JP2507842Y2 - 限界電流式酸素センサ - Google Patents

限界電流式酸素センサ

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JP2507842Y2
JP2507842Y2 JP1990011462U JP1146290U JP2507842Y2 JP 2507842 Y2 JP2507842 Y2 JP 2507842Y2 JP 1990011462 U JP1990011462 U JP 1990011462U JP 1146290 U JP1146290 U JP 1146290U JP 2507842 Y2 JP2507842 Y2 JP 2507842Y2
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英昭 高橋
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は限界電流式酸素センサに係る。
〔従来の技術〕
第4図に従来例の限界電流式酸素センサの構成を示す
が、多孔質絶縁セラミックス基板1上に陰極2、安定化
ジルコニア固体電解質3、陽極4を積層して成る。この
酸素センサの出力例を第5図に示すが、酸素濃度が高く
なるにつれ、出力電流の平らな領域(限界電流値の領
域)が右上がりの出力となっている。従って、高濃度側
のセンサ精度が低下する。これは、第4図において、実
線で示される限界電流値を示す酸素の流れのほかに、破
線で示す余分な酸素の流れがあり、これが酸素の高濃度
側で顕著であるため、右上りの出力となるのである。
そこで、この問題を解決することを目的として、第6
図の如く、多孔性基板1上に、陽極4、固体電解質3、
陰極2及びガス拡散律速用拡散層5を順次積層し、さら
に拡散層の外表面を一部に窓6をあけてガラス層7で覆
った酸素センサが実開昭61−97753号公報に開示されて
いる。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、実開昭61−97753号公報の酸素センサ
では、ガス非透過層としてガラスを用いているので基板
であるアルミナと熱膨張係数が異なり、作動温度である
700℃位の高温と室温との冷熱サイクルを受けてガラス
層に割れが発生してしまうという問題が生じた。
また、ガラス層をペースト化して印刷すると、多孔質
拡散層に目詰りが発生し、ガスの拡散律速が阻げてしま
うという問題もある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、上記課題を解決するために、多孔質アルミ
ナ基板の上面に陰極と、該陰極を覆う安定化ジルコニア
固体電解質層と、該安定化ジルコニア固体電解質層上に
上記陰極と対向する陽極とを有し、上記多孔質アルミナ
基板の上面に上記安定化ジルコニア固体電解質層から離
間してヒータを有し、且つ、上記安定化ジルコニア固体
電解質層、上記陽極及び上記ヒータを含む上記多孔質ア
ルミナ基板の上面と、上記多孔質アルミナ基板の下面
を、上記陰極及び上記陽極のパターンに対向する外表面
を除いて、PVD又はCVDで形成したガス不透過性アルミナ
薄膜で覆ったことを特徴とする限界電流式酸素センサを
提供する。
本考案のセンサは多孔質アルミナ基板を用いるが、こ
れは従来の焼結体電解質を基板とするものと比べて、セ
ンサ部を薄型(低抵抗かつ小型)にして高性能化できる
基本的利点を有すると共に、アルミナ基板は強度、電気
絶縁性、耐蝕性、耐熱性などに優れ、また熱伝導性に優
れるのでヒータをアルミナ基板上に配置する場合加熱効
率を高くできる利益を有する。さらには熱膨張率が安定
化ジルコニアに比較的近いのでその成膜性にも優れてい
る。
また、多孔質アルミナ基板を用いたセンサ構成では多
数のセンサ同時製造が容易であると共に特性バラツキの
ないセンサが得られる。
そして、このような多孔質アルミナ基板を用いる本考
案のセンサで良好な酸素検出特性を得るには、第4図に
おいて破線で示す陰極への酸素の流入量をできるだけ小
さくする必要がある。特に、センサと同一面(基板上
面)からの酸素の流入は、電解質24が基板を覆って陰極
23の端部からの横方向の距離Xが短いと大きくなり、セ
ンサ特性が第5図に示すように悪化する。この基板上面
からの酸素の流入量を減少させるためには、電解質24が
陰極23の端部を越えて延びる上記距離Xを長くすればよ
い。
一方、本センサは高温度での動作が不可欠なため、ヒ
ータが必要である。ヒータは基板下面に配置すれば良好
な酸素検出特性が得られ、またヒータとセンサ部が基板
を挟んで近接しているので加熱効率もよい。しかし、基
板下面にヒータを配置すると、リード線をボンディング
する際に、まず片面のリード線をボンディングしその
後、基板を反転させてボンディングしなければならない
ため、リード線による凹凸のため基板及びセンサ部に大
きな応力が加わり、センサが破壊する恐れがあるという
問題がある。また、作業性も著しく劣る。
これを避けるためには、基板の上面にセンサ部および
ヒータ部を設ける必要がある。しかし、電解質24の被覆
延長距離Xが短い構成では、基板上面からの酸素の流入
が大きいので好ましくない。また、電解質24の被覆延長
距離Xを長くした構成では、基板の大きさ、即ち、セン
サ全体が大型となるばかりでなく、センサ部とヒータ部
が必然的に離れてしまうので、加熱効率が著しく低下す
る問題がある。また、電解質24上にヒータを設けること
はヒータ加熱電圧がセンサ部に混入するので好ましくな
い。
そこで、本考案では、電解質24の被覆延長距離Xが短
い構成を採用しかつ、基板の上面側に、第2図のよう
に、センサ部、ヒータおよび基板表面(センサ部とヒー
タの間を含む)を覆って延びる電気絶縁性を有するガス
不透過性の膜26を設ける。このような構成によれば、基
板上面からの酸素の流入を抑制でき、良好な酸素検出特
性を得ながら、なおかつ良好な加熱効率も得ることがで
きる。即ち、良好な酸素検出特性と良好な加熱効率とを
両立することができる。
なお、基板の下面からの余分な酸素の流入を抑えるに
は、陰極に対応する基板面を除いて基板下面を同様にガ
ス不透過性の膜26で覆う。
また、本考案で電解質として安定化ジルコニアを用い
基板として多孔質アルミナを用いるのは、安定化ジルコ
ニアの熱膨張率と多孔質アルミナ基板の熱膨張率とが近
いからである。さらに、ガス不透過性の膜をPVD,CVD、
特にスパッタで成膜したアルミナにすると、熱膨張率が
基板および安定化ジルコニアの熱膨張率と近いので、良
好な冷熱サイクル耐久性が得られる。アルミナの熱膨張
率は約7×10-6/℃、安定化ジルコニアの熱膨張率は約
10×10-6/℃、ガラスの熱膨張率は約1.4×10-6/℃で
ある。
このようにして、本考案では、上記の限界電流式酸素
センサとして構成されたものであるが、このセンサは、
センサ性能が高く、高強度等であるほか、酸素濃度に対
する出力が第5図に示す如くリニヤーで、しかも冷熱サ
イクルに対する耐久性に優れるものである。
〔実施例〕
例1 第1図及び第2図に考案した限界電流式酸素センサの
構成図を示す。多孔質アルミナ基板21(平均細孔径0.2
μm、基板気孔率10%、基板サイズ□40mm×0.5mm)
を、純水洗浄後、アセトンにて超音波洗浄する。次にこ
の基板21をヒータ22のパターン(センササイズは□4.5m
m)64個配置した金属薄板マスクでおおい、スパッタリ
ング装置で白金(Pt)をスパッタしヒータ22を形成し
た。ヒータは固体電解質の作動温度実現のための加熱手
段である。Ptのスパッタリング条件は、アルゴンガス3
×10-3Torr、DC電力0.6A×410Vにて、膜厚2μmまで成
膜した。次に陰極23パターンを配置した金属薄膜マスク
でおおい、ヒータ22同様の条件でPtを1μm成膜した。
続いてセンシング部24のパターンで安定化ジルコニアを
RFスパッタリングで成膜した。スパッタリング条件は、
アルゴンガス3×10-3Torr、RF電力500W、基板温度200
℃で膜厚6μmまで成膜した。次に陽極25のパターンで
Ptを陰極23と同条件で、1μmスパッタリングした。次
に安定化ジルコニアの酸化と、Ptヒータの抵抗安定化の
ために、大気雰囲気200℃/時間、昇降温、800℃、1時
間保持の熱処理を施した。
次にセンサを形成してきた面に基板の穴埋めを目的と
するアルミナ膜26のパターンを、焼結アルミナをターゲ
ットとしてRFスパッタリングにて形成する。スパッタリ
ング条件は、センシング部24の条件と同様で膜厚1μm
まで成膜した。次に反対面にも基板の穴埋めを目的とす
るアルミナ膜26を同様の条件で成膜する。さらに、多孔
質アルミナ基板21の側面にもアルミナ膜(図示せず)を
形成することは特に必要ではないが、形成すれば特性は
より安定する。
以上、成膜の終了した基板をダイサーにて分割する。
ヒータ22、陰極23、陽極25に白金線をボンディングす
る。
このセンサ素子で酸素濃度に対する電流と電圧の関係
を測定した。ヒータでセンシング部を700℃に加熱しな
がら測定した結果を第3図に示す。
また今回作製したセンサ素子と同様の方法で基板の穴
埋めを目的とするアルミナ膜26のないセンサ素子を作製
し、特性を測定した結果を第3図中に破線で示した。
結果は、第3図からも明らかな様に、基板の穴埋めを
目的とするアルミナ膜6を有するセンサ素子では高濃度
まで、良好な限界電流特性が得られた。
次に、さらにガラス膜をスパッタ法による耐熱性ガラ
スとしたセンサを作製して比較した。実施例のアルミナ
膜に代えてパイロセラムガラス(耐熱性、熱膨張係数1.
4×10-6/℃)を、やはり同様のスパッタリング条件で
1μm厚に素子の両面に形成した。
次に耐久試験を行なった。条件は、−30℃でヒータを
スイッチオンし700℃に加熱、30分保持後、ヒータスイ
ッチをオフし−30℃とし、再び700℃に加熱するパター
ンを500サイクル実施した。アルミナ膜を形成したセン
サ素子、ガラス膜を形成した素子を100,200,300,400,50
0サイクルと実施したところで、酸素濃度20%で印加電
圧に対し電流を測定した。ガラス膜を形成した素子は、
300サイクルで、第3図の破線の特性に変化したが、ア
ルミナを形成した素子は500サイクル後も特性の変化は
見られなかった。また、ガラス膜を形成した素子を顕微
鏡観察したところ、ガラス膜にヒビ割れが発生し、ハガ
レ落ちている部分もあった。これに対しアルミナ膜で
は、ヒビ、ハガレ等は見られなかった。
〔考案の効果〕
本考案によれば、酸素濃度に対して出力がリニヤー
で、しかも冷熱サイクルに対して耐久性に優れた限界電
流式酸素センサが得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本考案にる限界電流式酸素センサの
平面図及び断面図、第3図は第1,2図の酸素センサの出
力特性図、第4図及び第6図は従来例の酸素センサの構
成図、第5図は第4図の酸素センサの出力特性図であ
る。 21……多孔質アルミナ基板、22……ヒータ、23……陰
極、24……安定化ジルコニア、25……陽極、26……アル
ミナ膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−166854(JP,A) 特開 昭62−179653(JP,A) 特開 昭57−192853(JP,A)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔質アルミナ基板の上面に陰極と、該陰
    極を覆う安定化ジルコニア固体電解質層と、該安定化ジ
    ルコニア固体電解質層上に上記陰極と対向する陽極とを
    有し、上記多孔質アルミナ基板の上面に上記安定化ジル
    コニア固体電解質層から離間してヒータを有し、且つ、
    上記安定化ジルコニア固体電解質層、上記陽極及び上記
    ヒータを含む上記多孔質アルミナ基板の上面と、上記多
    孔質アルミナ基板の下面を、上記陰極及び上記陽極のパ
    ターンに対向する外表面を除いて、CVD又はPVDで形成し
    たガス不透過性アルミナ薄膜で覆ったことを特徴とする
    限界電流式酸素センサ。
JP1990011462U 1990-02-09 1990-02-09 限界電流式酸素センサ Expired - Lifetime JP2507842Y2 (ja)

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JPS57192853A (en) * 1981-05-25 1982-11-27 Toyota Central Res & Dev Lab Inc Oxygen concentration detection element and oxygen concentration detector using it
JPS59166854A (ja) * 1983-03-14 1984-09-20 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 限界電流式酸素センサ
JPH0676989B2 (ja) * 1986-02-04 1994-09-28 株式会社豊田中央研究所 限界電流式酸素センサ

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