JP4264228B2 - 記録方法及び記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録対象物の表面にストライプ形状を含むパターン画像を記録するための記録方法及び記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置等の表示装置は、コントラスト比の改善等を目的としたブラックストライプ(ブラックマトリクス)と、ブラックストライプの間に交互に形成したレッド、グリーン、ブルーのストライプ状のパターンを設けたカラーフィルタを表示面に取り付けている。
【0003】
図50はカラーフィルタの一例を示す平面図で、(a)はカラーフィルタの全体図で、(b)はその一部拡大図である。このカラーフィルタでは、ブラックストライプ(K)のパターンと、このブラックストライプ(K)同士の間で交互にレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の順でストライプ状のパターンとを形成している。表1は、SXGA規格のディスプレイにおける呼び名(インチ)毎の、画面サイズ、画素数(R・G・Bの1組で1画素を構成する)、各画素サイズ、ストライプ幅を示し、表2は、呼び名(インチ)毎の、各ブラックストライプ幅(BM幅)に対する開口率(明るさの指標)の関係を示している。
【0004】
【表1】
Figure 0004264228
【表2】
Figure 0004264228
【0005】
このようなカラーフィルタを作製する場合、カラーフィルタのパターンの作製には、例えば、次のようなレーザ露光による記録方法を利用することができる。即ち、その方法は、剥離可能な画像形成層を有する転写シートを支持体の記録面上に重ね合わせ、その状態で転写シートの上からレーザ露光によりストライプ形状を含むパターンを記録し、その記録後に転写シートを支持体の記録面から剥離して、支持体の記録面に画像形成層をパターン様に転写形成するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この記録方法を用いて、図51のようにレッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)が順番にストライプ状に並ぶパターンを得る場合、例えばまずレッド(R)の転写シートを用いてレッド(R)のストライプ状パターンを記録し、次にグリーン(G)の転写シートを用いてグリーン(G)のストライプ状パターンを記録し、最後にブルー(B)の転写シートを用いてブルー(B)のストライプ状パターンを記録するという手順で記録を進める。
【0007】
その場合、従来では、一色につき一度記録に使用した転写シートは、そのまま廃棄していた。しかし、図52に示すように、一度使用しただけの転写シート7は、記録に使用した領域(記録済み部分)2は色抜けするものの、他の部分はまだ使用可能な領域(未記録部分)3として残っており、これをそのまま廃棄していたのでは、資源の有効利用、また製造コスト低減の面から思わしくなく、無駄が多い問題があった。
【0008】
本発明は、上記事情を考慮し、転写シートを複数回の記録に使い回すことで、資源の有効利用を図り、使用材料の減量による製造コストの低減を図るようにした記録方法及び記録装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の記録方法は、 剥離可能な画像形成層を有する転写シートを支持体の記録面上に重ね合わせてストライプ形状を含むパターンを記録する第1の記録処理と、該第1の記録処理後に前記転写シートを支持体の記録面から剥離して、支持体の記録面に画像形成層を前記パターン様に転写形成する記録方法であって、
前記支持体から剥離する転写シートを保持し、この第1の記録処理後の支持体を搬出する一方、保持された転写シートの記録位置のずれを検出して、次に搬入した前記第1の記録処理前の支持体の記録面上に前記剥離後の転写シートを戻すとき、前記記録位置のずれの検出結果に基づいて転写シートの戻し位置を補正して重ね合わせその後、前記転写シートの記録済みのストライプ間に存在する未記録部分を用いて前記第1の記録処理前の支持体への記録を行う第2の記録処理を行うことを特徴とする。
【0010】
この記録方法では、1枚の転写シートを用いて1回目の記録を行った後、2回目以降の記録を行う際に、転写シートの記録済みのストライプ間に存在する未記録部分を用いて支持体への記録を行う。従って、このように転写シートを2回以上の記録に使い回すことにより、転写シートの有効利用を図ることができると共に、使用する転写シートの減量を図ることができ、それにより製造コストの低減に寄与することができる。また、転写シートを2回以上の記録に使い回す場合には、前回の記録位置と重ならないように次の記録を行わなければならず、前回の記録位置を正確に把握して次の記録に備える必要がある。この点、本発明の記録方法では、支持体から剥離した転写シートを保持した状態で、その転写シートに対する前回の記録位置を検出し、その記録位置の検出結果に基づいて、次の支持体に対する転写シートの戻し位置を変更したり、記録する画像データを変更したりするので、前回の支持体からの剥離時に転写シートの位置が多少ずれていたとしても、次の記録を適正な位置で行うことができる。従って、転写シートの未記録部分を用いた記録を精度良く行うことができ、1枚の転写シートを複数回の記録に使い回す際の信頼性の向上を図ることができる。
【0011】
請求項2の発明の記録方法は、前記ストライプ形状を含むパターンが、切れ目のない縦長ストライプの並ぶパターンであり、
前記第2の記録処理の際、前記転写シートへ所望のパターンの記録を行う記録ヘッドの位置を、前記記録位置のずれの検出結果に基づいて、前記転写シートの記録開始位置及び傾斜角度を補正して前記剥離後の転写シートを支持体上に戻すことで、前記第1の記録処理で支持体の記録面上に転写シートを重ね合わせて記録したときと同じにした配置関係から、前記ストライプ形状の長手方向の直交方向に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分ずらして記録することを特徴とする。
また、請求項3の発明の記録方法は、前記ストライプ形状を含むパターンが、該ストライプ形状をモザイク状に配したモザイクパターン、または前記ストライプで三角形を形取り、これを基本形にパターン化したデルタパターンであり、
前記第2の記録処理の際、前記転写シートへ所望のパターンの記録を行う記録ヘッドの位置を、前記記録位置のずれの検出結果に基づいて、前記転写シートの記録開始位置及び傾斜角度を補正して前記剥離後の転写シートを支持体上に戻すことで、前記第1の記録処理で支持体の記録面上に転写シートを重ね合わせて記録したときと同じにした配置関係から、前記ストライプ形状の長手方向又は該長手方向の直交方向の少なくともいずれか一方に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分ずらして記録することを特徴とする
【0012】
この記録方法では、転写シートを支持体に対して剥離前と略同じ位置に戻し、記録位置の方を支持体に対してずらすことにより、転写シートの記録済みのストライプ間に存在する未記録部分を用いて支持体への記録を行うようにしているので、転写シートを2回以上の記録に使い回すことができる。しかも、剥離した転写シートを次の支持体上に戻すときに、記録位置の検出結果に基づいて転写シートの記録開始位置及び傾斜角度を補正した上で、転写シートを支持体上に戻すようにしているので、前回の支持体からの剥離時に転写シートの位置が多少ずれていたとしても、次の記録を適正な位置に行うことができ、転写シートの未記録部分を用いた記録を精度良く行うことができる。
【0013】
例えば、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)のパターンを順番に記録する際に、記録回ごとに転写シートを1ピッチ分ずらずことにより、合計3回の記録に1枚の転写シートを使い回すことができる。また、1.5ピッチ分だけ記録位置をずらすことで、2回の記録に1枚の転写シートを使い回すことができ、この場合には、2ストライプ分を超える面積の未使用領域で、1ストライプのパターン記録を行うので、戻し位置の許容領域に余裕があり、多少転写シートを戻す位置精度が劣っていても、無理なく記録を行うことができる。
【0014】
請求項の発明の記録方法は、前記ストライプ形状を含むパターンが、切れ目のない縦長ストライプの並ぶパターンであり、
前記第2の記録処理の際、剥離ローラを用いて前記第1の記録処理後の支持体から剥離して保持した前記転写シートを、前記剥離ローラの周方向又は剥離ローラの軸方向のいずれか一方に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分をずらすとともに、前記記録位置のずれの検出結果に基づいて、前記転写シートの記録開始位置及び傾斜角度を補正して、前記剥離後の転写シートを前記第1の記録処理前の支持体の記録面上に重ね合わせ、
前記記録ヘッドと前記支持体とを前記第1の記録処理で支持体の記録面上に重ね合わせて記録したときと同じ配置関係で記録することを特徴とする
また、請求項5の発明の記録方法は、前記ストライプ形状を含むパターンが、該ストライプ形状をモザイク状に配したモザイクパターン、または前記ストライプで三角形を形取り、これを基本形にパターン化したデルタパターンであり、
前記第2の記録処理の際、剥離ローラを用いて前記第1の記録処理後の支持体から剥離して保持した前記転写シートを、前記剥離ローラの周方向又は剥離ローラの軸方向の少なくともいずれか一方に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分をずらすとともに、前記記録位置のずれの検出結果に基づいて、前記転写シートの記録開始位置及び傾斜角度を補正して、前記剥離後の転写シートを前記第1の記録処理前の支持体の記録面上に重ね合わせ、
前記記録ヘッドと前記支持体とを前記第1の記録処理で支持体の記録面上に重ね合わせて記録したときと同じ配置関係で記録することを特徴とする
【0015】
この記録方法では、転写シートの方を支持体に対して位置をずらして戻し、記録位置の方を剥離前と略同じ位置に設定することにより、転写シートの記録済みのストライプ間に存在する未記録部分を用いて支持体への記録を行うようにしている。従って、転写シート側をずらして戻すことにより、1枚の転写シートを2回以上の記録に使い回すことができる。
【0016】
請求項の発明の記録方法は、剥離可能な画像形成層を有する転写シートを支持体の記録面上に重ね合わせてストライプ形状を含むパターンを記録する第1の記録処理と、該第1の記録処理後に前記転写シートを支持体の記録面から剥離して、支持体の記録面に画像形成層を前記パターン様に転写形成する記録方法であって、
前記支持体から剥離する転写シートを保持し、この第1の記録処理後の支持体を搬出する一方、保持された転写シートの記録位置のずれを検出して、次に搬入した前記第1の記録処理前の支持体の記録面上に前記剥離後の転写シートを、剥離前の略同一の位置に重ね合わせて前記記録位置のずれの検出結果に基づいて記録する画像データを補正し、その後、前記転写シートの記録済みのストライプ間に存在する未記録部分を用いて前記第1の記録処理前の支持体への記録を行う第2の記録処理を行うことを特徴とする
また、請求項7の発明の記録方法は、前記ストライプ形状を含むパターンが、切れ目のない縦長ストライプの並ぶパターンであり、
前記第2の記録処理の際、前記転写シートへ所望のパターンの記録を行う記録ヘッドの位置を、前記第1の記録処理で支持体の記録面上に転写シートを重ね合わせて記録したときと同じ配置関係から、前記ストライプ形状の長手方向の直交方向に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分ずらすとともに、前記記録位置のずれの検出結果に基づいて、前記転写シートの記録開始位置及び傾斜角度を補正して記録することを特徴とする。
また、請求項8の発明の記録方法は、前記ストライプ形状を含むパターンが、該ストライプ形状をモザイク状に配したモザイクパターン、または前記ストライプで三角形を形取り、これを基本形にパターン化したデルタパターンであり、
前記第2の記録処理の際、前記転写シートへ所望のパターンの記録を行う記録ヘッドの位置を、前記第1の記録処理で支持体の記録面上に転写シートを重ね合わせて記録したときと同じ配置関係から、前記ストライプ形状の長手方向又は該長手方向の直交方向の少なくともいずれか一方に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分ずらすとともに、前記記録位置のずれの検出結果に基づいて、前記転写シートの記録開始位置及び傾斜角度を補正して記録することを特徴とする。
【0017】
この記録方法では、転写シートを支持体に対して剥離前と略同じ位置に戻し、記録位置の方を支持体に対してずらすことにより、転写シートの記録済みのストライプ間に存在する未記録部分を用いて支持体への記録を行うようにしている。また、記録する段階において前記の補正を行うことにしている。従って、正確な位置で転写シートに対して記録でき、1枚の転写シートを2回以上の記録に使い回すことができる。
【0018】
請求項の発明の記録方法は、前記ストライプ形状を含むパターンが、切れ目のない縦長ストライプの並ぶパターンであり、
前記第2の記録処理の際、剥離ローラを用いて前記第1の記録処理後の支持体から剥離して保持した前記転写シートを、前記剥離ローラの周方向又は剥離ローラの軸方向のいずれか一方に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分をずらして前記第1の記録処理前の支持体の記録面上に重ね合わせ、
前記記録ヘッドと前記支持体とを前記第1の記録処理で支持体の記録面上に重ね合わせて記録したときと同じ配置関係から、前記記録位置のずれの検出結果に基づいて、前記転写シートの記録開始位置及び傾斜角度を補正した配置関係で記録することを特徴とする
また、請求項10の発明の記録方法は、前記ストライプ形状を含むパターンが、該ストライプ形状をモザイク状に配したモザイクパターン、または前記ストライプで三角形を形取り、これを基本形にパターン化したデルタパターンであり、
前記第2の記録処理の際、剥離ローラを用いて前記第1の記録処理後の支持体から剥離して保持した前記転写シートを、前記剥離ローラの周方向又は剥離ローラの軸方向の少なくともいずれか一方に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分をずらして前記第1の記録処理前の支持体の記録面上に重ね合わせ、
前記記録ヘッドと前記支持体とを前記第1の記録処理で支持体の記録面上に重ね合わせて記録したときと同じ配置関係から、前記記録位置のずれの検出結果に基づいて、前記転写シートの記録開始位置及び傾斜角度を補正した配置関係で記録することを特徴とする。
【0019】
この記録方法では、転写シートの方を支持体に対して位置をずらして戻し、記録位置の方を剥離前と略同じ位置に一旦設定し、前記の補正を行って、転写シートの記録済みのストライプ間に存在する未記録部分を用いて支持体への記録を行うようにしている。従って、正確な位置合わせが行え、転写シートをずらして戻すことにより、1枚の転写シートを2回以上の記録に使い回すことができる。
【0020】
請求項11の発明の記録方法は、前記記録後の転写シートの未記録部分が、記録するストライプ形状の領域より狭くなったときに、該転写シートを排出することを特徴とする。
【0021】
この記録方法では、転写シートの未記録部分が、記録するストライプ形状の領域より狭くなるまで記録を繰り返し行うため、無駄なく転写シートを使い切ることができる。
【0022】
請求項12の発明の記録装置は、剥剥離可能な画像形成層を有する転写シートを支持体の記録面上に重ね合わせてストライプ形状を含むパターンを記録する第1の記録処理を行い、該第1の記録処理後に前記転写シートを前記支持体の記録面から剥離して、前記支持体の記録面に画像形成層を前記パターン様に転写形成する記録装置であって、
前記支持体の記録面を支持する支持体保持手段と、
前記支持体保持手段に前記第1の記録処理前の支持体を搬入する支持体搬入手段と、
前記転写シートを前記支持体保持手段に支持された支持体上へ供給する転写シート供給手段と、
前記転写シートへ所望のパターンの記録を行う記録ヘッドと、
前記支持体保持手段に供給されて前記記録ヘッドによる前記第1の記録処理が行われた後の転写シートを前記支持体から剥離して保持する一方、次に搬入された前記第1の記録処理前の支持体の記録面上に前記保持した転写シートを供給する剥離保持手段と、
前記第1の記録処理後の支持体を搬出する支持体搬出手段と、
前記剥離保持手段に保持された転写シートの記録開始位置及び記録傾斜角度を検出する保持状態検出部と、を備え、
前記保持状態検出部による記録位置のずれの検出結果に応じて、前記支持体保持手段、前記記録ヘッド、前記剥離保持手段の相対位置を補正するとともに、前記剥離保持手段により前記剥離後の転写シートが供給された前記第1の記録処理前の支持体の記録面上に、前記第1の記録処理で前記支持体の記録面上に前記転写シートを重ね合わせて記録したときの前記支持体保持手段、前記記録ヘッド、前記剥離保持手段の相対位置をずらすことで、前記転写シートの記録済みのストライプ間に存在する未記録部分を用いて記録する第2の記録処理を行うことを特徴とする。
【0023】
この記録装置では、支持体保持手段、転写シート供給手段、記録ヘッド、剥離保持手段を順次動作させることにより、転写シートの記録済みのストライプ間に存在する未記録部分を用いて支持体への記録を繰り返し行うようにしたので、転写シートを複数回の記録に使い回すことができる。従って、転写シートの有効利用を図ることができると共に、使用する転写シートの減量を図ることができ、それにより製造コストの低減に寄与することができる。しかも、剥離保持手段に保持された転写シートの記録開始位置及び記録傾斜角度を検出する保持状態検出部を備えているので、その検出結果に基づいて、次の支持体に対する転写シートの戻し位置を変更したり、記録する画像データを変更したりして、転写シートの記録開始位置及び傾斜角度を補正することができる。従って、剥離保持手段で保持する段階で転写シートの位置が多少ずれたとしても、次の記録を適正な位置に行うことができ、転写シートの未記録部分を用いた記録を精度良く行うことができる。つまり、1枚の転写シートを複数回の記録に使い回す際の信頼性の向上を図ることができる。
【0024】
請求項13の発明の記録装置は、前記保持状態検出部が、前記剥離保持手段に保持された転写シートを撮像する撮像カメラを備えていることを特徴とする。
【0025】
この記録装置では、撮像カメラの撮影した画像を処理することによって、剥離保持手段に保持された転写シートの記録位置を正確に検出することができる。
【0026】
請求項14の発明の記録装置は、前記第2の記録処理を行う際、前記第1の記録処理で前記支持体の記録面上に前記転写シートを重ね合わせて記録したときの、前記支持体保持手段、前記記録ヘッド、前記剥離保持手段の配置関係から、前記記録ヘッドを前記支持体保持手段に対してずらして記録することを特徴とする。
また、請求項15の発明の記録装置は、前記第2の記録処理を行う際に、前記第1の記録処理で前記支持体の記録面上に前記転写シートを重ね合わせて記録したときの、前記支持体保持手段、前記記録ヘッド、前記剥離保持手段の配置関係から、前記支持体保持手段を前記記録ヘッドに対してずらして記録することを特徴とする。
また、請求項16の発明の記録装置は、前記第2の記録処理を行う際に、前記第1の記録処理で前記支持体の記録面上に前記転写シートを重ね合わせて記録したときの、前記支持体保持手段、前記記録ヘッド、前記剥離保持手段の配置関係から、前記剥離保持手段により、前記支持体保持手段に支持された前記第1の記録処理前の支持体に対して前記転写シートをずらして重ね合わせて記録することを特徴とする。
【0027】
この記録装置では、記録ヘッド、支持体保持手段、剥離保持手段によりずらし動作を行うことで記録がなされる。
【0028】
請求項17の発明の記録装置は、前記剥離保持手段は円筒体周面に転写シートを保持する剥離ローラであり、
前記剥離ローラの回転方向に対する位置を検出する回転方向位置検出部と、
前記剥離ローラの回転角度を制御する回転駆動部とを備え、
前記ストライプ形状を含むパターンが、切れ目のない縦長ストライプの並ぶパターンである場合には、
前記剥離ローラの回転方向位置の検出結果に基づく前記回転駆動部の駆動により、前記転写シートを前記ストライプ形状の長手方向の直交方向に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分ずらして前記第1の記録処理前の支持体に重ね合わせて記録することを特徴とする。
また、請求項18の発明の記録装置は、前記剥離保持手段は円筒体周面に転写シートを保持する剥離ローラであり、
前記剥離ローラの回転方向に対する位置を検出する回転方向位置検出部と、
前記剥離ローラの回転角度を制御する回転駆動部とを備え、
前記ストライプ形状を含むパターンが、該ストライプ形状をモザイク状に配したモザイクパターン、または前記ストライプで三角形を形取り、これを基本形にパターン化したデルタパターンである場合には、
前記剥離ローラの回転方向位置の検出結果に基づく前記回転駆動部の駆動により、前記転写シートを前記ストライプ形状の長手方向又は該長手方向の直交方向の少なくともいずれか一方に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分ずらして前記第1の記録処理前の支持体に重ね合わせて記録することを特徴とする。
【0029】
この記録装置では、剥離ローラが回転方向位置検出部を備えているので、保持した転写シートを支持体の記録面上に戻すときに、剥離ローラの回転位置を精度良く検出することで、支持体の記録面に対する転写シートの戻し位置を正確に調整することができる。
この記録装置では、回転角度制御可能な駆動源に剥離ローラを接続しているので、保持した転写シートを支持体の記録面上に戻すときに、剥離ローラの回転位置を精度良く制御することができ、それにより支持体の記録面に対する転写シートの戻し位置を任意に変化させることができる。従って、転写シートを剥離ローラ上で周方向にずらしながら、次の支持体に対して戻すことができる。
【0030】
請求項19の発明の記録装置は、前記剥離保持手段は円筒体周面に転写シートを保持する剥離ローラであり、
前記剥離ローラの軸方向に対する位置を検出する軸方向移動位置検出部と、
前記剥離ローラの軸方向へ移動制御する軸方向移動駆動部とを備え、
前記ストライプ形状を含むパターンが、切れ目のない縦長ストライプの並ぶパターンである場合には、
前記剥離ローラの軸方向位置の検出結果に基づく前記軸方向移動駆動部の駆動により、前記転写シートを前記ストライプ形状の長手方向の直交方向に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分ずらして前記第1の記録処理前の支持体に重ね合わせて記録することを特徴とする。
また、請求項20の発明の記録装置は、前記剥離保持手段は円筒体周面に転写シートを保持する剥離ローラであり、
前記剥離ローラの軸方向に対する位置を検出する軸方向移動位置検出部と、
前記剥離ローラの軸方向へ移動制御する軸方向移動駆動部とを備え、
前記ストライプ形状を含むパターンが、該ストライプ形状をモザイク状に配したモザイクパターン、または前記ストライプで三角形を形取り、これを基本形にパターン化したデルタパターンである場合には、
前記剥離ローラの軸方向位置の検出結果に基づく前記軸方向移動駆動部の駆動により、前記転写シートを前記ストライプ形状の長手方向又は該長手方向の直交方向の少なくともいずれか一方に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分ずらして前記第1の記録処理前の支持体に重ね合わせて記録することを特徴とする。
【0031】
この記録装置では、剥離ローラが軸方向位置検出部を備えているので、保持した転写シートを支持体の記録面上に戻すときに、剥離ローラの軸方向位置を精度良く検出することで、支持体の記録面に対する転写シートの戻し位置を正確に調整することができる。
この記録装置では、剥離ローラを軸方向にスライドさせる軸方向スライド機構を備えているので、剥離ローラの外周面に保持した転写シートの位置を、その保持した状態のまま軸方向に移動することができる。従って、剥離ローラから転写シートを支持体の記録面上に戻すときに、剥離ローラの軸方向位置を制御することにより、支持体の記録面に対する転写シートの戻し位置を任意に変化させることができる。
【0032】
請求項21の発明の記録装置は、前記剥離保持手段が円筒体周面に転写シートを保持する剥離ローラであることを特徴とする。
【0033】
この記録装置では、剥離保持手段が円筒体周面に転写シートを保持する剥離ローラよりなるので、該剥離ローラを回転させながら支持体に対して相対的に移動することにより、転写シートを剥離ローラの外周面に巻き取りながら支持体から剥離することができ、剥離した転写シートをそのまま保持することができる。従って、簡単な機構で転写シートの剥離及び保持を行うことができる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る記録方法及び記録装置の好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<第1実施形態>
本実施形態の記録装置は、記録対象物である支持体をXYステージ上に供給し、その支持体の記録面上に剥離可能な画像形成層を有する転写シートを重ね合わせて密着させ、レーザービームで転写シートにストライプ形状を含むパターン画像を記録し、記録後に転写シートを支持体から剥離することで、支持体の記録面にパターン画像を転写形成するというものであり、ドラムに巻き付けることのできない撓み変形の小さい支持体への記録ができるようにしたXYステージ式の記録装置である。
【0039】
ここで記録対象とする支持体としては、ガラス基板、石、金属、セラミック等の折り曲げることのできないものを想定している。支持体としてガラス基板等を使用した場合には、本記録装置によって、液晶用ブラックマトリクスや液晶用カラーフィルタ等を形成することができる。例えば、三色の異なる転写シートであるレッド、グリーン、ブルーの転写シートのそれぞれを用いて、レッド、グリーン、ブルーのストライプを繰り返し配置するストライプ状パターンを形成することにより、ガラス基板等の支持体に、カラー液晶表示装置のカラーフィルタを形成することができる。この場合、各色専用の転写シートを用いることにより、各色に対する色調の均一化を図ることができ、高精度なカラーフィルタを得ることができる。また、上述した硬質の材料の他に、軟質の材料であっても、例えば固定板に貼り付ける等の常套手段を用いることで、本記録装置により同様にして記録できる。
【0040】
また、この記録装置では、転写シートを記録部に供給する前に、画像形成層を受け止める受像層を有する受像シートを記録部に供給して、支持体の記録面上に受像層を重ね合わせ、受像シートの受像層を支持体に密着させた後、受像シートを支持体から剥離することにより、受像層を支持体に転写して記録層を形成するようにしている。こうすることで、受像層を有しない支持体に対しても、本方式による画像記録が可能となる。
【0041】
まず、本記録装置の基本構成及び基本動作を説明する。
図1は本発明に係る記録装置の概念的な構成を表したブロック図、図2は支持体の断面図、図3は図1に示した記録装置の構成を示す側面図である。
本実施形態による記録装置100は、その主要な構成として、記録対象の支持体23を保持し且つ支持体23の記録面25と平行な面に沿って移動自在なステージ(支持体保持手段)27と、スタンバイ位置65から記録原点位置69へ移動してレーザービームにより形成した複数のスポットで画像を記録する記録ヘッド29と、ステージ27に保持した支持体23に記録媒体(受像シート又は転写シート)を供給する記録媒体供給部31と、詳細は後述するが、記録媒体を押圧して支持体23の記録面25に密着させる加圧ローラと、記録媒体を支持体23から剥離する第1の剥離手段(図示略)と、記録媒体のうち転写シートを複数回の記録に使い回しするときに記録が行われた後の転写シートを支持体23から剥離し且つそれを保持して、次にステージ27上に搬入された支持体23の記録面上に、保持した転写シートを供給する第2の剥離手段(剥離保持手段)200とを有している。本発明に係る記録装置は、この第2の剥離手段200を備える点に特徴を有するが、第2の剥離手段200についての詳細は後述することにする。
【0042】
記録装置100は、これら主要構成に加えて、支持体23を積層して載置する支持体供給部33と、支持体供給部33から支持体23をステージ27へ搬送するための詳細を後述する搬入機構49と、画像の転写された支持体23をステージ27から排出する後述の排出機構51と、排出機構51によって排出した支持体23を積層して載置する支持体受部35とを付設している。また、図1中の37は、使用済みの記録媒体を廃棄する廃棄箱を示す。
【0043】
ここで、記録装置100は、ステージ27、記録ヘッド29を有する記録部39と記録媒体供給部31との外周を、レーザ漏出防止の安全上の観点から遮蔽フレーム41により覆うことが望ましい。なお、この遮蔽フレーム41には、支持体23を搬入・排出するための開閉可能な通過開口部や、使用済み記録媒体を排出する通過開口部を設けている。
【0044】
液晶用ブラックストライプ、又は液晶用カラーフィルタを形成する目的で本記録装置100を用いる場合には、少なくとも記録装置100の本体と、支持体供給部33、支持体受部35をクリーンルーム内に設置する。
【0045】
図2に示すように、この支持体23としては、記録面25に予め機能層(即ち、トナー層(画像形成層)を受け止める受像層26)の形成された支持体23を用いてもよい。この機能層は例えばシアンカップリング処理によっても得られる。これによりトナー層の転写性が向上すると共に記録工程が簡略化される。また、支持体23は、この機能層を有することなく、本記録装置100において受像層26を転写形成するものであってもよい。また、支持体上に直接転写可能な転写シートもあり、この場合には機能層を設けることなく記録を行うことができる。本実施形態においては、受像層26を有しない支持体23に、本記録装置100を用いて受像層87cを転写形成する場合を例として説明する。
【0046】
次に、本実施形態の記録装置100の詳細を以下に順次説明する。
図4は支持体供給部における支持体の積載状態を表す斜視図である。
支持体供給部33は、複数の支持体23を所定間隔で積層して載置するよう構成されている。通常、支持体23は、埃等が降り積もらないようにするため、記録面25が下側となるようにして載置する。また、支持体23は、記録面25に極力異物が付着しないようにするため、点接触で支持することが望ましい。この点接触による支持は、例えば図4に示す先端の尖った形状のピン45、或いは先端が球面のピンを用いる。ピン45は、支持体23が四角形である場合には、四隅を支持できるように少なくとも4本を配設する。また、支持体23の大きさや曲げこわさに応じて、必要とあれば4本以上ピンを配設してもよい。
【0047】
一枚の支持体23を支持する4本のピン45は、2本の支持バー46のそれぞれに2本ずつ上方に突設され、各支持バー46は、図3に示すように支持体供給部33の台座47に多段状に配設される。この台座47は、最上層の支持体23が所望の高さとなるように、昇降機構を有することが好ましい。この場合、昇降機構の高さ制御方法としては、支持体23の重量を検出して、支持体23の減少数に応じて高さを一定に管理する方法や、最上層の支持体23の位置を検出して高さを一定に管理する方法、或いは支持体23の厚さを記憶しておき、使用枚数を減算しながら高さを管理する方法等を採用することができる。
【0048】
記録装置100は、支持体供給部33とステージ27との間に搬入機構49を有している。また、記録装置100は、ステージ27と支持体受部35との間に排出機構51を有している。これらの搬入機構49及び排出機構51は、支持体23を保持するための真空吸引方式の吸盤53を有している。吸盤53は、少なくとも3個以上設け、好ましくは4個とする。それぞれの吸盤53には図示しないエア配管を接続し、このエア配管の端部には真空ポンプやブロア等の吸引源55を接続する。なお、吸盤の数は、支持体23のサイズ等により、必要に応じて増やしてもよい。
【0049】
搬入機構49及び排出機構51は、吸盤53を基台57に取り付けている。基台57は、図示しないスライドレール又はガイド溝によって、ステージ27と、搬入機構49又は排出機構51との間を往復できるようになっている。この基台57は、電動モータ、エアシリンダ、油圧シリンダ等のいずれかの駆動源を用いて駆動させる。また、搬入機構49、排出機構51は、上記した構成を一体化したリニアモータや、ロボットアームを用いるものであってもよい。
【0050】
記録装置100の本体は、記録ヘッド29の画像形成回路、記録ヘッド29の駆動モータ、ステージ27の駆動モータ、搬入機構49、排出機構51、第2の剥離手段200、吸引源55等を制御する主制御部59と、この主制御部59や吸引源55並びに各駆動モータ等へ電源を供給する電源部61を備えている。また記録装置100は、主制御部59とホストコンピュータ63とを通信線で接続し、画像形成制御、支持体23の供給及び排出等の制御が制御信号の送受信によって行えるようになっている。
【0051】
次に、支持体供給部33から支持体23を取り出してステージ27へ搬入する動作について説明する。
図5は記録ヘッド29とステージ27の動作を説明する平面図、図6は搬入機構49の基台57が支持体供給部33に進入して支持体23を吸着するまでの動作を(a)〜(d)で示した動作説明図、図7は搬入機構49が支持体23を保持して上昇し支持体供給部33から支持体23を取り出すまでの動作を(e)〜(h)で示した動作説明図である。なお、図6(a),(c),(d)及び図7(e)〜(h)は、図3に示す支持体供給部33の奥行き方向(紙面に垂直方向)の中央部からの断面を示しており、記録装置100側から支持体供給部33を見た位置関係を示す図6(b)のX1−X1断面に相当する。
【0052】
図5に示すように、記録装置100の本体において、記録ヘッド29は、ステージ27上から記録ヘッドスタンバイ位置65へ退避させておく。また、ステージ27は、支持体23の供給位置67に移動させておく。ここで、記録部39は、図1に示すように、中心位置が記録ヘッド29の記録原点位置69となる。またステージ27の移動範囲は、記録原点位置69を中心として、各面積がステージ27と同面積の第一象限、第二象限、第三象限、第四象限の範囲となる。つまりステージ27は、縦横サイズの二倍の距離を移動可能となっている。これにより記録原点位置69に位置した記録ヘッド29は、ステージ27上の全ての位置に相対的に走査可能となっている。
【0053】
搬入機構49は、図6(a)に示すように、基台57を、支持体供給部33の最上層に載置した支持体23の上方まで略水平方向に移動させる。基台57は、支持体供給部33において支持バー46と支持バー46から上方に突出しているピン45と干渉しない寸法となっている。例えば、図6(b)に示すように、Y方向に並んだピン45、45の内側に、基台57及び吸盤53が進入可能となる位置関係となっている。
【0054】
略水平方向に移動された基台57は、図6(c)に示すように、支持体23の上方で停止する。次いで基台57は、図6(d)に示すように下降を開始して、吸盤53が支持体23に当接したときに下降を停止する。この停止の制御は、例えば吸盤53に加わる反力を圧力センサ等により検出することで行うことができる。また、停止の制御は、下降の移動量を検出することで行ってもよい。
【0055】
搬入機構49は、吸盤53が支持体23に当接した状態で、吸引源55を駆動させて吸盤53に負圧を作用させる。この際、エア配管中の真空度が所定値になるまで基台57の上昇動作を保留する。エア配管内の真空度が所定値となった後、図7(e)に示すように、基台57を上昇させ、支持体23をピン45から浮上させて吸着保持する。支持体23は、吸盤53による吸着面と反対側の面(図7(f)の下面)が記録面25となる。このため、記録面25には吸盤による吸着跡が残ることはない。
【0056】
支持体23を保持した基台57は、図7(f)に示すように、略水平方向に記録装置100本体側へ移動する。このようにして支持体供給部33から支持体23を取り出した基台57は、図7(g)に示すように、記録装置100の本体手前で一旦停止する。次いで、図7(h)に示すように、基台57は、搬入機構49の図示しない反転装置によって上下を反転させ、記録面25が上向きとなるようにして支持体23を支持する。基台57は、この支持姿勢のまま、遮蔽フレーム41に形成した図示しない搬入開口部を通過して、支持体23をステージ27の上方まで搬入する。
【0057】
ここで、図8は底面からピンを突出させた状態のY方向から見たステージ27を表す断面図、図9は凹部に支持体を収容したステージ27の平面図、図10は凹部に支持体を収容したステージ27の断面図である。
【0058】
図8に示すように、ステージ27の上面には、支持体23の厚みと略同一の深さとなった平面視四角形状の凹部71を形成している。この凹部71は、ザクリ加工等により形成され、図9に示すように内部に支持体23を収容する。四角形状に形成した凹部71の対向する側面同士間の距離は、これら側面に対応する支持体23の対向する側面同士間の距離より長く形成されており、その結果、凹部71は、支持体23を遊びを有して収容している。
【0059】
また、この凹部71の底面には、支持体23を支持しながら持ち上げる昇降自在な複数のピン73が立設されている。また、凹部71は、直交する2つの側面のそれぞれに、対向する側面に向かって片寄せする突出自在な片寄せピン75を有している。
【0060】
図10に示すように、ステージ27は、凹部71周縁の土手部70及び凹部71の底面に、複数の吸引孔77を穿設している。この吸引孔77は、吸引源55にエア配管によって接続される。ステージ27は、吸引孔77からエアを吸引することで、支持体23を凹部71の底面に吸引固定するようになっている。なお、ステージ27の凹部71周縁の土手部70に穿設した吸引孔77は、後述する記録媒体を吸着固定するためのものである。
【0061】
図8に示すように。搬入機構49の基台57がステージ27の上方で停止した際、ステージ27はピン73を突出させている。この状態で、基台57は下降する。基台57は、支持体23がピン73に接したときに下降を停止する。この下降停止の制御は、例えば吸盤53に加わる反力を圧力センサ等により検出することで行うことができる。また、停止の制御は下降の移動量を検出することで行ってもよい。
【0062】
搬入機構49は、基台57が停止するとエア配管を大気に開放する。すると支持体23がピン73により支持される。搬入機構49は、吸盤53内の真空度が大気圧となるまで動作を停止した後、基台57を遮蔽フレーム41の通過開口部から平面記録装置100の本体外部へと退避させる。ステージ27は、ピン73を下降させることにより、支持体23を凹部71内に載置する。ステージ27は、支持体23が凹部71の底面に接したなら、直交する2つの側面から片寄せピン75を対向する側面に向かって移動させる。これにより、支持体23は、図9に示すように直交する2つの側面が、凹部71の直交する2つの側面に当接し、XY方向の位置決めが行われる。なお、図9に示した支持体23は、右上角部が記録原点位置69となる。
【0063】
次いで、ステージ27は、吸引源55によって吸引孔77からエアを吸気することで、支持体23を凹部71内の底面に吸引固定する。これにより、支持体23のステージ27への保持が完了する。
【0064】
ステージ27は、その上面に凹部71を設けたことにより、支持体23より面積の大きい記録媒体を重ねた際に、支持体23からはみ出した記録媒体をステージ27の凹部71周縁の土手部70に平坦なまま載せることができる。従って、段差による撓みやしわが記録媒体に生じ難くなり、記録面25に対する記録媒体の密着性が良好となる。
【0065】
次に、ステージに保持された支持体に対して記録を行うための構成について説明する。図11は記録媒体供給部31と記録部39とを表した要部構成図、図12は平面記録装置に使用する受像シート及び転写シートの断面図である。
図11に示すように、記録媒体供給部31は、受像シート供給部81と、転写シート供給部(転写シート供給手段)83とを備えている。受像シート供給部81は、記録部39に対して受像シートを供給することができる。また、転写シート供給部83は、複数の種類の転写シートを供給することが可能であり、記録部39に対して複数の種類の転写シートの中から1種類の転写シートを選択的に供給することができる。
【0066】
受像シート供給部81は受像シートロール85を有している。受像シートロール85は芯に受像シート87が巻回されたものである。受像シート87は、図12(a)に示すように、支持層87aに受像層87cを積層したものである。支持層87aとしては、PET(ポリエチレンテレフタレート)ベース、TAC(トリアセチルセルロース)ベース、PEN(ポリエチレンナフタレート)ベース等を用いることができる。受像層87cは、転写されるトナーを受け止める働きをなす。
【0067】
受像シート供給部81は、さらに、受像シート搬送部89を有している。受像シート搬送部89は、モータ(図示なし)と、駆動伝達用のベルト又はチェーン(図示なし)と、搬送用ローラ91、93と、支持ガイド95と、受像シート切断部97と、受像シートの端点を検出する検出センサ(図示なし)とを有している。搬送用ローラ91及び搬送用ローラ93はそれぞれ一対のローラを有している。このような駆動機構によって、受像シート87を記録部39へ送出或いは記録部39から戻したりすることができる。
【0068】
受像シートロール85は、先端部が搬送用ローラ91に挟まれた状態で、モータ等の前述の駆動機構によって受像シート87が引き出される。これによって、受像シートロール85は回転し、受像シート87が繰り出されていく。受像シート87はさらに搬送用ローラ93に挟まれ、支持ガイド95に案内されて搬送される。
【0069】
受像シート搬送部89によって搬送された受像シート87は、受像シート切断部97によって所定の長さに切断される。長さの測定には光センサ等の検出センサが利用される。即ち、受像シート87の先端を検出センサにより検出し、モータの回転数等を考慮すること等によって長さを測定できる。受像シート87は、この測定結果に基づいて所定の長さに切断され、記録部39へと供給される。受像シート切断部97は、図示しないカッタの他に支持部やガイドを有する。上記の駆動により受像シートロール85から繰り出された受像シート87は、上述した受像シート長の測定結果に基づいて、その搬送が停止された後、カッタによって所定の長さに切断される。
【0070】
以上のようにして、受像シート供給部81は、受像シートロール85の一部を繰り出して切断することによって、所定の長さの受像シート87を記録部39に対して供給する。
【0071】
一方、転写シート供給部83は回転ラック99を有している。この回転ラック99は、後述するように回転軸101を中心に回転駆動される。また、回転ラック99には、複数(図では6個)の転写シートロール103が収容されており、各転写シートロール103は回転軸101を中心にして「放射状」に配置されている。各転写シートロール103は、芯と、それに巻回される転写シート7と、芯の両側から差し込まれるフランジ(図示なし)とを有している。各々の転写シートロール103は、各芯を中心に回転自在に保持されている。フランジの外径は転写シート部分の径よりも大とすることで、転写シート部分が崩れないようになっている。
【0072】
各転写シート7は、図12(b)に示すように、支持層7a、光熱変換層7b、剥離可能な画像形成層(トナー層)7cを、この順序に積層したものである。支持層7aは、レーザ光が透過する物であれば、一般的な支持体材料(例えば上記した受像シート87の支持層87aと同じ支持体材料)から任意のものを選択できる。光熱変換層7bは、レーザエネルギを熱に変換する働きをする部分である。この光熱変換層7bの材料としては、カーボン、黒色物質、赤外吸収色素、特定波長吸収物質等、光エネルギを熱エネルギに変換する物質であれば、一般的な光熱変換材料から任意のものを選択できる。画像形成層であるトナー層7cとしては、例えばブラック(K)、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の4色の他、印刷用のシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)や、特色と呼ばれる金、銀、オレンジ、グレー、ピンク等がある。
【0073】
転写シートロール103においては、トナー層7cが支持層7aに対して外側になるように巻回されている。後述するように、トナー層7cはトナーインクを有しており、このトナーインクがレーザ露光により受像シートに転写される。
【0074】
図11では、6つの転写シートロール103が回転ラック99内に収容されている場合が示されている。この6種類の転写シートとしては、例えば、上記したブラック、レッド、グリーン、ブルーの4色の転写シートが含まれている。
【0075】
回転ラック99は、さらに、これらの複数の転写シートロール103のそれぞれに対応して、それぞれ転写シート繰り出し機構107を有している。この転写シート繰り出し機構107は、フィードローラ109と支持ガイド111とから成っている。図の例においては、このような転写シート繰り出し機構107が6つ設けられている。フィードローラ109はローラ109a、109bを有しており、ローラ109aは、後述するようにギヤ機構によってモータと接続され、モータによって駆動される。ローラ109aは、ローラ109bとの間で所定の圧力で転写シート7を挟み込むことができる。そして、ローラ109bは、ローラ109aの回転とは逆向きに回転することによって、転写シート7を搬送する。転写シート7は、ローラ109a、109bによって挟持され、送り出されたり或いは逆に戻されたりすることが可能である。また、転写シート7の搬送に伴って、転写シートロール103が回転する。
【0076】
このような構造を有する転写シート繰り出し機構107によって、転写シート7が記録部39に対して供給される。転写シート7の先端がフィードローラ109に挟まれた状態において、モータ等の前述の駆動機構によってフィードローラ109を駆動する。この駆動により転写シート7は繰り出されていく。また、転写シート7は、さらに後述する転写シート搬送部113において、所定長さに切断されて記録部39に対して供給される。
【0077】
以上のように、複数の転写シートロール103を収容する回転ラック99は、所望の種類の転写シート7を、転写シート搬送部113に対して選択的に供給することができる。
【0078】
転写シート搬送部113は、モータ(図示なし)と、駆動伝達用のベルト又はチェーン(図示なし)と、搬送用ローラ115、117と、ガイド119と、転写シート切断部121と、転写シートの端を検出する検出センサ(図示なし)とを有している。搬送用ローラ115、117は、それぞれ一対のローラを有している。これらローラ115、117は、駆動伝達用のベルト又はチェーンによってモータと接続されており、モータによって駆動されて、転写シート7を搬送する。
【0079】
このような駆動機構によって、転写シート7を記録部39の方へ送出したり、或いは逆に戻したりすることができる。また、このようにして搬送された転写シート7は、転写シート切断部121によって所定の長さに切断される。転写シート7の長さの測定には、光センサ等の検出センサが利用される。即ち、転写シート7の端を検出センサにより検出し、モータの回転数等を考慮すること等によって長さを測定できる。転写シート7は、この測定結果に基づいて所定の長さに切断され、記録部39へと供給される。転写シート切断部121は、図示しないがカッタの他に支持部やガイド等を有する。
【0080】
以上のようにして、転写シート供給部83は、転写シートロール103の一部を繰り出して切断することによって、所定の長さの転写シート7を記録部39に対して供給する。
【0081】
上記の転写シート7が繰り出されて消費されると、使用済みの転写シートロール103を取り外して、新しい転写シート7と交換する必要がある。この転写シートロール103の交換は、記録装置100の上部又は側部に設けた図示しない蓋を開けて行うことができる。この際には、回転ラック99を回転させることにより、交換対象の転写シートロール103を、蓋に対応する所定の交換位置に移動させておく。一方、受像シートロール85の交換も、蓋を開けることによって行う。
【0082】
記録媒体供給部31のガイド95、119と、記録部39との間には、記録媒体供給部31から送られた記録媒体(受像シート87又は転写シート7)が載るガイド板123が設けられている。ガイド板123は、ステージ27の移動に干渉しないように、上昇又は折り畳まれて退避するようになっている。
【0083】
ガイド板123の上方には、記録媒体の幅方向(図11の紙面垂直方向)に複数の吸盤を並べた吸盤列125を配設している。この吸盤列125は、吸引源55にエア配管によって接続され、さらに支持アーム等によって昇降方向及びステージ移動面に対して平行方向に移動自在に支持されている。吸盤列125は、ガイド板123の上方から下降することにより、ガイド板123上に載った受像シート87(又は転写シート7)の端部をガイド板123に押し付けて吸着する。受像シート87(又は転写シート7)の端部を吸引保持した吸盤列125は、ステージ27の記録媒体供給部31側とは反対側端部(始端側)まで移動することで、受像シート87(又は転写シート7)を引き出す。これによって、ステージ27上に保持した支持体23の上面に、受像シート87(又は転写シート7)が重ねられる。ここで、受像シート87の幅(X方向長さ)は支持体23の幅と略一致していることが望ましい。
【0084】
図13に剥離溝を設けたステージの凹部周縁の拡大斜視図を示した。
ステージ27の始端側である凹部71の周縁には、図13に示すように、第1の剥離手段の一構成要素としての剥離溝127が形成されている。剥離溝127は、ステージ27の右側面で開口し、後述の剥離爪が挿入可能となっている。吸盤列125によって引き出された受像シート87(又は転写シート7)の端部は、この剥離溝127を覆うようにしてステージ27上に被せられる。
【0085】
また、図11に示す記録部39のステージ27上方には、加圧ローラ(スクイーズローラ)129が配設され、このスクイーズローラ129は昇降方向及びY方向に移動自在に支持されている。スクイーズローラ129は、始端側に移動された吸盤列125の記録媒体供給部31側の近傍で下降して、受像シート87(又は転写シート7)の端部を押さえ付けた後、受像シート87(又は転写シート7)を押圧しながら記録媒体供給部31側へ転動することで、受像シート87(又は転写シート7)を支持体23にスクイーズし、受像シート87(又は転写シート7)のシワを伸ばすように動作する。
【0086】
記録部39は、スクイーズローラ129の他に、補助的にヒートローラを備えていてもよい。ヒートローラは、スクイーズローラ129によるスクイーズの終了した受像シート87(又は転写シート7)上を、さらに加熱押圧しながら転動する。このようなヒートローラを備えれば、スクイーズローラ129のみを用いて受像シート87(又は転写シート7)を支持体23に密着させる場合に比べて、より高い密着力で受像シート87(又は転写シート7)を支持体23に密着させることができ、剥離強度を向上できる。また、このスクイーズローラ129自身がヒートローラを兼ねていてもよい。
【0087】
上述の手段を用いて支持体23の記録面上に受像シート87を密着させたら、次に、支持体23に密着した受像シート87を剥離することで、支持体23の記録面25に受像層87cを形成する。
【0088】
図14は記録部における受像シート87の剥離動作を示す説明図である。記録部39は、昇降方向及びY方向に移動する第1の剥離ローラを有している。本記録装置では、この第1の剥離ローラは、スクイーズローラ129が兼用している。
【0089】
また、記録部39は、図13、図14に示すように、ステージ27の始端側に剥離爪131を有している。この剥離爪131は、上記したステージ27の上面に設けた剥離溝127に進入可能に設けられ、不使用時にはステージ27等との干渉を避けるため、退避位置に移動するようになっている。
【0090】
受像シート87の剥離の際は、剥離ローラを兼ねたスクイーズローラ129を吸盤列125の剥離進行方向上流側近傍に下降させ、受像シート87の端部近傍をスクイーズローラ129によって押圧する。次いで、吸盤列125を少し上昇させ、剥離溝127に剥離爪131を進入させる。そして、剥離爪131をステージ27や支持体23に干渉しない位置まで少し上昇させ、スクイーズローラ129に接近する方向に移動させる。
【0091】
その後、図14(a)に示すように、スクイーズローラ129の位置を固定したままで、吸盤列125と、受像シート87と、支持体23と、ステージ27とを共に、スクイーズローラ129から離反する方向(−Y方向)に移動させることで、剥離力がスクイーズローラ129の押し付け部に加わり、さらにこの押し付け部が支持体23の一方の端部から他方の端部へと相対移動することで、記録面全面からの受像シート87の剥離が可能となる。
【0092】
受像シート87が支持体23から剥離されることで、受像層87cが支持体23の記録面25に転写され、支持層87aのみとなる。この支持層87aは、吸盤列125に吸引保持されたままとなる。吸盤列125は、支持層87aを吸引保持した状態で、図14(b)中の右方向(−Y方向)に移動し、遮蔽フレーム41に設けた通過開口部を通過して、不要となった支持層87aを廃棄箱37に投入して廃棄する。
【0093】
次いで、受像層87cを形成した支持体23の上面には、記録媒体供給部31から受像シート87と同様にして転写シート7が供給される。転写シート7は、記録媒体供給部31の転写シート搬送部113から供給される。この転写シート7の面積はステージ27の凹部71の面積、つまり支持体23の面積より大きくなっており、支持体23からはみ出した転写シート7の周縁は、ステージ27の凹部71周縁の土手部70に載った状態となる。この状態で、吸引孔77(図10参照)からエアーを吸引し、転写シート7の周縁を凹部71周縁の土手部70に吸着固定して、転写シート7を支持体23の記録面に密着させる。
【0094】
次に、この転写シート7の上方から、記録ヘッド29を転写シート7に対して相対的に走査して露光記録を行う。図15は記録ヘッド29と支持体23(転写シート7)との相対移動方向を表す斜視図、図16は記録ヘッドのスポット列による記録動作を示す説明図で、(a)は記録ヘッド29により形成されるスポット列を表す説明図、(b)はスポット列を走査することによる記録過程の説明図である。
【0095】
この記録動作は、図15に示すように、記録ヘッド29を記録原点位置からX方向へ主走査すると共に、Y方向へ副走査することによって行われる。記録開始時にはステージ27は原点位置にあり、記録ヘッド29はスタンバイ位置65(図1参照)から記録原点位置69へと移動する。記録に際し、記録ヘッド29は記録面25の全面を走査することになるが、この走査は、記録ヘッド29のみの移動、ステージ27のみの移動、或いは記録ヘッド29及びステージ27の双方の移動によって行うもののいずれであってもよい。つまり、記録ヘッド29と支持体23とが相対的に移動すればよい。本実施形態では、記録ヘッド29を記録原点位置69に固定し、ステージ27をXY方向に移動する場合を例に説明する。
【0096】
記録ヘッド29は、レーザービームLbの照射により、図16に示すように、複数のスポットSpを転写シート7の背面に形成する。これらスポットSpは、少なくとも副走査方向に複数個を並べて形成される。これら複数のスポットSpは、図17に記録ヘッド29の模式的な拡大図を示すように、副走査記録方向上流端のスポットSp1が副走査記録方向下流端のスポットSp2より主走査記録方向下流側に配置される向きで傾斜させることが好ましい。つまり、スポット配列を一次元配列として、副走査記録方向上流端のスポットSp1が副走査記録方向下流端のスポットSp2より主走査記録方向下流側に配置される向きで傾斜させることで、記録時に、記録局部で発生したガスが副走査記録方向下流側に逃がされる。これにより、記録済領域のトナー層7cと受像層87cとの間にガスが残留することがなくなり、その結果、トナー層7cと受像層87cとの密着性が保たれ、画像欠陥が防止されて、良好な画像が得られるようになる。
【0097】
記録ヘッド29には、ホストコンピュータ63から、主制御部59を介して画像、文字等のパターンデータが送られる(図3参照)。また、ホストコンピュータ63からは主制御部59を介してステージ27等の駆動モータに移動制御信号が送られる。これにより、記録ヘッド29と支持体23とが相対的に移動制御され、転写シート7に画像が形成される。本実施形態では、上記の相対動作によって記録範囲の全面を走査し、画像データの存在する部分のみレーザービームLbを照射して記録を行う。
【0098】
次に、上記のように構成した記録装置100によって所望の画像を支持体23に記録する一連の基本的な手順を図18に基づいて説明する。なお、転写シートを複数回の記録に使い回しする場合の手順については後で詳しく述べる。
【0099】
以下では、ブラック(K)、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の4色を用いて、ブラックマトリクスやカラーフィルタ形成のための画像(ストライプ状のパターン)を記録する場合についての動作手順を説明する。
【0100】
図18は記録工程を概念的に表した説明図である。
図18に示すように、先ずステップ1において、支持体供給部33(図3参照)から支持体23を搬入機構49によって記録部39に供給する。即ち、記録部39のステージ27に、上記した動作手順によって支持体23を凹部71に固定する(図10参照)。
【0101】
次いで、ステップ2にて、記録媒体供給部31からステージ27上の支持体23に受像シート87を供給し、受像シート87を載せる(図11参照)。受像シート87は、スクイーズローラ129によって支持体23に密着させる。
この後、受像シート87は、ステップ3において、ヒートローラを用いてさらに加熱圧着(即ち、ラミネート)してもよい。
【0102】
次いで、ステップ4にて、受像シート87を支持体23から剥離することにより、受像シート87の受像層87cを支持体23に転写する。受像層87cが転写された支持層87aは、吸盤列125によって記録部39から搬出し、廃棄箱37に廃棄する。なお、以上のステップ2〜ステップ4は、支持体上に直接転写する場合や、受像層を予め備えた支持体の場合には不要となる。
【0103】
次いで、ステップ5にて、記録媒体供給部31の転写シート供給部83から転写シート7をステージ27上に供給する。転写シート7は、所定長に切断されたものが、スクイーズローラ129によって支持体23上に密接される。この後、転写シート7は、受像シート87の場合と同様に、ステップ6にてヒートローラを用いてさらに加熱圧着(即ち、ラミネート)してもよい。
【0104】
次いで、ステップ7にて、予め与えられた画像データに基づいて、転写シート7上に記録ヘッド29からレーザービームLbが出射され、スポットSpの所定のものがオンオフ制御されると共に、これに同期してステージ27が移動される。つまり、所定のスポットSpが転写シート7の背面(図18の上面)を画像様に走査する。ここで、与えられた画像データは、各色ごとの画像にさらに色分解されており、レーザ露光は、色分解された各色ごとの画像データに基づいて行われる。これにより、支持体23の受像層87cに転写シート7のトナー層7cが転写され、支持体23上に本例において最初の記録色であるブラック(K)での画像が形成される。
【0105】
以上のようしてブラック(K)の画像記録が終了したなら、ステップ8にてブラックの転写シート7を支持体23から剥離する。基本動作における転写シート7剥離(転写シートの廃棄時)は、受像シート87の場合と同様の手順で行う。また、転写シート7を複数回使い回すときは、後述する第2の剥離手段(剥離保持手段)を用いて剥離する。いずれの場合も、支持体23に密着した転写シート7を剥離することで、支持体23の受像層87cに転写シート7の色の画像が形成される。
【0106】
そして、別の種類の転写シート7の供給が必要な場合は、上記のステップ5〜8までの処理を繰り返す。つまり、他のレッド、グリーン、ブルーの各色の転写シート7について、ステップ5〜8までの各動作が繰り返される。その結果、4色のトナー層7cのトナーインクKRGBが1枚の支持体23に転写され、支持体23の記録面25上に所望のパターン画像が形成される。
【0107】
記録の終了した支持体23は、排出機構51によって記録部39から排出して支持体受部35にスタックする。この排出動作では、先ず、ステージ27の吸引孔77(図10参照)からの吸引を解除する。次いで、凹部71の底面からピン73を突出させて、支持体23をステージ27から浮上させた状態に支持する。次いで、排出機構51の基台57を支持体23の下面側に進入させる。この際、基台57は、吸盤53が上向きの状態となっている。次いで、基台57は、上昇を開始し、吸盤53が支持体23に当接したとき、上昇を停止する。
【0108】
排出機構51は、吸盤53が支持体23に当接した状態で、吸引源55を駆動させて吸盤53に負圧を作用させる。この際、エア配管中の真空度が所定値になるまで、基台57の上昇動作を保留する。エア配管内の真空度が所定値となった後、基台57を上昇させ、支持体23をピン73から浮かせて吸着保持する。この際、支持体23は、吸盤53による吸着面と反対側の面(上面)が記録面25となるため、記録面25に形成された画像を傷つけることがない。
【0109】
支持体23を保持した基台57は、略水平方向に移動する。このようにして記録部39から支持体23を取り出した基台57は、遮蔽フレーム41の通過開口部を通過した直後、一旦停止する。基台57は、この位置で、排出機構51の図示しない反転装置によって上下を反転させ、記録面25が下向きとなるようにして支持体23を支持する。基台57は、この支持姿勢のまま、支持体23を支持体受部35の上方まで搬入する。
【0110】
支持体受部35は、支持体供給部33と同様に、支持体23を間隔を有して積載するピン45を有している。排出機構51の基台57は、水平移動してこのピン45の上方に支持体23を位置合わせして停止する。次いで、基台57は、下降を開始し、支持体23がピン45に当接したとき、下降を停止する。
【0111】
排出機構51は、この停止位置で、エア配管中の真空度が所定値になるまで、基台57の上昇動作を保留する。エア配管内の真空度が所定値となった後、即ち吸盤53による吸引保持が解除された後、基台57を上昇させ、支持体23をピン45上に受け渡す。支持体23を支持体受部35に排出させた基台57は、次の支持体23の排出に備えて待機位置へと移動する。
【0112】
以上の各動作を繰返すことにより、複数の支持体23に、ブラックマトリクスやカラーフィルタ等のパターンを連続的に形成することができる。
【0113】
なお、上記の説明では、記録ヘッド29を記録原点位置69に固定し、ステージ27を主走査方向及び副走査方向に移動する場合を例に説明したが、ステージ27を固定とし、記録ヘッド29を主走査方向及び副走査方向に移動する構成としてもよい。
【0114】
以上、記録装置100の基本構成及び基本動作を中心に説明した。次に、転写シートを複数回の記録に使い回しする場合の構成と動作について説明する。ここでは、説明の簡単化のため、1種類の転写シート(例えばレッド=R)を複数回の記録に使い回す場合について述べる。
【0115】
図19に転写シートを複数回の記録に使い回す場合の転写シートの剥離動作を示す動作図説明図を示した。
構成としては、まず、図19に示すように、第2の剥離手段(剥離保持手段)を構成する剥離ローラ201が主体となる。剥離ローラ201は、記録が行われた後の転写シート7を支持体23から剥離すると共に剥離した転写シート7を保持し、次の記録のためにステージ27に搬入された支持体23の記録面上に、保持した転写シート7を重ね合わせる役目を果たすものである。この剥離ローラ201は、ステージ27の上方空間に移動自在に設けられており、前述した基本動作の際には、他の手段との干渉を避けるように、図19(a)に示すよう初期位置に退避している。
【0116】
剥離ローラ201は、転写シート7の供給方向(長さ方向=Y方向)と直交する方向(X方向)に軸線を向けて設けられており、剥離動作の開始指令が出されると、前記の初期位置から、ステージ27上の支持体23の上に重ね合わされた転写シート7の始端(図中右端)の上方位置まで所定の経路で移動し、転写シート7の上面に下降する。
【0117】
そして、その状態で図19(b)に示すように、剥離ローラ201とステージ27を相対的にY方向に移動しつつ、その移動速度に見合った速度で剥離ローラ201を回転させることにより、転写シート7を始端から剥離ローラ201の外周(円筒体周面)に巻き取って行く。最終的に巻き取りが終了して剥離ローラ201が転写シート7を保持すると、剥離ローラ201は図19(c)に示すように、初期位置または保管位置に移動して停止する。
【0118】
図20に剥離ローラ201の具体的構成例を示す外観斜視図(a)と、その外周面の展開図(b)を示した。この剥離ローラ201は、真空吸引により転写シート7を吸着保持するタイプとして構成されている。
【0119】
剥離ローラ201は、その周長が転写シート7の長手方向の長さ(Y方向の長さ)よりも長く設定されており、外周面に、転写シート7を吸引するための多数の吸引孔202を有している。吸引孔202は、剥離ローラ201の軸線方向に沿って列状に設けられ、各列が所定間隔をおいて周方向に配列されている。この場合、剥離ローラ201の周方向における吸引孔202の分布は、転写シート7の長手方向の端部を吸引するために配置密度が高く、長手方向の中間部を吸引する位置に向けて徐々に疎になっている。その疎密の分布は、吸引孔202の列の周方向間隔を変化させることにより形成している。特に、転写シート7の始端を吸引する位置の吸引孔203は、各吸引孔を連結した溝孔として形成し、吸着力を強めている。
【0120】
剥離ローラ201は、ローラ内空間部を図示略の吸引源(真空ポンプやブロア)によって負圧にすることで、各吸引孔202、203から外気を吸引し、それにより、外周面に接触する転写シート7を吸着する。この場合の吸引源は、ステージ27等の吸引源を共通に使用することができ、その場合は、吸引経路の切り替えを行う切り替え手段を設ける。
【0121】
なお、本実施形態においては、真空吸引により転写シート7を吸引保持するタイプの剥離ローラ201を示しているが、剥離ローラに転写シート7の先端を機械的にチャッキングできる機構を設けて、転写シートを剥離及び保持するように構成することも可能である。その場合、そのチャッキング機構は、エア駆動やモータ駆動とすることができる。また、通常は電力等のエネルギーを与えなくとも、チャッキング状態を保つことができるように、バネ等の保持部材を組み込んで構成することもできる。
【0122】
ただし、簡単な構成及び操作で転写シートの剥離、保持、支持体への戻し動作を行うには、真空吸引により転写シート7を吸着保持するタイプの方が、機械的なチャッキング機構を用いるタイプのものよりも優れる。
【0123】
図21は第2の剥離手段200を含む制御系のブロック図である。第2の剥離手段200は、剥離ローラ201を回転駆動する剥離ローラ回転駆動部211と、剥離ローラ201の回転方向の位置を検出する剥離ローラ回転方向位置検出部212とを有する。また、後述するように剥離ローラを軸方向へスライド可能に構成する場合には、剥離ローラ軸方向移動駆動部216と、剥離ローラの軸方向の移動位置を検出する剥離ローラ軸方向移動位置検出部217とを有する。これらの要素は全て主制御部59に接続されており、主制御部59が、各検出部212、217の検出信号に基づいて、各駆動部211、216に駆動信号を与えることで、剥離ローラ201の回転方向位置や軸方向位置を制御する。
【0124】
剥離ローラ回転方向位置検出部212は、エンコーダ装置等の高精度の角度検出装置で構成することにより、正確な回転方向位置が検出可能になる。また、回転方向の基準位置さえ検出できればよいという場合には、フォトセンサ等の簡易なセンサで構成することもできる。また、剥離ローラ回転駆動部211の駆動源としては、ステッピングモータやサーボモータ等を採用することが高い回転精度と制御の容易性を得る上で好ましい。また、各種モータにギヤ機構等を組み合せることで、更に高精度の回転位置制御も可能となる。
【0125】
第2の剥離手段200は、その他の構成要素として、転写シート7の剥離動作や戻し動作を行うために、剥離ローラ201を所定の経路で移動させるローラ移動機構や、その位置合決め手段等を有している。また、剥離ローラ201を転写シート7の始端位置上方に位置合わせするための位置検出センサを有している。このように、適宜の位置にセンサを設けて、剥離ローラ201の位置検出ができるようにすることが望ましい。
【0126】
また、記録装置100の制御系には、図21に示すように、前述した吸引源55を構成する要素として、吸引装置251と吸引力調整部253とを設けている。吸引装置251は真空ポンプやブロア等よりなり、吸引力調整部253は流路切替弁や流量調整弁等の組み合せよりなる。剥離ローラ201やステージ27等に設けられた吸引室は、吸引力調整部253を介して吸引装置251に接続されており、それにより、吸引力を自在に調整できるようになっている。また、記録部39の他の要素としては、記録ヘッド29とステージ駆動部260とが設けられている。ステージ駆動部260は、ステージ27をX方向及びY方向に移動させるものである。
【0127】
また、この記録装置100には、転写シートの保持状態検出手段としての撮像カメラ(CCDカメラ等)301を備えた撮像部300が設けられている。この撮像カメラ301は、前述の剥離ローラ201によって転写シート7を支持体23から剥離して保持した際に、その転写シート7における前回の記録位置(既記録位置)を確認する。これにより、転写シート7を2回以上の記録に使い回す場合に、前回の記録位置と重ならないように次の記録を行うことが可能となる。つまり、前回の記録位置を正確に把握して次の記録に備えることができる。撮像カメラ301の撮像データは主制御部59に送られ、主制御部59は、その撮像データを画像処理等の手法で解析することによって、転写シート7の既記録位置、つまり転写シート7における記録開始位置と傾斜角度とを割り出す。
【0128】
図22は転写シート7上の既記録位置(記録済み部2)の検出項目の説明図である。1回の記録を終えた転写シート7には、例えば、図示のような記録痕、即ち記録済み部2が残る。この記録済み部2の撮像データから、記録開始位置の情報と、記録水平線の情報と、記録垂直線の情報とを抽出する。ここで、記録開始位置は、記録開始端の記録痕、図示例では矩形の中心点として定義してある。また、記録水平線は、横方向に配列された記録痕の中心点を通る線として定義してあり、記録垂直線は、縦方向に配列された記録痕の中心点を通る線として定義してある。記録開始位置の情報からは、予め記録装置100自体の備える基準点から、どの程度転写シート7の記録位置がずれているかが分かる。また、記録水平線及び記録垂直線の情報からは、予め記録装置100自身の持っている水平基準線、垂直基準線に対して、どれだけ転写シート7の記録位置が傾斜しているか、つまり、記録傾斜角度が分かる。
【0129】
転写シート7を剥離した後、再度装着して未記録部分3にて記録する場合には、まず、このようにして検出した前回の記録位置のデータに基づいて、転写シート7を支持体に戻す位置を補正したり、記録する画像データを補正したりする。つまり、補正の仕方としては、転写シート7を次の支持体23の上に戻すときに、位置を補正しながら戻す方法と、位置ずれのデータを反映させて次に記録する画像データを補正する方法とがある。前者の転写シート7の戻し位置を補正する方法としては、剥離ローラ201の位置やローラ軸の方向(角度)を変化させて補正する方法と、剥離ローラ201で保持した転写シート7をステージ27上に戻すときに、ステージ27の位置や水平面内の回転角度を変化させて補正する方法とがある。
【0130】
剥離ローラ201の位置や角度を変化させることにより、保持している転写シート7の支持体23への戻し位置を補正する場合は、次のように行える。まず、剥離ローラ201の位置を変化させるには、剥離ローラ201の回転方向位置制御又は軸方向位置制御により行う。また、剥離ローラの角度を変化させるには、予め剥離ローラ201の支持軸を水平方向(XY平面に平行な方向)に揺動自在に支持しておき、エアシリンダ等のアクチュエータで必要な角度だけ傾斜させることで行う。このように、剥離ローラ201をこのように位置制御及び傾斜角制御することで、ステージ27上の支持体23の上に、記録開始位置や記録傾斜角度を補正した状態で転写シート7を重ね合わせることができる。
【0131】
また、ステージ27の位置や角度を変化させることにより、剥離ローラ201の保持している転写シート7の支持体23への戻し位置を補正する場合は、次のように行える。まず、ステージ27の位置を変化させるには、ステージ駆動部260により、ステージ27をX方向及びY方向に変位させることにより行う。また、ステージ27の角度を変化させるには、予めXY平面内においてステージ27を微小角度回転可能に構成しておき、ボールネジナット等のアクチュエータで必要な角度だけ回転させることで行う。このように、ステージ27をこのように位置制御及び回転角制御することで、ステージ27上の支持体23の上に、記録開始位置や記録傾斜角度を補正した状態で、剥離ローラ201に保持された転写シート7を重ね合わせることができる。
【0132】
図23は撮像部300を中心に示した制御系の説明図である。撮像部300は、剥離ローラ201で剥離し保持している転写シート201の始端部周辺(始端吸着部205の近傍)を撮像する撮像カメラ301と、撮影対象部分を照明するランプ303と、撮像カメラ301を制御する撮像制御部305と、ランプ303を制御する照明制御部307とを有する。これら撮像制御部305、照明制御部307には、主制御部59から制御信号が入力され、撮像カメラ301の撮像タイミングやランプ303の点灯タイミング等を制御する。主制御部59には、撮像カメラ301で撮影した撮像データが入力され、主制御部59は、撮像カメラ301から送信されてくる撮像データを解析することにより、転写シート7上における前回の記録位置を検出する。そして、その検出結果に基づいて、転写シート7を次の支持体23に戻すときの戻し位置を補正する。
【0133】
補正する場合の動作としては、例えば、剥離ローラ201の回転方向位置検出部212の信号に応じて、主制御部59がローラ回転制御部211bに信号を送り、モータ211aによって剥離ローラ201を補正量に見合った角度だけ回転させる。また、主制御部59が、ステージ駆動部260に駆動信号を送り、ステージ27を補正量に見合った量だけ変位させる。なお、主制御部59には、一連の補正動作を行うに当たっての必要な画像データを格納するための画像メモリ310が付設されている。
【0134】
ところで、上述したような剥離ローラの回転方向位置検出部212を備えることにより、第2の剥離手段200は、吸着保持した転写シート7を支持体23の記録面上に戻すときに、剥離ローラ201の回転位置を高精度で制御することで、支持体23の記録面に対する転写シート7の戻し位置を任意に且つ正確に変化させることができる。従って、転写シート7を剥離ローラ201上で周方向にずらしながら、次に搬入された支持体23に対して戻すことができる。その点について以下に説明する。
【0135】
図24(a)〜(d)は、剥離ローラ201を用いて転写シート7を剥離して保持するまでの動作説明図、図25(a)〜(f)は、保持した転写シート7を、次にステージ27上に搬入された支持体23の上に戻して重ね合わせるまでの動作説明図である。
【0136】
支持体7上の記録に使用した転写シート7を一時的に剥離して保持する場合には、まず、図24(a)に示すように、剥離ローラ201を転写シート7の始端上方に移動する。その際の位置決めには位置検出センサ220の信号を用いる。転写シート7の始端上方まで剥離ローラ201を移動したら、剥離ローラ201の始端吸着部205(溝孔である吸引孔203を形成した部分に相当する)を、転写シート7の始端の直上に位置決めし、その状態で剥離ローラ201を下降することで、図24(b)に示すように、剥離ローラ201の始端吸着部205を転写シート7の始端上面に接触させる。この状態で剥離ローラ201に真空吸引力を作用させることで、転写シート7の始端を吸着する。
【0137】
次に、その状態で剥離ローラ201を巻き取り方向に回転させながら、剥離ローラ201とステージ27とを、剥離ローラ201の周速に対応した速度でY方向に相対移動させる。すると、図24(c)に示すように、転写シート7は、剥離ローラ201の外周面からの吸引力を受けているので、剥離ローラ201の外周面に巻き取られて行く。終端までの全長分を吸着したら、図24(d)に示すように、剥離ローラ201を上方に移動して保管位置に待避させる。保管状態においては、ほとんどの吸引孔202が転写シート7で塞がれることになるので、吸引力を一定に制限した状態に保つ。
【0138】
このような剥離動作の際に、剥離ローラ201の吸引力とステージ27の吸引力(転写シート7の周縁部を吸着している)を各々制御し、無理なく転写シート7の巻き取りが行われるようにする。例えば、剥離ローラ201の吸引力を最大にした状態で、ステージ27の吸引力を巻き取りの進行に従って徐々に下げることで、転写シート7を巻き取って行く。また、前述した剥離爪131を併用することにより、剥離しやすくすることもできる。また、真空吸引式でなく機械式のチャッキング機構を使う場合は、剥離開始時の転写シート7の固定を、剥離爪131の動きと連動させることで、簡単にチャッキングすることができる。
【0139】
次に、剥離ローラ201の外周面に保持した転写シート7を、新たにステージ27上に搬入した支持体23の上面に戻す場合は、まず、図25(a)に示すように、剥離ローラ201を、ステージ27上の転写シート7を戻すべき位置の始端上方に移動する。剥離ローラ201を移動したら、図25(b)に示すように、剥離ローラ201を回転角制御することで、転写シート7の始端を吸着保持している始端吸着部205を、ステージ27上の転写シート7の始端を戻すべき位置の直上に位置決めする。この場合、転写シート7の始端を戻すべき位置は、支持体23を収容する凹部71周縁の土手部70であり、ここには吸引孔77が穿設されており、転写シート7を吸着可能にしている。
【0140】
次に、その状態で、図25(c)に示すように、剥離ローラ201の下側に撮像カメラ301を配置し、剥離ローラ201に保持されている転写シート7の始端周辺の画像を、撮像カメラ301により撮像する。そして、その画像データに基づいて、剥離ローラ201に保持された転写シート7上における前回の記録位置を検出する。次に、その検出結果に基づいて、剥離ローラ201またはステージ27を位置補正し、その状態で剥離ローラ201を下降することで、図25(d)に示すように、剥離ローラ201の外周に巻き取り保持してある転写シート7の始端を、ステージ27の始端側部分(図の右端)に接触させる。この状態で、ステージ27に真空吸引力を作用させることで、転写シート7の始端をステージ27上に吸着する。
【0141】
次に、剥離ローラ201の吸引力を徐々に弱めながら、図25(e)に示すように、その状態で剥離ローラ201を巻き戻し方向(=転写シート7を始端から巻き戻すので巻き取り時と同じ方向)に回転させ、併せて剥離ローラ201とステージ27とを、剥離ローラ201の周速に対応した速度でY方向に相対移動させることにより、転写シート7を支持体23上に戻して行く。終端まで戻したら、図25(f)に示すように、剥離ローラ201を上方に移動して初期位置に待避させる。
【0142】
このように転写シート7を新たにステージ27上に搬入した支持体23の上に戻すときに、剥離ローラ201の回転角度を精度良く制御することができるので、先に剥離したときと略同じ位置に戻したり、先に剥離したときと周方向(転写シート7の長さ方向)に位置をずらして戻したりすることができる。しかも、撮像カメラ301の映像により前回の記録位置を正確に把握することができるので、記録位置の基準位置からのずれを補正した上で、転写シート7を支持体23の上に戻すことができる。
【0143】
なお、機械式のチャッキング機構を使う場合は、転写シート7の戻し開始時に、転写シート7のチャッキングを解除して、ステージ27の吸引をONにすればよい。その場合、ステージ27側の戻し予定位置の先端部に、転写シート7の始端を押さえる押さえ機構を設けておくと、より安定した動作で戻すことができる。
また、図24(a)と図25(a)における剥離ローラ201の停止制御は、位置検出センサ220による方式以外にも、機械的な付き当てにより停止させたり、リミットスイッチにより停止させたり、リニア位置センサにより停止位置を制御する等の任意の方式が採用できる。
【0144】
次に、外周面上に保持した転写シートをステージ27上に戻すときに、X方向に位置をずらして戻すことのできる剥離ローラの一構成例について述べる。
図26は自身の軸線方向にスライドできるように構成した剥離ローラ271を一例として示している。この剥離ローラ271は、中に通した支持軸273の周囲に回転自在に取り付けられており、支持軸273の一端が、ブラケット275に対して軸方向移動自在に固定されている。また、剥離ローラ271の他端に設けた軸部277が他方のブラケット279に対して回転自在に支持され、モータ281を駆動することで、ギヤ283を介して剥離ローラ271を回転させることができるようになっている。また、図中の285は、支持軸273を軸方向に変位させるスライド駆動部であり、このスライド駆動部285のモータ286を回転駆動することにより、支持軸273に取り付けた剥離ローラ271を、図26(a)に示す左端位置と、(b)に示す右端位置との間で軸方向にスライドさせることができるようになっている(剥離ローラ軸方向移動駆動部216に相当)。なお、前述した真空吸引方式を採用する場合は、剥離ローラ271の内部空間282を吸引源に接続する。
【0145】
この剥離ローラ271の支持機構には、図示しないが、前述の剥離ローラ軸方向移動位置検出部217が設けられており、軸方向の任意の位置で剥離ローラ271を位置決め停止することができるようになっている。例えば、少なくとも、初期位置と、ストライプ形状の配置ピッチで1ピッチ及び1.5ピッチ分だけ初期位置から離間した位置との停止位置が設定されるように構成することが望ましい。また、対応の柔軟性を持たせるために、任意の位置に停止可能にすることが好ましい。
【0146】
以上説明した機構を用いて、1枚の転写シートを複数回の記録に使い回す本発明の記録方法について詳細に説明する。
本発明の記録方法は、支持体23から転写シート7を剥離し、剥離した転写シート7を保持し、保持した転写シート7における前回までの記録位置を検出し、次に搬入した支持体23の記録面上に、剥離後の転写シート7を戻して重ね合わせ、前記記録位置の検出結果に基づいて転写シートの戻し位置を変更したり、記録する画像データを変更したりして、転写シート7の記録済みのストライプ間に存在する未記録部分を用いて支持体23への記録を行うというものである。
【0147】
ここでは、未記録部分で記録する際のずらし方を違えた幾つかの例と、前回までの記録位置の検出結果に基づいての補正の仕方を違えた幾つかの例について説明する。なお、ここで形成の対象とする最終画像は、レッド、グリーン、ブルーの同幅のストライプを等ピッチで順番に配したパターン画像であり、例えば、そのうちのレッドの記録を行う場合を想定して以下の説明を行う。
【0148】
(第1の記録方法)
図27は第1の記録方法の説明図、図28〜図30はその方法を実施する際の動作順序を示すフローチャートである。
第1の記録方法では、1回目には図27(a)に示すように、転写シート7を支持体(支持体A)23の記録面上に重ねて1回目の記録を行う。この結果、支持体Aからの剥離後には、図27(b)に示すような転写シート7が得られる。この転写シート7には、記録済みのストライプ部分(色抜けした記録済み部分2)の間に、2ストライプ分の相当面積を超える大きさの未記録部分(まだ使用可能な領域)3が残る。
【0149】
そこで、図27(b)に示すように、次の支持体Bの上に重ね合わせる際に、剥離して保持した転写シート7を、支持体Bの記録面上に剥離前と略同一位置で戻し、そして、ストライプ形状の長手方向と直交する方向(ストライプの幅方向=図の左右方向)に、記録位置5を、ストライプの配置ピッチで1ピッチ分ずらして記録する。即ち、ストライプ形状を含む画像データに、ストライプ幅で1ピッチ分の平行移動を指令する補正を加えることで、記録位置5を1ピッチだけずらして2回目の記録を行う。このようにして、記録済みのストライプ部分の間に存在する未記録部分3を用いて支持体Bへの記録を行う。
【0150】
ところで、転写シート7を支持体Aから剥離した際、剥離の仕方などによっては転写シート7に位置ずれが生じることがある。そのため、位置ずれの大きさを予め把握しておく必要がある。あるいは、次の記録を正確に行う上でも、前回の記録位置を正確に把握しておく必要がある。そこで、本記録方法では、前述したように剥離ローラ201の外周に保持した状態で転写シート7の始端周辺を撮像カメラで撮影し、その撮像画像から前回の記録位置を検出する。そして、その記録位置の検出結果に基づいて、次の支持体Bに対する転写シート7の戻し位置や、記録する画像データを補正して記録を行う。
【0151】
このように2回目の記録を行った結果、支持体23からの剥離後には、図27(c)に示すような転写シート7が得られる。この転写シート7には、記録済みのストライプ部分(色抜けした記録済み部分2)の間に、1本のストライプ分の相当面積を超える大きさの未記録部分(まだ使用可能な領域)3が残る。
【0152】
そこで、3回目には図27(c)に示すように、次の支持体Cの上に重ね合わせる際に、剥離して保持した転写シート7を支持体Cの記録面上に剥離前と略同一の位置で戻し、そして、ストライプ形状の長手方向と直交する方向(ストライプ形状の幅方向=図の左右方向)に、記録位置5をストライプ形状の配置ピッチで更に1ピッチ分ずらして記録する。このようにして、前の2回の記録で残っている未記録部分3を用いて支持体23への記録を行う。この場合も、前回と同じような補正を実施した上で記録を行う。
【0153】
3回目の記録を終えると、図27(d)に示すように、転写シート7の未記録部分が、記録するストライプ形状の領域よりも狭くなるので、先に説明した基本動作に基づいて、つまり吸盤列125や剥離爪131を用いた基本動作により、転写シート7を廃棄箱37へ排出する。
【0154】
このように1枚の転写シート7で3回の記録を行い、3回の記録後に使用できる未記録領域が少なくなった段階で初めて転写シート7を廃棄するので、無駄なく転写シート7を使い切ることができ、転写シート7の有効利用を図ることができる。また、その結果、使用する転写シート7を減量させることができるので、製造コストの低減に寄与することができる。
【0155】
また、支持体23から剥離した転写シート7を保持した状態で、その転写シート7に対する前回の記録位置を検出し、その記録位置の検出結果に基づいて、次の支持体23に対する転写シート7の戻し位置を変更したり、記録する画像データを変更するので、前回の支持体23からの剥離時に転写シート7の位置が多少ずれていたとしても、次の記録を適正な位置で行うことができる。従って、転写シート7の未記録部分3を用いた記録を精度良く行うことができ、1枚の転写シート7を複数回の記録に使い回す際の信頼性を向上できる。
【0156】
次に、図28のフローチャートを用いて上記動作を説明する。まず、ステップ501(以降は、S501と略記する)で1回目の記録を行う支持体Aをステージ27上に搬入する。次いで、その支持体Aの上に転写シート7を搬入して(S502)、正規位置で支持体Aの上に重ね合わせる(S503)。この状態で1回目の記録を行う(S504)。ここでは、簡略化のために受像シートの搬入の説明は省略する。
【0157】
次に、1回目の記録の終了後、転写シート7を支持体Aから剥離し(S505)、記録済みの支持体Aを搬出する(S506)。なお、転写シート7の剥離の手順は、前述の剥離ローラ201を使用した手順による。1回目の支持体Aを搬出したら、次の2回目の記録を行う支持体Bをステージ27上に搬入する(S507)。次いで、その支持体Bの上に、剥離ローラ201で保持している転写シート7を戻して重ね合わせ、この状態で2回目の記録を行う(S508)。その際、転写シート7は位置補正を実施した上で記録を実施する。このステップ508の具体的な処理内容を、図29又は図30に示す。
【0158】
図29に示すルーチンでは、まず、剥離ローラ201に保持されている転写シート7上の前回の記録位置、つまり、記録開始位置と傾斜角度を検出する(S601)。次に、この検出結果に基づいて、転写シート7の位置を補正する(S602)。位置補正の仕方としては、前述したように、剥離ローラ201側を制御して行ってもよいし、ステージ27側を制御して行ってもよい。いずれにしろ、位置補正を実施した状態で転写シート7を正規位置で支持体Bの上に重ね合わせる(S603)。そして、この状態で記録を行う(S604)。その際、記録位置をストライプ形状の配置ピッチで1ピッチ分ずらして記録する。
【0159】
一方、図30に示す別のルーチンでは、まず、剥離ローラ201に保持されている転写シート7上の前回の記録位置、つまり、記録開始位置と傾斜角度を検出する(S611)。次に、転写シート7を正規位置で支持体Bの上に戻して重ね合わせる(S612)。そして、前記の記録開始位置と傾斜角度の検出結果を反映するように、次回記録する画像データを補正する(S613)。なお、この補正処理は、転写シート7の位置補正を行うことと等価である。次に、補正後の画像データに基づいて記録を行う(S614)。その際、補正した画像データに対して、更に記録位置をストライプの配置ピッチで1ピッチ分ずらした追加補正を加えた上で記録を実行する。
【0160】
図28に戻り、S508において2回目の記録を終了すると、転写シート7を支持体Bから剥離し(S509)、記録済みの支持体Bを搬出する(S510)。2回目の支持体Aを搬出したら、次の3回目の記録を行う支持体Cをステージ27上に搬入する(S511)。次いで、その支持体Cの上に、剥離ローラ201で保持している転写シート7を戻して重ね合わせ、この状態で3回目の記録を行う(S512)。その際、S508と同様に、図29又は30に示すルーチンを実行する。即ち、転写シート7の位置補正を行った上で、転写シート7に対し記録位置を更にストライプの配置ピッチで1ピッチ分ずらして記録する。
【0161】
3回目の記録が終了すると、前述の基本動作に基づいて転写シート7を支持体Cから剥離し(S513)、その転写シート7を廃棄し(S514)、記録済みの支持体Cを搬出する(S515)。
【0162】
このように1枚の転写シート7で3回の記録を行い、3回の記録後に使用できる未記録領域が少なくなった段階で、初めて転写シート7を廃棄するので、無駄なく転写シート7を使い切ることができ、転写シート7の有効利用を図ることができる。また、その結果、使用する転写シート7を減量させることができるので、製造コストの低減に寄与することができる。
【0163】
前述した第1の記録方法では、記録位置をストライプの配置ピッチで1ピッチ分ずらして記録する場合を説明したが、記録位置を1.5ピッチ分ずらして記録してもよい。
(第2の記録方法)
【0164】
図31は記録位置をストライプの配置ピッチで1.5ピッチ分ずらして記録する第2の記録方法の説明図、図32はその記録方法を実施する際の動作の順番を示すフローチャートである。
第2の記録方法では、図31(a)、(b)に示すように、1回目の記録後の転写シート7に、2ストライプ分の相当面積を超える大きさの未記録部分(記録に使用可能な領域)3が残るので、位置的な余裕を持って2回目の記録を行うようにしている。
【0165】
ここでは、図31(b)に示すように、剥離ローラ201で剥離して保持した転写シート7を、支持体(支持体B)23の記録面上に剥離前と略同一位置で戻した後、ストライプ形状の長手方向と直交する方向(ストライプの幅方向=図の左右方向)に、記録位置5を、ストライプ形状の配置ピッチで1.5ピッチ分ずらして記録する。即ち、ストライプ形状を含む画像データに、ストライプ幅で1.5ピッチ分の平行移動を指令する補正を加えることで、記録位置5を1.5ピッチ分だけずらして2回目の記録を行う。これにより、記録済みのストライプ部分(記録済み部分2)の間に存在する未記録部分3を用いて支持体23への記録を行うことができる。
【0166】
その結果、支持体23からの剥離後には、図31(c)に示すような転写シート7が得られる。この転写シート7の未記録部分3は、記録するストライプ形状の領域よりも狭くなるので、先に説明した基本動作に基づいて、転写シート7を廃棄箱37へ排出する。
【0167】
このように1枚の転写シート7で2回の記録を行うので、無駄なく転写シート7を使い切ることができ、転写シート7の有効利用を図ることができる。また、その結果、使用する転写シート7を減量できるので、製造コストの低減に寄与することができる。特に、この場合は、使い回しの回数は減るが、2回目の記録の際に転写シート7の戻し位置の位置決め精度を緩和することができる利点が得られる。即ち、上記した1ピッチ分だけずらして記録する場合は、新たな記録位置5と、それに隣接する記録済み部分2との間隔が狭くなるので、転写シート7を次の支持体上に戻す際に精度を高めて位置決めを行う必要がある。その点、記録位置を1.5ピッチ分ずらして記録する場合には、2ストライプ分の未使記録面積に1ストライプ分の記録をすることになるので、位置的な裕度を持たせることができ、位置決め精度が別段高くなくても支障なく位置決めが行える。
【0168】
この場合の動作は、図32のフローチャートに示すようになり、図28に示す動作のうち、3回目の記録(支持体Cに対する)に関わる処理が無くなったものとなる。
【0169】
上述した第1、第2の2つの記録方法では、記録位置の方を順次ずらすことにより、転写シート7の未記録部分を用いて次の支持体への記録を行ったが、記録位置をずらさずに、転写シートを次の支持体の上に戻すときに、転写シートの位置をずらして戻すことにより、同様の効果を得ることができる。ここで、ずらして戻す場合のずらし方向は、剥離ローラ201の周方向(Y方向に平行な方向)でもよく、また、剥離ローラ201の軸方向(X方向)でもよい。
【0170】
ストライプ形状の幅方向(長さ方向と直交する方向)が剥離ローラ201の周方向と一致する場合には、剥離ローラ201の回転角制御により、1〜1.5ピッチのずらし分だけ、保持している転写シート7の始端位置をずらして支持体上に戻せばよい。また、ストライプ形状の幅方向(長さ方向と直交する方向)が剥離ローラ201の軸方向と一致する場合には、剥離ローラ201の軸方向位置制御により、1〜1.5ピッチのずらし分だけ、保持している転写シート7の載置位置をずらして支持体上に戻せばよい。
【0171】
また、剥離ローラ201上で転写シート7の位置をずらすのではなく、ステージ27で転写シート7を受けるときに、ステージ27の位置を剥離前の位置からずらすことによっても、同様に支持体23に対して転写シート7をずらして戻すことができる。即ち、剥離ローラ201から転写シート7を次の支持体23上に戻すときに、ステージ27をストライプ形状の1〜1.5ピッチ分だけ移動して受けることにより、支持体23上に転写シート7を所定ピッチずらして戻すことができる。次のその方法として、第3、第4の記録方法を説明する。
【0172】
(第3の記録方法)
図33は第3の記録方法の説明図である。
第3の記録方法では、1回目に図33(a)に示すような記録位置5で記録を行って剥離した転写シート7を、次の2回目の支持体23の上に戻して重ね合わせるときに、図33(b)に示すように、支持体(支持体B)23の記録面上に、剥離前とストライプの配置ピッチで1ピッチ分ずらして戻す。そして、記録位置は剥離前と同じ位置に設定して記録を行う。これにより、記録済みのストライプ部分(記録済み部分2)の間に存在する未記録部分3を用いて支持体23への記録を行うことができる。
【0173】
同様に、2回目の記録に使用し剥離して保持した転写シート7を、次の3回目の支持体Cの上に戻して重ね合わせるときに、図33(c)に示すように、支持体23の記録面上に、2回目の剥離前とストライプ形状の配置ピッチで1ピッチ分だけ更にずらして戻す。そして、記録位置は剥離前と同じ位置に設定して記録を行う。これにより、2回の記録で残った未記録部分3を用いて支持体23への記録を行うことができる。この場合も、3回目の記録を終えると、図33(d)に示すように、転写シート7の未記録部分が、記録するストライプ形状の領域よりも狭くなるので、先に説明した基本動作に基づいて、転写シート7を廃棄箱37へ排出する。
【0174】
このように1枚の転写シート7で3回の記録を行い、3回の記録を行って使用できる領域がなくなった段階で初めて転写シート7を廃棄するので、無駄なく転写シート7を使い切ることができ、転写シート7の有効利用を図ることができる。また、その結果、使用する転写シート7を減量できるので、製造コストの低減に寄与することができる。
【0175】
この第3の記録方法では、転写シート7の戻し位置をストライプの配置ピッチで1ピッチ分ずつ順次ずらして記録する場合を説明したが、転写シート7の戻し位置を1.5ピッチ分ずらして記録してもよい。
【0176】
(第4の記録方法)
図34は転写シートの戻し位置を1.5ピッチ分ずらして記録する第4の記録方法の説明図である。
第4の記録方法では、図34(a)、(b)に示すように、1回目の記録後の転写シート7に、2ストライプ分の相当面積を超える大きさの未記録部分3が残るので、位置的な余裕を持って2回目の記録を行うことができる。
【0177】
ここでは、図34(b)に示すように、剥離して保持した転写シート7を次の支持体23の記録面上に戻すときに、ストライプ形状の長手方向と直交する方向(ストライプ形状の幅方向=図の左右方向)に、戻し位置をストライプ形状の配置ピッチで1.5ピッチ分ずらして戻す。そして、同じ記録位置で2回目の記録を行う。これにより、記録済みのストライプ部分(記録済み部分2)の間に存在する未記録部分3を用いて支持体23への記録を行うことができる。
【0178】
その結果、支持体23からの剥離後には、図34(c)に示すような転写シート7が得られる。この転写シート7の未記録部分は、記録するストライプ形状の領域よりも狭くなるので、先に説明した基本動作に基づいて転写シート7を廃棄箱37へ排出する。
【0179】
このように1枚の転写シート7で2回の記録を行うので、無駄なく転写シート7を使い切ることができ、転写シート7の有効利用を図ることができる。また、使用する転写シート7が減量できるので、製造コストの低減に寄与することができる。特に、この場合は、使い回しの回数は減るが、2回目の記録の際に転写シート7の戻し位置の位置決め精度を緩和することができるという利点が得られる。
【0180】
なお、前述した第3の記録方法を実施する場合の手順は、基本的に図28のフローチャートに示す手順となり、第4の記録方法を実施する場合の手順は、基本的に図32のフローチャートに示す手順となるが、図29、図30に示す位置補正及び記録の処理内容の代わりに、図35、図36に示すルーチンに従って処理を行う。
【0181】
図35に示すルーチンでは、まず、剥離ローラ201に保持されている転写シート7上の前回の記録位置、つまり、記録開始位置と傾斜角度を検出する(S621)。次に、前記の検出結果に基づいて、転写シート7の位置を補正する(S622)。位置補正の仕方としては、前述したように、剥離ローラ201側を制御して行ってもよいし、ステージ27側を制御して行ってもよい。いずれにしろ、位置補正を実施した状態で、転写シート7を、ストライプ形状の配置ピッチで1ピッチ又は1.5ピッチ分だけ、剥離前の位置からずらして支持体23の上の戻して重ね合わせる(S623)。そして、この状態で記録を行う(S624)。この場合は、記録位置をずらさずに正規位置にて記録する。
【0182】
一方、図36に示すルーチンでは、まず、剥離ローラ201に保持されている転写シート7上の前回の記録位置、つまり、記録開始位置と傾斜角度を検出する(S631)。次に、転写シート7を、ストライプ形状の配置ピッチで1ピッチ又は1.5ピッチ分だけ、剥離前の位置からずらして支持体の上に戻して重ね合わせる(S632)。次に、前記の記録開始位置と傾斜角度の検出結果を反映するように、次回記録する画像データを補正する(S633)。なお、この補正は、転写シート7の位置補正と等価となる)。そして、補正後の画像データに基づいて記録を行う(S634)。この場合も、記録位置をずらさずに正規位置にて記録する。
【0183】
以上説明したように、転写シート7のずらし量としては、次に示す種類がある。
図37に記録位置を正規位置に設定した場合における転写シート7のずらしピッチ量(ピッチ=ストライプ形状の配置ピッチ)と、支持体23及び記録位置5との関係を表す説明図を示した。即ち、図37における(c)の位置を初期位置とし、(a)は左側に転写シート7を1.5ピッチずらして配置した場合、(b)は左側に転写シート7を1ピッチずらして配置した場合、(d)は右側に転写シート7を1ピッチずらして配置した場合、(e)は右側に転写シート7を1.5ピッチずらして配置した場合をそれぞれ示している。このように転写シート7をずらして戻す位置を予め決めておくことにより、ずらし動作を容易に制御できるようになる。
【0184】
<第2実施形態>
ところで、上の説明では、1色の転写シート7を複数回の記録に使い回す場合を述べたが、複数色のストライプ状パターンを形成する場合には、各色の転写シートについて同じように複数回ずつ使い回すことができる。
【0185】
図38に示す第2実施形態の記録装置は、3色の転写シート7をそれぞれ使い回すことができるように、各色毎の3個の剥離ローラ201R、201G、201Bを備えている。各剥離ローラ201R、201G、201Bは、それぞれ別個に移動、剥離、保持、戻し動作できるものである。(a)に示すように初期位置に待避している剥離ローラ201R、201G、201Bは、各色の転写シート7を使用する毎に順番に動作する。(b)はレッド専用の剥離ローラ201Rが動作してる様子を示している。
【0186】
この構成によれば、各色の転写シートのそれぞれを無駄なく使い切ることができ、低コストな記録が行えるようになる。
【0187】
次にストライプ形状を含む画像パターンの幾つかの実例について説明する。上記のパターンは典型的なストライプパターンであるが、この他にも種々の用途に対して作製される。
図39は、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)がこの順番で単純なストライプ形状に並ぶ画像パターンの例を示している。このストライプパターンは、例えばPDP(プラズマディスプレイ)、HDTV(ハイビジョンテレビ)等に用いられる。短冊状ではなく切れ目のない、支持体幅(または高さ)より若干短い幅の縦長ストライプ形状であることが特徴となる。このような画像パターンを得る場合、例えば、まずレッド(R)の転写シートを用いてレッド(R)のストライプ状画像を記録すると、1回目の記録を終えて剥離した転写シート7は図40に示すようになる。即ち、転写シート7の記録済みのストライプ形状(記録済み部分2)の間に、グリーン(G)とブルー(B)の位置に対応した、2ストライプ分の未記録部分(未使用領域)3が残る。
【0188】
従って、次の記録の際に、上述した記録方法を用い、記録の度にストライプ形状の配置ピッチで1ピッチ分ずつ転写シート7に対して相対的に記録位置をずらすことにより、1回目の記録のときにグリーン(G)とブルー(B)に対応した位置にある転写シート7上の未記録部分3で、順次レッド(R)を記録することができ、合計3回転写シート7を使い回すことができる。また、1.5ピッチ記録位置をずらすことにより、1回目の記録のときにグリーン(G)とブルー(B)に対応した位置にある2ストライプ分の転写シート7の未記録部分3で、レッド(R)を記録することができ、合計2回転写シート7を使い回すことができる。
【0189】
図41は、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)のストライプ形状をモザイク状に配したモザイクパターンの例を示している。このパターンは、各種機器のファインダ、携帯型のビデオ撮影機器の表示部、小型のTV等、サイズの小さいものに適用される。このパターンでは、同色の位置が縦横に1つずつずれている。このような画像パターンを得るに際し、レッド(R)の転写シートを用いてレッド(R)のストライプ状画像を記録すると、1回目の記録を終えて剥離した転写シート7は図42に示すようになる。従って、この転写シート7を複数回の記録に使い回す場合には、図の横方向(ストライプ形状の長手方向に直交する方向)に相対的な記録位置を1ピッチずつずらす方法と、図の縦方向(ストライプ形状の長手方向)に相対的な記録位置を1ピッチだけずらす方法の少なくともいずれかを採ることができる。
【0190】
図43は、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)のストライプで三角形を形取り、これを基本形にパターン化したデルタパターン(同色の画素は隣り合わない)と呼ばれるものの例を示している。このパターンもモザイクパターンと同様な用途に採用される。このようなパターン画像を得るために、レッド(R)の転写シートを用いてレッド(R)のストライプ状画像を記録すると、1回目の記録を終えて剥離した転写シート7は図44に示すようになる。従って、この転写シート7を複数回の記録に使い回す場合には、図の横方向(ストライプ形状の長手方向に直交する方向)に相対的な記録位置を1ピッチずつずらす方法と、図の縦方向(ストライプ形状の長手方向)に相対的な記録位置を1ピッチずらし且つ横方向に半ピッチずらす方法の少なくともいずれかを採ることができる。
【0191】
<第3実施形態>
なお、上述した各例では、剥離ローラ201で剥離した転写シート7を、そのまま剥離ローラ201自身で保持・保管する場合を説明したが、剥離ローラ201を剥離と戻しの動作に限定して、剥離した転写シート7の保管は別の手段で行うようにすることもできる。これによると、例えば各色毎に剥離ローラ201を装備する必要をなくすことができる。
【0192】
図45は、そのような剥離した転写シート7の保管棚を備えた記録装置の例を示している。図45において、290は、剥離した転写シート7を一時的に保管する保管ケースである。この保管ケース290には、各色の転写シート7を別に保管できる複数の保管棚291K、291R、291G、291Bが設けられている。各保管棚291K、291R、291G、291Bは個別に引き出すことができ、引き出した状態で、剥離ローラ201との間で転写シート7の受け渡しができるようになっている。
【0193】
転写シート7の受け渡しは、前述したステージ27と剥離ローラ201との間の受け渡しと同じ要領で行う。保管棚291K、291R、291G、291Bの引き出し動作及び押し入れ動作は、剥離ローラ201の動作と連動させて自動で行うようにする。なお、単色の記録を行う場合には、各色毎の保管棚は必ずしも必要としない。剥離ローラ201から転写シート7を取り外して保管ケース290に収容する場合には、収容先の保管棚(例えば291K)を引き出した状態にし、引き出された保管棚291Kの位置に剥離ローラ201を移動させ、剥離ローラ201の転写シート7の真空吸着を停止する。これにより、転写シート7は保管棚291Kに載置される。そして、保管棚291Kは、初期位置に退避して保管ケース290内に収容される。
【0194】
次に、図45に示す保管ケースの変形例を説明する。
図46は、保管ケース290を傾斜させて設ける場合の例を示している。各保管棚291K、291R、291G、291Bは、保管ケース290の奥側に向かって下り傾斜した状態でスライド自在に設けられている。従って、図46(a)、(b)、(c)のように保管棚291Kに転写シート7を収納した際に、転写シート7が、自重により自然に保管棚291Kに載置され、転写シート7が保管棚291Kの傾斜によって奥まで滑り移動して止まるようになる。これにより図46(d)に示すように、定位置に収納した状態で、転写シート7を保管することができ、転写シート7の取り出し時における、剥離ローラ201への再吸着位置が容易に設定できるという効果が得られる。
【0195】
<第4実施形態>
図47は記録媒体である転写シート7が、カットシートの形態で供給される場合の例を示している。図47において、295は転写シート供給部である。この転写シート供給部295において、転写シート7は、カセット296に積層状態で収められ、ピックアップローラ297と図示しない吸盤列で順次ステージ27に向けて供給される。また、この装置では、カセット296の上に、剥離した転写シート7を一時保管する転写シート置き場298を設けており、この転写シート置き場298と剥離ローラ201との間で転写シート7の受け渡しができるようになっている。このように、転写シート7がカットシート形態であっても同様にして記録可能となる。
【0196】
以上の各実施形態の説明では、1台の記録装置により多色の記録を行う場合を述べてきたが、各色毎に専用の記録装置を配備し、各記録装置でそれぞれ順番に各色の記録を行うようにしてもよい。図48は両者の区別をブロックで示している。
図48(a)は1台の記録装置でブラック(K)、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の記録を1枚の支持体に対して順番に連続して行う場合を示している。図48(b)は、ブラック(K)、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の各色専用の単色用記録装置で各色の記録を順番に行う場合を示している。前者の方式では設備コストが低減され、後者の方式では製造タスクを早めることが可能となる。
【0197】
なお、各色の記録の順番は任意に変更可能である。通常は、ブラック(K)、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の順に記録を行うが、例えば、図49に示すように、レッド、グリーン、ブルーの三色を記録してカラーストライプを形成したのち、最後に、ブラックの記録を行ってブラックマトリクスを形成してもよい。この場合は、ブラックマトリクスをカラーストライプにオーバーラップさせて形成することができ、記録境界部からの光の漏れが確実に防止できるブラックマトリクスを形成できる。また、記録色は4色に限らず、RGBの3色やいずれかの単色であってもよい。
【0198】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る記録方法によれば、1枚の転写シートを用いて1回目の記録を行った後、2回目以降の記録を行う際に、転写シートの記録済みのストライプ間に存在する未記録部分を用いて支持体への記録を行うようにしたので、転写シートを2回以上の記録に使い回すことができ、その結果、転写シートの有効利用を図ることができる共に、使用する転写シートの減量を図ることができ、それにより製造コストの低減に寄与することができる。また、転写シートを2回以上の記録に使い回す場合に、支持体から剥離した転写シート上の前回の記録位置を検出し、その検出結果に基づいて、次の支持体に対する転写シートの戻し位置を変更したり、記録する画像データを変更する補正処理を施すことにより、前回の支持体からの剥離時に転写シートの位置が多少ずれていたとしても、次の記録を適正な位置で行うことができる。
【0199】
また、本発明の記録装置によれば、支持体保持手段、転写シート供給手段、記録ヘッド、剥離保持手段を順次動作させることにより、転写シートの記録済みのストライプ間に存在する未記録部分を用いて支持体への記録を繰り返し行うようにしたので、転写シートを複数回の記録に使い回すことができ、その結果、転写シートの有効利用を図ることができると共に、使用する転写シートの減量を図ることができ、それにより製造コストの低減に寄与することができる。また、剥離保持手段に保持された転写シートの記録位置を保持状態検出部で検出するようにしたので、その検出結果に基づいて、次の支持体に対する転写シートの戻し位置を変更したり、記録する画像データを変更することにより、転写シートの記録位置を補正できる。従って、剥離保持手段で保持する段階で転写シートの位置が多少ずれたとしても、次の記録を適正な位置に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録装置の概念的な構成を表したブロック図である。
【図2】支持体の断面図である。
【図3】図1に示した記録装置の構成を示す側面図である。
【図4】支持体供給部における支持体の積載状態を表す斜視図である。
【図5】記録ヘッドとステージの動作を説明する平面図である。
【図6】搬入機構が支持体供給部に進入して支持体を吸着するまでの動作を(a)〜(d)で示した動作説明図である。
【図7】搬入機構が支持体を保持して上昇し支持体供給部から支持体を取り出すまでの動作を(e)〜(h)で示した動作説明図である。
【図8】ピンを突出させた状態のY方向から見たステージを表す断面図である。
【図9】凹部に支持体を収容したステージの平面図である。
【図10】凹部に支持体を収容したステージの断面図である。
【図11】記録媒体供給部と記録部とを表した要部構成図である。
【図12】図1の記録装置に使用する受像シート及び転写シートの断面図である。
【図13】剥離溝を設けたステージの凹部周縁の拡大斜視図である。
【図14】記録部における受像シートの剥離動作を示す説明図である。
【図15】記録ヘッドと支持体との相対移動方向を表す斜視図である。
【図16】記録ヘッドのスポット列による記録動作を示す説明図で、(a)は記録ヘッドにより形成されるスポット列を表す説明図、(b)はスポット列を走査することによる記録過程の説明図である。
【図17】記録ヘッドの模式的な拡大図を示す図である。
【図18】記録工程の基本的な手順を示した説明図である。
【図19】転写シートを複数回の記録に使い回す場合の転写シートの剥離動作を示す動作図説明図である。
【図20】剥離ローラの具体的構成例を示す外観斜視図(a)と、その外周面の展開図(b)である。
【図21】剥離手段を含む記録装置の制御系の部分構成図である。
【図22】転写シート上の既記録位置(記録済み部)の検出項目の説明図である。
【図23】撮像部を中心にして示す制御系の説明図である。
【図24】剥離ローラによる剥離動作の過程を(a)〜(d)の順に示す動作説明図である。
【図25】剥離した転写シートを次にステージ上に搬入された支持体の上に重ね合わせるときの動作を(a)〜(f)の順に示す動作説明図である。
【図26】軸線方向にスライドできるように構成した剥離ローラの一例ととしての構成図である。
【図27】記録位置をストライプ形状の配置ピッチで1ピッチ分ずらして記録する第1の記録方法の説明図である。
【図28】第1の記録方法を実施する際の動作順序を示すフローチャートである。
【図29】図28のS508,S512の具体的処理内容を示すフローチャートである。
【図30】図28のS508,S512の他の具体的処理内容を示すフローチャートである。
【図31】記録位置をストライプ形状の配置ピッチで1.5ピッチ分ずらして記録する第2の記録方法の説明図である。
【図32】第2の記録方法を実施する際の動作順序を示すフローチャートである。
【図33】転写シートの戻し位置をストライプ形状の配置ピッチで1ピッチ分ずらして記録する第3の記録方法の説明図である。
【図34】転写シートの戻し位置をストライプ形状の配置ピッチで1ピッチ分ずらして記録する第4の記録方法の説明図である。
【図35】第3、第4の実施形態の記録方法の要部手順を規定するルーチンを示すフローチャートである。
【図36】第3、第4の実施形態の記録方法の要部手順を規定する他のルーチンを示すフローチャートである。
【図37】ストライプ形状の配置ピッチで転写シートをずらす場合のずらし量と記録位置との関係をそれぞれ(a)〜(e)で分けて示す説明図である。
【図38】各色毎の3個の剥離ローラを備えた記録装置を示す構成図である。
【図39】ストライプ形状を含むパターンの第1の例を示す図である。
【図40】図39のパターンを記録する場合の1回のレッド(R)記録後の転写シートを示す図である。
【図41】ストライプ形状を含むパターンの第2の例を示す図である。
【図42】図41のパターンを記録する場合の1回のレッド(R)記録後の転写シートを示す図である。
【図43】ストライプ形状を含むパターンの第3の例を示す図である。
【図44】図43のパターンを記録する場合の1回のレッド(R)記録後の転写シートを示す図である。
【図45】剥離した転写シートの保管ケースを持つ記録装置の例を示す図である。
【図46】図45の保管ケースへの転写シートの収容の様子を示す説明図である。
【図47】カットシートタイプの転写シートを使用する記録装置に本発明を適用した場合の転写シートの保管例を示す図である。
【図48】1台の装置でKRGBを順に記録する場合(a)と、単色記録装置を複数台装備して順次記録する場合(b)の流れを示すブロック図である。
【図49】カラーフィルタ間にブラックストライプをオバーラップさせた画像を表す支持体の断面図である。
【図50】カラーフィルタの一例を示す平面図で、(a)はカラーフィルタの全体図で、(b)はその一部拡大図である。
【図51】レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)が順番にストライプ状に並ぶパターンを示す平面図である。
【図52】1回の記録を終えた転写シートの部分平面図である。
【符号の説明】
2 記録済み部分
3 未記録部分
5 記録位置
7 転写シート
7a 支持層
7b 光熱変換層
7c トナー層(画像形成層)
23 支持体
25 記録面
27 ステージ
29 記録ヘッド
31 記録媒体供給部
33 支持体供給部
35 支持体受部
37 廃棄箱
39 記録部
41 遮蔽フレーム
43a 受像層
45 ピン
47 台座
49 搬入機構
51 排出機構
53 吸盤
55 吸引部
57 基台
59 主制御部
61 電源部
63 ホストコンピュータ
65 記録ヘッドスタンバイ位置
69 記録ヘッド記録原点位置
71 凹部
73 ピン
75 片寄せピン
77 吸引用孔
81 受像シート供給部
83 転写シート供給部
85 受像シートロール
87 受像シート
87a 支持層
87c 受像層
89 受像シート搬送部
91 搬送用ローラ
93 搬送用ローラ
95 ガイド
97 受像シート切断部
99 回転ラック
100 記録装置
101 回転軸
103 転写シートロール
107 転写シート繰り出し機構
109 フィードローラ
109a ローラ
109b ローラ
111 支持ガイド
113 転写シート搬送部
115 搬送用ローラ
117 搬送用ローラ
119 ガイド
121 転写シート切断部
123 ガイド板
125 吸盤列
127 剥離溝(剥離手段)
129 スクイーズローラ(加圧ローラ)
131 剥離爪(剥離手段)
141 記録開始端
143 記録終端
200 第2の剥離手段
201,201R,201G,201B 剥離ローラ
202 吸引孔
202a 吸引孔
205 始端吸着部
211 剥離ローラ回転駆動部
211a モータ
211b ローラ回転制御部
212 剥離ローラ回転方向位置検出部
216 剥離ローラ軸方向駆動部
217 剥離ローラ軸方向移動位置検出部
220 位置検出センサ
251 吸引装置
253 吸引力調整部
260 ステージ駆動部
271 剥離ローラ
273 支持軸
275 ブラケット
279 ブラケット
281 モータ
283 ギヤ
285 スライド駆動部
290 保管ケース
291K,291R,291G,291B 保管棚
295 転写シート供給部
296 カセット
297 ピックアップローラ
298 転写シート置き場
300 撮像部
301 撮像カメラ
302 ランプ
305 撮像制御部
307 照明制御部
310 画像メモリ
3100 記録装置
327 ドラム
329 記録ヘッド
330 搬送経路
332 振り分け装置
335 製品棚
Lb レーザービーム
Sp スポット
X 主走査方向
Y 副走査方向

Claims (21)

  1. 剥離可能な画像形成層を有する転写シートを支持体の記録面上に重ね合わせてストライプ形状を含むパターンを記録する第1の記録処理と、該第1の記録処理後に前記転写シートを支持体の記録面から剥離して、支持体の記録面に画像形成層を前記パターン様に転写形成する記録方法であって、
    前記支持体から剥離する転写シートを保持し、この第1の記録処理後の支持体を搬出する一方、保持された転写シートの記録位置のずれを検出して、次に搬入した前記第1の記録処理前の支持体の記録面上に前記剥離後の転写シートを戻すとき、前記記録位置のずれの検出結果に基づいて転写シートの戻し位置を補正して重ね合わせその後、前記転写シートの記録済みのストライプ間に存在する未記録部分を用いて前記第1の記録処理前の支持体への記録を行う第2の記録処理を行うことを特徴とする記録方法。
  2. 前記ストライプ形状を含むパターンが、切れ目のない縦長ストライプの並ぶパターンであり、
    前記第2の記録処理の際、前記転写シートへ所望のパターンの記録を行う記録ヘッドの位置を、前記記録位置のずれの検出結果に基づいて、前記転写シートの記録開始位置及び傾斜角度を補正して前記剥離後の転写シートを支持体上に戻すことで、前記第1の記録処理で支持体の記録面上に転写シートを重ね合わせて記録したときと同じにした配置関係から、前記ストライプ形状の長手方向の直交方向に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分ずらして記録することを特徴とする請求項1記載の記録方法。
  3. 前記ストライプ形状を含むパターンが、該ストライプ形状をモザイク状に配したモザイクパターン、または前記ストライプで三角形を形取り、これを基本形にパターン化したデルタパターンであり、
    前記第2の記録処理の際、前記転写シートへ所望のパターンの記録を行う記録ヘッドの位置を、前記記録位置のずれの検出結果に基づいて、前記転写シートの記録開始位置及び傾斜角度を補正して前記剥離後の転写シートを支持体上に戻すことで、前記第1の記録処理で支持体の記録面上に転写シートを重ね合わせて記録したときと同じにした配置関係から、前記ストライプ形状の長手方向又は該長手方向の直交方向の少なくともいずれか一方に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分ずらして記録することを特徴とする請求項1記載の記録方法
  4. 前記ストライプ形状を含むパターンが、切れ目のない縦長ストライプの並ぶパターンであり、
    前記第2の記録処理の際、剥離ローラを用いて前記第1の記録処理後の支持体から剥離して保持した前記転写シートを、前記剥離ローラの周方向又は剥離ローラの軸方向のいずれか一方に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分をずらすとともに、前記記録位置のずれの検出結果に基づいて、前記転写シートの記録開始位置及び傾斜角度を補正して、前記剥離後の転写シートを前記第1の記録処理前の支持体の記録面上に重ね合わせ、
    前記記録ヘッドと前記支持体とを前記第1の記録処理で支持体の記録面上に重ね合わせて記録したときと同じ配置関係で記録することを特徴とする請求項1記載の記録方法。
  5. 前記ストライプ形状を含むパターンが、該ストライプ形状をモザイク状に配したモザイクパターン、または前記ストライプで三角形を形取り、これを基本形にパターン化したデルタパターンであり、
    前記第2の記録処理の際、剥離ローラを用いて前記第1の記録処理後の支持体から剥離して保持した前記転写シートを、前記剥離ローラの周方向又は剥離ローラの軸方向の少なくともいずれか一方に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分をずらす とともに、前記記録位置のずれの検出結果に基づいて、前記転写シートの記録開始位置及び傾斜角度を補正して、前記剥離後の転写シートを前記第1の記録処理前の支持体の記録面上に重ね合わせ、
    前記記録ヘッドと前記支持体とを前記第1の記録処理で支持体の記録面上に重ね合わせて記録したときと同じ配置関係で記録することを特徴とする請求項1記載の記録方法。
  6. 剥離可能な画像形成層を有する転写シートを支持体の記録面上に重ね合わせてストライプ形状を含むパターンを記録する第1の記録処理と、該第1の記録処理後に前記転写シートを支持体の記録面から剥離して、支持体の記録面に画像形成層を前記パターン様に転写形成する記録方法であって、
    前記支持体から剥離する転写シートを保持し、この第1の記録処理後の支持体を搬出する一方、保持された転写シートの記録位置のずれを検出して、次に搬入した前記第1の記録処理前の支持体の記録面上に前記剥離後の転写シートを、剥離前の略同一の位置に重ね合わせて前記記録位置のずれの検出結果に基づいて記録する画像データを補正し、その後、前記転写シートの記録済みのストライプ間に存在する未記録部分を用いて前記第1の記録処理前の支持体への記録を行う第2の記録処理を行うことを特徴とする記録方法。
  7. 前記ストライプ形状を含むパターンが、切れ目のない縦長ストライプの並ぶパターンであり、
    前記第2の記録処理の際、前記転写シートへ所望のパターンの記録を行う記録ヘッドの位置を、前記第1の記録処理で支持体の記録面上に転写シートを重ね合わせて記録したときと同じ配置関係から、前記ストライプ形状の長手方向の直交方向に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分ずらすとともに、前記記録位置のずれの検出結果に基づいて、前記転写シートの記録開始位置及び傾斜角度を補正して記録することを特徴とする請求項6記載の記録方法。
  8. 前記ストライプ形状を含むパターンが、該ストライプ形状をモザイク状に配したモザイクパターン、または前記ストライプで三角形を形取り、これを基本形にパターン化したデルタパターンであり、
    前記第2の記録処理の際、前記転写シートへ所望のパターンの記録を行う記録ヘッドの位置を、前記第1の記録処理で支持体の記録面上に転写シートを重ね合わせて記録したときと同じ配置関係から、前記ストライプ形状の長手方向又は該長手方向の直交方向の少なくともいずれか一方に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分ずらすとともに、前記記録位置のずれの検出結果に基づいて、前記転写シートの記録開始位置及び傾斜角度を補正して記録することを特徴とする請求項6記載の記録方法。
  9. 前記ストライプ形状を含むパターンが、切れ目のない縦長ストライプの並ぶパターンであり、
    前記第2の記録処理の際、剥離ローラを用いて前記第1の記録処理後の支持体から剥離して保持した前記転写シートを、前記剥離ローラの周方向又は剥離ローラの軸方向のいずれか一方に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分をずらして前記第1の記録処理前の支持体の記録面上に重ね合わせ、
    前記記録ヘッドと前記支持体とを前記第1の記録処理で支持体の記録面上に重ね合わせて記録したときと同じ配置関係から、前記記録位置のずれの検出結果に基づいて、前記転写シートの記録開始位置及び傾斜角度を補正した配置関係で記録することを特徴とする請求項6記載の記録方法。
  10. 前記ストライプ形状を含むパターンが、該ストライプ形状をモザイク状に配したモザイクパターン、または前記ストライプで三角形を形取り、これを基本形にパターン化したデルタパターンであり、
    前記第2の記録処理の際、剥離ローラを用いて前記第1の記録処理後の支持体から剥離して保持した前記転写シートを、前記剥離ローラの周方向又は剥離ローラの軸方向の少なくともいずれか一方に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分をずらして前記第1の記録処理前の支持体の記録面上に重ね合わせ、
    前記記録ヘッドと前記支持体とを前記第1の記録処理で支持体の記録面上に重ね合わせて記録したときと同じ配置関係から、前記記録位置のずれの検出結果に基づいて、前記転写シートの記録開始位置及び傾斜角度を補正した配置関係で記録することを特徴とする請求項6記載の記録方法。
  11. 前記第1の記録処理後の転写シートの未記録部分が、次に記録しようとするストライプ形状の領域より狭くなったときに、該転写シートを排出することを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項記載の記録方法。
  12. 剥離可能な画像形成層を有する転写シートを支持体の記録面上に重ね合わせてストライプ形状を含むパターンを記録する第1の記録処理を行い、該第1の記録処理後に前記転写シートを前記支持体の記録面から剥離して、前記支持体の記録面に画像形成層を前記パターン様に転写形成する記録装置であって、
    前記支持体の記録面を支持する支持体保持手段と、
    前記支持体保持手段に前記第1の記録処理前の支持体を搬入する支持体搬入手段と、
    前記転写シートを前記支持体保持手段に支持された支持体上へ供給する転写シート供給手段と、
    前記転写シートへ所望のパターンの記録を行う記録ヘッドと、
    前記支持体保持手段に供給されて前記記録ヘッドによる前記第1の記録処理が行われた後の転写シートを前記支持体から剥離して保持する一方、次に搬入された前記第1の記録処理前の支持体の記録面上に前記保持した転写シートを供給する剥離保持手段と、
    前記第1の記録処理後の支持体を搬出する支持体搬出手段と、
    前記剥離保持手段に保持された転写シートの記録開始位置及び記録傾斜角度を検出する保持状態検出部と、を備え、
    前記保持状態検出部による記録位置のずれの検出結果に応じて、前記支持体保持手段、前記記録ヘッド、前記剥離保持手段の相対位置を補正するとともに、前記剥離保持手段により前記剥離後の転写シートが供給された前記第1の記録処理前の支持体の記録面上に、前記第1の記録処理で前記支持体の記録面上に前記転写シートを重ね合わせて記録したときの前記支持体保持手段、前記記録ヘッド、前記剥離保持手段の相対位置をずらすことで、前記転写シートの記録済みのストライプ間に存在する未記録部分を用いて記録する第2の記録処理を行うことを特徴とする記録装置。
  13. 前記保持状態検出部が、前記剥離保持手段に保持された転写シートを撮像する撮像カメラを備えていることを特徴とする請求項12記載の記録装置。
  14. 前記第2の記録処理を行う際、前記第1の記録処理で前記支持体の記録面上に前記転写シートを重ね合わせて記録したときの、前記支持体保持手段、前記記録ヘッド、前記剥離保持手段の配置関係から、前記記録ヘッドを前記支持体保持手段に対してずらして記録することを特徴とする請求項12記載の記録装置。
  15. 前記第2の記録処理を行う際に、前記第1の記録処理で前記支持体の記録面上に前記転写シートを重ね合わせて記録したときの、前記支持体保持手段、前記記録ヘッド、前記剥離保持手段の配置関係から、前記支持体保持手段を前記記録ヘッドに対してずらして記録することを特徴とする請求項12記載の記録装置。
  16. 前記第2の記録処理を行う際に、前記第1の記録処理で前記支持体の記録面上に前記転 写シートを重ね合わせて記録したときの、前記支持体保持手段、前記記録ヘッド、前記剥離保持手段の配置関係から、前記剥離保持手段により、前記支持体保持手段に支持された前記第1の記録処理前の支持体に対して前記転写シートをずらして重ね合わせて記録することを特徴とする請求項12記載の記録装置。
  17. 前記剥離保持手段は円筒体周面に転写シートを保持する剥離ローラであり、
    前記剥離ローラの回転方向に対する位置を検出する回転方向位置検出部と、
    前記剥離ローラの回転角度を制御する回転駆動部とを備え、
    前記ストライプ形状を含むパターンが、切れ目のない縦長ストライプの並ぶパターンである場合には、
    前記剥離ローラの回転方向位置の検出結果に基づく前記回転駆動部の駆動により、前記転写シートを前記ストライプ形状の長手方向の直交方向に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分ずらして前記第1の記録処理前の支持体に重ね合わせて記録することを特徴とする請求項16記載の記録装置。
  18. 前記剥離保持手段は円筒体周面に転写シートを保持する剥離ローラであり、
    前記剥離ローラの回転方向に対する位置を検出する回転方向位置検出部と、
    前記剥離ローラの回転角度を制御する回転駆動部とを備え、
    前記ストライプ形状を含むパターンが、該ストライプ形状をモザイク状に配したモザイクパターン、または前記ストライプで三角形を形取り、これを基本形にパターン化したデルタパターンである場合には、
    前記剥離ローラの回転方向位置の検出結果に基づく前記回転駆動部の駆動により、前記転写シートを前記ストライプ形状の長手方向又は該長手方向の直交方向の少なくともいずれか一方に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分ずらして前記第1の記録処理前の支持体に重ね合わせて記録することを特徴とする請求項16記載の記録装置。
  19. 前記剥離保持手段は円筒体周面に転写シートを保持する剥離ローラであり、
    前記剥離ローラの軸方向に対する位置を検出する軸方向移動位置検出部と、
    前記剥離ローラの軸方向へ移動制御する軸方向移動駆動部とを備え、
    前記ストライプ形状を含むパターンが、切れ目のない縦長ストライプの並ぶパターンである場合には、
    前記剥離ローラの軸方向位置の検出結果に基づく前記軸方向移動駆動部の駆動により、前記転写シートを前記ストライプ形状の長手方向の直交方向に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分ずらして前記第1の記録処理前の支持体に重ね合わせて記録することを特徴とする請求項16記載の記録装置。
  20. 前記剥離保持手段は円筒体周面に転写シートを保持する剥離ローラであり、
    前記剥離ローラの軸方向に対する位置を検出する軸方向移動位置検出部と、
    前記剥離ローラの軸方向へ移動制御する軸方向移動駆動部とを備え、
    前記ストライプ形状を含むパターンが、該ストライプ形状をモザイク状に配したモザイクパターン、または前記ストライプで三角形を形取り、これを基本形にパターン化したデルタパターンである場合には、
    前記剥離ローラの軸方向位置の検出結果に基づく前記軸方向移動駆動部の駆動により、前記転写シートを前記ストライプ形状の長手方向又は該長手方向の直交方向の少なくともいずれか一方に、前記ストライプ形状の配置ピッチで1〜1.5ピッチ分ずらして前記第1の記録処理前の支持体に重ね合わせて記録することを特徴とする請求項16記載の記録装置。
  21. 前記剥離保持手段が、円筒体周面に転写シートを保持する剥離ローラであることを特徴とする請求項12〜請求項16のいずれか1項記載の記録装置。
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