JP2008173784A - 成形機用パージ材組成物および成形機用パージ材成形物 - Google Patents

成形機用パージ材組成物および成形機用パージ材成形物 Download PDF

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Abstract

【課題】従来と比較してより洗浄性能に優れたパージ材組成物および当該パージ材組成物からなるパージ材成形物を提供する。
【解決手段】不飽和カルボン酸によって変性された変性ポリオレフィン(A)100質量部と、発泡剤(B)と、モース硬度が4〜7の範囲内である無機フィラー(C)0.1〜10質量部と、を含む成形機用パージ材組成物であって、220℃における該成形機用パージ材組成物のガス発生量は、1gあたり0.1〜10mlである成形機用パージ材組成物、および当該成形機用パージ材組成物からなる成形機用パージ材成形物。
【選択図】図1

Description

本発明は、成形機を効率よく洗浄できるパージ材組成物に関する。また本発明は、当該パージ材組成物からなるパージ材成形物に関する。
多品種のポリマーを同一の成形機を用いて成形加工する場合、先に成形加工されたポリマー成分が成形機内に残存していると、後に成形加工されるポリマーに混入し汚染されるため、先に成形加工されるポリマーを成形機内から完全に除去した後に、次のポリマーを成形加工することが望ましい。特に、成形加工するポリマーが着色ポリマーである場合には、少量の残存でも次に成形加工されるポリマーに大きな影響を与えるため、成形機内から完全に除去される必要がある。
このような製品切り替え時等の成形機洗浄用として、様々なパージ材が開発され、市販されている。たとえば特許文献1には、特定のポリエチレンと、エチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体とをベースポリマーとする押出成形機用パージ剤が開示されている。また、特許文献2には、極性基を有する化合物によってグラフト変性された変性ポリオレフィンからなるポリマー加工機械用洗浄剤が開示されている。
しかしながら、これら従来のパージ材の性能は十分に満足できるものであるとはいえず、より効率的に成形機内に残存するポリマーを除去でき、かつパージ材自体の排出性が良好なパージ材の出現が望まれていた。
特許第3179253号公報 特開平7−329113号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、従来と比較してより洗浄性能に優れたパージ材組成物および当該パージ材組成物からなるパージ材成形物を提供することである。
ここで、従来と比較してより優れた洗浄性能を発現するためには、パージ材は次のような性質を満足することが好ましいと考えられる。(1)ある程度の摩擦力を有すること。成形機内に残存するポリマーを効率的に、かつ素早く排出するためには、ある程度の摩擦力を有していることが必要であると考えられる。(2)良好な充満性を有すること。充満性とは、パージ材が成形機内全体に行き渡たる能力を意味するものであるが、この充満性が高いほど、成形機内全体を均一に洗浄することが可能になると考えられる。(3)相溶化力が高いこと。成形機内には残留ポリマーの他、ヤケと呼ばれるポリマー由来の異物が金属表面に斑点状に付着している場合があるが、このような異物を金属表面から剥離するためには、当該異物との相溶化力が高い必要があると考えられる。(4)研磨力が高いこと。上記異物と金属表面との密着性が非常に高い場合、相溶化力だけでは除去しきれないことがあるため、このような場合には、当該研磨力によって異物を掻き出せることが好ましいと考えられる。(5)自己排出性が高いこと。パージ材自体が成形機内に残留しにくいことが必要である。
本発明者らは、上記(1)〜(5)の性質を満たし得るパージ材の配合組成および配合割合について鋭意研究を行なった。その結果、特定の変性ポリオレフィンに、特定量の発泡剤と特定の範囲のモース硬度を有する特定量の無機フィラーを含有させることにより、従来と比較して洗浄性能が極めて優れたパージ材組成物が得られることを見出した。すなわち、本発明は以下のとおりである。
本発明の成形機用パージ材組成物は、不飽和カルボン酸によって変性された変性ポリオレフィン(A)100質量部と、発泡剤(B)と、モース硬度が4〜7の範囲内である無機フィラー(C)0.1〜10質量部と、を含む成形機用パージ材組成物であって、220℃における該成形機用パージ材組成物のガス発生量は、1gあたり0.1〜10mlである。
ここで、上記変性ポリオレフィン(A)の不飽和カルボン酸変性度は、0.01質量%以上であることが好ましい。
また、上記不飽和カルボン酸は、マレイン酸であることが好ましい。
また本発明は、上記いずれかに記載の成形機用パージ材組成物からなる成形機用パージ材成形物を提供する。ここで、当該成形機用パージ材組成物からなる成形機用パージ材成形物とは、上記変性ポリオレフィン(A)からなる成形物と、上記発泡剤(B)からなる成形物と、上記無機フィラー(C)からなる成形物との混合物であることを特徴とする成形機用パージ材成形物であってもよく、上記変性ポリオレフィン(A)、上記発泡剤(B)および上記無機フィラー(C)を構成成分として含有する成形物であることを特徴とする成形機用パージ材成形物であってもよい。
また、本発明の成形機用パージ材成形物は、略円柱状の第1の層と、該第1の層の外周を被覆する第2の層と、を有するパージ材成形物であって、上記第1の層は、少なくとも上記発泡剤(B)を含み、上記第2の層は、少なくとも上記変性ポリオレフィン(A)を含むことを特徴とするものであってもよい。
本発明の成形機用パージ材組成物およびこれを用いた成形機用パージ材成形物は、優れた洗浄性能と自己排出性を有するため、成形機をより効率的に洗浄することができる。これにより、短時間で成形品目の切り替えを行なうことができる。
以下、実施の形態を示して本発明をより詳細に説明する。
<成形機用パージ材組成物>
本発明の成形機用パージ材組成物は、不飽和カルボン酸によって変性された変性ポリオレフィン(A)100質量部と、発泡剤(B)0.1〜10質量部と、モース硬度が4〜7の範囲内である無機フィラー(C)0.1〜10質量部と、を含むものである。このような組成を有することにより優れた洗浄性能と自己排出性とを発揮する。
(変性ポリオレフィン(A))
変性ポリオレフィン(A)は、「不飽和カルボン酸によって変性された変性ポリオレフィン」である。ここで、ポリオレフィンが不飽和カルボン酸によって変性されるとは、ポリオレフィンの主鎖または側鎖が、不飽和カルボン酸によって、グラフト重合により修飾されることをいう。本発明の成形機用パージ材組成物に含まれる変性ポリオレフィン(A)に用いられるポリオレフィンは、炭素数2〜20のオレフィンから誘導される構成単位を含有するポリマーである。変性ポリオレフィン(A)に用いられるポリオレフィンは、1種類のオレフィンからなる単独重合体であってもよく、2種以上のオレフィンからなる共重合体であってもよい。
変性ポリオレフィン(A)に用いられるポリオレフィンの具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度線状ポリエチレン(VLDPE)、ポリブテン、ポリ3−メチル−1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−ヘキセン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体などのオレフィン系(共)重合体やオレフィン系ワックスを挙げることができる。これらの中でも汎用性の面から、ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましく用いられる。これらは、いかなる製法およびいかなる密度のものであってもよく、たとえばポリエチレンの場合、高圧法ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度線状ポリエチレン(VLDPE)、中・高密度ポリエチレンなどを好ましく使用することができる。
上記ポリオレフィンを変性するのに用いられる不飽和カルボン酸としては、たとえばアクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸などを挙げることができる。
また、上記不飽和カルボン酸として、不飽和カルボン酸の誘導体を用いてもよい。不飽和カルボン酸誘導体としては、たとえばアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル等の不飽和カルボン酸エステル、無水マレイン酸、無水シトラコン酸等の不飽和カルボン酸無水物などを挙げることができる。上記不飽和カルボン酸や不飽和カルボン酸誘導体は、1種のみを用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記不飽和カルボン酸で変性された変性ポリオレフィン(A)の不飽和カルボン酸変性度は、0.01質量%以上であることが好ましい。不飽和カルボン酸変性度を0.01質量%以上とすることにより、優れた洗浄力、特に異物との相溶化力を発現させることができる。また、不飽和カルボン酸変性度が0.01質量%未満である場合、成形機内の残留ポリマーや異物(ヤケ)と十分に相溶せず洗浄性能に劣る場合がある。不飽和カルボン酸変性度の上限は特に限定されるものではないが、変性ポリオレフィン(A)の合成のし易さを考慮すると、5質量%以下が好ましく、2質量%以下がより好ましい。ここで、「不飽和カルボン酸変性度」とは、変性ポリオレフィン(A)中に含まれる不飽和カルボン酸の量を質量百分率(質量%)で示したものである。本発明において不飽和カルボン酸変性度は、下記方法で測定することにより得られた値である。
まず、丸型平底フラスコ(200ml)に試料0.5g秤量し、キシレン(特級)100ml、沸騰石(1、2粒)を入れる。その後、キシレンを沸騰、還流させ、完全に試料を溶解させる。ついで、フェノールフタレイン指示薬を2、3滴加え、0.01mol−NaOH メタノール溶液を用いてビュレット滴定し、目盛を読み取り、不飽和カルボン酸変性量(質量%)を算出する。
ここで、変性ポリオレフィン(A)の不飽和カルボン酸変性度を調整する方法としては、特に限定されないが、たとえば変性ポリオレフィン(A)をポリオレフィンおよび不飽和カルボン酸を用いて調製する際に、ポリオレフィンに対する不飽和カルボン酸の量を調整することにより行なう方法、不飽和カルボン酸変性度の異なる2種以上の変性ポリオレフィン(一方のポリオレフィンが不飽和カルボン酸で変性されていない場合を含む)を適宜の比で混合することにより、所望の不飽和カルボン酸変性度を有する変性ポリオレフィン(A)を得る方法などを挙げることができる。
本発明の成形機用パージ材組成物に含まれる上記変性ポリオレフィン(A)のメルトフローレート(MFR)は、比較的低いことが好ましい。たとえば変性ポリオレフィン(A)に用いられるポリオレフィンがポリエチレンである場合、190℃、2.16kg荷重における変性ポリオレフィン(A)のMFRは0.1〜10g/10分程度であることが好ましく、より好ましくは0.3〜5g/10分、さらに好ましくは0.3〜3g/10分である。MFRが0.1g/10分未満である場合、変性ポリオレフィン(A)は高い摩擦力を有するため、成形機内の残留ポリマーを除去する能力は高くなるが、パージ材の自己排出性が低下する場合がある。また、MFRが10g/10分より大きい場合には、摩擦力が低いため、残留ポリマーを除去する能力に劣る場合がある。同様に、変性ポリオレフィン(A)に用いられるポリオレフィンがポリプロピレンである場合、230℃、2.16kg荷重における変性ポリオレフィン(A)のMFRは0.1〜100g/10分程度であることが好ましく、より好ましくは0.5〜50g/10分、さらに好ましくは0.5〜20g/10分である。なお、変性ポリオレフィン(A)のMFRは、変性ポリオレフィン(A)に用いられるポリオレフィンの重合度を調整することにより所望の値とすることができる。たとえば、変性ポリオレフィン(A)をポリオレフィンを過酸化物等で分解した後、その末端に不飽和カルボン酸をグラフトさせることにより合成する場合、該ポリオレフィンの分解の程度を調整することにより、該ポリオレフィンの重合度を調整することができる。
ここで、変性ポリオレフィン(A)のMFRは洗浄除去の対象となるポリマーのMFRを考慮して調整されることが好ましい。たとえば、洗浄除去の対象となるポリマーがポリエチレンベースのポリマーであって、190℃、2.16kg荷重におけるMFRをaとし、変性ポリオレフィン(A)に用いられるポリオレフィンがポリエチレンであって、変性ポリオレフィン(A)のMFRをbとすると、bはaの0.1〜1倍程度であることが好ましい。bがaの0.1倍未満または1倍より大きい場合、MFRの差が大きくなりすぎるため、両者のなじみが悪くなり洗浄性能に劣る場合がある。洗浄除去の対象となるポリマーがポリプロピレンベースのポリマーであって、変性ポリオレフィン(A)に用いられるポリオレフィンがポリプロピレンである場合にも同様のことがいえる。洗浄除去の対象となるポリマーと変性ポリオレフィン(A)に用いられるポリオレフィンとが異なるときには、MFRの測定条件が異なる場合があるため、単純にMFR値を用いて両者の「なじみ性」を論じることはできないが、より効率的に洗浄を行なうためには、洗浄除去の対象となるポリマーと変性ポリオレフィン(A)とのなじみが良好であることが好ましいことに変わりはない。
次に、変性ポリオレフィン(A)の調製方法について述べる。ポリオレフィンを不飽和カルボン酸で変性して変性ポリオレフィン(A)を得る方法としては、従来公知の方法を用いることができる。具体的には、ラジカル開始剤の存在下、溶媒に懸濁もしくは溶解された、または溶融されたポリオレフィンを不飽和カルボン酸と反応させる方法を挙げることができる。ポリオレフィンに対する不飽和カルボン酸の量は、その反応性や得られる変性ポリオレフィン(A)の不飽和カルボン酸変性度等を考慮して適宜決定されるが、たとえばポリエチレンと不飽和カルボン酸としてマレイン酸とを用いる場合、ポリエチレン100質量部に対して、マレイン酸は通常0.05〜2質量部の範囲で用いられる。なお、最終的に得られる変性ポリオレフィン(A)が上記好ましい範囲のMFRを満足するよう、変性させるポリオレフィンは、適宜、過酸化物等を用いて分解し、重合度を調節しておくことが好ましい。
上記ラジカル開始剤としては、従来公知のものを用いることができ、たとえば過酸化アルキル類、過酸化ジアシル類、過酸化エステル類および過酸化カーボネート類等が挙げられる。これらのラジカル開始剤は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
過酸化アルキル類としては、たとえば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジ−t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、t−ブチルクミル、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、3,6,9−トリエチル−3,6,9−トリメチル−1,4,7−トリパーオキソナン等が挙げられる。
過酸化ジアシル類としては、たとえば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド等が挙げられる。
過酸化エステル類としては、たとえば、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、α−クミルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオヘプタノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−アミルパーオキシル−2−エチルヘキサノエート、t−ブチル-パーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ジ−t−ブチルオキシヘキサヒドロテレフタレート、t−アミルパーオキシ3,5,5−トリメチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−ブチルパーオキシトリメチルアディペート等が挙げられる。
過酸化カーボネート類としては、たとえば、ジ−3−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジセチルパーオキシジカーボネート、ジミリスチルパーオキシジカーボネート等が挙げられる。
(発泡剤(B))
本発明の成形機用パージ材組成物は、発泡剤(B)を含む。発泡剤を含有させることにより、パージ材の充満性が向上し、成形機内全体を均一に洗浄することが可能になる。ここで充満性とは、パージ材が成形機内全体に行き渡たる能力を意味するものである。
発泡剤(B)としては、従来公知のものを使用することが可能であり、たとえばアゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、パラトルエンスルホニルヒドラジド、アゾビスイソブチロニトリル、クエン酸やクエン酸金属塩等の有機系発泡剤、炭酸水素ナトリウム(重曹)、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等の無機系発泡剤を挙げることができる。これらの発泡剤は単独で、または2種以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも安全性等を考慮し、炭酸水素ナトリウム(重曹)やクエン酸、クエン酸金属塩が好ましく用いられる。炭酸水素ナトリウムと、クエン酸および/またはクエン酸金属塩とを組み合わせて用いることも好ましい。
発泡剤(B)は、成形機用パージ材組成物1gあたりのガス発生量が0.1〜10mlとなるように添加される。成形機用パージ材組成物1gあたりのガス発生量が0.1ml未満である場合には、パージ材が十分な充満性を有さず、洗浄性能が低下する傾向がある。また、成形機用パージ材組成物1gあたりのガス発生量が10mlより多い場合には、高い充満性は得られるがガス発生量が過剰となって、逆に安定した洗浄ができなくなる可能性がある。パージ材組成物1gあたりのガス発生量は、好ましくは0.3〜5mlの範囲であり、さらに好ましくは0.5〜3mlの範囲である。ここで、「ガス発生量(ml/g)」とは、220℃におけるガス発生量を下記の方法で測定したときの値である。以下、ガス発生量の測定方法を図1を参照しながら説明する。図1は、ガス発生量の測定に用いられる装置の模式図である。
まず、試料1gを測り、これを試験管に入れ、流動パラフィン(試薬1級)を加える。この試験管を、あらかじめ220℃±1℃に加熱したシリコン浴槽102内に浸漬するとともに、直ちに図1の装置の試験管つなぎ部101にセットする。最初の1分間は装置内の空気膨張と見なし、以後、20分間後の見かけ発生ガス量をガスビュレット104の目盛から判定する。発生ガス量は、次式にて算出する。
V={U×(P1−P2)/1013}×{273/(273+t)}
ここで、V:発生ガス量(ml/1g)、U:見かけの発生ガス量(ml/1g)、P1:大気圧(hPa)、P2:水温t℃の時の水の蒸気圧(hPa)、t:測定時の水温(℃)である。
本発明の成形機用パージ材組成物において、発泡剤(B)の含有量は、上記ガス発生量を満足する限り特に限定されるものではないが、通常、上記変性ポリオレフィン(A)100質量部に対して、0.1〜10質量部の範囲で含有される。発泡剤(B)の含有量が0.1質量部未満である場合には、パージ材が十分な充満性を有さず、洗浄性能が低下する傾向がある。また、発泡剤(B)の含有量が10質量部より多い場合には、高い充満性は得られるがガス発生量が過剰となって逆に安定した洗浄ができなくなる可能性がある。発泡剤(B)の含有量は、上記変性ポリオレフィン(A)100質量部に対して、好ましくは0.3〜5質量部の範囲であり、さらに好ましくは0.3〜3質量部の範囲である。
(無機フィラー(C))
本発明の成形機用パージ材組成物は、モース硬度が4〜7の範囲内である無機フィラー(C)を含む。無機フィラー(C)を含有させることにより、パージ材に研磨力を付与し、成形機内の金属表面に強力に付着した残存ポリマーや異物(ヤケ)を当該研磨力により効率的に除去することが可能となる。モース硬度が4より小さい場合、成形機内の金属表面に強力に付着した残存ポリマーや異物(ヤケ)を除去するのに十分な研磨力が得られない虞がある。また、モース硬度が7より高い場合には、成形機内の金属表面を傷める虞がある。
モース硬度が4〜7の範囲内である無機フィラーとしては、特に限定されないが、たとえば珪藻土、ホウ酸アルミニウム、蛍石、燐灰石、正長石、溶融石英等を挙げることができる。これらの中でも汎用性の理由から、珪藻土が好ましく用いられる。珪藻土としては、特に限定されるものではないが、たとえば昭和化学工業(株)製ラジオライト#200、ラジオライト#500、ラジオライトFなどが挙げられる。無機フィラー(C)は、上記変性ポリオレフィン(A)100質量部に対して、0.1〜10質量部の範囲で含有される。無機フィラー(C)の含有量が0.1質量部未満である場合には、パージ材が十分な研磨力を有さず、異物(ヤケ)等の剥離性能が低下する傾向がある。また、無機フィラー(C)の含有量が10質量部より多い場合には、含有量を増加したことによる著しい効果が得られない傾向にある。無機フィラー(C)の含有量は、上記変性ポリオレフィン(A)100質量部に対して、好ましくは0.3〜5質量部の範囲であり、さらに好ましくは0.3〜3質量部の範囲である。
本発明の成形機用パージ材組成物は、本発明の目的を損なわない範囲でその他の添加剤を含有していてもよい。そのような添加剤としては、たとえば酸化防止剤や耐熱安定剤等を挙げることができる。
<成形機用パージ材成形物>
本発明は、上記成形機用パージ材組成物からなる成形機用パージ材成形物を提供する。このような本発明の成形機用パージ材成形物の一例として、上記変性ポリオレフィン(A)からなる成形物と、上記発泡剤(B)からなる成形物と、上記無機フィラー(C)からなる成形物と、を上記の混合比で含む混合物である成形機用パージ材成形物を挙げることができる。ここで、当該混合物を構成する各成形物は、それぞれ粉末状、粒状、ペレット状、シート状等のいずれの形状であってもよいが、取り扱い性等を考慮し、各成形物はペレット状であることが好ましい。各成形物のサイズは特に制限されるものではない。成形機用パージ材成形物が(A)〜(C)以外のその他の添加剤を含む場合には、当該添加剤は、混合物を構成する成形物の1種に含まれてもよく、2種以上の成形物に含まれてもよい。
このように、成分ごとに別々の成形物とすることにより、各成分に最も適した条件で成形物を製造することが可能となる。たとえば、変性ポリオレフィン(A)の成形温度では発泡剤(B)の発泡が起こってしまうような場合には変性ポリオレフィン(A)と発泡剤(B)を溶融混練して1つの成形物を作製することは好ましくないため、このような場合には変性ポリオレフィン(A)と発泡剤(B)とを別々の成形物とすることが好ましい。なお、このように成分ごとに別々の成形物としても、洗浄時には、各成分は溶融混練されるため、各成分が有するそれぞれの効果および各成分を組み合わせたことによる相乗的な効果は十分に発揮される。
また、本発明の成形機用パージ材成形物の別の一例として、上記変性ポリオレフィン(A)、上記発泡剤(B)および上記無機フィラー(C)を上記の混合比で構成成分として含有する成形物である成形機用パージ材成形物を挙げることができる。すなわち、当該成形機用パージ材成形物は、(A)〜(C)を含む1種類の成形物からなる。このような成形機用パージ材成形物は、1回の成形で製造することが可能であるため製造が容易である。成形物の形状は、粉末状、粒状、ペレット状、シート状等のいずれであってもよいが、取り扱い性等を考慮するとペレット状であることが好ましい。当該成形機用パージ材成形物は、(A)〜(C)以外のその他の添加剤を含んでもよい。なお、このような(A)〜(C)のすべてを含むパージ材成形物を製造する際には、(A)〜(C)のすべてについて適切である成形条件を選択しなければならないという点で、上記第1の例の場合と比較して若干成形条件が制限され得る。
本発明の成形機用パージ材成形物の別の一例として、略円柱状の第1の層と、当該第1の層の外周を被覆する第2の層と、を有するパージ材成形物であって、第1の層は、少なくとも発泡剤(B)を含み、第2の層は、少なくとも変性ポリオレフィン(A)を含む成形機用パージ材成形物を挙げることができる。すなわち、当該成形機用パージ材成形物は、芯となる略円柱状の第1の層の外周に、鞘となる第2の層が被覆された芯鞘構造を有する複層ペレットであり、第1の層(芯)、第2の層(鞘)はそれぞれ異なる成形材料からなる。当該複層ペレットの直径、長さは特に制限されるものではないが、たとえば直径1〜10mm程度、長さ1〜5mm程度である。
ここで、第1の層の形状は、略円柱状である。略円柱状とは、当該第1の層の断面が円状、楕円状、その他これに類似する形状であることを示す。また、第1の層は少なくとも前記発泡剤(B)を含む。すなわち、第1の層は、発泡剤(B)のみで構成されてもよく、発泡剤(B)と、たとえばポリオレフィン等の樹脂とから構成されてもよい。さらに、第1の層に無機フィラー(C)やその他の添加剤を含有させてもよい。
第2の層は、少なくとも変性ポリオレフィン(A)を含む。すなわち、第2の層は、変性ポリオレフィン(A)のみで構成されてもよく、変性ポリオレフィン(A)と無機フィラー(C)とから構成されてもよい。さらに、第2の層にその他の添加剤を含有させてもよい。
このような複層ペレット構造を有する成形機用パージ材成形物は、たとえば特開2001−198918号公報に記載の方法によって製造することができる。当該方法は、複数の押出成形部が円周に沿って配置されたダイ装置に、芯材料(第1の層を構成する材料)および鞘材料(第2の層を構成する材料)を供給する工程と、それぞれの押出成形部から、芯材料の外周に鞘材料を同心円状に被覆させて複層ストランドを押し出す工程と、押し出された複数本の複層ストランドを切断して複層ペレットを製造する工程と、を含む。ここで、当該方法に用いられるダイ装置としては、特開2001−198918号公報に示されるように、芯材料(第1の層を構成する材料)が供給される芯材供給口と、鞘材料(第2の層を構成する材料)が供給される鞘材供給口と、同じ円周に沿って複数個所に配置され、芯材料の外周に鞘材料を同心円状に被覆させて押し出す押出成形部と、前記芯材供給口から、各押出成形部が配置された円周の中心軸上まで延びたあと、前記中心軸上から各押出成形部に向かって放射方向に延ばされ、芯材料を芯材供給口から各押出成形部の中心へと導く芯材供給路と、前記鞘材供給口から、各押出成形部が配置された円周の中心軸上まで延びたあと、前記中心軸上から各押出成形部に向かって放射方向に延ばされ、鞘材料を鞘材供給口から各押出成形部の芯材料の外周へと導く鞘材供給路とを備えるダイ装置が好ましく用いられる。なお、当該ダイ装置には、芯材料を供給する芯材料供給装置、鞘材料を供給する鞘材料供給装置、ダイ装置の押出成形部に隣接して配置される水中カットペレタイザ、ダイ装置の少なくとも押出成形部を加熱する温調装置などが付設されてもよい。
成形機用パージ材成形物を上記のような複層ペレット構造にする利点としては、以下の点を挙げることができる。(1)上記変性ポリオレフィン(A)、発泡剤(B)、無機フィラー(C)のそれぞれの成分からなる成形物の混合物より構成されるパージ材成形物と比較して、成形工程を1回で行なうことができるため、パージ材成形物の製造が容易である。(2)たとえば、変性ポリオレフィン(A)の成形温度では発泡剤(B)が成形される段階で発泡を起こしてしまう等の理由により、変性ポリオレフィン(A)、発泡剤(B)および無機フィラー(C)を構成成分として含有する成形物である成形機用パージ材成形物の製造が困難な場合があり得る。このような場合でも、第1の層として発泡剤(B)を含む層を発泡が起こらない成形温度で成形し、第2の層として変性ポリオレフィン(A)を含む層を変性ポリオレフィン(A)にとって適切な条件で成形して複層ペレット構造とすることにより、(A)〜(C)の各成分からなる成形物の混合物ではない一体化されたパージ材成形物を製造することが可能となる。これにより、成形された後でも発泡剤(B)は発泡能力を維持しているため、パージ材成形物は、洗浄時に良好な充満性を発揮することができる。
本発明の成形機用パージ材組成物および成形機用パージ材成形物は、たとえば射出成形機、圧縮成形機、バンバリー、加圧ニーダー、1軸押出成形機、1.5軸押出成形機、2軸押出成形機等の押出成形機、ブロー成形機、真空成形機などの成形機に広く用いることができる。また、洗浄除去の対象となるポリマーは特に制限されず、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンをベースとしたポリマー(共重合体も含む)だけでなく、その他のポリマーに対しても洗浄能力は高い。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
下記の変性ポリオレフィン(A)の調製、実施例および比較例で使用した変性または変性されていないポリオレフィンを以下に示す。
(i)マレイン酸変性ポリエチレン系重合体市販品(三井化学(株)製アドマーLF308 MAH−PE、190℃、2.16Kg荷重におけるMFR:1.4g/10分、上記方法によるマレイン酸変性度:0.1質量%)。以下、ポリオレフィン(I)と称する。
(ii)マレイン酸変性ポリプロピレン系重合体市販品(住友化学(株)製ノーブレンMPE−331 MAH−PP、230℃、2.16Kg荷重におけるMFR:40g/10分、上記方法によるマレイン酸変性度:0.2質量%)。以下、ポリオレフィン(II)と称する。
<変性ポリオレフィン(A)の調製例(1)>
上記ポリオレフィン(I)とマレイン酸変性していないポリエチレン(190℃、2.16Kg荷重におけるMFR=1.0g/10分、以下ポリオレフィン(VII)と称する)を1:1の比で二軸押出機を用いて160℃で加熱成形することにより、直径約0.3cm×長さ約0.4cmのペレット状成形物であるポリオレフィン(III)を調製した。ポリオレフィン(III)の190℃、2.16Kg荷重におけるMFRは、1.2g/10分、マレイン酸変性度は、0.05質量%であった。
<変性ポリオレフィン(A)の調製例(2)>
上記ポリオレフィン(II)とマレイン酸変性していないポリプロピレン(230℃、2.16Kg荷重におけるMFR=0.5g/10分、以下ポリオレフィン(VIII)と称する)を1:1の比で二軸押出機を用いて230℃で加熱成形することにより、直径約0.3cm×長さ約0.4cmのペレット状成形物であるポリオレフィン(IV)を調製した。ポリオレフィン(IV)の230℃、2.16Kg荷重におけるMFRは、4.5g/10分、マレイン酸変性度は、0.1質量%であった。
<変性ポリオレフィン(A)の調製例(3)>
上記ポリオレフィン(I)とポリオレフィン(VII)を1:9の比で二軸押出機を用いて160℃で加熱成形することにより、直径約0.3cm×長さ約0.4cmのペレット状成形物であるポリオレフィン(V)を調製した。ポリオレフィン(V)の190℃、2.16Kg荷重におけるMFRは、1.0g/10分、マレイン酸変性度は、0.01質量%であった。
<変性ポリオレフィン(A)の調製例(4)>
上記ポリオレフィン(II)とポリオレフィン(VIII)を1:9の比で二軸押出機を用いて230℃で加熱成形することにより、直径約0.3cm×長さ約0.4cmのペレット状成形物であるポリオレフィン(VI)を調製した。ポリオレフィン(VI)の230℃、2.16KgにおけるMFRは、0.8g/10分、マレイン酸変性度は、0.02質量%であった。
表1に、上記ポリオレフィン(I)〜(VIII)の物性(MFRおよびマレイン酸変性度)をまとめた。
Figure 2008173784
(パージ材成形物の作製)
<実施例1>
まず、無機フィラー(C)としての珪藻土(モース硬度4.3〜6.6、昭和化学工業(株)製ラジオライトF)30質量部と、上記ポリオレフィン(VII)70質量部とを二軸押出機を用いて160℃で加熱成形することにより、直径約0.3cm×長さ約0.4cmのペレット状無機フィラー含有ポリオレフィン成形物を作製した。次に、変性ポリオレフィン(A)として、上記ポリオレフィン(I) 100質量部、発泡剤(B)として、ペレット状炭酸水素ナトリウム(重曹)/クエン酸混合物(永和化成工業(株)製 ポリスレンEE405F) 2質量部、および上記ペレット状無機フィラー含有ポリオレフィン成形物 3質量部をタンブラー混合機を用いて混合することにより、パージ材成形物を得た。ここで、上記ペレット状炭酸水素ナトリウム/クエン酸混合物は、220℃におけるガス発生量が1g当たり70mlであることから、上記3種の成形物混合物からなるパージ材成形物1g当たりの220℃におけるガス発生量は1.3mlであると算出される。なお、測定条件は、前記したとおりである。
<実施例2〜6>
変性ポリオレフィン(A)として、上記ポリオレフィン(II)〜(VI) 100質量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして3種の成形物の混合物からなるパージ材成形物を作製した(それぞれ実施例2〜6とする)。なお、変性ポリオレフィン(A)がPPベースである場合、無機フィラー含有ポリオレフィン成形物は、ポリオレフィンとして上記ポリオレフィン(VIII)を用い、成形温度を230℃としたこと以外は、実施例1と同様にして作製した。
<実施例7および8>
変性ポリオレフィン(A)として、上記ポリオレフィン(V)を100質量部、発泡剤(B)として、ペレット状炭酸水素ナトリウム/クエン酸混合物(永和化成工業(株)製ポリスレンEE405F)を1質量部、5質量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして3種の成形物の混合物からなるパージ材成形物を作製した(それぞれ実施例7、8とする)。なお、上記3種の成形物混合物からなるパージ材成形物1g当たりの220℃におけるガス発生量は、それぞれ0.7ml、3.2mlであると算出される。
<実施例9>
変性ポリオレフィン(A)として、上記ポリオレフィン(V)を100質量部、発泡剤(B)として、アゾジカルボンアミド(ADCA)(永和化成工業(株)製ポリスレンEE206)のペレット形状物を4質量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして3種の成形物の混合物からなるパージ材成形物を作製した。なお、上記アゾジカルボンアミド(ADCA)のペレット形状物は、220℃におけるガス発生量が1g当たり38mlであることから、上記3種の成形物混合物からなるパージ材成形物1g当たりの220℃におけるガス発生量は1.4mlであると算出される。
<実施例10および11>
変性ポリオレフィン(A)として、上記ポリオレフィン(V)を100質量部用い、無機フィラー(C)として、珪藻土(モース硬度4.3〜6.6、昭和化学工業(株)製ラジオライトF)を実施例1と同様にして加熱成形したペレット状無機フィラー含有ポリオレフィン成形物を1質量部、10質量部用いたこと以外は、実施例1と同様にして3種の成形物の混合物からなるパージ材成形物を作製した(それぞれ実施例10、11とする)。
<実施例12>
変性ポリオレフィン(A)として、上記ポリオレフィン(V)を100質量部用い、無機フィラー(C)として、ホウ酸アルミニウム(モース硬度7、四国化成工業(株)製アルボライトPF08)を無機フィラー成分として用い、実施例1と同様にして加熱成形したペレット状無機フィラー含有ポリオレフィン成形物(ホウ酸アルミニウムを30質量%含有)を3質量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして3種の成形物の混合物からなるパージ材成形物を作製した。
上記実施例で用いた変性ポリオレフィン(A)、発泡剤(B)および無機フィラー(C)、ならびにそれらの組成比(質量比)を表2にまとめた。
Figure 2008173784
<比較例1および2>
変性ポリオレフィン(A)の代わりに、上記ポリオレフィン(VII)、(VIII) 100質量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして3種の成形物の混合物からなるパージ材成形物を作製した(それぞれ比較例1、2とする)。
<比較例3>
変性ポリオレフィン(A)として、上記ポリオレフィン(V)100質量部を用い、発泡剤(B)を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして2種の成形物の混合物からなるパージ材成形物を作製した。なお、上記2種の成形物混合物からなるパージ材成形物1g当たりの220℃におけるガス発生量は0mlである。
<比較例4>
変性ポリオレフィン(A)として、上記ポリオレフィン(V)100質量部を用い、無機フィラー(C)を使用しなかったこと以外は、実施例1と同様にして2種の成形物の混合物からなるパージ材成形物を作製した。
<比較例5および6>
変性ポリオレフィン(A)として、上記ポリオレフィン(V)100質量部を用い、無機フィラー(C)として、タルク(モース硬度1、林化成工業(株)製タルカンPKN)を無機フィラー成分として用い、実施例1と同様にして加熱成形したペレット状無機フィラー含有ポリオレフィン成形物(タルクを30質量%含有)を3質量部、10質量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして3種の成形物の混合物からなるパージ材成形物を作製した(それぞれ比較例5、6とする)。
<比較例7〜10>
比較例7〜10として、LDPE(低密度ポリエチレン)、PP、市販品のパージ材であるタフトレース(登録商標)A−10(日本A&L(株)製)および同C−10を用意した。なお、上記LDPEのMFRは7g/10分(190℃、2.16kg荷重)であり、上記PPのMFRは4g/10分(230℃、2.16kg荷重)である。
上記比較例で用いた変性ポリオレフィン(A)、発泡剤(B)および無機フィラー(C)、ならびにそれらの組成比(質量比)を表3にまとめた。
Figure 2008173784
(パージ材成形物の評価)
上記実施例、比較例の成形機用パージ材成形物の洗浄性能(色替え性、ヤケ除去性および自己排出性)を、以下の方法により測定した。
(1)色替え性
射出成形機(東芝機械(株)、IS80EPN)に、MFRが7g/10分(190℃、2.16kg荷重)であるLDPE 1kgを供給し、200℃の条件で溶融押出することにより標準LDPEプレートを作製した。次に、同じ成形機に、フタロシアニンブルー1質量%を含有したMFRが7g/10分(190℃、2.16kg荷重)であるLDPE 1kgを供給し、同様に溶融押出した。続いて、上記実施例、比較例のパージ材成形物 1kgを同じ成形機に供給して溶融押出した後、再度上記MFRが7g/10分(190℃、2.16kg荷重)であるLDPE 0.5kgを供給し、200℃の条件で溶融押出することにより、LDPEプレートを作製した。なお、パージ材成形物のベースポリマーがPPの場合には、上記LDPEの代わりにMFRが4g/10分(230℃、2.16kg荷重)であるPPを用いた。また、パージ材成形物の溶融押出条件は、ベースポリマーがPEの場合には、200℃、ベースポリマーがPPの場合には、220℃とした。上記標準PPプレート(または標準PEプレート)と、パージ材成形物を用いて洗浄した後に作製したPPプレート(またはPEプレート)との色差ΔEを分光光度計(サカタインクスエンジニアリング(株)製、グレタグマクベス分光光度計 CE−7000A)を用いて測定することにより、パージ材成形物の洗浄性能を評価した。なお、色差ΔEが小さいほど洗浄性能はよい。結果を表2および表3に示す。
表2、3に示されるように、本発明の成形機用パージ材は、極めて洗浄効果が高く、優れた摩擦力、充満率、相溶性、研磨力を有していることがわかる。変性ポリオレフィン(A)、発泡剤(B)、無機フィラー(C)それぞれ色替えに効果があり、その中でも色替え性については、研磨力であるモース硬度4〜7の無機フィラーの効果が最も高い。また、射出成形機の洗浄の場合、パージ材のベースポリマーがLDPE、PPである場合においては、市販品(タフトレース(登録商標) A-10、C−10、日本A&L(株)製)の3〜5倍洗浄効果が高いことがわかる。
(2)ヤケ除去性
射出成形機(東芝機械(株)、IS80EPN)に、MFRが7g/10分(190℃、2.16kg荷重)であるLDPE 1kgを供給し、250℃の条件で溶融押出することにより標準LDPEプレートを作製した。次に、同じ成形機に、MFRが7g/10分(190℃、2.16kg荷重)であるLDPE 99質量%、りんご酸 0.5質量%、アルカノールアミド 0.5質量%からなる樹脂組成物 1kgを供給し、成形温度250℃で溶融押出することにより、強制的にヤケを発生させた。続いて、上記ベースポリマーがLDPEである実施例5のパージ材成形物0.5kgを同じ成形機に供給して250℃の条件で溶融押出することにより洗浄した後、再度上記MFRが7g/10分(190℃、2.16kg荷重)であるLDPE 0.2kgを供給し、250℃の条件で溶融押出することにより、LDPEプレートを作製した。次いで、以下の点を確認することによりヤケ除去性を評価した。第1に、この洗浄後に作製したLDPEプレートのヤケの個数を測定した。第2に、上記成形機を分解し、スクリュー部をウェスでふき取り、当該ウェスに付着したヤケの量を目視で確認した。第3に、ノズル部のヤケの付着の程度を顕微鏡で観察した。また、上記実施例6のパージ材成形物を用いて同様の試験を行なった。この際、上記LDPEの代わりにMFRが2g/10分(230℃、2.16kg荷重)であるPPを用いた。溶融押出条件は、ベースポリマーがPPの場合もLDPEと同様に250℃とした。結果を表4に示す。比較参考例として、パージ材成形物としてLDPE、PPプレートを用いて洗浄した場合、およびパージ材成形物として市販品(タフトレース(登録商標) A−10(LDPEベース)、C−10(PPベース) 日本A&L(株)製)を用いた場合の結果をあわせて表4に示す(それぞれ比較参考例1〜4とする)。
Figure 2008173784
表4に示されるように、プレートのヤケの個数は市販品(タフトレース(登録商標) A−10、C−10、日本A&L(株)製)と同等であった。また、スクリュー部およびノズル部のヤケの付着量は、比較参考例1および2と比較して著しく少なく、少なくとも市販品(タフトレース(登録商標) A−10、C−10、日本A&L(株)製)と同等か、それ以上のヤケ除去性能を示した。このことから、本発明のパージ材は、成形機内の異物(ヤケ)との優れた相溶性および研磨力を有していることがわかる。
(3)自己排出性
Tダイ押出成形機(田辺プラスチックス機械(株)製 VS30)にMFRが7g/10分(190℃、2.16kg荷重)であるLDPE 1kgを供給し、230℃の条件で溶融押出することにより標準LDPEフィルムを作製した。次に、同じ成形機に、ベースポリマーがLDPEである実施例5のパージ材成形物1kgを供給し、230℃の条件で溶融押出した後、再度MFRが7g/10分(190℃、2.16kg荷重)であるLDPE 2kgを供給しLDPEフィルムを作製した。次いで、このフィルムのFish−EYEの個数を測定する事により自己排出性を評価した。ここでFish-EYEとは、原料の一部がゲル化すること等に起因する、フィルム中に生じる小さな球状の塊であり、本試験においては、100ミクロン以下のものを(小)FE、100ミクロン以上のものを(大)FEとした。また、上記実施例6のパージ材成形物を用いて同様の試験を行なった。この際、上記LDPEの代わりにMFRが2g/10分(230℃、2.16kg荷重)であるPPを用いた。溶融押出条件は、ベースポリマーがPPの場合もLDPEと同様に230℃とした。結果を表4に示す。比較参考例として、パージ材成形物としてLDPE、PPプレートを用いた場合、およびパージ材成形物として市販品(タフトレース(登録商標) A−10(LDPEベース)、C−10(PPベース) 日本A&L(株)製)を用いた場合の結果をあわせて表4に示す(比較参考例1〜4)。
表4に示されるように、本発明のパージ材は、市販品(タフトレース(登録商標) C−10、日本A&L(株)製)と比較して非常に優れた自己排出性を有し、成形機内に残留しにくいことが理解される。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
ガス発生量の測定に用いられる装置の模式図である。
符号の説明
101 試験管つなぎ部、102 シリコン浴槽、103 水準器(水置換用)、104 ガスビュレット。

Claims (7)

  1. 不飽和カルボン酸によって変性された変性ポリオレフィン(A)100質量部と、発泡剤(B)と、モース硬度が4〜7の範囲内である無機フィラー(C)0.1〜10質量部と、を含む成形機用パージ材組成物であって、
    220℃における前記成形機用パージ材組成物のガス発生量は、1gあたり0.1〜10mlである成形機用パージ材組成物。
  2. 前記変性ポリオレフィン(A)の不飽和カルボン酸変性度は、0.01質量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の成形機用パージ材組成物。
  3. 前記不飽和カルボン酸は、マレイン酸であることを特徴とする請求項1または2に記載の成形機用パージ材組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の成形機用パージ材組成物からなる成形機用パージ材成形物。
  5. 前記変性ポリオレフィン(A)からなる成形物と、前記発泡剤(B)からなる成形物と、前記無機フィラー(C)からなる成形物との混合物であることを特徴とする請求項4に記載の成形機用パージ材成形物。
  6. 前記変性ポリオレフィン(A)、前記発泡剤(B)および前記無機フィラー(C)を構成成分として含有する成形物であることを特徴とする請求項4に記載の成形機用パージ材成形物。
  7. 略円柱状の第1の層と、前記第1の層の外周を被覆する第2の層と、を有するパージ材成形物であって、
    前記第1の層は、少なくとも前記発泡剤(B)を含み、
    前記第2の層は、少なくとも前記変性ポリオレフィン(A)を含むことを特徴とする請求項4に記載の成形機用パージ材成形物。
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