JP2004093273A - 限界電流式酸素センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】製造が容易で信頼性が高く、生産性が良好であり、低濃度領域で酸素濃度濃度を安定して正確に測定することができる。
【解決手段】陰極層と陽極層とが固体電解質層を挟んで配され、かつ、該陰極層の他方の面には平面状の多孔質のガス拡散律速用拡散層が配されてなる限界電流式酸素センサであって、上記陰極層が電気的接続のためのリード取り出し部を有し、陰極層の該リード取り出し部の一部が固定電解質層に接し、かつ、該リード取り出し部の他の部分が雰囲気中に露出している限界電流式酸素センサにおいて、上記陰極層のリード取り出し部の、固体電解質層とが接触している部分と雰囲気中に露出している部分との境界およびその付近が、ガス不透過性被膜により覆われている限界電流式酸素センサ。
【選択図】   図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、限界電流式酸素センサ、特に、低濃度領域での酸素濃度を、印加電圧が不安定な場合でも正確な測定が可能な限界電流式酸素センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
多孔質のガス拡散律速用拡散層|陰極|固体電解質|陽極の4層構造を有する限界電流式酸素センサは、基準ガス等が不要で、濃度に対して線形の出力が得られ、かつ、低濃度から高濃度まで精度の良い測定が可能であるため、従来の固体電解質を用いる従来の濃度差電池式のセンサに置き換わって用いられることが多い。
【0003】
図1にこのような限界電流式酸素センサの1例を示す。
図1(a)が上面図、図1(b)は図1(a)のLLにおける断面図である。この限界電流式酸素センサは、平面状の陰極層と陽極層とが固体電解質層を挟んで配され、かつ、陰極層の他方の面には平面状の多孔質のガス拡散律速用拡散層が配されてなる限界電流式酸素センサであって、陰極層が電気的接続のためのリード取り出し部を有し、陰極層の該リード取り出し部の一部が固定電解質層に接し、かつ、陰極層のリード取り出し部の他の部分が雰囲気中に露出している限界電流式酸素センサである。
【0004】
ここで、限界電流式酸素センサの原理について、図2を用いて説明する。
固体電解質を挟んで配される陰極層と陽極層との間に電圧を印加すると陰極層側に存在する酸素ガスがイオン化して、この酸素イオンが予めヒータ(図示しない)によりイオン伝導に適した温度に加熱された固体電解質内を陽極層に向かって移動し、陽極層と固体電解質との接触部で再度酸素ガスとなる。このとき、両電極間には移動する酸素イオンに線形に対応する、すなわち陰極層に供給される酸素ガスに線形に対応する電流が流れる。
【0005】
ここで陰極層に供給される酸素ガスは図2中太矢印で示されるように雰囲気からガス拡散律速用拡散層(以下「拡散層」とも云う)を通過して供給されるが、その供給量は最適に構成された拡散層に規制され、雰囲気中の酸素ガス濃度に比例する。従って、両極間に流れる電流(限界電流)を測定することで、雰囲気中の酸素濃度を知ることができる。
【0006】
ここで、図2に示すような一般形状のセンサにおいて陰極層と陽極層との間に印加される電圧と電流量(センサ出力)との関係(センサ周囲雰囲気中の酸素濃度20.6%)を図3に示す。
【0007】
「a」で示された領域は抵抗支配領域、「b」で示された領域が限界電流領域、「c」で示された過電流支配領域で、領域bの限界電流領域では、センサ出力(電流)は印加電圧の影響を受けずに、酸素濃度とセンサ出力(電流)との線形関係が成立するとされている。
【0008】
しかしながら図2における破線矢印のように、拡散層を通過して陰極層に供給される酸素ガスは、本来想定された拡散層の裏面側の陰極層相当部分のみならず、拡散層の側面あるいは陰極層側露出表面から供給されてしまうために、図3のb領域には右上がりの傾斜がつくとともに、酸素濃度に対する出力直線性が低下する。このとき、印加電圧のふらつきにより、測定精度が大きく影響される。あるいは、直線性補正のための回路が必要になってコストが高くなり、消費電力が大きくなるなどの様々な問題が生じる。
【0009】
このような問題を解決するために、酸素の通路以外の箇所をガラスあるいはガス不透過アルミナ層などのガス不透過層で覆うことで、不要な部分からの酸素の流入を防止する方法が実開昭61−97753号公報、あるいは、実開平2−11462号公報などに提案されている。
【0010】
しかしながら、これら技術によれば、センサ素子の熱容量が増加し、消費電力が増加する。このためセンサを動作温度(固体電解質の酸素イオン伝導に適した温度)まで加熱するためのヒータへの負荷が大きくなり、ヒータの寿命が短くなり、さらに、電源投入から動作温度に昇温し、安定するまでに必要な時間が長くなるため、電池駆動などの省電力のための間欠的な測定において、暖気時間がなくなり、迅速な測定ができない、あるいは、消費電力が大きくなるなどの欠点があった。さらに、間歇使用時などの温度差と熱膨張率の違いにより、ガス不透過層が剥離したり、あるいは、割れなどが生じて寿命が短く、あるいは、信頼性に欠けるなどの問題があった。
【0011】
また、実願平2−11462号記載の技術では、低濃度から高濃度までの広い領域で高精度の測定が可能とはなったが、ガス不透過層としてアルミナをセンサ素子の両面に処理する必要があるため、製膜に関する工程が複雑化し、ひいてはコストアップを来すと云う問題もあった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来の問題点を改善する、すなわち、低酸素濃度での測定において、限界電流領域の右上がりの傾斜が極めて少なくフラットな特性を有し、高価で消費電力の大きい複雑な補正回路を必ずしも必要としない、安定して正確に測定することができる安価な限界電流式酸素センサを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するべく、限界電流式酸素センサについて詳細に検討を行ったところ、図5(図1(b)と同様のセンサのモデル断面図)で破線矢印に示すように、陰極層のリード取り出し部の、固体電解質層とが接触している部分と雰囲気中に露出している部分との境界から、センサ雰囲気から直接、すなわち拡散層による拡散制限されずに、酸素ガスが供給されてイオン化されて酸素イオンとなり、この酸素イオンが印加電圧に応じたノイズとなるため、図4に示すように低濃度領域での測定精度を著しく低下させることが判り、この部分にのみ対策を講ずることにより、酸素非通過層を全体表面に施さなくても、グローブボックスやNリフロー炉などの雰囲気制御炉など低濃度領域での利用の場合には充分な効果が得られることを見出して本発明に至った。
【0014】
すなわち、本発明の限界電流式酸素センサは上記課題を解決するため、請求項1に記載のように、陰極層と陽極層とが固体電解質層を挟んで配され、かつ、該陰極層の他方の面には平面状の多孔質のガス拡散律速用拡散層が配されてなる限界電流式酸素センサであって、上記陰極層が電気的接続のためのリード取り出し部を有し、陰極層の該リード取り出し部の一部が固定電解質層に接し、かつ、該リード取り出し部の他の部分が雰囲気中に露出している限界電流式酸素センサにおいて、上記陰極層のリード取り出し部の、固体電解質層とが接触している部分と雰囲気中に露出している部分との境界およびその付近が、ガス不透過性被膜により覆われている限界電流式酸素センサである。
【0015】
また上記課題は、請求項2に記載の、陰極層と陽極層とが固体電解質層を挟んで配され、かつ、該陰極層の他方の面には平面状の多孔質のガス拡散律速用拡散層が配されてなる限界電流式酸素センサであって、上記陰極層が電気的接続のためのリード取り出し部を有し、陰極層の該リード取り出し部の一部が固定電解質層に接し、かつ、該リード取り出し部の他の部分が雰囲気中に露出している限界電流式酸素センサにおいて、上記陰極層のリード取り出し部の固体電解質層とが接触している部分と該リード取り出し部の雰囲気中に露出している部分との境界およびその付近が、外気に対してガス不透過性被膜により覆われている限界電流式酸素センサによっても解決することができる。
【0016】
これらの構成により、欠点の多いガス不透過層を大規模に設ける必要がなく、かつ、低酸素濃度で限界電流領域の特性がフラットで、測定精度が高い優れた限界電流式酸素センサを得ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の限界電流式酸素センサは、このような限界電流式酸素センサ素子を用いて、上記陰極層のリード取り出し部の固体電解質層とが接触している部分と該リード取り出し部の雰囲気中に露出している部分との境界およびその付近が、外気に対してガス不透過性被膜により覆うことにより、あるいは、上記陰極層のリード取り出し部の、固体電解質層とが接触している部分と雰囲気中に露出している部分との境界およびその付近が、ガス不透過性被膜により覆うことで容易に得ることができ、このときガス不透過性被膜は極めて小面積のもので充分であるため、熱容量増加や熱履歴による割れ等の、従来技術に係る大面積のガス不透過性被膜を有するセンサで生じていた問題は生じない。
【0018】
このようなガス不透過被膜はアルミナ、ガラスなどの材質から形成することができ、PVD、CVD、スパッタリングあるいは塗布などの方法で形成することができる。この際、ガス不透過被膜の厚さや大きさは充分な効果が得られるように予め検討する必要がある。なお、ガス不透過被膜の材質としては、センサが高温で駆動されていること、拡散層、イオン導電体の熱膨張係数、さらに安価で後扱いが容易などの理由によりアルミナであることが望ましい。
【0019】
本発明の限界電流式酸素センサにおいて、陰極層及び陽極層は、白金、金、ニッケルなどの、雰囲気中の酸素ガスを酸素イオンとする活性を有する材料からなる多孔質体、及び、酸素イオンを酸素ガスに戻す活性を有する材料からなる多孔質体をそれぞれ用いる。
【0020】
固定電解質層は安定化ジルコニアや酸化ビスマス等の酸素イオンを透過させるものを用いる必要がある。
多孔質のガス拡散律速用拡散層は適切な拡散律速を有し、充分な耐熱性を有するものを用いる。このようなものとして、多孔質アルミナなどが挙げられる。
【0021】
ヒータは必ずしも多孔質である必要はなく、通常、「己」字を連ねたような形状に形成する。ヒータの材質は充分な耐久性が必要とされることから一般に白金等が用いられる。
【0022】
【実施例】
以下に本発明の限界電流式酸素センサについて具体的に説明する。
[実施例1のセンサ及び比較例のセンサの作製]
ガス拡散律速用拡散層として多孔質アルミナ基板を用い、アセトン中で超音波洗浄を行った後、約1000℃の加熱処理をして基板の前処理を実施した。
【0023】
次にこの基板の一方の面にRFスパッタリング装置により「己」字を連ねた形状のヒータを形成した。この際、ヒータの形成の不要な部分を金属マスクで覆って行った。その後、ヒータの安定化のために大気中、1000℃、60分間の焼成処理を施した。
【0024】
また、ヒータを形成した面とは他の基板の面に、同様に金属マスクを用いて必要部のみに、白金電極(陰極層)及びそのリード取り出し部をスパッタリングにより形成し、次いで、陰極層のリード取り出し部の、固体電解質層とが接触する部分と雰囲気中に露出する部分との境界となる箇所およびその付近以外をマスクして、焼結アルミナターゲットをスパッタリングして、陰極層のリード取り出し部の、固体電解質層とが接触する部分と雰囲気中に露出する部分との境界となる箇所およびその付近にガス不透過性被膜層を形成した。
【0025】
次いで、この陰極層の主部全体及びアルミナコーティング剤からなる不透過性被膜層の一部が覆われるように固体電解質層である安定化ジルコニア層をRFスパッタリング装置により形成し、この安定化ジルコニアの酸化を目的に、大気中700℃、60分間の焼成処理を施した。さらに、このようにして形成した安定化ジルコニア層の上面の、陰極層の主部に相当する部分に陽極層の主部が一致するようにマスクして白金電極(陽極層)(リード取り出し部付き)をスパッタリングにより形成した。
【0026】
その後、ヒータ電圧を徐々に増加させながら、両電極間に0〜2Vの電圧をスイープ状に印加してこれら電極層を多孔質化し、本発明に係る限界電流式酸素センサ(実施例1、図6(a)にその上面図を、図6(a)のLLにおけるモデル断面図を図6(b)に示した)を作製した。
また、比較のためにガス不透過性被膜であるアルミナ層を設けない以外は同様にして従来技術に係る限界電流式酸素センサ(比較例)を作製した。
【0027】
[実施例1のセンサ及び比較例のセンサの評価]
実施例1の限界電流式酸素センサと比較例の限界電流式酸素センサをそれぞれのヒータにより700℃に加熱し、酸素濃度を1.0体積%、0.4体積%、0.1体積%あるいは0.05体積%(剰余は窒素ガス)に調整したサンプルガス内で、印加電圧と出力電流の関係を調べた。結果を図7に示す(図7中「実施例」は実施例1の限界電流式酸素センサ、「比較例」は比較例の限界電流式酸素センサでの結果をそれぞれ示し、また括弧内の数字はそれぞれサンプルガス中の酸素濃度(体積%)を示す)。
【0028】
図7より、比較例の限界電流式酸素センサの限界電流域の出力は電圧の影響を大きく受けるのに対して、実施例1の限界電流式酸素センサの限界電流域の出力は電圧の影響をほとんど受けないこと、すなわち実施例1の限界電流式酸素センサでは印加電圧が多少変化しても正確な測定が可能であることが判る。
【0029】
さらに、これらセンサの出力の直線性について評価した。
上記測定結果において0.5Vの印加電圧での各測定濃度での、換算濃度誤差(酸素濃度1000ppmのサンプルガスに対するセンサ出力値を1000ppmとして、この1000ppm出力に対する酸素濃度の異なるサンプルガスに対する出力を比例換算して得た換算酸素濃度と、実際のサンプルガスの酸素濃度との差)を調べた結果を図8に示す。図8中、符号「●」及び実線が本発明に係るセンサ(実施例1)での結果、符号「○」及び破線が比較例のセンサでの結果をそれぞれ示す。
【0030】
図8により、本発明に係るセンサ(実施例1)での換算濃度誤差が、比較例のセンサに比べてきわめて小さく、高価で電力を必要とするなどの欠点を有する補正回路なしでも、例えば工業用の雰囲気制御炉などに応用した場合に必要とされる計測精度である±3%FS(1000ppmレンジ)を充分に満足できる直線性を有することが判る。
【0031】
また、さらに精度を向上させるために、演算回路を併用する場合であっても、偏差が少ないために単純な回路で充分であるため、安価で消費電力の少ないものを選択することができる。
【0032】
[実施例2のセンサの作製及びその評価]
実施例1のセンサは、陰極層のリード取り出し部の固体電解質層とが接触している部分と該リード取り出し部の雰囲気中に露出している部分との境界およびその付近が、外気に対してガス不透過性被膜により覆われている限界電流式酸素センサであったが、ここでは、陰極層のリード取り出し部の、固体電解質層とが接触している部分と雰囲気中に露出している部分との境界およびその付近が、ガス不透過性被膜により覆われている限界電流式酸素センサ(実施例2、図9(a)にその上面図を、図9(a)のLLにおけるモデル断面図を図9(b)に示した)を試作した。
【0033】
すなわち実施例1のセンサ同様にして、リード取り出し部を有する陰極層を形成した後に、固体電解質層と陽極層(リード取り出し部付き)を設けた後、陰極層のリード取り出し部の固体電解質層とが接触している部分とそのリード取り出し部の雰囲気中に露出している部分との境界およびその付近に、ガスシール性の高いアルミナ系コーティング剤(東亜合成社製アロンセラミック、ペースト状)を塗布した後、150℃で焼結させて厚さ500μmのガス不透過性被膜を形成し、その後、電極を多孔質化させて本発明に係る限界電流式酸素センサ(実施例2)を得た。
【0034】
このようにして作製した本発明に係るセンサ(実施例2)について、その換算濃度誤差について評価を行ったが、実施例1のセンサ同様の優れた直線性が得られることが確認された。なお、実施例1のセンサと実施例2のセンサとを比較した場合、実施例1のセンサの方が陰極のリード取り出し部と固体電解質層との境界部の雰囲気中への露出がなくなるため、より確実に効果が得られるが、実施例2のセンサの場合従来技術に係るセンサの工程をそのまま利用することが容易である。
【0035】
【発明の効果】
本発明の限界電流式酸素センサは、低酸素濃度領域測定において、印加電圧が多少ふらついた場合であっても常に正しい測定が可能であり、また、低濃度酸素領域での検出濃度と出力との直線性がきわめて良好であるために、高精度測定が可能となると同時に、高価で消費電力量の大きな補正回路が不要であるため、限界電流式酸素センサを用いる測定装置の低コスト化が可能となり、バッテリ駆動時の駆動時間を長くすることができる優れた限界電流式酸素センサである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術に係る限界電流式酸素センサを示す図である。
(a)上面図
(b)(a)のLLにおけるモデル断面図
【図2】限界電流式酸素センサの原理を説明するためのモデル断面図である。
【図3】限界電流式酸素センサの印加電圧と出力電流との関係の一例を示す図である。
【図4】従来技術に係るセンサでの低濃度の酸素を含むサンプルガスでの印加電圧と出力電流との関係を示す図である。
【図5】従来の限界電流式酸素センサでの、低濃度での測定精度が低い理由を示す説明図である。
【図6】本発明に係る限界電流式酸素センサ(実施例1)を示す図である。
(a)上面図
(b)(a)のLLにおけるモデル断面図
【図7】本発明に係る実施例1のセンサと従来技術に係る比較例のセンサでの低濃度の酸素を含むサンプルガスでの印加電圧と出力電流との関係を示す図である。
【図8】本発明に係る実施例1のセンサ(符号「●」)と従来技術に係る比較例のセンサ(符号「○」)での0.5Vの印加電圧での各測定濃度での、換算濃度誤差を調べた結果を示す図である。
【図9】本発明に係る限界電流式酸素センサ(実施例2)を示す図である。
(a)上面図
(b)(a)のLLにおけるモデル断面図

Claims (2)

  1. 陰極層と陽極層とが固体電解質層を挟んで配され、かつ、該陰極層の他方の面には平面状の多孔質のガス拡散律速用拡散層が配されてなる限界電流式酸素センサであって、上記陰極層が電気的接続のためのリード取り出し部を有し、陰極層の該リード取り出し部の一部が固定電解質層に接し、かつ、該リード取り出し部の他の部分が雰囲気中に露出している限界電流式酸素センサにおいて、
    上記陰極層のリード取り出し部の、固体電解質層とが接触している部分と雰囲気中に露出している部分との境界およびその付近が、ガス不透過性被膜により覆われていることを特徴とする限界電流式酸素センサ。
  2. 陰極層と陽極層とが固体電解質層を挟んで配され、かつ、該陰極層の他方の面には平面状の多孔質のガス拡散律速用拡散層が配されてなる限界電流式酸素センサであって、上記陰極層が電気的接続のためのリード取り出し部を有し、陰極層の該リード取り出し部の一部が固定電解質層に接し、かつ、該リード取り出し部の他の部分が雰囲気中に露出している限界電流式酸素センサにおいて、
    上記陰極層のリード取り出し部の固体電解質層とが接触している部分と該リード取り出し部の雰囲気中に露出している部分との境界およびその付近が、外気に対してガス不透過性被膜により覆われていることを特徴とする限界電流式酸素センサ。
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