JP2004097645A5 - - Google Patents

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【書類名】 明細書
【発明の名称】 洗濯機、食器洗い乾燥機およびこれらの制御システム
【特許請求の範囲】
【請求項1】 洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースのうちの1つを選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された前記複数の基本運転コースのうちの前記1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、特別運転コースを設定する特別運転コース設定手段と、前記特別運転コース設定手段によって設定された前記特別運転コースに基づいて、前記洗い運転と前記すすぎ運転と前記脱水運転とを実行するために設けられた制御手段とを具備することを特徴とする洗濯機。
【請求項2】 前記選択手段は、前記複数の基本運転コースのうちの所定の1つを選択することができるようになっている、請求項1記載の洗濯機。
【請求項3】 前記複数の基本運転コースのうちの1つを選択するため選択情報が入力される入力手段をさらに具備する、請求項1記載の洗濯機。
【請求項4】 前記入力手段は、タッチパネルによって構成されている、請求項3記載の洗濯機。
【請求項5】 前記複数の基本運転コースのうちの前記1つにおいて規定された前記洗い運転と前記すすぎ運転と前記脱水運転との少なくとも1つの内容を補正するための補正情報が入力される入力手段をさらに具備する、請求項1記載の洗濯機。
【請求項6】 前記入力手段は、タッチパネルによって構成されている、請求項5記載の洗濯機。
【請求項7】 前記選択手段によって選択された前記複数の基本運転コースのうちの前記1つにおいて規定された前記洗い運転と前記すすぎ運転と前記脱水運転との内容と前記入力手段に入力された前記補正情報とを表示する表示手段をさらに具備する、請求項5記載の洗濯機。
【請求項8】 各基本運転コースには、前記洗い運転における洗い時間と前記すすぎ運転におけるすすぎ回数と前記脱水運転における脱水時間とがそれぞれ規定されている、請求項1記載の洗濯機。
【請求項9】 各基本運転コースには、前記洗い運転および前記すすぎ運転における水流の強さと前記脱水運転における脱水回転数の速さの程度とがそれぞれ規定されている、請求項1記載の洗濯機。
【請求項10】 各基本運転コースには、乾燥運転の内容がさらに規定されており、前記特別運転コース設定手段は、前記洗い運転と前記すすぎ運転と前記脱水運転と前記乾燥運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、前記特別運転コースを設定する、請求項1記載の洗濯機。
【請求項11】 洗濯機と前記洗濯機を制御するための端末とを具備する制御システムであって、前記端末は、前記洗濯機によって実行される洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースのうちの1つを選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された前記複数の基本運転コースのうちの前記1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、特別運転コースを設定する特別運転コース設定手段と、前記特別運転コース設定手段によって設定された前記特別運転コースの内容を表す情報を送信する送信手段とを有しており、前記洗濯機は、前記端末に設けられた前記送信手段によって送信された前記特別運転コースの内容を表す情報を受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された前記特別運転コースの内容を表す情報に基づいて前記洗い運転と前記すすぎ運転と前記脱水運転とを実行するために設けられた制御手段とを有していることを特徴とする制御システム。
【請求項12】 前記端末は、前記複数の基本運転コースのうちの1つを選択するための選択情報が入力される入力手段をさらに有している、請求項11記載の制御システム。
【請求項13】 前記入力手段は、タッチパネルによって構成されている、請求項12記載の制御システム。
【請求項14】 前記端末は、前記複数の基本運転コースのうちの前記1つにおいて規定された前記洗い運転と前記すすぎ運転と前記脱水運転との少なくとも1つの内容を補正するための補正情報が入力される入力手段をさらに有している、請求項11記載の制御システム。
【請求項15】 前記入力手段は、タッチパネルによって構成されている、請求項14記載の制御システム。
【請求項16】 各基本運転コースには、乾燥運転の内容がさらに規定されており、前記特別運転コース設定手段は、前記洗い運転と前記すすぎ運転と前記脱水運転と前記乾燥運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、前記特別運転コースを設定する、請求項11記載の制御システム。
【請求項17】 前記端末に設けられた前記送信手段と前記洗濯機に設けられた受信手段とを接続するネットワークをさらに具備する、請求項11記載の制御システム。
【請求項18】 前記ネットワークは、無線によるネットワークである、請求項17記載の制御システム。
【請求項19】 前記端末に設けられた前記送信手段と前記洗濯機に設けられた受信手段とは、前記特別運転コースの内容を表す情報をECHONET規格に基づいて送受信する、請求項11記載の制御システム。
【請求項20】 洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースのうちの1つを選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された前記複数の基本運転コースのうちの前記1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、特別運転コースを設定する特別運転コース設定手段と、前記特別運転コース設定手段によって設定された前記特別運転コースに基づいて、前記洗い運転と前記すすぎ運転と前記乾燥運転とを実行するために設けられた制御手段とを具備することを特徴とする食器洗い乾燥機。
【請求項21】 食器洗い乾燥機と前記食器洗い乾燥機を制御するための端末とを具備する制御システムであって、前記端末は、前記食器洗い乾燥機によって実行される洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースのうちの1つを選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された前記複数の基本運転コースのうちの前記1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、特別運転コースを設定する特別運転コース設定手段と、前記特別運転コース設定手段によって設定された前記特別運転コースの内容を表す情報を送信する送信手段とを有しており、前記食器洗い乾燥機は、前記端末に設けられた前記送信手段によって送信された前記特別運転コースの内容を表す情報を受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された前記特別運転コースの内容を表す情報に基づいて前記洗い運転と前記すすぎ運転と前記乾燥運転とを実行するために設けられた制御手段とを有していることを特徴とする制御システム。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容が規定された基本運転コースを補正した特別運転コースに基づいて洗い運転とすすぎ運転と脱水運転とを実行する洗濯機、食器洗い乾燥機およびこれらの制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容が規定された基本運転コースを補正した特別運転コースに基づいて洗い運転とすすぎ運転と脱水運転とを実行する従来の洗濯機を説明する。
【0003】
図21は従来の洗濯機90の構成を示す側面断面図であり、図22は従来の洗濯機90の構成を示すブロック回路図であり、図23は従来の洗濯機90に設けられた操作部98の外観を示す正面図である。
【0004】
洗濯機90は、略長方体形状をした外枠25を備えている。外枠25の内部には、略円筒形状をした水受け槽21が設けられている。水受け槽21は、吊り棒24によって外枠25に吊り下げられている。水受け槽21には、略円筒形状をした洗濯兼脱水槽22が内包されている。洗濯兼脱水槽22の底部には、攪拌翼23が垂直方向に沿った軸の回りに回転自在に設けられている。
【0005】
水受け槽21には、攪拌翼23を回転させるためのモータ27が設けられている。モータ27は、直流ブラシレスモータによって構成されている。モータ27と攪拌翼23との間には、動力切換機構26が設けられている。動力切換機構26は、洗濯時にはモータ27からの駆動力を減速して攪拌翼23へ伝達し、脱水時にはモータ27からの駆動力を1対1で攪拌翼23と洗濯兼脱水槽22へ伝達する。
【0006】
水受け槽21の上には、散水用の吐出部を形成するためのカバー体28が設けられている。水受け槽21の上方には、給水弁31が設けられている。給水弁31は、洗濯兼脱水槽22内に水を給水するために設けられている。水受け槽21の下方には、排水弁32が設けられている。排水弁32は、水受け槽21内の洗濯水を排水するために設けられている。
【0007】
水受け槽21の下部には、接続部30が設けられている。水受け槽21は、水位検知器29が設けられている。水位検知器29は、水受け槽21の水位を検知するために接続部30における水圧を電気的な周波数に変換する。
【0008】
モータ27は、インバータ回路37によって駆動される。インバータ回路37は、6個のスイッチング素子38A〜38Fを有している。各スイッチング素子38A〜38Fは、パワートランジスタと逆導通ダイオードとによって構成される並列回路をそれぞれ有している。
【0009】
洗濯機90は、電源40を有している。電源40は、ダイオードブリッジ41とチョークコイル42と平滑用コンデンサ43とによって構成される直流電源変換装置を介してインバータ回路37へ電圧を供給する。電源40はまた、図示しないポンプと給水弁31と排水弁32と動力変換機構26とへ電圧を供給する。モータ27には、3個の位置検出器35が設けられている。各位置検出器35は、モータ27の回転位置を検出する。
【0010】
洗濯機90は、制御部3を備えている。制御部3には、回転制御部34が設けられている。回転制御部34は、各位置検出器35によって検出されたモータ27の回転位置と水位検知器29によって検知された水受け槽21の水位とに基づいて駆動回路36を制御する。駆動回路36は、回転制御部34からの指示に基づいてインバータ回路37を駆動する。
【0011】
図示しないポンプと給水弁31と排水弁32と動力変換機構26とは、負荷駆動部33に接続されている。負荷駆動部33は、制御部3からの指示に基づいて、図示しないポンプと給水弁31と排水弁32と動力変換機構26とをそれぞれ駆動する。
【0012】
洗濯機90は、操作部98を備えている。操作部98には、複数の基本運転コースと特別運転コースとのいずれかを選択するための運転コース選択ボタン4Jと、複数の基本運転コースと特別運転コースとのそれぞれに対応する複数の運転コース選択ランプ4Dとが設けられている。各運転コース選択ランプ4Dは、LEDによって構成されている。基本運転コースには、例えば、「おまかせコース」と「お急ぎコース」と「おうちクリーニングコース」が含まれている。「おまかせコース」は、最も標準的な運転コースであって、例えば洗い時間が「9分」に設定されており、すすぎ回数が「注水2回」に設定されており、脱水時間が「7分」に設定されたコースである。「お急ぎコース」は、急いで洗濯するための基本運転コースであって、例えば洗い時間が「3分」に設定されており、すすぎ回数が「注水1回」に設定されており、脱水時間が「3分」に設定されている。「おうちクリーニングコース」は、家庭内の洗濯機においてクリーニングをするための基本運転コースであって、例えば洗い時間が「12分」に設定されており、すすぎ回数が「ため2回」に設定されており、脱水時間が「40秒」に設定されている。「特別運転コース」は、洗い運転における洗い時間とすすぎ運転におけるすすぎ回数と脱水運転における脱水時間とを任意に設定することができる。運転コース選択ランプ4Dは、「おまかせコース」と「お急ぎコース」と「おうちクリーニングコース」と「特別運転コース」とごとにそれぞれ設けられている。運転コース選択ボタン4Jを押すたびに「おまかせコース」、「お急ぎコース」、「おうちクリーニングコース」、「特別運転コース」と、この順番に運転コース選択ランプ4Dが切り替わって点灯してゆく。
【0013】
操作部98は、洗い運転における洗い時間とすすぎ運転におけるすすぎ回数と脱水運転における脱水時間とを入力するための入力部4と、入力部4に入力された洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とを表示するための表示部5とを有している。入力部4は、洗い時間を設定するためのボタンと、すすぎ回数を設定するためのボタンと、脱水時間を設定するためのボタンとによって構成されている。
【0014】
操作部98は、特別運転コース設定部2を有している。特別運転コース設定部2は、最も標準的な運転コースである「おまかせコース」に予め規定された洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とを、入力部4に入力された洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とによってそれぞれ補正することによって、「特別運転コース」を設定する。
【0015】
このように、構成された洗濯機90においては、運転コース選択ボタン4Jを押すことによって「特別運転コース」が選択されると、最も標準的な運転コースである「おまかせコース」に予め規定された洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とが表示部5に表示される。そして、ユーザは、表示部5に表示された「おまかせコース」の洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とを参照しながら、「おまかせコース」の洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とを補正するように、所望の洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とを入力部4を構成する各ボタンを押すことによって設定する。
【0016】
次に、特別運転コース設定部2は、設定された所望の洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とに基づいて、「おまかせコース」に予め規定された洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とを補正することによって、特別運転コースを設定する。
【0017】
その後、制御部3は、特別運転コース設定部2によって設定された特別運転コースに基づいて洗い運転とすすぎ運転と脱水運転とを実行するように、駆動回路36と負荷駆動部33とを制御する。
【0018】
【特許文献1】特開2002−119788号公報
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来の洗濯機90の構成では、最も標準的な運転コースである「おまかせコース」に規定された洗い時間「9分」とすすぎ回数「注水2回」と脱水時間「7分」とを参照しながら特別運転コースを設定する。このため、例えば、急いで洗濯するための基本運転コースである洗い時間が「3分」、すすぎ回数が「注水1回」、脱水時間が「3分」の「お急ぎコース」に若干の変更を加えて特別運転コースを設定したい場合であっても、所望の洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とを設定するために、「おまかせコース」に規定された洗い時間「9分」とすすぎ回数「注水2回」と脱水時間「7分」とをしか参照することができない。この場合、どのような洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とを設定すればよいのかがユーザにわかりにくい。従って、特別運転コースの運転内容を一から考えて所望の洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とを設定しなければならないという問題がある。
【0020】
本発明は係る問題を解決するためになされたものであり、その目的は、特別な運転内容を容易に設定することができる洗濯機、食器洗い乾燥機およびこれらの制御システムを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
係る目的を達成するために本発明に係る洗濯機は、洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースのうちの1つを選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された前記複数の基本運転コースのうちの前記1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、特別運転コースを設定する特別運転コース設定手段と、前記特別運転コース設定手段によって設定された前記特別運転コースに基づいて、前記洗い運転と前記すすぎ運転と前記脱水運転とを実行するために設けられた制御手段とを具備することを特徴とする。
【0022】
本発明に係る制御システムは、洗濯機と前記洗濯機を制御するための端末とを具備する制御システムであって、前記端末は、前記洗濯機によって実行される洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースのうちの1つを選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された前記複数の基本運転コースのうちの前記1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、特別運転コースを設定する特別運転コース設定手段と、前記特別運転コース設定手段によって設定された前記特別運転コースの内容を表す情報を送信する送信手段とを有しており、前記洗濯機は、前記端末に設けられた前記送信手段によって送信された前記特別運転コースの内容を表す情報を受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された前記特別運転コースの内容を表す情報に基づいて前記洗い運転と前記すすぎ運転と前記脱水運転とを実行するために設けられた制御手段とを有していることを特徴とする。
【0023】
本発明に係る食器洗い乾燥機は、洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースのうちの1つを選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された前記複数の基本運転コースのうちの前記1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、特別運転コースを設定する特別運転コース設定手段と、前記特別運転コース設定手段によって設定された前記特別運転コースに基づいて、前記洗い運転と前記すすぎ運転と前記乾燥運転とを実行するために設けられた制御手段とを具備することを特徴とする。
【0024】
本発明に係る他の制御システムは、食器洗い乾燥機と前記食器洗い乾燥機を制御するための端末とを具備する制御システムであって、前記端末は、前記食器洗い乾燥機によって実行される洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースのうちの1つを選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された前記複数の基本運転コースのうちの前記1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、特別運転コースを設定する特別運転コース設定手段と、前記特別運転コース設定手段によって設定された前記特別運転コースの内容を表す情報を送信する送信手段とを有しており、前記食器洗い乾燥機は、前記端末に設けられた前記送信手段によって送信された前記特別運転コースの内容を表す情報を受信する受信手段と、前記受信手段によって受信された前記特別運転コースの内容を表す情報に基づいて前記洗い運転と前記すすぎ運転と前記乾燥運転とを実行するために設けられた制御手段とを有していることを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
本実施の形態に係る洗濯機においては、洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースのうちの1つが選択手段によって選択され、選択手段によって選択された複数の基本運転コースのうちの1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、特別運転コースが設定される。このため、特別運転コースを設定するための基になる基本運転コースを、複数の基本運転コースの中から選択することができる。その結果、希望する運転内容を特別運転コースとして容易に設定することができる。
【0026】
前記選択手段は、前記複数の基本運転コースのうちの所定の1つを選択することができるようになっていることが好ましい。
【0027】
前記複数の基本運転コースのうちの1つを選択するため選択情報が入力される入力手段をさらに具備することが好ましい。
【0028】
前記入力手段は、タッチパネルによって構成されていることが好ましい。
【0029】
前記複数の基本運転コースのうちの前記1つにおいて規定された前記洗い運転と前記すすぎ運転と前記脱水運転との少なくとも1つの内容を補正するための補正情報が入力される入力手段をさらに具備することが好ましい。
【0030】
前記入力手段は、タッチパネルによって構成されていることが好ましい。
【0031】
前記選択手段によって選択された前記複数の基本運転コースのうちの前記1つにおいて規定された前記洗い運転と前記すすぎ運転と前記脱水運転との内容と前記入力手段に入力された前記補正情報とを表示する表示手段をさらに具備することが好ましい。
【0032】
各基本運転コースには、前記洗い運転における洗い時間と前記すすぎ運転におけるすすぎ回数と前記脱水運転における脱水時間とがそれぞれ規定されていることが好ましい。
【0033】
各基本運転コースには、前記洗い運転および前記すすぎ運転における水流の強さと前記脱水運転における脱水回転数の速さの程度とがそれぞれ規定されていることが好ましい。
【0034】
各基本運転コースには、乾燥運転の内容がさらに規定されており、前記特別運転コース設定手段は、前記洗い運転と前記すすぎ運転と前記脱水運転と前記乾燥運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、前記特別運転コースを設定することが好ましい。
【0035】
本実施の形態に係る制御システムにおいては、洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースのうちの1つが端末に設けられた選択手段によって選択され、選択手段によって選択された複数の基本運転コースのうちの1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、特別運転コースが設定される。このため、特別運転コースを設定するための基になる基本運転コースを、複数の基本運転コースの中から選択することができる。その結果、希望する運転内容を特別運転コースとして容易に設定することができる。
【0036】
前記端末は、前記複数の基本運転コースのうちの1つを選択するための選択情報が入力される入力手段をさらに有していることが好ましい。
【0037】
前記入力手段は、タッチパネルによって構成されていることが好ましい。
【0038】
前記端末は、前記複数の基本運転コースのうちの前記1つにおいて規定された前記洗い運転と前記すすぎ運転と前記脱水運転との少なくとも1つの内容を補正するための補正情報が入力される入力手段をさらに有していることが好ましい。
【0039】
前記入力手段は、タッチパネルによって構成されていることが好ましい。
【0040】
各基本運転コースには、乾燥運転の内容がさらに規定されており、前記特別運転コース設定手段は、前記洗い運転と前記すすぎ運転と前記脱水運転と前記乾燥運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、前記特別運転コースを設定することが好ましい。
【0041】
前記端末に設けられた前記送信手段と前記洗濯機に設けられた受信手段とを接続するネットワークをさらに具備することが好ましい。
【0042】
前記ネットワークは、無線によるネットワークであることが好ましい。
【0043】
前記端末に設けられた前記送信手段と前記洗濯機に設けられた受信手段とは、前記特別運転コースの内容を表す情報をECHONET規格に基づいて送受信することが好ましい。
【0044】
本実施の形態に係る食器洗い乾燥機においては、洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースのうちの1つが選択手段によって選択され、選択手段によって選択された複数の基本運転コースのうちの1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、特別運転コースが設定される。このため、特別運転コースを設定するための基になる基本運転コースを、複数の基本運転コースの中から選択することができる。その結果、希望する運転内容を特別運転コースとして容易に設定することができる。
【0045】
本実施の形態に係る他の制御システムにおいては、洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースのうちの1つが端末に設けられた選択手段によって選択され、選択手段によって選択された複数の基本運転コースのうちの1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、特別運転コースが設定される。このため、特別運転コースを設定するための基になる基本運転コースを、複数の基本運転コースの中から選択することができる。その結果、希望する運転内容を特別運転コースとして容易に設定することができる。
【0046】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0047】
(実施の形態1)
図1は実施の形態1に係る洗濯機110の外観を示す斜視図であり、図2は洗濯機110の構成を示す側面断面図であり、図3は洗濯機の構成を示すブロック回路図である。
【0048】
洗濯機110は、略長方体形状をした外枠25を備えている。外枠25の内部には、略円筒形状をした水受け槽21が設けられている。水受け槽21は、吊り棒24によって外枠25に吊り下げられている。水受け槽21には、略円筒形状をした洗濯兼脱水槽22が内包されている。洗濯兼脱水槽22の底部には、攪拌翼23が垂直方向に沿った軸の回りに回転自在に設けられている。
【0049】
水受け槽21には、攪拌翼23を回転させるためのモータ27が設けられている。モータ27は、直流ブラシレスモータによって構成されている。モータ27と攪拌翼23との間には、動力切換機構26が設けられている。動力切換機構26は、洗濯時にはモータ27からの駆動力を減速して攪拌翼23へ伝達し、脱水時にはモータ27からの駆動力を1対1で攪拌翼23と洗濯兼脱水槽22へ伝達する。
【0050】
水受け槽21の上には、散水用の吐出部を形成するためのカバー体28が設けられている。水受け槽21の上方には、給水弁31が設けられている。給水弁31は、洗濯兼脱水槽22内に水を給水するために設けられている。水受け槽21の下方には、排水弁32が設けられている。排水弁32は、水受け槽21内の洗濯水を排水するために設けられている。
【0051】
水受け槽21の下部には、接続部30が設けられている。水受け槽21は、水位検知器29が設けられている。水位検知器29は、水受け槽21の水位を検知するために、接続部30における水圧を電気的な周波数に変換する。
【0052】
モータ27は、インバータ回路37によって駆動される。インバータ回路37は、6個のスイッチング素子38A〜38Fを有している。各スイッチング素子38A〜38Fは、パワートランジスタと逆導通ダイオードとによって構成される並列回路をそれぞれ有している。
【0053】
洗濯機110は、電源40を有している。電源40は、ダイオードブリッジ41とチョークコイル42と平滑用コンデンサ43とによって構成される直流電源変換装置を介してインバータ回路37へ電圧を供給する。電源40はまた、図示しないポンプと給水弁31と排水弁32と動力変換機構26とへ電圧を供給する。モータ27には、3個の位置検出器35が設けられている。各位置検出器35は、モータ27の回転位置を検出する。
【0054】
洗濯機110は、制御部3を備えている。制御部3には、回転制御部34が設けられている。回転制御部34は、各位置検出器35によって検出されたモータ27の回転位置と水位検知器29によって検知された水受け槽21の水位とに基づいて駆動回路36を制御する。駆動回路36は、回転制御部34からの指示に基づいてインバータ回路37を駆動する。
【0055】
図示しないポンプと給水弁31と排水弁32と動力変換機構26とは、負荷駆動部33に接続されている。負荷駆動部33は、制御部3からの指示に基づいて、図示しないポンプと給水弁31と排水弁32と動力変換機構26とをそれぞれ駆動する。
【0056】
洗濯機110は、操作部8を備えている。図4(a)は、実施の形態1に係る洗濯機に設けられた操作部8の正面図である。図4(a)および図3を参照すると、操作部8には、表示部5が設けられている。表示部5は、液晶表示装置によって構成されている。表示部5には、複数の基本運転コースの一部と特別運転コースとが表示されている。図4(a)に示す例では、複数の基本運転コースは「おまかせコース」と「おうちクリーニングコース」と「ごしごしコース」とであり、特別運転コースは「我が家流コース」である。「我が家流コース」においては、洗い運転における洗い時間とすすぎ運転におけるすすぎ回数と脱水運転における脱水時間とを我が家流に任意に設定することができる。
【0057】
図5は、複数の基本運転コースにおいてそれぞれ規定される洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容を説明するための図である。洗濯機110においては図5に示すように8種類の基本運転コースが設けられており、各基本運転コースには、洗い運転における洗い時間とすすぎ運転におけるすすぎ回数と脱水運転における脱水時間と洗い運転およびすすぎ運転における水流の強さと脱水運転における脱水回転数の速さの程度とがそれぞれ規定されている。
【0058】
図5に示す例では、最も標準的な運転コースである「おまかせコース」においては洗い時間が9分、すすぎ回数が注水2回、脱水時間が7分、水流が標準、脱水回転数が高速に規定されており、つけ洗いによって洗濯する「つけ洗いコース」においては、洗い時間が59分、すすぎ回数が注水2回、脱水時間が7分、水流が標準、脱水回転数が高速に規定されている。1/2の洗剤によって洗濯する「洗剤1/2コース」においては、洗い時間が9分、すすぎ回数がため2回、脱水時間が7分、水流が標準、脱水回転数が高速に規定されており、洗濯物をゴシゴシ洗う「ゴシゴシ洗いコース」においては、洗い時間が12分、すすぎ回数がため2回、脱水時間が7分、水流が強、脱水回転数が高速に規定されている。
【0059】
急いで洗濯するための「お急ぎコース」においては、洗い時間が3分、すすぎ回数が注水1回、脱水時間が3分、水流が標準、脱水回転数が高速に規定されており、ワイシャツを洗濯するための「ワイシャツコース」においては、洗い時間が6分、すすぎ回数が注水1回、脱水時間が12分、水流が標準、脱水回転数が高速に規定されている。クリーニングに出すことを推奨されている衣類を家庭内で洗濯するための「おうちクリーニングコース」においては、洗い時間が12分、すすぎ回数がため2回、脱水時間が40秒、水流が弱、脱水回転数が低速に規定されており、毛布を洗濯するための「毛布コース」においては、洗い時間が15分、すすぎ回数が注水2回、脱水時間が7分、水流が弱、脱水回転数が高速に規定されている。
【0060】
再び図4(a)を参照すると、操作部8の表示部5の上には、タッチパネルが設けられている。タッチパネルにユーザがタッチすることによって、表示部5に表示された「おまかせコース」と「我が家流コース」と「おうちクリーニングコース」と「ゴシゴシコース」とのいずれかを選択することができるようになっている。
【0061】
このように構成された洗濯機110の動作を説明する。図4(b)は、洗濯機110に設けられた操作部8において複数の基本運転コースのうちの1つを選択する手順を説明するための図である。図4(c)は、操作部8において選択された基本運転コースに規定された洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容を補正する手順を説明するための図である。図6は、実施の形態1に係る洗濯機110の動作を説明するためのフローチャートである。
【0062】
まず、操作部8に設けられた電源ボタンが押されると、洗濯機110の運転コースを選択するためのメニューが表示部5に表示される。図4(a)に示す例では、「おまかせコース」と「我が家流コース」と「おうちクリーニングコース」と「ゴシゴシコース」とが表示されている。「おまかせコース」と「おうちクリーニングコース」と「ゴシゴシコース」とは基本運転コースであり、「我が家流コース」は特別運転コースである(ステップS1)。
【0063】
そして、表示部5の上に設けられたタッチパネルにユーザがタッチすることによって「我が家流コース」を選択すると(ステップS2)、洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースの少なくとも一部が、「我が家流コース」を設定するためのベースコースとして表示部5に表示される。図4(b)に示す例では、「おまかせコース」と「おうちクリーニングコース」と「ゴシゴシコース」と「お急ぎコース」とが表示されている。
【0064】
次に、「おまかせコース」と「おうちクリーニングコース」と「ゴシゴシコース」と「お急ぎコース」とのいずれかを選択するために、表示部5の上に設けられたタッチパネルにユーザがタッチすると、選択部1は、ユーザがタッチした個所に表示されている基本運転コースをベースコースとして選択する(ステップS3)。その後、選択部1によって選択された基本運転コースに規定された洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とが表示部5に表示される。ここでは、ベースコースとして「お急ぎコース」が選択された例を説明する。
【0065】
そして、特別運転コース設定部2は、選択部1によって選択された基本運転コースに規定された洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とのいずれかが変更されたか否かを判定する(ステップS4)。洗い時間が変更されたときは、特別運転コース設定部2は変更された洗い時間に基づいて、ベースコースとしての「お急ぎコース」に規定された洗い時間を補正する(ステップS5)。図4(c)に示す例では、表示部5の上に設けられたタッチパネルにユーザがタッチすることによって「お急ぎコース」に規定された洗い時間「3分」が洗い時間「4分」に補正された例を示している。
【0066】
すすぎ回数が変更されたときは、特別運転コース設定部2は変更されたすすぎ回数に基づいて、ベースコースとしての「お急ぎコース」に規定されたすすぎ回数を補正する(ステップS6)。図4(c)に示す例では、表示部5の上に設けられたタッチパネルにユーザがタッチすることによって「お急ぎコース」に規定されたすすぎ回数「注水1回」が「注水2回」に補正された例を示している。
【0067】
脱水時間が変更されたときは、特別運転コース設定部2は変更された脱水時間に基づいて、ベースコースとしての「お急ぎコース」に規定された脱水時間を補正する(ステップS7)。図4(c)に示す例では、表示部5の上に設けられたタッチパネルにユーザがタッチすることによって「お急ぎコース」に規定された脱水時間「3分」が脱水時間「4分」に補正された例を示している。
【0068】
次に、操作部8に設けられたスタートスイッチが押されると(ステップS8)、特別運転コース設定部2は、補正されたベースコースとしての「お急ぎコース」の内容を特別運転コース(「我が家流コース」)として設定する。その後、制御部3は、特別運転コース設定部2によって設定された特別運転コースの内容に基づいて洗い運転とすすぎ運転と脱水運転とを実行するように、駆動回路36と負荷駆動部33とを制御する(ステップS9)。
【0069】
以上のように、実施の形態1によれば、洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースのうちの1つが選択部1によって選択され、選択部1によって選択された複数の基本運転コースのうちの1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、特別運転コースが設定される。このため、特別運転コースを設定するための基になるベースコースを、複数の基本運転コースの中から選択することができる。その結果、希望する運転内容を特別運転コースとして容易に設定することができる。
【0070】
例えば、「お急ぎコース」に若干の変更を加えて特別運転コースを設定したい場合には、「お急ぎコース」に規定された洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とを参照しながら所望の洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とを設定することができる。
【0071】
なお、「我が家流コース」を設定するためのベースコースとして「お急ぎコース」が選択された例を示したが、本発明はこれに限定されない。表示部5に表示された他の基本コースをベースコースとして選択してもよい。例えば、「おうちクリーニングコース」に若干の変更を加えて特別運転コースを設定したいときは「おうちクリーニングコース」をベースコースとして選択すればよく、「おまかせコース」に若干の変更を加えて特別運転コースを設定したいときは「おまかせコース」をベースコースとして選択すればよい。
【0072】
また、特別運転コースを設定するためのベースコースとして8種類の基本運転コースのうちの4種類を表示部5に表示する例を示したが、本発明はこれに限定されない。8種類の基本運転コースのすべてをベースコースとして表示してもよい。
【0073】
さらに、洗い時間とすすぎ回数と脱水時間との少なくとも1つを補正する例を示したが、水流の強さと脱水回転数の速さの程度の少なくとも1つを補正することができるように構成してもよい。
【0074】
さらに、図4(c)では、洗い時間を、「5分」、「4分」、「3分」および「2分」の4項目から選択する例を示しているが、本発明はこれに限定されない。例えば「0分」〜「29分」の範囲において1分ごとに指定することができるように構成してもよい。
【0075】
さらに、洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との少なくとも1つの内容を補正して特別運転コースを設定する例を示したが、本発明はこれに限定されない。洗い運転とすすぎ運転と脱水運転と乾燥運転との少なくとも1つの内容を補正して特別運転コースを設定するように構成してもよい。このように、乾燥機能を有する洗濯機に対しても本発明を適用することができる。
【0076】
(実施の形態2)
図7は、実施の形態2に係る洗濯機110Aの外観を示す斜視図であり、図8は洗濯機110Aに設けられた操作部8Aの外観を示す正面図である。実施の形態1において前述した洗濯機110の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。前述した洗濯機110と異なる点は、操作部8の替わりに操作部8Aを備えている点である。
【0077】
操作部8Aには、8種類の基本運転コースをそれぞれ選択するための8個の基本運転コース選択ボタン4Dが設けられている。基本運転コースには、「おまかせコース」と「つけ洗いコース」と「洗剤1/2コース」と「ゴシゴシ洗いコース」と「お急ぎコース」と「ワイシャツコース」と「おうちクリーニングコース」と「毛布コース」とが含まれている。
【0078】
操作部8Aには、「特別運転コース」を選択するための特別運転コース選択ボタン4Jが設けられている。操作部8Aは、洗い運転における洗い時間とすすぎ運転におけるすすぎ回数と脱水運転における脱水時間とを入力するための入力部4と、入力部4に入力された洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とを表示するための表示部5とを有している。
【0079】
このように構成された洗濯機110Aの動作を説明する。図9は、洗濯機110Aの動作を説明するためのフローチャートである。まず、操作部8Aに設けられた電源「入」スイッチが押されると、操作部8Aは初期待機状態になる(ステップS11)。
【0080】
そして、「特別運転コース」(我が家流コース)を選択するための特別運転コース選択ボタン4Jが押下されると(ステップS12)、8個の基本運転コース選択ボタン4Dのうち、特別運転コースを設定するためのベースコースとして選択することができる基本運転コースを示す複数のボタン4Dが青色に点灯する。例えば、「おまかせコース」と「おうちクリーニングコース」と「ゴシゴシ洗いコース」と「お急ぎコース」との4個の基本運転コース選択ボタン4Dが青色に点灯する(ステップS13)。
【0081】
次に、青色に点灯した「おまかせコース」と「おうちクリーニングコース」と「ゴシゴシコース」と「お急ぎコース」とのいずれかの基本運転コース選択ボタン4Dが押されると、選択部1は、ユーザによって押された基本運転コース選択ボタン4Dによって示される基本運転コースをベースコースとして選択する。その後、選択部1によって選択された基本運転コースに規定された洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とが表示部5に表示される。ここでは、ベースコースとして「お急ぎコース」が選択された例を説明する(ステップS14)。
【0082】
そして、特別運転コース設定部2は、選択部1によって選択された基本運転コースに規定された洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とのいずれかが、入力部4に変更情報が入力されたことによって変更されたか否かを判定する(ステップS15)。洗い時間が変更されたときは、特別運転コース設定部2は変更された洗い時間に基づいて、ベースコースとしての「お急ぎコース」に規定された洗い時間を補正する(ステップS16)。すすぎ回数が変更されたときは、特別運転コース設定部2は変更されたすすぎ回数に基づいて、ベースコースとしての「お急ぎコース」に規定されたすすぎ回数を補正する(ステップS17)。脱水時間が変更されたときは、特別運転コース設定部2は変更された脱水時間に基づいて、ベースコースとしての「お急ぎコース」に規定された脱水時間を補正する(ステップS18)。
【0083】
次に、操作部8Aに設けられたスタートスイッチ9が押されると(ステップS19)、特別運転コース設定部2は、補正されたベースコースとしての「お急ぎコース」の内容を特別運転コース(「我が家流コース」)として設定する。その後、制御部3は、特別運転コース設定部2によって設定された特別運転コースに基づいて洗い運転とすすぎ運転と脱水運転とを実行するように、駆動回路36と負荷駆動部33とを制御する(ステップS20)。
【0084】
以上のように、実施の形態2によれば、前述した実施の形態1と同様に、洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースのうちの1つが選択部1によって選択され、選択部1によって選択された複数の基本運転コースのうちの1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、特別運転コースが設定される。このため、特別運転コースを設定するための基になるベースコースを、複数の基本運転コースの中から選択することができる。その結果、希望する運転内容を特別運転コースとして容易に設定することができる。
【0085】
なお、操作部8Aにおいて、複数の運転コース選択ランプと運転コース選択ボタンとを設け、運転コース選択ボタンを押すたびに運転コース選択ランプが順番に切り替わってゆくように構成し、運転コース選択ボタンを押すことによって運転コースまたはベースコースを選択するようにしてもよい。
【0086】
(実施の形態3)
図10は、実施の形態3に係る制御システム100の外観を示す斜視図であり、図11は制御システム100の構成を示すブロック回路図である。実施の形態1において前述した洗濯機110の構成要素と同一の構成要素には同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。
【0087】
制御システム100は、洗濯機110Bと洗濯機110Bを制御するための端末120とを備えている。端末120と洗濯機110Bとは、無線によるネットワークを介して接続されている。端末120は、操作部8Bを備えている。
【0088】
図12(a)は、端末120に設けられた操作部8Bを説明するための正面図である。図10、図11および図12(a)を参照すると、操作部8Bは、選択部1を有している。選択部1は、洗濯機110Bによって実行される洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースのうちの1つを選択する。
【0089】
操作部8Bには、特別運転コース設定部2が設けられている。特別運転コース設定部2は、選択部1によって選択された複数の基本運転コースのうちの1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、特別運転コースを設定する。
【0090】
端末120は、送信部6を有している。送信部6は、特別運転コース設定部2によって設定された特別運転コースの内容を表す情報を無線によるネットワークを介して送信する。
【0091】
端末120は、操作部8Bと送信部6とへ電圧を供給するための電源を有している。電源は、電池によって構成してもよい。
【0092】
操作部8Bは、入力部4を有している。入力部4には、複数の基本運転コースのうちの1つを選択するための選択情報と、複数の基本運転コースのうちの1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との少なくとも1つの内容を補正するための補正情報とが入力される。
【0093】
操作部8Bには、表示部5Aが設けられている。表示部5Aは、選択部1によって選択された複数の基本運転コースのうちの1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容と、入力部4に入力された補正情報とを表示する。入力部4は、タッチパネルによって構成されており、表示部5Aを覆うように形成されている。
【0094】
洗濯機110Bは、受信部7を有している。受信部7は、端末110Bに設けられた送信部6によって送信された特別運転コースの内容を表す情報を受信する。
【0095】
洗濯機110Bには、制御部3が設けられている。制御部3は、受信部7によって受信された特別運転コースの内容を表す情報に基づいて洗い運転とすすぎ運転と脱水運転とを実行するために設けられている。
【0096】
このように構成された制御システム100の動作を説明する。図12(b)は、端末100に設けられた操作部8Bにおいて複数の基本運転コースのうちの1つを選択する手順を説明するための図であり、図12(c)は、操作部8Bにおいて選択された基本運転コースに規定された洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容を補正する手順を説明するための図である。図13は、制御システム100の動作を説明するためのフローチャートである。
【0097】
まず、端末120の操作部8Bに設けられた電源ボタンが押されると、運転コースを選択するためのメニューが操作部8Bに設けられた表示部5Aに表示される。図12(a)に示す例では、「おまかせコース」と「我が家流コース」と「おうちクリーニングコース」と「ゴシゴシコース」とが表示されている。「おまかせコース」と「おうちクリーニングコース」と「ゴシゴシコース」とは基本運転コースであり、「我が家流コース」は特別運転コースである(ステップS31)。洗濯機110Bに設けられた電源ボタンが押されると、洗濯機110Bは待機状態になる(ステップS42)。
【0098】
そして、操作部8Bの表示部5Aの上に設けられたタッチパネルにユーザがタッチすることによって「我が家流コース」を選択すると(ステップS32)、洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースの少なくとも一部が、「我が家流コース」を設定するためのベースコースとして表示部5Aに表示される。図12(b)に示す例では、「おまかせコース」と「おうちクリーニングコース」と「ゴシゴシコース」と「お急ぎコース」とが表示されている。
【0099】
次に、端末120に設けられた送信部6は、選択された「我が家流コース」を示す情報を洗濯機110Bに設けられた受信部7へ無線ネットワークを介して送信する(ステップS33)。その後、受信部7は、送信部6から送信された「我が家流コース」を示す情報を受信する(ステップS43)。
【0100】
端末120に設けられた送信部6と洗濯機110Bに設けられた受信部7とは、ECHONET規格に基づいて情報を送受信する。ECHONET規格は、家庭電化機器をネットワークによって接続するための規格であり、特に既設住宅においても家庭電化機器をネットワークに容易に接続し、コントロールすることができる汎用的かつオープンなシステムを構成する。
【0101】
次に、「おまかせコース」と「おうちクリーニングコース」と「ゴシゴシコース」と「お急ぎコース」とのいずれかを選択するために、端末120の表示部5Aの上に設けられたタッチパネルにユーザがタッチすると、操作部8Bに設けられた選択部1は、ユーザがタッチした個所に表示されている基本運転コースをベースコースとして選択する(ステップS34)。その後、選択部1によって選択された基本運転コースに規定された洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とが表示部5Aに表示される。ここでは、ベースコースとして「お急ぎコース」が選択された例を説明する。
【0102】
そして、端末120に設けられた送信部6は、選択部1によってベースコースとして選択された「お急ぎコース」を示す情報を洗濯機110Bに設けられた受信部7へ無線ネットワークを介して送信する(ステップSS35)。その後、受信部7は、送信部6から送信された「お急ぎコース」を示す情報を受信する(S44)。
【0103】
そして、操作部8Bに設けられた特別運転コース設定部2は、選択部1によって選択された基本運転コースに規定された洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とのいずれかが変更されたか否かを判定する(ステップS36)。洗い時間が変更されたときは、特別運転コース設定部2は変更された洗い時間に基づいて、ベースコースとしての「お急ぎコース」に規定された洗い時間を補正する。図12(c)に示す例では、表示部5Aの上に設けられたタッチパネルにユーザがタッチすることによって「お急ぎコース」に規定された洗い時間「3分」が洗い時間「4分」に変更された例を示している。
【0104】
すすぎ回数が変更されたときは、特別運転コース設定部2は変更されたすすぎ回数に基づいて、ベースコースとしての「お急ぎコース」に規定されたすすぎ回数を補正する。図12(c)に示す例では、表示部5Aの上に設けられたタッチパネルにユーザがタッチすることによって「お急ぎコース」に規定されたすすぎ回数「注水1回」が「注水2回」に変更された例を示している。
【0105】
脱水時間が変更されたときは、特別運転コース設定部2は変更された脱水時間に基づいて、ベースコースとしての「お急ぎコース」に規定された脱水時間を補正する。図12(c)に示す例では、表示部5Aの上に設けられたタッチパネルにユーザがタッチすることによって「お急ぎコース」に規定された脱水時間「3分」が脱水時間「4分」に変更された例を示している(ステップS37)。
【0106】
次に、特別運転コース設定部2は、補正されたベースコースとしての「お急ぎコース」の内容を特別運転コース(「我が家流コース」)として設定する。その後、端末120に設けられた送信部6は、特別運転コース設定部2によって設定された特別運転コース(「我が家流コース」)の内容を示す情報を洗濯機110Bに設けられた受信部7へ無線ネットワークを介して送信する(ステップS38)。その後、受信部7は、送信部6から送信された特別運転コース(「我が家流コース」)の内容を示す情報を受信する(ステップS45)。
【0107】
次に、操作部8Aに設けられたスタートスイッチ9が押されると(ステップS39)、端末120に設けられた送信部6は、スタートスイッチ9が押されたことを示す情報を洗濯機110Bに設けられた受信部7へ無線ネットワークを介して送信する(ステップS40)。その後、受信部7は、送信部6から送信されたスタートスイッチ9が押されたことを示す情報を受信する(ステップS46)。
【0108】
そして、洗濯機110Bに設けられた制御部3は、ステップS45において受信部7によって受信された特別運転コースの内容を表す情報に基づいて洗い運転とすすぎ運転と脱水運転とを実行するように、駆動回路36と負荷駆動部33とを制御する(ステップS47)。端末120に設けられた表示部5Aは、洗濯機110Bが運転中であることを示す情報を表示する(ステップS41)。
【0109】
以上のように実施の形態3によれば、洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースのうちの1つが端末120に設けられた選択部1によって選択され、選択部1によって選択された複数の基本運転コースのうちの1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、特別運転コースが設定される。このため、特別運転コースを設定するための基になる基本運転コースを、複数の基本運転コースの中から選択することができる。その結果、希望する運転内容を特別運転コースとして容易に設定することができる。なお、洗濯機110Bには、操作部8Aが設けられていなくてもよい。
【0110】
図14は、実施の形態3に係る制御システム100の他の動作を説明するためのフローチャートである。図13を参照して前述したフローチャートの構成要素と同一の構成要素には、同一の参照符号を付している。従って、これらの構成要素の詳細な説明は省略する。図13を参照して前述したフローチャートと異なる点は、端末120の操作部8Bに設けられたスタートスイッチ9が押されたステップS39の後でまとめて各種データを受信部7へ送信する点である(ステップS51)。
【0111】
まず、端末120の操作部8Bに設けられたスタートボタン9が押されると、運転コースを選択するためのメニューが操作部8Bに設けられた表示部5Aに表示される。図12(a)に示す例では、「おまかせコース」と「我が家流コース」と「おうちクリーニングコース」と「ゴシゴシコース」とが表示されている。「おまかせコース」と「おうちクリーニングコース」と「ゴシゴシコース」とは基本運転コースであり、「我が家流コース」は特別運転コースである(ステップS31)。洗濯機110Bに設けられた電源ボタンが押されると、洗濯機110Bは待機状態になる(ステップS42)。
【0112】
そして、操作部8Bの表示部5Aの上に設けられたタッチパネルにユーザがタッチすることによって「我が家流コース」を選択すると(ステップS32)、洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースの少なくとも一部が、「我が家流コース」を設定するためのベースコースとして表示部5Aに表示される。図12(b)に示す例では、「おまかせコース」と「おうちクリーニングコース」と「ゴシゴシコース」と「お急ぎコース」とがベースコースとして表示されている。
【0113】
次に、「おまかせコース」と「おうちクリーニングコース」と「ゴシゴシコース」と「お急ぎコース」とのいずれかを選択するために、端末120の表示部5Aの上に設けられたタッチパネルにユーザがタッチすると、操作部8Bに設けられた選択部1は、ユーザがタッチした個所に表示されている基本運転コースをベースコースとして選択する(ステップS34)。その後、選択部1によってベースコースとして選択された基本運転コースに規定された洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とが表示部5Aに表示される。ここでは、ベースコースとして「お急ぎコース」が選択された例を説明する。
【0114】
そして、操作部8Bに設けられた特別運転コース設定部2は、選択部1によってベースコースとして選択された基本運転コースに規定された洗い時間とすすぎ回数と脱水時間とのいずれかが変更されたか否かを判定する(ステップS36)。洗い時間が変更されたときは、特別運転コース設定部2は変更された洗い時間に基づいて、ベースコースとしての「お急ぎコース」に規定された洗い時間を補正する。図12(c)に示す例では、表示部5Aの上に設けられたタッチパネルにユーザがタッチすることによって「お急ぎコース」に規定された洗い時間「3分」が洗い時間「4分」に変更された例を示している。
【0115】
すすぎ回数が変更されたときは、特別運転コース設定部2は変更されたすすぎ回数に基づいて、ベースコースとしての「お急ぎコース」に規定されたすすぎ回数を補正する。図12(c)に示す例では、表示部5Aの上に設けられたタッチパネルにユーザがタッチすることによって「お急ぎコース」に規定されたすすぎ回数「注水1回」が「注水2回」に変更された例を示している。
【0116】
脱水時間が変更されたときは、特別運転コース設定部2は変更された脱水時間に基づいて、ベースコースとしての「お急ぎコース」に規定された脱水時間を補正する。図12(c)に示す例では、表示部5Aの上に設けられたタッチパネルにユーザがタッチすることによって「お急ぎコース」に規定された脱水時間「3分」が脱水時間「4分」に変更された例を示している(ステップS37)。
【0117】
次に、操作部8Aに設けられたスタートスイッチ9が押されると(ステップS39)、端末120に設けられた送信部6は、選択された「我が家流コース」を示す情報と選択部1によってベースコースとして選択された「お急ぎコース」を示す情報と特別運転コース設定部2によって設定された特別運転コース(「我が家流コース」)の内容を示す情報とを洗濯機110Bに設けられた受信部7へ無線ネットワークを介して送信する(ステップS51)。その後、受信部7は、送信部6から送信された情報を受信する(ステップS52)。
【0118】
そして、洗濯機110Bに設けられたスタートスイッチが押されると(ステップS53)、洗濯機110Bに設けられた制御部3は、ステップS52において受信部7によって受信された情報に基づいて洗い運転とすすぎ運転と脱水運転とを実行するように、駆動回路36と負荷駆動部33とを制御する(ステップS47)。端末120に設けられた表示部5Aは、洗濯機110Bが運転中であることを示す情報を表示する(ステップS41)。
【0119】
なお、端末側のスタートスイッチを押すことによって洗濯機の運転が開始されるように構成してもよく、洗濯機側のスタートスイッチを押すことによって洗濯機の運転が開始されるように構成してもよい。
【0120】
また、無線ネットワークによって端末120と洗濯機110Bとが接続されている例を示したが、赤外線またはbluetoothによって接続されていてもよい。
【0121】
(実施の形態4)
図15は実施の形態4に係る制御システム200の外観を示す正面図であり、図16は制御システム200の構成を示すブロック回路図である。制御システム200は、食器洗い乾燥機210と食器洗い乾燥機210を制御するための端末220とを備えている。端末220と食器洗い乾燥機210とは、無線によるネットワークを介して接続されている。
【0122】
端末220は、操作部8Dを備えている。図17(a)は、操作部8Dを説明するための正面図である。図15、図16および図17(a)を参照すると、操作部8Dは、選択部1Cを有している。選択部1Cは、食器洗い乾燥機210によって実行される洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースのうちの1つを選択する。
【0123】
操作部8Dには、特別運転コース設定部2Cが設けられている。特別運転コース設定部2Cは、選択部1Cによって選択された複数の基本運転コースのうちの1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、特別運転コースを設定する。
【0124】
端末220は、送信部6Cを有している。送信部6Cは、特別運転コース設定部2Cによって設定された特別運転コースの内容を表す情報を無線によるネットワークを介して送信する。
【0125】
操作部8Dは、入力部4Hを有している。入力部4Hには、複数の基本運転コースのうちの1つを選択するための選択情報と、選択された複数の基本運転コースのうちの1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との少なくとも1つの内容を補正するための補正情報とが入力される。
【0126】
操作部8Dには、表示部5Cが設けられている。表示部5Cは、選択部1Cによって選択された複数の基本運転コースのうちの1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との内容と、入力部4Hに入力された補正情報とを表示する。入力部4Hは、タッチパネルによって構成されており、表示部5Cを覆うように形成されている。
【0127】
食器洗い乾燥機210は、負荷駆動部33Bを有している。負荷駆動部33Bは、洗浄モータ51と給水弁52と排水モータ53とヒータ54とファン55とをそれぞれ駆動するために設けられている。食器洗い乾燥機210には、電源40Bが設けられている。電源40Bは、負荷駆動部33Bと洗浄モータ51と給水弁52と排水モータ53とヒータ54とファン55とへ電圧を供給する。
【0128】
食器洗い乾燥機210は、操作部8Cを有している。図18は、操作部8Cを説明するための正面図である。操作部8Cには、5種類の基本運転コースをそれぞれ選択するための5個の基本運転コース食器洗い乾燥ボタン4Kが設けられている。基本運転コースには、「標準コース」と「念入りコース」と「スピーディコース」と「予洗コース」と「乾燥のみコース」とが含まれている。
【0129】
操作部8Cには、「特別運転コース」を選択するための我が家流ボタン4Lが設けられている。操作部8Cは、洗い運転における洗い時間とすすぎ運転におけるすすぎ回数と乾燥運転における乾燥時間とを入力するための入力部4Mと、入力部4Mに入力された洗い時間とすすぎ回数と乾燥時間とを表示するための表示部5Bとを有している。
【0130】
食器洗い乾燥機210には、受信部7Bが設けられている。受信部7Bは、端末220に設けられた送信部6Cによって送信された特別運転コースの内容を表す情報を受信する。
【0131】
制御部3Bは、受信部7Bによって受信された特別運転コースの内容を表す情報と、水位検知器29Bによって検知された水位とに基づいて洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転とを実行するために設けられている。
【0132】
このように構成された制御システム200の動作を説明する。図17(b)は端末220に設けられた操作部8Dにおいて複数の基本運転コースのうちの1つを選択する手順を説明するための図であり、図17(c)は操作部8Dにおいて選択された基本運転コースに規定された洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との内容を補正する手順を説明するための図である。図19は、制御システム200の動作を説明するためのフローチャートである。
【0133】
まず、端末220の操作部8Dに設けられたスタートボタン9Cが押されると、運転コースを選択するためメニューが操作部8Dに設けられた表示部5Cに表示される。図17(a)に示す例では、「標準コース」と「我が家流コース」と「念入りコース」と「予洗コース」と「乾燥のみコース」とが表示されている。「標準コース」と「念入りコース」と「予洗コース」と「乾燥のみコース」とは基本運転コースであり、「我が家流コース」は特別運転コースである(ステップS71)。食器洗い乾燥機210に設けられた電源ボタンが押されると、食器洗い乾燥機210は待機状態になる(ステップS82)。
【0134】
そして、操作部8Dの表示部5Cの上に設けられたタッチパネルにユーザがタッチすることによって「我が家流コース」を選択すると(ステップS72)、洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースの少なくとも一部が、「我が家流コース」を設定するためのベースコースとして表示部5Cに表示される。図17(b)に示す例では、「標準コース」と「念入りコース」と「予洗コース」と「乾燥のみコース」とが表示されている。
【0135】
次に、端末220に設けられた送信部6Cは、選択された「我が家流コース」を示す情報を食器洗い乾燥機210に設けられた受信部7Bへ無線ネットワークを介して送信する(ステップS73)。その後、受信部7Bは、送信部6Cから送信された「我が家流コース」を示す情報を受信する(ステップS83)。端末220に設けられた送信部6Cと食器洗い乾燥機210に設けられた受信部7Bとは、前述したECHONET規格に基づいて情報を送受信する。
【0136】
次に、「標準コース」と「念入りコース」と「予洗コース」と「乾燥のみコース」とのいずれかを選択するために、端末220の表示部5Cの上に設けられたタッチパネルにユーザがタッチすると、操作部8Dに設けられた選択部1Cは、ユーザがタッチした個所に表示されている基本運転コースをベースコースとして選択する(ステップS74)。その後、選択部1Cによって選択された基本運転コースに規定された洗い時間とすすぎ回数と乾燥時間とが表示部5Cに表示される。ここでは、ベースコースとして「標準コース」が選択された例を説明する。
【0137】
そして、端末220に設けられた送信部6Cは、選択部1Cによってベースコースとして選択された「標準コース」を示す情報を食器洗い乾燥機210に設けられた受信部7Bへ無線ネットワークを介して送信する(ステップS75)。その後、受信部7Bは、送信部6Cから送信された「標準コース」を示す情報を受信する(S84)。
【0138】
そして、操作部8Dに設けられた特別運転コース設定部2Cは、選択部1Cによって選択された基本運転コースに規定された洗い時間とすすぎ回数と乾燥時間とのいずれかが変更されたか否かを判定する(ステップS76)。洗い時間が変更されたときは、特別運転コース設定部2Cは変更された洗い時間に基づいて、ベースコースとしての「標準コース」に規定された洗い時間を補正する。すすぎ回数が変更されたときは、特別運転コース設定部2Cは変更されたすすぎ回数に基づいて、ベースコースとしての「標準コース」に規定されたすすぎ回数を補正する。乾燥時間が変更されたときは、特別運転コース設定部2Cは変更された乾燥時間に基づいて、ベースコースとしての「標準コース」に規定された乾燥時間を補正する。
【0139】
次に、特別運転コース設定部2Cは、補正されたベースコースとしての「標準コース」の内容を特別運転コース(「我が家流コース」)として設定する(ステップS77)。その後、端末220に設けられた送信部6Cは、特別運転コース設定部2Cによって設定された特別運転コース(「我が家流コース」)の内容を示す情報を食器洗い乾燥機210に設けられた受信部7Bへ無線ネットワークを介して送信する(ステップS78)。その後、受信部7Bは、送信部6Cから送信された特別運転コース(「我が家流コース」)の内容を示す情報を受信する(ステップS85)。
【0140】
次に、操作部8Dに設けられたスタートスイッチ9Cが押されると(ステップS79)、端末220に設けられた送信部6Cは、スタートスイッチ9Cが押されたことを示す情報を食器洗い乾燥機210に設けられた受信部7Bへ無線ネットワークを介して送信する(ステップS80)。その後、受信部7Bは、送信部6Cから送信されたスタートスイッチ9Cが押されたことを示す情報を受信する(ステップS86)。
【0141】
そして、食器洗い乾燥機210に設けられた制御部3Bは、ステップS85において受信部7Bによって受信された特別運転コースの内容を表す情報に基づいて洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転とを実行するように、負荷駆動部33Bを制御する(ステップS87)。端末220に設けられた表示部5Cは、食器洗い乾燥機210が運転中であることを示す情報を表示する(ステップS81)。
【0142】
以上のように、実施の形態4によれば、洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースのうちの1つが端末220に設けられた選択部1Cによって選択され、選択部1Cによって選択された複数の基本運転コースのうちの1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、特別運転コースが設定される。このため、特別運転コースを設定するための基になる基本運転コースを、複数の基本運転コースの中から選択することができる。その結果、希望する運転内容を特別運転コースとして容易に設定することができる。
【0143】
図20は、制御システム200を構成する食器洗い乾燥機210の他の動作を説明するためのフローチャートである。まず、図18に示す操作部8Cに設けられた電源「入」スイッチが押されると、操作部8Cは初期待機状態になる(ステップS61)。
【0144】
そして、「特別運転コース」(我が家流コース)を選択するための特別運転コース選択ボタン4Lが押下されると(ステップS62)、5個の基本運転コース選択ボタン4Kのうち、特別運転コースを設定するためのベースコースとして選択することができる基本運転コースを示す複数のボタン4Kが青色に点灯する。例えば、「標準コース」と「スピーディコース」との2個の基本運転コース選択ボタン4Kが青色に点灯する。
【0145】
次に、青色に点灯した「標準コース」と「スピーディコース」とのいずれかの基本運転コース選択ボタン4Kが押されると、食器洗い乾燥機210の操作部8Cに設けられた選択部は、ユーザによって押された基本運転コース選択ボタン4Kによって示される基本運転コースをベースコースとして選択する。その後、選択部によって選択された基本運転コースに規定された洗い時間とすすぎ回数と乾燥時間とが表示部5Bに表示される。ここでは、ベースコースとして「標準コース」が選択された例を説明する(ステップS63)。
【0146】
そして、食器洗い乾燥機210の操作部8Cに設けられた特別運転コース設定部は、選択部によって選択された基本運転コースに規定された洗い時間とすすぎ回数と乾燥時間とのいずれかが、入力部4Mに変更情報が入力されたことによって変更されたか否かを判定する(ステップS64)。洗い時間が変更されたときは、食器洗い乾燥機210の操作部8Cに設けられた特別運転コース設定部は変更された洗い時間に基づいて、ベースコースとしての「標準コース」に規定された洗い時間を補正する(ステップS65)。すすぎ回数が変更されたときは、食器洗い乾燥機210の操作部8Cに設けられた特別運転コース設定部は変更されたすすぎ回数に基づいて、ベースコースとしての「標準コース」に規定されたすすぎ回数を補正する(ステップS66)。乾燥時間が変更されたときは、特別運転コース設定部は変更された乾燥時間に基づいて、ベースコースとしての「標準コース」に規定された乾燥時間を補正する(ステップS67)。
【0147】
次に、食器洗い乾燥機210の操作部8Cに設けられたスタートスイッチが押されると(ステップS68)、食器洗い乾燥機210の操作部8Cに設けられた特別運転コース設定部は、補正されたベースコースとしての「標準コース」の内容を特別運転コース(「我が家流コース」)として設定する。その後、食器洗い乾燥機210の制御部3Bは、食器洗い乾燥機210の操作部8Cに設けられた特別運転コース設定部によって設定された特別運転コースに基づいて洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転とを実行するように、負荷駆動部33Bを制御する(ステップS69)。
【0148】
以上のように、実施の形態4によれば、洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との内容がそれぞれ予め規定された複数の基本運転コースのうちの1つが食器洗い乾燥機210の操作部8Cに設けられた選択部によって選択され、選択部によって選択された複数の基本運転コースのうちの1つにおいて規定された洗い運転とすすぎ運転と乾燥運転との少なくとも1つの内容を補正することによって、特別運転コースが設定される。このため、特別運転コースを設定するための基になる基本運転コースを複数の基本運転コースの中から選択することができる。その結果、希望する運転内容を特別運転コースとして容易に設定することができる。
【0149】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、特別な運転内容を容易に設定することができる洗濯機、食器洗い乾燥機およびこれらの制御システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
実施の形態1に係る洗濯機の外観を示す斜視図である。
【図2】
実施の形態1に係る洗濯機の構成を示す側面断面図である。
【図3】
実施の形態1に係る洗濯機の構成を示すブロック回路図である。
【図4】
(a)は、実施の形態1に係る洗濯機に設けられた操作部の正面図であり、(b)は、実施の形態1に係る洗濯機に設けられた操作部において複数の基本運転コースのうちの1つを選択する手順を説明するための図であり、(c)は、実施の形態1に係る洗濯機に設けられた操作部において選択された基本運転コースに規定された洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容を補正する手順を説明するための図である。
【図5】
実施の形態1に係る洗濯機の複数の基本運転コースにおいてそれぞれ規定される洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容を説明するための図である。
【図6】
実施の形態1に係る洗濯機の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】
実施の形態2に係る洗濯機の外観を示す斜視図である。
【図8】
実施の形態2に係る洗濯機に設けられた操作部の外観を示す正面図である。
【図9】
実施の形態2に係る洗濯機の動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】
実施の形態3に係る制御システムの外観を示す斜視図である。
【図11】
実施の形態3に係る制御システムの構成を示すブロック回路図である。
【図12】
(a)は、実施の形態3に係る端末に設けられた操作部を説明するための正面図であり、(b)は、実施の形態3に係る端末に設けられた操作部において複数の基本運転コースのうちの1つを選択する手順を説明するための図であり、(c)は、実施の形態3に係る端末に設けられた操作部において選択された基本運転コースに規定された洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容を補正する手順を説明するための図である。
【図13】
実施の形態3に係る制御システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【図14】
実施の形態3に係る制御システムの他の動作を説明するためのフローチャートである。
【図15】
実施の形態4に係る制御システムの外観を示す正面図である。
【図16】
実施の形態4に係る制御システムの構成を示すブロック回路図である。
【図17】
(a)は、実施の形態4に係る端末に設けられた操作部を説明するための正面図であり、(b)は、実施の形態4に係る端末に設けられた操作部において複数の基本運転コースのうちの1つを選択する手順を説明するための図であり、(c)は、実施の形態4に係る端末に設けられた操作部において選択された基本運転コースに規定された洗い運転とすすぎ運転と脱水運転との内容を補正する手順を説明するための図である。
【図18】
実施の形態4に係る食器洗い乾燥機に設けられた操作部を説明するための正面図である。
【図19】
実施の形態4に係る制御システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【図20】
実施の形態4に係る制御システムを構成する食器洗い乾燥機の動作を説明するためのフローチャートである。
【図21】
従来の洗濯機の構成を示す側面断面図である。
【図22】
従来の洗濯機の構成を示すブロック回路図である。
【図23】
従来の洗濯機に設けられた操作部の外観を示す正面図である。
【符号の説明】
1 選択部
2 特別運転コース設定部
3 制御部
4 入力部
5 表示部
6 送信部
7 受信部
8 操作部
9 スタートスイッチ
100 制御システム
110 洗濯機
120 端末
200 制御システム
210 食器洗い乾燥機
220 端末
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