JP2004098560A - 記録方法および記録装置 - Google Patents

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佐々木 義晴
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Abstract

【課題】別のレーザマーカ等を使用する必要も、また現像前に入れ替え可能なマスクを使用する必要もなく、ロット番号等の記録がなされる記録装置を提供する。
【解決手段】受像支持体と転写フィルムを固定する記録媒体固定部材と、光学的又は熱的記録手段と、前記記録媒体固定部材と前記記録手段とを平面上で相対移動させる相対移動手段と、を備えた記録装置において、画像データを記憶する画像データ記憶手段と、当該画像データを特定する画像特定情報データを記憶する画像特定情報データ記憶手段とを、備え、記録時に記録手段が前記画像データ記憶手段内の画像データで前記受像支持体に記録すると同時に、前記画像特定情報データ記憶手段から当該画像を特定する画像特定情報データを取りだして、該画像特定情報データで前記受像支持体の非記録部に記録する。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス基板やPET基板にカラーフィルタや電気回路配線などのパターンを形成するための記録方法および装置に関するものであり、特に、ロット番号やシリアル番号などの付されたパターンの形成に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラス基板にカラーフィルタを形成する従来公知の技術としては、特許文献1〜3に記載のようなものがあった。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−343516号公報
【特許文献2】
特開2001−343516号公報
【特許文献3】
特開2001−021878号公報
【0004】
上記特許文献等では、従来、ガラス基板やPET基板等の受像支持体にカラーフィルタを形成する方法としては、次のa〜fの順で行われていた。
a.ガラス基板全面に1色目の顔料をスピンコータ等で塗布して乾燥させる。
b.カラーフィルターパターンが形成されたマスクをガラス基板に近接させる。
c.UVランプ等を用いた平行光(面)露光機で、マスク側から露光し、マスクを除去する。
d.ガラス基板を現像する。
e.ネガ型材料であれば、露光された部分がガラス基板上に1色目が残る。
f.2色目以降、同様に繰り返す。
このようにして、カラーフィルタが得られた。
【0005】
その後、ガラス基板等にロット番号やシリアル番号を記録することがある。
例えば、品質管理等のため、ガラス基板にロット番号やシリアル番号を記録することがあるが、その場合は別のレーザマーカ等を使用し、ガラス基板や、カラーフィルタの一部に、ロット番号やシリアル番号やバーコードや2次元バーコードを書き込んでいた。
また、他の方法としては、本体のパターン露光の前または後で、現像前に、入れ替え可能なマスク(例えば、日付印のようなもの)を使用し、一緒に露光していた。
そして、これらのロット番号やシリアル番号の情報の使い方は、まずCCD等でロット番号やシリアル番号を読み込み、製品情報管理や欠陥情報管理に使用している。
【0006】
ところが、以上のように行うロット番号やシリアル番号の記録方法には次のa〜dのような問題点があった。
a.別のレーザマーカ等の装置が必要となる。
b.この記録工程が加わることによる液晶パネルのコストアップとなる。
c.製造ライン設備費が上昇し、必要設置面積がその分必要となる。
d.また、工程が増えるので、異物等による歩留まり低下が予想される、
といったものであった。
【0007】
本発明はこれらの課題を解決するもので、別のレーザマーカ等を使用する必要もなく、また現像前に入れ替え可能なマスクを使用する必要もないロット番号等の記録方法および装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の記録方法の発明は、受像支持体と転写フィルムを重ね合わせ、光学的又は熱的記録手段で画像を記録する記録方法において、前記画像を記録すると共に、該画像を特定する画像特定情報を前記受像支持体の非記録部分に同時に記録することを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の記録方法において、前記画像はパターンであり、前記画像特定情報はロット番号、シリアル番号、バーコードの1つ以上であることを特徴とする。
請求項3記載の記録装置の発明は、受像支持体と転写フィルムを固定する記録媒体固定部材と、光学的又は熱的記録手段と、前記記録媒体固定部材と前記記録手段とを平面上で相対移動させる相対移動手段と、を備えた記録装置において、画像データを記憶する画像データ記憶手段と、当該画像データを特定する画像特定情報データを記憶する画像特定情報データ記憶手段とを、備え、記録時に記録手段が前記画像データ記憶手段内の画像データで前記受像支持体に記録すると同時に、前記画像特定情報データ記憶手段から当該画像を特定する画像特定情報データを取りだして、該画像特定情報データで前記受像支持体の非記録部に記録することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本記録方法によってガラス基板または受像フィルム(以後、まとめて「受像支持体」と言う。)に記録される記録パターンの一例を示すもので、液晶用カラーフィルタの例を示している。
液晶用カラーフィルタに印刷されるストライプ幅は、例えば、5〜1000μm、液晶用カラーフィルタでは30〜300μm、ストライプ長さは、全幅の場合、2〜70インチ(対角)、短冊パターンの場合、長さ;50〜2000μmとなっている。
したがって、記録する場所は、カラーフィルタの余白部か、カラーフィルタ内の表示部以外の場所が適当である。
大サイズ基板(例えば、縦横1×1m等)に、携帯電話用の小さいパターンを多面取りする場合は、ロット番号は同じでシリアル番号が異なるようにしたり、多面取りの位置を記録したりするのも良い。
【0010】
図2はこのような大サイズ基板を示している。
図2において、図1のパターンが多数(図では16枚)枚のガラス基板(画像支持体)の上に記録されている。そしてパターンの他に、本発明によって同時に記録される画像特定情報が各画像の上部余白部分に記録されているのが見られる。
画像特定情報の例として、ここでは次のa〜cが記録されている。
a.Lot番号、例えば「ABC1234」。
b.S/N情報、例えば「DEF5678」。
c.Pos(位置)情報、ここではXY位置を示す。すなわち、右上(Pos.11)から下へ進み、次に1つ左上へ進み、最後は左下(Pos.44)で終了する。
また、図において、破線は最終的な割断位置を模式的に示すものである(実際には線は無い場合が多く、あっても交点部分に記録される「十」字マークのみの場合が多い。)。
【0011】
(第1の実施装置)
ガラス基板または受像フィルムが非可撓体の場合は、本出願人の先願に係る特願2001−189913号発明の記録装置を用いるのがよい。
図3はその特願2001−189913号の発明に係る記録装置の平面図、図4は正面図である。
図3および図4において、記録装置21は、その主要な構成として、ガラス基板のような非可撓体(以下、非可撓体と呼ぶ。)23を保持し且つ非可撓体23の記録面25と平行な面に沿って移動自在なステージ27と、スタンバイ位置65又は記録原点位置69のいずれかの位置に移動してレーザービームを出射させて形成した複数のスポットで画像を記録する記録ヘッド29と、ステージ27に保持した非可撓体23に、記録媒体(受像フィルム又は転写フィルム)を供給する記録媒体供給部31と、記録媒体を押圧して非可撓体23の記録面25に密着させる加圧ローラ(図示なし)と、記録媒体を非可撓体23から剥離する剥離手段(図示なし)とを有している。
【0012】
さらに、記録装置21は、これら主要構成に加えて、非可撓体23を積層して載置する非可撓体供給部33と、非可撓体供給部33から非可撓体23をステージ27へ搬送する後述の搬入機構49と、画像の転写された非可撓体23をステージ27から排出する排出機構51と、排出機構51によって排出した非可撓体23を積層して載置する非可撓体受部35とを付設している。また、37(図3)は、使用済みの記録媒体を廃棄する廃棄箱を示す。そして記録装置21は、ステージ27、記録ヘッド29を有する記録部39と、記録媒体供給部31との外周を、レーザ漏出防止の安全上の観点から遮蔽フレーム41により覆っている。
液晶用ブラックストライプ、又は液晶用カラーフィルタを形成する目的で本記録装置21を用いる場合には、少なくとも記録装置21の本体と、非可撓体供給部33、非可撓体受部35をクリーンルーム内に設置する。
【0013】
非可撓体供給部33は、複数の非可撓体23を所定間隔で積層して載置する。通常、非可撓体23は、埃等が降り積もらないようにするため、記録面25が下側となるようにして載置する。
記録装置21は、非可撓体供給部33とステージ27との間に搬入機構49を有している。また、記録装置21は、ステージ27と非可撓体受部35との間に排出機構51を有している。これらの搬入機構49及び排出機構51は、非可撓体23を保持するための真空吸引方式の吸盤53を有している。吸盤53は、少なくとも3個以上設け、好ましくは4個とする。それぞれの吸盤53には図示しないエア配管を接続し、このエア配管の端部には真空ポンプやブロア等の吸引源55を接続する。なお、吸盤の数は、非可撓体23のサイズ等により、必要に応じて増やしてもよい
【0014】
搬入機構49及び排出機構51は、吸盤53を基台57に取り付けている。基台57は、図示しないスライドレール又はガイド溝によって、ステージ27と、搬入機構49又は排出機構51との間を往復できるようになっている。この基台57は、電動モータ、エアシリンダ、油圧シリンダ等のいずれかの駆動源を用いて駆動させる。
記録装置21の本体は、記録ヘッド29の画像形成回路、記録ヘッド29の駆動モータ、ステージ27の駆動モータ、搬入機構49、排出機構51、吸引源55等を制御するコントローラ59と、このコントローラ59や吸引源55並びに各駆動モータ等へ電源を供給する電源61を備えている。また、記録装置21は、コントローラ59とホストコンピュータ63とを通信線で接続し、画像形成制御、非可撓体23の供給及び排出等の制御が制御信号の送受信によって行えるようになっている。
また、記録装置21には、画像データを記憶する画像メモリの他に、各画像を特定する画像特定情報データを記憶する画像特定情報データメモリが本発明により設けられている。記録時に、記録装置21は、記録部39に対して画像データの他に、各画像を特定する画像特定情報データも送信する。
【0015】
次に、非可撓体供給部33から非可撓体23を取り出してステージ27へ搬入する動作について説明する。記録装置21の本体において、記録ヘッド29は、ステージ27上から記録ヘッドスタンバイ位置65へ退避させておく。また、ステージ27は、非可撓体23の供給位置に移動させておく。ここで、記録部39は中心位置が記録ヘッド29の記録原点位置69(図3)となる。また、ステージ27の移動範囲は、記録原点位置69を中心として、各面積がステージ27と同面積の第一象限、第二象限、第三象限、第四象限の範囲となる。つまり、ステージ27は、縦横サイズの二倍の距離を移動可能となっている。これにより、記録原点位置69に位置した記録ヘッド29は、ステージ27上の全ての位置に相対的に走査可能となっている。
搬入機構49は基台57を非可撓体供給部33の最上層に載置した非可撓体23の上方まで略水平方向に移動させ(図4)、非可撓体23の上方で停止させ、次いで下降させ、吸盤53が非可撓体23に当接したときに下降を停止する。そして、吸盤53が非可撓体23に当接した状態で吸引源55(図4)を駆動させて吸盤53に負圧を作用させ、非可撓体23をピン45から浮上させて吸着保持する。非可撓体23は、吸盤53による吸着面と反対側の面が記録面25となる。このため、記録面25には吸盤による吸着跡が残ることはない。
非可撓体23を保持した基台57は、水平方向に記録装置21の本体側へ戻り、記録装置21の本体手前で一旦停止する。次いで、基台57は、搬入機構49の上下を反転させ、記録面25が上向きとなるようにして非可撓体23を支持する。基台57はこの支持姿勢のまま、遮蔽フレーム41に形成した図示しない搬入開口部を通過して、非可撓体23をステージ27の上方まで搬入する。
【0016】
ステージ27の上面には、非可撓体23の厚みと略同一の深さとなった平面視四角形状の凹部を形成し、この凹部に非可撓体23を収容する。また、この凹部の底面には、非可撓体23を支持しながら持ち上げる昇降自在な複数のピンが立設されている。凹部71はまた直交する2つの側面のそれぞれに、対向する側面に向かって片寄せする突出自在な片寄せピンを有している。
ステージ27は凹部の周縁及び底面に複数の吸引用孔を穿設し、この吸引用孔は吸引源55(図4)にエア配管によって接続され、吸引用孔からエアを吸引することで非可撓体23を凹部の底面に吸引固定するようになっている。
基台57がステージ27の上方で停止し下降し非可撓体23がピンに接したときに下降を停止する。基台57が停止するとエア配管を大気に開放し、非可撓体23がピンにより支持される。その後、基台57を遮蔽フレーム41の通過開口部から記録装置21の本体外部へと退避させる。ステージ27は、ピン73を下降することにより、非可撓体23を凹部71内に載置する。ステージ27は、非可撓体23が凹部71の底面に接したなら、直交する2つの側面から片寄せピン75を対向する側面に向かって移動させる。これにより、非可撓体23は直交する2つの側面が、凹部の直交する2つの側面に当接し、XY方向の位置決めが行われる。
【0017】
次いで、ステージ27は、吸引源55によって吸引用孔77からエアを吸気し、非可撓体23を凹部71内の底面に吸引固定する。これにより、非可撓体23のステージ27への保持が完了する。
次に、ステージに保持された非可撓体に対して後述するようにして画像記録が行われ、その後これと同じ行程を逆に行って、非可撓体受部35へ移される。
【0018】
以上のように、この発明に係る記録方法によれば、非可撓体供給部からステージ上に供給した非可撓体に、転写フィルムを密着させ、レーザービームで転写フィルムに画像を記録し、転写フィルムを非可撓体から剥離することで非可撓体の記録面にこの画像を転写できるので、ガラス基板のような折り曲げることのできない非可撓体に高画質な画像を記録することができる。
【0019】
ここで、ステージに保持された非可撓体に対して画像記録を行なうシステムについて概要を説明する。
図5は図4の記録部39の拡大斜視図、図6は図5の記録装置に使用される非可撓体と転写フィルムの断面図、図7は図5の記録装置が行う記録工程を概念的に示す説明図である。
【0020】
図5において、記録部39は記録ヘッド29とステージ27を有し、ステージ27は平面状をしており、この上に非可撓体23が保持される。記録装置39においては、記録ヘッド29が平面のX方向とY方向に移動可能であり、ここではX方向が主走査方向、Y方向が副走査方向となる。ステージ27の表面には複数の孔部(図示なし)が形成されている。この孔部は前述のようにブロアや真空ポンプ等の吸引装置に接続されている。
なお、ここでは記録ヘッド29が平面のX方向とY方向に移動可能であるとしたが、本発明はこれに限られるものではなく、逆にステージ27を移動可能にしてもよい。要するに、X方向やY方向の動きは、記録ヘッド29と非可撓体23/ステージ27が相対的に移動できればよい。
記録ヘッドはレーザ光の単独スポットを用いているが、複数スポットを備えるものでももちろんよい。また、記録ヘッドはレーザ方式に限らず、サーマルヘッド式でも良い。
記録媒体は、ヒートモードの他に光熱変換層を有しないフォトンモード材料でも良く、つまり剥離現像工程が必要な記録媒体に適応可能である。
本発明によれば、記録部39を用いてパターン形成と同時に、ロット番号やシリアル番号やバーコードや2次元バーコードなどの管理情報(画像特定情報)をも記録することを特徴とするものである。
【0021】
図6は受像支持体140と転写フィルム240の各層構成を説明する図である。 図6において、受像支持体140は、支持体層140aとこの上に後述のごとく形成される受像層140cとで構成される。支持体層140aはここでは非可撓性であるガラス基板が用いられる。
受像層150cは、転写されるトナーを受けとめる働きを有するものであるが、必ずしも不可欠な層ではなく、受像支持体表面が転写されやすい性質を備えていれば省略することができる。
【0022】
各転写フィルム240は、支持層240a、光熱変換層240b、及びトナー層240cを有しており、支持層240aの上に光熱変換層240b、トナー層240cが順次積層されている。支持層240aは、レーザ光が透過する物であれば一般的な受像支持体材料から任意なものを選択できる。例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)ベース、TAC(トリアセチルセルロース)ベース、PEN(ポリエチレンナフタレート)ベースなどである。
【0023】
光熱変換層240bは、光熱変換物質、バインダー、及び必要に応じてマット剤を含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。光熱変換物質は、照射される光エネルギーを熱エネルギーに変換する機能を有する物質である。一般的には、レーザー光を吸収することのできる色素(顔料を含む。以下、同様である。)である。赤外線レーザーにより画像記録を行う場合は、光熱変換物質としては、赤外線吸収色素を用いるのが好ましい。前記色素の例としては、カーボンブラック等の黒色顔料、フタロシアニン、ナフタロシアニン等の可視から近赤外域に吸収を有する大環状化合物の顔料、光ディスク等の高密度レーザー記録のレーザー吸収材料として使用される有機染料(インドレニン染料等のシアニン染料、アントラキノン系染料、アズレン系色素、フタロシアニン系染料)、及びジチオールニッケル錯体等の有機金属化合物色素を挙げることができる。中でも、シアニン系色素は、赤外線領域の光に対して、高い吸光係数を示すので、光熱変換物質として使用すると、光熱変換層を薄層化することができ、その結果、熱転写フィルムの記録感度をより向上させることができるので好ましい。
光熱変換物質としては、色素以外にも、黒化銀等の粒子状の金属材料等、無機材料を用いることもできる。すなわち、カーボン、黒色物質、赤外線吸収色素、特定波長吸収物質など光エネルギを熱エネルギに変換する物質なら何でもよい。
【0024】
画像形成層であるトナー層240cとしては、例えば、ブラック(K)、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)各色のトナーフィルムが用意される。その他、金色、銀色、オレンジ、グレー、ピンクなどの特色の転写フィルムを用いることもできる。
【0025】
図7は図5の記録装置が行う記録工程を概念的に示す説明図である。
図7において、先ずステップ1において、支持体140aを固定部材(ステージ27)へ固定する。
ステップ2において、この支持体(非可撓体)140aの上に受像フィルム150を重ねる。受像フィルム150は支持体150aとこの支持体150aの上に剥離可能に設けられた受像層150cとで構成されているので、この場合、受像フィルム150の受像層150cを支持体140aに対向させて重ね合わせる。
ステップ3で、受像フィルム150と支持体140aの重なった状態で、受像フィルム支持体150a側を押圧(同時に加熱の場合もある。)ローラで押圧して間の空気を除去して受像層150cと支持体140aとを互いに密着させる。ただし、ステップ3は省略することもある。
ステップ4で、受像フィルム支持体150aを剥離すると、受像フィルムの受像層150cが支持体140aの上に残り、支持体150cに受像層150c(図6の140cに同じ)が形成され、受像層付きガラス基板140(以後、単にガラス基板という。)が得られる。
ステップ5で、ブラックの(K)転写フィルム240をガラス基板140の上に転写フィルム240のトナー層240c側を対向させて重ね合わせる。
次のステップ6で、加熱・加圧して転写フィルム240をラミネートする。このラミネート工程は、省略される場合もある。
次のステップ7で、予め与えられた画像データおよび画像特定情報データに基づいて、ガラス基板140上の所定箇所に画像および画像特定情報が転写出力される。ここで、与えられた画像データは、各色ごとの画像にさらに色分解されており、レーザ露光は、色分解された各色ごとの画像データに基づいて行われる。色分解後の各色別画像データに基づいて、記録ヘッド350は、描画用のレーザ光スポットLsを転写フィルム240に対して照射する。ガラス基板140に転写フィルム240のトナーインクが転写され、ガラス基板140上に像が形成される。一方、画像特定情報は、画像特定情報データに基づいていずれかの1色(例えば、K)を用いて、非画像部に記録される。
【0026】
そしてステップ8において、(K)転写フィルム240が剥離されると、レーザ光が照射された(K)転写フィルム部分はガラス基板140に残り、非照射部分は(K)転写フィルム240と共に排出される。
【0027】
ここで、全ての色、すなわちレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の転写フィルム240に対して、転写が終了したかどうかを判断する。そして、別の種類の転写フィルム240の供給が必要な場合は、上記のステップ5〜8までの処理を繰り返す。つまり、他のレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の各色の転写フィルム240について、ステップ9〜20までの各動作が繰り返される。その結果、4色の転写フィルムのトナーインクKRGBが1枚のガラス基板140に転写され、ガラス基板140上にカラー画像が形成される。
【0028】
上記処理が終了すると、最後の転写フィルム240に対するレーザ露光が終了したことが判断される。
そして、ガラス基板140が、固定部材から剥離され、記録装置外へ排出される。
このようにして、例えばステップ7でガラス基板上に画像(例えば、ストライプ)の他に、その画像を特定する特定情報(例えば、ロット番号、シリアル番号、バーコード)も黒色で同時に記録することとなる。
【0029】
(第2の実施装置)
ところで、従来より「ガラス基板は曲がらないもの」(非可撓体)と思われていたので、これを曲げた状態で記録することなどは全く念頭になかった。また、ガラス基板がある程度曲がりうることを知っていた専門家がいても、わざわざ曲げた状態で記録することのメリットに十分気がついていなかったので、敢えてそのような割れるかも知れない危険負担を押して円筒ドラムに装着するといった挙行は行わなかった。
ところが本出願人は液晶用カラーフィルタに用いるようなガラス基板であれば、十分に屈曲に耐えるものであることを見いだし、したがってガラス基板を円筒状支持体に固定した状態で記録をすることが可能となり、しかも、それによって第1の実施装置のような大がかりな装置が必要でなくなり、大幅なコストダウンに繋がることのメリットを見いだ出した。
【0030】
以下、第2の実施装置により、画像を記録すると共に、画像を特定する画像特定情報をも受像支持体の非記録部分に同時に記録する実施例について説明する。
図8は円筒状支持体にガラス基板を固定して記録する記録装置の1例を全体概略で示す構成図、図9は図8の記録部の拡大斜視図である。
【0031】
図8に示すように、記録装置10は、ガラス基板供給部100と、転写フィルム供給部200と、記録部300と、排出部400とを備える。また、記録装置10は、本体カバー510によって表面を覆われ、脚部520によって支えられている。
【0032】
記録装置10において、ガラス基板供給部100は、記録部300に対してガラス基板を供給する。また転写フィルム供給部200は、複数の種類の転写フィルムを供給することが可能であり、記録部300に対して複数の種類の転写フィルムの中から1種類の転写フィルム(例えば、K(黒))を選択的に供給することができる。記録部300においては、記録媒体固定部材であるドラム310に巻き付けられたガラス基板の上に、さらに転写フィルムが重ねて巻き付けられる。そして、ガラス基板上に転写フィルムが重ねられた記録媒体に対して、記録したい画像情報に基づいてレーザ露光を行うと共に図2のようにその画像を特定する画像特定情報をガラス基板の非記録部分に同時に記録する。レーザ露光により加熱された部分の転写フィルムのトナーが接着性劣化、溶融或いは昇華によりガラス基板に付着して転写されることによって、ガラス基板上に像が形成される。さらに、同一のガラス基板に対して、異なる複数色(例えば、R(赤)、G(緑)、B(青)、K(黒))の転写フィルムのトナーが付着することによって、ガラス基板上にカラー画像を形成することができる。これは、後述するように、ガラス基板をドラム310に巻き付けたまま、露光済みの転写フィルムを別色の転写フィルムに順次交換してレーザ露光することによって達成される。
この画像が形成されたガラス基板は、排出部400を経由して排出され、本記録装置から取り出される。以上が記録装置10の概略である。
【0033】
次に、ガラス基板供給部100、転写フィルム供給部200、記録部300、排出部400のそれぞれについて順を追って詳しく説明する。
ガラス基板供給部100はガラス基板収納カセット130を有している。ガラス基板収納カセット130は、底面にバネ等があってガラス基板を供給口まで押し上げるようにしている。これにより常時最上のガラス基板が供給口から取り出しピックアップローラ(図示なし。)の回転により1枚だけ取り出され、搬送用ローラ154側へ送られる。
ガラス基板収納カセット130には、供給口の反対側にガラス基板押出機構があって、最上のガラス基板1枚だけを供給口側に押し出すようにしてもよい。
あるいは、先行発明で説明したような吸盤搬送機構を用いるようにしてもよい。
【0034】
ガラス基板供給部100は、さらに、ガラス基板搬送部151を有している。ガラス基板搬送部150は、モータ(図示なし)と、駆動伝達用のベルト又は
チェーン(図示なし)と、搬送用ローラ154、155と、支持ガイド156と、ガラス基板の端点を検出する検出センサ(図示なし)とを有している。
搬送用ローラ154及び搬送用ローラ155はそれぞれ一対のローラを有している。このような駆動機構によって、ガラス基板140を記録部300の方へ送出あるいは記録部300から戻したりすることができる。
【0035】
先ず、ガラス基板収納カセット130の先端部が搬送用ローラ154に挟まれた状態で、モータなどの前述の駆動機構によってガラス基板140が引き出される。これによって、ガラス基板収納カセット130から最上のガラス基板140が1枚繰り出されていく。ガラス基板140はさらに搬送用ローラ155に挟まれ、支持ガイド156に案内されて搬送される。
【0036】
次に、転写フィルム供給部200について説明する。
転写フィルム供給部200は回転ラック210を有している。この回転ラック210は後述するように回転軸213を中心に回転駆動される。また、回転ラック210には、複数(図では6個)の転写フィルムロール230が収容されており回転軸213を中心にして「放射状」に配置されている。
各転写フィルムロール230は、芯とそれに巻回される転写フィルム240と、芯の両側から差し込まれるフランジ(図示なし)とを有している。各々の転写フィルムロール230は各芯を中心に回転自在に保持されている。フランジの外径は転写フィルム部分の径よりも大とすることで、転写フィルム部分が崩れないようになっている。
【0037】
各転写フィルム240は図6で説明したとおりであり、ここでの説明は省略する。
転写フィルムロール230においては、トナー層240cが支持層240aに対して外側になるように巻回されている(以下、このように巻かれた転写フィルムロールを「外巻き」の転写フィルムロールという)。後述するように、トナー層240cはトナーインクを有しており、このトナーインクがレーザ露光によりガラス基板に転写される。
【0038】
図8では、6つの転写フィルムロール230が回転ラック210内に収容されている場合が示されている。この6種類の転写フィルムとしては、例えば、ブラック、レッド、グリーン、ブルーの4色の転写フィルムと2色(例えば金色、銀色など)の特色の転写フィルムとを用いることができる。
【0039】
回転ラック210は、さらに、これらの複数の転写フィルムロール230のそれぞれに対応して、それぞれ転写フィルム繰出し機構250を有しており、この転写フィルム繰出し機構250はフィードローラ254と支持ガイド256とから成っている。図においては、6つの転写フィルム繰出し機構250が設けられている。フィードローラ254はローラ254a、254bを有している。ローラ254aはギア機構によってモータと接続されており、モータによって駆動される。ローラ254aはローラ254bとの間で所定の圧力で転写フィルム240を挟み込むことができる。そして、ローラ254bは、ローラ254aの回転とは逆向きに回転することによって、転写フィルム240を搬送する。転写フィルム240は、ローラ254a、254bによって挟持され、送り出されたり或いは逆に戻されたりすることが可能である。また転写フィルム240の搬送に伴って、転写フィルムロール230が回転する。
【0040】
このような構造を有する転写フィルム繰出し機構250によって、転写フィルム240が記録部300に対して供給される。転写フィルム240の先端がフィードローラ254に挟まれた状態において、モータなどの駆動機構によってフィードローラ254を駆動する。この駆動により転写フィルム240は繰り出されていく。また転写フィルム240は、さらに後述の転写フィルム搬送部270において、所定長さに切断されて記録部300に対して供給される。
以上のように、複数の転写フィルムロール230を収容する回転ラック210は、所望の種類の転写フィルム240を転写フィルム搬送部270に対して選択的に供給することができる。
【0041】
転写フィルム供給部200は、さらに、転写フィルム搬送部270を有している。転写フィルム搬送部270は、モータ(図示なし)と、駆動伝達用のベルト又はチェーン(図示なし)と、搬送用ローラ274、275と、ガイド276と、転写フィルム切断部280と、転写フィルムの端を検出する検出センサ(図示なし)とを有している。搬送用ローラ274及び275は、それぞれ一対のローラを有している。ローラ274及び275は、駆動伝達用のベルト又はチェーンによってモータと接続されており、モータによって駆動されて、転写フィルム240を搬送する。
【0042】
このような駆動機構によって、転写フィルム240を記録部300の方へ送出したり、或いは逆に戻したりすることができる。また、このようにして搬送された転写フィルム240は、転写フィルム切断部280によって所定の長さに切断される。転写フィルム240の長さの測定には、検出センサが利用される。転写フィルム240の端を検出センサにより検出し、モータの回転数などを考慮することなどによって、長さを測定することができる。転写フィルム240は、この測定結果に基づいて所定の長さに切断され、記録部300へと供給される。転写フィルム切断部280は、図示しないがカッタと支持部とガイド等を有する。
以上のようにして、転写フィルム供給部200は、転写フィルムロール230の一部を繰り出して切断することによって、所定の長さの転写フィルム240を記録部300に対して供給することができる。
【0043】
転写フィルム240が消耗されると、使用済みの転写フィルムロール230を取り外して、新しい転写フィルム240と交換する必要がある。
この転写フィルムロール230の交換は、蓋511を開けて行うことができる。この際には、回転ラック210を回転させることにより、交換対象の転写フィルムロール230を、蓋511に対応する所定の交換位置に移動させておく。一方、ガラス基板収納カセット130の交換も、蓋511を開けることによって行う。
【0044】
次に、記録部300について説明する。
記録部300はドラム310を有する。図9に示すように、ドラム310は中空の円筒形状を有しており、フレーム320に回転自在に保持されている。本記録装置10においては、このドラム310の回転方向が主走査方向となる。ドラム310はモータの回転軸に連結されてモータによって回転駆動される。ドラム310の表面には複数の孔部が形成されている。この孔部は図示しないブロアや真空ポンプ等の吸引装置に接続されている。
前述のガラス基板140及び転写フィルム240をドラム310上に載置して吸引装置を作動させると、これらのフィルムはドラム310に吸着される。
【0045】
また、ドラム310は複数の溝部(図示なし)を有しており、この複数の溝部はドラム310の回転軸と平行に、且つ一直線上に設けられている。また、ドラム310の上方において、複数の剥離爪(図示なし)がドラム310の回転軸と平行に、且つ一直線上に設けられている。
【0046】
さらに、記録部300は記録ヘッド350を有する。記録ヘッド350はレーザ光Lbを出射することができる。このレーザ光Lbが照射された位置の転写フィルム240のトナーインクは、ガラス基板140の表面に転写される。また、記録ヘッド350は、図示しない駆動機構によって、ガイドレール322に沿ってドラム310の回転軸に平行な方向に直線的に移動することができる。本記録装置10においては、この移動方向が副走査方向となる。従って、ドラム310の回転運動と記録ヘッド350の直線移動との組合せによって、ガラス基板140を覆う転写フィルム240上の所望の位置をレーザ露光することが可能である。よって、描画用のレーザ光Lbで転写フィルム240上を走査して、画像情報に基づいて対応する位置のみをレーザ露光することによって、所望の画像をガラス基板140に転写することができる。
【0047】
次にこの剥離動作について説明する。
先ず、ドラム310を剥離のための所定の位置まで回転させる。そして、前述の剥離爪の先端部の位置をドラム310に接触しない待機位置からドラム310に接触する位置へと移動する。この移動の際には、剥離爪の先端部が転写フィルム240の上には接触しないようにする。ドラム310の回転に伴い、剥離爪はドラム310上をドラム310の表面に沿って周方向に相対的に移動する。剥離爪の先端部は、溝部の形状に沿ってドラム310の表面を相対的に移動して転写フィルム240の下側に潜り込む。転写フィルム240は剥離爪の上面に沿って移動する。転写フィルム240はドラム310から剥離される。
【0048】
そして、剥離爪は、ガラス基板140に接触する前にさらにドラム310から離反する方向に上昇して、待機位置にまで移動する。転写フィルム240は先端部が剥離されたのち、引き続きドラム310が回転することによって、転写フィルム240は、さらにドラム310及びガラス基板140から剥離される。なお、この際、ガラス基板140は吸引装置の吸引力によってドラム310に吸着されたままであるので、転写フィルム240のみを剥離することができる。
以上の動作によって剥離された転写フィルム240は、さらに、後述の排出部400を経由して装置外部へと排出される。
【0049】
次に、ドラム310に巻き付けられたままのガラス基板140の上に、別色の転写フィルム240が上述した手順で巻き付けられる。そして、上述の動作によって、レーザ露光によって、ガラス基板140に転写フィルム240のトナーインクが転写された後、転写フィルム240を剥離して排出する。
同様の動作が、所定の複数の種類の転写フィルム240に対して繰り返される。例えば、K、R、G、Bの4種類の転写フィルム240に対して、上記動作が繰り返されることによって、ガラス基板140にカラー画像が転写される。
最後に、このようにして複数の種類のトナーインクが転写されたガラス基板140が剥離される。ガラス基板140の剥離は、転写フィルム240の剥離と同様にして行われる。この際、剥離爪は、複数の溝部に対して接近してガラス基板140をドラム310から剥離する。また剥離爪は転写フィルム240を剥離する際と同一のものを利用することができるので、構造を単純化することができる。従って、機械の信頼性を向上することができる。
上記のようにして剥離されたガラス基板140は、排出部400へと排出されていく。
【0050】
次に、排出部400について説明する。
排出部400は、フィルム共通搬送部410と、転写フィルム排出部440と、ガラス基板排出部450とを有する。
フィルム共通搬送部410は、モータ(図示なし)と、駆動伝達用のベルト又はチェーン(図示なし)と、搬送用ローラ414、415、416と、支持ガイド418、419と、検出センサ(図示なし)とを有している。また、フィルム共通搬送部410は、さらに、可動ガイド部を有しており、これはガイドプレート438と、図示しない駆動機構とから成っている。ガイドプレート438は、駆動機構によって、後述する2つの位置の間を移動することができる。
【0051】
転写フィルム排出部440は、処理済みの転写フィルム240を転写フィルム回収箱540に排出するためのものである。
ガラス基板排出部450は、ガラス基板排出口451と、ローラ454、455と、ガイド458とを有する。画像が転写されたガラス基板140は、ガラス基板排出部450を経由して、トレー550に排出される。
各搬送用ローラ414、415、416、454、455は、前述のその他の搬送用ローラと同様に、2つのローラを1組として構成されており、2つのローラで挟んで回転することによって、ガラス基板140及び転写フィルム240を搬送することが可能である。
このような機構を有する排出部400は、ガラス基板140の排出と転写フィルム240の排出とを次のような動作で行なっている。
【0052】
先ず、転写フィルム240の排出について説明する。
記録部300においてレーザ露光され不要となった転写フィルム240は、前述したようにしてドラム310から剥離される。剥離された転写フィルム240は、剥離爪、支持ガイド418、419、ガイドプレート438によって支持されつつ、搬送用ローラ414、415、416によって挟持されて送り出されることによって搬送される。
【0053】
次に、ガラス基板140の排出について説明する。
ガラス基板140は、記録部300でトナーインクが転写されて処理が行われた後、前述したようにして、ドラム310から剥離される。剥離されたガラス基板140は、剥離爪、支持ガイド418、419、ガイドプレート438によって支持されつつ、搬送用ローラ414、415、416によって挟持され、送り出されることによって搬送される。
【0054】
なお、このフィルム共通搬送部410は転写フィルム240が排出される場合と共通であり、それぞれのフィルムに対して搬送部を設ける場合に比べて構造を簡単化することができる。なお、フィルム共通搬送部410において、転写フィルム240はトナー層を下側にして搬送され、ガラス基板140は受像層を上側にして搬送する。従って、同一の搬送路を利用して、順次、ガラス基板140及び転写フィルム240を搬送しても、ガラス基板140の受像層上に形成された画像が汚染されるおそれはない。
【0055】
ガラス基板140は、搬送用ローラ414、415、416によって搬送されて、一旦、装置の外部へと排出される。ただし、ガラス基板140は、その全てが外部へ排出されるのではない。ガラス基板140の後端部がガイドプレート438上に存在し搬送用ローラ416に挟持されている状態において、モータによる駆動を一旦停止し、そして、モータを逆回転することによって、ガラス基板140をガラス基板排出口451方向に引き戻す。即ち「スイッチバック」動作を行う。上記駆動停止のタイミングは検出センサの信号を用いて決定される。検出センサはガラス基板140の後端が検出センサの位置を通過したことを検出し、その後、ガラス基板140が搬送されて所定の位置にまで達した時点でモータの駆動を停止する。
【0056】
ここで、所定の位置とはガラス基板140の後端部がガイドプレート438上に存在し、且つ搬送用ローラ416に挟持されている状態にある位置を意味する。ガラス基板140がこの位置に至るまでの所定の距離を移動したかどうかは、検出センサによる後端検出時点からのモータの回転パルス数などから判断することができる。
【0057】
可動ガイド部のガイドプレート438は、図示しない駆動機構によって駆動され、図に示す破線/実線の間を移動することができる。この駆動機構によりガイドプレート438は移動する。そして、停止していたモータが逆回転することによって、各搬送用ローラ416、454、455などを逆向きに駆動する。この逆回転によって、ガラス基板140は引き戻される。そして、ガラス基板140は、さらにガイド458に支持されつつ、搬送用ローラ454、455によって搬送されて、トレー550へと送り出される。トレー550に送出されたガラス基板は、前述したように、本記録装置10から取り出された後、ベーク処理等が行われる。
【0058】
上記の動作は制御部(図示なし)によって制御される。
制御部は、ガラス基板供給部100、転写フィルム供給部200、記録部300、排出部400などを制御する。制御部は、上記各部において、モータなどを有する駆動部を制御し、特に記録部300においては、吸引装置などのエア部や、画像データを処理する画像処理部などをさらに制御する。また転写フィルム供給部200の駆動部は、回転ラック210の回転駆動系と転写フィルムロール230から転写フィルム240をドラム310に対して提供するフィルム搬送駆動系との2つの駆動系を有する。このうち、フィルム搬送駆動系のモータ駆動に関しては、前述したようにモータ駆動用のドライバを複数の転写フィルム繰出し機構について共用している。駆動回路系を簡略化している。
【0059】
ガラス基板140は、図6に示すように、ガラス支持層140aとその上に受像層140cを有しているので、ガラス基板収納カセット130においては、受像層140cが支持層140aに対して外側になるように積み重ねられている。
【0060】
上記のような記録装置10によって、所望のカラー画像およびその特定情報をガラス基板140上に形成することが可能である。
K、R、G、Bの4色を用いてカラー画像を形成する場合について動作手順は原則図7の動作手順と同じであり(違うのはガラス基板の固定の仕方だけである。)、動作手順の説明は省略する。ただし、ここで重要なのは、図7のステップ7でガラス基板上に画像(例えば、ストライプ)の他に、その画像を特定する特定情報(例えば、ロット番号、シリアル番号、バーコード)も同時に記録することである。
【0061】
以上のように、第2の実施装置によれば、ガラス基板を円筒状支持体上に固定し、該円筒状支持体を回転させ(主走査)、レーザ記録ヘッドを前記円筒状支持体軸方向に移動させ(副走査)、前記レーザ記録ヘッドから画像様にレーザ光を変調制御して前記ガラス基板上に画像(例えば、図1のような液晶用のカラーストライプ)を記録すると共に、その画像を特定する画像特定情報をも同時に記録するようにしたので、平面記録装置に比べ装置コストが格段に安くなり(平面記録装置の1/10〜1/20となる。)、低コストでありながら、高精度が得られ、従来より印刷分野等で用いられている、CTP(Computer To Plate)やDDCP装置をそのまま応用可能なので、開発期間/開発費用を少なくできる、といった効果がある。
【0062】
以上は、ガラス基板上への記録で説明したが、本装置はもちろんガラス基板の使用に限定されるものではなく、従来公知のPET基板の記録媒体上への記録にも用いて良いことは言うまでもない。ただし、その場合は、図8の「ガラス基板収納カセット130」に替えて「PET基板フィルムロール」がその場所に取りつけられ、転写フィルムロール230の場合と同様に、所望の長さだけカットされて、記録ドラム310に固定されるようにするのがよい。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ガラス基板や記録フィルムを固定部材上に固定し、固定部材とレーザ記録ヘッドを相対移動させ、レーザ記録ヘッドから画像様にレーザ光を変調制御してガラス基板や記録フィルム上に画像を記録すると共に、その画像の特定情報をも同時に記録するようにしたので、別のレーザマーカ等を使用する必要もなく、また現像前に入れ替え可能なマスクを使用する必要もないロット番号等の記録がなされることとなる。
また、このような液晶フィルタ用のガラス基板へロット番号等の記録を行う際に、特に第2の実施装置を用いて行えば平面記録装置に比べ装置コストが格段に安くなり、しかも高精度が得られる、といった効果がある。、
【図面の簡単な説明】
【図1】本記録方法によってガラス基板に記録される記録パターンの一例を示すもので、液晶用カラーフィルタの例を示している。
【図2】大サイズ基板に図1のパターンと本発明の画像特定情報が記録されている状態を示す平面図である。
【図3】本発明に使用される記録装置の平面図である。
【図4】図3の記録装置の正面図である。
【図5】非可撓体であるガラス基板に記録する記録装置の1例を全体概略で示す構成図である。
【図6】図5の記録装置に使用されるガラス基板と転写フィルムの断面図である。
【図7】図5の記録装置が行う記録工程を概念的に示す説明図である。
【図8】円筒状支持体にガラス基板を固定して記録する本発明の記録装置の1例を全体概略で示す構成図である。
【図9】図8の記録部の拡大斜視図である。
【符号の説明】
10 記録装置
21 記録装置
23 非可撓体
25 記録面
27 移動自在なステージ
29 記録ヘッド
31 記録媒体供給部
33 非可撓体供給部
35 非可撓体受部
37 廃棄箱
39 記録部
41 遮蔽フレーム
49 搬入機構
51 排出機構
53 真空吸引方式吸盤
55 吸引源
57 基台
59 コントローラ
65 記録ヘッドスタンバイ位置
69 記録原点位置
71 凹部
75 片寄せピン
77 吸引用孔
100 ガラス基板供給部
130 ガラス基板収納カセット
140 受像層付きガラス基板
140a ガラス基板
140c 受像層
150 受像フィルム
150a 支持体
150c 受像層
151 ガラス基板搬送部
154、155 搬送用ローラ
156 支持ガイド
200 転写フィルム供給部
210 回転ラック
211、212 円盤
213 回転軸
230 転写フィルムロール
240 転写フィルム
240a 支持層
240b 光熱変換層
240c トナー層
250 転写フィルム繰出し機構
254 フィードローラ
256 支持ガイド
270 転写フィルム搬送部
274、275 搬送用ローラ
276 ガイド
280 転写フィルム切断部
300 記録部
310 ドラム
350 記録ヘッド
400 排出部
410 フィルム共通搬送部
414、415、416 搬送用ローラ
418、419 支持ガイド
438 ガイドプレート
440 転写フィルム排出部
450 ガラス基板排出部
451 ガラス基板排出口
454、455 ローラ
458 ガイド
510 本体カバー
511 蓋
520 脚部
540 転写フィルム回収箱
550 トレー

Claims (3)

  1. 受像支持体と転写フィルムを重ね合わせ、光学的又は熱的記録手段で画像を記録する記録方法において、
    前記画像を記録すると共に、該画像を特定する画像特定情報を前記受像支持体の非記録部分に同時に記録することを特徴とする記録方法。
  2. 前記画像はパターンであり、前記画像特定情報はロット番号、シリアル番号、バーコードの1つ以上であることを特徴とする請求項1記載の記録方法。
  3. 受像支持体と転写フィルムを固定する記録媒体固定部材と、光学的又は熱的記録手段と、前記記録媒体固定部材と前記記録手段とを平面上で相対移動させる相対移動手段と、を備えた記録装置において、
    画像データを記憶する画像データ記憶手段と、当該画像データを特定する画像特定情報データを記憶する画像特定情報データ記憶手段とを、備え、記録時に記録手段が前記画像データ記憶手段内の画像データで前記受像支持体に記録すると同時に、前記画像特定情報データ記憶手段から当該画像を特定する画像特定情報データを取りだして、該画像特定情報データで前記受像支持体の非記録部に記録することを特徴とする記録装置。
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