JP2003072123A - 記録方法及び記録装置 - Google Patents

記録方法及び記録装置

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JP2003072123A
JP2003072123A JP2002129931A JP2002129931A JP2003072123A JP 2003072123 A JP2003072123 A JP 2003072123A JP 2002129931 A JP2002129931 A JP 2002129931A JP 2002129931 A JP2002129931 A JP 2002129931A JP 2003072123 A JP2003072123 A JP 2003072123A
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stripe
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JP2002129931A
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Yoshiharu Sasaki
義晴 佐々木
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストライプ幅、エッジ形状を安定させること
ができると共に、レジズレを防止することのできる記録
方法及び記録装置を得る。 【解決手段】 転写シートを記録面に重ね合わせ、記録
手段29によってストライプ形状のパターンを記録し、
転写シートを剥離することで、記録面にストライプ形状
のパターン画像を形成する記録方法及び記録装置であっ
て、転写シートを、ストライプの延在方向に剥離する。
また、この記録方法は、ストライプ形状の延在方向が転
写シートの剥離方向に略一致するように、パターンを記
録するものであってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置のカ
ラーフィルタや電気回路配線などにストライプ形状のパ
ターンを形成する記録方法及び記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置などのカラー表示可能な平
面表示装置には、カラー表示させるために、一画素に対
応するように交互にレッド、グリーン、ブルーの順でス
トライプ状のパターンを形成した所謂カラーフィルタが
使用される。また、このカラーフィルタには、これらレ
ッド、グリーン、ブルーの間に、コントラスト比を改善
等する目的でブラックストライプを形成することもあ
る。
【0003】従来、このようなストライプ状のパターン
画像を記録面に形成する記録方法として、転写シートを
記録面に重ね合わせ、レーザ露光する記録方法がある。
この記録方法では、透明基板などの記録面に、複数種の
転写シートの中から1種の転写シートを選択的に供給
し、それぞれの色毎に記録したい画像情報に基づいて転
写シートに対してレーザ露光を行う。レーザ露光により
加熱された部分の転写シートは、トナーが接着性劣化、
溶融或いは昇華により記録面の受像層に付着する。次い
で、転写シートを剥離することで、付着したトナーが画
像様となって記録面に残る。これにより、レッド、グリ
ーン、ブルーの順で交互に配置したストライプ形状のパ
ターン画像や、これらの間に配置されるブラックストラ
イプのパターン画像を記録面に転写して形成することが
できた。
【0004】なお、ここでいうストライプとは、基本的
には、所定幅を有する略直線状の記録域が複数本平行に
配された縞状のパターンであって、転写シートのトナー
層が複数本、一定のピッチ或いは任意のピッチで配列さ
れた記録パターンをいうが、本明細書では、1本の略直
線状の記録域に対してもストライプとして扱うものとす
る。また、ストライプは、記録するパターンの少なくと
も一部にあればよく、記録面全体がストライプである必
要もない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のスト
ライプ状のパターン画像を形成する記録方法は、レーザ
露光を行った後の転写シートを、図36(a)、(b)
に示すように、ストライプの延在方向(ストライプ方
向)に関係なく、任意の方向に剥離していた。ところ
が、ストライプ方向と剥離方向が垂直であると、図36
(c)に示すように、記録膜(上記のトナー)は、スト
ライプの剥離先端部で潰れる傾向があり、剥離後端部で
めくれ上がる傾向がある。このため、ストライプ幅が安
定しない問題があった。また、このことは、ストライプ
のエッジ形状を不安定にする(すなわち、直角精度の高
いエッジが得られない)原因にもなっていた。このよう
な安定していないストライプ幅やエッジ形状は、記録画
像にムラとなって見え、画質を低下させる要因となって
いた。
【0006】さらに、転写シートをストライプ方向に垂
直な方向で剥離しようとすると、画像形成層(トナー
層)での剪断力が、ストライプの剥離先端部と剥離後端
部で極端に大きくなってしまう。その力は、図36
(d)に示すように、ストライプ幅全体に亘って発生す
るので大きなものとなる。一方、未記録部やストライプ
幅中では、剥離力は極小さいので、剥離先端と剥離後端
の位置では剪断力の差が特に大きなものとなる。このた
め、転写シートの剥離時に支持体や受像フィルムが発生
する振動、衝撃等から平面ステージや記録ドラムからズ
レてしまい、その結果、記録面にズレが生じ、2色目以
降の記録時にレジズレ(色毎の位置ズレ)が発生してし
まう問題があった。
【0007】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、ストライプ幅、エッジ形状を安定させることができ
ると共に、レジズレを防止することのできる記録方法及
び記録装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る請求項1記載の記録方法は、少なくとも
画像形成層と支持体とを有する転写シートを記録面に重
ね合わせ、記録手段によってストライプ形状のパターン
を記録した後、前記転写シートの支持体を前記記録面か
ら剥離することで、該記録面にストライプ形状の画像形
成層の転写されたパターン画像を形成する記録方法であ
って、前記転写シートの支持体を、前記ストライプ形状
の延在方向に剥離することを特徴とする。
【0009】この記録方法では、転写シートの支持体が
ストライプ形状の延在方向に剥離され、転写シートの支
持体をストライプ形状の延在方向に直交する方向で剥離
したときに生じていたストライプ形状の剥離先端部での
潰れや、剥離後端部でのめくれが生じなくなり、ストラ
イプ幅、エッジ形状が安定する。また、剥離時の剪断力
が連続的に作用することで、記録面にズレが生じなくな
り、2色目以降の記録時におけるレジズレ(色毎の位置
ズレ)が生じなくなる。
【0010】請求項2記載の記録方法は、少なくとも画
像形成層と支持体とを有する転写シートを記録面に重ね
合わせ、記録手段によってストライプ形状のパターンを
記録した後、前記転写シートの支持体を前記記録面から
剥離することで、該記録面にストライプ形状の画像形成
層の転写されたパターン画像を形成する記録方法であっ
て、前記ストライプ形状の延在方向が前記転写シートの
支持体の剥離方向に略一致するように、前記パターンを
記録することを特徴とする。
【0011】この記録方法では、ストライプ形状の延在
方向が転写シートの支持体の剥離方向に略一致するよう
にパターンが記録される。従って、この場合も結果的に
転写シートの支持体がストライプ形状の延在方向に剥離
されることになり、ストライプ形状の剥離先端部での潰
れや、剥離後端部でのめくれが生じなくなり、ストライ
プ幅、エッジ形状が安定する。また、剥離時の剪断力が
連続的に作用することで、記録面にズレが生じなくな
り、2色目以降の記録時におけるレジズレ(色毎の位置
ズレ)が生じなくなる。
【0012】請求項3記載の記録方法は、記録用回転ド
ラムの周面に前記転写シートを固定して、ストライプ形
状のパターンを記録した後、前記転写シートの支持体を
記録用回転ドラムの回転方向に略一致させて剥離するこ
とを特徴とする。
【0013】この記録方法では、ストライプ形状の延在
方向が記録用回転ドラムの回転に略一致することによ
り、転写シートの支持体が記録用回転ドラムの回転方向
に剥離されると、転写シートの支持体がストライプ形状
の延在方向で剥離されることになる。
【0014】請求項4記載の記録装置は、少なくとも画
像形成層と支持体とを有する転写シートを記録媒体の記
録面に重ね合わせ、ストライプ形状のパターンを記録し
た後、前記転写シートの支持体を前記記録面から剥離す
ることで、該記録面にストライプ形状の画像形成層の転
写されたパターン画像を形成する記録装置であって、記
録媒体である非可撓体を固定するステージと、前記非可
撓体の記録面にレーザービームにより形成した複数のス
ポットを照射し、前記記録面に対して相対移動する記録
ヘッドと、前記転写シートの支持体を前記非可撓体の記
録面から前記ストライプ形状の延在方向に剥離する剥離
手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】この記録装置では、転写シートの支持体が
ストライプ形状の延在方向で記録面から剥離され、転写
シートの支持体をストライプ形状の延在方向に直交する
方向で剥離したときに生じていたストライプ形状の剥離
先端部での潰れや、剥離後端部でのめくれが防止され
る。また、転写シートの支持体の剥離時における剪断力
を連続的に作用させることができるようになり、従来、
剪断力が断続的に作用していたことにより生じていた記
録面のズレが生じなくなる。
【0016】請求項5記載の記録装置は、少なくとも画
像形成層と支持体とを有する転写シートを記録媒体の記
録面に重ね合わせ、ストライプ形状のパターンを記録し
た後、前記転写シートの支持体を前記記録面から剥離す
ることで、該記録面にストライプ形状の画像形成層の転
写されたパターン画像を形成する記録装置であって、記
録媒体を周面に固定して回転方向が主走査方向となる記
録用回転ドラムと、前記記録媒体の記録面にレーザービ
ームにより形成した複数のスポットを照射して前記主走
査方向に直交する副走査方向に移動する記録ヘッドと、
前記転写シートの支持体を前記記録媒体の記録面から前
記記録用回転ドラムの回転方向に剥離する剥離手段とを
備えたことを特徴とする。
【0017】この記録装置では、ストライプ形状の延在
方向が記録用回転ドラムの回転に略一致することによ
り、転写シートの支持体が記録用回転ドラムの回転方向
に剥離されると、転写シートの支持体がストライプ形状
の延在方向で剥離されることになる。これにより、スト
ライプ形状の剥離先端部での潰れや、剥離後端部でのめ
くれが防止され、また、剥離時における剪断力が連続的
に作用して、記録面のズレが生じなくなる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る記録方法及び
記録装置の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説
明する。図1は本発明に係る記録装置の概念を表したブ
ロック図、図2は非可撓体の断面図である。
【0019】本実施の形態による記録装置21は、その
主要な構成として、非可撓体23を保持し且つ非可撓体
23の記録面25と平行な面に沿って移動自在な記録媒
体保持部材(ステージ)27と、スタンバイ位置65又
は記録原点位置69のいずれかの位置に移動してレーザ
ービームを出射させて形成した複数のスポットで画像を
記録する記録手段(記録ヘッド)29と、ステージ27
に保持した非可撓体23に、記録媒体(受像シート又は
転写シート)を供給する記録媒体供給部31と、詳細は
後述するが記録媒体を押圧して非可撓体23の記録面2
5に密着させる加圧ローラと、記録媒体を非可撓体23
から剥離する剥離手段(剥離ローラ、剥離溝、剥離爪)
とを有している。
【0020】さらに、記録装置21は、これら主要構成
に加えて、非可撓体23を積層して載置する非可撓体供
給部33と、非可撓体供給部33から非可撓体23をス
テージ27へ搬送する後述の搬入機構49と、画像の転
写された非可撓体23をステージ27から排出する後述
の排出機構51と、排出機構51によって排出した非可
撓体23を積層して載置する非可撓体受部35とを付設
している。また、図1中37は、使用済みの記録媒体を
廃棄する廃棄箱を示す。
【0021】記録装置21は、ステージ27、記録ヘッ
ド29を有する記録部39と、記録媒体供給部31との
外周を、レーザ漏出防止の安全上の観点から遮蔽フレー
ム41により覆うことが望ましい。なお、この遮蔽フレ
ーム41には、非可撓体23を搬入・排出するための開
閉可能な通過開口部や、使用済み記録媒体を排出する通
過開口部を設けている。
【0022】液晶用ブラックストライプ、又は液晶用カ
ラーフィルタを形成する目的で本記録装置21を用いる
場合には、少なくとも記録装置21の本体と、非可撓体
供給部33、非可撓体受部35をクリーンルーム内に設
置する。
【0023】本実施の形態において、記録の対象物とな
る記録対象物は、特に、ガラス基板、タイル、石材、セ
ラミック等の硬質材料の他、弾性域で折り曲げることの
できない硬さ(厚さ)の金属等を記録対象物とする。本
明細書中においては、このような記録対象物を、「非可
撓体」と称することにする。なお、軟質の材料であって
も、例えば固定板に貼り付ける等の常套手段により本記
録装置に適用することができる。
【0024】図2に示すように、この非可撓体23の記
録面25には、予め機能層(即ち、トナー層(画像形成
層)を受け止める受像層43a)を形成しておいてもよ
い。これによりトナー層の転写性が向上すると共に記録
工程が簡略化される。また、非可撓体23は、この機能
層を有することなく、本記録装置21において受像層4
3aを転写形成するものであってもよい。本実施の形態
においては、受像層43aを有しない非可撓体23に、
本記録装置21を用いて受像層87cを転写形成する場
合を例として説明する。
【0025】本発明において、非可撓体23の非可撓性
は、断面二次モーメントIと縦弾性係数Eとを用いて規
定する。断面二次モーメントIは、断面形状により異な
り、断面形状が例えば長方形の場合、I=[断面幅]×
([断面高さ]3)/12で表すことができる。また、
縦弾性係数Eは材料固有の値として定まる。
【0026】本発明においては、非可撓体23の非可撓
性を、縦弾性係数Eと縦弾性係数E×断面二次モーメン
トIとの値で規定する。ここで、縦弾性係数E×断面二
次モーメントIとは、所謂「曲げこわさ」と称される。
換言すれば、この曲げこわさは、材質と断面形状(本発
明の場合では多くが厚さに依存する)に起因する曲げに
くさの度合いを意味する。
【0027】これらヤング率と、曲げこわさとをPET
(ポリエチレンテレフタレート)、発泡PET、ポリス
チレン、ガラス、アルミニウム、鉄について調べた結果
を表1に示す。表1には、直径略380mmの記録ドラ
ムに、これら材質を巻き付けた場合の装着可否を○印又
は×印により示した。
【0028】
【表1】
【0029】表1から、PETの縦弾性係数Eは4.9
[GPa]、発泡PETは2.25[GPa]、ポリス
チレンは3.5[GPa]である一方、ガラスは71.
3[GPa]、アルミニウムは70.3[GPa]、鉄
は152.3[GPa]である。また、PETは厚さ
0.1mm(曲げこわさE×Iが408)以上、発泡P
ETは厚さ0.2mm(曲げこわさE×Iが450)以
上、ポリスチレンは厚さ0.1mm(曲げこわさE×I
が292)以上となると、記録ドラムへの巻き付けが不
能となる。これらのことから、非可撓体23は、本明細
書中において縦弾性係数Eが10[GPa]以上、又は
曲げこわさE×Iが500[Pa・m2]以上の材質で
あると規定する。
【0030】次に、本実施の形態による記録装置の詳細
を以下に順次説明する。図3は図1に示した記録装置の
構成図、図4は非可撓体供給部における非可撓体の積載
状態を表す斜視図である。非可撓体供給部33は、複数
の非可撓体23を所定間隔で積層して載置する。通常、
非可撓体23は、埃等が降り積もらないようにするた
め、記録面25が下側となるようにして載置する。ま
た、非可撓体23は、記録面25に極力異物が付着しな
いようにするため、点接触で支持することが望ましい。
この点接触による支持は、例えば図4に示す先端の尖っ
た形状のピン45、或いは先端が球面のピンを用いる。
【0031】一枚の非可撓体23を支持する四本のピン
45は、図示しない枠体等によって非可撓体供給部33
の台座47に多段状に配設される。この台座47は、最
上層の非可撓体23が所望の高さとなるように、昇降機
構を有することが好ましい。
【0032】記録装置21は、非可撓体供給部33とス
テージ27との間に搬入機構49を有している。また、
記録装置21は、ステージ27と非可撓体受部35との
間に排出機構51を有している。これらの搬入機構49
及び排出機構51は、非可撓体23を保持するための真
空吸引方式の吸盤53を有している。吸盤53は、少な
くとも3個以上設け、好ましくは4個とする。それぞれ
の吸盤53には図示しないエア配管を接続し、このエア
配管の端部には真空ポンプやブロア等の吸引源55を接
続する。
【0033】搬入機構49及び排出機構51は、吸盤5
3を基台57に取り付けている。基台57は、図示しな
いスライドレール又はガイド溝によって、ステージ27
と、搬入機構49又は排出機構51との間を往復できる
ようになっている。この基台57は、電動モータ、エア
シリンダ、油圧シリンダ等のいずれかの駆動源を用いて
駆動させる。
【0034】記録装置21の本体は、記録ヘッド29の
画像形成回路、記録ヘッド29の駆動モータ、ステージ
27の駆動モータ、搬入機構49、排出機構51、吸引
源55等を制御するコントローラ59と、このコントロ
ーラ59や吸引源55並びに各駆動モータ等へ電源を供
給する電源61を備えている。また、記録装置21は、
コントローラ59とホストコンピュータ63とを通信線
で接続し、画像形成制御、非可撓体23の供給及び排出
等の制御が制御信号の送受信によって行えるようになっ
ている。
【0035】次に、非可撓体供給部33から非可撓体2
3を取り出してステージ27へ搬入する動作について説
明する。図5は記録ヘッドとステージの動作を説明する
平面図、図6は搬入機構が非可撓体供給部33に進入し
て非可撓体23を吸着するまでの動作を(a)〜(d)
で示した動作説明図、図7は搬入機構49が非可撓体2
3を保持して上昇し非可撓体供給部33から非可撓体2
3を取り出すまでの動作を(a)〜(d)で示した動作
説明図である。
【0036】図5に示すように、記録装置21の本体に
おいて、記録ヘッド29は、ステージ27上から記録ヘ
ッドスタンバイ位置65へ退避させておく。また、ステ
ージ27は、非可撓体23の供給位置67に移動させて
おく。ここで、記録部39は、図1に示すように、中心
位置が記録ヘッド29の記録原点位置69となる。ま
た、ステージ27の移動範囲は、記録原点位置69を中
心として、各面積がステージ27と同面積の第一象限、
第二象限、第三象限、第四象限の範囲となる。つまり、
ステージ27は、縦横サイズの二倍の距離を移動可能と
なっている。これにより、記録原点位置69に位置した
記録ヘッド29は、ステージ27上の全ての位置に相対
的に走査可能となっている。
【0037】搬入機構49は、図6(a)に示すよう
に、基台57を、非可撓体供給部33の最上層に載置し
た非可撓体23の上方まで略水平方向に移動させる。基
台57は、非可撓体供給部33において上方に突出して
いるピン45と干渉しない寸法となっている。例えば、
図6(b)に示すように、記録装置21側から非可撓体
供給部33を見た位置関係において、Y方向に並んだピ
ン45、45の内側に、基台57及び吸盤53が進入可
能となる位置関係となっている。略水平方向に移動され
た基台57は、図6(c)に示すように非可撓体23の
上方で停止する。次いで、基台57は、図6(d)に示
すように、下降を開始して、吸盤53が非可撓体23に
当接したときに下降を停止する。
【0038】搬入機構49は、吸盤53が非可撓体23
に当接した状態で、吸引源55を駆動させて吸盤53に
負圧を作用させる。この際、エア配管中の真空度が所定
値になるまで基台57の上昇動作を保留する。エア配管
内の真空度が所定値となった後、図7(e)に示すよう
に、基台57を上昇させ、非可撓体23をピン45から
浮上させて吸着保持する。非可撓体23は、吸盤53に
よる吸着面と反対側の面(図7の下面)が記録面25と
なる。このため、記録面25には吸盤による吸着跡が残
ることはない。
【0039】非可撓体23を保持した基台57は、図7
(f)に示すように、略水平方向に記録装置21本体側
へ移動する。このようにして非可撓体供給部33から非
可撓体23を取り出した基台57は、図7(g)に示す
ように、記録装置21の本体手前で一旦停止する。次い
で、図7(h)に示すように、基台57は、搬入機構4
9の図示しない反転装置によって上下を反転させ、記録
面25が上向きとなるようにして非可撓体23を支持す
る。基台57は、この支持姿勢のまま、遮蔽フレーム4
1に形成した図示しない搬入開口部を通過して、非可撓
体23をステージ27の上方まで搬入する。
【0040】ここで、図8はピンを突出させた状態のY
方向から見たステージ27を表す断面図、図9は凹部に
非可撓体を収容したステージ27の平面図、図10は凹
部に非可撓体を収容したステージ27の断面図である。
図8に示すように、ステージ27の上面には、非可撓体
23の厚みと略同一の深さとなった平面視四角形状の凹
部71を形成している。この凹部71は、ザクリ加工等
により形成され、図9に示すように内部に非可撓体23
を収容する。四角形状に形成した凹部71の対向する側
面同士間の距離は、これら側面に対応する非可撓体23
の対向する側面同士間の距離より長く形成されており、
凹部71は、非可撓体23を遊びを有して収容してい
る。
【0041】また、この凹部71の底面には、非可撓体
23を支持しながら持ち上げる昇降自在な複数のピン7
3が立設されている。凹部71は、直交する2つの側面
のそれぞれに、対向する側面に向かって片寄せする突出
自在な片寄せピン75を有している。
【0042】図10に示すように、ステージ27は、凹
部71の周縁及び凹部71の底面に、複数の吸引用孔7
7を穿設している。この吸引用孔77は、吸引源55に
エア配管によって接続される。ステージ27は、吸引用
孔77からエアを吸引することで、非可撓体23を凹部
71の底面に吸引固定するようになっている。なお、ス
テージ27の凹部71の周縁に穿設した吸引用孔77
は、後述する記録媒体を吸着固定するためのものであ
る。
【0043】図8に示すように。搬入機構49の基台5
7がステージ27の上方で停止した際、ステージ27は
ピン73を突出させている。この状態で、基台57は下
降する。基台57は、非可撓体23がピン73に接した
ときに下降を停止する。この下降停止の制御は、例えば
吸盤53に加わる反力を圧力センサ等により検出するこ
とで行うことができる。
【0044】搬入機構49は、基台57が停止するとエ
ア配管を大気に開放する。すると非可撓体23がピン7
3により支持される。搬入機構49は、吸盤53内の真
空度が大気圧となるまで動作を停止した後、基台57を
遮蔽フレーム41の通過開口部から記録装置21の本体
外部へと退避させる。ステージ27は、ピン73を下降
することにより、非可撓体23を凹部71内に載置す
る。ステージ27は、非可撓体23が凹部71の底面に
接したなら、直交する2つの側面から片寄せピン75を
対向する側面に向かって移動させる。これにより、非可
撓体23は、図9に示すように直交する2つの側面が、
凹部71の直交する2つの側面に当接し、XY方向の位
置決めが行われる。なお、図9に示した非可撓体23
は、右上角部が記録原点位置69となる。
【0045】次いで、ステージ27は、吸引源55によ
って吸引用孔77からエアを吸気し、非可撓体23を凹
部71内の底面に吸引固定する。これにより、非可撓体
23のステージ27への保持が完了する。
【0046】ステージ27は、凹部71を設けること
で、非可撓体23より面積の大きい記録媒体を重ねた
際、非可撓体23からはみ出した記録媒体がステージ2
7の凹部周縁に平坦のまま載り、段差による撓みやしわ
が記録媒体に生じ難くなり、記録面25に対する記録媒
体の密着性が良好となる。また、非可撓体23を、凹部
71の直行する二辺に当接することで、凹部71の内壁
を利用した簡単な構造で、非可撓体23のXY方向の位
置決めが可能になる。さらに、ピン73を突出させた状
態とすることで、非可撓体23がステージ27の上方で
浮いた状態で載置可能となり、反転によって下面を吸着
保持している吸盤53がステージ27と非可撓体23と
の間に進入可能となる。また、記録の完了した非可撓体
23を、凹部71から排出する際においても、非可撓体
23をピン73によって持ち上げることで、記録面25
とは反対側の下面を排出機構51の吸盤53によって吸
着保持することが可能になる。
【0047】次に、ステージに保持された非可撓体に対
して記録を行うための構成を説明する。図11は記録媒
体供給部と記録部とを表した要部構成図、図12は図1
の記録装置に使用する受像シート及び転写シートの断面
図である。図11に示すように、記録媒体供給部31
は、受像シート供給部81と、転写シート供給部83と
を備える。受像シート供給部81は、記録部39に対し
て受像シートを供給する。また転写シート供給部83
は、複数の種類の転写シートを供給することが可能であ
り、記録部39に対して複数の種類の転写シートの中か
ら1種類の転写シートを選択的に供給することができ
る。
【0048】受像シート供給部81は受像シートロール
85を有している。受像シートロール85は芯に受像シ
ート87が巻回されたものである。受像シート87は、
図12に示すように、支持層87a、及び受像層87c
がこの順序で積層されている。支持層87aとしては、
PETベース、TAC(トリアセチルセルロース)ベー
ス、PEN(ポリエチレンナフタレート)ベース等を用
いることができる。受像層87cは、転写されるトナー
を受け止める働きを有する。
【0049】受像シート供給部81は、さらに、受像シ
ート搬送部89を有している。受像シート搬送部89
は、モータ(図示なし)と、駆動伝達用のベルト又はチ
ェーン(図示なし)と、搬送用ローラ91、93と、支
持ガイド95と、受像シート切断部97と、受像シート
の端点を検出する検出センサ(図示なし)とを有してい
る。搬送用ローラ91及び搬送用ローラ93はそれぞれ
一対のローラを有している。このような駆動機構によっ
て、受像シート87を記録部39へ送出或いは記録部3
9から戻したりすることができる。
【0050】受像シートロール85は、先端部が搬送用
ローラ91に挟まれた状態で、モータ等の前述の駆動機
構によって受像シート87が引き出される。これによっ
て、受像シートロール85は回転し、受像シート87が
繰り出されていく。受像シート87はさらに搬送用ロー
ラ93に挟まれ、支持ガイド95に案内されて搬送され
る。
【0051】受像シート搬送部89によって搬送された
受像シート87は、受像シート切断部97によって所定
の長さに切断される。長さの測定には光センサ等の検出
センサが利用される。即ち、受像シート87の先端を検
出センサにより検出し、モータの回転数等を考慮するこ
と等によって長さを測定できる。受像シート87は、こ
の測定結果に基づいて所定の長さに切断され、記録部3
9へと供給される。受像シート切断部97は、図示しな
いカッタの他に支持部やガイドを有する。上記の駆動に
より受像シートロール85から繰り出された受像シート
87は、上述した受像シート長の測定結果に基づいて、
その搬送が停止された後、カッタによって所定の長さに
切断される。以上のようにして、受像シート供給部81
は、受像シートロール85の一部を繰り出して切断する
ことによって、所定の長さの受像シート87を記録部3
9に対して供給する。
【0052】一方、転写シート供給部83は、回転ラッ
ク99を有している。この回転ラック99は後述するよ
うに回転軸101を中心に回転駆動される。また、回転
ラック99には、複数(図では6個)の転写シートロー
ル103が収容されており回転軸101を中心にして
「放射状」に配置されている。各転写シートロール10
3は、芯とそれに巻回される転写シート105と、芯の
両側から差し込まれるフランジ(図示なし)とを有して
いる。各々の転写シートロール103は各芯を中心に回
転自在に保持されている。フランジの外径は転写シート
部分の径よりも大とすることで、転写シート部分が崩れ
ないようになっている。
【0053】各転写シート105は、図12に示すよう
に、支持層105a、光熱変換層105b、及び画像形
成層(トナー層)105cがこの順序で積層されてい
る。支持層105aは、レーザ光が透過する物であれば
一般的な支持体材料(例えば上記した受像シート87の
支持層87aと同じ支持体材料)から任意なものを選択
できる。光熱変換層105bは、レーザエネルギを熱に
変換する働きを有する。この光熱変換層105bは、カ
ーボン、黒色物質、赤外吸収色素、特定波長吸収物質等
光エネルギを熱エネルギに変換する物質であれば一般的
な光熱変換材料から任意なものを選択できる。トナー層
105cとしては、例えば、ブラック(K)、レッド
(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の4色の他、印
刷用のシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)
や、特色と呼ばれる金、銀、オレンジ、グレー、ピンク
等がある。
【0054】転写シートロール103においては、トナ
ー層105cが支持層105aに対して外側になるよう
に巻回されている。後述するように、トナー層105c
はトナーインクを有しており、このトナーインクがレー
ザ露光により受像シートに転写される。
【0055】図11では、6つの転写シートロール10
3が回転ラック99内に収容されている場合が示されて
いる。この6種類の転写シートとしては、例えば、上記
したブラック、レッド、グリーン、ブルーの4色の転写
シートが含まれている。
【0056】回転ラック99は、さらに、これらの複数
の転写シートロール103のそれぞれに対応して、それ
ぞれ転写シート繰出し機構107を有している。この転
写シート繰出し機構107は、フィードローラ109と
支持ガイド111とから成っている。図においては、こ
のような転写シート繰出し機構107が6つ設けられて
いる。フィードローラ109はローラ109a、109
bを有しており、ローラ109aは、後述するようにギ
ア機構によってモータと接続されており、モータによっ
て駆動される。ローラ109aはローラ109bとの間
で所定の圧力で転写シート105を挟み込むことができ
る。そして、ローラ109bは、ローラ109aの回転
とは逆向きに回転することによって、転写シート105
を搬送する。転写シート105は、ローラ109a、1
09bによって挟持され、送り出されたり或いは逆に戻
されたりすることが可能である。また転写シート105
の搬送に伴って、転写シートロール103が回転する。
【0057】このような構造を有する転写シート繰出し
機構107によって、転写シート105が記録部39に
対して供給される。転写シート105の先端がフィード
ローラ109に挟まれた状態において、モータ等の前述
の駆動機構によってフィードローラ109を駆動する。
この駆動により転写シート105は繰り出されていく。
また転写シート105は、さらに後述する転写シート搬
送部113において、所定長さに切断されて記録部39
に対して供給される。以上のように、複数の転写シート
ロール103を収容する回転ラック99は、所望の種類
の転写シート105を転写シート搬送部113に対して
選択的に供給することができる。
【0058】転写シート搬送部113は、モータ(図示
なし)と、駆動伝達用のベルト又はチェーン(図示な
し)と、搬送用ローラ115、117と、ガイド119
と、転写シート切断部121と、転写シートの端を検出
する検出センサ(図示なし)とを有している。搬送用ロ
ーラ115及び117は、それぞれ一対のローラを有し
ている。ローラ115及び117は、駆動伝達用のベル
ト又はチェーンによってモータと接続されており、モー
タによって駆動されて、転写シート105を搬送する。
【0059】このような駆動機構によって、転写シート
105を記録部39の方へ送出したり、或いは逆に戻し
たりすることができる。また、このようにして搬送され
た転写シート105は、転写シート切断部121によっ
て所定の長さに切断される。転写シート105の長さの
測定には、光センサ等の検出センサが利用される。即
ち、転写シート105の端を検出センサにより検出し、
モータの回転数等を考慮すること等によって長さを測定
できる。転写シート105は、この測定結果に基づいて
所定の長さに切断され、記録部39へと供給される。転
写シート切断部121は、図示しないがカッタの他に支
持部やガイド等を有する。以上のようにして、転写シー
ト供給部83は、転写シートロール103の一部を繰り
出して切断することによって、所定の長さの転写シート
105を記録部39に対して供給することができる。
【0060】記録媒体供給部31のガイド95、119
と、記録部39との間には、記録媒体供給部31から送
られた記録媒体(受像シート87又は転写シート10
5)が載るガイド板123が設けられている。ガイド板
123は、ステージ27の移動に干渉しないように、上
昇又は折り畳まれて退避するようになっている。
【0061】ガイド板123の上方には、記録媒体の幅
方向(図11の紙面垂直方向)に複数の吸盤を並べた吸
盤列125を配設している。この吸盤列125は、吸引
源55にエア配管によって接続され、さらに支持アーム
等によって昇降方向及びステージ移動面に対して平行方
向に移動自在に支持されている。吸盤列125は、ガイ
ド板123の上方から下降することにより、ガイド板1
23上に載った受像シート87の端部をガイド板123
に押し付けて吸着する。受像シート87の端部を吸引保
持した吸盤列125は、ステージ27の記録媒体供給部
31側とは反対側端部(始端側)まで移動することで、
受像シート87を引き出す。これによって、ステージ2
7上に保持した非可撓体23の上面に、受像シート87
が重ねられる。ここで、受像シート87の幅(X方向長
さ)は非可撓体23の幅と略一致していることが望まし
い。
【0062】このステージ27の始端側である凹部71
の周縁には、剥離手段である剥離溝127を形成してい
る。剥離溝127は、ステージ27の右側面で開口し、
後述の剥離爪が挿入可能となっている。吸盤列125に
よって引き出された受像シート87の端部は、この剥離
溝127を覆うようにしてステージ27上に被せられ
る。記録部39のステージ27上方には、加圧ローラ
(スクイーズローラ)129が配設され、スクイーズロ
ーラ129は昇降方向及びY方向に移動自在に支持され
ている。
【0063】スクイーズローラ129は、始端側に移動
された吸盤列125の記録媒体供給部31側の近傍で下
降して、受像シート87の端部を押さえ付けた後、受像
シート87を押圧しながら記録媒体供給部31側へ転動
することで、受像シート87を非可撓体23にスクイー
ズし、受像シート87のシワを伸ばすように動作する。
【0064】記録部39は、スクイーズローラ129の
他に、補助的にヒートローラを備えるものであってもよ
い。ヒートローラは、スクイーズローラ129によるス
クイーズの終了した受像シート87上を、さらに加熱押
圧しながら転動する。このようなヒートローラを備えれ
ば、スクイーズローラ129のみを用いて受像シート8
7を非可撓体23に密着させる場合に比べて、より高い
密着力で受像シート87を非可撓体23に密着させるこ
とができ、剥離強度を向上できる。また、このスクイー
ズローラ129がヒートローラであってもよい。
【0065】次に、非可撓体23に密着した受像シート
87を剥離することで、非可撓体23の記録面25に受
像層87cを形成する。ここで、図13は剥離溝を設け
たステージの凹部周縁の拡大斜視図、図14は受像シー
トの剥離動作を説明する記録部近傍の要部構成図、図1
5は受像シートの剥離動作を説明する記録部近傍の要部
構成図、図16は受像シートの剥離過程を説明する記録
部近傍の要部構成図である。記録部39は、スクイーズ
ローラ129と同様に昇降方向及びY方向に移動する剥
離ローラを有している。この剥離ローラは、スクイーズ
ローラ129と共用するものであってもよい。本実施の
形態では、スクイーズローラ129を、この剥離ローラ
としても用いる場合を例に説明する。
【0066】また、記録部39は、図13、図14に示
すように、ステージ27の始端側に剥離爪131を有し
ている。この剥離爪131は、上記したステージ27の
上面に設けた剥離溝127に進入可能に設けられ、不使
用時にはステージ27等との干渉を避けるため、退避位
置に移動するようになっている。
【0067】受像シート87の剥離の際は、図14に示
すように、スクイーズローラ129を吸盤列125の剥
離進行方向上流側近傍に下降し、受像シート87の端部
近傍をスクイーズローラ129によって押圧する。次い
で、図15に示すように吸盤列125を少し上昇させ、
剥離溝127に剥離爪131を進入させる。そして、剥
離爪131を少し(ステージ27や非可撓体23に干渉
しない位置まで)上昇させ、スクイーズローラ129に
接近する方向(図15の左方向)に移動させる。
【0068】その後、図16に示すように、スクイーズ
ローラ129の位置を固定したままで、吸盤列125
と、受像シート87と、非可撓体23と、ステージ27
とを共にスクイーズローラ129から離反する方向(−
Y方向)に移動させることで、剥離力がスクイーズロー
ラ129の押し付け部に加わり、さらにこの押し付け部
が非可撓体23の一方の端部から他方の端部へと相対移
動することで、記録面全面からの受像シート87の剥離
が可能となる。
【0069】受像シート87は、非可撓体23から剥離
されることで、受像層87cが非可撓体23の記録面2
5に転写され、支持層87aのみとなる。この支持層8
7aは、吸盤列125に吸引保持されたままとなる。吸
盤列125は、支持層87aを吸引保持した状態で、図
16中の右方向(−Y方向)に移動し、遮蔽フレーム4
1に設けた通過開口部を通過して、不要となった支持層
87aを廃棄箱37に投入して廃棄する。
【0070】ここで、図17は転写シートの固定動作を
説明するステージの断面図である。図17に示すよう
に、受像層87cを形成した非可撓体23の上面には、
記録媒体供給部31から受像シート87と同様にして転
写シート105が供給される。なお、転写シート105
は、記録媒体供給部31の転写シート搬送部113から
の供給となる。転写シート105の面積は、ステージ2
7の凹部71の面積より大きいものとする。非可撓体2
3からはみ出した転写シート105の周縁は、ステージ
27の凹部71周縁に載った状態となる。この状態で、
吸引用孔77からエアーを吸引して、転写シート105
の周縁を凹部71の周縁に吸引固定して、転写シート1
05を非可撓体23に密接させる。
【0071】次に、この転写シート105の上方から、
記録ヘッド29を相対的に走査して記録を行う。図18
に記録ヘッドと非可撓体との相対移動方向を表す斜視
図、図19は記録原点位置に固定した記録ヘッドとステ
ージ原点位置との位置関係を表す平面図、図20には記
録ヘッドにより形成されるスポット列を表す説明図を示
した。
【0072】この記録動作は、図18に示すように、記
録ヘッド29を転写シート105の記録原点位置から、
X方向への主走査とY方向への副走査とに相対的に移動
させることによって行われる。記録開始時には、図19
に示すように、ステージ27は原点位置となり、記録ヘ
ッド29はスタンバイ位置65(図1参照)から記録原
点位置69へと移動する。記録に際し、記録ヘッド29
は記録面25の全面を走査することになるが、この走査
は、記録ヘッド29のみの移動、ステージ27のみの移
動、或いは記録ヘッド29及びステージ27の双方移動
によって行うもののいずれであってもよい。つまり、記
録ヘッド29と非可撓体23とが相対的に移動すればよ
い。本実施の形態では、記録ヘッド29を記録原点位置
69に固定し、ステージ27をXY方向に移動する場合
を例に説明する。
【0073】記録ヘッド29は、図20に示すように、
レーザービームLbの照射により、複数のスポットSp
を転写シート105の背面に形成する。このスポットS
pは、少なくとも副走査方向に複数個を並べて形成され
る。これら複数のスポットSpは、図21に記録ヘッド
の拡大図を示すように、副走査記録方向上流端のスポッ
トSp1が副走査記録方向下流端のスポットSp2より
主走査記録方向下流側に配置される向きで傾斜させるこ
とが好ましい。つまり、スポット配列を一次元配列とし
て、副走査記録方向上流端のスポットSp1が副走査記
録方向下流端のスポットSp2より主走査記録方向下流
側に配置される向きで傾斜させることで、記録時に記録
局部で発生したガスが副走査記録方向下流側に逃がされ
る。これにより、記録済領域のトナー層105cと受像
層87cとの間にガスが残留することがなくなり、トナ
ー層105cと受像層87cとの密着性が保たれ、画像
欠陥が防止されて、良好な画像が得られるようになる。
【0074】記録ヘッド29には、ホストコンピュータ
63からコントローラ59を介して画像、文字等のパタ
ーンデータが送られる(図3参照)。また、ホストコン
ピュータ63からは、コントローラ59を介してステー
ジ27等の駆動モータに移動制御信号が送られる。これ
により、記録ヘッド29と非可撓体23とが相対的に移
動制御され、転写シート105に画像が形成される。こ
の記録動作は、後述する一般的なシリアル動作とするこ
とができる。本実施の形態では、上記の相対動作によっ
て記録範囲の全面を走査し、画像データの存在する部分
のみレーザービームLbを照射して記録を行う。
【0075】次に、上記のように構成した記録装置21
によって、所望の画像を非可撓体23に記録する一連の
手順を図22に基づいて説明する。なお、以下では、ブ
ラック(K)、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー
(B)の4色を用いてブラックマトリクスやカラーフィ
ルタ形成のための画像を記録する場合についての動作手
順を説明する。
【0076】図22は記録工程を概念的に表した説明
図、図23はスポットの記録方向を表す説明図、図24
は図23の記録方向による記録過程の説明図、図25は
図23の記録方向によって一行目の記録が終了した非可
撓体の平面図、図26は図23の記録方向による二行目
の記録過程の説明図、図27はストライプ方向と剥離方
向との関係を表す説明図、図28は主走査方向がX方向
の場合の記録方法を表す説明図、図29は主走査方向と
主走査方向とは逆の方向とで記録を行う記録方向の変形
例を表す説明図である。
【0077】図22に示すように、先ずステップ1にお
いて、非可撓体供給部33(図3参照)から非可撓体2
3を搬入機構49によって記録部39に供給する。記録
部39のステージ27には、上記した動作手順によって
非可撓体23を凹部71に固定する(図10参照)。次
いで、ステップ2にて、記録媒体供給部31からステー
ジ27上の非可撓体23に受像シート87を供給し、受
像シート87を載せる(図11参照)。受像シート87
は、スクイーズローラ129によって非可撓体23に密
着させる。この後、受像シート87は、ステップ3にお
いて、ヒートローラを用いてさらに加熱圧着(即ち、ラ
ミネート)してもよい。
【0078】次いで、ステップ4にて受像シート87を
非可撓体23から剥離することにより、受像シート87
の受像層87cを非可撓体23に転写する。受像層87
cが転写された支持層87aは、吸盤列125によって
記録部39から搬出し、廃棄箱37に廃棄する。次い
で、ステップ5にて、記録媒体供給部31の転写シート
供給部83から転写シート105をステージ27上に供
給する。転写シート105は、所定長に切断されたもの
が、スクイーズローラ129によって非可撓体23上に
密接される。この後、転写シート105は、受像シート
87の場合と同様に、ステップ6にてヒートローラを用
いてさらに加熱圧着(即ち、ラミネート)してもよい。
【0079】次いで、ステップ7にて、予め与えられた
画像データに基づいて、転写シート105上に記録ヘッ
ド29からレーザービームLbが出射され、スポットS
pの所定のものがオンオフ制御されると共に、これに同
期してステージ27が移動される。つまり、所定のスポ
ットSpが転写シート105の背面(図22の上面)を
画像様に走査する。ここで、与えられた画像データは、
各色ごとの画像にさらに色分解されており、レーザ露光
は、色分解された各色ごとの画像データに基づいて行わ
れる。これにより、非可撓体23の受像層87cに転写
シート105のトナー層105cが転写され、非可撓体
23上にブラック(K)での画像が形成される。
【0080】本実施の形態による記録方法では、図23
に示すように、非可撓体23と記録ヘッド29とを主走
査方向に相対移動させながら記録を行う。そして、非可
撓体23と記録ヘッド29とを副走査方向に同時に相対
移動させながら次の記録開始端への移動を行い、この記
録と移動を繰り返すことで記録データの存在する領域を
包含した四角形状の全領域を走査する。
【0081】即ち、図24に示すように、ステージ27
が+X方向に移動すると同時に、各スポットSpが所定
のタイミング(ディレイ時間+画像データ)で記録開始
端141から照射を開始する。図25に示すように、ス
ポットSpが記録終端143の記録を終了すると、スポ
ットSpの照射が終了し、ステージ27が停止する。次
いで、ステージ27を+Y方向へスポット配列の副走査
方向長さ分移動し、且つ−X方向へ移動し、次の記録開
始端141に記録原点位置69を一致させる。その後、
図26に示すように、同様にステージ27を+X方向に
移動して記録を行う動作を繰返す。
【0082】このようなシリアル記録によれば、画像の
記録が主走査方向の一方向のみによって行われ、常に記
録開始端まで記録ヘッド29が戻ってから記録を再開す
るので、位置制御が容易になり、記録精度を高め易くな
る。また、一方向記録であることから、スポット配列に
起因する記録特性の違いが出難くなる。
【0083】ここで、転写シート105の剥離方向は、
受像シート87の場合と同様にY方向となる。本実施の
形態による記録方法では、図27に示すように、ストラ
イプ方向(ストライプ形状の延在方向)が転写シート1
05の剥離方向に略一致するようにパターンを記録す
る。主走査方向がX方向である場合には、図28に示す
ように、X方向に所定間隔のストライプの断片142a
を、Y方向に複数回形成して行き、結果的にY方向に延
在するストライプ142を形成する。なお、ここで、ス
トライプ幅は、5〜500μm程度のものであり、特に
液晶カラーフィルタの場合では、50〜200μm程度
のものとなる。また、ストライプ長さは、全幅の場合、
2〜70インチ(対角)に適応の支持体。短冊幅では、
50〜1000μm程度のものとなる。
【0084】なお、記録の動作は、上記した一方向記録
の他、図29に示すように、往復方向記録とすることも
できる。この場合、非可撓体23と記録ヘッド29とを
主走査方向に相対移動させながら主走査方向の記録を行
い、主走査方向の記録の記録終端143位置で非可撓体
23と記録ヘッド29とを副走査方向に相対移動させ、
非可撓体23と記録ヘッド29とを前記主走査方向とは
逆方向に相対移動させながら逆主走査方向の記録を行
う。このような往復方向記録によれば、主走査方向とこ
れとは逆方向との往復方向で記録が行え、記録ヘッド2
9を記録開始端141へ戻すまでの移動時間を用いて記
録が行える。これにより、主走査方向のみで記録を行う
一方向記録に比べ、画像の記録開始から記録完了までの
記録時間の短縮が可能となる。
【0085】図30は図23の記録方向を副走査方向と
した場合を(a)、図29の記録方向を副走査方向及び
この副走査方向とは逆方向とした場合を(b)に表す記
録方向の変形例を表す説明図、図31は主走査方向がY
方向の場合の記録方法を表す説明図、図32は不連続の
ストライプ例を表す説明図、図33はカラーフィルタ間
にブラックストライプをオバーラップさせた画像を表す
非可撓体の断面図である。
【0086】記録の動作は、図30に示すように、X方
向を副走査方向とし、Y方向を主走査方向として、上記
した一方向記録(図30(a))、或いは往復方向記録
(図30(b))を行うものであってもよい。なお、こ
の場合には、スポットSpを副走査方向(X方向)に並
べる。また、この場合においても上記と同様にスポット
Sp列を傾斜させた一次元配列としてもよい。
【0087】主走査方向がY方向である場合には、図3
1に示すように、Y方向にストライプ142の延在方向
が一致するように記録を行い、このストライプ142を
X方向に所定間隔で複数本形成して、ストライプ状のパ
ターンを形成する。
【0088】以上のようにしてブラック(K)の画像記
録が終了したなら、ステップ8にてブラックの転写シー
ト105を非可撓体23から剥離する。この転写シート
105の剥離は、上記した受像シート87の場合と同様
に行われる。すなわち、転写シート105を、ストライ
プ142の延在方向に剥離する。転写シート105の剥
離の際は、図14に示した受像シート87の場合と同様
に、スクイーズローラ129を吸盤列125の剥離進行
方向上流側近傍に下降し、転写シート105の端部近傍
をスクイーズローラ129によって押圧する。次いで、
図15に示すように吸盤列125を少し上昇させ、剥離
溝127に剥離爪131を進入させる。そして、剥離爪
131を少し上昇させ、スクイーズローラ129に接近
する方向(図15の左方向)に移動させる。
【0089】その後、図16に示すように、スクイーズ
ローラ129の位置を固定したままで、吸盤列125
と、転写シート105と、非可撓体23と、ステージ2
7とを共にスクイーズローラ129から離反する方向
(−Y方向)に移動させることで、剥離力がスクイーズ
ローラ129の押し付け部に加わり、さらにこの押し付
け部が非可撓体23の一方の端部から他方の端部へと相
対移動することで、記録面全面からの転写シート105
の剥離が可能となる。
【0090】このようにして、転写シート105がスト
ライプ142の延在方向に剥離されることで、従来、転
写シート105をストライプ142の延在方向に直交す
る方向で剥離したときに生じていたストライプ142の
剥離先端部での潰れや、剥離後端部でのめくれが生じな
くなり、ストライプ幅、エッジ形状が安定する。また、
剥離時の剪断力が連続的に作用するようになり、記録面
25にズレが生じなくなる。これにより、2色目以降の
記録時におけるレジズレ(色毎の位置ズレ)が生じなく
なる。
【0091】トナー層105cの転写された支持層10
5aは、吸盤列125に吸引保持されたままとなる。吸
盤列125は、支持層105aを吸引保持した状態で、
図16中の右方向(−Y方向)に移動し、遮蔽フレーム
41に設けた通過開口部を通過して、不要となった支持
層105aを廃棄箱37に投入して廃棄する。
【0092】このようにして、転写シート105が非可
撓体23から剥離されることで、トナー層105cが非
可撓体23の記録面25に転写され、記録面25(非可
撓体23の受像層87c)には、ブラックのストライプ
状のパターン画像が形成される。
【0093】そして、別の種類の転写シート105の供
給が必要な場合は、上記のステップ5〜8までの処理を
繰り返す。つまり、他のレッド、グリーン、ブルーの各
色の転写シート105について、ステップ5〜8までの
各動作が繰り返される。その結果、4色のトナー層10
5cのトナーインクKRGBが1枚の非可撓体23に転
写され、非可撓体23の記録面25上に所望の画像が形
成される。
【0094】記録の終了した非可撓体23は、排出機構
51によって記録部39から排出して非可撓体受部35
にスタックする。この排出動作では、先ず、ステージ2
7の吸引用孔77からの吸引を解除する。次いで、凹部
71の底面からピン73を突出させて、非可撓体23を
ステージ27から浮上させた状態に支持する。次いで、
排出機構51の基台57を非可撓体23の下面側に進入
させる。この際、基台57は、吸盤53が上向きの状態
となっている。次いで、基台57は、上昇を開始し、吸
盤53が非可撓体23に当接したとき、上昇を停止す
る。
【0095】排出機構51は、吸盤53が非可撓体23
に当接した状態で、吸引源55を駆動させて吸盤53に
負圧を作用させる。この際、エア配管中の真空度が所定
値になるまで、基台57の上昇動作を保留する。エア配
管内の真空度が所定値となった後、基台57を上昇さ
せ、非可撓体23をピン73から浮かせて吸着保持す
る。ここで、非可撓体23は、吸盤53による吸着面と
反対側の面(上面)が記録面25となるため、記録面2
5に形成された画像を傷つけることはない。
【0096】非可撓体23を保持した基台57は、略水
平方向に移動する。このようにして記録部39から非可
撓体23を取り出した基台57は、遮蔽フレーム41の
通過開口部を通過した直後、一旦停止する。基台57
は、この位置で、排出機構51の図示しない反転装置に
よって上下を反転させ、記録面25が下向きとなるよう
にして非可撓体23を支持する。基台57は、この支持
姿勢のまま、非可撓体23を非可撓体受部35の上方ま
で搬入する。
【0097】非可撓体受部35は、非可撓体供給部33
と同様に、非可撓体23を間隔を有して積載するピン4
5を有している。排出機構51の基台57は、水平移動
してこのピン45の上方に非可撓体23を位置合わせし
て停止する。次いで、基台57は、下降を開始し、非可
撓体23がピン45に当接したとき、下降を停止する。
【0098】排出機構51は、この停止位置で、エア配
管中の真空度が所定値になるまで、基台57の上昇動作
を保留する。エア配管内の真空度が所定値となった後、
即ち、吸盤53による吸引保持が解除された後、基台5
7を上昇させ、非可撓体23をピン45上に受け渡す。
非可撓体23を非可撓体受部35に排出させた基台57
は、次の非可撓体23の排出に備えて待機位置へと移動
する。
【0099】以上の各動作を繰返すことにより、複数の
非可撓体23に、ブラックマトリクスやカラーフィルタ
等のパターンを連続的に形成することができる。なお、
図22に示した記録手順では、ブラックの転写シート1
05を最初に用いてブラックストライプを形成する例を
説明したが、本発明に係る記録方法は、各色の記録の順
番を限定するものではない。例えば、図32に示すよう
に、レッド、グリーン、ブルーの三色を記録してカラー
ストライプを形成したのち、最後に、ブラックの記録を
行ってブラックマトリクスを形成するものであってもよ
い。この場合、ブラックマトリクスをカラーストライプ
にオーバーラップさせて形成することができ、記録境界
部からの光の漏れが確実に防止できるブラックマトリク
スを形成できる。また、この三色に限らず、RGBの三
色やいずれかの単色であってもよい。
【0100】このように、上記の記録方法によれば、非
可撓体供給部33からステージ27上に供給した非可撓
体23に、転写シート105を密着させ、記録ヘッド2
9から出射させたレーザービームで転写シート105に
画像を記録し、転写シート105を非可撓体23から剥
離することで非可撓体23の記録面25にこの画像を転
写でき、ガラス基板、石材、セラミックや折り曲げるこ
とのできない金属等の非可撓体23へ、高画質な画像の
記録が可能となる。
【0101】また、4色の異なる転写シート105であ
るブラック、レッド、グリーン、ブルーの転写シート1
05のそれぞれを用いて、第1色目の転写シートである
ブラックの転写シート105を用いてストライプを記録
した後、このブラックストライプトと交互に並ぶ未記録
領域のそれぞれに、レッド、グリーン、ブルーの転写シ
ート105を用いて、当該色のストライプを順番に記録
することで、カラーフィルタの各ストライプ間にブラッ
クストライプを形成した非可撓体23を得ることができ
る。これにより、ブラック、レッド、グリーン、ブルー
のそれぞれを均一な色調で記録した高精度のブラックス
トライプ付カラーフィルタを容易に得ることができる。
【0102】また、上記したストライプ142の場合
は、非可撓体23のY方向の長さより若干短くなって連
続して延在する。この他、ストライプ142は、図33
に示すように、延在方向に複数に分断され、不連続とな
ったものであってもよい。
【0103】このように、上記の記録方法によれば、転
写シート105を、ストライプ142の延在方向に剥離
するので、従来、転写シート105をストライプ142
の延在方向に直交する方向で剥離したときに生じていた
ストライプ142の剥離先端部での潰れや、剥離後端部
でのめくれが生じず、ストライプ幅、エッジ形状を安定
させることができる。この結果、画像ムラを低減するこ
とができる。また、剥離時の剪断力が連続的に作用する
ので、記録面にズレが生じなくなり、2色目以降の記録
時におけるレジズレ(色毎の位置ズレ)を防止すること
ができる。
【0104】また、受像シート供給部81を別途設けた
ので、非可撓体23に、受像層87cが形成できる。即
ち、受像層87cを有しない非可撓体23を直接記録部
へ供給して、画像の記録が可能になる。
【0105】そして、非可撓体供給部33、非可撓体受
部35において、記録面25が下向きとなるように非可
撓体23を積載することで、記録面25への塵埃等の付
着が防止できる。また、非可撓体供給部33から非可撓
体23を取り出す際においても、記録面25と反対側の
面を吸盤53により吸着するので、吸盤痕の残ることが
防止できる。
【0106】なお、上記した実施の形態では、記録ヘッ
ド29を記録原点位置69に固定し、ステージ27を主
走査方向及び副走査方向に移動する場合を例に説明した
が、本発明に係る記録方法及び記録装置は、ステージ2
7を固定とし、記録ヘッド29を主走査方向及び副走査
方向に移動する構成としても上記と同様の作用・効果を
奏するものである。また、スポット配列は一次元に限ら
ずに、いかなる配列であってもよい。
【0107】次に、本発明に係る記録装置及びそれを用
いた記録方法の他の実施の形態を説明する。図34は他
の実施の形態に係る記録装置の概念図、図35は図34
に示した記録部の拡大斜視図である。なお、図1〜図1
2に示した部材と同一の部材には同一の符号を付し、重
複する説明は省略するものとする。
【0108】本実施の形態において、記録の対象物とな
る記録対象物は、特に、樹脂フィルム等の他、弾性域で
折り曲げることのできる硬さ(厚さ)の金属等を記録対
象物とする。本明細書中においては、このような記録対
象物を、「可撓体」と称することにする。
【0109】本実施の形態による記録装置151は、図
34に示すように、その主要な構成として、受像シート
供給部81と、転写シート供給部83と、記録部300
と、排出部400とを備える。記録装置151は、本体
カバー510によって表面を覆われ、脚部520によっ
て支えられている。
【0110】記録装置151において、受像シート供給
部81は、記録部300に対して可撓体である受像シー
ト87を供給する。また転写シート供給部83は、複数
の種類の転写シート105を供給することが可能であ
り、記録部300に対して複数の種類の転写シート87
の中から1種類の転写シート105を選択的に供給する
ことができる。記録部300においては、記録媒体固定
部材であるドラム310に巻き付けられた受像シート8
7の上に、さらに転写シート105が重ねて巻き付けら
れる。
【0111】ドラム310へは、受像シート87及び転
写シート105の2種類のシートが巻き付けられる。ド
ラム310には、先ず、受像シート供給部81によって
供給される受像シート87が巻き付けられる。ドラム3
10の表面には複数の孔部(図示なし)が形成され、受
像シート87は吸引装置(図示なし)によって吸引され
るので、これによって、受像シート87はドラム310
の回転に伴って、ドラム310に吸着されながら巻き付
けられる。
【0112】転写シート供給部83から供給される転写
シート105は、受像シート87の上に巻き付けられ
る。受像シート87及び転写シート105の2種類のシ
ートはその大きさが互いに異なっており、転写シート1
05の方が縦方向及び横方向のいずれの方向にも受像シ
ート87よりも大きくなっている。従って、転写シート
105は、受像シート87よりも大きい部分によってド
ラム310に吸着される。転写シート105は、ドラム
310の回転に伴って、ドラム310に吸着されながら
巻き付けられる。
【0113】ドラム310に巻き付けられた受像シート
87及び転写シート105は、転写シート105のトナ
ー層105cが、受像シート87の受像層87cの上に
接触して存在している。このような位置関係を有するこ
とにより、トナー層105cのトナーインクは、前述し
たように、記録ヘッド350によってレーザ露光されて
受像シート87に転写される。
【0114】記録部300はドラム310を有する。図
35に示すように、ドラム310は中空の円筒形状を有
しており、フレーム320に回転自在に保持されてい
る。記録装置151においては、このドラム310の回
転方向が主走査方向となる。記録装置151は、ストラ
イプ形状の延在方向がドラム310の回転に略一致する
ように、パターンを記録し、転写シート105をドラム
310の回転方向に剥離することを特徴としている。
【0115】ドラム310はモータの回転軸に連結され
てモータによって回転駆動される。ドラム310の表面
には上記した複数の孔部が形成されている。この孔部は
図示しないブロアや真空ポンプ等の吸引装置に接続され
ている。これにより、受像シート87及び転写シート1
05をドラム310上に載置して吸引装置を作動させる
と、これらのシートはドラム310に吸着される。
【0116】また、ドラム310は、外周に、複数の剥
離溝(図示なし)を円周方向に有している。また、ドラ
ム310の上方において、複数の剥離爪(図示なし)が
ドラム310の回転軸と平行に、且つ一直線上に設けら
れている。この剥離溝と剥離爪によって、転写シート1
05をドラム310の回転方向に剥離することを可能と
している。
【0117】記録部300は記録ヘッド350を有す
る。記録ヘッド350はレーザ光Lbを出射することが
できる。このレーザ光Lbが照射された位置の転写シー
ト105のトナーインクは、受像シート87の表面に転
写される。また、記録ヘッド350は、図示しない駆動
機構によって、ガイドレール322に沿ってドラム31
0の回転軸に平行な方向に直線的に移動することができ
る。本記録装置1においては、この移動方向が副走査方
向となる。
【0118】従って、ドラム310の回転運動と記録ヘ
ッド350の直線移動との組合せによって、受像シート
87を覆う転写シート105上の所望の位置をレーザ露
光することが可能である。よって、描画用のレーザ光L
bで転写シート105上を走査して、画像情報に基づい
て対応する位置のみをレーザ露光し、ストライプ形状の
延在方向がドラム310の回転に略一致するようにパタ
ーン記録することが可能となる。これにより、ドラム3
10の回転方向がストライプ形状の延在方向となるパタ
ーン画像を受像シート87に転写できるようになってい
る。
【0119】レーザ露光により加熱された部分の転写シ
ート105のトナーが接着性劣化、溶融或いは昇華によ
り受像シート87に付着して転写されることによって、
受像シート87上に像が形成される。さらに、同一の受
像シート87に対して、異なる複数色(例えば、ブラッ
ク、シアン、マゼンタ、イエロー)の転写シート105
のトナーが付着することによって、受像シート87上に
カラーのストライプ状のパターン画像を形成することが
できる。これは、受像シート87をドラム310に巻き
付けたまま、露光済みの転写シート105を剥離し、別
色の転写シート105に順次交換してレーザ露光するこ
とによって達成される。
【0120】次にこの剥離動作について説明する。転写
シート105を剥離するには、先ず、ドラム310を剥
離のための所定の位置まで回転させる。そして、前述の
剥離爪の先端部の位置をドラム310に接触しない待機
位置からドラム310に接触する位置へと移動する。こ
の移動の際には、剥離爪の先端部が転写シート105の
上には接触しないようにする。ドラム310の回転に伴
い、剥離爪はドラム310上をドラム310の表面に沿
って周方向に相対的に移動する。剥離爪の先端部は、剥
離溝の形状に沿ってドラム310の表面を相対的に移動
して転写シート105の下側に潜り込む。転写シート1
05は剥離爪の上面に沿って移動する。これにより、転
写シート105はドラム310から剥離される。
【0121】そして、剥離爪は、受像シート87に接触
する前にさらにドラム310から離反する方向に上昇し
て、待機位置にまで移動する。転写シート105は先端
部が剥離されたのち、引き続きドラム310が回転する
ことによって、さらにドラム310及び受像シート87
から剥離される。なお、この際、受像シート87は吸引
装置の吸引力によってドラム310に吸着されたままで
あるので、転写シート105のみを剥離することができ
る。以上の動作によって剥離された転写シート105
は、さらに、後述の排出部400を経由して装置外部へ
と排出される。
【0122】最後に、このようにして複数の種類のトナ
ーインクが転写された受像シート87が剥離される。受
像シート87の剥離は、転写シート105の剥離と同様
にして行われる。この際、剥離爪は、複数の剥離溝に対
して接近して受像シート87をドラム310から剥離す
る。また剥離爪は転写シート105を剥離する際と同一
のものを利用することができるので、構造を単純化する
ことができる。上記のようにして剥離された受像シート
87は、排出部400へと排出されていく。
【0123】排出部400は、シート共通搬送部410
と、転写シート排出部440と、受像シート排出部45
0とを有する。シート共通搬送部410は、モータ(図
示なし)と、駆動伝達用のベルト又はチェーン(図示な
し)と、搬送用ローラ414、415、416と、支持
ガイド418、419と、検出センサ(図示なし)とを
有している。また、シート共通搬送部410は、さら
に、可動ガイド部を有しており、これはガイドプレート
438と、図示しない駆動機構とから成っている。ガイ
ドプレート438は、駆動機構によって、後述する2つ
の位置の間を移動することができる。
【0124】転写シート排出部440は、処理済みの転
写シート105を転写シート回収箱540に排出するた
めのものである。受像シート排出部450は、受像シー
ト排出口451と、ローラ454、455と、ガイド4
58とを有する。画像が転写された受像シート87は、
受像シート排出部450を経由して、トレー550に排
出される。各搬送用ローラ414、415、416、4
54、455は、前述のその他の搬送用ローラと同様
に、2つのローラを1組として構成されており、2つの
ローラで挟んで回転することによって、受像シート87
及び転写シート105を搬送することが可能である。こ
のような機構を有する排出部400は、受像シート87
の排出と転写シート105の排出とを次のような動作で
行なっている。
【0125】先ず、転写シート105の排出について説
明する。記録部300においてレーザ露光され不要とな
った転写シート105は、前述したようにしてドラム3
10から剥離される。剥離された転写シート105は、
剥離爪、支持ガイド418、419、ガイドプレート4
38によって支持されつつ、搬送用ローラ414、41
5、416によって挟持されて送り出されることによっ
て搬送される。
【0126】次に、受像シート87の排出について説明
する。受像シート87は、記録部300でトナーインク
が転写されて処理が行われた後、前述したようにして、
ドラム310から剥離される。剥離された受像シート8
7は、剥離爪、支持ガイド418、419、ガイドプレ
ート438によって支持されつつ、搬送用ローラ41
4、415、416によって挟持され、送り出されるこ
とによって搬送される。
【0127】なお、このシート共通搬送部410は転写
シート105が排出される場合と共通であり、それぞれ
のシートに対して搬送部を設ける場合に比べて構造を簡
単化することができる。なお、シート共通搬送部410
において、転写シート105はトナー層を下側にして搬
送され、受像シート87は受像層を上側にして搬送す
る。従って、同一の搬送路を利用して、順次、受像シー
ト87及び転写シート105を搬送しても、受像シート
87の受像層上に形成された画像が汚染されるおそれは
ない。
【0128】受像シート87は、搬送用ローラ414、
415、416によって搬送されて、一旦、装置の外部
へと排出される。ただし、受像シート87は、その全て
が外部へ排出されるのではない。受像シート87の後端
部がガイドプレート438上に存在し搬送用ローラ41
6に挟持されている状態において、モータによる駆動を
一旦停止し、そして、モータを逆回転することによっ
て、受像シート87を受像シート排出口451方向に引
き戻す。即ち「スイッチバック」動作を行う。上記駆動
停止のタイミングは検出センサの信号を用いて決定され
る。検出センサは受像シート87の後端が検出センサの
位置を通過したことを検出し、その後、受像シート87
が搬送されて所定の位置にまで達した時点でモータの駆
動を停止する。
【0129】ここで、所定の位置とは受像シート87の
後端部がガイドプレート438上に存在し、且つ搬送用
ローラ416に挟持されている状態にある位置を意味す
る。受像シート87がこの位置に至るまでの所定の距離
を移動したかどうかは、検出センサによる後端検出時点
からのモータの回転パルス数などから判断することがで
きる。
【0130】可動ガイド部のガイドプレート438は、
図示しない駆動機構によって駆動され、図に示す破線/
実線の間を移動することができる。この駆動機構により
ガイドプレート438は移動する。そして、停止してい
たモータが逆回転することによって、各搬送用ローラ4
16、454、455などを逆向きに駆動する。この逆
回転によって、受像シート87は引き戻される。そし
て、受像シート87は、さらにガイド458に支持され
つつ、搬送用ローラ454、455によって搬送され
て、トレー550へと送り出される。トレー550に送
出された受像シートは、本記録装置から取り出された
後、別設の画像転写部において追加の処理が行われる。
すなわち、別設の図示しない画像転写部において、受像
シート87は画像が形成された面を印刷対象である本紙
に重ねられた状態で、加熱・加圧される。これによっ
て、任意の記録面(例えばカラーフィルタフィルムのス
トライプ形成面)上にトナーが転写されて画像が形成さ
れることとなる。これによって任意の印刷用紙への印刷
が可能となる。
【0131】この記録装置151によれば、ストライプ
形状の延在方向がドラム310の回転に略一致すること
により、転写シート105がドラム310の回転方向に
剥離されると、転写シート105がストライプの延在方
向で剥離されることになる。これにより、ストライプの
剥離先端部での潰れや、剥離後端部でのめくれが防止さ
れ、また、剥離時における剪断力が連続的に作用して、
記録面のズレが生じなくなる。
【0132】なお、上記した他の実施の形態に係る記録
装置151では、装置内の剥離機構(剥離溝、剥離爪)
を使用せず、記録後の転写シート105と受像シート8
7を一体のまま取り出し、装置外でこれら転写シート1
05と受像シート87とを剥離してもよい。この剥離に
は、テーブル等の平面上に一体となった転写シート10
5と受像シート87とを置き、手や、上記の実施の形態
で説明した平面剥離機構(ステージ27、スクイーズロ
ーラ129、剥離溝127、剥離爪131、吸盤列12
5等からなる機構)をストライプ方向に剥離する。この
場合、ストライプ方向は、ドラム310の副走査方向
(ドラム310の軸線に沿う方向)で記録することがで
きる。また、受像シート87への記録は、単色となる。
【0133】なお、記録媒体は、上記の実施の形態で説
明したヒートモードの他に、光熱変換層を有しないフォ
トンモード材料であってもよい。つまりは、剥離現像工
程の必要な記録媒体であれば、任意の記録媒体を用いて
も上記と同様の効果を得ることができる。
【0134】また、上記の各実施の形態では、記録ヘッ
ドがレーザ方式である場合を例に説明したが、記録ヘッ
ドは、サーマルヘッド式であってもよい。さらに、本発
明の記録方法は、画像の全てがストライプ状のパターン
である場合にのみ適用されるものではなく、少なくとも
ストライプ状のパターンを有する画像であれば適用が可
能となる。この場合、特に、ストライプ状のパターン画
像が、全画像の面積比で50%以上の場合には、本発明
の効果を有効に発揮させることができる。
【0135】以上説明した本発明の記録方法及び記録装
置の基本構成としては、下記の特徴を有している。即
ち、 (1) 少なくとも光熱変換層と画像形成層とを有する
転写シートを用いて、非可撓体の記録面に所望の画像を
形成する記録方法であって、前記非可撓体を記録部に供
給して固定し、前記転写シートを記録部に供給すると共
に前記非可撓体の記録面に画像形成層を重ね合わせ、前
記転写シートの画像形成層を前記非可撓体の記録面に密
着させ、レーザービームにより形成した複数のスポット
で前記転写シートに前記画像を露光し、前記転写シート
を前記非可撓体から剥離して画像形成層を画像様に記録
面へ転写することを特徴とする記録方法。 (2) 前記転写シートとして複数色の異なる転写シー
トを使用し、前記転写シートの供給、密着、露光、転写
の各処理を、前記複数色の転写シート毎に繰り返し行う
ことを特徴とする(1)記載の記録方法。 (3) 前記複数色の異なる転写シートのうち、最後に
前記処理を行う色がブラックであることを特徴とする
(2)記載の記録方法。 (4) 前記記録面が、前記画像形成層を受け止める受
像層を有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれ
か1項記載の記録方法。 (5) 前記転写シートを記録部に供給する前に、前記
画像形成層を受け止める受像層を有する受像シートを記
録部に供給すると共に、前記可撓体に受像層を重ね合わ
せ、前記受像シートの受像層を前記非可撓体に密着させ
た後、前記受像シートを前記非可撓体から剥離して、受
像層を非可撓体に転写することで記録層を形成すること
を特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項記載の記録
方法。 (6) 前記受像シートを前記非可撓体に密着させる
際、ヒートローラにより加熱加圧することを特徴とする
(5)記載の記録方法。 (7) 前記非可撓体が、前記可撓体の記録面を下方に
向けた状態で積載された非可撓体供給部から供給され、
前記非可撓体供給部に積載された最上層の非可撓体か
ら、該非可撓体の上面を吸着保持して前記記録部へ搬送
することを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項記
載の記録方法。 (8) 前記非可撓体の前記記録部への搬送途中に、前
記非可撓体の搬送姿勢を上下面反転させることを特徴と
する(7)記載の記録方法。 (9) 記録面に画像が転写された記録済みの非可撓体
を、前記記録部から上方へ持ち上げて、前記非可撓体の
下面を吸着保持して排出することを特徴とする(1)〜
(8)のいずれか1項記載の記録方法。 (10) 前記記録済みの非可撓体の排出途中に、前記
非可撓体の搬送姿勢を上下面反転させることを特徴とす
る(9)記載の記録方法。 (11) 前記非可撓体にレーザービームを露光する際
に、レーザービームを出射する記録ヘッドを主走査方向
に相対移動させながら、前記非可撓体の主走査方向記録
開始端から主走査方向記録終了端まで露光を行い、その
後、前記記録ヘッドを前記非可撓体に対して前記主走査
方向とは逆方向及び主走査方向に直交する副走査方向に
相対移動させて次の主走査方向記録開始端への移動を行
うことを繰り返すことで、前記記録ヘッドを記録データ
の存在する領域を包含する全記録領域に走査させること
を特徴とする(1)〜(10)のいずれか1項記載の記
録方法。 (12) 前記非可撓体にレーザービームを露光する際
に、レーザービームを出射する記録ヘッドを主走査方向
に相対移動させながら、前記非可撓体の主走査方向記録
開始端から主走査方向記録終了端まで露光を行い、その
後、前記記録ヘッドを前記非可撓体に対して主走査方向
に直交する副走査方向に相対移動させ、前記記録ヘッド
を前記主走査方向とは逆方向に相対移動させながら前記
非可撓体の主走査方向記録終了端から主走査方向記録開
始端まで露光を行うことを繰り返すことで、前記記録ヘ
ッドを記録データの存在する領域を包含する全記録領域
に走査させることを特徴とする(1)〜(10)のいず
れか1項記載の記録方法。 (13) 前記非可撓体が、弾性定数、及び該縦弾性定
数と断面二次モーメントとの積がそれぞれ所定値以上の
材料特性を有するものとして規定されることを特徴とす
る(1)〜(12)のいずれか1項記載の記録方法。 (14) 少なくとも光熱変換層と画像形成層とを有す
る転写シートを用いて、非可撓体の記録面に所望の画像
を形成する記録装置であって、記録部に供給された前記
非可撓体を固定するステージと、前記ステージに固定さ
れた非可撓体に転写シートを供給する記録媒体供給部
と、前記非可撓体の記録面に前記転写シートを密着させ
る加圧ローラと、前記記録面にレーザービームにより形
成した複数のスポットを照射する記録ヘッドと、前記転
写シートを前記非可撓体の記録面から剥離する剥離手段
とを備えたことを特徴とする記録装置。 (15) 前記画像形成層を受け止める受像層を有する
受像シートを前記記録部に供給する受像シート供給部を
備えたことを特徴とする(14)記載の記録装置。 (16) 非可撓体を積層して載置する非可撓体供給部
と、該非可撓体供給部から非可撓体を前記ステージへ搬
送する搬入機構と、記録済みの非可撓体を前記ステージ
から排出する排出機構と、排出された前記記録済みの非
可撓体を積層して載置する非可撓体受部とを備えたこと
を特徴とする(14)又は(15)記載の記録装置。 (17) 前記複数のスポットのうち、副走査記録方向
上流端のスポットが副走査記録方向下流端のスポットよ
り主走査記録方向下流側に配置される向きで傾斜配置さ
れていることを特徴とする(14)〜(16)のいずれ
か1項記載の記録装置。 (18) 前記ステージが、前記非可撓体の厚みと略同
一の深さを有し該非可撓体を収容する凹部を備えること
を特徴とする(14)〜(17)のいずれか1項記載の
記録装置。 (19) 四角形状に形成した前記凹部の対向する側面
同士間の距離を、該側面に対応する前記非可撓体の対向
する側面同士間の距離より長く形成すると共に、前記凹
部の直交する2つの側面それぞれに、対向する側面に向
かって前記非可撓体を片寄せする片寄せピンを突出可能
に設けたことを特徴とする(18)記載の記録装置。 (20) 前記凹部に、底面から突出して前記非可撓体
を支持しながら持ち上げる昇降自在なピンを複数設けた
ことを特徴とする(18)又は(19)記載の記録装
置。 (21) 前記ステージの凹部周縁に、剥離溝を形成し
たことを特徴とする(18)〜(20)のいずれか1項
記載の記録装置。 (22) 前記剥離溝に進入し、前記記録媒体と前記非
可撓体の記録面との間で剥離方向に相対移動する剥離爪
を備えたことを特徴とする(21)記載の記録装置。
【0136】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る記録方法及び記録装置によれば、転写シートの支持体
を、形成したストライプ形状の延在方向に剥離するの
で、転写シートの支持体をストライプ形状の延在方向に
直交する方向で剥離したときに生じていたストライプ形
状の剥離先端部での潰れや、剥離後端部でのめくれが生
じず、ストライプ幅、エッジ形状を安定させることがで
きる。この結果、画像ムラを低減することができる。ま
た、剥離時の剪断力が連続的に作用するので、記録面に
ズレが生じなくなり、2色目以降の記録時におけるレジ
ズレ(色毎の位置ズレ)を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録装置の概念を表したブロック
図である。
【図2】非可撓体の断面図である。
【図3】図1に示した記録装置の構成図である。
【図4】非可撓体供給部における非可撓体の積載状態を
表す斜視図である。
【図5】記録ヘッドとステージの動作を説明する平面図
である。
【図6】搬入機構が非可撓体供給部に進入して非可撓体
を吸着するまでの動作を(a)〜(d)で示した動作説
明図である。
【図7】搬入機構が非可撓体を保持して上昇し非可撓体
供給部から非可撓体を取り出すまでの動作を(e)〜
(h)で示した動作説明図である。
【図8】ピンを突出させた状態のY方向から見たステー
ジを表す断面図である。
【図9】凹部に非可撓体を収容したステージの平面図で
ある。
【図10】凹部に非可撓体を収容したステージの断面図
である。
【図11】記録媒体供給部と記録部とを表した要部構成
図である。
【図12】図1の記録装置に使用する受像シート及び転
写シートの断面図である。
【図13】剥離溝を設けたステージの凹部周縁の拡大斜
視図である。
【図14】受像シートの剥離動作を説明する記録部近傍
の要部構成図である。
【図15】受像シートの剥離動作を説明する記録部近傍
の要部構成図である。
【図16】受像シートの剥離過程を説明する記録部近傍
の要部構成図である。
【図17】転写シートの固定動作を説明するステージの
断面図である。
【図18】記録ヘッドと非可撓体との相対移動方向を表
す斜視図である。
【図19】記録原点位置に固定した記録ヘッドとステー
ジ原点位置との位置関係を表す平面図である。
【図20】記録ヘッドにより形成されるスポット列を表
す説明図である。
【図21】記録ヘッドの拡大図を示す図である。
【図22】記録工程を概念的に表した説明図である。
【図23】スポットの記録方向を表す説明図である。
【図24】図23の記録方向による記録過程の説明図で
ある。
【図25】図23の記録方向によって一行目の記録が終
了した非可撓体の平面図である。
【図26】図23の記録方向による二行目の記録過程の
説明図である。
【図27】ストライプ方向と剥離方向との関係を表す説
明図である。
【図28】主走査方向がX方向の場合の記録方法を表す
説明図
【図29】主走査方向と主走査方向とは逆方向とで記録
を行う記録方向の変形例を表す説明図である。
【図30】図23の記録方向を副走査方向とした場合を
(a)、図29の記録方向を副走査方向及び副走査方向
とは逆方向とした場合を(b)に表す記録方向の変形例
を表す説明図である。
【図31】主走査方向がY方向の場合の記録方法を表す
説明図である。
【図32】カラーフィルタ間にブラックストライプをオ
バーラップさせた画像を表す非可撓体の断面図である。
【図33】不連続のストライプ例を表す説明図である。
【図34】他の実施の形態に係る記録装置の概念図であ
る。
【図35】図34に示した記録部の拡大斜視図である。
【図36】従来の記録方法における剥離方向及びその不
具合を(a)〜(d)に表した説明図である。
【符号の説明】
21,151…記録装置 23…非可撓体 25…記録面 27…ステージ(記録媒体保持部材) 29…記録ヘッド(記録手段) 39…記録部 87…受像シート(可撓体) 105…転写シート 127…剥離溝(剥離手段) 131…剥離爪(剥離手段) 142…ストライプ 310…ドラム(記録媒体保持部材) Sp…スポット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 26/10 B41M 5/26 Q B41J 3/20 109A Fターム(参考) 2C065 AA02 AB03 AC04 CA03 CA08 CA10 CA13 DA02 DA20 DA30 DA31 DA32 DA37 2H045 AG09 DA02 2H048 BA02 BA11 BA64 BB02 BB42 2H111 AA26 AA35 BA03 CA00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも画像形成層と支持体とを有す
    る転写シートを記録面に重ね合わせ、記録手段によって
    ストライプ形状のパターンを記録した後、前記転写シー
    トの支持体を前記記録面から剥離することで、該記録面
    にストライプ形状の画像形成層の転写されたパターン画
    像を形成する記録方法であって、 前記転写シートの支持体を、前記ストライプ形状の延在
    方向に剥離することを特徴とする記録方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも画像形成層と支持体とを有す
    る転写シートを記録面に重ね合わせ、記録手段によって
    ストライプ形状のパターンを記録した後、前記転写シー
    トの支持体を前記記録面から剥離することで、該記録面
    にストライプ形状の画像形成層の転写されたパターン画
    像を形成する記録方法であって、 前記ストライプ形状の延在方向が前記転写シートの支持
    体の剥離方向に略一致するように、前記パターンを記録
    することを特徴とする記録方法。
  3. 【請求項3】 記録用回転ドラムの周面に前記転写シー
    トを固定して、ストライプ形状のパターンを記録した
    後、前記転写シートの支持体を記録用回転ドラムの回転
    方向に略一致させて剥離することを特徴とする請求項1
    又は請求項2記載の記録方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも画像形成層と支持体とを有す
    る転写シートを記録媒体の記録面に重ね合わせ、ストラ
    イプ形状のパターンを記録した後、前記転写シートの支
    持体を前記記録面から剥離することで、該記録面にスト
    ライプ形状の画像形成層の転写されたパターン画像を形
    成する記録装置であって、 記録媒体である非可撓体を固定するステージと、 前記非可撓体の記録面にレーザービームにより形成した
    複数のスポットを照射し、前記記録面に対して相対移動
    する記録ヘッドと、 前記転写シートの支持体を前記非可撓体の記録面から前
    記ストライプ形状の延在方向に剥離する剥離手段とを備
    えたことを特徴とする記録装置。
  5. 【請求項5】 少なくとも画像形成層と支持体とを有す
    る転写シートを記録媒体の記録面に重ね合わせ、ストラ
    イプ形状のパターンを記録した後、前記転写シートの支
    持体を前記記録面から剥離することで、該記録面にスト
    ライプ形状の画像形成層の転写されたパターン画像を形
    成する記録装置であって、 記録媒体を周面に固定して回転方向が主走査方向となる
    記録用回転ドラムと、 前記記録媒体の記録面にレーザービームにより形成した
    複数のスポットを照射して前記主走査方向に直交する副
    走査方向に移動する記録ヘッドと、 前記転写シートの支持体を前記記録媒体の記録面から前
    記記録用回転ドラムの回転方向に剥離する剥離手段とを
    備えたことを特徴とする記録装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6873347B2 (en) * 2002-06-21 2005-03-29 Fuji Photo Film Co., Ltd Recording method and recording apparatus
US6995785B2 (en) 2002-06-05 2006-02-07 Fuji Photo Film Co., Ltd. Recording method and recording apparatus utilizing laser focusing element
JP2008213439A (ja) * 2006-03-14 2008-09-18 Ricoh Co Ltd 画像処理方法及び画像処理装置
KR101489094B1 (ko) 2013-03-26 2015-02-02 가부시키가이샤 스크린 홀딩스 박리 장치 및 박리 방법
JP2015180517A (ja) * 2013-08-30 2015-10-15 株式会社半導体エネルギー研究所 剥離の起点の形成装置、積層体の作製装置、剥離の起点の形成方法

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