JP2004104555A - 狭帯域タイムコード受信機 - Google Patents
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Abstract
【課題】特殊な水晶フィルタを使用せずに集積化に好適な狭帯域タイムコード受信機を実現する。
【解決手段】高周波増幅器の出力を、互いに位相が直交するスイッチング信号でスイッチング復調後 、所定の演算を行うことによって水晶フィルタ等の特殊フィルタを使用せずに狭帯域のタイムコード受信機を実現する。
【選択図】図1
【解決手段】高周波増幅器の出力を、互いに位相が直交するスイッチング信号でスイッチング復調後 、所定の演算を行うことによって水晶フィルタ等の特殊フィルタを使用せずに狭帯域のタイムコード受信機を実現する。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電波時計に使用される狭帯域タイムコード受信機に関するものであり、特にワールドワイドの長波標準電波を受信するマルチバンド受信機用集積回路に適している。
【0002】
【従来の技術】
従来の電波時計用タイムコード受信機等の狭帯域タイムコード受信機は、鋭い選択度を得るために水晶フィルタを用いて数Hzから数10Hzの狭帯域の選択度を得ていた。
【0003】そのため特にワールドワイド対応の受信機を設計する場合に、複数の受信周波数に対応した数多くの特殊仕様の水晶フィルタが必要であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
電波時計に使用される長波標準電波は、一般的に時刻情報、日付などのタイムコードが1Hz程度の低い変調周波数で振幅変調されている。
【0005】また、この長波標準電波は国や地域により搬送波周波数が少しずつ違っており、日本、米国、ドイツ等の諸国では40kHz、60kHz、77.5kHz、100kHz等が使用されており、それらを選択受信するにはマルチバンド受信機が必要になっている。
【0006】一方、受信機の感度を上げるためには妨害信号をできるだけ排除する必要があり、通常数Hzから数10Hzという狭帯域の選択特性を持たせている。
【0007】そのため、従来は図3に示すように受信周波数の1バンドあたり1個から2個の水晶フィルタを用いていた。
【0008】そのため例えば4バンドのワールドワイド受信機を構成する場合は、図示しないが4個乃至8個という多くの水晶フィルタを必要とし、外付け部品が増えて実装面積が増大するほか、コストが上昇する問題があった。
【0009】そのほかには多バンド化の試みとしてスーパーヘテロダイン方式を採用した受信機も発表されているが、やはり中間周波フィルタとして1ないし2個の水晶フィルタが必要である(八宗岡 正,”電波時計開発の舞台裏”「HAM Journal」, No.85,1993,p68−75)。
【0010】本発明は小型化、低コスト化の障害になる水晶フィルタを実質的に不要にできるほか、ローパスフィルタの定数を変えるだけで帯域幅を任意に変えることができ、スイッチング用の基準信号周波数を変えるだけで受信周波数を変えることができるなど、ローコストでワールドワイド受信機を構成できる特徴を有している。
【0011】また、本発明に係る分数分周シンセサイザを用いることによって、同じ周波数精度を得るのに位相比較器に供給する比較周波数を高く設定できるので、ジッタ特性などのPLLの性能を上げることができる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の狭帯域タイムコード受信機は、互いに直交したスイッチング信号により第1スイッチング復調器と第2スイッチング復調器にて受信信号をスイッチング復調し、それぞれの出力信号の高調波成分をフィルタリングしてから各々の出力を2乗して加算することにより、水晶フィルタが実質的に不要なタイムコード受信機を得ることができる。
【0013】さらに、前記基準信号周波数と受信周波数は位相が同期している必要は無く、周波数が概略一致していれば復調可能であるため、位相同期回路などが不要であり構成が簡単である。
【0014】もし上記基準信号と受信信号間に周波数差Δfがあった場合、前記第1、第2スイッチング復調器の出力にはそれぞれ90度位相の異なった周波数Δfの低周波ビート出力が現れるが、それらの2乗和をとると、(sinωt)^2+(cosωt)^2=1なる関係からビート成分が取り除かれて、ビート妨害の無い2乗検波出力が得られる。
【0015】この2乗検波出力を平方根回路で処理すれば歪の無い直線的な検波出力が得られる。
【0016】但し、タイムコードのように2値の振幅変調波の場合は振幅歪は実質的に問題ないので2乗検波のままでも不都合は無く、平方根回路を省略できる。
【0017】請求項2はスーパーヘテロダイン方式受信機に適用したものである。
【0018】この方式はミキサ回路と中間周波数増幅回路の追加によって、受信信号を一旦別の中間周波数に変換してから増幅するので、安定で高感度の受信機を構成することができる。
【0019】請求項3は分数分周シンセサイザの出力を請求項1のスイッチング信号として利用したものであり、簡易な構成で自由度の高い受信周波数を持った受信機を得ることができる。
【0020】請求項4は分数分周シンセサイザの出力をスーパーヘテロダイン受信機のローカル信号として利用するほか、このシンセサイザの基準パルス発生回路の出力を直接、もしくは整数分周して復調用の基準スイッチング信号として利用したものであり、スイッチング信号を別のシンセサイザで作る必要が無いなど、簡易な構成で自由度の高いスーパーヘテロダイン受信機を得ることができる。
【0021】このように本発明は、簡易な構成で水晶フィルタを必要とせず、集積回路に適した狭帯域マルチバンド受信機を得る事ができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下本発明を添付図面に基づいて詳述する。まず代表的な狭帯域タイムコード受信機について説明する。
【0023】図1は本発明の代表的な実施例である。
【0024】アンテナ1に誘起された受信波は増幅器2によって増幅される。
【0025】高周波増幅回路2の出力はAGC回路3に接続され、AGC回路3の出力には高周波増幅回路2の出力電圧に比例したAGC電圧が得られる。
【0026】そのAGC電圧は前記増幅器2の利得を制御し、増幅器2の出力振幅を特定値に安定化する。
【0027】高周波増幅回路2の出力は第1のスイッチング回路4と第2のスイッチング回路5に入力され、直交信号生成器11から得られる互いに直交した2つのスイッチング信号によりそれぞれスイッチングされる。
【0028】直交信号生成器11は例えばマスタースレーブ型フリップフロップによって構成される。
【0029】直交信号生成器11のクロック入力には周波数シンセサイザ12の出力が供給される。
【0030】周波数シンセサイザの基準周波数として基準周波数発生器13の出力が供用される。
【0031】基準周波数発生器13は一般的に水晶発振器のような高精度の発振器が使用される。
【0032】第1、第2のスイッチング回路4,5の出力はそれぞれ第1、第2のローパスフィルタ4,5に接続され、第1、第2のスイッチング回路によって生成された不要信号を除去する。
【0033】第1、第2の2乗回路8,9は第1、第2のローパスフィルタ6,7にそれぞれ接続され、スイッチング復調された信号を2乗演算する。
【0034】第1、第2の2乗回路8,9の出力は加算器10によって加算され、包絡線に含まれる不要な低周波ビート成分を一定化する。
【0035】加算器10の出力が、本発明の狭帯域受信機の2乗検波出力になる。
【0036】以下、数式を交えて更に詳細な説明を行う。
【0037】ここで高周波増幅回路2の出力に現れる受信信号をAsinω1t、スイッチング回路に印加される第1のスイッチング信号をsinω2t、第2のスイッチング信号をcosω2tとすると、第1のスイッチング回路の出力は次のようになる。
【0038】Asinω1t・sinω2t=A/2{cos(ω1〜ω2)t−cos(ω1+ω2)t} (1)
【0039】一方、第2のスイッチング回路の出力は次のようになる。
【0040】Asinω1t・cosω2t=A/2{sin(ω1〜ω2)t+sin(ω1+ω2)t} (2)
【0041】第1、第2のローパスフィルタ6,7の出力をそれぞれS1、S2とすると、上記(1)、(2)の信号から高周波のω1+ω2成分が除去されて次のようになる。
【0042】S1=A/2・cos(ω1〜ω2)t (3)
【0043】S2=A/2・sin(ω1〜ω2)t (4)
【0044】ここで第1、第2の2乗回路8,9の出力は上記(3),(4)式を2乗して次のようになる。
【0045】S1^2=A^2/4{cos(ω1〜ω2)t}^2 (5)
【0046】S2^2=A^2/4{sin(ω1〜ω2)t}^2 (6)
【0047】次に、(sinα)^2+(cosα)^2=1なる公式を利用して、加算器10の出力Soを求める。
【0048】So=S1^2+S2^2=A^2/4[{cos(ω1〜ω2)t}^2+{sin(ω1〜ω2)t}^2]
【0049】=A^2/4 (7)
【0050】これは取りも直さず受信信号の振幅成分Aの2乗の1/4であり、高周波成分を含まないことから、復調された2乗検波の出力である事が証明された。
【0051】更に直線性の優れた復調出力を得るには、平方根回路を通して上記(7)式の2乗を開平して振幅成分Aに単純比例した出力を得る必要があるが、電波時計用の標準電波は2値のタイムコード信号であり、2乗のままでも何ら問題は無い。
【0052】このように本発明の狭帯域タイムコード受信機では、スイッチング信号の周波数近傍に通過帯域が得られるため、1次の単純なローパスフィルタでも、数Hz〜数10Hzといった狭帯域の鋭い選択度を容易に得ることができる。
【0053】第1、第2のローパスフィルタ6,7のカットフ周波数以上の周波数に対して比例的に減衰が大きくなる。
【0054】例えばカットフ周波数が10Hzであるとすれば、利得の周波数特性は通過帯域で0dB、10Hzで−3dB、20Hzで−6dB、100Hzで20dB、1000Hzで−40dBとなる。
【0055】スイッチング復調することによって選択特性はスイッチング周波数の両側に上記の周波数関係で減衰量が決定される。
【0056】即ち、スイッチング周波数を40kHzとすれば、選択特性は40kHzを中心として通過域で0dB、±10Hzで−3dB、±20Hzで−6dB、±100Hzで−20dB、そして±1kHzで−40dBとなる。
【0057】つまり容易に鋭い狭帯域特性が得られ、これにより特殊な周波数の水晶フィルタを必要とすることなく、安価で小型の狭帯域受信機を得ることができる。
【0058】また、本復調方式は良く知られている同期検波方式とは異なり,スイッチング信号と受信信号は位相同期する必要は全く無く、受信信号とスイッチング信号の周波数が通過帯域内で接近していれば良いので、受信機の構成が簡単になるメリットがある。
【0059】ここで実際に日本の標準電波である40kHzを受信する場合を例示する。
【0060】ただし基準周波数は時計用の水晶発振器の典型である32,768Hzとする。
【0061】周波数シンセサイザ12の出力周波数は、直交信号生成器11を構成するマスタースレーブフリップフロップで2分周されることを考慮して、40×2=80kHzが必要である。
【0062】ここで周波数シンセサイザ12には分数分周シンセサイザ(Fractional−N Synthesizer)を使用し、できるだけプログラム分周比の小さいところでシンセサイザの比較周波数を上げて使うことが得策である。
【0063】ここで分数分周シンセサイザを使用した場合のメリットについて、例えば希望周波数80kHzの数Hz以内の周波数を求めた一例をあげる。
【0064】32768Hz×135.5/55.5=80001.15 Hz
【0065】このとき比較周波数は 32768Hz/55.5=590.414Hzである。
【0066】これに対し、通常の整数分周シンセサイザで目標から1Hz以内にするには、
【0067】32768Hz×271/111=80001.15 Hzとなる。
【0068】このとき比較周波数は 32768Hz/111=295.207Hzであり、分数分数シンセサイザの比較周波数の半分になる。
【0069】すなわち、分数分周シンセサイザを採用することにより周波数シンセサイザの比較周波数を高く設定できるため、過渡応答やジッタ特性を改善できるメリットがある。
【0070】図2はスーパーヘテロダイン方式受信機に適用した実施例である。
【0071】図1の代表例に加えてバンドパスフィルタ14、中間周波増幅器15、ミキサ16が追加されており、更に幹さにはローカル信号が供給される。
【0072】次に、図2のスーパーヘテロダイン方式受信機をシンプルに実現できる各部の周波数関係について言及する。
【0073】基準周波数発生器13を時計の基準周波数と併用する場合は32,768Hzとするのが一般的である。
【0074】ここでは直交信号生成器11(マスタースレーブフリップフロップ)へ供給するクロックパルス周波数をそのまま32,768Hzとする。
【0075】スイッチング復調器4,5に印加されるスイッチング信号の周波数はマスタースレーブフリップフロップによって2分周されるので、32,768/2=16,384Hzであるから、選択特性の中心周波数すなわち中間周波数を16.384kHzとする。
【0076】従って、中間周波数に対応したバンドパスフィルタ14の中心周波数は16.384kHzになる。
【0077】ここで受信周波数を40kHzとすれば、図2のミキサ16へ印加されるローカル信号の周波数fLは、40kHz+16.384kHz=56.384kHzである。
【0078】スーパーヘテロダイン方式を採用した場合はやや複雑になる欠点はあるが、アンテナ部と中間周波増幅器の周波数が異なるため、安定に高利得を上げることができ、受信感度を上げやすいメリットがある。
【0079】
図3は従来のストレート方式狭帯域受信機の一例である。
【0080】アンテナ1に誘起した受信信号は増幅器2aにより増幅されて水晶フィルタ20a,20bにより希望受信信号のみを選択して次の増幅器2bによって更に増幅される。
【0081】増幅器2bの出力レベルをAGC回路3で検出し、そのレベルに対応した信号で前記増幅器2a,2bを利得制御しほぼ一定の出力レベルを得る。
【0082】増幅器2bの出力はAM検波器17により振幅変調成分が復調され、ローパスフィルタ18で残留キャリアや高調波成分を除去してデコーダ19によって2値のタイムコード信号を得るようになっている。
【0083】ここでは水晶フィルタ20a,20bを1チャンネル当たり2個使用しているが、1個で済ませることもできる。
【0084】ワールドワイド対応を考慮すると複数の受信チャンネルが必要となり、受信チャンネルごとに異なる選択周波数を有する水晶フィルタが必要になり、コスト高になると共に実装上も必要面積が増えることになる。
【0085】図4はスイッチング復調器と2乗回路の回路例である。
【0086】図4の第1、第2のスイッチング回路41,51は良く知られたダブルバランス回路であり、下側差動回路入力と上側差動対入力との積の出力を得ることができる。
【0087】第1第2おスイッチング回路41,51の上側差動対のコレクタ出力に接続された第1、第2のコンデンサは図1の第1、第2のローパスフィルタ6,7に相当する。
【0088】次に第1、第2の2乗回路81,82はやや特殊な回路なので、詳細は本発明者による特許、特公昭61−25242「逓倍回路」を参照願いたい。
【0089】原理は、2個のアンバランス差動アンプの出力を並列接続して、差動入力を互いに逆相で入力すると、特定入力範囲で放物線状の2乗入出力特性が得られるというものであり、バイポーラトランジスタであればエミッタ面積比を例えば8:1としたり、MOSFETであればゲート幅を特定比で変える方法や、差動対の一方の基準電極側に抵抗を挿入する方法などがある。
【0090】ここで2乗回路81のシミュレーション結果を図7に示す。
【0091】電源電圧は1.5V、8:1のアンバランス差動対のエミッタ共通電流源の電流は各4.5μAとし、入力電圧波形と出力電流波形を観測した。
【0092】波形120は周波数100kHzで振幅60mVの正弦波入力信号であり、見易いように振幅方向を圧縮している。
【0093】波形121はエミッタ面積1倍側の無信号時出力電流、波形122はエミッタ面積1倍側の60mV入力時出力電流、波形123はエミッタ面積8倍側の無信号時出力電流、そして波形124はエミッタ面積8倍側の60mV入力時出力電流である。
【0094】つまり、無信号入力時は出力電流はエミッタ面積比に従って分流されて4.5μAの2倍の9μAが8:1に分かれて波形123の8μAと波形121の1μAの一定電流になる。
【0095】入力信号が上記条件で印加されると、波形122は電流増加方向に、そして波形124は電流減小方向に入力波形120の2倍の周波数で出力されている。
【0096】直流電流の重畳分を除けば、入力の2乗成分が各出力に逆位相で得られていることが分かる。
【0097】また、ここで説明したアンバランス差動対を用いた回路のほかに、ダブルバランス回路の2つの入力に同一入力を印加して2乗出力を得る方法もある。
【0098】次に、本発明の復調回路(図4)についてのシミュレーション結果を図8に示す。
【0099】ここでのシミュレーション条件は、入力信号周波数60kHz、振幅100mV、方形波変調周波数200Hz、そしてスイッチング周波数は入力信号周波数と僅か異なる60.075kHzでデューティ50%パルス波、振幅100mVとした。
【0100】第1、第2のスイッチング復調器41,51の4個の電流源の電流値は各1μA、下側エミッタ間の第1、第2の抵抗は各々100kΩとした。
【0101】次に、第1、第2の2乗回路81,91の4個の電流源の電流値は各1μA、差動対のエミッタ面積比は図示の通り8:1、そして負荷抵抗は800kΩと100kΩ、ローパス用のコンデンサを1000pFとした。
【0102】図8の波形130は入力信号波形、波形131は2乗回路81,91の負荷抵抗に発生する合成電圧を差動で見た波形、波形132と133は第1、第2のスイッチング復調回路41、51のそれぞれの差動出力波形をローパスフィルタ後に観測したものである。
【0103】第1のスイッチング復調回路41の出力波形132と第2のスイッチング回路51の出力波形133を良く見ると、本来の方形波200Hzの復調信号に入力周波数60kHzとスイッチング周波数60.075kHzの差に相当する75Hzのビートが位相差90度で重畳されていることが分かる。
【0104】これらの90度位相差を有するビート信号と本来の200Hzの変調信号を含む信号をそれぞれ2乗回路を介して加算すると、波形131のようにビート成分はsinとcosの2乗和で消えて希望の変調信号のみが出力に現れる。
【0105】ここではシミュレーションを高速化するために、本来の変調周波数である1Hzではなく200Hzを用いたほか、スイッチング復調器41,51の負荷に接続された2個のローパスフィルタのカットオフ周波数も本来より高くして帯域幅を広げている。
【0106】ちなみにここでのローパスフィルタのカットオフ周波数fcは、fc=1/(2π×1000P×100k×2)=796Hzである。
【0107】図5は本発明に係る分数分周シンセサイザ(Fractional−N Synthesizer)の構成例である。
【0108】通常の周波数シンセサイザの出力周波数foは、基準周波数をfr、位相比較周波数を生成する基準信号分周器の分周比をM(整数)、電圧制御発振器(VCO)の周波数をプログラマブル分周する分周比をN(整数)とすれば、一般的にfo=fr・N/Mで表される。
【0109】一方、本発明に係る分数分周シンセサイザは上記の分周比N,Mが整数ではなく0.5刻みで設定できるものであり、より細かい周波数設定が可能になる。
【0110】ここで、0.5の分周比を得る手段について説明する。
【0111】本発明人による特公昭51−49540「プログラマブル分周器」の第3図に記載されているように、プログラマブル分周器のクロック入力をその計数サイクル毎に反転することによって0.5の端数を分周比に与えることができる。
【0112】本発明に係る分数分周シンセサイザは、上記の0.5分数分周器を基準周波数生成用の分周器とVCOの分周を行うプログラマブル分周器の双方に適用した事に特徴があり、0.5ステップより更に細かいステップで出力周波数を生成できる機能を提供するものである。
【0113】図5において、電圧制御発振器(VCO)100の出力は反転回路107へ供給され,反転回路107の出力はプログラマブル分周器105のクロック入力へ接続される。
プログラマブル分周器105の出力は、反転回路107の制御入力と位相比較器101の一方の入力に接続される。
【0114】デジタル入力装置108,109の最小桁を除くロジック出力はMプログラマブル分周器104とNプログラマブル分周器105のプログラム入力へそれぞれ接続され、最小桁のみが反転回路106,107へそれぞれ接続される。
【0115】反転回路のリセット入力が無効の場合はプログラマブル分周器の1カウントサイクルごとにクロック入力が反転し、分周数に−0.5の端数が追加される。
【0116】一方、リセット入力が有効の場合は反転作用は無く、分周数に−0.5の端数は追加されない。
【0117】水晶発振器等の高精度発振器から構成される基準パルス発生回路103の出力は反転回路106の入力へ接続され、反転回路106の出力は比較用基準周波数を生成するMプログラマブル分周器104のクロック入力へ供給される。
Mプログラマブル分周器104の出力は反転回路106の制御入力と位相比較器101の他方の入力へ接続される。
【0118】位相比較器101の出力はループフィルタ102へ接続されて、本シンセサイザのPLL(Phase Locked Loop)が構成される。
【0119】図6は標準ロジックICを利用して図5の分数分周シンセサイザを実現した一例である。
【0120】電圧制御発振器100と位相比較器101にはMC14046BCP、プログラマブル分周器104,105には74HC40103、反転回路106,107には74HC74と74HC86、そして基準周波数発生器103には1段インバータが6個封入された74HCU04を利用した。
【0121】上記の汎用プログラマブル分周器74HC40103は8ビットのバイナリプログラマブルダウンカウンタであり、J入力に与えた数値に1を加えた分周数が得られる。
【0122】また、D型フリップフロップ106のリセット端子はデジタル入力装置108,109の最小桁の入力端子になっており、このロジックレベルを“1”、即ちリセットをしない側に設定するとプログラマブル分周器104,105の入力クロックの信号反転機能が有効になって、対応するプログラマブル分周器の分周数に−0.5のオフセットが追加され、分周数は本来の分周数マイナス0.5となる。
【0123】本発明の狭帯域受信機として必要なスイッチング周波数の実現例を、周波数計算式と図6の実現例のデジタル設定データ(2進値は左側が最小桁)を併記する。
【0124】32.768kHz×135.5/55.5= 80.001 kHz
【0125】(55.5:1111011)(135.5:111100001)
【0126】32.768kHz×135.5/37.0=120.002 kHz
【0127】(37.0:00010001)(135.5:111100001)
【0128】32.768kHz×103.0/22.5=150.005 kHz
【0129】(22.5:1011010)(103.0:001100110)
【0130】32.768kHz× 88.5/14.5=199.998 kHz
【0131】(14.5:1011100)(88.5:100011010)
【0132】上記の例ではMプログラマブル分周器104は5ビット、Nプログラマブル分周器105は7ビットのカウンタで最小構成が可能であり、150kHz設定のときに最大周波数誤差が5Hzとなる。
【0133】この誤差は本発明の用途には十分な精度である。
【0134】
【発明の効果】
本発明は、従来の狭帯域受信機よりも水晶フィルタ等の特殊部品が少ないので集積回路化に適しており、特に腕時計等の超小型電波時計用としてローコストで実装面積が小さい受信機を構成できるメリットがある。
【0135】また受信周波数がスイッチング復調器に印加されるスイッチング周波数により正確に決定されるので、復調部を無調整にできる。
【0136】さらに水晶フィルタは通過帯域においても大きな挿入損失が存在するが、本方式では本質的の挿入損失は無いので、増幅器の利得に余裕ができる。
【0137】そして受信機の選択度を決める通過帯域は、外付けのコンデンサの値を入れ替えるだけで容易に変更できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明の他の実施例を示すブロック図である。
【図3】従来の狭帯域受信機の一例を示すブロック図である。
【図4】本発明のスイッチング復調器と2乗回路である。
【図5】本発明の狭帯域受信機に係る分数分周シンセサイザ(Fractional−N Synthesizer)の一例を示すブロック図である。
【図6】図5の分数分周シンセサイザ(Fractional−N Synthesizer)を汎用ロジックで実現した一例である。
【図7】図4に示す2乗回路81の動作説明図である。
【図8】本発明の復調回路のシミュレーション波形である。
【符号の説明】
1 アンテナ
2 高周波増幅回路
3 AGC回路
4 第1のスイッチング回路
5 第2のスイッチング回路
6 第1のローパスフィルタ
7 第2のローパスフィルタ
8 第1の2乗回路
9 第2の2乗回路
10 加算回路
11 直交信号生成器
12 分数シンセサイザ
13 基準周波数発生器
14 バンドパスフィルタ
15 中間周波増幅器
16 ミキサ
17 AM検波器
18 ローパスフィルタ
19 デコーダ
20a,20b 水晶フィルタ
41 正相スイッチング回路
51 直交スイッチング回路
81 正相2乗回路
91 直交2乗回路
100 電圧制御発振器(VCO)
101 位相比較器(PC)
102 ループフィルタ
103 基準パルス発生回路(水晶発振器)
104 Mプログラマブル分周器
105 Nプログラマブル分周器
106 第1のパルス位相反転回路
107 第2のパルス位相反転回路
108 デジタル入力装置(N+1分周)
109 デジタル入力装置(M+1分周)
120 2乗回路の入力波形(エミッタ面積1倍側)
121 2乗回路の無信号時出力波形(エミッタ面積1倍側)
122 2乗回路の60mV入力時出力波形(エミッタ面積8倍側)
123 2乗回路の無信号時出力波形(エミッタ面積8倍側)
124 2乗回路の60mV入力時出力波形
130 スイッチング復調器の入力波形(60kHz,100mVpeak、200Hz方形波で振幅変調)
131 復調出力波形(200Hz方形波)
132 第1のスイッチング回路の出力波形(ローパスフィルタ出力)
133 第2のスイッチング回路の出力波形(ローパスフィルタ出力)
【発明の属する技術分野】
本発明は電波時計に使用される狭帯域タイムコード受信機に関するものであり、特にワールドワイドの長波標準電波を受信するマルチバンド受信機用集積回路に適している。
【0002】
【従来の技術】
従来の電波時計用タイムコード受信機等の狭帯域タイムコード受信機は、鋭い選択度を得るために水晶フィルタを用いて数Hzから数10Hzの狭帯域の選択度を得ていた。
【0003】そのため特にワールドワイド対応の受信機を設計する場合に、複数の受信周波数に対応した数多くの特殊仕様の水晶フィルタが必要であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
電波時計に使用される長波標準電波は、一般的に時刻情報、日付などのタイムコードが1Hz程度の低い変調周波数で振幅変調されている。
【0005】また、この長波標準電波は国や地域により搬送波周波数が少しずつ違っており、日本、米国、ドイツ等の諸国では40kHz、60kHz、77.5kHz、100kHz等が使用されており、それらを選択受信するにはマルチバンド受信機が必要になっている。
【0006】一方、受信機の感度を上げるためには妨害信号をできるだけ排除する必要があり、通常数Hzから数10Hzという狭帯域の選択特性を持たせている。
【0007】そのため、従来は図3に示すように受信周波数の1バンドあたり1個から2個の水晶フィルタを用いていた。
【0008】そのため例えば4バンドのワールドワイド受信機を構成する場合は、図示しないが4個乃至8個という多くの水晶フィルタを必要とし、外付け部品が増えて実装面積が増大するほか、コストが上昇する問題があった。
【0009】そのほかには多バンド化の試みとしてスーパーヘテロダイン方式を採用した受信機も発表されているが、やはり中間周波フィルタとして1ないし2個の水晶フィルタが必要である(八宗岡 正,”電波時計開発の舞台裏”「HAM Journal」, No.85,1993,p68−75)。
【0010】本発明は小型化、低コスト化の障害になる水晶フィルタを実質的に不要にできるほか、ローパスフィルタの定数を変えるだけで帯域幅を任意に変えることができ、スイッチング用の基準信号周波数を変えるだけで受信周波数を変えることができるなど、ローコストでワールドワイド受信機を構成できる特徴を有している。
【0011】また、本発明に係る分数分周シンセサイザを用いることによって、同じ周波数精度を得るのに位相比較器に供給する比較周波数を高く設定できるので、ジッタ特性などのPLLの性能を上げることができる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の狭帯域タイムコード受信機は、互いに直交したスイッチング信号により第1スイッチング復調器と第2スイッチング復調器にて受信信号をスイッチング復調し、それぞれの出力信号の高調波成分をフィルタリングしてから各々の出力を2乗して加算することにより、水晶フィルタが実質的に不要なタイムコード受信機を得ることができる。
【0013】さらに、前記基準信号周波数と受信周波数は位相が同期している必要は無く、周波数が概略一致していれば復調可能であるため、位相同期回路などが不要であり構成が簡単である。
【0014】もし上記基準信号と受信信号間に周波数差Δfがあった場合、前記第1、第2スイッチング復調器の出力にはそれぞれ90度位相の異なった周波数Δfの低周波ビート出力が現れるが、それらの2乗和をとると、(sinωt)^2+(cosωt)^2=1なる関係からビート成分が取り除かれて、ビート妨害の無い2乗検波出力が得られる。
【0015】この2乗検波出力を平方根回路で処理すれば歪の無い直線的な検波出力が得られる。
【0016】但し、タイムコードのように2値の振幅変調波の場合は振幅歪は実質的に問題ないので2乗検波のままでも不都合は無く、平方根回路を省略できる。
【0017】請求項2はスーパーヘテロダイン方式受信機に適用したものである。
【0018】この方式はミキサ回路と中間周波数増幅回路の追加によって、受信信号を一旦別の中間周波数に変換してから増幅するので、安定で高感度の受信機を構成することができる。
【0019】請求項3は分数分周シンセサイザの出力を請求項1のスイッチング信号として利用したものであり、簡易な構成で自由度の高い受信周波数を持った受信機を得ることができる。
【0020】請求項4は分数分周シンセサイザの出力をスーパーヘテロダイン受信機のローカル信号として利用するほか、このシンセサイザの基準パルス発生回路の出力を直接、もしくは整数分周して復調用の基準スイッチング信号として利用したものであり、スイッチング信号を別のシンセサイザで作る必要が無いなど、簡易な構成で自由度の高いスーパーヘテロダイン受信機を得ることができる。
【0021】このように本発明は、簡易な構成で水晶フィルタを必要とせず、集積回路に適した狭帯域マルチバンド受信機を得る事ができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下本発明を添付図面に基づいて詳述する。まず代表的な狭帯域タイムコード受信機について説明する。
【0023】図1は本発明の代表的な実施例である。
【0024】アンテナ1に誘起された受信波は増幅器2によって増幅される。
【0025】高周波増幅回路2の出力はAGC回路3に接続され、AGC回路3の出力には高周波増幅回路2の出力電圧に比例したAGC電圧が得られる。
【0026】そのAGC電圧は前記増幅器2の利得を制御し、増幅器2の出力振幅を特定値に安定化する。
【0027】高周波増幅回路2の出力は第1のスイッチング回路4と第2のスイッチング回路5に入力され、直交信号生成器11から得られる互いに直交した2つのスイッチング信号によりそれぞれスイッチングされる。
【0028】直交信号生成器11は例えばマスタースレーブ型フリップフロップによって構成される。
【0029】直交信号生成器11のクロック入力には周波数シンセサイザ12の出力が供給される。
【0030】周波数シンセサイザの基準周波数として基準周波数発生器13の出力が供用される。
【0031】基準周波数発生器13は一般的に水晶発振器のような高精度の発振器が使用される。
【0032】第1、第2のスイッチング回路4,5の出力はそれぞれ第1、第2のローパスフィルタ4,5に接続され、第1、第2のスイッチング回路によって生成された不要信号を除去する。
【0033】第1、第2の2乗回路8,9は第1、第2のローパスフィルタ6,7にそれぞれ接続され、スイッチング復調された信号を2乗演算する。
【0034】第1、第2の2乗回路8,9の出力は加算器10によって加算され、包絡線に含まれる不要な低周波ビート成分を一定化する。
【0035】加算器10の出力が、本発明の狭帯域受信機の2乗検波出力になる。
【0036】以下、数式を交えて更に詳細な説明を行う。
【0037】ここで高周波増幅回路2の出力に現れる受信信号をAsinω1t、スイッチング回路に印加される第1のスイッチング信号をsinω2t、第2のスイッチング信号をcosω2tとすると、第1のスイッチング回路の出力は次のようになる。
【0038】Asinω1t・sinω2t=A/2{cos(ω1〜ω2)t−cos(ω1+ω2)t} (1)
【0039】一方、第2のスイッチング回路の出力は次のようになる。
【0040】Asinω1t・cosω2t=A/2{sin(ω1〜ω2)t+sin(ω1+ω2)t} (2)
【0041】第1、第2のローパスフィルタ6,7の出力をそれぞれS1、S2とすると、上記(1)、(2)の信号から高周波のω1+ω2成分が除去されて次のようになる。
【0042】S1=A/2・cos(ω1〜ω2)t (3)
【0043】S2=A/2・sin(ω1〜ω2)t (4)
【0044】ここで第1、第2の2乗回路8,9の出力は上記(3),(4)式を2乗して次のようになる。
【0045】S1^2=A^2/4{cos(ω1〜ω2)t}^2 (5)
【0046】S2^2=A^2/4{sin(ω1〜ω2)t}^2 (6)
【0047】次に、(sinα)^2+(cosα)^2=1なる公式を利用して、加算器10の出力Soを求める。
【0048】So=S1^2+S2^2=A^2/4[{cos(ω1〜ω2)t}^2+{sin(ω1〜ω2)t}^2]
【0049】=A^2/4 (7)
【0050】これは取りも直さず受信信号の振幅成分Aの2乗の1/4であり、高周波成分を含まないことから、復調された2乗検波の出力である事が証明された。
【0051】更に直線性の優れた復調出力を得るには、平方根回路を通して上記(7)式の2乗を開平して振幅成分Aに単純比例した出力を得る必要があるが、電波時計用の標準電波は2値のタイムコード信号であり、2乗のままでも何ら問題は無い。
【0052】このように本発明の狭帯域タイムコード受信機では、スイッチング信号の周波数近傍に通過帯域が得られるため、1次の単純なローパスフィルタでも、数Hz〜数10Hzといった狭帯域の鋭い選択度を容易に得ることができる。
【0053】第1、第2のローパスフィルタ6,7のカットフ周波数以上の周波数に対して比例的に減衰が大きくなる。
【0054】例えばカットフ周波数が10Hzであるとすれば、利得の周波数特性は通過帯域で0dB、10Hzで−3dB、20Hzで−6dB、100Hzで20dB、1000Hzで−40dBとなる。
【0055】スイッチング復調することによって選択特性はスイッチング周波数の両側に上記の周波数関係で減衰量が決定される。
【0056】即ち、スイッチング周波数を40kHzとすれば、選択特性は40kHzを中心として通過域で0dB、±10Hzで−3dB、±20Hzで−6dB、±100Hzで−20dB、そして±1kHzで−40dBとなる。
【0057】つまり容易に鋭い狭帯域特性が得られ、これにより特殊な周波数の水晶フィルタを必要とすることなく、安価で小型の狭帯域受信機を得ることができる。
【0058】また、本復調方式は良く知られている同期検波方式とは異なり,スイッチング信号と受信信号は位相同期する必要は全く無く、受信信号とスイッチング信号の周波数が通過帯域内で接近していれば良いので、受信機の構成が簡単になるメリットがある。
【0059】ここで実際に日本の標準電波である40kHzを受信する場合を例示する。
【0060】ただし基準周波数は時計用の水晶発振器の典型である32,768Hzとする。
【0061】周波数シンセサイザ12の出力周波数は、直交信号生成器11を構成するマスタースレーブフリップフロップで2分周されることを考慮して、40×2=80kHzが必要である。
【0062】ここで周波数シンセサイザ12には分数分周シンセサイザ(Fractional−N Synthesizer)を使用し、できるだけプログラム分周比の小さいところでシンセサイザの比較周波数を上げて使うことが得策である。
【0063】ここで分数分周シンセサイザを使用した場合のメリットについて、例えば希望周波数80kHzの数Hz以内の周波数を求めた一例をあげる。
【0064】32768Hz×135.5/55.5=80001.15 Hz
【0065】このとき比較周波数は 32768Hz/55.5=590.414Hzである。
【0066】これに対し、通常の整数分周シンセサイザで目標から1Hz以内にするには、
【0067】32768Hz×271/111=80001.15 Hzとなる。
【0068】このとき比較周波数は 32768Hz/111=295.207Hzであり、分数分数シンセサイザの比較周波数の半分になる。
【0069】すなわち、分数分周シンセサイザを採用することにより周波数シンセサイザの比較周波数を高く設定できるため、過渡応答やジッタ特性を改善できるメリットがある。
【0070】図2はスーパーヘテロダイン方式受信機に適用した実施例である。
【0071】図1の代表例に加えてバンドパスフィルタ14、中間周波増幅器15、ミキサ16が追加されており、更に幹さにはローカル信号が供給される。
【0072】次に、図2のスーパーヘテロダイン方式受信機をシンプルに実現できる各部の周波数関係について言及する。
【0073】基準周波数発生器13を時計の基準周波数と併用する場合は32,768Hzとするのが一般的である。
【0074】ここでは直交信号生成器11(マスタースレーブフリップフロップ)へ供給するクロックパルス周波数をそのまま32,768Hzとする。
【0075】スイッチング復調器4,5に印加されるスイッチング信号の周波数はマスタースレーブフリップフロップによって2分周されるので、32,768/2=16,384Hzであるから、選択特性の中心周波数すなわち中間周波数を16.384kHzとする。
【0076】従って、中間周波数に対応したバンドパスフィルタ14の中心周波数は16.384kHzになる。
【0077】ここで受信周波数を40kHzとすれば、図2のミキサ16へ印加されるローカル信号の周波数fLは、40kHz+16.384kHz=56.384kHzである。
【0078】スーパーヘテロダイン方式を採用した場合はやや複雑になる欠点はあるが、アンテナ部と中間周波増幅器の周波数が異なるため、安定に高利得を上げることができ、受信感度を上げやすいメリットがある。
【0079】
図3は従来のストレート方式狭帯域受信機の一例である。
【0080】アンテナ1に誘起した受信信号は増幅器2aにより増幅されて水晶フィルタ20a,20bにより希望受信信号のみを選択して次の増幅器2bによって更に増幅される。
【0081】増幅器2bの出力レベルをAGC回路3で検出し、そのレベルに対応した信号で前記増幅器2a,2bを利得制御しほぼ一定の出力レベルを得る。
【0082】増幅器2bの出力はAM検波器17により振幅変調成分が復調され、ローパスフィルタ18で残留キャリアや高調波成分を除去してデコーダ19によって2値のタイムコード信号を得るようになっている。
【0083】ここでは水晶フィルタ20a,20bを1チャンネル当たり2個使用しているが、1個で済ませることもできる。
【0084】ワールドワイド対応を考慮すると複数の受信チャンネルが必要となり、受信チャンネルごとに異なる選択周波数を有する水晶フィルタが必要になり、コスト高になると共に実装上も必要面積が増えることになる。
【0085】図4はスイッチング復調器と2乗回路の回路例である。
【0086】図4の第1、第2のスイッチング回路41,51は良く知られたダブルバランス回路であり、下側差動回路入力と上側差動対入力との積の出力を得ることができる。
【0087】第1第2おスイッチング回路41,51の上側差動対のコレクタ出力に接続された第1、第2のコンデンサは図1の第1、第2のローパスフィルタ6,7に相当する。
【0088】次に第1、第2の2乗回路81,82はやや特殊な回路なので、詳細は本発明者による特許、特公昭61−25242「逓倍回路」を参照願いたい。
【0089】原理は、2個のアンバランス差動アンプの出力を並列接続して、差動入力を互いに逆相で入力すると、特定入力範囲で放物線状の2乗入出力特性が得られるというものであり、バイポーラトランジスタであればエミッタ面積比を例えば8:1としたり、MOSFETであればゲート幅を特定比で変える方法や、差動対の一方の基準電極側に抵抗を挿入する方法などがある。
【0090】ここで2乗回路81のシミュレーション結果を図7に示す。
【0091】電源電圧は1.5V、8:1のアンバランス差動対のエミッタ共通電流源の電流は各4.5μAとし、入力電圧波形と出力電流波形を観測した。
【0092】波形120は周波数100kHzで振幅60mVの正弦波入力信号であり、見易いように振幅方向を圧縮している。
【0093】波形121はエミッタ面積1倍側の無信号時出力電流、波形122はエミッタ面積1倍側の60mV入力時出力電流、波形123はエミッタ面積8倍側の無信号時出力電流、そして波形124はエミッタ面積8倍側の60mV入力時出力電流である。
【0094】つまり、無信号入力時は出力電流はエミッタ面積比に従って分流されて4.5μAの2倍の9μAが8:1に分かれて波形123の8μAと波形121の1μAの一定電流になる。
【0095】入力信号が上記条件で印加されると、波形122は電流増加方向に、そして波形124は電流減小方向に入力波形120の2倍の周波数で出力されている。
【0096】直流電流の重畳分を除けば、入力の2乗成分が各出力に逆位相で得られていることが分かる。
【0097】また、ここで説明したアンバランス差動対を用いた回路のほかに、ダブルバランス回路の2つの入力に同一入力を印加して2乗出力を得る方法もある。
【0098】次に、本発明の復調回路(図4)についてのシミュレーション結果を図8に示す。
【0099】ここでのシミュレーション条件は、入力信号周波数60kHz、振幅100mV、方形波変調周波数200Hz、そしてスイッチング周波数は入力信号周波数と僅か異なる60.075kHzでデューティ50%パルス波、振幅100mVとした。
【0100】第1、第2のスイッチング復調器41,51の4個の電流源の電流値は各1μA、下側エミッタ間の第1、第2の抵抗は各々100kΩとした。
【0101】次に、第1、第2の2乗回路81,91の4個の電流源の電流値は各1μA、差動対のエミッタ面積比は図示の通り8:1、そして負荷抵抗は800kΩと100kΩ、ローパス用のコンデンサを1000pFとした。
【0102】図8の波形130は入力信号波形、波形131は2乗回路81,91の負荷抵抗に発生する合成電圧を差動で見た波形、波形132と133は第1、第2のスイッチング復調回路41、51のそれぞれの差動出力波形をローパスフィルタ後に観測したものである。
【0103】第1のスイッチング復調回路41の出力波形132と第2のスイッチング回路51の出力波形133を良く見ると、本来の方形波200Hzの復調信号に入力周波数60kHzとスイッチング周波数60.075kHzの差に相当する75Hzのビートが位相差90度で重畳されていることが分かる。
【0104】これらの90度位相差を有するビート信号と本来の200Hzの変調信号を含む信号をそれぞれ2乗回路を介して加算すると、波形131のようにビート成分はsinとcosの2乗和で消えて希望の変調信号のみが出力に現れる。
【0105】ここではシミュレーションを高速化するために、本来の変調周波数である1Hzではなく200Hzを用いたほか、スイッチング復調器41,51の負荷に接続された2個のローパスフィルタのカットオフ周波数も本来より高くして帯域幅を広げている。
【0106】ちなみにここでのローパスフィルタのカットオフ周波数fcは、fc=1/(2π×1000P×100k×2)=796Hzである。
【0107】図5は本発明に係る分数分周シンセサイザ(Fractional−N Synthesizer)の構成例である。
【0108】通常の周波数シンセサイザの出力周波数foは、基準周波数をfr、位相比較周波数を生成する基準信号分周器の分周比をM(整数)、電圧制御発振器(VCO)の周波数をプログラマブル分周する分周比をN(整数)とすれば、一般的にfo=fr・N/Mで表される。
【0109】一方、本発明に係る分数分周シンセサイザは上記の分周比N,Mが整数ではなく0.5刻みで設定できるものであり、より細かい周波数設定が可能になる。
【0110】ここで、0.5の分周比を得る手段について説明する。
【0111】本発明人による特公昭51−49540「プログラマブル分周器」の第3図に記載されているように、プログラマブル分周器のクロック入力をその計数サイクル毎に反転することによって0.5の端数を分周比に与えることができる。
【0112】本発明に係る分数分周シンセサイザは、上記の0.5分数分周器を基準周波数生成用の分周器とVCOの分周を行うプログラマブル分周器の双方に適用した事に特徴があり、0.5ステップより更に細かいステップで出力周波数を生成できる機能を提供するものである。
【0113】図5において、電圧制御発振器(VCO)100の出力は反転回路107へ供給され,反転回路107の出力はプログラマブル分周器105のクロック入力へ接続される。
プログラマブル分周器105の出力は、反転回路107の制御入力と位相比較器101の一方の入力に接続される。
【0114】デジタル入力装置108,109の最小桁を除くロジック出力はMプログラマブル分周器104とNプログラマブル分周器105のプログラム入力へそれぞれ接続され、最小桁のみが反転回路106,107へそれぞれ接続される。
【0115】反転回路のリセット入力が無効の場合はプログラマブル分周器の1カウントサイクルごとにクロック入力が反転し、分周数に−0.5の端数が追加される。
【0116】一方、リセット入力が有効の場合は反転作用は無く、分周数に−0.5の端数は追加されない。
【0117】水晶発振器等の高精度発振器から構成される基準パルス発生回路103の出力は反転回路106の入力へ接続され、反転回路106の出力は比較用基準周波数を生成するMプログラマブル分周器104のクロック入力へ供給される。
Mプログラマブル分周器104の出力は反転回路106の制御入力と位相比較器101の他方の入力へ接続される。
【0118】位相比較器101の出力はループフィルタ102へ接続されて、本シンセサイザのPLL(Phase Locked Loop)が構成される。
【0119】図6は標準ロジックICを利用して図5の分数分周シンセサイザを実現した一例である。
【0120】電圧制御発振器100と位相比較器101にはMC14046BCP、プログラマブル分周器104,105には74HC40103、反転回路106,107には74HC74と74HC86、そして基準周波数発生器103には1段インバータが6個封入された74HCU04を利用した。
【0121】上記の汎用プログラマブル分周器74HC40103は8ビットのバイナリプログラマブルダウンカウンタであり、J入力に与えた数値に1を加えた分周数が得られる。
【0122】また、D型フリップフロップ106のリセット端子はデジタル入力装置108,109の最小桁の入力端子になっており、このロジックレベルを“1”、即ちリセットをしない側に設定するとプログラマブル分周器104,105の入力クロックの信号反転機能が有効になって、対応するプログラマブル分周器の分周数に−0.5のオフセットが追加され、分周数は本来の分周数マイナス0.5となる。
【0123】本発明の狭帯域受信機として必要なスイッチング周波数の実現例を、周波数計算式と図6の実現例のデジタル設定データ(2進値は左側が最小桁)を併記する。
【0124】32.768kHz×135.5/55.5= 80.001 kHz
【0125】(55.5:1111011)(135.5:111100001)
【0126】32.768kHz×135.5/37.0=120.002 kHz
【0127】(37.0:00010001)(135.5:111100001)
【0128】32.768kHz×103.0/22.5=150.005 kHz
【0129】(22.5:1011010)(103.0:001100110)
【0130】32.768kHz× 88.5/14.5=199.998 kHz
【0131】(14.5:1011100)(88.5:100011010)
【0132】上記の例ではMプログラマブル分周器104は5ビット、Nプログラマブル分周器105は7ビットのカウンタで最小構成が可能であり、150kHz設定のときに最大周波数誤差が5Hzとなる。
【0133】この誤差は本発明の用途には十分な精度である。
【0134】
【発明の効果】
本発明は、従来の狭帯域受信機よりも水晶フィルタ等の特殊部品が少ないので集積回路化に適しており、特に腕時計等の超小型電波時計用としてローコストで実装面積が小さい受信機を構成できるメリットがある。
【0135】また受信周波数がスイッチング復調器に印加されるスイッチング周波数により正確に決定されるので、復調部を無調整にできる。
【0136】さらに水晶フィルタは通過帯域においても大きな挿入損失が存在するが、本方式では本質的の挿入損失は無いので、増幅器の利得に余裕ができる。
【0137】そして受信機の選択度を決める通過帯域は、外付けのコンデンサの値を入れ替えるだけで容易に変更できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の代表的な実施例を示すブロック図である。
【図2】本発明の他の実施例を示すブロック図である。
【図3】従来の狭帯域受信機の一例を示すブロック図である。
【図4】本発明のスイッチング復調器と2乗回路である。
【図5】本発明の狭帯域受信機に係る分数分周シンセサイザ(Fractional−N Synthesizer)の一例を示すブロック図である。
【図6】図5の分数分周シンセサイザ(Fractional−N Synthesizer)を汎用ロジックで実現した一例である。
【図7】図4に示す2乗回路81の動作説明図である。
【図8】本発明の復調回路のシミュレーション波形である。
【符号の説明】
1 アンテナ
2 高周波増幅回路
3 AGC回路
4 第1のスイッチング回路
5 第2のスイッチング回路
6 第1のローパスフィルタ
7 第2のローパスフィルタ
8 第1の2乗回路
9 第2の2乗回路
10 加算回路
11 直交信号生成器
12 分数シンセサイザ
13 基準周波数発生器
14 バンドパスフィルタ
15 中間周波増幅器
16 ミキサ
17 AM検波器
18 ローパスフィルタ
19 デコーダ
20a,20b 水晶フィルタ
41 正相スイッチング回路
51 直交スイッチング回路
81 正相2乗回路
91 直交2乗回路
100 電圧制御発振器(VCO)
101 位相比較器(PC)
102 ループフィルタ
103 基準パルス発生回路(水晶発振器)
104 Mプログラマブル分周器
105 Nプログラマブル分周器
106 第1のパルス位相反転回路
107 第2のパルス位相反転回路
108 デジタル入力装置(N+1分周)
109 デジタル入力装置(M+1分周)
120 2乗回路の入力波形(エミッタ面積1倍側)
121 2乗回路の無信号時出力波形(エミッタ面積1倍側)
122 2乗回路の60mV入力時出力波形(エミッタ面積8倍側)
123 2乗回路の無信号時出力波形(エミッタ面積8倍側)
124 2乗回路の60mV入力時出力波形
130 スイッチング復調器の入力波形(60kHz,100mVpeak、200Hz方形波で振幅変調)
131 復調出力波形(200Hz方形波)
132 第1のスイッチング回路の出力波形(ローパスフィルタ出力)
133 第2のスイッチング回路の出力波形(ローパスフィルタ出力)
Claims (4)
- 受信信号を選択受信するアンテナ装置と、そのアンテナ装置に誘起した高周波信号を増幅する高周波増幅回路と、その高周波増幅器の出力を検知して当該高周波増幅器の出力レベルを概略一定値に制御するAGC回路と、互いに直交する第1、第2のスイッチング信号を生成する直交信号生成器と、前記直交信号生成器の第1の出力で前記受信回路の出力信号をスイッチングする第1スイッチング復調器と、前記直交信号生成器の第2の出力で前記受信回路の出力信号をスイッチングする第2スイッチング復調器と、前記第1および第2スイッチング復調器の出力に接続され、実質的に受信機の帯域幅を決定する第1、第2のローパスフィルタと、その第1、第2のローパスフィルタの出力に各々接続された第1、第2の2乗回路と、その第1、第2の2乗回路の出力を互いに加算する加算器と、その加算器出力から復調信号を取り出す受信システムであって、上記スイッチング信号の周波数を中心に狭帯域選択特性を有することを特徴とする狭帯域タイムコード受信機。
- ローカル信号生成回路と、受信信号とローカル信号を混合して受信信号とローカル信号の和もしくは差の周波数の中間周波信号を生成するミキサ回路と、ミキサ回路に接続された中間周波信号を選択するバンドパスフィルタと、バンドパスフィルタ出力を増幅する中間周波増幅回路を備えた請求項1に記載の狭帯域タイムコード受信機。
- 基準パルス発生回路と、基準パルス発生回路に接続された第1のパルス位相反転回路と、それに続くM分周を行うMプログラマブル分周回路と、そのカウントサイクル毎に第1のパルス移相反転回路の正転、反転を切換える手段と、発振周波数を制御できる制御可能発振回路と、その出力に接続された第2のパルス位相反転回路と、それに続くN分周を行うNプログラマブル分周回路と、そのカウントサイクル毎に第2のパルス移相反転回路の正転、反転を切換える手段と、前記Mプログラマブル分周器の出力とNプログラマブル分周器の出力を位相比較してその出力をループフィルタを介して前記制御発振器を制御することを特徴とする分数分周型周波数シンセサイザの出力を利用した事を特徴とする請求項1と2に記載の狭帯域タイムコード受信機。
- 請求項3に示す分数分周型シンセサイザの出力をミキサ回路のローカル信号として利用し、かつ基準パルス発生回路の基準周波数信号もしくはその整数分の1の周波数信号を第1、第2のスイッチング信号として利用する請求項2に記載の狭帯域タイムコード受信機。
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-
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- 2002-09-11 JP JP2002265040A patent/JP2004104555A/ja active Pending
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