JP2004103600A - 基板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】デバイスを作製するための領域を有効に確保する。
【解決手段】部分的な酸化膜12’を第1基板10上に形成する工程と、第1基板10上の間の露出した第1基板10上に選択的に第1半導体層13を成長させる工程と、部分的な酸化膜12’及び第1半導体層13上に第2半導体層14a、14bを成長させる工程と、第1基板10の第2半導体層14a、14bに第2基板15を結合させて結合基板20を作製する工程とを実施して、部分SOI基板20を得る。
【選択図】 図1G
【解決手段】部分的な酸化膜12’を第1基板10上に形成する工程と、第1基板10上の間の露出した第1基板10上に選択的に第1半導体層13を成長させる工程と、部分的な酸化膜12’及び第1半導体層13上に第2半導体層14a、14bを成長させる工程と、第1基板10の第2半導体層14a、14bに第2基板15を結合させて結合基板20を作製する工程とを実施して、部分SOI基板20を得る。
【選択図】 図1G
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板及びその製造方法に係り、特に、内部に部分的な酸化膜を有する基板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、単結晶シリコンの表面に部分的な酸化膜を形成する方法が知られている。この方法は、例えば、SOI基板上のSOI領域にロジック回路を形成し、非SOI領域にトレンチタイプのキャパシタを用いたDRAMを形成する混載型ICに有用である。これは、トレンチタイプのキャパシタは、通常、数ミクロン(約10μm以下)程度の深さが必要であるため、厚さが100nm前後しかないSOI基板のシリコン層には形成されないからである。単結晶シリコンの表面に部分的な酸化膜を形成する方法として、特開平1−144665号公報では、半導体基板の所定領域に絶縁膜を形成し、その絶縁膜上のポリシリコン層と、単結晶シリコン基板上のエピタキシャル層とを同時に形成する半導体装置の製造方法を開示している。
【特許文献1】
特開平1−144665号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平1−144665号公報では、半導体装置は、ポリシリコン層の成長面の高さがエピタキシャル層の成長面の高さよりも高い構造を有するため、ポリシリコン層の領域がエピタキシャル層の領域に進出する。ポリシリコン層の領域がエピタキシャル層の領域に進出すると、ポリシリコン層とエピタキシャル層との境界付近が単結晶ではなく多結晶となるため、デバイス作製に使用可能なエピタキシャル層の領域が狭まる。例えば、トレンチタイプのキャパシタをエピタキシャル層に形成する場合、ポリシリコン層が進出した領域を避けて作製しなければならないため、部分的な酸化膜の間のエピタキシャル層の領域を最大限に利用することができない。すなわち、エピタキシャル層の領域へのポリシリコン層の領域が進出することによって、デバイスの高集積化が妨げられるという問題点がある。
【0004】
また、特開平1−144665号公報に記載された方法は、バルク基板をSOI層として用いるため、SOI層の厚さが極めて厚く、SOI基板を導入する利点が低減するという問題点がある。また、上記の方法において、SOI基板のシリコン層を研削した場合であっても、トレンチタイプのキャパシタは、N−シリコン層、N+シリコン層、複数のエピタキシャル層、N+シリコン基板と、複数の層をまたがって形成されるため、特に、異なる層間の界面で特性が悪化するという問題点がある。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、例えば、デバイスを作製するための領域を有効に確保することを目的とする。
【発明を解決するための手段】
本発明の第1の側面は、基板の製造方法に係り、部分的な酸化膜を第1基板上に形成する工程と、前記部分的な酸化膜の間の領域に露出した前記第1基板上に選択的に第1半導体層を成長させる工程と、前記部分的な酸化膜及び前記第1半導体層上に第2半導体層を成長させる工程と、前記第1基板の第2半導体層に第2基板を結合させて結合基板を作製する工程とを含むことを特徴とする。
【0006】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記第1基板に分離層を形成する工程と、前記結合基板を作製する工程の後に、前記結合基板を前記分離層の部分で分割する工程と、を更に含むことが好ましい。
【0007】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記第1半導体層を成長させる工程では、前記第1半導体層を単結晶成長させることが好ましい。
【0008】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記第1半導体層を成長させる工程では、前記第1半導体層を前記絶縁層よりも厚く成長させることが好ましい。
【0009】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記第2半導体層を成長させる工程では、前記第1半導体層上には単結晶層を成長させ、前記絶縁層上には多結晶層又は非晶質層を成長させることが好ましい。
【0010】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記第1半導体層を成長させる工程では、前記多結晶層又は非晶質層の領域が、前記絶縁層の領域内に収まるように前記多結晶層又は非晶質層を成長させることが好ましい。
【0011】
本発明の第2の側面は、基板に係り、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の製造方法により製造され得る。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を説明する。
【0013】
(第1の実施形態)
図1A〜図1Gは、本発明の好適な実施の形態に係る基板の製造方法を説明するための図である。図1Aに示す工程では、単結晶シリコン基板(シード基板)11を準備し、次いで、図1Bに示す工程では、単結晶シリコン基板11上に絶縁層としての酸化膜12を形成する。酸化膜12は、例えば、熱酸化法により形成することができ、熱酸化法によれば一般的に良質の酸化膜を形成することができる。本発明の好適な実施の形態に係る酸化膜の形成方法は、熱酸化法に限られない。例えば、酸化膜12は、プラズマ酸化法や液相成長法等で形成されてもよい。また、酸化膜12の代わりに、他の絶縁材料を用いて絶縁層を形成してもよい。
【0014】
図1Cに示す工程では、部分的な酸化膜12’が、例えば、酸化膜12上にレジストを塗布した後に、リソグラフィ工程によりこれをパターニングして開口部を形成し、該開口部の底に露出している酸化膜12をRIE(Reactive Ion Etching)法等のドライエッチング又は薬液等のウェットエッチング等でエッチングすることにより単結晶シリコン基板11上に形成される。ここで、部分的な酸化膜とは、少なくとも一部の領域において単結晶シリコン基板11が露出するように形成された酸化膜をいう。
【0015】
図1Dに示す工程では、単結晶シリコン基板11上の部分的な酸化膜12’の間に露出した単結晶シリコン基板11上に選択的に単結晶シリコン層(第1半導体層)13を成長させる。また、単結晶シリコン層13は、部分的な酸化膜12’の厚さよりも厚く成長させるのが好ましい。
【0016】
図1Eに示す工程では、部分的な酸化膜12’及び単結晶シリコン層13上にシリコン層(第2半導体層)14a、14bを成長させる。このとき、単結晶シリコン層13上には単結晶層14bが成長し、部分的な酸化膜12’上には多結晶層又は非晶質層14aが成長する。単結晶シリコン層(第1半導体層)13が形成されていることにより、部分的な酸化膜12’上に成長する多結晶層又は非晶質層14aの領域は、部分的な酸化膜12’上の領域内に収まる。すなわち、多結晶層又は非晶質層14aの領域が、部分的な酸化膜12’の間の単結晶シリコン層13の領域に進出することがない。その結果、深いデバイスを作製するために用いられる単結晶シリコン層13及び単結晶層14bの領域を有効に利用することができる。
【0017】
図1Fに示す工程では、図1Eに示す第1基板10の表面を研磨或いは研削等により平坦化し、次いで、図1Gに示す工程では、図1Fに示す第1基板10の表面(多結晶層又は非晶質層14a及び単結晶層14bが露出している面)に第2基板(ハンドル基板)15を結合させて、結合基板(はり合わせ基板)20を形成する。なお、図2に示すように、結合に先立って、第1基板10の表面又は第2基板(ハンドル基板)15に絶縁膜(例えば、酸化膜等)16を形成してもよい。第2基板15としては、典型的には、単結晶シリコン基板又はその表面に絶縁膜(例えば、酸化膜等)を形成した基板を採用することができる。しかしながら、第2基板15は、それ以外の基板、例えば、絶縁性基板(例えば、ガラス基板等)であってもよい。なお、ここでは、図1Fに示す構造を有する基板を便宜上第1基板と呼んでいるが、図1A〜図1Eに示す構造を含む基板を第1基板と呼んでもよい。
【0018】
このようにして、単結晶シリコン基板11を有し、単結晶シリコン基板11上に部分的な酸化膜12’を有する単結晶シリコン基板11を形成し、単結晶シリコン基板11上の部分的な酸化膜12’の間の領域に露出した単結晶シリコン基板11上に選択的に単結晶シリコン層(第1半導体層)13を成長させ、部分的な酸化膜12’及び単結晶シリコン層13上にシリコン層(第2半導体層)14a、14bを成長させ、単結晶シリコン基板11のシリコン層14a、14bに第2基板15を結合させて結合基板が作製される。
【0019】
(第2の実施形態)
図3A〜図3Jは、本発明の好適な第2の実施の形態に係る基板の製造方法を説明するための図である。図3Aに示す工程では、単結晶シリコン基板(シード基板)31を準備し、次いで、図3Bに示す工程では、単結晶シリコン基板31の表面に分離層32を形成する。この分離層32としては、例えば、単結晶シリコン基板31の表面を陽極化成することにより形成することができる多孔質層が好適である。陽極化成は、例えば、フッ化水素酸を含む電解液中に陽極及び陰極を配置し、それらの電極の間に単結晶シリコン基板31を配置し、それらの電極間に電流を流すことにより実施することができる。多孔質層は、互いに多孔度が異なる2以上の層で構成されてもよい。
【0020】
図3Cに示す工程では、分離層32上にエピタキシャル成長法により単結晶シリコン層33を形成する。ここで、エピタキシャル成長法によれば、良質の単結晶シリコン層33を形成することができる。
【0021】
図3Dに示す工程では、単結晶シリコン層33上に絶縁層としての酸化膜34を形成する。酸化膜34は、例えば熱酸化法により形成することができ、熱酸化法によれば、良質の酸化膜を形成することができる。本発明の好適な実施の形態に係る酸化膜の形成方法は、熱酸化法に限られない。例えば、酸化膜34は、プラズマ酸化法や液相成長法等で形成されてもよい。また、酸化膜34の代わりに、他の絶縁材料を用いて絶縁層を形成してもよい。
【0022】
図3Eに示す工程では、部分的な酸化膜34’が、例えば、図3Dの酸化膜34上にレジストを塗布した後に、リソグラフィ工程によりこれをパターニングして開口部を形成し、該開口部の底に露出している酸化膜34をRIE(ReactiveIon Etching)法等のドライエッチング又は薬液等のウェットエッチング等でエッチングすることにより単結晶シリコン層33上に形成される。ここで、部分的な酸化膜とは、少なくとも一部の領域において単結晶シリコン層33が露出するように形成された酸化膜をいう。
【0023】
図3Fに示す工程では、単結晶シリコン層33上の部分的な酸化膜34’の間に露出した単結晶シリコン層33上に選択的に単結晶シリコン層(第1半導体層)35を成長させる。また、単結晶シリコン層35は、部分的な酸化膜34’の厚さよりも厚く成長させるのが好ましい。次に、部分的な酸化膜34’及び単結晶シリコン層35上にシリコン層(第2半導体層)36a、36bを成長させる。このとき、単結晶シリコン層35上には単結晶層36bが成長し、部分的な酸化膜34’上には多結晶層又は非晶質層36aが成長する。単結晶シリコン層(第1半導体層)35が形成されていることにより、多結晶層又は非晶質層36aの領域は、部分的な酸化膜34’の領域内に収まる。すなわち、多結晶層又は非晶質層36aの領域が、部分的な酸化膜34’の間の単結晶シリコン層35の領域に進出することがない。その結果、深いデバイスを作製するために用いられる単結晶シリコン層35及び単結晶層36bの領域を有効に利用することができる。
【0024】
図3Gに示す工程では、図3Fに示す第1基板30の表面を研磨或いは研削等により平坦化し、次いで、図3Hに示す工程では、図3Gに示す第1基板30の表面(多結晶層又は非晶質層36a及び単結晶層36bが露出している面)に第2基板(ハンドル基板)37を結合させて、結合基板(はり合わせ基板)40を形成する。なお、結合に先立って、第1基板30の表面に絶縁膜(例えば、酸化膜等)を形成してもよい。第2基板37としては、典型的には、単結晶シリコン基板又はその表面に絶縁膜(例えば、酸化膜等)を形成した基板を採用することができる。しかしながら、第2基板37は、それ以外の基板、例えば、絶縁性基板(例えば、ガラス基板等)であってもよい。なお、ここでは、図3Gに示す構造を有する基板を便宜上第1基板と呼んでいるが、図3A〜図3Fに示す構造を含む基板を第1基板と呼んでもよい。
【0025】
図3Iに示す工程では、結合基板40を分離層32の部分で切断することにより2枚の基板に分割する。この分割は、例えば、流体を使って行うことができる。流体を使う方法としては、例えば、流体(液体又は気体)の噴流を形成してこれを分離層32に打ち込む方法や、流体の静圧を利用する方法等が好適である。前者の方法において、流体として水を利用する方法は、ウォータージェット法と呼ばれる。更に、上記の分割は、例えば、結合基板40に熱処理を施すことによっても実施することができる。このような熱処理による分割は、分離層32としてイオン注入層を形成した場合に特に有効である。更に、上記の分割は、例えば、固体の楔等の部材を分離層32に挿入することによっても実施することができる。
【0026】
ここで、上記のような分割方法の他、結合基板40をその裏面(露出面)から研削、研磨し、絶縁層34’上に所定厚の単結晶シリコン層を残す研削・研磨方法を採用してもよい。なお、この場合、必ずしも分離層32を予め形成する必要はない。
【0027】
図3Jに示す工程では、第2基板37の単結晶シリコン層33上に残っている分離層32bをエッチング液等を使って除去する。このとき、単結晶シリコン層33をエッチングストップ層として利用すればよい。その後、必要に応じて、水素アニール工程、研磨工程等の平坦化工程を実施して基板表面を平坦化してもよい。
【0028】
このようにして、図3Jに示すように、単結晶シリコン層33を有し、単結晶シリコン層33上の全体のうち所定部分に部分的な酸化膜34’を有する単結晶シリコン層33を形成し、単結晶シリコン層33上の部分的な酸化膜34’の間に露出した単結晶シリコン層33上に選択的に単結晶シリコン層(第1半導体層)35を成長させ、部分的な酸化膜34’上に多結晶層又は非晶質層36a、単結晶シリコン層35上に単結晶層36bを成長させ、多結晶層又は非晶質層36a及び単結晶層36b上に第2基板37を結合させて結合基板が形成される。
【0029】
[実施例]
以下、本発明の好適な実施例を挙げる。
【0030】
(実施例1)
まず、比抵抗0.01〜0.02Ω・cmのP型又はN型の第1の単結晶シリコン基板11を準備した(図1Aに示す工程に相当)。
【0031】
次いで、単結晶シリコン基板11の表面に熱酸化法により200nm厚の酸化膜12を形成した(図1Bに示す工程に相当)。
【0032】
次いで、酸化膜上にマスク材(SiN等が好適)を堆積して、その上に更にレジストを塗布し、非SOI領域(あるいはSOI層が厚く形成された厚SOI領域)とする領域に開口が形成されるように、これらを順にパターニングした。なお、ここでは、第1基板と第2基板とを結合させる結合法(例えば、ELTRAN法(ELTRANは、登録商標))を用いるので、パターニングは、正常なパターンの鏡像が形成されるように行う必要が有る。
【0033】
ここで、酸化膜12上にマスク材を堆積しない場合には、酸化膜12上にレジストを塗布しこれをパターニングしてレジストパターンを形成し、その後、レジストパターンの開口部を通して酸化膜12をエッチングして、単結晶シリコン基板11を露出させる。
【0034】
一方、酸化膜12上にマスク材を堆積する場合には、その上にレジストを塗布しこれをパターニングしてレジストパターンを形成し、その後、レジストパターンの開口部を通してマスク材をエッチングして、マスク材をパターニングする。次いで、マスク材の開口部を通して、単結晶シリコン基板11が露出するまで酸化膜12をエッチングして、酸化膜をパターニングする。その際、必要に応じて、マスク材のパターニングの後、酸化膜12のパターニングの前にレジストを剥離してもよい。
【0035】
レジスト及びマスク材を除去すると、部分的に単結晶シリコン基板11が表出した基板が得られた。
【0036】
次いで、部分的な酸化膜12’の間に表出した単結晶シリコン基板11上に選択的に単結晶シリコン層13(第1半導体層)をエピタキシャル成長する工程、非選択的にシリコン層(第2半導体層)14a、14bを堆積する工程を順に実施した。ここで、単結晶シリコン層13上に選択成長されたシリコン層14bは、部分的な酸化膜12’よりも厚く成長させることが好ましい。このとき、単結晶シリコン層13上には単結晶層14bが成長し、部分的な酸化膜12’上には多結晶層又は非晶質層14aが成長する。ここで、第2半導体層14a、14bの厚さは、最終的な半導体基板に要求される仕様に応じて適宜決定することができ、例えば、10ミクロンとすることができる。以上のようにして、多結晶層又は非晶質層14a、14bの領域は酸化膜を開口した領域には進出せず、酸化膜12上にのみ形成された(図1Eに示す工程に相当)。
【0037】
次いで、基板の表面を研磨して平滑化した(図1Fに示す工程に相当)。この研磨工程として、CMP工程を実施してもよい。ここで、研磨工程における研磨ダメージを除去するために洗浄工程及び/又はエッチング工程を更に実施してもよい。
【0038】
次いで、第1基板10の表面と別に用意した第2のSi基板15の表面とを重ね合わせ、接触させた後、窒素雰囲気あるいは酸化雰囲気中において温度1100℃で1時間の熱処理をし、第1基板10と第2基板15との結合強度を向上させた(図1Gに示す工程に相当)。これにより、結合基板20が得られた。
【0039】
第1基板10の表面及び第2基板15の表面の少なくとも一方の上に酸化膜を形成した場合には、第2のエピタキシャルSi層(第2半導体層)14bを成長させた領域は、非SOI領域ではなく厚SOI領域となる(図2参照)。厚SOI領域のシリコン膜厚は、最終的な半導体基板に要求される仕様に応じて適宜決定することができ、例えば、10ミクロンとすることができる。
【0040】
上記のような酸化膜を形成しない場合には、部分的な酸化膜が存在しない領域は、SOI構造にはならず、エピタキシャルウエハと同じ構造になる(図1G参照)。
【0041】
結合工程(はり合わせ工程)の前処理として、結合させる第1、第2基板のそれぞれの面の少なくとも一方にプラズマ処理を行うと、低温のアニールでも結合強度を高めることができる。更に、プラズマ処理の後に処理された基板を水洗することが好ましい。
【0042】
第1半導体層13、第2半導体層14a、14bは、シリコン(Si)に代えて、例えば、SiGe、GaAs、SiC、C等で形成されてもよい。
【0043】
第2基板15としては、例えば、シリコン基板の他、石英、サファイア、セラミック、カーボン、SiC等からなる基板を採用することもできる。
【0044】
(実施例2)
まず、比抵抗0.01〜0.02Ω・cmのP型又はN型の第1の単結晶シリコン基板31を準備した(図3Aに示す工程に相当)。
【0045】
次いで、第1の単結晶シリコン基板31を陽極化成溶液中において陽極化成して、分離層32としての多孔質シリコン層を形成した。陽極化成条件は、以下の通りであった。
【0046】
電流密度:7(mA・cm−2)
陽極化成溶液:HF:H2O:C2H5OH=1:1:1
時間:11(分)
多孔質シリコンの厚み:12(μm)
ここで、電流密度や、陽極化成溶液の濃度は、形成すべき分離層(多孔質シリコン層)32の厚さや構造等に応じて適宜変更し得る。電流密度は、0〜700mA/cm2の範囲が好ましく、陽極化成溶液の濃度は、1:10:10〜1:0:0の範囲が好ましい。
【0047】
多孔質シリコン層は、その上に高品質のエピタキシャルシリコン層を形成するため、及び、分離層として機能させるために有用である。なお、第1基板と第2基板とを結合させて結合基板を作製した後に、結合基板を研削して第1基板の部分を除去する場合には、多孔質シリコン層を分離層として使用する必要はない。
【0048】
陽極化成溶液は、HF含有液であればよく、エタノールを含まなくてもよい。しかしながら、エタノールは、基板表面から発生する気泡を除去するために有効であるので、陽極化成溶液に添加することが好ましい。このような気泡の除去機能を有する薬品としては、エタノールの他、例えば、メチルアルコール、イソプロピルアルコール等の他のアルコール類や、界面活性剤を挙げることができる。また、これらの薬品を添加する代わりに、超音波等の振動で気泡を基板表面から脱離させることも有効である。
【0049】
多孔質シリコン層の厚さは、上記の例に限られず、例えば、数百μm〜0.1μm程度の範囲で良好な結果を得ることができる。
【0050】
次いで、陽極化成後の基板を酸素雰囲気中400℃で1時間にわたって酸化させた。この酸化工程により多孔質シリコン層の孔の内壁は熱酸化膜で覆われた。
【0051】
次いで、多孔質シリコン層上にCVD(Chemical Vapor Deposition)法により0.3μm厚の単結晶シリコン層33をエピタキシャル成長させた(図3Cに示す工程に相当)。成長条件は、以下の通りであった。
【0052】
ソースガス:SiH2Cl2/H2
ガス流量:0.5/180 l/min
ガス圧力:80Torr
温度:950℃
成長速度:0.3μm/min
なお、この成長条件は、要求される単結晶シリコン層33の仕様に応じて適宜変更可能である。
【0053】
ここで、エピタキシャル成長工程に先立って、エピタキシャル装置内において水素雰囲気中で基板をベークして、及び/又は、エピタキシャル装置内の基板に極少量のシリコンソースを供給して、多孔質シリコン層の表面の孔を埋めて基板を平滑化してもよい。このような付加的な工程を実施することにより、多孔質シリコン層上に、欠陥密度が非常に少ない(104cm− 2以下)エピタキシャル層を形成することができた。
【0054】
次いで、エピタキシャルシリコン層33の表面に熱酸化法により200nm厚の酸化膜34を形成した(図3Dに示す工程に相当)。
【0055】
次いで、酸化膜上にマスク材(SiN等が好適)を堆積して、その上に更にレジストを塗布し、非SOI領域(あるいは厚SOI領域)とする領域に開口が形成されるように、これらを順にパターニングした。なお、ここでは、第1基板と第2基板とを結合させる結合法(例えば、ELTRAN法(ELTRANは、登録商標))を用いるので、パターニングは、正常なパターンの鏡像が形成されるように行う必要が有る。
【0056】
ここで、酸化膜34上にマスク材を堆積しない場合には、酸化膜34上にレジストを塗布しこれをパターニングしてレジストパターンを形成し、その後、レジストパターンの開口部を通して酸化膜34をエッチングして、エピタキシャルシリコン層33を露出させる。
【0057】
一方、酸化膜34上にマスク材を堆積する場合には、その上にレジストを塗布しこれをパターンしてレジストパターンを形成し、その後、レジストパターンの開口部を通してマスク材をエッチングして、マスク材をパターニングする。次いで、マスク材の開口部を通して、エピタキシャルシリコン層33が露出するまで酸化膜34をエッチングして、酸化膜をパターニングする。その際、必要に応じて、マスク材のパターニングの後、酸化膜34のパターニングの前にレジストを剥離してもよい。
【0058】
レジスト及びマスク材を除去すると、部分的にエピタキシャルシリコン層33が表出した基板が得られた。
【0059】
次いで、開口したエピタキシャルシリコン層33に選択的に単結晶シリコン35(第1半導体層)をエピタキシャル成長する工程、非選択的に半導体層36a、36b(第2半導体層)を堆積する工程、の順に成長を行った。ここで、単結晶シリコン35上に選択成長された半導体層36bは、部分的な酸化膜34’よりも厚く成長させることが好ましい。このとき、単結晶シリコン35上には単結晶層36bが成長し、部分的な酸化膜34’上には多結晶層又は非晶質層36aが成長する。ここで、半導体層36a、36bの厚さは、最終的な半導体基板に要求される仕様に応じて適宜決定することができ、例えば、10ミクロンとすることができる。以上のようにして、多結晶層又は非晶質層36aの領域は酸化膜を開口した領域には進出せず、部分的な酸化膜34’上にのみ形成された(図3Fに示す工程に相当)。ここで、研磨工程における研磨ダメージを除去するために洗浄工程及び/又はエッチング工程を更に実施してもよい。
【0060】
次いで、基板の表面を研磨して平滑化した(図3Gに示す工程に相当)。この研磨工程として、CMP工程を実施してもよい。ここで、研磨工程における研磨ダメージを除去するために洗浄工程及び/又はエッチング工程を更に実施してもよい。
【0061】
次いで、第1基板30の表面と別に用意した第2のシリコン基板37の表面とを重ね合わせ、接触させた後、窒素雰囲気あるいは酸化雰囲気中において温度1100℃で1時間の熱処理をし、第1基板30と第2基板37との結合強度を向上させた(図3Hに示す工程に相当)。これにより、結合基板40が得られた。
【0062】
第1基板30の表面及び第2基板37の表面の少なくとも一方の上に酸化膜を形成した場合には、半導体層36bを成長させた領域は、非SOI領域ではなくSOI層が厚く形成された厚SOI領域となる。厚SOI領域のシリコン膜厚は、最終的な半導体基板に要求される仕様に応じて適宜決定することができ、例えば、10ミクロンとすることができる。
【0063】
上記のような酸化膜を形成しない場合には、部分的な酸化膜が存在しない領域は、SOI構造にはならず、エピタキシャルウエハと同じ構造になる。
【0064】
次いで、結合基板40の周辺部の隙間(2枚の基板30、37のベベリングで構成された隙間)に向けて、結合基板40の結合界面に平行な方向に、ウォータージェット装置の0.1mmのノズルから50MPaの圧力で高圧の純水を噴射して、結合基板40を分離層32の部分で切断し、結合基板40を2枚の基板に分割した(図3Iに示す工程に相当)。ここで、純水の圧力は、例えば、数M〜100MPaであることが好ましい。
【0065】
この分割工程では、(1)ノズルから噴射される純水で構成される噴流(ジェット)がベベリングで構成された隙間に沿って移動するようにノズルを走査してもよいし、
(2)結合基板40をウエハホルダで挟んで保持しながら自転させ、結合基板の全外周にわたってベベリングで構成された隙間に純水が注入されるようにしてもよいし、
(3)上記の(1)及び(2)を併用していもよい。
【0066】
その結果、元々第1基板30に形成されていた多結晶層又は非晶質層36a、部分的な酸化膜34’、エピタキシャルシリコン層35、36b、及び多孔質シリコン層32の一部32bが、第2基板37側に移設された。第1基板30の表面には多孔質シリコン層32aのみが残った。
【0067】
結合基板をウォータージェット法で分割(分離)する代わりに、気体ジェットを利用してもよいし、結合基板の分離層に固体楔を挿入してもよいし、結合基板に引っ張り力やせん断力等の機械的な力を印加してもよいし、結合基板に超音波を印加してもよいし、他の方法を採用してもよい。
【0068】
更には、結合基板を分割せずに、結合基板を構成する2枚の基板のうち第1基体40の裏面側から多孔質シリコン層までを研削、研磨、エッチング等で除去し、多孔質シリコンの全面を表出させてもよい。
【0069】
この際、
(1)結合基板の第1基板の露出面から多孔質シリコン層まで連続的に研削してもよいし、
(2)結合基板の第1基板の露出面から多孔質シリコン層の直前まで研削して、残りのバルクシリコンについては、RIE等のドライエッチング又はウェットエッチングで除去してもよいし、
(3)結合基板の第1基板の露出面から多孔質シリコン層の直前まで研削して、残りのバルクシリコンについては、研磨で除去してもよい。
【0070】
次いで、第2基板37上の最表面に移設された多孔質シリコン層32bを少なくとも49%弗化水素酸と30%過酸化水素水と水とが混合されたエッチング液で選択エッチングした(図3Jに示す工程に相当)。単結晶シリコン層33はエッチングされずに残り、単結晶シリコン層33をエッチ・ストップの材料として多孔質シリコン層32bが選択エッチングされて完全に除去された。選択エッチングでは、循環装置を併せ持った装置で超音波をON/OFFさせるとともにウエハを回転させながらエッチングすると、エッチングの不均一な分布を面内及び基板間で抑制することができる。また、エッチング液にアルコールや界面活性剤を混ぜることにより、反応気泡が表面に付着することに起因するエッチングむらを抑制することができる。
【0071】
非多孔質シリコン単結晶の該エッチング液に対するエッチング速度は、極めて低く、多孔質層のエッチング速度との選択比は十の五乗以上にも達し、非多孔質層におけるエッチング量(数十オングストローム程度)は実用上無視することができる膜厚減少である。
【0072】
以上の工程により、部分的な酸化膜34’及びそれらの間の単結晶シリコン層35上に0.2μmの厚みを持った単結晶シリコン層33を有する半導体基板が得られた。ここで、多孔質シリコンの選択エッチングによっても単結晶シリコン層33には何ら変化はなかった。形成された単結晶シリコン層33の膜厚を面内全面について100点を測定したところ、膜厚の均一性は201nm±4nmであった。
【0073】
透過電子顕微鏡による断面観察の結果、単結晶シリコン層33には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持されていることが確認された。
【0074】
更に、水素中で1100℃で熱処理(水素アニール)を1時間行い、表面粗さを原子間力顕微鏡で評価したところ、50μm角の領域での平均2乗粗さはおよそ0.2nmであり、通常市販されているシリコンウエハと同等であった。
【0075】
水素アニールの代わりに、CMP等の研磨によっても表面平坦化を行ってもよい。
【0076】
結合工程(はり合わせ工程)の前処理として、結合させる第1、第2基板のそれぞれの面の少なくとも一方にプラズマ処理を行うと、低温のアニールでも結合強度を高めることができる。更に、プラズマ処理の後に処理された基板を水洗することが好ましい。
【0077】
なお、分割工程では、複数の結合基板(はり合わせ基板)をその面方向に並べて配置し、ウォータージェット装置のノズルを該面方向に沿って走査することにより、複数の結合基板を連続的に分割させることも可能である。
【0078】
更に、複数の結合基板をその面に垂直方向に並べてセットし、ウォータージェットのノズルにX−Yスキャンを持たせて、複数の結合に向けて順にウォータージェットを噴射し、複数の結合基板を自動で連続的に分割することも可能である。
【0079】
単結晶シリコン層33、第1半導体層35、第2半導体層36a、36bは、シリコン(Si)に代えて、例えば、SiGe、GaAs、SiC、C等で形成されてもよい。
【0080】
第2基板37としては、例えば、シリコン基板の他、石英、サファイア、セラミック、カーボン、SiC等からなる基板を採用することもできる。
【0081】
(実施例3)
この実施例は、実施例2の改良例であり、陽極化成条件を除いて実施例2と同様である。
【0082】
この実施例では、準備した単結晶シリコン基板31に対して、HF含有溶液中において、次の陽極化成条件に従って陽極化成を行った。
【0083】
(第1の陽極化成条件)
(第1段階)
電流密度:8(mA・cm−2)
陽極化成溶液:HF:H2O:C2H5OH=1:1:1
時間:11(分)
多孔質シリコンの厚み:13(μm)
(第2段階)、
電流密度:22(mA・cm−2)
陽極化成溶液:HF:H2O:C2H5OH=1:1:1
時間:2(分)
多孔質シリコンの厚み:3(μm)
或いは、
(第2の陽極化成条件)
(第1段階)
電流密度:8(mA・cm−2)
陽極化成溶液:HF:H2O:C2H5OH=1:1:1
時間:5(分)
多孔質シリコンの厚み:6(μm)
(第2段階)、
電流密度:33(mA・cm−2)
陽極化成溶液:HF:H2O:C2H5OH=1:1:1
時間:1.3(分)
多孔質シリコンの厚み:3(μm)
第1段階の陽極化成で形成される第1多孔質シリコン層は、その上に高品質のエピタキシャルシリコン層を形成させるために使用され、第2段階の陽極化成で第1多孔質シリコン層の下に形成される第2多孔質シリコンは、分離層として使用される。なお、結合基板を研削して第1基板を除去する場合には、多孔質シリコン層は、分離層としては用いられない。
【0084】
分離面(分離すべき面)を第1多孔質シリコン層と第2多孔質シリコン層との界面付近に制限することは、分離面の平坦化に効果があった。
【0085】
(実施例4)
実施例1〜3に挙げた各方法で製造した図1G、図3Jに示す構造を有する半導体基板の非SOI領域に、トレンチキャパシタを有するDRAMを形成し、SOI領域に、論理回路を含む他のデバイスを形成した。実施例1〜3に挙げた方法は、製造される半導体基板の表面が平坦である。したがって、露光工程において、露光ショットの全域が投影光学系の深度内に収まり、局所的な焦点ずれ(基板表面の凹凸に起因する焦点ずれ)は起こらなかった。非SOI領域には、十分な厚さの単結晶シリコン層が形成されているので、トレンチキャパシタを形成する上で何ら障害がなかった。
【0086】
なお、上記の半導体基板は、DRAMを混載した集積回路以外の集積回路の形成にも有効である。
【0087】
(その他)
上記示した実施例において、単結晶シリコン層、第1半導体層、及び第2半導体層を形成するためのエピタキシャル成長工程には、CVD法、MBE法、スパッタ法、液相成長法等の各種の成膜技術を適用することができる。また、分割後に残留する分離層(多孔質層、イオン注入層等)の選択エッチング工程には、上記の49%弗化水素酸と30%過酸化水素水と水との混同液の他、他の種々のエッチング液(例えば、フッ化水素酸、硝酸、酢酸の混合液)を適用することができる。以上のようにして、非SOIとSOI、あるいは厚さの異なるSOI領域が混在するウエハにおいて、深いデバイスを作製するための領域を拡大することができる。
【0088】
【発明の効果】
本発明によれば、例えば、デバイスを作製するための領域を有効に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明の好適な第1の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図1B】本発明の好適な第1の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図1C】本発明の好適な第1の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図1D】本発明の好適な第1の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図1E】本発明の好適な第1の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図1F】本発明の好適な第1の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図1G】本発明の好適な第1の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図2】本発明の好適な第1の実施形態に係る基板の他の構造を示す図である。
【図3A】本発明の好適な第2の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3B】本発明の好適な第2の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3C】本発明の好適な第2の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3D】本発明の好適な第2の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3E】本発明の好適な第2の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3F】本発明の好適な第2の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3G】本発明の好適な第2の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3H】本発明の好適な第2の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3I】本発明の好適な第2の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3J】本発明の好適な第2の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【符号の説明】
11 単結晶シリコン基板
12 酸化膜
13 単結晶シリコン層
14a 多結晶層又は非晶質層
14b 単結晶層
15 第2基板
20 結合基板
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板及びその製造方法に係り、特に、内部に部分的な酸化膜を有する基板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、単結晶シリコンの表面に部分的な酸化膜を形成する方法が知られている。この方法は、例えば、SOI基板上のSOI領域にロジック回路を形成し、非SOI領域にトレンチタイプのキャパシタを用いたDRAMを形成する混載型ICに有用である。これは、トレンチタイプのキャパシタは、通常、数ミクロン(約10μm以下)程度の深さが必要であるため、厚さが100nm前後しかないSOI基板のシリコン層には形成されないからである。単結晶シリコンの表面に部分的な酸化膜を形成する方法として、特開平1−144665号公報では、半導体基板の所定領域に絶縁膜を形成し、その絶縁膜上のポリシリコン層と、単結晶シリコン基板上のエピタキシャル層とを同時に形成する半導体装置の製造方法を開示している。
【特許文献1】
特開平1−144665号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平1−144665号公報では、半導体装置は、ポリシリコン層の成長面の高さがエピタキシャル層の成長面の高さよりも高い構造を有するため、ポリシリコン層の領域がエピタキシャル層の領域に進出する。ポリシリコン層の領域がエピタキシャル層の領域に進出すると、ポリシリコン層とエピタキシャル層との境界付近が単結晶ではなく多結晶となるため、デバイス作製に使用可能なエピタキシャル層の領域が狭まる。例えば、トレンチタイプのキャパシタをエピタキシャル層に形成する場合、ポリシリコン層が進出した領域を避けて作製しなければならないため、部分的な酸化膜の間のエピタキシャル層の領域を最大限に利用することができない。すなわち、エピタキシャル層の領域へのポリシリコン層の領域が進出することによって、デバイスの高集積化が妨げられるという問題点がある。
【0004】
また、特開平1−144665号公報に記載された方法は、バルク基板をSOI層として用いるため、SOI層の厚さが極めて厚く、SOI基板を導入する利点が低減するという問題点がある。また、上記の方法において、SOI基板のシリコン層を研削した場合であっても、トレンチタイプのキャパシタは、N−シリコン層、N+シリコン層、複数のエピタキシャル層、N+シリコン基板と、複数の層をまたがって形成されるため、特に、異なる層間の界面で特性が悪化するという問題点がある。
【0005】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、例えば、デバイスを作製するための領域を有効に確保することを目的とする。
【発明を解決するための手段】
本発明の第1の側面は、基板の製造方法に係り、部分的な酸化膜を第1基板上に形成する工程と、前記部分的な酸化膜の間の領域に露出した前記第1基板上に選択的に第1半導体層を成長させる工程と、前記部分的な酸化膜及び前記第1半導体層上に第2半導体層を成長させる工程と、前記第1基板の第2半導体層に第2基板を結合させて結合基板を作製する工程とを含むことを特徴とする。
【0006】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記第1基板に分離層を形成する工程と、前記結合基板を作製する工程の後に、前記結合基板を前記分離層の部分で分割する工程と、を更に含むことが好ましい。
【0007】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記第1半導体層を成長させる工程では、前記第1半導体層を単結晶成長させることが好ましい。
【0008】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記第1半導体層を成長させる工程では、前記第1半導体層を前記絶縁層よりも厚く成長させることが好ましい。
【0009】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記第2半導体層を成長させる工程では、前記第1半導体層上には単結晶層を成長させ、前記絶縁層上には多結晶層又は非晶質層を成長させることが好ましい。
【0010】
本発明の好適な実施の形態によれば、前記第1半導体層を成長させる工程では、前記多結晶層又は非晶質層の領域が、前記絶縁層の領域内に収まるように前記多結晶層又は非晶質層を成長させることが好ましい。
【0011】
本発明の第2の側面は、基板に係り、請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の製造方法により製造され得る。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態を説明する。
【0013】
(第1の実施形態)
図1A〜図1Gは、本発明の好適な実施の形態に係る基板の製造方法を説明するための図である。図1Aに示す工程では、単結晶シリコン基板(シード基板)11を準備し、次いで、図1Bに示す工程では、単結晶シリコン基板11上に絶縁層としての酸化膜12を形成する。酸化膜12は、例えば、熱酸化法により形成することができ、熱酸化法によれば一般的に良質の酸化膜を形成することができる。本発明の好適な実施の形態に係る酸化膜の形成方法は、熱酸化法に限られない。例えば、酸化膜12は、プラズマ酸化法や液相成長法等で形成されてもよい。また、酸化膜12の代わりに、他の絶縁材料を用いて絶縁層を形成してもよい。
【0014】
図1Cに示す工程では、部分的な酸化膜12’が、例えば、酸化膜12上にレジストを塗布した後に、リソグラフィ工程によりこれをパターニングして開口部を形成し、該開口部の底に露出している酸化膜12をRIE(Reactive Ion Etching)法等のドライエッチング又は薬液等のウェットエッチング等でエッチングすることにより単結晶シリコン基板11上に形成される。ここで、部分的な酸化膜とは、少なくとも一部の領域において単結晶シリコン基板11が露出するように形成された酸化膜をいう。
【0015】
図1Dに示す工程では、単結晶シリコン基板11上の部分的な酸化膜12’の間に露出した単結晶シリコン基板11上に選択的に単結晶シリコン層(第1半導体層)13を成長させる。また、単結晶シリコン層13は、部分的な酸化膜12’の厚さよりも厚く成長させるのが好ましい。
【0016】
図1Eに示す工程では、部分的な酸化膜12’及び単結晶シリコン層13上にシリコン層(第2半導体層)14a、14bを成長させる。このとき、単結晶シリコン層13上には単結晶層14bが成長し、部分的な酸化膜12’上には多結晶層又は非晶質層14aが成長する。単結晶シリコン層(第1半導体層)13が形成されていることにより、部分的な酸化膜12’上に成長する多結晶層又は非晶質層14aの領域は、部分的な酸化膜12’上の領域内に収まる。すなわち、多結晶層又は非晶質層14aの領域が、部分的な酸化膜12’の間の単結晶シリコン層13の領域に進出することがない。その結果、深いデバイスを作製するために用いられる単結晶シリコン層13及び単結晶層14bの領域を有効に利用することができる。
【0017】
図1Fに示す工程では、図1Eに示す第1基板10の表面を研磨或いは研削等により平坦化し、次いで、図1Gに示す工程では、図1Fに示す第1基板10の表面(多結晶層又は非晶質層14a及び単結晶層14bが露出している面)に第2基板(ハンドル基板)15を結合させて、結合基板(はり合わせ基板)20を形成する。なお、図2に示すように、結合に先立って、第1基板10の表面又は第2基板(ハンドル基板)15に絶縁膜(例えば、酸化膜等)16を形成してもよい。第2基板15としては、典型的には、単結晶シリコン基板又はその表面に絶縁膜(例えば、酸化膜等)を形成した基板を採用することができる。しかしながら、第2基板15は、それ以外の基板、例えば、絶縁性基板(例えば、ガラス基板等)であってもよい。なお、ここでは、図1Fに示す構造を有する基板を便宜上第1基板と呼んでいるが、図1A〜図1Eに示す構造を含む基板を第1基板と呼んでもよい。
【0018】
このようにして、単結晶シリコン基板11を有し、単結晶シリコン基板11上に部分的な酸化膜12’を有する単結晶シリコン基板11を形成し、単結晶シリコン基板11上の部分的な酸化膜12’の間の領域に露出した単結晶シリコン基板11上に選択的に単結晶シリコン層(第1半導体層)13を成長させ、部分的な酸化膜12’及び単結晶シリコン層13上にシリコン層(第2半導体層)14a、14bを成長させ、単結晶シリコン基板11のシリコン層14a、14bに第2基板15を結合させて結合基板が作製される。
【0019】
(第2の実施形態)
図3A〜図3Jは、本発明の好適な第2の実施の形態に係る基板の製造方法を説明するための図である。図3Aに示す工程では、単結晶シリコン基板(シード基板)31を準備し、次いで、図3Bに示す工程では、単結晶シリコン基板31の表面に分離層32を形成する。この分離層32としては、例えば、単結晶シリコン基板31の表面を陽極化成することにより形成することができる多孔質層が好適である。陽極化成は、例えば、フッ化水素酸を含む電解液中に陽極及び陰極を配置し、それらの電極の間に単結晶シリコン基板31を配置し、それらの電極間に電流を流すことにより実施することができる。多孔質層は、互いに多孔度が異なる2以上の層で構成されてもよい。
【0020】
図3Cに示す工程では、分離層32上にエピタキシャル成長法により単結晶シリコン層33を形成する。ここで、エピタキシャル成長法によれば、良質の単結晶シリコン層33を形成することができる。
【0021】
図3Dに示す工程では、単結晶シリコン層33上に絶縁層としての酸化膜34を形成する。酸化膜34は、例えば熱酸化法により形成することができ、熱酸化法によれば、良質の酸化膜を形成することができる。本発明の好適な実施の形態に係る酸化膜の形成方法は、熱酸化法に限られない。例えば、酸化膜34は、プラズマ酸化法や液相成長法等で形成されてもよい。また、酸化膜34の代わりに、他の絶縁材料を用いて絶縁層を形成してもよい。
【0022】
図3Eに示す工程では、部分的な酸化膜34’が、例えば、図3Dの酸化膜34上にレジストを塗布した後に、リソグラフィ工程によりこれをパターニングして開口部を形成し、該開口部の底に露出している酸化膜34をRIE(ReactiveIon Etching)法等のドライエッチング又は薬液等のウェットエッチング等でエッチングすることにより単結晶シリコン層33上に形成される。ここで、部分的な酸化膜とは、少なくとも一部の領域において単結晶シリコン層33が露出するように形成された酸化膜をいう。
【0023】
図3Fに示す工程では、単結晶シリコン層33上の部分的な酸化膜34’の間に露出した単結晶シリコン層33上に選択的に単結晶シリコン層(第1半導体層)35を成長させる。また、単結晶シリコン層35は、部分的な酸化膜34’の厚さよりも厚く成長させるのが好ましい。次に、部分的な酸化膜34’及び単結晶シリコン層35上にシリコン層(第2半導体層)36a、36bを成長させる。このとき、単結晶シリコン層35上には単結晶層36bが成長し、部分的な酸化膜34’上には多結晶層又は非晶質層36aが成長する。単結晶シリコン層(第1半導体層)35が形成されていることにより、多結晶層又は非晶質層36aの領域は、部分的な酸化膜34’の領域内に収まる。すなわち、多結晶層又は非晶質層36aの領域が、部分的な酸化膜34’の間の単結晶シリコン層35の領域に進出することがない。その結果、深いデバイスを作製するために用いられる単結晶シリコン層35及び単結晶層36bの領域を有効に利用することができる。
【0024】
図3Gに示す工程では、図3Fに示す第1基板30の表面を研磨或いは研削等により平坦化し、次いで、図3Hに示す工程では、図3Gに示す第1基板30の表面(多結晶層又は非晶質層36a及び単結晶層36bが露出している面)に第2基板(ハンドル基板)37を結合させて、結合基板(はり合わせ基板)40を形成する。なお、結合に先立って、第1基板30の表面に絶縁膜(例えば、酸化膜等)を形成してもよい。第2基板37としては、典型的には、単結晶シリコン基板又はその表面に絶縁膜(例えば、酸化膜等)を形成した基板を採用することができる。しかしながら、第2基板37は、それ以外の基板、例えば、絶縁性基板(例えば、ガラス基板等)であってもよい。なお、ここでは、図3Gに示す構造を有する基板を便宜上第1基板と呼んでいるが、図3A〜図3Fに示す構造を含む基板を第1基板と呼んでもよい。
【0025】
図3Iに示す工程では、結合基板40を分離層32の部分で切断することにより2枚の基板に分割する。この分割は、例えば、流体を使って行うことができる。流体を使う方法としては、例えば、流体(液体又は気体)の噴流を形成してこれを分離層32に打ち込む方法や、流体の静圧を利用する方法等が好適である。前者の方法において、流体として水を利用する方法は、ウォータージェット法と呼ばれる。更に、上記の分割は、例えば、結合基板40に熱処理を施すことによっても実施することができる。このような熱処理による分割は、分離層32としてイオン注入層を形成した場合に特に有効である。更に、上記の分割は、例えば、固体の楔等の部材を分離層32に挿入することによっても実施することができる。
【0026】
ここで、上記のような分割方法の他、結合基板40をその裏面(露出面)から研削、研磨し、絶縁層34’上に所定厚の単結晶シリコン層を残す研削・研磨方法を採用してもよい。なお、この場合、必ずしも分離層32を予め形成する必要はない。
【0027】
図3Jに示す工程では、第2基板37の単結晶シリコン層33上に残っている分離層32bをエッチング液等を使って除去する。このとき、単結晶シリコン層33をエッチングストップ層として利用すればよい。その後、必要に応じて、水素アニール工程、研磨工程等の平坦化工程を実施して基板表面を平坦化してもよい。
【0028】
このようにして、図3Jに示すように、単結晶シリコン層33を有し、単結晶シリコン層33上の全体のうち所定部分に部分的な酸化膜34’を有する単結晶シリコン層33を形成し、単結晶シリコン層33上の部分的な酸化膜34’の間に露出した単結晶シリコン層33上に選択的に単結晶シリコン層(第1半導体層)35を成長させ、部分的な酸化膜34’上に多結晶層又は非晶質層36a、単結晶シリコン層35上に単結晶層36bを成長させ、多結晶層又は非晶質層36a及び単結晶層36b上に第2基板37を結合させて結合基板が形成される。
【0029】
[実施例]
以下、本発明の好適な実施例を挙げる。
【0030】
(実施例1)
まず、比抵抗0.01〜0.02Ω・cmのP型又はN型の第1の単結晶シリコン基板11を準備した(図1Aに示す工程に相当)。
【0031】
次いで、単結晶シリコン基板11の表面に熱酸化法により200nm厚の酸化膜12を形成した(図1Bに示す工程に相当)。
【0032】
次いで、酸化膜上にマスク材(SiN等が好適)を堆積して、その上に更にレジストを塗布し、非SOI領域(あるいはSOI層が厚く形成された厚SOI領域)とする領域に開口が形成されるように、これらを順にパターニングした。なお、ここでは、第1基板と第2基板とを結合させる結合法(例えば、ELTRAN法(ELTRANは、登録商標))を用いるので、パターニングは、正常なパターンの鏡像が形成されるように行う必要が有る。
【0033】
ここで、酸化膜12上にマスク材を堆積しない場合には、酸化膜12上にレジストを塗布しこれをパターニングしてレジストパターンを形成し、その後、レジストパターンの開口部を通して酸化膜12をエッチングして、単結晶シリコン基板11を露出させる。
【0034】
一方、酸化膜12上にマスク材を堆積する場合には、その上にレジストを塗布しこれをパターニングしてレジストパターンを形成し、その後、レジストパターンの開口部を通してマスク材をエッチングして、マスク材をパターニングする。次いで、マスク材の開口部を通して、単結晶シリコン基板11が露出するまで酸化膜12をエッチングして、酸化膜をパターニングする。その際、必要に応じて、マスク材のパターニングの後、酸化膜12のパターニングの前にレジストを剥離してもよい。
【0035】
レジスト及びマスク材を除去すると、部分的に単結晶シリコン基板11が表出した基板が得られた。
【0036】
次いで、部分的な酸化膜12’の間に表出した単結晶シリコン基板11上に選択的に単結晶シリコン層13(第1半導体層)をエピタキシャル成長する工程、非選択的にシリコン層(第2半導体層)14a、14bを堆積する工程を順に実施した。ここで、単結晶シリコン層13上に選択成長されたシリコン層14bは、部分的な酸化膜12’よりも厚く成長させることが好ましい。このとき、単結晶シリコン層13上には単結晶層14bが成長し、部分的な酸化膜12’上には多結晶層又は非晶質層14aが成長する。ここで、第2半導体層14a、14bの厚さは、最終的な半導体基板に要求される仕様に応じて適宜決定することができ、例えば、10ミクロンとすることができる。以上のようにして、多結晶層又は非晶質層14a、14bの領域は酸化膜を開口した領域には進出せず、酸化膜12上にのみ形成された(図1Eに示す工程に相当)。
【0037】
次いで、基板の表面を研磨して平滑化した(図1Fに示す工程に相当)。この研磨工程として、CMP工程を実施してもよい。ここで、研磨工程における研磨ダメージを除去するために洗浄工程及び/又はエッチング工程を更に実施してもよい。
【0038】
次いで、第1基板10の表面と別に用意した第2のSi基板15の表面とを重ね合わせ、接触させた後、窒素雰囲気あるいは酸化雰囲気中において温度1100℃で1時間の熱処理をし、第1基板10と第2基板15との結合強度を向上させた(図1Gに示す工程に相当)。これにより、結合基板20が得られた。
【0039】
第1基板10の表面及び第2基板15の表面の少なくとも一方の上に酸化膜を形成した場合には、第2のエピタキシャルSi層(第2半導体層)14bを成長させた領域は、非SOI領域ではなく厚SOI領域となる(図2参照)。厚SOI領域のシリコン膜厚は、最終的な半導体基板に要求される仕様に応じて適宜決定することができ、例えば、10ミクロンとすることができる。
【0040】
上記のような酸化膜を形成しない場合には、部分的な酸化膜が存在しない領域は、SOI構造にはならず、エピタキシャルウエハと同じ構造になる(図1G参照)。
【0041】
結合工程(はり合わせ工程)の前処理として、結合させる第1、第2基板のそれぞれの面の少なくとも一方にプラズマ処理を行うと、低温のアニールでも結合強度を高めることができる。更に、プラズマ処理の後に処理された基板を水洗することが好ましい。
【0042】
第1半導体層13、第2半導体層14a、14bは、シリコン(Si)に代えて、例えば、SiGe、GaAs、SiC、C等で形成されてもよい。
【0043】
第2基板15としては、例えば、シリコン基板の他、石英、サファイア、セラミック、カーボン、SiC等からなる基板を採用することもできる。
【0044】
(実施例2)
まず、比抵抗0.01〜0.02Ω・cmのP型又はN型の第1の単結晶シリコン基板31を準備した(図3Aに示す工程に相当)。
【0045】
次いで、第1の単結晶シリコン基板31を陽極化成溶液中において陽極化成して、分離層32としての多孔質シリコン層を形成した。陽極化成条件は、以下の通りであった。
【0046】
電流密度:7(mA・cm−2)
陽極化成溶液:HF:H2O:C2H5OH=1:1:1
時間:11(分)
多孔質シリコンの厚み:12(μm)
ここで、電流密度や、陽極化成溶液の濃度は、形成すべき分離層(多孔質シリコン層)32の厚さや構造等に応じて適宜変更し得る。電流密度は、0〜700mA/cm2の範囲が好ましく、陽極化成溶液の濃度は、1:10:10〜1:0:0の範囲が好ましい。
【0047】
多孔質シリコン層は、その上に高品質のエピタキシャルシリコン層を形成するため、及び、分離層として機能させるために有用である。なお、第1基板と第2基板とを結合させて結合基板を作製した後に、結合基板を研削して第1基板の部分を除去する場合には、多孔質シリコン層を分離層として使用する必要はない。
【0048】
陽極化成溶液は、HF含有液であればよく、エタノールを含まなくてもよい。しかしながら、エタノールは、基板表面から発生する気泡を除去するために有効であるので、陽極化成溶液に添加することが好ましい。このような気泡の除去機能を有する薬品としては、エタノールの他、例えば、メチルアルコール、イソプロピルアルコール等の他のアルコール類や、界面活性剤を挙げることができる。また、これらの薬品を添加する代わりに、超音波等の振動で気泡を基板表面から脱離させることも有効である。
【0049】
多孔質シリコン層の厚さは、上記の例に限られず、例えば、数百μm〜0.1μm程度の範囲で良好な結果を得ることができる。
【0050】
次いで、陽極化成後の基板を酸素雰囲気中400℃で1時間にわたって酸化させた。この酸化工程により多孔質シリコン層の孔の内壁は熱酸化膜で覆われた。
【0051】
次いで、多孔質シリコン層上にCVD(Chemical Vapor Deposition)法により0.3μm厚の単結晶シリコン層33をエピタキシャル成長させた(図3Cに示す工程に相当)。成長条件は、以下の通りであった。
【0052】
ソースガス:SiH2Cl2/H2
ガス流量:0.5/180 l/min
ガス圧力:80Torr
温度:950℃
成長速度:0.3μm/min
なお、この成長条件は、要求される単結晶シリコン層33の仕様に応じて適宜変更可能である。
【0053】
ここで、エピタキシャル成長工程に先立って、エピタキシャル装置内において水素雰囲気中で基板をベークして、及び/又は、エピタキシャル装置内の基板に極少量のシリコンソースを供給して、多孔質シリコン層の表面の孔を埋めて基板を平滑化してもよい。このような付加的な工程を実施することにより、多孔質シリコン層上に、欠陥密度が非常に少ない(104cm− 2以下)エピタキシャル層を形成することができた。
【0054】
次いで、エピタキシャルシリコン層33の表面に熱酸化法により200nm厚の酸化膜34を形成した(図3Dに示す工程に相当)。
【0055】
次いで、酸化膜上にマスク材(SiN等が好適)を堆積して、その上に更にレジストを塗布し、非SOI領域(あるいは厚SOI領域)とする領域に開口が形成されるように、これらを順にパターニングした。なお、ここでは、第1基板と第2基板とを結合させる結合法(例えば、ELTRAN法(ELTRANは、登録商標))を用いるので、パターニングは、正常なパターンの鏡像が形成されるように行う必要が有る。
【0056】
ここで、酸化膜34上にマスク材を堆積しない場合には、酸化膜34上にレジストを塗布しこれをパターニングしてレジストパターンを形成し、その後、レジストパターンの開口部を通して酸化膜34をエッチングして、エピタキシャルシリコン層33を露出させる。
【0057】
一方、酸化膜34上にマスク材を堆積する場合には、その上にレジストを塗布しこれをパターンしてレジストパターンを形成し、その後、レジストパターンの開口部を通してマスク材をエッチングして、マスク材をパターニングする。次いで、マスク材の開口部を通して、エピタキシャルシリコン層33が露出するまで酸化膜34をエッチングして、酸化膜をパターニングする。その際、必要に応じて、マスク材のパターニングの後、酸化膜34のパターニングの前にレジストを剥離してもよい。
【0058】
レジスト及びマスク材を除去すると、部分的にエピタキシャルシリコン層33が表出した基板が得られた。
【0059】
次いで、開口したエピタキシャルシリコン層33に選択的に単結晶シリコン35(第1半導体層)をエピタキシャル成長する工程、非選択的に半導体層36a、36b(第2半導体層)を堆積する工程、の順に成長を行った。ここで、単結晶シリコン35上に選択成長された半導体層36bは、部分的な酸化膜34’よりも厚く成長させることが好ましい。このとき、単結晶シリコン35上には単結晶層36bが成長し、部分的な酸化膜34’上には多結晶層又は非晶質層36aが成長する。ここで、半導体層36a、36bの厚さは、最終的な半導体基板に要求される仕様に応じて適宜決定することができ、例えば、10ミクロンとすることができる。以上のようにして、多結晶層又は非晶質層36aの領域は酸化膜を開口した領域には進出せず、部分的な酸化膜34’上にのみ形成された(図3Fに示す工程に相当)。ここで、研磨工程における研磨ダメージを除去するために洗浄工程及び/又はエッチング工程を更に実施してもよい。
【0060】
次いで、基板の表面を研磨して平滑化した(図3Gに示す工程に相当)。この研磨工程として、CMP工程を実施してもよい。ここで、研磨工程における研磨ダメージを除去するために洗浄工程及び/又はエッチング工程を更に実施してもよい。
【0061】
次いで、第1基板30の表面と別に用意した第2のシリコン基板37の表面とを重ね合わせ、接触させた後、窒素雰囲気あるいは酸化雰囲気中において温度1100℃で1時間の熱処理をし、第1基板30と第2基板37との結合強度を向上させた(図3Hに示す工程に相当)。これにより、結合基板40が得られた。
【0062】
第1基板30の表面及び第2基板37の表面の少なくとも一方の上に酸化膜を形成した場合には、半導体層36bを成長させた領域は、非SOI領域ではなくSOI層が厚く形成された厚SOI領域となる。厚SOI領域のシリコン膜厚は、最終的な半導体基板に要求される仕様に応じて適宜決定することができ、例えば、10ミクロンとすることができる。
【0063】
上記のような酸化膜を形成しない場合には、部分的な酸化膜が存在しない領域は、SOI構造にはならず、エピタキシャルウエハと同じ構造になる。
【0064】
次いで、結合基板40の周辺部の隙間(2枚の基板30、37のベベリングで構成された隙間)に向けて、結合基板40の結合界面に平行な方向に、ウォータージェット装置の0.1mmのノズルから50MPaの圧力で高圧の純水を噴射して、結合基板40を分離層32の部分で切断し、結合基板40を2枚の基板に分割した(図3Iに示す工程に相当)。ここで、純水の圧力は、例えば、数M〜100MPaであることが好ましい。
【0065】
この分割工程では、(1)ノズルから噴射される純水で構成される噴流(ジェット)がベベリングで構成された隙間に沿って移動するようにノズルを走査してもよいし、
(2)結合基板40をウエハホルダで挟んで保持しながら自転させ、結合基板の全外周にわたってベベリングで構成された隙間に純水が注入されるようにしてもよいし、
(3)上記の(1)及び(2)を併用していもよい。
【0066】
その結果、元々第1基板30に形成されていた多結晶層又は非晶質層36a、部分的な酸化膜34’、エピタキシャルシリコン層35、36b、及び多孔質シリコン層32の一部32bが、第2基板37側に移設された。第1基板30の表面には多孔質シリコン層32aのみが残った。
【0067】
結合基板をウォータージェット法で分割(分離)する代わりに、気体ジェットを利用してもよいし、結合基板の分離層に固体楔を挿入してもよいし、結合基板に引っ張り力やせん断力等の機械的な力を印加してもよいし、結合基板に超音波を印加してもよいし、他の方法を採用してもよい。
【0068】
更には、結合基板を分割せずに、結合基板を構成する2枚の基板のうち第1基体40の裏面側から多孔質シリコン層までを研削、研磨、エッチング等で除去し、多孔質シリコンの全面を表出させてもよい。
【0069】
この際、
(1)結合基板の第1基板の露出面から多孔質シリコン層まで連続的に研削してもよいし、
(2)結合基板の第1基板の露出面から多孔質シリコン層の直前まで研削して、残りのバルクシリコンについては、RIE等のドライエッチング又はウェットエッチングで除去してもよいし、
(3)結合基板の第1基板の露出面から多孔質シリコン層の直前まで研削して、残りのバルクシリコンについては、研磨で除去してもよい。
【0070】
次いで、第2基板37上の最表面に移設された多孔質シリコン層32bを少なくとも49%弗化水素酸と30%過酸化水素水と水とが混合されたエッチング液で選択エッチングした(図3Jに示す工程に相当)。単結晶シリコン層33はエッチングされずに残り、単結晶シリコン層33をエッチ・ストップの材料として多孔質シリコン層32bが選択エッチングされて完全に除去された。選択エッチングでは、循環装置を併せ持った装置で超音波をON/OFFさせるとともにウエハを回転させながらエッチングすると、エッチングの不均一な分布を面内及び基板間で抑制することができる。また、エッチング液にアルコールや界面活性剤を混ぜることにより、反応気泡が表面に付着することに起因するエッチングむらを抑制することができる。
【0071】
非多孔質シリコン単結晶の該エッチング液に対するエッチング速度は、極めて低く、多孔質層のエッチング速度との選択比は十の五乗以上にも達し、非多孔質層におけるエッチング量(数十オングストローム程度)は実用上無視することができる膜厚減少である。
【0072】
以上の工程により、部分的な酸化膜34’及びそれらの間の単結晶シリコン層35上に0.2μmの厚みを持った単結晶シリコン層33を有する半導体基板が得られた。ここで、多孔質シリコンの選択エッチングによっても単結晶シリコン層33には何ら変化はなかった。形成された単結晶シリコン層33の膜厚を面内全面について100点を測定したところ、膜厚の均一性は201nm±4nmであった。
【0073】
透過電子顕微鏡による断面観察の結果、単結晶シリコン層33には新たな結晶欠陥は導入されておらず、良好な結晶性が維持されていることが確認された。
【0074】
更に、水素中で1100℃で熱処理(水素アニール)を1時間行い、表面粗さを原子間力顕微鏡で評価したところ、50μm角の領域での平均2乗粗さはおよそ0.2nmであり、通常市販されているシリコンウエハと同等であった。
【0075】
水素アニールの代わりに、CMP等の研磨によっても表面平坦化を行ってもよい。
【0076】
結合工程(はり合わせ工程)の前処理として、結合させる第1、第2基板のそれぞれの面の少なくとも一方にプラズマ処理を行うと、低温のアニールでも結合強度を高めることができる。更に、プラズマ処理の後に処理された基板を水洗することが好ましい。
【0077】
なお、分割工程では、複数の結合基板(はり合わせ基板)をその面方向に並べて配置し、ウォータージェット装置のノズルを該面方向に沿って走査することにより、複数の結合基板を連続的に分割させることも可能である。
【0078】
更に、複数の結合基板をその面に垂直方向に並べてセットし、ウォータージェットのノズルにX−Yスキャンを持たせて、複数の結合に向けて順にウォータージェットを噴射し、複数の結合基板を自動で連続的に分割することも可能である。
【0079】
単結晶シリコン層33、第1半導体層35、第2半導体層36a、36bは、シリコン(Si)に代えて、例えば、SiGe、GaAs、SiC、C等で形成されてもよい。
【0080】
第2基板37としては、例えば、シリコン基板の他、石英、サファイア、セラミック、カーボン、SiC等からなる基板を採用することもできる。
【0081】
(実施例3)
この実施例は、実施例2の改良例であり、陽極化成条件を除いて実施例2と同様である。
【0082】
この実施例では、準備した単結晶シリコン基板31に対して、HF含有溶液中において、次の陽極化成条件に従って陽極化成を行った。
【0083】
(第1の陽極化成条件)
(第1段階)
電流密度:8(mA・cm−2)
陽極化成溶液:HF:H2O:C2H5OH=1:1:1
時間:11(分)
多孔質シリコンの厚み:13(μm)
(第2段階)、
電流密度:22(mA・cm−2)
陽極化成溶液:HF:H2O:C2H5OH=1:1:1
時間:2(分)
多孔質シリコンの厚み:3(μm)
或いは、
(第2の陽極化成条件)
(第1段階)
電流密度:8(mA・cm−2)
陽極化成溶液:HF:H2O:C2H5OH=1:1:1
時間:5(分)
多孔質シリコンの厚み:6(μm)
(第2段階)、
電流密度:33(mA・cm−2)
陽極化成溶液:HF:H2O:C2H5OH=1:1:1
時間:1.3(分)
多孔質シリコンの厚み:3(μm)
第1段階の陽極化成で形成される第1多孔質シリコン層は、その上に高品質のエピタキシャルシリコン層を形成させるために使用され、第2段階の陽極化成で第1多孔質シリコン層の下に形成される第2多孔質シリコンは、分離層として使用される。なお、結合基板を研削して第1基板を除去する場合には、多孔質シリコン層は、分離層としては用いられない。
【0084】
分離面(分離すべき面)を第1多孔質シリコン層と第2多孔質シリコン層との界面付近に制限することは、分離面の平坦化に効果があった。
【0085】
(実施例4)
実施例1〜3に挙げた各方法で製造した図1G、図3Jに示す構造を有する半導体基板の非SOI領域に、トレンチキャパシタを有するDRAMを形成し、SOI領域に、論理回路を含む他のデバイスを形成した。実施例1〜3に挙げた方法は、製造される半導体基板の表面が平坦である。したがって、露光工程において、露光ショットの全域が投影光学系の深度内に収まり、局所的な焦点ずれ(基板表面の凹凸に起因する焦点ずれ)は起こらなかった。非SOI領域には、十分な厚さの単結晶シリコン層が形成されているので、トレンチキャパシタを形成する上で何ら障害がなかった。
【0086】
なお、上記の半導体基板は、DRAMを混載した集積回路以外の集積回路の形成にも有効である。
【0087】
(その他)
上記示した実施例において、単結晶シリコン層、第1半導体層、及び第2半導体層を形成するためのエピタキシャル成長工程には、CVD法、MBE法、スパッタ法、液相成長法等の各種の成膜技術を適用することができる。また、分割後に残留する分離層(多孔質層、イオン注入層等)の選択エッチング工程には、上記の49%弗化水素酸と30%過酸化水素水と水との混同液の他、他の種々のエッチング液(例えば、フッ化水素酸、硝酸、酢酸の混合液)を適用することができる。以上のようにして、非SOIとSOI、あるいは厚さの異なるSOI領域が混在するウエハにおいて、深いデバイスを作製するための領域を拡大することができる。
【0088】
【発明の効果】
本発明によれば、例えば、デバイスを作製するための領域を有効に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明の好適な第1の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図1B】本発明の好適な第1の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図1C】本発明の好適な第1の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図1D】本発明の好適な第1の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図1E】本発明の好適な第1の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図1F】本発明の好適な第1の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図1G】本発明の好適な第1の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図2】本発明の好適な第1の実施形態に係る基板の他の構造を示す図である。
【図3A】本発明の好適な第2の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3B】本発明の好適な第2の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3C】本発明の好適な第2の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3D】本発明の好適な第2の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3E】本発明の好適な第2の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3F】本発明の好適な第2の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3G】本発明の好適な第2の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3H】本発明の好適な第2の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3I】本発明の好適な第2の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【図3J】本発明の好適な第2の実施形態に係る基板製造方法を説明するための図である。
【符号の説明】
11 単結晶シリコン基板
12 酸化膜
13 単結晶シリコン層
14a 多結晶層又は非晶質層
14b 単結晶層
15 第2基板
20 結合基板
Claims (7)
- 基板の製造方法であって、
部分的な酸化膜を第1基板上に形成する工程と、
前記部分的な酸化膜の間の領域に露出した前記第1基板上に選択的に第1半導体層を成長させる工程と、
前記部分的な酸化膜及び前記第1半導体層上に第2半導体層を成長させる工程と、
前記第1基板の第2半導体層に第2基板を結合させて結合基板を作製する工程と、
を含むことを特徴とする基板の製造方法。 - 前記第1基板に分離層を形成する工程と、
前記結合基板を作製する工程の後に、前記結合基板を前記分離層の部分で分割する工程と、
を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の基板の製造方法。 - 前記第1半導体層を成長させる工程では、前記第1半導体層を単結晶成長させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の基板の製造方法。
- 前記第1半導体層を成長させる工程では、前記第1半導体層を前記部分的な酸化膜よりも厚く成長させることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の基板の製造方法。
- 前記第2半導体層を成長させる工程では、前記第1半導体層上には単結晶層を成長させ、前記部分的な酸化膜上には多結晶層又は非晶質層を成長させることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の基板の製造方法。
- 前記第2半導体層を成長させる工程では、前記多結晶層又は非晶質層の領域が、前記絶縁層の領域内に収まるように前記多結晶層又は非晶質層を成長させることを特徴とする請求項5に記載の基板の製造方法。
- 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の製造方法により製造され得る基板。
Priority Applications (2)
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