JP2004105098A - 魚釣用電動リール - Google Patents

魚釣用電動リール Download PDF

Info

Publication number
JP2004105098A
JP2004105098A JP2002272618A JP2002272618A JP2004105098A JP 2004105098 A JP2004105098 A JP 2004105098A JP 2002272618 A JP2002272618 A JP 2002272618A JP 2002272618 A JP2002272618 A JP 2002272618A JP 2004105098 A JP2004105098 A JP 2004105098A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
spool
motor shaft
bearing
sun gear
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002272618A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Terauchi
寺内 孝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Globeride Inc
Original Assignee
Daiwa Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiwa Seiko Co Ltd filed Critical Daiwa Seiko Co Ltd
Priority to JP2002272618A priority Critical patent/JP2004105098A/ja
Publication of JP2004105098A publication Critical patent/JP2004105098A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】本発明は魚釣用電動リールに関し、複数の遊星歯車機構からなる減速機構に改良を加えて、スプールモータの駆動力を効率よくスプールに伝達できるようにした魚釣用電動リールを提供することを目的とする。
【解決手段】リール本体の側板間に回転自在に支持されたスプールを巻取り駆動するスプールモータを当該リール本体に装着し、スプールモータの動力を、当該スプールモータのモータ軸に装着された複数の遊星歯車機構からなる減速機構を介してスプールに伝達する魚釣用電動リールに於て、上記遊星歯車機構を構成し、スプールモータのモータ軸に回転可能に取り付く太陽歯車の当該モータ軸に対する軸受部分を、摺動抵抗の少ない軸受材としたことを特徴とする。
【選択図】   図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リール本体に回転自在に支持されたスプールを巻取り駆動するスプールモータを備えた魚釣用電動リールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来周知のように魚釣用電動リール(以下、「電動リール」という)は、リール本体に装着したスプールモータ(以下、「モータ」という)の駆動でスプールを回転させて釣糸の巻取りを行うもので、モータの駆動力をスプールに伝達させる動力伝達機構として、従来、複数の遊星歯車機構からなる減速機構をモータのモータ軸(出力軸)に装着し、モータの高速回転力を当該減速機構で減速してスプールに伝達させる構造が広く採用されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平4−23933号公報(第3頁、第1図)
図4は特許文献1に開示された電動リールを示し、この電動リール1は、スプール3の糸巻胴部5にモータ7を内蔵したスプールインタイプで、モータ7の右モータ軸9に第1,第2の遊星歯車機構11,13からなる減速機構15が装着されている。
【0004】
而して、減速機構15の第1の遊星歯車機構11は、右モータ軸9に回止め嵌合してこれと一体に回転する第1の太陽歯車17と、当該太陽歯車17に噛合する複数の遊星歯車19と、これらの遊星歯車19が常時噛合するようにスプール3の端面に刻設された内歯歯車21を備えている。
また、第2の遊星歯車機構13は、右モータ軸9に回転可能に取り付く第2の太陽歯車23と、当該太陽歯車23に噛合する複数の遊星歯車25とからなり、各遊星歯車25も前記内歯歯車21に常時噛合するように構成されている。
【0005】
そして、複数の遊星歯車19は、夫々、第1のキャリア27に回転自在に支持され、当該キャリア27は既述した太陽歯車23と一体回転可能に連結されている。
また、複数の遊星歯車25は、夫々、第2のキャリア29に回転自在に支持されている。そして、当該キャリア29の繰出し方向への回転がラチェット機構30で規制されて、スプール3がモータ7の駆動力で巻取り方向に回転するようになっており、モータ7の正転時にその駆動力が第1の遊星歯車機構11で減速された後、更に第2の遊星歯車機構13で減速されてスプール3に伝達される。
【0006】
そして、図示しないが大物釣用で高負荷巻取り用の電動リールにあっては、例えば第1,第2,第3の遊星歯車機構からなる減速機構が装着され、第3の遊星減速機構の第3の太陽歯車もモータ軸に回転可能に取り付き、当該太陽歯車に、第3のキャリアに回転自在に支持された複数の遊星歯車が噛合した構造となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した減速機構15は、高速回転する右モータ軸9上を第2の太陽歯車23がキャリア27の公転に伴って減速回転する構造上、右モータ軸9に対する太陽歯車23の同芯度を高精度に維持することが難しく、右モータ軸9に対して太陽歯車23が偏芯回転してしまう虞があった
同様に、既述した大物釣用の電動リールに於ても、高速回転するモータ軸上を第2,第3の太陽歯車が、夫々、これに取り付くキャリアの公転に伴って減速回転する構造のため、モータ軸に対する太陽歯車の同芯度を高精度に維持することが難しく、モータ軸に対して第2,第3の太陽歯車が偏芯回転してしまう虞があった。
【0008】
そして、高負荷巻取りによる回転軸受部分の負荷の増大もあって、モータ軸及び太陽歯車間に生じる回転摩擦抵抗が増大してモータの駆動力伝達効率が悪化したり、回転軸受部分にかかる偏った局部的な力の作用によって当該回転軸受部分が摩耗したり異常に発熱して、モータの寿命やシール性能,潤滑性を低下させてしまう等の課題が残されている。
【0009】
本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、複数の遊星歯車機構からなる減速機構に改良を加えて、モータの駆動力を効率よくスプールに伝達できるようにした電動リールを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的を達成するため、請求項1に係る発明は、リール本体の側板間に回転自在に支持されたスプールを巻取り駆動するモータを当該リール本体に装着し、モータの動力を、当該モータのモータ軸に装着された複数の遊星歯車機構からなる減速機構を介してスプールに伝達する電動リールに於て、上記遊星歯車機構を構成し、モータのモータ軸に回転可能に取り付く太陽歯車の当該モータ軸に対する軸受部分を、摺動抵抗の少ない軸受材としたことを特徴とする。
【0011】
そして、請求項2に係る発明は、請求項1記載の電動リールに於て、モータ軸に対する太陽歯車の軸受部分に、軸受体が装着されていることを特徴とし、請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2記載の電動リールに於て、減速機構が装着されたモータ軸外周は、非円形に形成されていることを特徴とする。
【0012】
(作用)
各請求項に係る発明によれば、モータの駆動力が複数の遊星歯車機構からなる減速機構で減速されてスプールに伝達されるが、請求項1に係る発明にあっては、遊星歯車機構中のモータ軸に回転可能に取り付く太陽歯車は、モータ軸に対する軸受部分が摺動抵抗の少ない軸受材とされているため、従来例に比しモータ軸に対する太陽歯車の摺動抵抗が大幅に低減することとなる。
【0013】
そして、請求項2に係る発明によれば、モータ軸に対する太陽歯車の軸受部分に軸受体が装着されているため、従来例に比しモータ軸に対する太陽歯車の摺動抵抗が大幅に低減する。
また、請求項3に係る発明にあっては、減速機構が取り付くモータのモータ軸を非円形に形成してこれに遊星歯車機構を装着したので、従来に比し各遊星歯車機構の太陽歯車等の着脱が容易となって、洗浄,注油,部品交換等のメンテナンス性が向上することとなる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は請求項1乃至請求項3に係る電動リールの一実施形態を示し、図に於て、31は左右の側枠33,35に側板37,39が装着されたリール本体、41はスプールで、側板39の下方に、手動巻取り駆動機構43のハンドル45がリール本体31の前後方向へ回転可能に装着されている。
【0015】
スプール41は、その一端側が、当該スプール41内にこれと軸線を同じくして側枠33にビス止めされたモータケース(収容体)47の外周に軸受49を介して回転可能に支持されており、他端側は、スプール41の端面にビス止めされたブラケット51と側枠35との間に装着された軸受53によって、リール本体31に回転自在に支持されている。
【0016】
そして、モータケース47内に、これと軸線を一致させてモータ55が組み込まれており、その左モータ軸57は、側枠33に突設した筒状の軸受支持部59内に一方向クラッチ61を介して支持されている。
而して、上記モータケース47は側枠33と別体に筒状に成形され、側枠33側に開口する開口部62の外周に、モータケース47の径方向外方に突出する環状のフランジ部63が設けられている。そして、当該フランジ部63を側枠33にビス65で固定してモータケース47が側枠33に一体的に取り付けられており、フランジ部63と側枠33との間には、弾性材料からなるシール材67が介装されている。
【0017】
また、モータ55の一端面と既述した軸受支持部59との間にも、弾性材料からなるシール材69が介装されると共に、モータ55の電気接点71に接続された電気ライン73が側枠33を貫通して配線され、当該電気ライン73と側枠33との間にも、弾性材料からなるシール材75が介装されている。
更にまた、図1中、77はモータケース47内に収納されたモータ55の回転を防止する回止め機構で、当該回止め機構77は側枠33から軸方向に伸びる支持体79と、当該支持体79が係合可能にモータ55の端面に形成された凹部81とで構成されている。
【0018】
そして、モータケース47の側枠35側端部もそのまま開口し、この開口部83からモータ55の右モータ軸85が突出している。そして、当該開口部83には、これを覆うように弾性材料からなるシール材87が装着されている。
図2に示すようにシール材87は、モータケース47の外周に取り付く外端部89と、右モータ軸85の外周面にシール状態で密接する内周縁部91と、上記開口部83を閉塞するシール本体部93とからなり、外端部89は、モータケース47の外周に形成された凹部95内に嵌入されると共に、その上側から断面略C字状の弾性リング97を凹部95内に止着してモータケース47に抜止め保持されている。
【0019】
また、図2中、99は右モータ軸85と一体に取り付く減速機構101の第1の太陽歯車103と、上記シール材87の内周縁部9との接触を防止する規制体で、当該規制体99は、シール本体部93と、これから内方へ断面略L字状に延設された内周縁部91との形状に沿って成形された断面凹状のメタルカラーからなり、その中央に右モータ軸85の挿通孔105が設けられている。そして、その外周に突設された環状のフランジ部107と、モータ55の軸受部109の外周に沿って形成された筒状部111とで、シール材87をモータ55の端面113と軸受部109の外周との間に挟持すると共に、内周縁部91に沿って筒状部111から内方へ延設されたプレート状の規制部115が内周縁部91の変形移動を規制するようになっており、当該規制部115の中央に既述した挿通孔105が設けられている。そして、上記規制体99は、スプール41の内周から径方向に突設された円盤状の支持プレート(支持部)117に、軸受119を介して支持されている。
【0020】
そして、上記内周縁部91及び規制体99の挿通孔105からスプール41内に突出する右モータ軸85に、3つの遊星歯車機構101a,101b,101cからなる減速機構101が連結されている。
尚、既述した一方向クラッチ61は、モータ55の正転時にフリー回転状態となってスプール41の巻取り駆動を可能とすると共に、ハンドル操作による釣糸の巻取り駆動時にモータ軸57,85の回転を阻止して、ハンドル45の巻取り動力がスプール41に伝達できるように機能する。
【0021】
そして、図1に示すように右モータ軸85と側板39の間に、手動巻取り駆動機構43からの巻取り動力を減速機構101に伝達する回転駆動軸121が右モータ軸85と同軸上に取り付けられており、当該回転駆動軸121は3つの軸受123,124,125を介して前記ブラケット51と側板39に回動自在に支持されている。
【0022】
既述したように減速機構101は、3つの遊星歯車機構101a,101b,101cによって構成されており、モータ55の正転時にその巻取り駆動力を第1の遊星歯車機構101aで減速させた後、更に第2,第3の遊星歯車機構101b,101cで減速させてスプール41に伝達するもので、図2に示すように第1の遊星歯車機構101aは、外周を非円形(断面D字形状)に形成された右モータ軸85に回止め嵌合してこれと一体に回転する第1の太陽歯車103と、当該太陽歯車103に噛合する複数の遊星歯車127と、各遊星歯車127が常時噛合するようにスプール41の端面に刻設された内歯歯車129を備えている。
【0023】
また、第2の遊星歯車機構101bは、メタル軸受(軸受体)131を介して右モータ軸85に回転可能に支持された第2の太陽歯車133と、当該太陽歯車133に噛合する複数の遊星歯車135とからなり、メタル軸受131は、右モータ軸85に対する太陽歯車133の軸受部分に形成された凹部136内に着脱自在に装着されている。
【0024】
そして、各遊星歯車135は、前記内歯歯車129に常時噛合するように構成されている。
同様に第3の遊星歯車機構101cは、メタル軸受(軸受体)137を介して右モータ軸85に回転可能に支持された第3の太陽歯車139と、当該太陽歯車139に噛合する複数の遊星歯車141とからなり、メタル軸受137は、右モータ軸85に対する太陽歯車139の軸受部分に形成された凹部142内に着脱自在に装着されている。そして、各遊星歯車141も内歯歯車129に常時噛合した構造となっている。
【0025】
尚、上記メタル軸受131,137には、すべり軸受及び転がり軸受も含まれる。
そして、複数の遊星歯車127は、夫々、第1のキャリア143に支持されており、当該キャリア143は既述した太陽歯車133と一体回転可能に連結されている。
【0026】
また、複数の遊星歯車135は、夫々、第2のキャリア145に支持されており、当該キャリア145は既述した太陽歯車139と一体回転可能に連結されている。
更にまた、複数の遊星歯車141は、夫々、第3のキャリア147に支持されており、図3に示すように当該キャリア147は、係止ピン149を介して回転駆動軸121に連結されている。
【0027】
そして、図1に示すように回転駆動軸121上には、更に、釣糸の繰り出しで回転するスプール41に制動力を付与し乍ら、スプール41の釣糸繰出し方向への回転を許容する制動作用を与えると共に、この制動作用を利用してスプール41をスプールフリー状態と釣糸巻取り状態とに切り換えるクラッチ作用を奏するドラグ装置151が装着され、回転駆動軸121上の側板39に当該ドラグ装置151のドラグ力を調節するドラグレバー153が取り付けられている。
【0028】
図3に示すようにドラグ装置151は、回転駆動軸121に回転可能に嵌合支持された収容体155と、当該収容体155に噛合してこれと一体回転する2枚のワッシャ157,159と、回転駆動軸121に回止め嵌合された1枚のワッシャ161と、既述したドラグレバー153と、当該ドラグレバー153の前後方向への操作でワッシャ157,159を押圧移動させる押圧機構と、ワッシャ157,159,161の制動面間に介装されたライニング材163とを備え、ワッシャ157,159,161及びライニング材163は収容体155の凹状の収容部165内に収容されて、回転駆動軸121の軸方向へ移動自在とされている。
【0029】
そして、上記押圧機構は、ドラグレバー153に回止め嵌合された第1のカム部材167と、当該カム部材167と係合し且つドラグレバー153の操作に伴うカム部材167の回転によって回転駆動軸121の軸方向に移動する第2のカム部材169と、当該カム部材169に保持され且つ当該カム部材169と共に軸方向に移動する押圧部材171と、回転駆動軸121及び軸受124に回転可能に嵌合支持されてワッシャ159を押圧する押圧体173と、押圧部材171と押圧体173との間に介装され且つ押圧部材171によって押圧移動される板ばね175と軸受125とで構成されている。そして、前記カム部材167,169は、側板39に形成された筒状の支持部177内に収容され、この支持部177によって回転駆動軸121の軸方向に移動可能に支持されている。
【0030】
また、カム部材169は、上記支持部177の内面に軸方向に沿って形成された回止め溝179と係合してその回転が規制され、更にまた、軸受124,125は、夫々、回転駆動軸121を回転可能に支持すると共に、回転駆動軸121に対して軸方向に移動でき、そして、板ばね175は回転駆動軸121の外周に嵌合されて、回転駆動軸121の軸方向に移動できるようになっている。
【0031】
尚、図示するように押圧部材171と回転駆動軸121の端部との間は、押圧部材171の軸方向の移動を許容する所定の間隙181が形成されている。
また、収容体155とワッシャ161との間及び当該ワッシャ161と軸受124との間には、夫々、圧縮コイルばね183が回転駆動軸121の外周に巻装されており、これらの圧縮コイルばね183によって収容体155とワッシャ161,軸受124とが、互いに軸方向に離間する方向に付勢されている。
【0032】
更にまた、収容体155の収容部165のハンドル側開口には、収容体155内を水密に維持するシール材185が装着されている。
そして、収容体155の小径部の外周にピニオンギヤ187が一体回転可能に嵌合し、当該ピニオンギヤ187に、手動巻取り駆動機構43のドライブギヤ189が噛合している。
【0033】
図1及び図3に示すように手動巻取り駆動機構43は、ハンドル45と、当該ハンドル45が取り付くハンドル軸191と、これに回止め嵌合されたドライブギヤ189とで構成されている。そして、ハンドル軸191の挿入先端側には、スプール41をモータ55で巻取り駆動した際に、これに連動してハンドル軸191が回転しないようにその逆転防止を図る逆転防止装置193が設けられている。
【0034】
この逆転防止装置193は、ハンドル軸191に回止め嵌合されたラチェット195と、当該ラチェット195に対し一定の付勢力で常時係止する係止爪(図示せず)とからなり、モータ55でスプール41を巻取り駆動した際に、その回転方向ではラチェット195に係止爪が係止方向で噛み合ってラチェット195の回転、即ち、ハンドル軸191の回転が阻止されるようになっている。
【0035】
従って、モータ55の駆動力は、減速機構101を介してスプール41のみに伝達されることとなる。
また、これに対し、ハンドル操作でスプール41を釣糸巻取り方向に回転させた場合、その回転方向では係止爪がラチェット195の回転を許容するように構成され、この結果、ハンドル45の回転操作に連動してハンドル軸191を回転させることが可能となる。
【0036】
その他、図1中、197は電動リール199のコネクタ201に接続した給電コードである。
本実施形態に係る電動リール199はこのように構成されているから、給電コード197を介して電動リール199を外部電源に接続すれば、モータ55が駆動可能となる。
【0037】
そして、ドラグレバー153を作動方向に操作すると、これに回止め嵌合するカム部材167が回転し、カム部材169が回転駆動軸121の軸方向に移動する。この結果、軸受125,板ばね175,軸受124,押圧体175が、夫々、圧縮コイルばね183のバネ力に抗して軸方向に移動し、押圧体175によってワッシャ157,159,161が押圧され、これにより各ワッシャ157,159,161が回転駆動軸121の軸方向へスライドして各制動面同士がライニング材163を介して圧接されると共に、ワッシャ157,159が収容体155に所定の押圧力で圧接される。そして、この時の押圧力が両ワッシャ157,159から回転駆動軸121に作用することにより、押圧体173を含む押圧機構の構成要素が回転駆動軸121に摩擦結合されて、スプール41に所定のドラグ力が発生する。
【0038】
而して、このドラグ力の強弱は、ドラグレバー153の操作に応じて変化する。
そして、このように所定のドラグ力が発生した状態でモータ55を正転駆動させると、第1の太陽歯車103が、モータ軸57,85と一体に時計回りに高速回転する。
これにより、遊星歯車127が反時計回りに回転駆動すると共に時計回りに公転し、第2,第3の太陽歯車133,139が、夫々、高速回転する右モータ軸85上をキャリア143,145の公転に伴って時計回りに減速回転するが、これらの回転方向では逆転防止装置193によってハンドル軸191の回転が阻止されているため、ハンドル軸191にドライブギヤ189を介して連結したピニオンギヤ187(収容体155)の回転が規制される。
【0039】
この結果、回転駆動軸121及びキャリア147は回転せず、太陽歯車139がメタル軸受137を介して時計回りに回転することで、キャリア147に支持された遊星歯車141は、太陽歯車139の周りを公転することなく一定位置で反時計回りに自転する。
而して、この状態で遊星歯車141の反時計回りの回転運動は内歯歯車129に減速されて伝達され、スプール41が釣糸巻取り方向に回転して釣糸が巻き取られる。そして、この巻取り操作時に、逆転防止装置193の作用でハンドル45が連動回転することがない。
【0040】
そして、上述したようにモータ55の駆動時に、太陽歯車133,139は、夫々、高速回転する右モータ軸85上をキャリア143,145の公転に伴って減速回転するが、太陽歯車133,139は、その軸受部分の凹部136,142に装着したメタル軸受131,137を介して右モータ軸85上を回転するから、図4の従来例に比し右モータ軸85に対する太陽歯車133,139の摺動抵抗が大幅に低減することとなる。
【0041】
従って、本実施形態によれば、従来に比しモータ55の駆動力を効率よくスプール41に伝達することができ、この結果、モータ性能を最大限に引き出すことが可能となって、巻取り力が強く巻取り速度の速い電動リールが得られることとなった。
また、本実施形態によれば、電動リールの負荷仕様やモータ性能に応じ、太陽歯車133,139に着脱自在に装着したメタル軸受131,137を、すべり軸受や転がり軸受を含む他のメタル軸受等に交換することができる利点を有する。
【0042】
更にまた、本実施形態は、減速機構101が取り付くモータ55の右モータ軸85を非円形に形成してこれに遊星歯車機構101aの太陽歯車103を回止め嵌合したり、遊星歯車機構101b,101cの太陽歯車133,139を回転可能に取り付けたので、従来に比しこれらの着脱が容易となって、洗浄,注油,部品交換等のメンテナンス性が向上することとなる。
【0043】
尚、上記実施形態では、太陽歯車133,139の軸受部分に設けた凹部136,142にメタル軸受131,137を装着したが、太陽歯車全体或いは太陽歯車の軸受部分を、右モータ軸85に対し摺動抵抗の少ない材料で成形してもよく、図示しないがこの請求項1に係る発明の一実施形態によっても、上述した実施形態と同様、所期の目的を達成することが可能である。
【0044】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1及び請求項2に係る発明によれば、従来に比しモータの駆動力を効率よくスプールに伝達することができ、この結果、モータ性能を最大限に引き出すことが可能となって、巻取り力が強く巻取り速度の速い電動リールが得られることとなった。
【0045】
また、請求項2に係る発明によれば、電動リールの負荷仕様やモータ性能に応じ、太陽歯車に装着する軸受体を適宜交換することができる利点を有する。
そして、請求項3に係る発明によれば、従来に比しモータ軸に対する減速機構の着脱が容易となって、洗浄,注油,部品交換等のメンテナンス性が向上することとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1乃至請求項3の一実施形態に係る電動リールの要部断面図である。
【図2】図1の電動リールに装着した減速機構の拡大断面図である。
【図3】図1の電動リールに装着したドラグ装置の拡大断面図である。
【図4】従来の電動リールの断面図である。
【符号の説明】
31 リール本体
41 スプール
43 手動巻取り駆動機構
47 モータケース
55 モータ
87 シール材
85 右モータ軸
101 減速機構
101a,101b,101c 遊星歯車機構
103,133,139 太陽歯車
121 回転駆動軸
127,135,141 遊星歯車
129 内歯歯車
131,137 メタル軸受
151 ドラグ装置
153 ドラグレバー
199 電動リール

Claims (3)

  1. リール本体の側板間に回転自在に支持されたスプールを巻取り駆動するスプールモータを当該リール本体に装着し、
    スプールモータの動力を、当該スプールモータのモータ軸に装着された複数の遊星歯車機構からなる減速機構を介してスプールに伝達する魚釣用電動リールに於て、
    上記遊星歯車機構を構成し、スプールモータのモータ軸に回転可能に取り付く太陽歯車の当該モータ軸に対する軸受部分を、摺動抵抗の少ない軸受材としたことを特徴とする魚釣用電動リール。
  2. モータ軸に対する太陽歯車の軸受部分に、軸受体が装着されていることを特徴とする請求項1記載の魚釣用電動リール。
  3. 減速機構が装着されたモータ軸外周は、非円形に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の魚釣用電動リール。
JP2002272618A 2002-09-19 2002-09-19 魚釣用電動リール Pending JP2004105098A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002272618A JP2004105098A (ja) 2002-09-19 2002-09-19 魚釣用電動リール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002272618A JP2004105098A (ja) 2002-09-19 2002-09-19 魚釣用電動リール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004105098A true JP2004105098A (ja) 2004-04-08

Family

ID=32269593

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002272618A Pending JP2004105098A (ja) 2002-09-19 2002-09-19 魚釣用電動リール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004105098A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014033650A (ja) * 2012-08-09 2014-02-24 Shimano Inc モータホルダ、モータ組立体及びモータ組立体を備える電動リール

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014033650A (ja) * 2012-08-09 2014-02-24 Shimano Inc モータホルダ、モータ組立体及びモータ組立体を備える電動リール
CN103563869B (zh) * 2012-08-09 2017-03-01 株式会社岛野 电机支架、电机组装件及具有电机组装件的电动渔线轮

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI429829B (zh) 滾子離合器
JP4885666B2 (ja) 魚釣用電動リール
JP2006345762A (ja) 魚釣用電動リール
JP4097150B2 (ja) 魚釣用電動リール
JP2004105098A (ja) 魚釣用電動リール
JP2007000017A (ja) 魚釣用電動リール
JP3936882B2 (ja) 魚釣用電動リール
JP3999173B2 (ja) 魚釣用電動リール
JP4409417B2 (ja) 魚釣用電動リール
JP3895619B2 (ja) 魚釣用リール
JP3810682B2 (ja) 魚釣用電動リール
JP2004194530A (ja) 魚釣用電動リ−ル
JP3978007B2 (ja) 魚釣用リール
JP2004097130A (ja) 魚釣用電動リール
JP2004514408A (ja) 釣り用リールのための遊星ギアアセンブリ
JP2004065119A (ja) 魚釣用スピニングリ−ル
US20240081304A1 (en) Electric reel
JP2008072978A (ja) 魚釣用電動リール
JP2006254762A (ja) 魚釣用リール
JP2003180208A (ja) 魚釣用電動リール
US20240081305A1 (en) Electric fishing reel
JP2008072979A (ja) 魚釣用電動リール
JP2008061529A (ja) 魚釣用リール
JP4605714B2 (ja) 魚釣用電動リール
KR101614060B1 (ko) 자동 호스 릴 장치의 구동 스프라켓