JP2002145506A - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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JP2002145506A
JP2002145506A JP2000346797A JP2000346797A JP2002145506A JP 2002145506 A JP2002145506 A JP 2002145506A JP 2000346797 A JP2000346797 A JP 2000346797A JP 2000346797 A JP2000346797 A JP 2000346797A JP 2002145506 A JP2002145506 A JP 2002145506A
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Application number
JP2000346797A
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English (en)
Inventor
Kazuaki Kaneshiro
和明 金城
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録部に記録媒体をしっかりと装着できて良
好な画像記録を行える画像記録装置を提供する。 【解決手段】 画像記録装置1は、記録媒体供給部10
0、200から供給された記録媒体140、240に画
像を記録する記録部300を備えている。記録媒体供給
部100、200と記録部300との間に、記録媒体1
40、240のカールを矯正するカール矯正手段15
6、276が備えられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体供給部か
ら供給された記録媒体に画像を記録する画像記録装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、加熱ヘッドを用いた画像記録装置
により、画像情報に応じて感熱材料を受像シートに熱転
写した後、画像転写装置に受像シートと印刷用紙(以下
「本紙」ともいう。)を重ねて通すことにより、受像シ
ートに形成された画像を本紙に転写して本紙上に画像を
得るシステムが使われている。この種の画像記録装置の
構成の一例を、図6を用いて説明する。画像記録装置
は、レーザ光源を備えたレーザヘッド70から出射され
る記録用レーザ光71を、記録用ドラム60に装着した
受像シート10とこの受像シート10を覆う転写シート
20からなる重ねシートとしての記録媒体に照射しなが
ら、記録用ドラム60を矢印方向に回転させつつレーザ
ヘッド70を記録用ドラム60の軸方向と平行に移動さ
せて記録媒体上に二次元画像を形成するように構成され
ている。
【0003】記録用ドラム60に装着される受像シート
10と転写シート20の各構成は図7に示すとおりであ
る。受像シート10は記録用ドラム60側から順番に、
支持体11、クッション層12、受像層13で構成され
ている。また、この受像シート10の上に重ねられる転
写シート20は、レーザ光照射側から順番に、支持体2
1、光熱変換(IR)層22、トナー層23で構成され
ている。この受像シート10が記録用ドラム60に装着
され、受像シート10の上側に転写シート20がトナー
層23を受像シート10側に向けて重ねられ、転写シー
ト20に受像シート10側の反対側からレーザ光を照射
すると、支持体21は透明なのでレーザ光がここを透過
して、これにより照射されたトナー層23の部分が熱に
よって受像層13に転写されることとなる。
【0004】ここで、支持体には、PET(ポリエチレ
ンテレフタレート)ベース、TAC(トリアセチルセル
ロース)ベース、PEN(ポリエチレンナフタレート)
ベース等、レーザ光を透過させるものが用いられる。ま
た光熱変換層には、カーボン、黒色物質、赤外線吸収色
素、特定波長吸収物質等のレーザエネルギを熱に効率良
く変換するものが用いられる。トナー層には、K
(黒)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロ
ー)、各色の転写シートがあり、金、銀、茶、グレー、
オレンジ、グリーン等の特色の転写シートも使用される
ことがある。受像層は、転写されるトナーを受け止める
ものである。さらにクッション層は、トナーが複数段に
重ねられるときの段差吸収や、ゴミによる段差吸収の働
きを担うものである。
【0005】尚、画像記録装置で使用される記録媒体と
しての受像シート10および転写シート20のより詳細
な内容については、本出願人の出願に係る特開平4−2
96594号公報、特開平4−327982号公報、特
開平4−327983号公報等に記載されており、ま
た、このような記録媒体を使用した画像記録装置につい
ては特開平6−275183号公報に詳述されているの
で、必要に応じてそれらを参照されたい。
【0006】次に、図7の構成の受像シート10と転写
シート20とを用いてレーザ記録を行うレーザ記録工程
および記録後に受像シート10から各転写シート20を
剥離する工程を、図8を用いて説明する。
【0007】1)受像シート10を記録用ドラム60に
巻き付ける。 2)まず、K工程を実施するため、K転写シート20を
その受像シート10の上に巻き付ける。必要に応じて、
スクイーズ処理(軽い加圧・加熱により、受像シート1
0とK転写シート20との密着性を高める。)を行う。 3)Kの画像・文字データに基づきレーザ光を照射し記
録を行う。 4)そして、K転写シート20を受像シート10から剥
離すると、レーザ光の照射されたK部分だけ受像シート
10の受像層に転写され、レーザ光の照射されなかった
他のK部分はK転写シート20にくっついたまま剥離さ
れる(K工程終了)。
【0008】5)C工程以下については特に図面はない
がK工程と同様な工程が実施される。即ち、C転写シー
トをその受像シート10の上に巻き付ける。 6)Cデータでレーザ記録を行う。 7)C転写シート20を受像シート10から剥離させる
(C工程終了)。 8)さらに、M工程を実施する。即ち、M転写シート2
0をその受像シート10の上に巻き付ける。 9)Mデータでレーザ記録を行う。 10)M転写シート20を受像シート10から剥離させ
る(M工程終了)。 11)そして、Y工程を実施する。即ち、Y転写シート
20をその受像シート10の上に巻き付ける。 12)Yデータでレーザ記録を行う。 13)最後に、Y転写シート20を受像シート10から
剥離させる(Y工程終了)。 このようにして、受像シート10上にはKCMY4色が
画像様に適宜積層されたり又は積層されなかったりして
所望のカラーの画像が出来上がる。
【0009】次に、記録用ドラムに受像シートおよび転
写シートを装着する工程の詳細を、図9を用いて説明す
る。受像シート10および転写シート20はそれぞれ、
ロール形態の受像シートロール10aおよび転写シート
ロール20aから引き出されるとともに所定長さで切断
されて、記録用ドラム60上に受像シート10、転写シ
ート20の順番で供給される。ドラム60は固定手段と
しての吸着手段をその内部に備えており、これにより受
像シート10はドラム60上に吸着される。転写シート
20は、その周縁部が受像シート10からはみ出るよう
に切断され、そのはみ出た部分(受像シート10よりも
大きい部分)がドラム60に吸着される。
【0010】受像シートロール10aおよび転写シート
ロール20aは、巻芯10b、20bの外周に長尺の受
像シート10、転写シート20をそれぞれ巻き付けて構
成されている。そして、巻芯10bに巻き付けられてい
たときの受像シート10の外周面が、ドラム60に巻き
付けられたときの受像シート10の外周面(受像面)と
なる。一方、巻芯20bに巻き付けられていたときの転
写シート20の外周面は、ドラム60に巻き付けられた
ときの転写シート20の内周面(転写面)となる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述のような、受像シ
ートロール10aおよび転写シートロール20aから引
き出される受像シート10および転写シート20には、
ロール状のくせ(以下「カール」ともいう。)がつく傾
向がある。このカールの度合いは、巻芯10b、20b
に近づくほど大きくなる。このカールが大きいと、ドラ
ム60上への受像シート10および転写シート20の密
着性が低下し、記録不良が生じたり、ドラム60からそ
れらシート10、20が剥がれたりする。特に、転写シ
ート20には逆カール(ドラム60に巻き付けたときの
湾曲とは逆向きの湾曲のくせ)がついているため、その
転写シート20の受像シート10からはみ出た部分とド
ラム60との間に空気が入ったりして、シート剥がれ
(シート飛び)が生じ易い。
【0012】このような記録不良やシート飛びを防止す
るために、ドラム60の吸引力を高めることが考えられ
るが、こうすると装置のコストアップや大型化を招く。
巻芯10b、20bに受像シート10、転写シート20
を低いテンションでゆるく巻き付けておくことも考えら
れるが、こうすると受像シートロール10aおよび転写
シートロール20aの巻き姿が崩れ易くなり、それらの
取扱い性が低下する。巻芯10b、20bの径を大きく
して受像シート10、転写シート20にきついカールが
つかないようにすることも考えられるが、そのような太
い巻芯に巻き付け可能な受像シート10、転写シート2
0の長さは短くなる。したがって、画像記録装置の使用
時には、頻繁に受像シートロール10a、転写シートロ
ール20aを画像記録装置に対して出し入れすることを
ユーザーに余儀なくさせる。
【0013】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、その目的は、記録部に記録媒体をしっかりと
装着できて良好な画像記録を行える画像記録装置を提供
することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、記録媒体供給部から供給
された記録媒体に画像を記録する記録部を備えた画像記
録装置において、前記記録媒体供給部と前記記録部との
間に、前記記録媒体のカールを矯正するカール矯正手段
を設けたことを特徴とする。ここでいう「記録媒体」に
は、単体のシートからなる記録媒体の他に、その記録媒
体が複数のシートからなる場合の各シートや複数のシー
トのうちの一部のシートもその意味に含む。「記録媒
体」は、それに記録された情報を本紙に転写するような
もの(中間媒体)でもよいし、それ自身が最終印刷物と
なるものでもよい。また「カール矯正手段」は、記録媒
体のカールを完全に除去するものの他、記録媒体のカー
ルを弱めるようなものでもよい。以上のような画像記録
装置によれば、カール矯正手段によって記録媒体のカー
ルを除去ないし弱めるので、記録部に記録媒体をしっか
りと装着できて、記録不良やシート飛びのない良好な画
像記録を行うことができる。
【0015】また、請求項2に記載の発明は、記録媒体
が巻き付けられる記録用ドラムと、該記録用ドラムに前
記記録媒体を取り外し可能に固定する固定手段とを記録
部に備えたことを特徴とする。以上のような画像記録装
置によれば、カールした記録媒体でも逆カールした記録
媒体でも、カール矯正手段によってそれらカールを除去
ないし弱めることで、円筒状の記録用ドラムに固定手段
によりしっかりと装着できる。
【0016】また、請求項3に記載の発明は、カール矯
正手段が、軸方向が平行となるように隣接配置された3
本の矯正ローラを有することを特徴とする。ここで、3
本の矯正ローラのうち、記録媒体の搬送方向に見て中央
の矯正ローラによって、記録媒体供給部においてつけら
れた記録媒体の湾曲とは逆向きの湾曲のくせを記録媒体
につけるように上流側矯正ローラと中央矯正ローラとの
間、および中央矯正ローラと下流側矯正ローラとの間で
記録媒体をニップするとよい。以上のような画像記録装
置によれば、簡単な構成でありながら、カール矯正手段
によって効果的に記録媒体のカールを除去ないし弱める
ことができる。
【0017】また請求項4に記載の発明は、3本の矯正
ローラの少なくとも1本がヒートローラであることを特
徴とする。記録媒体の中には、カールが取れにくいもの
がある。このような記録媒体として、厚みの大きいPE
T等のプラスチックベースを有するもの、所定のコート
がなされたもの等を例示できる。このような記録媒体
も、以上のような画像記録装置によれば、ヒートローラ
によって効果的にそのカールを除去ないし弱められ、記
録部にしっかりと装着される。ヒートローラの温度は、
記録媒体にカブリやベタ記録が生じない程度に設定で
き、例えば70〜80℃以下とすることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形
態の画像記録装置1の概略を示す縦断面図である。図1
に示すように、画像記録装置1は、受像シート供給部1
00と、トナーシート供給部200と、記録部300
と、排出部400とを備える。また、画像記録装置1
は、本体カバー510によって表面を覆われ、脚部52
0によって支えられている。
【0019】画像記録装置1において、受像シート供給
部100は、記録部300に対して受像シートを供給す
る。またトナーシート供給部200は、複数の種類のト
ナーシート(転写シート)を供給することが可能であ
り、記録部300に対して複数の種類のトナーシートの
中から1種類のトナーシートを選択的に供給することが
できる。記録部300においては、ドラム310に巻き
付けられた受像シートの上に、さらにトナーシートが重
ねて巻き付けられる。そして、受像シート上に重ねられ
たトナーシートに対して、記録したい画像情報に基づい
てレーザ露光を行う。レーザ露光により加熱された部分
のトナーシートのトナーが接着性劣化、溶融あるいは昇
華により受像シートに付着して転写されることによっ
て、受像シート上に像が形成される。さらに、同一の受
像シートに対して、異なる複数色(たとえば、ブラッ
ク、イエロー、シアン、マゼンタ)のトナーシートのト
ナーが付着することによって、受像シート上にカラー画
像を形成することができる。これは、後述するように、
受像シートをドラム310に巻き付けたまま、露光済み
のトナーシートを別色のトナーシートに順次交換してレ
ーザ露光することによって達成される。
【0020】この画像が形成された受像シートは、排出
部400を経由して排出され、本画像記録装置から取り
出される。そして、さらに別設の図示しない画像転写部
において、受像シートは画像が形成された面を印刷対象
である本紙に重ねられた状態で、加熱・加圧される。こ
れによって、任意の本紙(印刷用紙)上にトナーが転写
されて画像が形成されることとなる。以上が画像記録装
置1の概略である。次に、受像シート供給部100、ト
ナーシート供給部200、記録部300、排出部400
のそれぞれについて順を追って説明する。
【0021】受像シート供給部100は、記録媒体ロー
ルとしての受像シートロール140aを有している。受
像シートロール140aは巻芯に受像シート140が巻
回されたものである。受像シート140は、支持層、ク
ッション層、および受像層を有しており、支持層の上に
クッション層および受像層が順次積層されている。受像
シートロール140aにおいては、受像層が支持層に対
して外側になるように巻回されている(以下、このよう
に巻かれた受像シートロールを「外巻き」の受像シート
ロールという)。また受像シートロール140aは、巻
芯の中心軸まわりに回転できるように設置されている。
受像シート供給部100は、さらに、受像シート搬送部
150を有している。受像シート搬送部150は、モー
タ(図示なし)と、駆動伝達用のベルト又はチェーン
(図示なし)と、搬送用ローラ154と、支持ガイド1
55と、カール矯正手段156と、受像シート切断部1
60と、受像シートの端点を検出する検出センサ(図示
なし)とを有している。搬送用ローラ154は一対のロ
ーラを有している。このような駆動機構によって、受像
シート140を記録部300の方へ送出したり記録部3
00から戻したりできる。
【0022】まず、受像シートロール140aの先端部
が搬送用ローラ154に挟まれた状態で、モータなどの
前述の駆動機構によって受像シート140が引き出され
る。これによって、受像シートロール140aは回転
し、受像シート140が繰り出されていく。受像シート
140は支持ガイド155およびカール矯正手段156
に案内されて搬送される。このようにして受像シート搬
送部150によって搬送された受像シート140は、受
像シート切断部160によって所定の長さに切断され
る。長さの測定には、検出センサが利用される。受像シ
ート140の先端を検出センサにより検出し、モータの
回転数などを考慮することなどによって、長さを測定す
ることができる。受像シート140は、この測定結果に
基づいて所定の長さに切断されて、記録部300へと供
給される。受像シート切断部160は、詳しく図示しな
いがカッタや支持部やガイドを有する。以上のようにし
て、受像シート供給部100は、受像シートロール14
0aの一部を繰り出して切断することによって、所定の
長さの受像シート140を記録部300に対して供給す
ることができる。
【0023】次に、トナーシート供給部200について
説明する。トナーシート供給部200は回転ラック21
0を有している。この回転ラック210は後述するよう
に回転軸213を中心に回転駆動される。また、回転ラ
ック210には、記録媒体ロールとしての複数(図では
6個)のトナーシートロール240aが収容されており
回転軸213を中心にして「放射状」に配置されてい
る。各トナーシートロール240aは、巻芯とそれに巻
回されるトナーシート240と、巻芯の両側から差し込
まれるフランジ(図示なし)とを有している。各々のト
ナーシートロール240aは各巻芯を中心に回転自在に
保持されている。各トナーシート240は、支持層、光
熱変換層、およびトナー層を有しており、支持層の上に
光熱変換層、トナー層が順次積層されている。トナーシ
ートロール240aにおいては、トナー層が支持層に対
して外側になるように巻回されている(以下、このよう
に巻かれたトナーシートロールを「外巻き」のトナーシ
ートロールという)。後述するように、トナー層はトナ
ーインクを有しており、このトナーインクがレーザ露光
により受像シートに転写される。図1では、6つのトナ
ーシートロール240aが回転ラック210内に収容さ
れた場合が示されている。この6種類のトナーシートと
しては、たとえば、ブラック(K)、シアン(C)、マ
ゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色のトナーシートと
2色(たとえば金色、銀色など)の特色のトナーシート
とを用いることができる。
【0024】回転ラック210は、さらに、これらの複
数のトナーシートロール240aのそれぞれに対応し
て、それぞれトナーシート繰出し機構250を有してお
り、このトナーシート繰出し機構250はフィードロー
ラ254と支持ガイド256とからなっている。図にお
いては、6つのトナーシート繰出し機構250が設けら
れている。フィードローラ254は一対のローラ254
a、254bを有している。ローラ254aは、後述す
るように、ギア機構によってモータと接続されており、
モータによって駆動される。ローラ254aはローラ2
54bとの間で所定の圧力でトナーシート240を挟み
込むことができる。そして、ローラ254bは、ローラ
254aの回転とは逆向きに回転することによって、ト
ナーシート240を搬送する。トナーシート240は、
ローラ254a、254bによって挟持され、送り出さ
れたりあるいは逆に戻されたりすることが可能である。
またトナーシート240の搬送に伴って、トナーシート
ロール240aが回転する。このような構造を有するト
ナーシート繰出し機構250によって、トナーシート2
40が記録部300に対して供給される。トナーシート
240の先端がフィードローラ254に挟まれた状態に
おいて、モータなどの前述の駆動機構によってフィード
ローラ254を駆動する。この駆動によりトナーシート
240は繰り出されていく。またトナーシート240
は、さらに後述のトナーシート搬送部270において、
所定長さに切断されて記録部300に対して供給され
る。以上のように、複数のトナーシートロール240a
を収容する回転ラック210は、所望の種類のトナーシ
ート240をトナーシート搬送部270に対して選択的
に供給することができる。
【0025】トナーシート供給部200は、トナーシー
ト搬送部270を有している。トナーシート搬送部27
0は、モータ(図示なし)と、駆動伝達用のベルト又は
チェーン(図示なし)と、搬送用ローラ274と、ガイ
ド275と、カール矯正手段276と、トナーシート切
断部280と、トナーシートの端点を検出する検出セン
サ(図示なし)とを有している。搬送用ローラ274
は、一対のローラを有している。ローラ274は、駆動
伝達用のベルト又はチェーンによってモータと接続され
ており、モータによって駆動されて、トナーシート24
0を搬送する。このような駆動機構によって、トナーシ
ート240を記録部300の方へ送出したり、あるいは
逆に戻したりすることができる。また、このようにして
搬送されたトナーシート240は、トナーシート切断部
280によって所定の長さに切断される。トナーシート
240の長さの測定には、検出センサが利用される。ト
ナーシート240の先端を検出センサにより検出し、モ
ータの回転数などを考慮することなどによって、長さを
測定することができる。トナーシート240は、この測
定結果に基づいて所定の長さに切断され、記録部300
へと供給される。トナーシート切断部280は、詳しく
図示しないがカッタや支持部やガイドを有する。以上の
ようにして、トナーシート供給部200は、トナーシー
トロール240aの一部を繰り出して切断することによ
って、所定の長さのトナーシート240を記録部300
に対して供給することができる。トナーシート240が
消耗されると、使用済みのトナーシートロール240a
を取り外して、新しいトナーシートロール240aと交
換する必要がある。このトナーシートロール240aの
交換は、蓋511を開けて行うことができる。この際に
は、回転ラック210を回転させることにより、交換対
象のトナーシートロール240aを、蓋511に対応す
る所定の交換位置に移動させておく。一方、受像シート
ロール140aの交換も、蓋511を開けることによっ
て行う。
【0026】次に、記録部300について説明する。記
録部300は記録用ドラム310を有する。ドラム31
0は中空の円筒形状を有しており、図示しないフレーム
に回転自在に保持されている。ドラム310はモータの
回転軸に連結されてモータによって回転駆動される。ド
ラム310の表面には複数の孔部が形成されている。こ
の孔部は図示しないブロア(吸着手段)に接続されてい
る。前述の受像シート140およびトナーシート240
をドラム310上に載置してブロアを作動させると、こ
れらのシートはドラム310に吸着される。また、ドラ
ム310は複数の溝部(図示なし)を有しており、この
複数の溝部はドラム310の回転軸と平行に、かつ一直
線上に設けられている。また、ドラム310の上方にお
いて、複数の剥離爪(図示なし)がドラム310の回転
軸と平行に、かつ一直線上に設けられている。さらに、
記録部300は記録用ヘッド350を有する。記録用ヘ
ッド350はレーザ光を出射することができる。このレ
ーザ光が照射された位置のトナーシート240のトナー
インクは、受像シート140の表面に転写される。ま
た、記録用ヘッド350は、図示しない駆動機構によっ
て、ドラム310の回転軸に平行な方向に直線的に移動
することができる。したがって、ドラム310の回転運
動と記録用ヘッド350の直線移動との組合せによっ
て、受像シートを覆うトナーシート上の所望の位置をレ
ーザ露光することが可能である。よって、描画用の光ビ
ームであるレーザ光でトナーシート上を走査して、画像
情報に基づいて対応する位置のみをレーザ露光すること
によって、所望の画像を受像シート140に転写するこ
とができる。
【0027】次に、受像シート140およびトナーシー
ト240のドラム310への巻き付け動作について説明
する。ドラム310には、受像シート140およびトナ
ーシート240の2種類のシートが巻き付けられる。ド
ラム310には、まず、受像シート供給部100によっ
て供給される受像シート140が巻き付けられる。前述
したように、ドラム310の表面には複数の孔部314
が形成されており、受像シート140はブロアによって
吸引されるので、これによって、受像シート140はド
ラム310の回転に伴って、ドラム310に吸着されな
がら巻き付けられる。次に、トナーシート供給部200
から供給される1枚のトナーシート240が、受像シー
ト140の上に巻き付けられる。受像シート140およ
びトナーシート240の2種類のシートはその大きさが
異なっており、トナーシート240の方が縦方向および
横方向のいずれの方向にも受像シート140よりも大き
くなっている。したがって、トナーシート240は、受
像シート140よりも大きい部分によってドラム310
に吸着される。トナーシート240は、ドラム310の
回転に伴って、ドラム310に吸着されながら巻き付け
られる。ドラム310に巻き付けられた受像シート14
0およびトナーシート240は、トナーシート240の
トナー層が、受像シート140の受像層の上に接触して
存在している。このような位置関係を有するトナー層の
トナーインクは、前述したように、記録用ヘッド350
によってレーザ露光されて受像シート140に転写され
る。転写動作が終了したトナーシート240は、ドラム
310から剥離される。
【0028】次にこの剥離動作について説明する。ま
ず、ドラム310を剥離のための所定の位置まで回転さ
せる。そして、前述の剥離爪の先端部の位置をドラム3
10に接触しない待機位置からドラム310に接触する
位置へと移動する。この移動の際には、剥離爪の先端部
がトナーシート240の上には接触しないようにする。
ドラム310の回転に伴い、剥離爪はドラム310上を
ドラム310の表面に沿って周方向に相対的に移動す
る。剥離爪の先端部は、溝部の形状に沿ってドラム31
0の表面を相対的に移動してトナーシート240の下側
に潜り込む。トナーシート240は剥離爪の上面に沿っ
て移動する。トナーシート240はドラム310から剥
離される。そして、剥離爪は、受像シート140に接触
する前にさらにドラム310から離反する方向に上昇し
て、待機位置にまで移動する。トナーシート240は先
端部が剥離された後、引き続きドラム310が回転する
ことによって、さらにドラム310および受像シート1
40から剥離される。なおこの際、受像シート140は
ブロアの吸引力によってドラム310に吸着されたまま
であるので、トナーシート240のみを剥離することが
できる。以上の動作によって剥離されたトナーシート2
40は、さらに、後述の排出部400を経由して装置外
部へと排出される。
【0029】次に、ドラム310に巻き付けられたまま
の受像シート140の上に、別色のトナーシート240
が上述した手順で巻き付けられる。そして、上述の動作
によって、レーザ露光によって、受像シート140にト
ナーシート240のトナーインクが転写された後、トナ
ーシート240を剥離して排出する。同様の動作が、所
定の複数の種類のトナーシート240に対して繰り返さ
れる。たとえば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロ
ーの4種類のトナーシート240に対して、上記動作が
繰り返されることによって、受像シート140にカラー
画像が転写される。最後に、このようにして複数の種類
のトナーインクが転写された受像シート140が剥離さ
れる。受像シート140の剥離は、トナーシート240
の剥離と同様にして行われる。この際、剥離爪は、複数
の溝部に対して接近して受像シート140をドラム31
0から剥離する。また剥離爪はトナーシート240を剥
離する際と同一のものを利用することができるので、構
造を単純化することができる。したがって、機械の信頼
性を向上することができる。上記のようにして剥離され
た受像シート140は、排出部400へと排出されてい
く。
【0030】次に、排出部400について説明する。排
出部400は、シート共通搬送部410と、トナーシー
ト排出部440と、受像シート排出部450とを有す
る。シート共通搬送部410は、モータ(図示なし)
と、駆動伝達用のベルト又はチェーン(図示なし)と、
搬送用ローラ414、415、416と、支持ガイド4
18、419と、検出センサ(図示なし)とを有してい
る。また、シート共通搬送部410は、さらに、可動ガ
イド部を有しており、これはガイドプレート438と、
図示しない駆動機構とから成っている。ガイドプレート
438は、駆動機構によって、後述する2つの位置の間
を移動することができる。トナーシート排出部440
は、処理済みのトナーシート240をトナーシート回収
箱540に排出するためのものである。受像シート排出
部450は、受像シート排出口451と、ローラ45
4、455と、ガイド458とを有する。画像が転写さ
れた受像シート140は、受像シート排出部450を経
由して、トレー550に排出される。各搬送用ローラ4
14、415、416、454、455は、前述のその
他の搬送用ローラと同様に、2つのローラを1組として
構成されており、2つのローラで挟んで回転することに
よって、受像シート140およびトナーシート240を
搬送することが可能である。このような機構を有する排
出部400は、受像シート140の排出とトナーシート
240の排出とを次のような動作で行っている。
【0031】まず、トナーシート240の排出について
説明する。記録部300においてレーザ露光され不要と
なったトナーシート240は、前述したようにしてドラ
ム310から剥離される。剥離されたトナーシート24
0は、剥離爪、支持ガイド418、419、ガイドプレ
ート438によって支持されつつ、搬送用ローラ41
4、415、416によって挟持されて送り出されるこ
とによって搬送される。
【0032】次に、受像シート140の排出について説
明する。受像シート140は、記録部300でトナーイ
ンクが転写されて処理が行われた後、前述したようにし
て、ドラム310から剥離される。剥離された受像シー
ト140は、剥離爪、支持ガイド418、419、ガイ
ドプレート438によって支持されつつ、搬送用ローラ
414、415、416によって挟持され、送り出され
ることによって搬送される。なお、このシート共通搬送
部410はトナーシート240が排出される場合と共通
であり、それぞれのシートに対して搬送部を設ける場合
に比べて構造を簡単化することができる。なお、シート
共通搬送部410において、トナーシート240はトナ
ー層を下側にして搬送され、受像シート140は受像層
を上側にして搬送する。したがって、同一の搬送路を利
用して、順次、受像シート140およびトナーシート2
40を搬送しても、受像シート140の受像層上に形成
された画像が汚染されるおそれはない。受像シート14
0は、搬送用ローラ414、415、416によって搬
送されて、一旦、装置の外部へと排出される。ただし、
受像シート140は、その全てが外部へ排出されるので
はない。受像シート140の後端部がガイドプレート4
38上に存在し搬送用ローラ416に挟持されている状
態において、モータによる駆動を一旦停止し、そして、
モータを逆回転することによって、受像シート140を
受像シート排出口451方向に引き戻す。すなわち「ス
イッチバック」動作を行う。上記駆動停止のタイミング
は検出センサの信号を用いて決定される。検出センサは
受像シート140の後端が検出センサの位置を通過した
ことを検出し、その後、受像シート140が搬送されて
所定の位置にまで達した時点でモータ412の駆動を停
止する。所定の位置とは受像シート140の後端部がガ
イドプレート438上に存在し、かつ搬送用ローラ41
6に挟持されている状態にある位置を意味する。受像シ
ート140がこの位置に至るまでの所定の距離を移動し
たかどうかは、検出センサによる後端検出時点からのモ
ータの回転パルス数などから判断することができる。可
動ガイド部のガイドプレート438は、図示しない駆動
機構によって駆動され、図に示す破線/実線の間を移動
することができる。そして、停止していたモータが逆回
転することによって、各搬送用ローラ416、454、
455などを逆向きに駆動する。この逆回転によって、
受像シート140は引き戻される。そして、受像シート
140は、さらにガイド458に支持されつつ、搬送用
ローラ454、455によって搬送されて、トレー55
0へと送り出される。トレー550に送出された受像シ
ートは、前述したように、本画像記録装置から取り出さ
れた後、別設の画像転写部において追加の処理が行われ
る。これによって任意の印刷用紙に印刷される。
【0033】上記の動作は制御部(図示なし)によって
制御される。制御部は、受像シート供給部100、トナ
ーシート供給部200、記録部300、排出部400な
どを制御する。制御部は、上記各部において、モータな
どを有する駆動部を制御し、特に記録部300において
は、ブロアなどのエア部や、画像データを処理する画像
処理部などをさらに制御する。またトナーシート供給部
200の駆動部は、回転ラック210の回転駆動系とト
ナーシートロール240aからトナーシート240をド
ラム310に対して提供するシート搬送駆動系との2つ
の駆動系を有する。このうち、シート搬送駆動系のモー
タ駆動に関しては、モータ駆動用のドライバを複数のト
ナーシート繰出し機構について共用して、駆動回路系を
簡略化している。
【0034】上記のような画像記録装置によって、所望
のカラー画像を受像シート140上に形成することが可
能である。以下では、ブラック、シアン、マゼンタ、イ
エローの4色を用いてカラー画像を形成する場合につい
て動作手順を説明する。まずステップ1において、受像
シート供給部100は、受像シート140をドラム31
0に対して供給する。受像シート140は、外巻きの受
像シートロール140aの一部が繰り出されて切断され
ることによって提供され、ドラム310に巻き付けられ
る。次にステップ2において、トナーシート供給部20
0は、ブラックのトナーシート240をドラム310に
対して供給する。トナーシート供給部200の回転ラッ
ク210が回転することによって、ブラックのトナーシ
ートロール240aがトナーシート搬送路270に対向
する位置に移動される。トナーシート240は、外巻き
のトナーシートロール240aの一部が繰り出されて切
断されることによって提供され、ドラム310に巻き付
けられる。この時、トナーシートロール240aから繰
り出されているトナーシート240の先端は回転ラック
210外部の切断部280近傍にある。トナーシート2
40を供給した後、トナーシート繰出し機構250は、
フィードローラ254を逆転駆動させてトナーシートロ
ール240aの先端部を回転ラック210の外周部より
も内側に格納することができる。ただし、この場合でも
フィードローラ254は、その先端部を挟持している。
次のステップ3では、あらかじめ与えられた画像データ
に基づいて、受像シート140上に画像が転写出力され
る。ここで、与えられた画像データは、各色ごとの画像
にさらに色分解されており、レーザ露光は、色分解され
た各色ごとの画像データに基づいて行われる。色分解後
の各色別画像データに基づいて、記録用ヘッド350
は、描画用の光ビームをトナーシート240に対して照
射する。受像シート140にトナーシート240のトナ
ーインクが転写され、受像シート140上に像が形成さ
れる。そしてステップ4において、トナーシート240
のみがドラム310から剥離される。ドラム310から
剥離されたトナーシート240は、排出部400を経由
してトナーシート回収箱540に排出される。ステップ
5では、全ての色のトナーシート240に対して、転写
が終了したかどうかを判断する。そして、別の種類のト
ナーシート240の供給が必要な場合は、上記のステッ
プ2〜4までの処理を繰り返す。つまり、他のシアン、
マゼンタ、イエローの各色のトナーシート240につい
て、各動作が繰り返される。その結果、4色のトナーシ
ートのトナーインクが1枚の受像シート140に転写さ
れ、受像シート140上にカラー画像が形成される。上
記処理が終了すると、ステップ5において、最後のトナ
ーシート240に対するレーザ露光が終了したことが判
断される。そして、次のステップ6において、受像シー
ト140がドラム310から剥離される。剥離された受
像シート140は、排出部400を経由してスイッチバ
ック動作を伴って、トレー550に排出される。排出さ
れた受像シート140は、別設の画像転写部で受像シー
ト140上のトナーインクが任意の印刷用紙にさらに転
写される。これによって、校正用のカラー印刷が行われ
得る。
【0035】次に、本発明の要部であるカール矯正手段
156、276の構成および作用を、概略図である図2
を用いて説明する。受像シート搬送部150に設けられ
たカール矯正手段156は、3本の矯正ローラ156
a、156b、156cを有している。それら矯正ロー
ラ156a〜156cは、軸方向が平行となるように隣
接配置されている。その軸方向は、受像シート140の
搬送方向に対して垂直に延びている。ここでは、矯正ロ
ーラ156a〜156cがケース156dで覆われてい
る。ケース156dには、受像シート140の入口と出
口(図示なし)が設けられている。
【0036】3本の矯正ローラ156a〜156cのう
ち、受像シート140の搬送方向に見て中央の矯正ロー
ラ156bによって、受像シートロール140aに巻回
されていたときの湾曲とは逆向きの湾曲のくせを受像シ
ート140につけるように構成されている。即ち、受像
シートロール140aにおいて図中時計回りの方向に受
像シート140が巻回されているので、中央矯正ローラ
156bの外周面の一部(図では下部)に図中反時計回
りの方向に受像シート140を巻き付けるように、上流
側矯正ローラ156aと中央矯正ローラ156bとの
間、および中央矯正ローラ156bと下流側矯正ローラ
156cとの間で受像シート140をニップする。上流
側矯正ローラ156aおよび下流側矯正ローラ156c
と中央矯正ローラ156bとの相対位置を調節すること
で、受像シート140の中央矯正ローラ156bに対す
るラップ角を調節できる。
【0037】受像シート搬送部150に設けられたカー
ル矯正手段156の作用を説明する。巻芯140bの外
周に長尺の受像シート140を図中時計回りの方向に巻
き付けて構成された受像シートロール140aから、搬
送用ローラ154によって引き出された受像シート14
0は、受像シート切断部160を通過してカール矯正手
段156へと案内される。カール矯正手段156へと案
内される受像シート140には、カールがついている。
カール矯正手段156において受像シート140は、ま
ず上流側(受像シートロール140a側)矯正ローラ1
56aと中央矯正ローラ156bとの間でニップされ
る。次に受像シート140は、中央矯正ローラ156b
の外周面の一部に図中反時計回りの方向に巻き付けられ
るように支持ガイドによって案内される。そして受像シ
ート140は、中央矯正ローラ156aと下流側(記録
用ドラム310側)矯正ローラ156cとの間でニップ
される。受像シート140は、上流側矯正ローラ156
aの上部に接し、中央矯正ローラ156bの下部に接
し、下流側矯正ローラ156cの上部に接している。即
ち、受像シート140は矯正ローラ156a〜156c
の間を蛇行している。ここでは、上流側矯正ローラ15
6aおよび下流側矯正ローラ156cは図中時計回りの
方向に回転し、中央矯正ローラ156bは図中反時計回
りの方向に回転する。これら矯正ローラ156a〜15
6cの回転によって、受像シート140はカール矯正手
段156内で搬送され、カール矯正手段156から記録
用ドラム310側へと送り出される。受像シート140
は、特に中央矯正ローラ156bの外周面の一部に図中
反時計回りの方向に巻き付けられつつ搬送されること
で、そのカールを除去ないし弱められる。
【0038】次に、トナーシート搬送部270に設けら
れたカール矯正手段276の構成を説明する。このカー
ル矯正手段276も、軸方向が平行となるように隣接配
置された3本の矯正ローラ276a、276b、276
cを有している。矯正ローラ276a〜276cはケー
ス276dで覆われている。矯正ローラ276a〜27
6cの軸方向はトナーシート240の搬送方向に対して
垂直に延びている。
【0039】3本の矯正ローラ276a〜276cのう
ち、トナーシート240の搬送方向に見て中央の矯正ロ
ーラ276bによって、トナーシートロール240aに
巻回されていたときの湾曲とは逆向きの湾曲のくせをト
ナーシート240につけるように構成されている。すな
わち、トナーシートロール240aにおいて図中反時計
回りの方向にトナーシート240が巻回されているの
で、中央矯正ローラ276bの外周面の一部(図では上
部)に図中時計回りの方向にトナーシート240を巻き
付けるように、上流側矯正ローラ276aと中央矯正ロ
ーラ276bとの間、および中央矯正ローラ276bと
下流側矯正ローラ276cとの間でトナーシート240
をニップする。上流側矯正ローラ276aおよび下流側
矯正ローラ276cと中央矯正ローラ276bとの相対
位置を調節することで、トナーシート240の中央矯正
ローラ276bに対するラップ角を調節できる。
【0040】トナーシート搬送部270に設けられたカ
ール矯正手段276の作用を説明する。巻芯240bの
外周に長尺のトナーシート240を図中反時計回りの方
向に巻き付けて構成されたトナーシートロール240a
から、搬送用ローラ274によって引き出されたトナー
シート240は、トナーシート切断部280を通過して
カール矯正手段276へと案内される。カール矯正手段
276へと案内されるトナーシート240には、逆カー
ル(ドラム310に巻き付けたときの湾曲とは逆向きの
湾曲のくせ)がついている。カール矯正手段276にお
いてトナーシート240は、まず上流側矯正ローラ27
6aと中央矯正ローラ276bとの間でニップされる。
次にトナーシート240は、中央矯正ローラ276bの
外周面の一部に図中反時計回りの方向に巻き付けられる
ように支持ガイドによって案内される。そしてトナーシ
ート240は、中央矯正ローラ276aと下流側矯正ロ
ーラ276cとの間でニップされる。トナーシート24
0は、上流側矯正ローラ276aの下部に接し、中央矯
正ローラ276bの上部に接し、下流側矯正ローラ27
6cの下部に接している。即ち、トナーシート240は
矯正ローラ276a〜276cの間を蛇行している。こ
こでは、上流側矯正ローラ276aおよび下流側矯正ロ
ーラ276cは図中反時計回りの方向に回転し、中央矯
正ローラ276bは図中時計回りの方向に回転する。こ
れら矯正ローラ276a〜276cの回転によって、ト
ナーシート240はカール矯正手段276内で搬送さ
れ、カール矯正手段276から記録用ドラム310側へ
と送り出される。トナーシート240は、特に中央矯正
ローラ276bの外周面の一部に図中時計回りの方向に
巻き付けられつつ搬送されることで、その逆カールを除
去ないし弱められる。
【0041】以上のような画像記録装置1によれば、カ
ール矯正手段156によって受像シート140のカール
を除去ないし弱めるとともに、カール矯正手段276に
よってトナーシート240の逆カールを除去ないし弱め
るので、記録用ドラム310にそれらシート140、2
40をしっかりと装着できて、記録不良やシート飛びの
ない良好な画像記録を行うことができる。また、カール
矯正手段156、276が3本の矯正ローラからなる簡
単かつコンパクトな構成でありながら、受像シート14
0、トナーシート240のカール・逆カールを効果的に
除去ないし弱めることができる。また、この画像記録装
置1を用いることで、受像シートロール140a、トナ
ーシートロール240aの製造を容易化できる。即ち、
従来はきついカールを受像シート140、トナーシート
240につけないように、かつロール形態にしたときに
巻き姿が容易に崩れないように、細心の注意をはらいな
がら受像シートロール140a、トナーシートロール2
40aを製造していた。しかし、この画像記録装置1を
用いれば、多少きついカールが受像シート140、トナ
ーシート240についていても問題とならない。したが
って、テンション制御などが不要となるため、受像シー
トロール140a、トナーシートロール240aの製造
を容易化できる。また、巻芯140b、240bを太く
しなくてよいため、多量の受像シート140、トナーシ
ート240をそれら巻芯140b、240bに巻くこと
ができる。したがって、画像記録装置1の使用に際して
受像シートロール140a、トナーシートロール240
aを頻繁に交換するといった事態も生じない。
【0042】図3は、本発明の第2実施形態の画像記録
装置601の要部を示す概略図である。本実施形態は、
第1実施形態のカール矯正手段に変更を加えたもので、
カール矯正手段以外の構成は第1実施形態と同様とする
ことができる。図3に示すように、画像記録装置601
は、受像シート搬送部150にカール矯正手段656を
備え、トナーシート搬送部270にカール矯正手段67
6を備えている。
【0043】まず、受像シート搬送部150に設けられ
たカール矯正手段656の構成を説明する。このカール
矯正手段656も、軸方向が平行となるように隣接配置
された3本の矯正ローラ656a、656b、656c
を有している。矯正ローラ656a〜656cはケース
656dで覆われている。矯正ローラ656a〜656
cの軸方向は受像シート140の搬送方向に対して垂直
に延びている。3本の矯正ローラ656a〜656cの
うち、受像シート140の搬送方向に見て上流側の矯正
ローラ656aおよび中央の矯正ローラ656bには、
ヒートローラが用いられている。ヒートローラの温度は
例えば50〜80℃とすることができる。
【0044】受像シート搬送部150に設けられたカー
ル矯正手段656の作用を説明する。巻芯140bに受
像シート140を図中時計回りの方向に巻き付けてなる
受像シートロール140aから、搬送用ローラ154に
よって引き出された受像シート140は、受像シート切
断部160を通過してカール矯正手段656へと案内さ
れる。カール矯正手段656において受像シート140
は、まず上流側矯正ローラ656aと中央矯正ローラ6
56bとの間でニップされる。次に受像シート140
は、中央矯正ローラ656bの外周面の一部に図中反時
計回りの方向に巻き付けられるように支持ガイドによっ
て案内される。そして受像シート140は、中央矯正ロ
ーラ656aと下流側矯正ローラ656cとの間でニッ
プされる。受像シート140は矯正ローラ656a〜6
56cの間を蛇行している。ここでは、上流側矯正ロー
ラ656aおよび下流側矯正ローラ656cは図中時計
回りの方向に回転し、中央矯正ローラ656bは図中反
時計回りの方向に回転する。受像シート140は、上流
側矯正ローラ656aおよび中央矯正ローラ656bで
加熱され、かつ中央矯正ローラ656bの外周面の一部
に図中反時計回りの方向に巻き付けられつつ搬送される
ことで、そのカールを除去ないし弱められる。
【0045】次に、トナーシート搬送部270に設けら
れたカール矯正手段676の構成を説明する。このカー
ル矯正手段676も、軸方向が平行となるように隣接配
置された3本の矯正ローラ676a、676b、676
cを有している。矯正ローラ676a〜676cはケー
ス676dで覆われている。矯正ローラ676a〜67
6cの軸方向はトナーシート240の搬送方向に対して
垂直に延びている。3本の矯正ローラ676a〜676
cのうち、トナーシート240の搬送方向に見て上流側
の矯正ローラ676aおよび中央の矯正ローラ676b
には、ヒートローラが用いられている。ヒートローラの
温度は例えば40〜70℃とすることができる。
【0046】トナーシート搬送部270に設けられたカ
ール矯正手段676の作用を説明する。巻芯240bに
トナーシート240を図中反時計回りの方向に巻き付け
てなるトナーシートロール240aから、搬送用ローラ
274によって引き出されたトナーシート240は、ト
ナーシート切断部280を通過してカール矯正手段67
6へと案内される。カール矯正手段676においてトナ
ーシート240は、まず上流側矯正ローラ676aと中
央矯正ローラ676bとの間でニップされる。次にトナ
ーシート240は、中央矯正ローラ676bの外周面の
一部に図中時計回りの方向に巻き付けられるように支持
ガイドによって案内される。そしてトナーシート240
は、中央矯正ローラ676aと下流側矯正ローラ676
cとの間でニップされる。トナーシート240は矯正ロ
ーラ676a〜676cの間を蛇行している。ここで
は、上流側矯正ローラ676aおよび下流側矯正ローラ
676cは図中反時計回りの方向に回転し、中央矯正ロ
ーラ676bは図中時計回りの方向に回転する。トナー
シート240は、上流側矯正ローラ676aおよび中央
矯正ローラ676bで加熱され、かつ中央矯正ローラ6
76bの外周面の一部に図中時計回りの方向に巻き付け
られつつ搬送されることで、そのカールを除去ないし弱
められる。
【0047】以上のような画像記録装置601によれ
ば、上流側矯正ローラ656a、676aと中央矯正ロ
ーラ656b、676bをヒートローラとしたことで、
記録媒体のカールをより効果的に除去できる。この画像
記録装置601を用いれば、カールが取れにくい記録媒
体を用いることも可能となり、ユーザーのより広いニー
ズに応えることができる。なお、本実施形態においては
3本の矯正ローラのうち上流側矯正ローラと中央矯正ロ
ーラとをヒートローラとしたが、上流側矯正ローラおよ
び中央矯正ローラのいずれか一方をヒートローラとして
も、記録媒体のカールを効果的に除去できる。この場
合、ヒートローラでない他方の矯正ローラ(隣接するロ
ーラ)にもヒートローラの熱が伝わる。矯正ローラを金
属などの熱伝導性の高い材質から形成することが好まし
い。
【0048】図4は、本発明の第3実施形態の画像記録
装置701の要部を示す概略図である。本実施形態は、
第1実施形態のトナーシート搬送部のカール矯正手段に
変更を加えたもので、それ以外の構成は第1実施形態と
同様とすることができる。図4に示すように、画像記録
装置701のトナー搬送部270に備えられたカール矯
正手段776には、矯正量制御手段710が接続されて
いる。また画像記録装置701は、カール矯正手段77
6に搬送されるトナーシート240のカールの度合いを
検知するカール検知手段720を備えている。
【0049】トナーシート搬送部270に備えられたカ
ール矯正手段776も、軸方向が平行となるように隣接
配置された3本の矯正ローラ776a、776b、77
6cを有している。矯正ローラ776a〜776cはケ
ース776dで覆われている。矯正ローラ776a〜7
76cの軸方向はトナーシート240の搬送方向に対し
て垂直に延びている。このカール矯正手段776に接続
された矯正量制御手段710は、カール検知手段720
による検知結果に基づいて、カール矯正手段776を制
御する。矯正量制御手段710の一例として、カール矯
正手段776の中央矯正ローラ776bにおけるトナー
シート240のラップ角を変更するべく矯正ローラ77
6a〜776cの少なくともいずれかの位置調節を行う
ものなどを挙げることができる。また、矯正ローラ77
6a〜776cの少なくともいずれかをヒートローラと
した場合、矯正量制御手段710によってそのヒートロ
ーラの温度調節を行うようにすることもできる。カール
検知手段720の一例としては、トナーシートロール2
40aに残存するトナーシート240の巻量を観測して
この巻量からそのときのトナーシート240のカールの
度合いを得るものなどを挙げることができる。
【0050】以上のような画像記録装置701によれ
ば、記録媒体のそのときのカールの度合いに応じてカー
ル矯正手段におけるカール矯正量を制御するので、記録
媒体のカールを効果的に除去でき、カールが取れにくい
記録媒体を用いることも可能となる。なお、本実施形態
においてはトナーシート搬送部270のみに矯正量制御
手段710、カール検知手段720を設けたが、これら
を受像シート搬送部150に設けてもよい。
【0051】なお、本発明は前述した実施形態に限定さ
れるものではなく、適宜な変形、改良等が可能である。
例えば、図5に示すように、受像シート840のカール
矯正とトナーシート240のカール矯正とを、同一のカ
ール矯正手段876によって行ってもよい。この受像シ
ートロール840aは「内巻き」である。即ち、受像層
が支持層に対して外側になるように受像シート840が
巻芯840bに巻回されている。受像シート840は、
トナーシート240と同方向に(図中反時計回りの方向
に)巻回されている。
【0052】その他にも、例えば、カール矯正手段の3
本の矯正ローラを間隔を隔てて配置してもよい。また、
3本の矯正ローラは、軸方向が平行でなくてもよい。ま
た、カール矯正手段として、矯正ローラを用いずに、記
録媒体に摺接して記録媒体をしごくような矯正部材を備
えたものを用いてもよい。
【0053】
【発明の効果】本発明の画像記録装置によれば、記録部
に記録媒体をしっかりと装着できて、記録不良やシート
飛びのない良好な画像記録を行うことができる。また、
本発明の画像記録装置を用いることで、記録媒体ロール
の製造を容易化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が対象とする画像記録装置の概略を示す
縦断面図である。
【図2】本発明第1実施形態の要部の概略を示す縦断面
図である。
【図3】本発明第2実施形態の要部の概略を示す縦断面
図である。
【図4】本発明第3実施形態の要部の概略を示す縦断面
図である。
【図5】本発明第4実施形態の要部の概略を示す縦断面
図である。
【図6】レーザヘッドを用いた画像記録装置の構成の一
例を示す図である。
【図7】記録用ドラムに装着した受像シートと転写シー
トの構成を説明する図である。
【図8】図7の構成の受像シートと、K・C・M・Yの
各転写シートとを用いてレーザ記録を行う記録工程およ
び記録後の剥離工程を説明する図である。
【図9】記録用ドラムに受像シートおよび転写シートを
装着する工程の詳細を説明する図である。
【符号の説明】
1 画像記録装置 100 受像シート供給部(記録媒体供給部) 140a 受像シートロール(記録媒体ロール) 140 受像シート(記録媒体) 150 受像シート搬送部(記録媒体搬送部) 156 カール矯正手段 160 受像シート切断部(記録媒体切断部) 200 トナーシート供給部(記録媒体供給部) 240a トナーシートロール(記録媒体ロール) 240 トナーシート(記録媒体) 270 トナーシート搬送部(記録媒体搬送部) 276 カール矯正手段 280 トナーシート切断部(記録媒体切断部) 300 記録部 310 記録用ドラム 350 記録用ヘッド 400 排出部 440 トナーシート排出部 450 受像シート排出部 510 本体カバー 511 蓋5 520 脚部 540 トナーシート回収箱 550 トレー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体供給部から供給された記録媒体
    に画像を記録する記録部を備えた画像記録装置におい
    て、 前記記録媒体供給部と前記記録部との間に、前記記録媒
    体のカールを矯正するカール矯正手段を設けたことを特
    徴とする画像記録装置。
  2. 【請求項2】 前記記録媒体が巻き付けられる記録用ド
    ラムと、該記録用ドラムに前記記録媒体を取り外し可能
    に固定する固定手段とを前記記録部に備えたことを特徴
    とする請求項1記載の画像記録装置。
  3. 【請求項3】 前記カール矯正手段が、軸方向が平行と
    なるように隣接配置された3本の矯正ローラを有するこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2記載の画像記録装
    置。
  4. 【請求項4】 前記3本の矯正ローラの少なくとも1本
    がヒートローラであることを特徴とする請求項3記載の
    画像記録装置。
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