく
く、また30g/10分を越えると十分な洗浄効果が得
にくくなる。尚、本明細書におけるメルトフローレイト
は、220℃、10kgの条件下における値をいう。
【0012】本発明の洗浄剤は、熱可塑性超高分子を含
有することにより、洗浄力、特に高温での洗浄力の更な
る向上を図れることができる。
【0013】熱可塑性超高分子とは、分子量100万以
上の高分子をいい、例えばエチレン系超高分子、スチレ
ン−アクリロニトリル系超高分子、メチルメタクリレー
ト系超高分子等が挙げられ、エチレン系超高分子が好ま
しい。分子量の上限は特に限定されないが、一般的には
1000万以下であることが実用上好ましい。また、超
高分子はホモポリマーでもコポリマーでもよく、コポリ
マーの場合は主成分、例えばエチレン、スチレン−アク
リロニトリル共重合体、メチルメタクリレート等の含有
量が50重量%以上である必要がある。
【0014】熱可塑性樹脂との好ましい組み合わせは、
エチレン系樹脂とエチレン系超高分子、プロピレン系樹
脂とエチレン系超高分子、スチレン系樹脂とエチレン系
超高分子、スチレン系樹脂とスチレン−アクリロニトリ
ル系超高分子、スチレン系樹脂とメチルメタクリレート
系超高分子、メチルメタクリレート系樹脂とメチルメタ
クリレート系超高分子、メチルメタクリレート系樹脂と
スチレン−アクリロニトリル系超高分子であり、特に好
ましい組み合わせは、エチレン系樹脂とエチレン系超高
分子、プロピレン系樹脂とエチレン系超高分子、スチレ
ン系樹脂とエチレン系超高分子であり、更に好ましい組
み合わせは、スチレン系樹脂、特にスチレン−アクリロ
ニトリル系樹脂とエチレン系超高分子である。
【0015】熱可塑性超高分子の含有量は、熱可塑性樹
脂100重量部に対して2〜50重量部であり、好まし
くは5〜30重量部である。
【0016】本発明の洗浄剤は、スチレン系飽和型熱可
塑性エラストマーを含有することにより、熱可塑性樹脂
と熱可塑性超高分子の相溶性を向上することができ、熱
可塑性超高分子の粉末化の防止を図ることができる。
【0017】スチレン系飽和型熱可塑性エラストマーと
は、スチレンと共役ジエンの共重合体を水添して主鎖の
二重結合を飽和させたポリマーであり、ブロック共重合
体、ランダム共重合体のいずれでも良いが、ブロック共
重合体が好ましい。また、スチレン成分の含有量が50
重量%以上、好ましくは50重量%〜80重量%である
ことが好ましく、水素添加率が80%〜100%である
ことが好ましい。
【0018】スチレン系飽和型熱可塑性エラストマーと
しては特に限定されないが、スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体、スチレン−ブテン−エチレンブロック共
重合体等の水添ポリマー、例えばタフテック(旭化成工
業社製)等を使用することができる。特に、熱可塑性超
高分子としてエチレン系超高分子を用いる場合には、ソ
フトセグメント部にエチレン成分を含むものが好まし
い。
【0019】スチレン系飽和型熱可塑性エラストマーの
含有量は、熱可塑性樹脂100重量部に対して0.2〜
10重量部であり、好ましくは0.5〜6重量部であ
る。また、スチレン系飽和型熱可塑性エラストマーの含
有量は、熱可塑性超高分子に対して10〜20重量%で
あることが好ましい。10重量部を越えるとスチレン系
飽和型熱可塑性エラストマー自体が残留する可能性があ
り、0.2重量部未満では熱可塑性超高分子の粉末化を
十分に防止できない。
【0020】熱可塑性樹脂、熱可塑性超高分子との好ま
しい組み合わせは、スチレン系樹脂、特にスチレン−ア
クリロニトリル系樹脂とエチレン系超高分子とスチレン
−ブテン−エチレンブロック共重合体の水添ポリマーで
ある。
【0021】また、相溶化剤として、主鎖をなすオレフ
ィン系重合体と、側鎖をなすスチレン系重合体とから構
成されるグラフト重合体を含有すると易置換性の更なる
向上を図れる点で好ましい。
【0022】該グラフト重合体において主鎖をなすオレ
フィン系重合体とは、ポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン−プロピレン共重合体又は、エチレン及び/又
はプロピレンの含有量が50重量%以上の共重合体をい
う。エチレン及び/又はプロピレンと共重合させる他の
単量体としては、例えば酢酸ビニル、アクリロニトリ
ル、グリシジルメタクリレート、エチルアクリレート、
スチレン等が挙げられる。これらのうち、主鎖をなすオ
レフィン系重合体としてはポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−プロピレン共重合体が好ましい。
【0023】また、側鎖をなすスチレン系重合体とは、
ポリスチレン又は、スチレンと1種もしくは2種以上の
他の単量体との共重合体であって、スチレンの含有量が
50重量%以上の共重合体をいう。スチレンと共重合さ
せる他の単量体としては、例えばアクリロニトリル、メ
チルメタクリレート等が挙げられる。これらのうち、側
鎖をなすスチレン系重合体としては、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体が好ましい。
【0024】上記主鎖をなすオレフィン系重合体と、側
鎖をなすスチレン系重合体の構成比は、一般的にはオレ
フィン系重合体が15〜90重量%(スチレン系重合体
が85〜10重量%)、好ましくは20〜80重量%
(スチレン系重合体が80〜20重量%)のものが用い
られるが、更に好ましくはオレフィン系重合体が40〜
60重量%(スチレン系重合体が60〜40重量%)で
ある。
【0025】グラフト重合体の含有比は、熱可塑性樹脂
100重量部に対してグラフト重合体2〜160重量部
で、好ましくは2〜100重量部、最も好ましくは5〜
80重量部である。
【0026】グラフト重合体は、公知のグラフト重合体
の製造方法にて容易に製造できるもので、いずれの製造
方法で製造されたものでもよく、この製造方法により制
限されるものではない。
【0027】ここで、一般的なグラフト重合体の製造方
法について説明すると、次の方法にて製造できることが
知られている。
【0028】まず、主鎖(又は側鎖)となる重合体に、
例えば過酸化物処理、紫外線照射、高エネルギー放射線
照射、ペルオキシドモノマー(重合性二重結合と活性ペ
ルオキシドを1分子中に共有するモノマー)との共重
合、空気中熱処理等の方法にてグラフト活性点を生成せ
しめる。次いで、このグラフト活性点を生成させた主鎖
(又は側鎖)となる重合体を、必要な条件下において、
側鎖(又は主鎖)を構成する重合体、共重合体、モノマ
ー又はモノマー混合液に接触させることにより、グラフ
ト重合体を製造することができる。
【0029】具体的には、例えば、空気中にてγ線を照
射したポリプロピレン粉末に、スチレン及びアクリロニ
トリルの混合モノマーを加え、加熱重合した後、メタノ
ール抽出を行って未重合モノマーを除去することで製造
することができる。また、例えば、ポリプロピレン粉末
に、スチレン、アクリロニトリル、t−ブチルペルオキ
シメタクリロイロキシエチルカーボネイト(ペルオキシ
ドモノマー)、エチルカーボネイト及びベンゾイルパー
オキサイド(重合触媒)よりなる混合モノマー溶液を含
浸させ、50℃〜100℃で10時間程度含浸重合させ
た後、未重合モノマーを除去し、プラストミルにて溶融
混練グラフトすることによっても製造することができ
る。
【0030】本洗浄剤は、熱可塑性樹脂と熱可塑性超高
分子及びスチレン系飽和型熱可塑性エラストマーを押出
機等で溶融混練混合してペレット状にしたものが、より
高い洗浄効果が得やすい点から好ましい。
【0031】更に、フィードゾーンのスクリュー溝の深
さに対して直径(長径と短径の平均値)が40〜100
%、好ましくは60〜100%、長さが40〜100
%、好ましくは60〜100%であるペレットを含有す
ることにより、フィードゾーンにおける優れた洗浄力及
び易置換性を得ることができ、特に大型成形機、具体的
にはスクリュー直径が70mm以上、フィードゾーンの
スクリュー溝深さが10mm以上の大型成形機に好適に
使用でき、好ましい。
【0032】ペレットの直径が40%未満または長さが
40%未満では、充分な洗浄力及び易置換性を得ること
ができにくい傾向にあり、ペレットの直径が100%を
越えるまたは長さが100%を越える場合には、スクリ
ューへの噛み込み不足が発生する傾向があり、シリンダ
ー内部を傷つけるおそれがある。
【0033】上記大きさのペレットの含有量は、50重
量%〜100重量%であることが好ましく、より好まし
くは70重量%〜100重量%である。50重量%未満
では充分な洗浄力及び易置換性を得ることができにくい
傾向があり好ましくない。
【0034】本洗浄剤は、滑剤として、アルカリ金属
塩、特にステアリン酸マグネシウム等のステアリン酸金
属塩を添加して使用することが好ましい。このアルカリ
金属塩を添加すると、洗浄剤を一層残留しにくくでき、
また残留しても除去しやすくなる。アルカリ金属塩の添
加量は、洗浄剤を構成する樹脂100重量部に対して
0.1〜10重量部が好ましい。
【0035】上記アルカリ金属塩は、あらかじめ本洗浄
剤を構成する樹脂に添加混合しておいたり、本洗浄剤の
使用時に別途添加してもよいが、洗浄剤を構成する樹脂
に練り込んでおくと、その添加効果が大きいので好まし
い。
【0036】洗浄剤は、発泡剤を添加して使用すると洗
浄効果が向上するので好ましい。この発泡剤としては、
例えば重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等の無機発
泡剤であっても、例えばアゾジカルボナミド、アゾビス
イソブチロニトリル等の有機発泡剤でもよい。発泡剤の
添加量は、本洗浄剤100重量部に対して0.1〜4重
量部が好ましく、特に前記アルカリ金属塩と併せて添加
することが好ましい。
【0037】発泡剤は、あらかじめ洗浄剤を構成する樹
脂に練り込んでおいたり、本洗浄剤の使用時に別途添加
してもよいが、洗浄剤を構成する樹脂にに練り込んでお
くと、その添加効果が大きいので好ましい。
【0038】また、本洗浄剤には、水分を含有させてお
くことが好ましい。この水分は、成形機内で蒸気とな
り、残留物の引き剥しに有効に作用する。
【0039】水分を含有させる場合、例えば本洗浄剤を
構成する樹脂の吸湿性を利用して吸着させたり、本洗浄
剤を構成する樹脂を多孔質として内部に水を封じ込める
ことで、洗浄剤の投入時に水が外部に離脱しないように
しておくことが好ましい。例えば本洗浄剤の周囲に水を
まぶして付着させただけの場合、本洗浄剤の成形機への
投入時に、成形機のホッパーやホッパー直下に離脱した
水が付着したり溜ってしまい、このままでは次に投入さ
れる成形材料を濡らして次の成形に悪影響を及ぼすの
で、これを乾燥除去又はふき取ることが必要となる。
【0040】含有させる水分量は、本洗浄剤100重量
部に対して0.2〜10重量部が好ましい。水分量が
0.2重量部未満では水分を含有させた効果が十分得に
くく、10重量部を越えると洗浄操作が機械的に困難と
なる。
【0041】本洗浄剤は、これにウォラストナイトを含
有させて用いると、成形機内の摩耗、フィルター部の目
詰まり等を発生させることなく、洗浄効果が向上するの
で好ましい。ウォラストナイトとしては特に限定されな
いが、平均繊維長が1000μm以下、平均繊維径が5
〜20μmのものが好ましく、例えばシラン処理等の表
面処理を施したものも使用できる。ウォラストナイトの
含有量は、洗浄効果を十分に発揮するために、洗浄剤を
構成する樹脂100重量部に対して5〜100重量部が
好ましく、10〜70重量部がより好ましい。
【0042】また、本洗浄剤は、これにガラス繊維を含
有させて用いると洗浄効果が向上するので好ましい。こ
のガラス繊維は、通常プラスチック用として市販されて
いるガラス繊維が好ましい。また、長さ及び径は、通常
プラスチック用として市販されているものと同様であ
る。
【0043】上記ガラス繊維に代えて、無機粉体を含有
させることもできる。無機粉体としては、例えばガラス
粒、ゼオライト等が挙げられ、ガラス粒とは、平均粒径
が10〜200μのガラスを主成分とする粒状物で、例
えばガラス粉末、ガラス球、シラスバルーン、クエック
サンド等である。
【0044】ガラス繊維や無機粉体は、投入時に成形機
のホッパーやホッパー直下に付着残留しないよう、洗浄
剤を構成する樹脂に練り込んでおくことが好ましい。
【0045】ガラス繊維の配合量は、洗浄剤を構成する
樹脂100重量部に対して5〜100重量部が好まし
い。無機粉体の配合量は、洗浄剤を構成する樹脂100
重量部に対して5〜120重量部が好ましい。
【0046】本洗浄剤は、これを成形機に投入して、成
形機をほぼ通常通り作動させることで洗浄効果を奏する
もので、射出成形機、押出成形機に対して特に有益であ
るが、これらと同様に樹脂を加熱溶融させて混練するシ
リンダー部を有する装置であれば広く適用することがで
きる。
【0047】本洗浄剤をベント付成形機に使用する場合
は、使用する本洗浄剤の一部をベント口からも添加する
と好ましい結果が得られる。
【0048】本洗浄剤を用いる場合の成形機の運転条件
は、シリンダーの内圧が上昇するような条件に設定する
と、効果がより顕著になるので好ましい。即ち、シリン
ダー温度を吐出可能な範囲で下げる、背圧を掛ける、高
速で射出させる、等の操作を行うことが好ましい。
【0049】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例によって説
明する。
【0050】実施例及び比較例における使用成形機、成
形温度及び測定条件を以下に示す。
【0051】(1)成形機 インラインスクリュー型の射出成形機(型締力125ト
ン・容量10オンス)を用いた。
【0052】(2)成形温度 各実施例及び比較例毎に表1に示す。
【0053】(3)メルトフローレイト JIS−K7210によって測定した。
【0054】(4)アクリロニトリル含有量(AN%) 赤外線分光光度計により測定した。
【0055】(5)粉末測定 洗浄剤を16メッシュの篩(篩振とう機)にかけ、これ
を通過した粉末の重量を測定した。
【0056】<実施例1>メルトフローレイトが3g/
10分、AN%が25重量%のスチレン−アクリロニト
リル共重合体(AS)100重量部と、分子量450万
のポリエチレン(PE)系超高分子10重量部と、スチ
レン系飽和型熱可塑性エラストマー(スチレン:67重
量%、エチレン−ブテン:33重量%(商品名:タフテ
ックH1043、旭化成工業社製))1重量部と、主鎖
がポリプロピレン(PP)で側鎖がASのグラフト重合
体(PP:50重量%、AS:50重量%)4重量部と
を混練混合して、洗浄剤を製造した。粉末測定の結果は
120ppmであった。
【0057】まず、スチレン−ブタジエン−アクリロニ
トリル共重合体(ABS)の黒色着色成形材料を成形機
内に充填後、射出操作により排出して成形機内を空にし
た。
【0058】次に、上記洗浄剤を成形機に投入して1回
目の射出操作(洗浄射出操作)を行い、ABS樹脂黒色
着色品の影響がなくなるまでに要した洗浄剤の重量と所
要時間を測定した。
【0059】また、洗浄剤の排出後に一般成形用のポリ
カーボネート(PC)の無色成形材料で2回目の射出操
作(置換射出操作)を行って、残留物の影響(黒色の汚
班)が無いことが確認されるまでの時間と使用したPC
の無色成形材料の量を測定した。
【0060】その結果を表1に示す。
【0061】<比較例1>スチレン系飽和型熱可塑性エ
ラストマーを用いない以外は実施例1と同様にして洗浄
剤を製造した。粉末測定の結果は300ppmであっ
た。
【0062】この洗浄剤を成形機に投入した以外は、実
施例1と同様にして測定を行った。その結果を表1に示
す。
【0063】<実施例2>メルトフローレイトが2g/
10分、AN%が34重量%のAS100重量部と、実
施例1と同じPE系超高分子15重量部と、実施例1と
同じスチレン系飽和型熱可塑性エラストマー2重量部
と、実施例1と同じグラフト重合体5重量部と、平均繊
維長400μm、アスペクト比(平均繊維長と平均繊維
径の比)20のウォラストナイト15重量部とを混練混
合して、洗浄剤を製造した。粉末測定の結果は200p
pmであった。
【0064】洗浄対象をポリフェニレンオキサイド(P
PO)の黒色着色成形材料とし、洗浄剤の排出後に一般
成形用のポリオキシメチレン(POM)の無色成形材料
で2回目の射出操作を行った以外は、実施例1と同様に
して測定を行った。その結果を表1に示す。
【0065】<比較例2>スチレン系飽和型熱可塑性エ
ラストマーを用いない以外は実施例2と同様にして洗浄
剤を製造した。粉末測定の結果は1000ppmであっ
た。
【0066】この洗浄剤を成形機に投入した以外は、実
施例2と同様にして測定を行った。その結果を表1に示
す。
【0067】<実施例3>メルトフローレイトが8g/
10分のポリスチレン(PS)100重量部と、実施例
1と同じPE系超高分子15重量部と、実施例1と同じ
スチレン系飽和型熱可塑性エラストマー2重量部と、主
鎖がPPで側鎖がPSのグラフト重合体(PP:50重
量%、PS:50重量%)5重量部とを混練混合して、
洗浄剤を製造した。粉末測定の結果は100ppmであ
った。
【0068】洗浄対象をポリフェニレンオキサイド(P
PO)の黒色着色成形材料とし、洗浄剤の排出後に一般
成形用のABSの無色成形材料で2回目の射出操作を行
った以外は、実施例1と同様にして測定を行った。その
結果を表1に示す。
【0069】<比較例3>スチレン系飽和型熱可塑性エ
ラストマーを用いない以外は実施例3と同様にして洗浄
剤を製造した。粉末測定の結果は450ppmであっ
た。
【0070】この洗浄剤を成形機に投入した以外は、実
施例3と同様にして測定を行った。その結果を表1に示
す。
【0071】
【表1】
【0072】
【発明の効果】本発明は、以上説明した通りのものであ
り、熱可塑性超高分子を含有するにも関わらず、熱可塑
性超高分子が粉末化することなく、優れた洗浄力と優れ
た易置換性を有する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂100重量部に対し、熱可
    塑性超高分子を2〜50重量部、スチレン系飽和型熱可
    塑性エラストマーを0.2〜10重量部を含有すること
    を特徴とする成形機用洗浄剤。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂がスチレン系樹脂であり、
    スチレン系飽和型熱可塑性エラストマーがスチレン成分
    を50重量%以上含有していることを特徴とする請求項
    1に記載の成形機用洗浄剤。
  3. 【請求項3】 熱可塑性超高分子がポリエチレン系超高
    分子であり、スチレン系飽和型熱可塑性エラストマーが
    ソフトセグメント部にエチレン成分を含むことを特徴と
    する請求項1または2に記載の成形機用洗浄剤。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂のメルトフローレイトが、
    0.5〜30g/10分(220℃・10kg)である
    ことを特徴とする請求項1〜3に記載の成形機用洗浄
    剤。
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