JP3895619B2 - 魚釣用リール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は魚釣用リールに係り、詳しくはリール本体の一側に設けた操作部材の操作で、リール本体の側板間に回転可能に取り付くスプールにドラグ力(制動力)を付与するドラグ装置(制動装置)を備えた魚釣用リールに関する。
【0002】
【従来の技術】
実公平1−42463号公報または実公平4−25977号公報に開示されるように、昨今、リール本体の側板間にスプールを回転可能に支持すると共に、リール本体の側板に変位可能に設けたレバー形状の操作部材(以下、「ドラグレバー」という)の操作で、上記スプールにドラグ力を付与するドラグ装置を備えたレバードラグリールと称される魚釣用リールが知られている。
【0003】
而して、この魚釣用リールによれば、魚の強い引きや急激な反転等によって釣糸に大きな引張力がかかった際に、ドラグ装置本来の機能によって釣糸の切断が防止されることは勿論、ドラグレバーの操作でドラグ装置を非作動状態から作動状態に切り換えることで、ドラグ装置が従来のクラッチ機構の如く機能し、ハンドルの巻取り操作による駆動力が当該ドラグ装置を介してスプールに伝達されて、スプールが巻取り方向に回転することとなる。
【0004】
そして、この構造は、スプールの回転操作時に大きな制動力がかけられることから、主に中型から大型の魚釣用リールに広く使用されている。
ところで、従来、両軸受リールや電動リールを始め多くの魚釣用リールには、ハンドルやスプールモータの巻取り操作に連動回転する回転軸の逆転防止を図る逆転防止装置がリール本体内に装着されているが、レバードラグリールと称される上述した各公報の魚釣用リールに於ても、同様に逆転防止装置が装着されている。
【0005】
実公平1−42463号公報に開示された魚釣用リールは、スプールを側板間に回転可能に支持するスプール軸のハンドル側に、ハンドル軸のドライブギヤが噛合するピニオンギヤを相対移動不能に取り付け、スプール軸の反ハンドル側に、ラチェット部を設けたドラグ装置のドラグディスクを一体的に取り付け、そして、当該ラチェット部に係止する係止爪を側板に取り付けて、釣糸繰出し時のハンドル軸の逆転防止を図っている。
【0006】
また、実公平4−25977号公報に開示された魚釣用リールは、ハンドル軸に取り付くドライブギヤにラチェットを一体的に取り付け、そして、当該ラチェット部に係止する係止爪を側板に取り付けて、同じくハンドル軸の逆転防止を図っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし乍ら、実公平1−42463号公報に開示された魚釣用リールは、スプール軸のハンドル側にハンドルの巻取り駆動力の伝達部(ドライブギヤとピニオンギヤの噛合部)、そして、反ハンドル側に逆転防止部(ドラグディスク)を設けて、スプール軸の両端部に力の作用点を配した構造上、スプール軸に加わる捻れ負荷の影響でスプール軸が変形して、スプールフリー性が損なわれてしまう虞があった。
【0008】
また、捻れ負荷の影響を軽減するには、スプール軸を太くして強度を持たせる必要があるが、斯様にスプール軸を太くすることでリール全体が重量増となってしまう不具合がある。
一方、実公平4−25977号公報に開示された魚釣用リールにあっては、急激な釣糸繰出し時の逆転止めを行う際に、ピニオンギヤとドライブギヤを介して逆転力が伝達されるため、長期に亘る使用で両ギヤの歯面に傷や変形が発生して、巻取り回転性能が損なわれてしまう虞があった。
【0009】
本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、スプールフリー性や巻取り回転性能を損なうことなく、逆転防止装置による確実な逆転防止機能が得られる魚釣用リールを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
斯かる目的を達成するため、請求項1に係る発明は、リール本体の側板間に回転可能に取り付くスプールと、一方の側板に挿着されたハンドル軸とこれに取り付くハンドル及びドライブギヤとからなる手動巻取り駆動機構と、上記スプールと手動巻取り駆動機構との間に装着された遊星歯車伝達機構と、当該遊星歯車伝達機構を介してスプールを巻取り駆動するスプールモータと、上記遊星歯車減速機構を構成する複数の遊星歯車を支持するキャリアに連結され、手動巻取り駆動機構からの巻取り駆動力を当該遊星歯車伝達機構に伝達させる回転駆動軸と、当該回転駆動軸に装着されたドラグ装置とを具備し、手動巻取り駆動機構からの巻取り駆動力を、上記ドラグ装置から回転駆動軸を介して遊星歯車伝達機構に伝達させてスプールを釣糸巻取り方向に回転させる魚釣用リールであって、上記ドラグ装置を、上記回転駆動軸に回転可能に取り付く筒状の摩擦制動体と、当該摩擦制動体内に収容され、摩擦制動体を回転駆動軸に摩擦結合させる複数の制動部材とで構成すると共に、上記摩擦制動体に、リール本体の側板に設けた係止部材が係止する逆転防止部と、手動巻取り駆動機構のドライブギヤが噛合するピニオンギヤとを一体的に設けたことを特徴とする。
【0012】
(作用)
請求項1に係る発明によれば、釣糸繰出し時に急激なスプール逆転力が発生しても、手動巻取り駆動機構に力が伝達される前に、逆転防止部と係止部材との係止によってハンドル軸の逆転防止が図られることとなる。
そして、筒状の摩擦制動体にピニオンギヤと逆転防止部を一体的に設けることで、制動部,動力伝達部,逆転防止部等が集約されてリール全体のコンパクト化が図られ、遊星歯車伝達機構を介してスプールがスプールモータで巻取り駆動されることとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1及び図2は請求項1に係る魚釣用リールの一実施形態を示し、図1に於て、1はフレーム3の左右両側に側板5,7が装着されたリール本体、9はスプールで、側板7の下方に、後述する手動巻取り駆動機構11のハンドル13がリール本体1の前後方向へ回転可能に装着されている。
【0014】
上記スプール9は、その一端側が、当該スプール9内にこれと軸線を同じくして側板5にビス止めされた筒状のモータケース15の外周に軸受17を介して回転可能に支持されており、他端側は、スプール9に固定したブラケット19とフレーム3との間に装着された軸受21によって、リール本体1に回転自在に支持されている。
【0015】
そして、スプール9(モータケース15)内に、これと軸線を一致させてスプールモータ23が組み込まれており、その左モータ軸25は、モータケース15の開口部を閉塞するキャップ27に突設した筒状の軸受装着部29内に一方向クラッチ31を介して支持され、また、モータケース15からスプール9内に突出する右モータ軸33に、3つの遊星歯車機構35a,35b,35cからなる遊星歯車伝達機構35が連結されている。
【0016】
而して、一方向クラッチ31は、スプールモータ23の正転時にフリー回転状態となってスプール9の巻取り駆動を可能とすると共に、ハンドル操作による釣糸の巻取り駆動時に、左右のモータ軸25,33の回転を阻止してハンドル13の巻取り動力がスプール9に伝達できるようになっている。
そして、右モータ軸33と側板7との間に、手動巻取り駆動機構11からの巻取り動力を遊星歯車伝達機構35に伝達させる回転駆動軸37が右モータ軸33と同軸上に取り付けられており、当該回転駆動軸37は、2つの軸受39,41を介してブラケット19と側板7に、夫々、回転自在に支持されている。
【0017】
既述したように遊星歯車伝達機構35は、3つの遊星歯車機構35a,35b,35cによって構成されており、スプールモータ23の正転時にその巻取り駆動力を第1の遊星歯車機構35aで減速させた後、更に第2,第3の遊星歯車機構35b,35cで減速させてスプール9に伝達するもので、図2に示すように第1の遊星歯車機構35aは、右モータ軸33と一体回転する第1の太陽歯車43と、当該太陽歯車43に噛合する複数の遊星歯車45と、各遊星歯車45が常時噛合するようにスプール9の端面に刻設された内歯歯車47を備えている。
【0018】
また、第2の遊星歯車機構35bは、右モータ軸33に回転可能に支持された第2の太陽歯車49と、当該太陽歯車49に噛合する複数の遊星歯車51とからなり、各遊星歯車51は前記内歯歯車47に常時噛合するように構成されている。
同様に、第3の遊星歯車機構35cは、右モータ軸33に回転可能に支持された第3の太陽歯車53と、当該太陽歯車53に噛合する複数の遊星歯車55とからなり、各遊星歯車55も内歯歯車47に常時噛合した構造となっている。
【0019】
そして、複数の遊星歯車45は第1のキャリア57に支持されており、当該キャリア57は、既述した太陽歯車49と一体回転可能に連結されている。
また、複数の遊星歯車51は第2のキャリア59に支持されており、当該キャリア59は既述した太陽歯車53と一体回転可能に連結されている。
更にまた、複数の遊星歯車53は第3のキャリア61に支持されており、当該キャリア61は係止ピン63を介して回転駆動軸37に連結されている。
【0020】
そして、本実施形態に係る魚釣用リール65は、既述した回転駆動軸37上に、釣糸の繰り出しで回転するスプール9に制動力を付与し乍ら、スプール9の釣糸繰出し方向への回転を許容する制動作用を与えると共に、この制動作用を利用してスプール9をスプールフリー状態と釣糸巻取り状態とに切り換えるクラッチ作用を奏するドラグ装置69を装着し、回転駆動軸37上の側板7に、当該ドラグ装置69のドラグ力を調節するドラグレバー71を取り付けている。
【0021】
図2に示すようにドラグ装置69は、回転駆動軸37が軸方向に挿着して当該回転駆動軸37に回転可能に取り付く筒状の摩擦制動体73と、当該摩擦制動体73と噛合してこれと一体回転する第1のワッシャ75と、回転駆動軸37に回止め嵌合された2枚のワッシャ77,78と、リール本体1の側板7に対して前後方向へ回動可能に装着されたレバー形状のドラグレバー71と、当該ドラグレバー71の前後方向への回動操作でワッシャ75,77,78を押圧するように移動する押圧機構と、ワッシャ75,77,78の制動面間に介装されたライニング材79とを備え、ワッシャ75,77,78及びライニング材79は摩擦制動体73の凹状の収容部81に収容されて、回転駆動軸37の軸方向に移動自在とされている。
【0022】
そして、上記押圧機構は、ドラグレバー71に回止め嵌合された第1のカム部材83と、当該カム部材83と係合し且つドラグレバー71の操作に伴うカム部材83の回転によって回転駆動軸37の軸方向に移動する第2のカム部材85と、当該カム部材85に保持され且つ当該カム部材85と共に軸方向に移動する押圧部材87と、回転駆動軸37に回転可能に嵌合支持されてワッシャ78を押圧する押圧体89と、押圧部材87と押圧体89との間に介装され且つ押圧部材87によって押圧移動される板ばね91と軸受41とで構成されている。そして、カム部材83,85は、リール本体1の側板7に形成された平面視筒状の支持部材93内に収容され、この支持部材93によって回転駆動軸37の軸方向に移動可能に支持されている。
【0023】
また、カム部材85は、支持部材93の内面に軸方向に沿って形成された回止め溝95と係合することによりその回転が規制され、更にまた、軸受41は、既述したように回転駆動軸37の端部を回転可能に支持すると共に、回転駆動軸37に対して軸方向に移動でき、そして、板ばね91は回転駆動軸37の外周に嵌合されて、回転駆動軸37の軸方向に移動できるようになっている。
【0024】
尚、図3に示すように押圧部材87と回転駆動軸37の端部との間は、押圧部材87の軸方向の移動を許容する所定の間隙97が形成されている。また、摩擦制動体73とワッシャ77との間及び当該ワッシャ77と押圧体89側のワッシャ78との間には、夫々、圧縮コイルばね99が回転駆動軸37の外周に巻装されており、当該圧縮コイルばね99によって、摩擦制動体73とワッシャ77,78とが互いに軸方向に離間する方向に付勢されている。
【0025】
また、リール本体1の側板7には、ドラグレバー71の脱落防止を図る抜止めプレート101が止め輪103を介して螺着されている。そして、既述した押圧部材87には、微調整用ノブ105が係合しており、当該微調整用ノブ105の操作で押圧部材87が軸方向に移動するようになっている。
そして、摩擦制動体73の小径部の外周にピニオンギヤ107が一体回転可能に嵌合し、当該ピニオンギヤ107に手動巻取り駆動機構11のドライブギヤ109が噛合している。
【0026】
手動巻取り駆動機構11は、ハンドル13と、当該ハンドル13が取り付くハンドル軸67と、これに回止め嵌合されたドライブギヤ109とで構成されている。そして、スプールモータ23でスプール9を巻取り駆動した際に、これに連動してハンドル軸67が回転するのを防ぎ、また、急激な釣糸の繰出しによってスプール逆転力が発生した場合にハンドル軸67の逆転を防ぐ逆転防止装置111が、前記摩擦制動体73と側板7との間に設けられている。
【0027】
図示するように逆転防止装置111は、筒状の摩擦制動体73の外周に沿ってその周方向に設けられた複数のラチェット(逆転防止部)113と、当該ラチェット113に対し一定の付勢力で常時係合する係止爪(係止部材)115とからなり、当該係止爪115は側板7の内周にビス止めされている。そして、スプールモータ23でスプール9を巻取り駆動した際に、その回転方向ではラチェット113に係止爪115が係止方向で噛み合って摩擦制動体73の回転、即ち、ハンドル軸67の回転が阻止されるようになっている。
【0028】
従って、スプールモータ23の駆動力は、遊星歯車伝達機構35を介してスプール9のみに伝達されることとなる。
また、これに対し、ハンドル操作でスプール9を釣糸巻取り方向に回転させた場合、その回転方向では係止爪115が摩擦制動体73の回転を許容して、ハンドル13の回転操作に連動してハンドル軸67を回転させることができるようになっている。
【0029】
その他、図1中、117は図示しない給電コードを接続するコネクタである。
本実施形態はこのように構成されているから、図示しない給電コードを介して魚釣用リール65を船上の外部電源等に接続すれば、スプールモータ23が駆動可能となる。
そして、ドラグレバー71を作動方向に操作すると、当該ドラグレバー71に回止め嵌合するカム部材83が回転し、カム部材85が回転駆動軸37の軸方向に移動する。この結果、軸受41,板ばね91,押圧体89が圧縮コイルばね99のバネ力に抗して軸方向に移動し、押圧体89によってワッシャ75,77,78が押圧され、これにより各ワッシャ75,77,78が回転駆動軸37の軸方向へスライドして各制動面同士がライニング材79を介して圧接されると共に、ワッシャ77が摩擦制動体73に所定の押圧力で圧接される。そして、この時の押圧力がワッシャ77から回転駆動軸37に作用することにより、押圧体89を含む押圧機構の構成要素が回転駆動軸37に摩擦結合されて、スプール9に所定のドラグ力が発生する。
【0030】
而して、このドラグ力の強弱の調節は、ドラグレバー71の操作量に応じて変化する。
そして、このように所定のドラグ力が発生した状態でハンドル13を巻取り操作すると、これに連動するドライブギヤ109によってピニオンギヤ107が回転するため、当該ピニオンギヤ107と一体の摩擦制動体73が回転し、この摩擦制動体73の回転が押圧機構の摩擦結合力に応じて回転駆動軸37に伝達されて、回転駆動軸37に連結されたキャリア61が反時計回りに回転する。
【0031】
この時、遊星歯車55は反時計回りに自転すると共に公転し、内歯歯車47を反時計回りに増速した状態で回転駆動する。これにより、スプール9は釣糸巻取り方向に回転駆動することとなる。
尚、内歯歯車47の反時計回りの回転駆動により、太陽歯車43は時計回りに回転しようとするが、その回転駆動は一方向クラッチ31によって阻止される。
【0032】
そして、このハンドル13の巻取り操作時に、回転駆動軸37上の側板7に取り付けたドラグレバー71はハンドル操作に連動回転しない。
また、スプールモータ23を駆動させると、第1の太陽歯車43は時計回りに回転駆動する。これにより、遊星歯車45が反時計回りに回転駆動すると共に、時計回りに公転し、第3の太陽歯車53が時計回りに回転するが、この回転方向では、ラチェット113と係止爪115との係止によって摩擦制動体73の回転が阻止されるため、ピニオンギヤ107は回転せず、ハンドル軸67の回転が阻止される。この結果、回転駆動軸37及びキャリア53は回転せず、太陽歯車53が時計回りに回転することで、当該キャリア53に支持された遊星歯車55は、太陽歯車53の周りを公転することなく一定位置で反時計回りに自転することとなる。
【0033】
而して、この状態で遊星歯車55の反時計回りの回転運動は内歯歯車47に減速されて伝達され、この結果、スプール9が釣糸巻取り方向に回転して釣糸が巻き取られることとなる。そして、既述したようにこの巻取り操作時に、逆転防止装置111の作用でハンドル13が連動回転せず、また、釣糸繰出し時に急激なスプール逆転力が発生しても、逆転防止装置111によってハンドル13の逆転が阻止される。
【0034】
一方、ドラグレバー71を非作動方向に回転操作していけば、ドラグ力が順次弱まり、そして、ドラグレバー71を同方向へ十分に回転操作すると、スプール9は恰もクラッチOFFの如きスプールフリー状態となって、仕掛けの自由落下により釣糸をスプール9から繰り出すことができることとなる。
【0035】
このように本実施形態は、遊星歯車伝達機構35と手動巻取り駆動機構11との間に、当該遊星歯車伝達機構35に連結される回転駆動軸37を配置し、そして、当該回転駆動軸37にワッシャ75,77,78とライニング材79を介して摩擦結合されるドラグ装置69の摩擦制動体73の外周にラチェット113を設けると共に、当該ラチェット113に係止する係止爪115を側板7側に設けて逆転防止装置111を構成したので、釣糸繰出し時に急激なスプール逆転力が発生しても、手動巻取り駆動機構11に力が伝達される前の摩擦制動体73のラチェット113と係止爪115との係止で逆転防止が図られるため、ピニオンギヤ107とドライブギヤ109との噛合部分に逆転力が伝達されず、この結果、両ギヤ107,109の歯面に傷や変形が発生することがなくなり、良好な巻取り回転性能が維持できることとなった。
【0036】
また、本実施形態の構造によれば、既述した実公平1−42463号公報と異なりスプールフリー性が損なわれてしまうこともないし、複数の制動部材(ワッシャ75,77,78及びライニング材79)が収容される筒状の摩擦制動体73に、ピニオンギヤ107とラチェット113を一体的に設けることで、制動部,動力伝達部,逆転防止部等が集約されてリール全体のコンパクト化が図れることとなった。
【0037】
更にまた、本実施形態によれば、本実施形態の如き手動・電動併用型リールに於て、モータ動力駆動部と手動巻取り駆動部,ドラグ装置とを無理なく容易に駆動連結することが可能である。
【0038】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1に係る発明によれば、釣糸繰出し時に急激なスプール逆転力が発生しても、手動巻取り駆動機構に力が伝達される前に、ドラグ装置の摩擦制動体の逆転防止部と側板側の係止部材によってハンドル軸の逆転防止が図られるため、手動巻取り駆動機構のドライブギヤ等の歯面に傷や変形が発生することがなくなり、良好な巻取り回転性能が維持できることとなった。
【0039】
また、捻れ負荷の影響でスプールフリー性が損なわれてしまうこともない。
更にまた、複数の制動部材が収容される筒状の摩擦制動体にピニオンギヤと逆転防止部を一体的に設けることで、制動部,動力伝達部,逆転防止部等が集約されてリール全体のコンパクト化が図れることとなった。
そして、手動・電動併用型リールに於て、モータ動力駆動部と手動巻取り駆動部,ドラグ装置とを無理なく容易に駆動連結することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1の一実施形態に係る魚釣用リールの断面図である。
【図2】図1に示す魚釣用リールの要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 リール本体
9 スプール
11 手動巻取り駆動機構
13 ハンドル
23 スプールモータ
35 遊星歯車伝達機構
37 回転駆動軸
65 魚釣用リール
67 ハンドル軸
69 ドラグ装置
71 ドラグレバー
73 摩擦制動体
107 ピニオンギヤ
109 ドライブギヤ
111 逆転防止装置
113 ラチェット
115 係止爪

Claims (1)

  1. リール本体の側板間に回転可能に取り付くスプールと、
    一方の側板に挿着されたハンドル軸とこれに取り付くハンドル及びドライブギヤとからなる手動巻取り駆動機構と、
    上記スプールと手動巻取り駆動機構との間に装着された遊星歯車伝達機構と、
    当該遊星歯車伝達機構を介してスプールを巻取り駆動するスプールモータと、
    上記遊星歯車減速機構を構成する複数の遊星歯車を支持するキャリアに連結され、手動巻取り駆動機構からの巻取り駆動力を当該遊星歯車伝達機構に伝達させる回転駆動軸と、
    当該回転駆動軸に装着されたドラグ装置とを具備し、
    手動巻取り駆動機構からの巻取り駆動力を、上記ドラグ装置から回転駆動軸を介して遊星歯車伝達機構に伝達させてスプールを釣糸巻取り方向に回転させる魚釣用リールであって、
    上記ドラグ装置を、上記回転駆動軸に回転可能に取り付く筒状の摩擦制動体と、当該摩擦制動体内に収容され、摩擦制動体を回転駆動軸に摩擦結合させる複数の制動部材とで構成すると共に、
    上記摩擦制動体に、リール本体の側板に設けた係止部材が係止する逆転防止部と、手動巻取り駆動機構のドライブギヤが噛合するピニオンギヤとを一体的に設けたことを特徴とする魚釣用リール。
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