JP4262424B2 - 記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体に画像や文字などの情報、特にKCMY各色トナーを用いたカラー画像や文字などの情報を記録する記録方法及び記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像や文字などの記録には、受像シート(レシーバーフィルム)と、転写シート(転写フィルム)とを重ね合わせてドラムに固定し、レーザ露光する記録方法がある。この場合、受像シートは受像層を上にしてドラムに巻き付けられ、転写シートはトナー層を受像層に重ね合わせてドラムに巻き付けられる。レーザ露光を行う記録ヘッドは、ドラムの回転軸と平行な方向に往復動される。記録ヘッドからはレーザ光が出射され、複数スポットとして照射される。この複数スポット1は、図11に示すように記録ヘッドの移動方向に一次元配列されている。この記録方法では、ドラムの回転方向が主走査方向とされ、記録ヘッドの移動方向が副走査方向とされる。従って、ドラムの回転運動と、記録ヘッドの直線移動とを組み合わせることにより、スポットを転写シート上に走査し、所望の画像を受像シートへ転写することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した記録方法において、レーザスポットが照射される記録局部では、レーザ光の光エネルギが光熱変換層で熱エネルギに変わる。その発熱は瞬時に行われ、光熱変換層やトナー層に含有している水分や有機溶剤が揮発し、いわゆるガスが発生する。このため、受像シートと転写シートを重ね合わせ、レーザ光との作用層がこれら2枚のシート間に挟まれる上記した記録方法の場合では、発生したガスは空気中に逃げづらく、受像シートと転写シートの間に残留する。
そして、スポット配列の両端では、発生したガスは副走査方向(図11の右側又は左側)に逃げやすいが、スポット配列の略中央部では、発生したガスは副走査方向に逃げずらいため、スポット配列の略中央部に残留してしまう。
すると、スポット配列略中央部位では、発生したガスがトナー層と受像層との間に入ってしまい、その結果トナー層と受像層とが密着しない状態となってしまう。このような状態になると、レーザ光が照射された部分においても、トナー層が受像層に転写されなくなり、最終画像のその部分に色が付かないことや、色が薄くなったりすることが発生する。これをマクロ的に見ると(目視による観察)、図11に示すように、ドラム回転方向にスポット配列幅のスジ(縦スジ)3が見え、画像欠陥となる。
【0004】
例えば、隣接スポット間距離が10μm(2540dpi)で32個のスポットが並んでいる場合、スポット配列幅は320μmとなる。また、隣接スポット間距離が10μm(2540dpi)で256個のスポットが並んでいる場合、スポット配列幅は2560μm(2.56mm)となる。このスポット配列幅が大きければ大きいほど、中央部のガスは逃げづらくなり、目視の場合にも画像ムラとなって認識しやすくなってしまう。
さらに言えば、スポット配列略中央部にガスがたまり、トナー層と受像層が密着しない状態では、転写シートの光熱変換層で発生した熱は通常通り受像層側へ流れず、転写シート側に熱がこもってしまい、転写シートの光熱変換層やトナー層が通常以上に高温となってしまう。このようにして、光熱交換層やトナー層が分解する温度まで上昇すると、さらなるガスが発生し、光熱変換層やトナー層が溶融及び分解して通常の状態でなくなる。このような状態になると、中央部で濃度が薄くなったり、本来転写してはならない光熱交換層までが受像層に転写されてしまいさらに深刻な画像欠陥となった。
【0005】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、記録局部で発生したガスがトナー層と受像層との間の記録済領域に残留することのない記録方法及び記録装置を提供し、スポット配列に依存した画像欠陥の防止を図ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明は下記構成を有する。
(1)ヒートモード感材である転写フィルムのトナー層とレシーバフィルムの受像層を重ね合わせてなる記録媒体を記録媒体固定部材に固定し、該記録媒体の移動方向を主走査方向として該主走査方向に移動させると共に、記録ヘッドを前記主走査方向に直交する副走査方向へ原点付近から終点付近まで移動させることにより前記記録媒体上に配列された複数のスポットを副走査方向に移動させながら前記記録媒体に画像/文字データ通りに露光することで、前記記録媒体に所望の画像を記録する記録装置を用いて、最初、前記記録ヘッドが前記副走査方向原点付近から終点付近まで移動して行われる1回目の露光動作では画像文字データを間引いて露光し、2回目以降の露光動作で、前記間引かれた未露光部分の画素を順次露光し、前記間引く画素の配列方向を副走査方向の下流側でかつ主走査方向の上流側へ傾斜させることを特徴とする画像記録方法。
(2)ヒートモード感材である転写フィルムのトナー層とレシーバフィルムの受像層を重ね合わせてなる記録媒体を固定して該記録媒体を主走査方向に移動させる記録媒体固定部材と、前記記録媒体上に配列された複数のスポットのそれぞれを画像情報に応じて前記記録媒体へ画像/文字データ通りに記露光しながら前記主走査方向に直交する副走査方向に移動する記録ヘッドと、を具備した記録装置において、最初、前記記録ヘッドが前記副走査方向原点付近から終点付近まで移動して行われる1回目の露光動作では画像文字データを間引いて露光し、2回目以降の露光動作で、前記未露光部分の画素を順次露光し、前記間引く画素の配列方向を副走査方向の下流側でかつ主走査方向の上流側へ傾斜させる露光制御装置を備えたことを特徴とする画像記録装置。
(3) 前記記録ヘッドが1回目の露光動作で前記副走査方向終点付近まで到達した後、前記原点付近まで戻った後、前回の露光動作で前記間引かれた未露光部分の画素をR回(ただし、Rは正の整数)の露光動作で露光することを特徴とする上記(2)の画像記録装置。
(4)前記記録ヘッドが1回目の露光動作で前記副走査方向終点付近まで到達した後、前記原点付近へ戻る復路動作中に、前回の露光動作で前記間引かれた未露光部分の画素を露光しながら戻ることを特徴とする上記(2)又は(3)の画像記録装置。
(5)前記記録ヘッドのR回目の露光時に、1回目〜(R−1)回目までに露光された以外の画像/文字データの残りを露光することができることを特徴とする上記(3)の画像記録装置。
(6)前記間引き露光動作において、ある行の露光された画素の副走査方向ライン番号と次行の露光された画素の副走査方向ライン番号とが同一番号又は隣接番号となるように露光することを特徴とする上記(2)から(5)のいずれか1つに記載の画像記録装置。
【0007】
以上のように、レシーバフィルムの受像層と、転写フィルムのトナー層を重ね合わせ、複数スポットでレーザ露光する方法において、画像データを、間引きながら露光するものであるので、
a.「ガス溜まり」が無いので、画像ムラを軽減できる。
b.特に、面積率(網点%)70%以上の画像部で有効である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る記録方法及び記録装置の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る記録装置の概略を示す構成図、図2は記録部の拡大斜視図、図3は本発明に係る記録方法及び記録装置に使用される受像シートと転写シートの断面図、図4は記録工程を概念的に示す説明図、図5は本発明の間引き露光に用いられる記録装置における主走査方向、副走査方向、レーザスポット番号、副走査方向のライン番号を説明する図、図6〜図11は記録ヘッドから照射されるレーザ光スポットによる本発明の第1の実施の形態による間引き露光を説明する図である。
【0009】
図1に示すように、記録装置1は、受像シート供給部100と、転写シート供給部200と、記録部300と、排出部400とを備える。また、記録装置1は、本体カバー510によって表面を覆われ、脚部520によって支えられている。
【0010】
記録装置1において、受像シート供給部100は、記録部300に対して受像シートを供給する。また転写シート供給部200は、複数の種類の転写シートを供給することが可能であり、記録部300に対して複数の種類の転写シートの中から1種類の転写シートを選択的に供給することができる。記録部300においては、記録媒体固定部材であるドラム310に巻き付けられた受像シートの上に、さらに転写シートが重ねて巻き付けられる。そして、受像シート上に転写シートが重ねられた記録媒体に対して、記録したい画像情報に基づいてレーザ露光を行う。レーザ露光により加熱された部分の転写シートのトナーが接着性劣化、溶融或いは昇華により受像シートに付着して転写されることによって、受像シート上に像が形成される。さらに、同一の受像シートに対して、異なる複数色(例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)の転写シートのトナーが付着することによって、受像シート上にカラー画像を形成することができる。これは、後述するように、受像シートをドラム310に巻き付けたまま、露光済みの転写シートを別色の転写シートに順次交換してレーザ露光することによって達成される。
【0011】
この画像が形成された受像シートは、排出部400を経由して排出され、本記録装置から取り出される。そして、さらに別設の図示しない画像転写部において、受像シートは画像が形成された面を印刷対象である本紙に重ねられた状態で、加熱・加圧される。これによって、任意の本紙(印刷用紙)上にトナーが転写されて画像が形成されることとなる。
以上が記録装置1の概略である。
なお、記録材料に関するものとしては、特開平4−296594号、特開平4−327982号、特開平4−327983号、前記記録材料を使用した装置に関しては、特開平7−290731号、実施例に用いた記録装置の引用例としては、特開平11−277831号がある。
次に、受像シート供給部100、転写シート供給部200、記録部300、排出部400のそれぞれについて順を追って説明する。
【0012】
受像シート供給部100は受像シートロール130を有している。受像シートロール130は芯に受像シート140が巻回されたものである。受像シート140は、図3に示すように、支持層140a、クッション層140b、及び受像層140cを有しており、支持層140aの上にクッション層140b及び受像層140cが順次積層されている。支持層140aとしては、PET(ポリエチレンテレフタレート)ベース、TAC(トリアセチルセルロース)ベース、PEN(ポリエチレンナフタレート)ベースなどを用いることができる。受像層140cは、転写されるトナーを受けとめる働きを有する。クッション層140bは、トナーが複数重ねられたりするときに、段差を吸収する働きを有する。受像シートロール130においては、受像層140cが支持層140aに対して外側になるように巻回されている(以下、このように巻かれた受像シートロールを「外巻き」の受像シートロールという)。また受像シートロール130は、芯の中心軸まわりに回転できるように設置されている。
【0013】
受像シート供給部100は、さらに、受像シート搬送部150を有している。受像シート搬送部150は、モータ(図示なし)と、駆動伝達用のベルト又はチェーン(図示なし)と、搬送用ローラ154、155と、支持ガイド156と、受像シート切断部160と、受像シートの端点を検出する検出センサ(図示なし)とを有している。
搬送用ローラ154及び搬送用ローラ155はそれぞれ一対のローラを有している。このような駆動機構によって、受像シート140を記録部300の方へ送出或いは記録部300から戻したりすることができる。
【0014】
先ず、受像シートロール130の先端部が搬送用ローラ154に挟まれた状態で、モータなどの前述の駆動機構によって受像シート140が引き出される。これによって、受像シートロール130は回転し、受像シート140が繰り出されていく。受像シート140はさらに搬送用ローラ155に挟まれ、支持ガイド156に案内されて搬送される。
【0015】
このようにして受像シート搬送部150によって搬送された受像シート140は、受像シート切断部160によって所定の長さに切断される。長さの測定には、検出センサが利用される。受像シート140の先端を検出センサにより検出し、モータの回転数などを考慮することなどによって、長さを測定することができる。受像シート140は、この測定結果に基づいて所定の長さに切断され、記録部300へと供給される。受像シート切断部160は、図示しないがカッタや支持部やガイドを有する。上記の駆動により受像シートロール130から繰り出された受像シート140は、上述した受像シート長の測定結果に基づいて、その搬送が停止された後、カッタによって所定の長さに切断される。
以上のようにして、受像シート供給部100は、受像シートロール130の一部を繰り出して切断することによって、所定の長さの受像シート140を記録部300に対して供給することができる。
【0016】
次に、転写シート供給部200について説明する。
転写シート供給部200は回転ラック210を有している。この回転ラック210は後述するように回転軸213を中心に回転駆動される。また、回転ラック210には、複数(図では6個)の転写シートロール230が収容されており回転軸213を中心にして「放射状」に配置されている。
各転写シートロール230は、芯とそれに巻回される転写シート240と、芯の両側から差し込まれるフランジ(図示なし)とを有している。各々の転写シートロール230は各芯を中心に回転自在に保持されている。フランジの外径は転写シート部分の径よりも大とすることで、転写シート部分が崩れないようになっている。
【0017】
各転写シート240は、図3に示すように、支持層240a、光熱変換層240b、及びトナー層240cを有しており、支持層240aの上に光熱変換層240b、トナー層240cが順次積層されている。支持層240aは、レーザ光が透過する物であれば一般的な支持体材料(例えば上記した支持層140aと同じ支持体材料)から任意なものを選択できる。光熱変換層240bは、レーザエネルギを熱に変換する働きを有する。光熱変換層240bは、カーボン、黒色物質、赤外吸収色素、特定波長吸収物質など光エネルギを熱エネルギに変換する物質であれば一般的な光熱変換材料から任意なものを選択できる。トナー層240cとしては、例えば、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)各色のトナーシートが用意される。
【0018】
転写シートロール230においては、トナー層240cが支持層240aに対して外側になるように巻回されている(以下、このように巻かれた転写シートロールを「外巻き」の転写シートロールという)。後述するように、トナー層240cはトナーインクを有しており、このトナーインクがレーザ露光により受像シートに転写される。
【0019】
図1では、6つの転写シートロール230が回転ラック210内に収容されている場合が示されている。この6種類の転写シートとしては、例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色の転写シートと2色(例えば金色、銀色など)の特色の転写シートとを用いることができる。
【0020】
回転ラック210は、さらに、これらの複数の転写シートロール230のそれぞれに対応して、それぞれ転写シート繰出し機構250を有しており、この転写シート繰出し機構250はフィードローラ254と支持ガイド256とから成っている。図においては、6つの転写シート繰出し機構250が設けられている。フィードローラ254はローラ254a、254bを有している。ローラ254aは、後述するように、ギア機構によってモータと接続されており、モータによって駆動される。ローラ254aはローラ254bとの間で所定の圧力で転写シート240を挟み込むことができる。そして、ローラ254bは、ローラ254aの回転とは逆向きに回転することによって、転写シート240を搬送する。転写シート240は、ローラ254a、254bによって挟持され、送り出されたり或いは逆に戻されたりすることが可能である。また転写シート240の搬送に伴って、転写シートロール230が回転する。
【0021】
このような構造を有する転写シート繰出し機構250によって、転写シート240が記録部300に対して供給される。転写シート240の先端がフィードローラ254に挟まれた状態において、モータなどの前述の駆動機構によってフィードローラ254を駆動する。この駆動により転写シート240は繰り出されていく。また転写シート240は、さらに後述の転写シート搬送部270において、所定長さに切断されて記録部300に対して供給される。
以上のように、複数の転写シートロール230を収容する回転ラック210は、所望の種類の転写シート240を転写シート搬送部270に対して選択的に供給することができる。
【0022】
転写シート供給部200は、さらに、転写シート搬送部270を有している。転写シート搬送部270は、モータ(図示なし)と、駆動伝達用のベルト又はチェーン(図示なし)と、搬送用ローラ274、275と、ガイド276と、転写シート切断部280と、転写シートの端を検出する検出センサ(図示なし)とを有している。搬送用ローラ274及び275は、それぞれ一対のローラを有している。ローラ274及び275は、駆動伝達用のベルト又はチェーンによってモータと接続されており、モータによって駆動されて、転写シート240を搬送する。
【0023】
このような駆動機構によって、転写シート240を記録部300の方へ送出したり、或いは逆に戻したりすることができる。また、このようにして搬送された転写シート240は、転写シート切断部280によって所定の長さに切断される。転写シート240の長さの測定には、検出センサが利用される。転写シート240の端を検出センサにより検出し、モータの回転数などを考慮することなどによって、長さを測定することができる。転写シート240は、この測定結果に基づいて所定の長さに切断され、記録部300へと供給される。転写シート切断部280は、図示しないがカッタと支持部とガイド等を有する。
以上のようにして、転写シート供給部200は、転写シートロール230の一部を繰り出して切断することによって、所定の長さの転写シート240を記録部300に対して供給することができる。
【0024】
転写シート240が消耗されると、使用済みの転写シートロール230を取り外して、新しい転写シート240と交換する必要がある。
この転写シートロール230の交換は、蓋511を開けて行うことができる。この際には、回転ラック210を回転させることにより、交換対象の転写シートロール230を、蓋511に対応する所定の交換位置に移動させておく。一方、受像シートロール130の交換も、蓋511を開けることによって行う。
【0025】
次に、記録部300について説明する。
記録部300はドラム310を有する。図2に示すように、ドラム310は中空の円筒形状を有しており、フレーム320に回転自在に保持されている。本記録装置1においては、このドラム310の回転方向が主走査方向となる。ドラム310はモータの回転軸に連結されてモータによって回転駆動される。ドラム310の表面には複数の孔部が形成されている。この孔部は図示しないブロアや真空ポンプ等の吸引装置に接続されている。
前述の受像シート140及び転写シート240をドラム310上に載置して吸引装置を作動させると、これらのシートはドラム310に吸着される。
【0026】
また、ドラム310は複数の溝部(図示なし)を有しており、この複数の溝部はドラム310の回転軸と平行に、且つ一直線上に設けられている。また、ドラム310の上方において、複数の剥離爪(図示なし)がドラム310の回転軸と平行に、且つ一直線上に設けられている。
【0027】
さらに、記録部300は記録ヘッド350を有する。記録ヘッド350はレーザ光Lbを出射することができる。このレーザ光Lbが照射された位置の転写シート240のトナーインクは、受像シート140の表面に転写される。また、記録ヘッド350は、図示しない駆動機構によって、ガイドレール322に沿ってドラム310の回転軸に平行な方向に直線的に移動することができる。本記録装置1においては、この移動方向が副走査方向となる。従って、ドラム310の回転運動と記録ヘッド350の直線移動との組合せによって、受像シート140を覆う転写シート240上の所望の位置をレーザ露光することが可能である。よって、描画用のレーザ光Lbで転写シート240上を走査して、画像情報に基づいて対応する位置のみをレーザ露光することによって、所望の画像を受像シート140に転写することができる。
【0028】
ここで、記録ヘッド350から照射されるレーザ光Lbについてさらに詳しく説明する。
記録ヘッド350はレーザ光Lbを照射するための発光素子(図示なし)を有し、又は発光素子から出射されたレーザ光を変調する光変調素子を有している。これにより、複数の発光素子を所望の位置に配列したり、光変調素子の変調窓部を所望の位置に配列することで、レーザ光スポットを所望の配列とすることができる。
【0029】
そして、記録ヘッド350から出射されたレーザ光は、本発明によって間引き露光を実施している(図6〜図11)。これについては、本発明に係る記録装置の一通りの説明を終えた後に詳述する。
【0030】
次に、受像シート140及び転写シート240のドラム310への巻き付け動作について説明する。
ドラム310へは、受像シート140及び転写シート240の2種類のシートが巻き付けられる。ドラム310には、先ず、受像シート供給部100によって供給される受像シート140が巻き付けられる。上記したように、ドラム310の表面には複数の孔部(図示なし)が形成され、受像シート140は吸引装置(図示なし)によって吸引されるので、これによって、受像シート140はドラム310の回転に伴って、ドラム310に吸着されながら巻き付けられる。
【0031】
次に、転写シート供給部200から供給される1枚の転写シート240が、受像シート140の上に巻き付けられる。受像シート140及び転写シート240の2種類のシートはその大きさが互いに異なっており、転写シート240の方が縦方向及び横方向のいずれの方向にも受像シート140よりも大きくなっている。従って、転写シート240は、受像シート140よりも大きい部分によってドラム310に吸着される。転写シート240は、ドラム310の回転に伴って、ドラム310に吸着されながら巻き付けられる。
【0032】
ドラム310に巻き付けられた受像シート140及び転写シート240は、転写シート240のトナー層240cが、受像シート140の受像層140cの上に接触して存在している。このような位置関係を有するトナー層240cのトナーインクは、前述したように、記録ヘッド350によってレーザ露光されて受像シート140に転写される。転写動作が終了した転写シート240は、ドラム310から剥離される。
【0033】
次にこの剥離動作について説明する。
先ず、ドラム310を剥離のための所定の位置まで回転させる。そして、前述の剥離爪の先端部の位置をドラム310に接触しない待機位置からドラム310に接触する位置へと移動する。この移動の際には、剥離爪の先端部が転写シート240の上には接触しないようにする。ドラム310の回転に伴い、剥離爪はドラム310上をドラム310の表面に沿って周方向に相対的に移動する。剥離爪の先端部は、溝部の形状に沿ってドラム310の表面を相対的に移動して転写シート240の下側に潜り込む。転写シート240は剥離爪の上面に沿って移動する。転写シート240はドラム310から剥離される。
【0034】
そして、剥離爪は、受像シート140に接触する前にさらにドラム310から離反する方向に上昇して、待機位置にまで移動する。転写シート240は先端部が剥離されたのち、引き続きドラム310が回転することによって、転写シート240は、さらにドラム310及び受像シート140から剥離される。なお、この際、受像シート140は吸引装置の吸引力によってドラム310に吸着されたままであるので、転写シート240のみを剥離することができる。
以上の動作によって剥離された転写シート240は、さらに、後述の排出部400を経由して装置外部へと排出される。
【0035】
次に、ドラム310に巻き付けられたままの受像シート140の上に、別色の転写シート240が上述した手順で巻き付けられる。そして、上述の動作によって、レーザ露光によって、受像シート140に転写シート240のトナーインクが転写された後、転写シート240を剥離して排出する。
同様の動作が、所定の複数の種類の転写シート240に対して繰り返される。例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4種類の転写シート240に対して、上記動作が繰り返されることによって、受像シート140にカラー画像が転写される。
最後に、このようにして複数の種類のトナーインクが転写された受像シート140が剥離される。受像シート140の剥離は、転写シート240の剥離と同様にして行われる。この際、剥離爪は、複数の溝部に対して接近して受像シート140をドラム310から剥離する。また剥離爪は転写シート240を剥離する際と同一のものを利用することができるので、構造を単純化することができる。従って、機械の信頼性を向上することができる。
上記のようにして剥離された受像シート140は、排出部400へと排出されていく。
【0036】
次に、排出部400について説明する。
排出部400は、シート共通搬送部410と、転写シート排出部440と、受像シート排出部450とを有する。
シート共通搬送部410は、モータ(図示なし)と、駆動伝達用のベルト又はチェーン(図示なし)と、搬送用ローラ414、415、416と、支持ガイド418、419と、検出センサ(図示なし)とを有している。また、シート共通搬送部410は、さらに、可動ガイド部を有しており、これはガイドプレート438と、図示しない駆動機構とから成っている。ガイドプレート438は、駆動機構によって、後述する2つの位置の間を移動することができる。
【0037】
転写シート排出部440は、処理済みの転写シート240を転写シート回収箱540に排出するためのものである。
受像シート排出部450は、受像シート排出口451と、ローラ454、455と、ガイド458とを有する。画像が転写された受像シート140は、受像シート排出部450を経由して、トレー550に排出される。
各搬送用ローラ414、415、416、454、455は、前述のその他の搬送用ローラと同様に、2つのローラを1組として構成されており、2つのローラで挟んで回転することによって、受像シート140及び転写シート240を搬送することが可能である。
このような機構を有する排出部400は、受像シート140の排出と転写シート240の排出とを次のような動作で行なっている。
【0038】
先ず、転写シート240の排出について説明する。
記録部300においてレーザ露光され不要となった転写シート240は、前述したようにしてドラム310から剥離される。剥離された転写シート240は、剥離爪、支持ガイド418、419、ガイドプレート438によって支持されつつ、搬送用ローラ414、415、416によって挟持されて送り出されることによって搬送される。
【0039】
次に、受像シート140の排出について説明する。
受像シート140は、記録部300でトナーインクが転写されて処理が行われた後、前述したようにして、ドラム310から剥離される。剥離された受像シート140は、剥離爪、支持ガイド418、419、ガイドプレート438によって支持されつつ、搬送用ローラ414、415、416によって挟持され、送り出されることによって搬送される。
【0040】
なお、このシート共通搬送部410は転写シート240が排出される場合と共通であり、それぞれのシートに対して搬送部を設ける場合に比べて構造を簡単化することができる。なお、シート共通搬送部410において、転写シート240はトナー層を下側にして搬送され、受像シート140は受像層を上側にして搬送する。従って、同一の搬送路を利用して、順次、受像シート140及び転写シート240を搬送しても、受像シート140の受像層上に形成された画像が汚染されるおそれはない。
【0041】
受像シート140は、搬送用ローラ414、415、416によって搬送されて、一旦、装置の外部へと排出される。ただし、受像シート140は、その全てが外部へ排出されるのではない。受像シート140の後端部がガイドプレート438上に存在し搬送用ローラ416に挟持されている状態において、モータによる駆動を一旦停止し、そして、モータを逆回転することによって、受像シート140を受像シート排出口451方向に引き戻す。即ち「スイッチバック」動作を行う。上記駆動停止のタイミングは検出センサの信号を用いて決定される。検出センサは受像シート140の後端が検出センサの位置を通過したことを検出し、その後、受像シート140が搬送されて所定の位置にまで達した時点でモータの駆動を停止する。
【0042】
ここで、所定の位置とは受像シート140の後端部がガイドプレート438上に存在し、且つ搬送用ローラ416に挟持されている状態にある位置を意味する。受像シート140がこの位置に至るまでの所定の距離を移動したかどうかは、検出センサによる後端検出時点からのモータの回転パルス数などから判断することができる。
【0043】
可動ガイド部のガイドプレート438は、図示しない駆動機構によって駆動され、図に示す破線/実線の間を移動することができる。この駆動機構によりガイドプレート438は移動する。そして、停止していたモータが逆回転することによって、各搬送用ローラ416、454、455などを逆向きに駆動する。この逆回転によって、受像シート140は引き戻される。そして、受像シート140は、さらにガイド458に支持されつつ、搬送用ローラ454、455によって搬送されて、トレー550へと送り出される。トレー550に送出された受像シートは、前述したように、本記録装置から取り出された後、別設の画像転写部において追加の処理が行われる。これによって任意の印刷用紙に印刷される。
【0044】
上記の動作は制御部(図示なし)によって制御される。
制御部は、受像シート供給部100、転写シート供給部200、記録部300、排出部400などを制御する。制御部は、上記各部において、モータなどを有する駆動部を制御し、特に記録部300においては、吸引装置などのエア部や、画像データを処理する画像処理部などをさらに制御する。また転写シート供給部200の駆動部は、回転ラック210の回転駆動系と転写シートロール230から転写シート240をドラム310に対して提供するシート搬送駆動系との2つの駆動系を有する。このうち、シート搬送駆動系のモータ駆動に関しては、前述したようにモータ駆動用のドライバを複数の転写シート繰出し機構について共用している。駆動回路系を簡略化している。
【0045】
上記のような記録装置によって、所望のカラー画像を受像シート140上に形成することが可能である。以下では、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4色を用いてカラー画像を形成する場合について動作手順を説明する。
【0046】
図4に示すように、先ずステップ1において、受像シート供給部100は、受像シート140をドラム310に対して供給する。受像シート140は、外巻きの受像シートロール130の一部が繰出されて切断されることによって提供され、ドラム310に巻き付けられる。
【0047】
次にステップ2において、転写シート供給部200は、ブラックの(K)転写シート240をドラム310に対して供給する。
転写シート供給部200の回転ラック210が回転することによって、ブラックの転写シートロール230が転写シート搬送路270に対向する位置に移動される。転写シート240は、外巻きの転写シートロール230の一部が繰出されて切断されることによって提供され、ドラム310に巻き付けられる。この時、転写シートロール230から繰り出されている転写シート240の先端は回転ラック210外部のカッタ280近傍にある。この際、転写シート240を供給した後、転写シート繰出し機構250は、フィードローラ254を逆転駆動させて転写シートロール230の先端部を回転ラック210の外周部よりも内側に格納することができる。ただし、この場合でもフィードローラ254は、その先端部を挟持している。
【0048】
次のステップ3では、加熱・加圧して転写シート240をラミネートする。このラミネート工程は、省略される場合もある。
次のステップ4では、予め与えられた画像データに基づいて、受像シート140上に画像が潜像形成される。ここで、与えられた画像データは、各色ごとの画像にさらに色分解されており、レーザ露光は、色分解された各色ごとの画像データに基づいて行われる。色分解後の各色別画像データに基づいて、記録ヘッド350は、描画用のレーザ光スポットLbを転写シート240に対して照射する。受像シート140に転写シート240のトナーインクが転写され、受像シート140上に像が形成される。
【0049】
そしてステップ5において、(K)転写シート240のみがドラム310から剥離される。ドラム310から剥離された転写シート240は、排出部400を経由して転写シート回収箱540に排出される。
【0050】
ここで、全ての色の転写シート240に対して、転写が終了したかどうかを判断する。そして、別の種類の転写シート240の供給が必要な場合は、上記のステップ2〜5までの処理を繰り返す。つまり、他のシアン、マゼンタ、イエローの各色の転写シート240について、ステップ6〜17までの各動作が繰り返される。その結果、4色の転写シートのトナーインクKCMYが1枚の受像シート140に転写され、受像シート140上にカラー画像が形成される。
【0051】
上記処理が終了すると、最後の転写シート240に対するレーザ露光が終了したことが判断される。
そして、受像シート140が、ドラム310から剥離される。剥離された受像シート140は、排出部400を経由してスイッチバック動作を伴って、トレー550に排出される。排出された受像シート140は、別設の画像転写部で受像シート140上のトナーインクが任意の印刷用紙にさらに転写される。これによって、校正用のカラー印刷が行われる。
【0052】
ここで、本発明の「間引き露光」についていわゆる「ベタ記録」の場合を例にとって説明する。
図5は本発明の間引き露光に用いられる記録装置における主走査方向、副走査方向、レーザスポット番号、副走査方向のライン番号を説明する図である。
図において、本記録装置の主走査方向は記録ドラムの回転方向とし、図において記録ドラムは矢印で示すように図の下方から上方へ回転している。したがって、レーザスポットの相対移動は矢印で示すように図の上方から下方へ移動することとなる。副走査方向は記録ヘッドの移動方向であり、図において矢印で示すように図の左から右へ移動している。記録ヘッドから出射されるレーザ光によって記録媒体に形成するレーザスポットが24個ほぼ水平に並んでおり、副走査方向先端からスポット番号1、2、3、・・・、23、24とする。この数字は説明を分かりやすくするため24個にしたのであって、実際は32〜1500個程度用いられている。レーザスポットは中心間距離で1〜30μmの範囲で設定可能であるが、ここではほぼ10μmを例に説明する。
また、副走査方向のライン番号1〜24、・・・の部位に数字「1」をそれぞれ印字して示している。ライン番号1〜24、・・・におけるライン番号1番目は副走査開始位置を示すものではなく、一般化して、露光動作途中の所望の副走査位置を示すものである。副走査方向の上流側からライン番号1〜24、25、26、・・・と続いている。
また、この説明では、副走査のライン番号の1番目はスポット番号n(24)の位置と一致させる。
【0053】
図6および図7は本発明の第1の実施の形態による「間引き露光」を示すもので、図6で1回目の露光を間引きながら記録ヘッドを副走査方向の終点付近まで実行した後に、図7で副走査方向の原点付近まで戻り、もう一度反転パターンで露光するものである。
(1) 図6▲1▼は記録ドラムに固定された記録媒体上に記録されたm回転目の露光状態を示す図で、数字「1」はm回転目で記録された露光画素を示し、余白部分は間引きによる未露光画素を示している。すなわち、露光動作1回目の記録ドラムm回転目でスポット1〜24番で副走査方向のライン番号1〜24を図▲1▼の「1」印字部のように間引いて露光する。
図からわかるように、露光動作1回目の記録ドラムm回転目(図6▲1▼)の第1行目の露光記録では、スポット1番〜24番(図5)のうち、スポット24、23、22、18、17、16、12、11、10、6、5、4を動作させて、副走査方向のライン番号の画素1、2、3、7、8、9、13、14、15、19、20,21をそれぞれ露光する。
次に、記録ドラムm回転目で記録ドラムが若干回転してスポット1番〜24番の下に第2行目が位置する露光記録では、スポット1番〜24番のうち、スポット23、22、21、17、16、15、11、10、9、5、4、3を動作させて、副走査方向のライン番号の画素2、3、4、8、9、10、14、15、16、20、21、22をそれぞれ露光する。
さらに、記録ドラムm回転目で記録ドラムが若干回転してスポット1番〜24番の下に第3行目が位置する露光記録では、スポット1番〜24番のうち、スポット22、21、20、16、15、14、10、9、8、4、3、2を動作させて、副走査方向のライン番号の画素3、4、5、9、10、11、15、16、17、21、22、23をそれぞれ露光する。
以下、同様に、記録ドラムの同一回転目で記録する行が進むにしたがって、動作させるスポットを副走査側へずらして行くことにより、間引く画素の配列方向を副走査方向の下流側でかつ主走査方向の上流側へ向かわせるようにしていく。
以上の説明では、説明を分かりやすくするために、記録ドラムの1回転中は記録ヘッドが副走査方向へ移動しない状態で説明しているが、実際には記録ドラムの1回転中に記録ヘッドも副走査方向へ移動するので、スポット1番〜24番と副走査方向ライン番号との関係は副走査方向へ移動する分だけずれることとなる。
(2) 次に、露光動作1回目の記録ドラム(m+1)回転目でスポット1〜24番で、副走査方向のライン番号25〜48を、図▲2▼の「2」印字部のように間引いて露光する。間引き方は図▲1▼の「1」印字部と同様である。
(3) 次に、露光動作1回目の記録ドラム(m+2)回転目でスポット1〜24番で、副走査方向のライン番号49〜72を、図▲3▼の「3」印字部のように間引いて露光する。間引き方は図▲1▼の「1」印字部と同様である。
以下、これを繰りかえしながら、記録ヘッドを副走査方向の終点付近まで移動させて、1回目の露光動作は終了する。
【0054】
(4) 露光動作1回目(記録ヘッドの副走査)終了後、記録ヘッドが副走査方向原点付近まで戻り、露光動作2回目の記録を図7のように実行する。
図7の▲4▼において、まず、記録ドラムm回転目の第1行目の露光記録では、スポット1番〜24番のうち、スポット21、20、19、15、14、13、9、8、7、3、2、1を動作させて、副走査方向のライン番号の画素4、5、6、10、11、12、16、17、18、22、23,24をそれぞれ露光して、図の「6」印字部のように、1回目露光動作で間引いた部分の残りの部分を露光する。
(5) 露光動作2回目の記録ドラム(m+1)回転目では、図7の▲5▼のように、スポット1〜24番で副走査方向のライン番号25〜48を図の「7」印字部のように、1回目露光動作で間引いた部分の残りの部分を露光する。
(6) 露光動作2回目の記録ドラム(m+2)回転目では、図7の▲6▼のように、スポット1〜24番で副走査方向のライン番号49〜72を図の「8」印字部のように、1回目露光動作で間引いた部分の残りの部分を露光する。
以上のようにすることで、例えば副走査方向ライン番号1〜24に、一気にレーザエネルギを集中させることなく、複数回に分けて同一副走査方向ライン番号を露光することができるので、記録媒体の熱による負荷も小さくてすむ。
また、1回目露光動作で発生したガスは間引かれた空隙に滞留するが、2回目露光動作で発生したガスおよび滞留していたガス共に、露光動作にしたがって主走査方向上流へかつ副走査方向下流へ押しやられ、最終的に、記録媒体の端部より放出されることとなり、記録済領域のトナー層240cと受像層140cとの間にガスが残留することがなく、トナー層240cと受像層140cとの密着性が保たれ、スポット配列に依存した画像欠陥が防止される。これについては、第2の実施の形態で詳述する。
【0055】
以上の第1の実施の形態の第1実施例では、分割数を2回にして説明したが、分割数は2回に限らず複数回の分割でも可能である。
また、1回目露光動作終了後、記録ヘッドをまず副走査方向原点付近まで戻したが、記録ヘッドが副走査方向終点付近から原点付近へ戻りながら2回目の露光動作を実行するようにしてもよい。
【0056】
図8は本発明の第2の実施の形態による間引き方向を示すものである。
本発明の第2の実施の形態によれば、本記録装置1は露光のパターンを斜めにすることを特徴としている。
第1の実施の形態で実行したように、記録するパターンを、副走査方向下流側でかつ主走査方向上流側へ傾斜させることで、露光中に発生するガスを副走査方向下流側へ追い出しながら、露光することができる。
このため、ガス溜まり無くなり、濃度低下部分無く記録することができる。
この具体例を露光動作1回目(記録ヘッドの副走査)終了後、記録ヘッドが副走査方向原点付近まで戻り、露光動作2回目の記録を図7▲4▼のように実行する過程を示す図8で説明する。
図8▲1▼は2回目の露光動作に入る前の状態を示すもので、露光動作1回目中の「1」印字で生じたガス(○印で示す。)が未露光部分に滞留している。
図8▲2▼で未露光部分の1行目が2回目の露光動作で記録される。その際、既存のガス(○印)は、既に露光した画素空間へ進むことはできないので、矢印方向、すなわち、未露光部分へ押し遣られる。
さらに、図8▲3▼で未露光部分の2行目が2回目の露光動作で記録される。その際、既存のガスや2回目の露光動作で生じたガスは同じく未露光部分へ押し遣られる。
以下同様に、未露光部分の露光行数が進むにつれ、図8▲4▼のように既存のガスや2回目の露光動作で生じたガスは副走査方向下流側でかつ主走査方向上流側の未露光部分へ押し遣られる。
そして、図8▲5▼で記録媒体の端部まで押し遣られたガスは記録媒体の端部から記録媒体の外へ放出されることとなる。
以上のようにすることで、最終的に、図8▲6▼のように、記録済領域のトナー層240cと受像層140cとの間にガスが残留することがなく、トナー層240cと受像層140cとの密着性が保たれ、スポット配列に依存した画像欠陥が防止される。
この露光方法は、網点面積率70%以上、特に、ベタ部(網点面積率100 %)で有効である。
【0057】
図9はコンピュータからの画像信号が処理されて記録ヘッドに与えられる画像信号が生成されるまでのブロックを示す図である。
▲1▼ コンピュータからの画像信号は制御部の画像信号入力部へ入力される。コンピュータから送られてくる画像信号は図10(A)のようなものとする。
▲2▼ 画像信号入力部はコンピュータから送られてきた画像信号からドラムm回転目の画像信号を取り出し、パターン発生処理部に送る。
▲3▼ パターン発生処理部では、ドラムm回転目の画像信号を演算し、画像信号出力部に送る。
▲4▼ 画像信号出力部は送られてきた画像信号にしたがって、記録ヘッドを露光駆動する。
図10(B)は図10(A)のような画像信号を本発明により間引き露光記録する過程を示す図である。図10(B)の(1)は1回目露光動作で記録される部分(副走査方向ライン番号1〜24)を示している。副走査方向下流側でかつ主走査方向上流側へ傾斜する間引きパターンで露光されるのがわかる。
(2)は2回目露光動作で記録される部分(副走査方向ライン番号1〜24)を示している。これは図10(B)(1)で間引きされた未露光部分を露光するもので、副走査方向下流側でかつ主走査方向上流側へ傾斜するパターンであるのがわかる。
これら1回目および2回目の露光動作の結果、エネルギーが分散されかつガスが記録媒体外へ追い出されるので、画像欠陥の無いベタ記録が行われるようになる。
【0058】
なお、上記実施形態においては、アウタードラム形式の記録媒体固定部材を一例として示したが、凹状湾曲面や円筒内周面に記録媒体を固定して、湾曲中心や円筒中心からレーザ光を照射することで記録するインナードラム形式であってもよく、また、ドラムに限らず、レーザ光を主走査方向に走査させ、記録媒体を搬送機構により副走査方向に搬送することにより記録する記録装置や、記録媒体固定部材として、主走査方向に移動可能となった平面テーブル式のものであってもよい。
さらに、上記実施形態においては、一次元配列されたレーザ光スポットを用いて記録していたが、二次元配列のレーザ光スポットに対しても同様にして本発明を適用できる。
【0059】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る記録方法および装置によれば、最初、前記記録ヘッドが前記副走査方向原点付近から終点付近まで移動して行われる1回目の露光動作では画像文字データを間引いて露光し、2回目以降の露光動作では、前記間引かれた未露光部分の画素を順次露光するようにしたので、記録媒体の局部で発生したガスが記録ヘッドの移動に伴って副走査方向下流側かつ主走査方向上流に順次送られ、未記録領域へと逃がされ、最終的に記録媒体外へ排出され、この結果、記録済領域のトナー層と受像層との間でガスの残留を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録装置の概略を示す構成図である。
【図2】記録部の拡大斜視図である。
【図3】本発明に係る記録方法及び記録装置に使用される受像シートと転写シートの断面図である。
【図4】記録工程を概念的に示す説明図である。
【図5】本発明の間引き露光に用いられる記録装置における主走査方向、副走査方向、レーザスポット番号、副走査方向のライン番号を説明する図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態による間引き露光を示す図で、1回目の露光を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態による間引き露光を示す図で、2回目の露光を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態による間引き方向を示す図である。
【図9】コンピュータからの画像信号が処理されて記録ヘッドに与えられる画像信号が生成されるまでのブロックを示す図である。
【図10】図10は図9の各ブロックにおける画像データを示す図である。
【図11】従来の記録方法によって照射されるレーザ光スポットの状況を表す説明図である。
【符号の説明】
1 記録装置
100 受像シート供給部
130 受像シートロール
140 受像シート
140a支持層
140c受像層
150 受像シート搬送部
154、155 搬送用ローラ
156 支持ガイド
160 受像シート切断部
200 転写シート供給部
210 回転ラック
213 回転軸
230 転写シートロール
240 転写シート
240a支持層
240cトナー層
250 転写シート繰出し機構
254 フィードローラ
256 支持ガイド
270 転写シート搬送部
274、275 搬送用ローラ
276 ガイド
280 転写シート切断部
300 記録部
310 ドラム(記録媒体固定部材)
325 副走査軸
350 記録ヘッド
400 排出部
410 シート共通搬送部
414、415、416、454、455 搬送用ローラ
418、419 支持ガイド
438 ガイドプレート
440 転写シート排出部
450 受像シート排出部
451 受像シート排出口
458 ガイド
510 本体カバー
511 蓋5
520 脚部
540 転写シート回収箱
550 トレー
Lb レーザ光スポット

Claims (6)

  1. ヒートモード感材である転写フィルムのトナー層とレシーバフィルムの受像層を重ね合わせてなる記録媒体を記録媒体固定部材に固定し、該記録媒体の移動方向を主走査方向として該主走査方向に移動させると共に、記録ヘッドを前記主走査方向に直交する副走査方向へ原点付近から終点付近まで移動させることにより前記記録媒体上に配列された複数のスポットを副走査方向に移動させながら前記記録媒体に画像/文字データ通りに露光することで、前記記録媒体に所望の画像を記録する記録装置を用いて、最初、前記記録ヘッドが前記副走査方向原点付近から終点付近まで移動して行われる1回目の露光動作では画像文字データを間引いて露光し、2回目以降の露光動作で、前記間引かれた未露光部分の画素を順次露光し、前記間引く画素の配列方向を副走査方向の下流側でかつ主走査方向の上流側へ傾斜させることを特徴とする画像記録方法。
  2. ヒートモード感材である転写フィルムのトナー層とレシーバフィルムの受像層を重ね合わせてなる記録媒体を固定して該記録媒体を主走査方向に移動させる記録媒体固定部材と、前記記録媒体上に配列された複数のスポットのそれぞれを画像情報に応じて前記記録媒体へ画像/文字データ通りに記露光しながら前記主走査方向に直交する副走査方向に移動する記録ヘッドと、を具備した記録装置において、最初、前記記録ヘッドが前記副走査方向原点付近から終点付近まで移動して行われる1回目の露光動作では画像文字データを間引いて露光し、2回目以降の露光動作で、前記未露光部分の画素を順次露光し、前記間引く画素の配列方向を副走査方向の下流側でかつ主走査方向の上流側へ傾斜させる露光制御装置を備えたことを特徴とする画像記録装置。
  3. 前記記録ヘッドが1回目の露光動作で前記副走査方向終点付近まで到達した後、前記原点付近まで戻った後、前回の露光動作で前記間引かれた未露光部分の画素をR回(ただし、Rは正の整数)の露光動作で露光することを特徴とする請求項2記載の画像記録装置。
  4. 前記記録ヘッドが1回目の露光動作で前記副走査方向終点付近まで到達した後、前記原点付近へ戻る復路動作中に、前回の露光動作で前記間引かれた未露光部分の画素を露光しながら戻ることを特徴とする請求項2又は3記載の画像記録装置。
  5. 前記記録ヘッドのR回目の露光時に、1回目〜(R−1)回目までに露光された以外の画像/文字データの残りを露光することができることを特徴とする請求項記載の画像記録装置。
  6. 前記間引き露光動作において、ある行の露光された画素の副走査方向ライン番号と次行の露光された画素の副走査方向ライン番号とが同一番号又は隣接番号となるように露光することを特徴とする請求項2から5のいずれか1項記載の画像記録装置。
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