JP2003341114A - 記録方法及び記録装置 - Google Patents

記録方法及び記録装置

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JP2003341114A
JP2003341114A JP2002158824A JP2002158824A JP2003341114A JP 2003341114 A JP2003341114 A JP 2003341114A JP 2002158824 A JP2002158824 A JP 2002158824A JP 2002158824 A JP2002158824 A JP 2002158824A JP 2003341114 A JP2003341114 A JP 2003341114A
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drum
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JP2002158824A
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Yoshiharu Sasaki
義晴 佐々木
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 歪みのない正確な矩形状の画像記録を、複雑
な制御に頼らずに、安価に実現する。 【解決手段】 回転可能なドラム310に取り付けた記
録媒体15に対して、ドラム310の回転方向に沿う記
録方向を主走査方向、この主走査方向に直交する記録方
向を副走査方向に設定して、記録ヘッド350からのレ
ーザ光Lbを照射して、記録媒体15に画像を記録する
記録方法において、主走査方向の移動を連続動作とする
一方、副走査方向の移動は間欠動作として、副走査方向
の移動の停止中に、レーザ光の照射による画像記録を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転可能なドラム
に取り付けた記録媒体に対し、ドラムの回転方向に沿う
記録方向を主走査方向、この主走査方向に直交するドラ
ムの回転軸に沿う記録方向を副走査方向に設定して、記
録ヘッドからのレーザ光照射により、記録媒体に画像を
記録する記録方法及び記録装置に関するもので、詳しく
は、歪みのない矩形状の画像記録を安価に実現するため
の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】文字や画像等のデータを記録する記録装
置として、従来より、図7に示す構成のものが知られて
いる。ここに示した記録装置11は、回転可能なドラム
13と、このドラム13の外周面に取り付けられた記録
媒体15と、ドラム13上の記録媒体15にレーザ光L
bを照射する記録ヘッド17と、ドラム13と記録ヘッ
ド17とをドラム13の回転軸13aに沿って相対移動
させるヘッド移動機構とを備えている。この種の記録装
置11は、一般に、ドラム13上の記録媒体15に対
し、ドラム13の回転方向に沿う記録方向を主走査方
向、この主走査方向に直交する記録方向(即ち、前述の
ヘッド移動機構による移動方向)を副走査方向に設定し
て、記録ヘッド17からのレーザ光の照射による露光に
より、記録媒体15に画像を記録する。
【0003】記録ヘッド17の副走査方向への記録間隔
をwとし、ドラムが一回転する間に、記録ヘッド17の
レーザ光照射位置が副走査方向へwだけ定速度で移動す
るように、ヘッド移動機構による移動速度を設定して、
ドラム13の回転とヘッド移動機構によるヘッドの副走
査方向への相対移動とを連続動作させると、図8に示す
ように、ドラム15の一回転毎に副走査方向にwの幅
で、連続記録を行うことができる。
【0004】しかし、このような記録方法では、図8に
も示したように、記録画像21は、副走査方向の両端部
が傾斜した平行四辺形に歪んだ状態となってしまう。そ
こで、歪みのない矩形状の画像記録を実現するために、
図9及び図10に示す記録方法、あるいは図11及び図
12に示す記録方法が既に提案されている。
【0005】図9及び図10に示した記録方法は、ドラ
ムの回転とヘッドの副走査方向への移動とによる連続記
録に起因して発生する記録画像の傾きが相殺されるよう
に、予め、記録する画像データを角度αだけ歪み方向と
逆方向に回転させた補正画像データ22を生成し、この
補正画像データ22に基づいて露光を行うものである。
補正画像データ22は、具体的には、例えば、記録装置
の記録ヘッドが副走査方向に複数ch分のレーザ光照射
スポットを備えている場合に、図9の丸A部を拡大した
図10に示すように、ドラムが一回転する間に各chの
記録開始タイミングを、例えば、1/4ピクセル単位で
徐々に早めるように、画像データ配列を修正することに
よって生成する。
【0006】一方、図11及び図12に示した記録方法
は、記録装置の記録ヘッドが副走査方向に複数ch分の
レーザ光照射スポットを備えている場合に、記録画像2
3の両端部に傾きのないエッジが得られるように、記録
ヘッドの各chが終端ch側から降順に順次露光を開始
するように、各chの作動開始タイミングに遅れを持た
すものである。始端chが、ドラムの一回転目の終了時
に露光を開始することで、記録画像の両端部のエッジ
を、図12に示すように、垂直に揃った状態にする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図9に示し
た記録方法は、画像データ配列を修正した補正画像デー
タ22の生成に多量の演算処理が必要で、そのため、記
録装置に演算処理能力の高い制御回路等を装備するこ
と、元の矩形の画像データから補正画像データ22を生
成するための複雑な演算処理プログラムの開発が必要に
なることから、記録装置のコストが高価になるという問
題があった。また、図11に示した記録方法も、記録ヘ
ッドを構成する各ch毎に作動開始タイミングをずらし
たタイミング制御を実現するために、高精度なハードウ
エアと、タイミング制御用の複雑な制御プログラムの開
発が必要となって、やはり、記録装置のコストが高価に
なるという問題があった。
【0008】本発明は、前述した問題点に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、多量の演算処理が必要とな
る補正画像データの生成や複雑なタイミング制御に依存
することなく、歪みのない矩形状の画像記録を実現する
ことができ、歪みのない正確な画像記録を安価に実現す
ることのできる記録方法及び記録装置を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る記録方法及び記録装置は、請求項1及
び請求項6に記載したように、回転可能なドラムに取り
付けた記録媒体に対し、前記ドラムの回転方向に沿う記
録方向を主走査方向、この主走査方向に直交する前記ド
ラムの回転軸に沿う記録方向を副走査方向に設定して、
記録ヘッドからのレーザ光照射により前記記録媒体に画
像を記録する記録方法及び記録装置であって、主走査方
向の記録を連続動作とする一方、前記ドラム及び前記記
録ヘッドの副走査方向の相対移動は間欠動作として、副
走査方向の移動の停止中に、レーザ光照射による画像記
録を行うことを特徴とする。
【0010】なお、請求項2及び請求項7に記載のよう
に、本発明に係る記録方法及び記録装置は、上記目的を
達成するために、請求項1又は請求項6に記載の記録方
法及び記録装置において、更に、前記記録媒体が、ヒー
トモード感材である転写フィルムのトナー層とレシーバ
フィルムの受像層とを重ね合わせた構成を成して、前記
ドラムの表面に固定されることを特徴とするものであ
る。
【0011】このように構成された記録方法及び記録装
置においては、記録ヘッドの副走査方向の移動時には画
像記録を行わないため、記録画像の両端エッジは、主走
査方向にのみ沿った直線状となり、傾斜した状態になら
ない。従って、多量の演算処理が必要となる補正画像デ
ータの生成や複雑なタイミング制御に頼らずに、歪みの
ない矩形状の画像記録を実現することができ、歪みのな
い正確な画像記録を安価に実現することができる。
【0012】なお、請求項3及び請求項8に記載のよう
に、以上の記録方法及び記録装置において、mを0以上
の整数として、前記ドラムの(2m+1)回転目は前記
記録ヘッドの副走査方向の移動動作を実施しないで、レ
ーザ光照射による画像記録を実施し、前記ドラムの(2
m+2)回転目は、レーザ光照射による画像記録を実施
しないで、前記記録ヘッドの副走査方向の移動動作で次
の記録位置への移動を行うようにするとよい。このよう
にすると、記録ヘッドの副走査方向の移動動作はドラム
の一回転おきに実施され、副走査方向の移動動作を実施
しないドラムの回転時に、レーザ光照射による画像記録
が行われることとなり、記録ヘッドの動作制御が整数m
による単純な一次関数で制御可能となる。
【0013】また、本発明の記録方法及び記録装置は、
請求項4及び請求項9に記載のように、上記の記録方法
及び記録装置において、更に、前記記録ヘッドの前記副
走査方向の移動時の位置決め誤差を、前記記録媒体表面
上での実際のレーザ光照射スポットの副走査方向の照射
幅と、前記レーザ光照射スポットの配列間隔との差分以
下に設定した構成とするとよい。記録ヘッドから出射さ
れたレーザ光による記録媒体上での実際のレーザ光照射
スポットの副走査方向の照射幅Lは、通常、光の回折等
のために、記録ヘッド上の発光素子の配列に対応したレ
ーザ光照射スポットの配列間隔sよりも、例えば、10
〜30%程度太くなる。従って、その差分(0.1s〜
0.3sの幅寸法)の範囲内で、記録ヘッドの副走査方
向の位置決めを行えば、その差分の範囲内で、少なくと
も一部の画像データが重なった状態で隣接するレーザ光
照射スポットの画像データが記録されるため、記録ヘッ
ドが副走査方向に規定の記録幅分の移動をして、次の記
録域に画像データを記録する際に、前回の記録域との間
に隙間が生じず、記録画像上に縦スジや走査ムラ等の画
像欠陥の発生を防止して、高品位の画像記録が可能にな
る。
【0014】また、更に好ましくは、請求項5及び請求
項10に記載のように、以上に説明した記録方法及び記
録装置において、前記記録ヘッドが、副走査方向に複数
ch分のレーザ光照射スポットを備えている場合に、前
回の記録動作時の最終ch分と次回の記録動作時の最初
ch分とが、記録媒体上の同一の記憶領域に同一の画像
データを記録するように、副走査方向の前記記録ヘッド
の移動量及びレーザ光出力を制御する構成とすると良
い。このようにすると、記録画像は、副走査方向に隣接
する記録域は境界に位置する最終ch分が重ねて描画さ
れるため、隣接する記録域間の境界に画像データの連続
性が途切れる隙間等が形成されることを確実に防止で
き、記録漏れ等の無い高品位な画像記録を実現すること
ができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る記録方法及び
記録装置の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説
明する。図1は本発明に係る記録装置の概略を示す構成
図、図2は記録部の拡大斜視図、図3は本発明に係る記
録方法及び記録装置における記録媒体を構成する受像シ
ートと転写シートの断面図、図4は記録工程を概念的に
示す説明図である。
【0016】図1に示すように、記録装置1は、受像シ
ート供給部100と、転写シート供給部200と、記録
部300と、排出部400とを備える。また、記録装置
1は、本体カバー510によって表面を覆われ、脚部5
20によって支えられている。
【0017】記録装置1において、受像シート供給部1
00は、記録部300に対して受像シートを供給する。
また転写シート供給部200は、複数の種類の転写シー
トを供給することが可能であり、記録部300に対して
複数種の転写シートの中から1種類の転写シートを選択
的に供給することができる。記録部300においては、
記録媒体固定部材であるドラム310に巻き付けられた
受像シートの上に、さらに転写シートが重ねて巻き付け
られる。そして、受像シート上に転写シートが重ねられ
た記録媒体15に対して、記録したい画像情報に基づい
てレーザ露光を行う。レーザ露光により加熱された部分
の転写シートのトナーが接着性劣化、溶融或いは昇華に
より受像シートに付着して転写されることによって、受
像シート上に像が形成される。さらに、同一の受像シー
トに対して、異なる複数色(例えば、ブラック、シア
ン、マゼンタ、イエロー)の転写シートのトナーが付着
することによって、受像シート上にカラー画像を形成す
ることができる。これは、後述するように、受像シート
をドラム310に巻き付けたまま、露光済みの転写シー
トを別色の転写シートに順次交換してレーザ露光するこ
とによって達成される。
【0018】この画像が形成された受像シートは、排出
部400を経由して排出され、記録装置1から取り出さ
れる。そして、さらに別設の図示しない画像転写部にお
いて、受像シートは画像が形成された面を印刷対象であ
る本紙に重ねられた状態で、加熱・加圧される。これに
よって、任意の本紙(印刷用紙)上にトナーが転写され
て画像が形成されることとなる。以上が記録装置1の概
略である。次に、受像シート供給部100、転写シート
供給部200、記録部300、排出部400のそれぞれ
について順を追って説明する。
【0019】受像シート供給部100は受像シートロー
ル130を有している。受像シートロール130は芯に
受像シート140が巻回されたものである。受像シート
140は、図3に示すように、支持層140a、クッシ
ョン層140b、及び受像層140cを有しており、支
持層140aの上にクッション層140b及び受像層1
40cが順次積層されている。支持層140aとして
は、PET(ポリエチレンテレフタレート)ベース、T
AC(トリアセチルセルロース)ベース、PEN(ポリ
エチレンナフタレート)ベースなどを用いることができ
る。受像層140cは、転写されるトナーを受けとめる
働きを有する。クッション層140bは、トナーが複数
重ねられたりするときに、段差を吸収する働きを有す
る。受像シートロール130においては、受像層140
cが支持層140aに対して外側になるように巻回され
ている(以下、このように巻かれた受像シートロールを
「外巻き」の受像シートロールという)。また、受像シ
ートロール130は、芯の中心軸周りに回転できるよう
に設置されている。
【0020】受像シート供給部100は、さらに、受像
シート搬送部150を有している。受像シート搬送部1
50は、モータ(図示なし)と、駆動伝達用のベルト又
はチェーン(図示なし)と、搬送用ローラ154、15
5と、支持ガイド156と、受像シート切断部160
と、受像シートの端点を検出する検出センサ(図示な
し)とを有している。搬送用ローラ154及び155は
それぞれ一対のローラを有している。このような駆動機
構によって、受像シート140を記録部300の方へ送
出或いは記録部300から戻したりすることができる。
【0021】先ず、受像シートロール130の先端部が
搬送用ローラ154に挟まれた状態で、モータなどの前
述の駆動機構によって受像シート140が引き出され
る。これによって、受像シートロール130は回転し、
受像シート140が繰り出されていく。受像シート14
0はさらに搬送用ローラ155に挟まれ、支持ガイド1
56に案内されて搬送される。
【0022】このようにして受像シート搬送部150に
よって搬送された受像シート140は、受像シート切断
部160によって所定の長さに切断される。長さの測定
には、検出センサが利用される。受像シート140の先
端を検出センサにより検出し、モータの回転数などを考
慮することなどによって、長さを測定することができ
る。受像シート140は、この測定結果に基づいて所定
の長さに切断され、記録部300へと供給される。受像
シート切断部160は、図示しないがカッタや支持部や
ガイドを有する。上記の駆動により受像シートロール1
30から繰り出された受像シート140は、上述した受
像シート長の測定結果に基づいて、その搬送が停止され
た後、カッタによって所定の長さに切断される。以上の
ようにして、受像シート供給部100は、受像シートロ
ール130の一部を繰り出して切断することによって、
所定の長さの受像シート140を記録部300に対して
供給することができる。
【0023】次に、転写シート供給部200について説
明する。転写シート供給部200は回転ラック210を
有している。この回転ラック210は後述するように回
転軸213を中心に回転駆動される。また、回転ラック
210には、複数(図では6個)の転写シートロール2
30が収容されており回転軸213を中心にして「放射
状」に配置されている。各転写シートロール230は、
芯とそれに巻回される転写シート240と、芯の両側か
ら差し込まれるフランジ(図示なし)とを有している。
各々の転写シートロール230は各芯を中心に回転自在
に保持されている。フランジの外径は転写シート部分の
径よりも大とすることで、転写シート部分が崩れないよ
うになっている。
【0024】各転写シート240は、図3に示すよう
に、支持層240a、光熱変換層240b、及びトナー
層240cを有しており、支持層240aの上に光熱変
換層240b、トナー層240cが順次積層されてい
る。支持層240aは、レーザ光が透過する物であれば
一般的な支持体材料(例えば上記した支持層140aと
同じ支持体材料)から任意なものを選択できる。光熱変
換層240bは、レーザエネルギを熱に変換する働きを
有する。光熱変換層240bは、カーボン、黒色物質、
赤外吸収色素、特定波長吸収物質など光エネルギを熱エ
ネルギに変換する物質であれば一般的な光熱変換材料か
ら任意なものを選択できる。トナー層240cとして
は、例えば、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ
(M)、イエロー(Y)各色のトナーシートが用意され
る。
【0025】転写シートロール230においては、トナ
ー層240cが支持層240aに対して外側になるよう
に巻回されている(以下、このように巻かれた転写シー
トロールを「外巻き」の転写シートロールという)。後
述するように、トナー層240cはトナーインクを有し
ており、このトナーインクがレーザ露光により受像シー
トに転写される。
【0026】図1では、6つの転写シートロール230
が回転ラック210内に収容されている場合が示されて
いる。この6種類の転写シートとしては、例えば、ブラ
ック、シアン、マゼンタ、イエローの4色の転写シート
と2色(例えば金色、銀色など)の特色の転写シートと
を用いることができる。
【0027】回転ラック210は、さらに、複数の転写
シートロール230のそれぞれに対応して、転写シート
繰出し機構250を有しており、この転写シート繰出し
機構250はフィードローラ254と支持ガイド256
とから成っている。図においては、6つの転写シート繰
出し機構250が設けられている。フィードローラ25
4はローラ254a、254bを有している。ローラ2
54aは、後述するように、ギア機構によってモータと
接続されており、モータによって駆動される。ローラ2
54aはローラ254bとの間で所定の圧力で転写シー
ト240を挟み込むことができる。そして、ローラ25
4bは、ローラ254aの回転とは逆向きに回転するこ
とによって、転写シート240を搬送する。転写シート
240は、ローラ254a、254bによって挟持さ
れ、送り出されたり或いは逆に戻されたりすることが可
能である。また転写シート240の搬送に伴って、転写
シートロール230が回転する。
【0028】このような構造を有する転写シート繰出し
機構250によって、転写シート240が記録部300
に対して供給される。転写シート240の先端がフィー
ドローラ254に挟まれた状態において、モータなどの
前述の駆動機構によってフィードローラ254を駆動す
る。この駆動により転写シート240は繰り出されてい
く。また転写シート240は、さらに後述の転写シート
搬送部270において、所定長さに切断されて記録部3
00に対して供給される。以上のように、複数の転写シ
ートロール230を収容する回転ラック210は、所望
の種類の転写シート240を転写シート搬送部270に
対して選択的に供給することができる。
【0029】転写シート供給部200は、さらに、転写
シート搬送部270を有している。転写シート搬送部2
70は、モータ(図示なし)と、駆動伝達用のベルト又
はチェーン(図示なし)と、搬送用ローラ274、27
5と、ガイド276と、転写シート切断部280と、転
写シートの端を検出する検出センサ(図示なし)とを有
している。搬送用ローラ274及び275は、それぞれ
一対のローラを有している。ローラ274及び275
は、駆動伝達用のベルト又はチェーンによってモータと
接続されており、モータによって駆動されて、転写シー
ト240を搬送する。
【0030】このような駆動機構によって、転写シート
240を記録部300の方へ送出したり、或いは逆に戻
したりすることができる。また、このようにして搬送さ
れた転写シート240は、転写シート切断部280によ
って所定の長さに切断される。転写シート240の長さ
の測定には、検出センサが利用される。転写シート24
0の端を検出センサにより検出し、モータの回転数など
を考慮することなどによって、長さを測定することがで
きる。転写シート240は、この測定結果に基づいて所
定の長さに切断され、記録部300へと供給される。転
写シート切断部280は、図示しないがカッタと支持部
とガイド等を有する。以上のようにして、転写シート供
給部200は、転写シートロール230の一部を繰り出
して切断することによって、所定の長さの転写シート2
40を記録部300に対して供給することができる。
【0031】転写シート240が消耗されると、使用済
みの転写シートロール230を取り外して、新しい転写
シート240と交換する必要がある。この転写シートロ
ール230の交換は、蓋511を開けて行うことができ
る。この際には、回転ラック210を回転させることに
より、交換対象の転写シートロール230を、蓋511
に対応する所定の交換位置に移動させておく。一方、受
像シートロール130の交換も、蓋511を開けること
によって行う。
【0032】次に、記録部300について説明する。記
録部300はドラム310を有する。図2に示すよう
に、ドラム310は中空の円筒形状を有しており、フレ
ーム320に回転自在に保持されている。本記録装置1
においては、このドラム310の回転方向が主走査方向
となる。ドラム310はモータの回転軸に連結されてモ
ータによって回転駆動される。ドラム310の表面には
複数の孔部が形成されている。この孔部は図示しないブ
ロアや真空ポンプ等の吸引装置に接続されている。前述
の受像シート140及び転写シート240をドラム31
0上に載置して吸引装置を作動させると、これらのシー
トはドラム310に吸着される。
【0033】また、ドラム310は複数の溝部(図示な
し)を有しており、この複数の溝部はドラム310の回
転軸と平行に、且つ一直線上に設けられている。また、
ドラム310の上方において、複数の剥離爪(図示な
し)がドラム310の回転軸と平行に、且つ一直線上に
設けられている。
【0034】さらに、記録部300は記録ヘッド350
を有する。記録ヘッド350はレーザ光Lbを出射する
ことができる。このレーザ光Lbが照射された位置の転
写シート240のトナーインクは、受像シート140の
表面に転写される。また、記録ヘッド350は、図示し
ない駆動機構によって、ガイドレール322に沿ってド
ラム310の回転軸に平行な方向(即ち、前述の主走査
方向と直交する方向)に直線的に移動することができ
る。本記録装置1においては、この移動方向が副走査方
向となる。従って、ドラム310の回転運動と記録ヘッ
ド350の直線移動との組合せによって、受像シート1
40を覆う転写シート240上の所望の位置をレーザ露
光することが可能である。よって、描画用のレーザ光L
bで転写シート240上を走査し、画像情報に基づいて
対応する位置のみをレーザ露光することによって、所望
の画像を受像シート140に転写することができる。
【0035】ここで、記録ヘッド350から照射される
レーザ光Lbについてさらに詳しく説明する。記録ヘッ
ド350はレーザ光Lbを照射するための発光素子(図
示なし)を有し、又は発光素子から出射されたレーザ光
を変調する光変調素子を有している。これにより、複数
の発光素子を所望の位置に配列したり、光変調素子の変
調窓部を所望の位置に配列することで、レーザ光照射ス
ポットを所望の配列とすることができる。
【0036】本実施の形態の場合、記録ヘッド350
は、256個の発光素子を副走査方向に沿って一次元配
列した構成で、一回のレーザ光照射で、記録媒体15上
に、256chのレーザ光照射スポットを作る。1走査
ライン上で1chが1pixelの画像記録を行う。1ch
分のレーザ光照射スポットの配列間隔(ピッチ)は10
μmである。従って、記録ヘッド350は、副走査方向
に幅2.56mm(=256ch×10μm)のスポッ
ト配列幅w0を有していて、このスポット配列幅w0で
主走査方向へ露光する動作をドラム310の回転に連動
して繰り返し実施することで所望の画像記録を行う。
【0037】次に、受像シート140及び転写シート2
40のドラム310への巻き付け動作について説明す
る。ドラム310へは、受像シート140及び転写シー
ト240の2種類のシートが巻き付けられる。ドラム3
10には、先ず、受像シート供給部100によって供給
される受像シート140が巻き付けられる。上記したよ
うに、ドラム310の表面には複数の孔部(図示なし)
が形成され、受像シート140は吸引装置(図示なし)
によって吸引されるので、これによって、受像シート1
40はドラム310の回転に伴って、ドラム310に吸
着されながら巻き付けられる。
【0038】次に、転写シート供給部200から供給さ
れる1枚の転写シート240が、受像シート140の上
に巻き付けられる。受像シート140及び転写シート2
40の2種類のシートはその大きさが互いに異なってお
り、転写シート240の方が縦方向及び横方向のいずれ
の方向にも受像シート140よりも大きくなっている。
従って、転写シート240は、受像シート140よりも
大きい部分によってドラム310に吸着される。転写シ
ート240は、ドラム310の回転に伴って、ドラム3
10に吸着されながら巻き付けられる。
【0039】ドラム310に巻き付けられた受像シート
140及び転写シート240は、転写シート240のト
ナー層240cが、受像シート140の受像層140c
の上に接触して存在している。このような位置関係を有
するトナー層240cのトナーインクは、前述したよう
に、記録ヘッド350によってレーザ露光されて受像シ
ート140に転写される。転写動作が終了した転写シー
ト240は、ドラム310から剥離される。
【0040】次にこの剥離動作について説明する。先
ず、ドラム310を剥離のための所定の位置まで回転さ
せる。そして、前述の剥離爪の先端部の位置をドラム3
10に接触しない待機位置からドラム310に接触する
位置へと移動する。この移動の際には、剥離爪の先端部
が転写シート240の上には接触しないようにする。ド
ラム310の回転に伴い、剥離爪はドラム310上をド
ラム310の表面に沿って周方向に相対的に移動する。
剥離爪の先端部は、溝部の形状に沿ってドラム310の
表面を相対的に移動して転写シート240の下側に潜り
込む。転写シート240は剥離爪の上面に沿って移動す
る。転写シート240はドラム310から剥離される。
【0041】そして、剥離爪は、受像シート140に接
触する前にさらにドラム310から離反する方向に上昇
して、待機位置にまで移動する。転写シート240は先
端部が剥離されたのち、引き続きドラム310が回転す
ることによって、転写シート240は、さらにドラム3
10及び受像シート140から剥離される。なお、この
際、受像シート140は吸引装置の吸引力によってドラ
ム310に吸着されたままであるので、転写シート24
0のみを剥離することができる。以上の動作によって剥
離された転写シート240は、さらに、後述の排出部4
00を経由して装置外部へと排出される。
【0042】次に、ドラム310に巻き付けられたまま
の受像シート140の上に、別色の転写シート240が
上述した手順で巻き付けられる。そして、上述の動作に
よって、レーザ露光によって、受像シート140に転写
シート240のトナーインクが転写された後、転写シー
ト240を剥離して排出する。同様の動作が、所定の複
数種の転写シート240に対して繰り返される。例え
ば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの4種類の
転写シート240に対して、上記動作が繰り返されるこ
とによって、受像シート140にカラー画像が転写され
る。
【0043】最後に、このようにして複数種のトナーイ
ンクが転写された受像シート140が剥離される。受像
シート140の剥離は、転写シート240の剥離と同様
にして行われる。この際、剥離爪は、複数の溝部に対し
て接近して受像シート140をドラム310から剥離す
る。また剥離爪は転写シート240を剥離する際と同一
のものを利用することができるので、構造を単純化する
ことができる。従って、機械の信頼性を向上することが
できる。上記のようにして剥離された受像シート140
は、排出部400へと排出されていく。
【0044】次に、排出部400について説明する。排
出部400は、シート共通搬送部410と、転写シート
排出部440と、受像シート排出部450とを有する。
シート共通搬送部410は、モータ(図示なし)と、駆
動伝達用のベルト又はチェーン(図示なし)と、搬送用
ローラ414、415、416と、支持ガイド418、
419と、検出センサ(図示なし)とを有している。ま
た、シート共通搬送部410は、さらに、可動ガイド部
を有しており、これはガイドプレート438と、図示し
ない駆動機構とから成っている。ガイドプレート438
は、駆動機構によって、後述する2つの位置の間を移動
することができる。
【0045】転写シート排出部440は、処理済みの転
写シート240を転写シート回収箱540に排出するた
めのものである。受像シート排出部450は、受像シー
ト排出口451と、ローラ454、455と、ガイド4
58とを有する。画像が転写された受像シート140
は、受像シート排出部450を経由して、トレー550
に排出される。各搬送用ローラ414、415、41
6、454、455は、前述のその他の搬送用ローラと
同様に、2つのローラを1組として構成されており、2
つのローラで挟んで回転することによって、受像シート
140及び転写シート240を搬送することが可能であ
る。このような機構を有する排出部400は、受像シー
ト140の排出と転写シート240の排出とを次のよう
な動作で行なっている。
【0046】先ず、転写シート240の排出について説
明する。記録部300においてレーザ露光され不要とな
った転写シート240は、前述したようにしてドラム3
10から剥離される。剥離された転写シート240は、
剥離爪、支持ガイド418、419、ガイドプレート4
38によって支持されつつ、搬送用ローラ414、41
5、416によって挟持されて送り出されることによっ
て搬送される。
【0047】次に、受像シート140の排出について説
明する。受像シート140は、記録部300でトナーイ
ンクが転写されて処理が行われた後、前述したようにし
て、ドラム310から剥離される。剥離された受像シー
ト140は、剥離爪、支持ガイド418、419、ガイ
ドプレート438によって支持されつつ、搬送用ローラ
414、415、416によって挟持され、送り出され
ることによって搬送される。
【0048】なお、このシート共通搬送部410は転写
シート240が排出される場合と共通であり、それぞれ
のシートに対して搬送部を設ける場合に比べて構造を簡
単化することができる。なお、シート共通搬送部410
において、転写シート240はトナー層を下側にして搬
送され、受像シート140は受像層を上側にして搬送さ
れる。従って、同一の搬送路を利用して、順次、受像シ
ート140及び転写シート240を搬送しても、受像シ
ート140の受像層上に形成された画像が汚染されるお
それはない。
【0049】受像シート140は、搬送用ローラ41
4、415、416によって搬送されて、一旦、装置の
外部へと排出される。ただし、受像シート140は、そ
の全てが外部へ排出されるのではない。受像シート14
0の後端部がガイドプレート438上に存在し搬送用ロ
ーラ416に挟持されている状態において、モータによ
る駆動を一旦停止し、そして、モータを逆回転すること
によって、受像シート140を受像シート排出口451
方向に引き戻す。即ち「スイッチバック」動作を行う。
上記駆動停止のタイミングは検出センサの信号を用いて
決定される。検出センサは受像シート140の後端が検
出センサの位置を通過したことを検出し、その後、受像
シート140が搬送されて所定の位置にまで達した時点
でモータの駆動を停止する。
【0050】ここで、所定の位置とは受像シート140
の後端部がガイドプレート438上に存在し、且つ搬送
用ローラ416に挟持されている状態にある位置を意味
する。受像シート140がこの位置に至るまでの所定の
距離を移動したかどうかは、検出センサによる後端検出
時点からのモータの回転パルス数などから判断すること
ができる。
【0051】可動ガイド部のガイドプレート438は、
図示しない駆動機構によって駆動され、図に示す破線/
実線の間を移動することができる。この駆動機構により
ガイドプレート438は移動する。そして、停止してい
たモータが逆回転することによって、各搬送用ローラ4
16、454、455などを逆向きに駆動する。この逆
回転によって、受像シート140は引き戻される。そし
て、受像シート140は、さらにガイド458に支持さ
れつつ、搬送用ローラ454、455によって搬送され
て、トレー550へと送り出される。トレー550に送
出された受像シートは、前述したように、本記録装置か
ら取り出された後、別設の画像転写部において追加の処
理が行われる。これによって任意の印刷用紙に印刷され
る。
【0052】上記の動作は制御部(図示なし)によって
制御される。制御部は、受像シート供給部100、転写
シート供給部200、記録部300、排出部400など
を制御する。制御部は、上記各部において、モータなど
を有する駆動部を制御し、特に記録部300において
は、吸引装置などのエア部や、画像データを処理する画
像処理部などをさらに制御する。また転写シート供給部
200の駆動部は、回転ラック210の回転駆動系と転
写シートロール230から転写シート240をドラム3
10に対して提供するシート搬送駆動系との2つの駆動
系を有する。このうち、シート搬送駆動系のモータ駆動
に関しては、前述したようにモータ駆動用のドライバを
複数の転写シート繰出し機構について共用して、駆動回
路系を簡略化している。
【0053】次に、図示せぬ制御部における記録部30
0の制御と、記録部300の動作について、詳細に説明
する。本実施の形態の場合、図示せぬ制御部は、ドラム
310の回転動作と、記録ヘッド350の副走査方向へ
の移動動作と、記録ヘッド350を構成する各発光素子
が対応するレーザ光照射スポットに出力する画像データ
としてのレーザ光出力とを、制御する。
【0054】具体的には、画像記録動作が開始される
と、記録制御回路は、ドラム310を一定速度で連続回
転させて、記録ヘッド350の主走査方向の移動を連続
動作とする。その一方、記録ヘッド350の副走査方向
の移動は、mを0以上の整数として、図6に示すよう
に、ドラム310の(2m+1)回転目は、記録ヘッド
350の副走査方向の移動動作を実施しないで、レーザ
光の照射による画像記録を実施し、ドラム310の(2
m+2)回転目は、レーザ光の照射による画像記録を実
施しないで、副走査方向の移動動作で次の記録位置への
移動を行う。即ち、本実施の形態の場合、記録ヘッド3
50の副走査方向の移動動作はドラム310の一回転お
きに実施し、副走査方向の移動動作を実施しないドラム
310の回転時に、レーザ光の照射による画像記録を行
うことで、図5に示すように、記録媒体15に歪みのな
い矩形状の画像記録26を実現する。
【0055】また、記録ヘッド350の各発光素子から
出射されたレーザ光の記録媒体15表面上での実際のレ
ーザ光照射スポットの副走査方向の照射幅(線幅)L
は、通常、光の回折等のために、記録ヘッド350上の
各発光素子の配列間隔で決定される副走査方向のレーザ
光照射スポットの配列間隔s(本実施の形態の場合、s
=10μm)よりも、例えば、10〜30%程度太くな
る。そこで、本実施の形態の場合、記録ヘッド350の
副走査方向の移動時の位置決め誤差を、前記レーザ光照
射スポットの副走査方向の照射幅Lとレーザ光照射スポ
ットの配列間隔sとの差分以下に設定している。
【0056】更に、本実施の形態では、記録ヘッド35
0は一度に256ch分の画像データの露光を行うが、
前回の記録動作時の最終ch分と次回の記録動作時の最
初ch分とが、記録媒体上の同一の記憶領域に同一の画
像データを記録するように、副走査方向の移動量及び、
記録ヘッドからのレーザ光出力を制御する。
【0057】上記のような記録装置によって、所望のカ
ラー画像を受像シート140上に形成することが可能で
ある。以下では、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロ
ーの4色を用いてカラー画像を形成する場合について動
作手順を説明する。
【0058】図4に示すように、先ずステップ1におい
て、受像シート供給部100は、受像シート140をド
ラム310に対して供給する。受像シート140は、外
巻きの受像シートロール130の一部が繰出されて切断
されることによって提供され、ドラム310に巻き付け
られる。
【0059】次にステップ2において、転写シート供給
部200は、ブラックの(K)転写シート240をドラ
ム310に対して供給する。転写シート供給部200の
回転ラック210が回転することによって、ブラックの
転写シートロール230が転写シート搬送路270に対
向する位置に移動される。転写シート240は、外巻き
の転写シートロール230の一部が繰出されて切断され
ることによって提供され、ドラム310に巻き付けられ
る。この時、転写シートロール230から繰り出されて
いる転写シート240の先端は回転ラック210外部の
カッタ280近傍にある。この際、転写シート240を
供給した後、転写シート繰出し機構250は、フィード
ローラ254を逆転駆動させて転写シートロール230
の先端部を回転ラック210の外周部よりも内側に格納
することができる。ただし、この場合でもフィードロー
ラ254は、その先端部を挟持している。
【0060】次のステップ3では、加熱・加圧して転写
シート240をラミネートする。このラミネート工程
は、省略される場合もある。次のステップ4では、予め
与えられた画像データに基づいて、受像シート140上
に画像が転写出力される。ここで、与えられた画像デー
タは、各色ごとの画像にさらに色分解されており、レー
ザ露光は、色分解された各色ごとの画像データに基づい
て行われる。色分解後の各色別画像データに基づいて、
記録ヘッド350は、描画用のレーザ光照射スポットL
bを転写シート240に対して照射する。受像シート1
40に転写シート240のトナーインクが転写され、受
像シート140上に像が形成される。
【0061】そしてステップ5において、(K)転写シ
ート240のみがドラム310から剥離される。ドラム
310から剥離された転写シート240は、排出部40
0を経由して転写シート回収箱540に排出される。
【0062】ここで、全ての色の転写シート240に対
して、転写が終了したかどうかを判断する。そして、別
の種類の転写シート240の供給が必要な場合は、上記
のステップ2〜5までの処理を繰り返す。つまり、他の
シアン、マゼンタ、イエローの各色の転写シート240
について、ステップ6〜17までの各動作が繰り返され
る。その結果、4色の転写シートのトナーインクKCM
Yが1枚の受像シート140に転写され、受像シート1
40上にカラー画像が形成される。
【0063】上記処理が終了すると、最後の転写シート
240に対するレーザ露光が終了したことが判断され
る。そして、受像シート140が、ドラム310から剥
離される。剥離された受像シート140は、排出部40
0を経由してスイッチバック動作を伴って、トレー55
0に排出される。排出された受像シート140は、別設
の画像転写部で受像シート140上のトナーインクが任
意の印刷用紙にさらに転写される。これによって、校正
用のカラー印刷が行われる。
【0064】以上の記録装置1が実施する記録方法で
は、記録ヘッド350の副走査方向の移動時には画像記
録を行わないため、記録画像の両端エッジは、図5に示
したように、主走査方向にのみ沿った直線状となり、傾
斜した状態にならない。従って、多量の演算処理が必要
となる補正画像データの生成や複雑なタイミング制御に
頼らずに、歪みのない矩形状の画像記録を実現すること
ができ、歪みのない正確な画像記録を安価に実現するこ
とができる。
【0065】また、記録ヘッド350の副走査方向の移
動動作は、ドラム310の一回転おきに実施され、記録
ヘッド350を副走査方向に移動動作させない時に、ド
ラムの回転に合わせて、レーザ光の照射による画像記録
が行われることとなり、記録ヘッドの動作制御が整数m
による単純な一次関数で制御可能となる。
【0066】なお、記録ヘッド350の副走査方向への
移動動作の発生頻度は、前述したドラム310の一回転
おきに限定するものではない。例えば、副走査方向に対
する記録ヘッド350のスポット配列幅w0の移動動作
に、ドラム310の1回転以上の所要時間が必要となる
場合には、記録ヘッド350の移動時間を稼ぐために、
記録ヘッド350の副走査方向への移動動作の発生頻度
を、ドラムの3回転に1回、4回転に1回というよう
に、調整することができる。
【0067】また、本実施の形態のように、記録ヘッド
350の副走査方向の位置決め誤差を、副走査方向に対
するレーザ光照射スポットの照射幅Lとレーザ光照射ス
ポット配列間隔sとの差分の範囲内に設定しておけば、
その差分の範囲内で、少なくとも一部の画像データが重
なった状態で隣接するレーザ光照射スポットの画像デー
タが記録されるため、記録ヘッド350が副走査方向に
規定の記録ピッチ分の移動をして、次の記録域に画像デ
ータを記録する際に、前回の記録域との間に隙間ができ
ず、記録画像上に縦スジや走査ムラ等の画像欠陥が生じ
ることを防止でき、高品位の画像記録が可能になる。こ
の記録方法は、ドラム1回転で記録される幅wが広いほ
ど効果があり、wが20μm以上の時に効果が顕著とな
る。
【0068】また、本実施の形態では、記録媒体15上
の副走査方向に隣接する記録域は境界に位置する最終c
h分が重ねて描画されるため、隣接する記録域間の境界
に画像データの連続性が途切れる隙間等が形成されるこ
とを確実に防止でき、記録漏れ等の無い高品位な画像記
録を実現することができる。
【0069】なお、上記実施の形態においては、アウタ
ードラム形式の記録媒体固定部材を一例として示した
が、凹状湾曲面や円筒内周面に記録媒体15を固定し
て、湾曲中心や円筒中心からレーザ光を照射することで
記録するインナードラム形式であってもよい。
【0070】更に、上記実施の形態においては、一次元
配列されたレーザ光照射スポットを用いて記録していた
が、二次元配列のレーザ光照射スポットに対しても同様
にして本発明を適用できる。
【0071】また、上記実施の形態においては、記録ヘ
ッドを副走査方向に移動させる構成としたが、記録ヘッ
ドは定位置に固定したままで、記録媒体を取り付けたド
ラムを、主走査方向と副走査方向の双方に移動走査し
て、画像記録を行うようにしてもよい。
【0072】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
係る記録方法及び記録装置では、ドラム及び記録ヘッド
の副走査方向の相対移動時には画像記録を行わないた
め、記録画像の両端エッジは、主走査方向にのみ沿った
直線状となり、傾斜した状態にならない。従って、多量
の演算処理が必要となる補正画像データの生成や複雑な
タイミング制御に頼らずに、歪みのない矩形状の画像記
録を実現することができ、歪みのない正確な画像記録を
安価に実現することができる。
【0073】更に、請求項3及び請求項8に記載の構成
とすると、副走査方向の移動動作はドラムの一回転おき
に実施され、副走査方向の移動動作を実施しないドラム
の回転時に、レーザ光の照射による画像記録が行われる
こととなり、記録ヘッドの動作制御が整数mによる単純
な一次関数で制御可能となる。
【0074】また、請求項4及び請求項9に記載の構成
とすると、レーザ光照射スポットの実際の照射幅とレー
ザ光照射スポットの配列間隔との差分の範囲内で、少な
くとも一部の画像データが重なった状態で隣接するレー
ザ光照射スポットの画像データが記録されるため、副走
査方向に規定のスポット配列幅の移動をして、次の記録
域に画像データを記録する際に、前回の記録域との間に
隙間ができず、記録画像上に縦スジや走査ムラ等の画像
欠陥が生じることを防止でき、高品位の画像記録が可能
になる。
【0075】また、請求項5及び請求項10に記載の構
成とすると、記録画像は、副走査方向に隣接する記録域
は境界に位置する最終ch分が重ねて描画されるため、
隣接する記録域間の境界に画像データの連続性が途切れ
る隙間等が形成されることを確実に防止でき、記録漏れ
等の無い高品位な画像記録を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録装置の一実施の形態の概略構
成図である。
【図2】図1に示した記録装置の記録部の拡大斜視図で
ある。
【図3】本発明に係る記録方法及び記録装置で使用する
受像シートと転写シートの断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態における記録工程を概念
的に示す説明図である。
【図5】本発明の一実施の形態の記録工程における走査
手順の説明図である。
【図6】本発明の一実施の形態において副走査を実施す
るドラム回転数の説明図である。
【図7】記録装置の記録部における主副走査動作を示す
斜視図である。
【図8】記録装置において、主走査及び副走査の双方を
連続実施した時に、画像が平行四辺形に歪んで記録され
る現象の説明図である。
【図9】画像を矩形に修正して記録する従来の記録方法
の説明図である。
【図10】図9のA部の拡大図である。
【図11】画像を矩形に修正して記録する従来の別の記
録方法の説明図である。
【図12】図11のB部の拡大図である。
【符号の説明】
1 記録装置 15 記録媒体 26 画像記録 100 受像シート供給部 130 受像シートロール 140 受像シート 140a支持層 140c受像層 150 受像シート搬送部 154、155 搬送用ローラ 156 支持ガイド 160 受像シート切断部 200 転写シート供給部 210 回転ラック 213 回転軸 230 転写シートロール 240 転写シート 240a支持層 240cトナー層 250 転写シート繰出し機構 254 フィードローラ 256 支持ガイド 270 転写シート搬送部 274、275 搬送用ローラ 276 ガイド 280 転写シート切断部 300 記録部 310 ドラム(記録媒体固定部材) 325 副走査軸 350 記録ヘッド 400 排出部 410 シート共通搬送部 414、415、416、454、455 搬送用ロー
ラ 418、419 支持ガイド 438 ガイドプレート 440 転写シート排出部 450 受像シート排出部 451 受像シート排出口 458 ガイド 510 本体カバー 511 蓋 520 脚部 540 転写シート回収箱 550 トレー

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能なドラムに取り付けた記録媒体
    に対し、前記ドラムの回転方向に沿う記録方向を主走査
    方向、この主走査方向に直交する前記ドラムの回転軸に
    沿う記録方向を副走査方向に設定して、記録ヘッドから
    のレーザ光照射により前記記録媒体に画像を記録する記
    録方法であって、 主走査方向の記録を連続動作とする一方、前記ドラム及
    び前記記録ヘッドの副走査方向の相対移動は間欠動作と
    して、副走査方向の移動の停止中に、レーザ光照射によ
    り画像記録を行うことを特徴とする記録方法。
  2. 【請求項2】 前記記録媒体が、ヒートモード感材であ
    る転写フィルムのトナー層とレシーバフィルムの受像層
    とを重ね合わせた構成を成して、前記ドラムの表面に固
    定されることを特徴とする請求項1に記載の記録方法。
  3. 【請求項3】 mを0以上の整数として、前記ドラムの
    (2m+1)回転目は前記記録ヘッドの副走査方向の移
    動動作を実施しないで、レーザ光照射による画像記録を
    実施し、 前記ドラムの(2m+2)回転目は、レーザ光照射によ
    る画像記録を実施しないで、前記記録ヘッドの副走査方
    向の移動動作で次の記録位置への移動を行うことを特徴
    とする請求項1又は2に記載の記録方法。
  4. 【請求項4】 前記記録ヘッドの前記副走査方向への移
    動時の位置決め誤差を、前記記録媒体表面上での実際の
    レーザ光照射スポットの副走査方向の照射幅と、前記レ
    ーザ光照射スポットの配列間隔との差分以下に設定した
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の記録
    方法。
  5. 【請求項5】 前記記録ヘッドが、副走査方向に複数c
    h分のレーザ光照射スポットを備えている場合に、前回
    の記録動作時の最終ch分と次回の記録動作時の最初c
    h分とが、記録媒体上の同一の記憶領域に同一の画像デ
    ータを記録するように、副走査方向の前記記録ヘッドの
    移動量及びレーザ光出力を制御することを特徴とする請
    求項1乃至4の何れかに記載の記録方法。
  6. 【請求項6】 回転可能なドラムに取り付けた記録媒体
    に対し、前記ドラムの回転方向に沿う記録方向を主走査
    方向、この主走査方向に直交する前記ドラムの回転軸に
    沿う記録方向を副走査方向に設定して、記録ヘッドから
    のレーザ光照射により前記記録媒体に画像を記録する記
    録装置であって、 主走査方向の記録を連続動作とする一方、前記記録ヘッ
    ドによる副走査方向の移動は間欠動作として、副走査方
    向の移動の停止中に、レーザ光照射により画像記録を行
    うことを特徴とする記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録媒体が、ヒートモード感材であ
    る転写フィルムのトナー層とレシーバフィルムの受像層
    とを重ね合わせた構成を成して、前記ドラムの表面に固
    定されていることを特徴とする請求項6に記載の記録装
    置。
  8. 【請求項8】 mを0以上の整数として、前記ドラムの
    (2m+1)回転目は前記記録ヘッドの副走査方向の移
    動動作を実施しないで、レーザ光照射による画像記録を
    実施し、 前記ドラムの(2m+2)回転目は、レーザ光照射によ
    る画像記録を実施しないで、前記記録ヘッドの副走査方
    向の移動動作で次の記録位置への移動を行うことを特徴
    とする請求項6又は7に記載の記録装置。
  9. 【請求項9】 前記記録ヘッドの前記副走査方向への移
    動時の位置決め誤差を、前記記録媒体表面上での実際の
    レーザ光照射スポットの副走査方向の照射幅と、前記レ
    ーザ光照射スポットの配列間隔との差分以下に設定した
    ことを特徴とする請求項6乃至請求項8の何れかに記載
    の記録方法。
  10. 【請求項10】 前記記録ヘッドが、副走査方向に複数
    ch分のレーザ光照射スポットを備えている場合に、前
    回の記録動作時の最終ch分と次回の記録動作時の最初
    ch分とが、記録媒体上の同一の記憶領域に同一の画像
    データを記録するように、副走査方向の前記記録ヘッド
    の移動量及びレーザ光出力を制御することを特徴とする
    請求項6乃至9の何れかに記載の記録装置。
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