JP2004093250A - 限界電流式酸素センサ及び酸素濃度の測定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】陰極層のリード取り出し部と固体電解質層とが接触している部分と陰極層のリード取り出し部の雰囲気中に露出している部分との境界部のガス拡散律速用拡散層のヒータ側面における箇所から離間してヒータが配されている限界電流式酸素センサ。
【選択図】 図7
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、限界電流式酸素センサ、特に、低濃度領域での酸素濃度を、特別な補正回路を必要とせずに、印加電圧が不安定な場合でも正確な測定が可能な限界電流式酸素センサに関する。
【0002】
【従来の技術】
多孔質のガス拡散律速用拡散層|陰極層|固体電解質|陽極層の4層構造を有する限界電流式酸素センサは、基準ガス等が不要で、濃度に対して線形の出力が得られ、かつ、低濃度から高濃度まで精度の良い測定が可能であるため、従来の固体電解質を用いる従来の濃度差電池式のセンサに置き換わって用いられることが多い。
【0003】
図1にこのような限界電流式酸素センサの1例を示す。
図1(a)が上面図、図1(b)は図1(a)のLLにおける断面図である。この限界電流式酸素センサは、平面状の陰極層と陽極層とが固体電解質層を挟んで配され、かつ、陰極層の他方の面には平面状の多孔質のガス拡散律速用拡散層が配されてなる限界電流式酸素センサであって、陰極層が電気的接続のためのリード取り出し部を有し、陰極層の該リード取り出し部の一部が固定電解質層に接し、かつ、陰極層のリード取り出し部の他の部分が雰囲気中に露出している限界電流式酸素センサである。
【0004】
ここで、限界電流式酸素センサの原理について、図2を用いて説明する。
固体電解質を挟んで配される陰極層と陽極層との間に電圧を印加すると陰極層側に存在する酸素ガスがイオン化して、この酸素イオンが予めヒータ(図示しない)によりイオン伝導に適した温度に加熱された固体電解質内を陽極層に向かって移動し、陽極層と固体電解質との接触部で再度酸素ガスとなる。このとき、両電極間には移動する酸素イオンに線形に対応する、すなわち陰極層に供給される酸素ガスに線形に対応する電流が流れる。
【0005】
ここで陰極層に供給される酸素ガスは図2中太矢印で示されるように雰囲気からガス拡散律速用拡散層(以下「拡散層」とも云う)を通過して供給されるが、その供給量は最適に構成された拡散層に規制され、雰囲気中の酸素ガス濃度に比例する。従って、両極間に流れる電流(限界電流)を測定することで、雰囲気中の酸素濃度を知ることができる。
【0006】
ここで、図2に示すような一般形状のセンサにおいて陰極層と陽極層との間に印加される電圧と電流量(センサ出力)との関係(センサ周囲雰囲気中の酸素濃度20.6%)を図3に示す。
【0007】
「a」で示された領域は抵抗支配領域、「b」で示された領域が限界電流領域、「c」で示された過電流支配領域で、領域bの限界電流領域では、センサ出力(電流)は印加電圧の影響を受けずに、酸素濃度とセンサ出力(電流)との線形関係が成立するとされている。
【0008】
しかしながら図2における破線矢印のように、拡散層を通過して陰極層に供給される酸素ガスは、本来想定された拡散層の裏面側の陰極層相当部分のみならず、拡散層の側面あるいは陰極層側露出表面から供給されてしまうために、図3のb領域には右上がりの傾斜がつくとともに、酸素濃度に対する出力直線性が低下する。このとき、印加電圧のふらつきにより、測定精度が大きく影響される。あるいは、直線性補正のための回路が必要になってコストが高くなり、消費電力が大きくなるなどの様々な問題が生じる。
【0009】
このような問題を解決するために、酸素の通路以外の箇所をガラスあるいはガス不透過アルミナ層などのガス不透過層で覆うことで、不要な部分からの酸素の流入を防止する方法が実開昭61−97753号公報、あるいは、実開平2−11462号公報などに提案されている。
【0010】
しかしながら、これら技術によれば、センサ素子の熱容量が増加し、消費電力が増加する。このためセンサを動作温度(固体電解質の酸素イオン伝導に適した温度)まで加熱するためのヒータへの負荷が大きくなり、ヒータの寿命が短くなり、さらに、電源投入から動作温度に昇温し、安定するまでに必要な時間が長くなるため、電池駆動などの省電力のための間欠的な測定において、暖気時間がなくなり、迅速な測定ができない、あるいは、消費電力が大きくなるなどの欠点があった。さらに、間歇使用時などの温度差と熱膨張率の違いにより、ガス不透過層が剥離したり、あるいは、割れなどが生じて寿命が短く、あるいは、信頼性に欠けるなどの問題があった。
【0011】
また実開平2−11462号記載の技術では、低濃度から高濃度までの広い領域で高精度の測定が可能とはなったが、ガス不透過層としてアルミナをセンサ素子の両面に処理する必要があるため、製膜に関する工程が複雑化し、ひいてはコストアップを来すと云う問題もあった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来の問題点を改善する、すなわち、低酸素濃度での測定において、限界電流領域の右上がりの傾斜が極めて少なくフラットな特性を有し、高価で消費電力の大きい複雑な補正回路を必ずしも必要とせず、製造工程の一部変更だけで対応ができ、安定して正確に測定することができる安価な限界電流式酸素センサを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するべく、限界電流式酸素センサについて詳細に検討を行ったところ、図4(図1(b)と同様のセンサのモデル断面図)で破線矢印に示すように、陰極層のリード取り出し部の、固体電解質層とが接触している部分と雰囲気中に露出している部分との境界から、センサ雰囲気から直接、すなわち拡散層による拡散制限されずに、酸素ガスが供給されてイオン化されて酸素イオンとなり、この酸素イオンが印加電圧に応じたノイズとなるため、図5に示すように低濃度領域での測定精度を著しく低下させることが判り、このような不正規な酸素ガスの流れについて対策を講ずることにより、グローブボックスやN2リフロー炉などの雰囲気制御炉などの低濃度領域での利用の場合には充分な効果が得られることを見出して本発明に至った。
【0014】
すなわち、本発明の限界電流式酸素センサは上記課題を解決するため、請求項1に記載の通り、平面状の陰極層と陽極層とが固体電解質層を挟んで配され、該陰極層の他方の面には平面状の多孔質のガス拡散律速用拡散層が、かつ、該ガス拡散律速用拡散層の他方の面には上記固体電解質層をその酸素イオン伝導に適した温度に保つためのヒータが、それぞれ配されてなる限界電流式酸素センサであって、上記陰極層が電気的接続のためのリード取り出し部を有し、陰極層の該リード取り出し部の一部が固定電解質層に接し、かつ、該リード取り出し部の他の部分が雰囲気中に露出している限界電流式酸素センサにおいて、上記陰極層のリード取り出し部と固体電解質層とが接触している部分と陰極層のリード取り出し部の雰囲気中に露出している部分との境界部のガス拡散律速用拡散層のヒータ側面における箇所から離間して上記ヒータが配されている構成を有する。
【0015】
これらの構成により、欠点の多いガス不透過層を大規模に設ける必要がなく、従来用いられてきたヒータ形成用のマスクを変更するだけで実施できるために、製造工程の変更が不要で、かつ、低酸素濃度で限界電流領域の特性がフラットで、測定精度が高い優れた限界電流式酸素センサを得ることができる。
【0016】
さらに、本発明の酸素濃度の測定方法は請求項2に記載のように、平面状の陰極層と陽極層とが固体電解質層を挟んで配され、該陰極層の他方の面には平面状の多孔質のガス拡散律速用拡散層が、かつ、該ガス拡散律速用拡散層の他方の面には上記固体電解質層をその酸素イオン伝導に適した温度に保つためのヒータが、それぞれ配されてなる限界電流式酸素センサであって、上記陰極層が電気的接続のためのリード取り出し部を有し、陰極層の該リード取り出し部の一部が固定電解質層に接し、かつ、該リード取り出し部の他の部分が雰囲気中に露出している限界電流式酸素センサを用いる酸素濃度測定方法であって、該陰極層のリード取り出し部の、固体電解質層とが接触している部分と雰囲気中に露出している部分との境界およびその付近の温度が、固体電解質層の他の部分(陰極層主要部)の上記ヒータによる加熱温度より低く保って行う構成を有する。
【0017】
このような構成により欠点の多いガス不透過層をセンサに設ける必要がなくなり、かつ、低酸素濃度で限界電流領域の特性がフラットで、測定精度が高い測定が可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の限界電流式酸素センサにおいて、陰極層及び陽極層は、白金、金、ニッケルなどの、雰囲気中の酸素ガスを酸素イオンとする活性を有する材料からなる多孔質体、及び、酸素イオンを酸素ガスに戻す活性を有する材料からなる多孔質体をそれぞれ用いる。
【0019】
固定電解質層は安定化ジルコニアや酸化ビスマス等の酸素イオンを透過させるものを用いる必要がある。
多孔質のガス拡散律速用拡散層は適切な拡散律速を有し、充分な耐熱性を有するものを用いる。このようなものとして、多孔質アルミナなどが挙げられる。
【0020】
ヒータは必ずしも多孔質である必要はなく、通常、「己」字を連ねたような形状に形成する。ヒータの材質は充分な耐久性が必要とされることから一般に白金等が用いられる。
【0021】
本発明において、陰極層のリード取り出し部と固体電解質層とが接触している部分と陰極層のリード取り出し部の雰囲気中に露出している部分との境界部のガス拡散律速用拡散層のヒータ側面における箇所の温度としてはセンサの測定部の温度より200℃以上、好ましくは300℃以上低い条件で酸素濃度の測定が行われることが望ましい。
【0022】
ここで図6(a)〜図6(c)に図1に示した従来技術に係るセンサにおいて、センサ素子温度をそれぞれ、400℃、550℃あるいは700℃に設定して酸素濃度5%、10%、あるいは15%でのサンプルガスでの、印加電圧と出力との関係を示した図である。
【0023】
いずれの酸素濃度でも550℃あるいは700℃(実際の測定時にはセンサ素子の温度は550〜700℃に設定される)でのセンサ出力に比して、400℃でのセンサ出力はかなり小さくなることが判る。このことから陰極層のリード取り出し部と固体電解質層とが接触している部分と陰極層のリード取り出し部の雰囲気中に露出している部分との境界部の温度は450℃以下、より好ましくは400℃以下に設定することで、このリード取り出し部境界部による影響を極めて小さくすることができることが判る。
【0024】
【実施例】
以下に本発明の限界電流式酸素センサについて具体的に説明する。
本発明に係る限界電流式酸素センサ素子Aを作製した。
作製は従来技術に係る限界電流式酸素センサ素子と同様にして行った。
すなわち、多孔質アルミナからなる基板(ガス拡散律速用拡散層)をアセトン中に浸漬して超音波洗浄後、約1000℃で加熱処理をして基板の前処理を実施した。
【0025】
次にこの基板の一方の面にRFスパッタリング装置により「己」字を連ねた形状のヒータを形成した。この際、ヒータの形成の不要な部分を金属マスクで覆って行った。その後、ヒータの安定化のために大気中、1000℃、60分間の焼成処理を施した。
【0026】
また、ヒータを形成した面とは他の基板の面に、同様に金属マスクを用いて必要部のみに、白金電極(陰極層)及びそのリード取り出し部をスパッタリングにより形成し、次いでこの陰極層の主部全体とリード取り出し部の一部とが覆われるように固体電解質層である安定化ジルコニア層をRFスパッタリング装置により形成した。
【0027】
次いで、安定化ジルコニアからなる固体電解質層を形成し、この安定化ジルコニアの酸化を目的に、大気中、700℃、60分間の焼成処理を施した。このように形成した安定化ジルコニア層の上面に、陰極層の主部に相当する部分に陽極層の主部が一致するようにマスクして白金電極(陽極層)(リード取り出し部付き)をスパッタリングにより形成した。
基板の不要部をダイサーで除去し、各電極のリード取り出し部には白金リード線をボンディングした。次いで、ヒータ電圧を徐々に増加させながら、両電極間に0〜2Vの電圧をスイープ状に印加してこれら電極層を多孔質化し、本発明に係る限界電流式酸素センサ素子A(センサチップ)を得た。
【0028】
この限界電流式酸素センサ素子Aの製造は従来の限界電流式酸素センサ素子の製造と比べたとき、ヒータ形成用のマスクの形状が異なるだけで、製造工程、製造条件は従来の限界電流式酸素センサ素子と全く同じであるため、きわめて容易に実施することができ、そのコストもマスク費用だけが新たに発生しただけと、きわめて安価であった。
【0029】
限界電流式酸素センサ素子A(実施例)をその陽極層側から見た図(透写図)を図7(a)に、ヒータ側から見た図を図7(b)にそれぞれ示す。
また比較のため、従来技術に係る限界電流式酸素センサ素子B(比較例)をその陽極層側から見た図(透写図)を図7(c)に、ヒータ側から見た図を図7(d)にそれぞれ示す。
【0030】
これら限界電流式酸素センサ素子はいずれも、平面状の陰極層と陽極層とが固体電解質層を挟んで配され、該陰極層の他方の面には平面状の多孔質のガス拡散律速用拡散層が、かつ、該ガス拡散律速用拡散層の他方の面には上記固体電解質層をその酸素イオン伝導に適した温度に保つためのヒータが、それぞれ配されてなる限界電流式酸素センサであって、上記陰極層が電気的接続のためのリード取り出し部を有し、陰極層の該リード取り出し部の一部が固定電解質層に接し、かつ、該リード取り出し部の他の部分が雰囲気中に露出している限界電流式酸素センサである点において共通し、寸法、材質は後述するようにヒータの形状のみが異なる以外は同一である。
【0031】
限界電流式酸素センサ素子Aにおいて、陰極層のリード取り出し部における、陰極層のリード取り出し部と固体電解質層とが接触している部分と、雰囲気中に露出している部分との境界(図7(a)において点網掛け(点による網掛け)により示された領域)に対応するガス拡散律速用拡散層のヒータ側面の箇所(図7(b)(点網掛けにより示された領域))から離間してヒータが配されている。
【0032】
一方、限界電流式酸素センサ素子Bのヒータは限界電流式酸素センサ素子Aのヒータの形状とは異なり、陰極層のリード取り出し部における、陰極層のリード取り出し部と固体電解質層とが接触している部分と、雰囲気中に露出している部分との境界(図7(c)において点網掛けにより示された領域)に対応するガス拡散律速用拡散層の反対面(図7(d)において点網掛けにより示された領域)にはヒータが配されている。
【0033】
このような構造の違いにより、例えば、これら限界電流式酸素センサ素子の陰極層の中央部(陰極層主要部)のヒータ加熱による温度(以下、「素子温度」と云う)をそれぞれ700℃となるように昇温した場合、本発明に係る素子Aにおける図6(a)の点網掛けにより示された領域における温度(500℃)(以下、「リード取り出し部境界温度」とも云う」)は、従来技術に係る素子Bにおける図6(c)のリード取り出し部境界温度(550℃)よりも50℃低く、他の素子温度でも素子Aのリード取り出し部境界温度は、素子Bのリード取り出し部境界温度よりも低い。本発明においてリード取り出し部境界温度は素子温度より50℃以上低いことが好ましく、さらに100℃以上低いことがより好ましい。
【0034】
なお、陰極層のリード取り出し部における、陰極層のリード取り出し部と固体電解質層とが接触している部分と、雰囲気中に露出している部分との境界およびその付近(図7(a)において点網掛け(点による網掛け)により示された領域)に対応するガス拡散律速用拡散層の反対面から図7(b)において点網掛けにより示された領域に座繰りをおこなって、陰極層のリード取り出し部における、陰極層のリード取り出し部と固体電解質層とが接触している部分と、雰囲気中に露出している部分との境界およびその付近のガス拡散律速用拡散層の熱容量を小さくすることにより、陰極層部のガス拡散律速用拡散層の熱容量との熱容量差を大きくすることができ、結果として、素子温度とリード取り出し部境界温度との温度差がより大きくなって、より正確な測定が可能となるので好ましい。
【0035】
また図8に素子温度を650℃とし、酸素濃度を0.4%(体積%、以下同じ)あるいは0.1%とした雰囲気中で、それぞれ限界電流式酸素センサA(実施例、実線で示す)及びB(比較例、破線で示す)のセンサ素子を用い、印加電圧を0〜1Vに変化させたときの出力(電流)を調べた結果を示す。図中かっこ内の数字は酸素濃度(体積%)を示す。このとき、センサ素子Aのリード取り出し部境界温度は約400℃、センサ素子Bのリード取り出し部境界温度は約470℃であった。
【0036】
図8により、従来技術に係るセンサ素子Bに比して本発明に係るセンサ素子Aの印加電圧の変化による出力電流の変化は極めて小さくなっていて、印加電圧の影響をほぼ受けなくなっていることが判る。
【0037】
【発明の効果】
本発明の限界電流式酸素センサは、特別な補正回路や煩雑な工程を必要とするシールなどが不要で、従来の製造方法とは単にヒータ成形用マスク形状を変更しただけで容易に実施でき、低濃度領域の測定時に印加電圧が多少変動しても常に酸素濃度濃度を安定して正確に測定することができる、直線性に優れた安価な限界電流式酸素センサである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術に係る限界電流式酸素センサの1例を示すモデル図である。
(a)上面図
(b)(a)のLLにおける断面図
(c)背面図
(d)(a)のMMにおける断面図
【図2】一般的な形状である限界電流式酸素センサのモデル断面図である
【図3】図2に示すような一般形状のセンサにおいて陰極層と陽極層との間に印加される電圧と電流量(センサ出力)との関係(センサ周囲雰囲気中の酸素濃度20.6%)を示す図である。
【図4】従来のセンサでの低濃度領域でのノイズ原因となる酸素の影響を説明する図である。
【図5】低濃度の酸素を有するサンプルガスでの図1に示すセンサの印加電圧と出力電流の関係を示す図である。
【図6】図1の従来技術に係るセンサ素子の素子温度を400℃、550℃あるいは700℃に設定したときの印加電圧と出力電流との関係を調べた結果を示す図である。
(a)素子温度:400℃での結果を示す図である。
(b)素子温度:550℃での結果を示す図である。
(c)素子温度:700℃での結果を示す図である。
【図7】本発明に係るセンサと従来技術に係るセンサとの上面図及び背面図である。
(a)本発明に係る限界電流式酸素センサ素子A(実施例)をその陽極層側から見た図(透写図)である。
(b)本発明に係る限界電流式酸素センサ素子Aヒータ側から見た図(背面図)である。
(c)従来技術に係る限界電流式酸素センサ素子B(比較例)をその陽極層側から見た図(透写図)である。
(d)従来技術に係る限界電流式酸素センサ素子Bヒータ側から見た図(背面図)である。
【図8】素子温度を650℃とし、酸素濃度を0.4%あるいは、0.1%とした雰囲気中で、それぞれ限界電流式酸素センサA及びBのセンサ素子を用い、印加電圧を0〜1V間で変化させたときの出力を調べた結果を示す図である。
Claims (2)
- 平面状の陰極層と陽極層とが固体電解質層を挟んで配され、該陰極層の他方の面には平面状の多孔質のガス拡散律速用拡散層が、かつ、該ガス拡散律速用拡散層の他方の面には上記固体電解質層をその酸素イオン伝導に適した温度に保つためのヒータが、それぞれ配されてなる限界電流式酸素センサであって、上記陰極層が電気的接続のためのリード取り出し部を有し、陰極層の該リード取り出し部の一部が固定電解質層に接し、かつ、該リード取り出し部の他の部分が雰囲気中に露出している限界電流式酸素センサにおいて、
上記陰極層のリード取り出し部と固体電解質層とが接触している部分と陰極層のリード取り出し部の雰囲気中に露出している部分との境界部のガス拡散律速用拡散層のヒータ側面における箇所から離間して上記ヒータが配されていることを特徴とする限界電流式酸素センサ。 - 平面状の陰極層と陽極層とが固体電解質層を挟んで配され、該陰極層の他方の面には平面状の多孔質のガス拡散律速用拡散層が、かつ、該ガス拡散律速用拡散層の他方の面には上記固体電解質層をその酸素イオン伝導に適した温度に保つためのヒータが、それぞれ配されてなる限界電流式酸素センサであって、上記陰極層が電気的接続のためのリード取り出し部を有し、陰極層の該リード取り出し部の一部が固定電解質層に接し、かつ、該リード取り出し部の他の部分が雰囲気中に露出している限界電流式酸素センサを用いる酸素濃度測定方法であって、該陰極層のリード取り出し部の、固体電解質層とが接触している部分と雰囲気中に露出している部分との境界およびその付近の温度が、陰極層の他の部分の上記ヒータによる加熱温度より低く保って行うことを特徴とする酸素濃度の測定方法。
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JP2006030198A (ja) * | 2004-07-14 | 2006-02-02 | Heraeus Sensor Technology Gmbh | 外部影響にさらされる導電体構造を有するプラットフォームチップ又は高温安定センサ、プラットフォームチップ又はセンサを製造するための方法及びセンサの使用 |
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