JP4591033B2 - ガスセンサ素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検知して、内燃機関の燃焼制御などに用いることができるガスセンサ素子及びその製造方法に関する。
車両用エンジンの排気系に、図11に示すようなA/Fセンサ等のガスセンサ90を設け、排気ガス中の酸素濃度などから空燃比を検出し、これを利用してエンジンの燃焼制御を行うことがある(排気ガス制御フィードバックシステム)。特に、三元触媒を用いて効率よく排気ガスを浄化するためには車両用エンジンの燃焼室において空燃比が特定の値となるように制御することが重要である。
上記ガスセンサ90には、例えば特許文献1に示されるような、排気ガス中の酸素濃度を検知するガスセンサ素子9が内蔵されている。
該ガスセンサ素子9は、図12〜図14に示すごとく、平板状の酸素イオン伝導性の固体電解質体91と、該固体電解質体91の先端部における一方の面と他方の面とにそれぞれ設けた被測定ガス側電極921及び基準ガス側電極931とを有する。そして、上記被測定ガス側電極921は、被測定ガス側リード部922を介して、固体電解質体91の基端部に設けた被測定ガス側端子923に電気的に接続されている。
上記ガスセンサ素子9においては、通常、被測定ガス側電極921は多孔質拡散抵抗層952に覆われる形で被測定ガス雰囲気(排ガス雰囲気)と導通している。
また上記被測定ガス側リード部922は、被測定ガスに曝される部分(図11に符号Hにて示した領域)において、被測定ガスに含まれる被毒物質(例えば珪素、鉛等)によって被毒するおそれがある。これを防止するために、リード保護材94(図15)によって被測定ガス側リード部922を覆うことが行われている(例えば特許文献2)。
上記リード保護材94は、絶縁ペーストを印刷することにより形成される。
しかし、図15に示すごとく、印刷法によって形成された上記リード保護材94には、どうしても微小貫通孔941が形成されるおそれがある。この場合、微小貫通孔941を通じて排ガスが侵入して、被測定ガス側リード部922が被毒するおそれがある。また、ガスセンサ素子9の冷却時に、センサ表面に結露した水分等の液体が、リード保護材94と被測定ガス側リード部922との間の空隙942に吸引されることがある。この状態で、ガスセンサを始動して、ガスセンサ素子9が加熱されるとき、内部に吸引された液体が突沸して、被測定ガス側リード部922を破断させるおそれもある。
かかる不具合を抑制するために、リード保護材94の厚みを例えば数十μmと厚くすることも考えられる。しかし、ガスセンサ素子9の早期活性の観点から、膜厚はできるだけ小さくして熱容量を低減する必要がある。また、ガスセンサ素子9は、使用時に加熱、冷却を繰り返すものであるため、応力低減のためにも上記リード保護層94の厚みは小さいことが望ましい。
特開2000−065782号公報 特許第2744088号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、被測定ガス側リード部の耐久性に優れたガスセンサ素子及びその製造方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、平板状の酸素イオン伝導性の固体電解質体と、該固体電解質体の先端部における一方の面と他方の面とにそれぞれ設けた被測定ガス側電極及び基準ガス側電極とを有するガスセンサ素子において、
該ガスセンサ素子は、上記固体電解質体の基端部に設けた被測定ガス側端子と上記被測定ガス側電極とを電気的に接続する被測定ガス側リード部を、上記固体電解質体の表面に設けてなり、
該ガスセンサ素子は、絶縁碍子によって保持され、該絶縁碍子よりも先端側の領域が被測定ガスに曝されるよう構成されており、
上記ガスセンサ素子は、上記被測定ガスに曝される領域に形成された上記被測定ガス側リード部を全て覆う絶縁性保護層を設けてなり、
該絶縁性保護層は、CVD又はPVDにより形成した、微小貫通孔のない緻密な膜であることを特徴とするガスセンサ素子にある(請求項1)。
次に、本発明の作用効果につき説明する。
上記ガスセンサ素子は、被測定ガスに曝される領域に、上記被測定ガス側リード部を覆う絶縁性保護層を設けてなる。そのため、上記被測定ガス側リード部に、被測定ガスが接触することを防ぎ、該被測定ガスに含まれる被毒物質によって被毒することを防ぐことができる。
特に、上記絶縁性保護層は、CVD(Chemical Vapor Deposition、化学堆積法)又はPVD(Physical Vapor Deposition、物理堆積法)により形成した膜であるため、緻密な薄膜とすることができる。
そのため、上記絶縁性保護層に微小貫通孔が形成されることを防ぎ、被測定ガスの侵入を防ぐことができる。
また、絶縁性保護層はCVD又はPVDにより形成してあるため、絶縁性保護層と被測定ガス側リード部との間に隙間が生じにくく、この隙間に水分等の液体が吸引されることを防ぐことができる。それ故、ガスセンサ素子の加熱時における被測定ガス側リード部への悪影響を防ぐことができる。そのため、耐久性に優れたガスセンサ素子を得ることができる。
また、CVD又はPVDにより形成される上記絶縁性保護層は、厚みを小さくすることができるため、ガスセンサ素子の熱容量を小さくすることができ、早期活性化を図ることができる。また、ガスセンサ素子にかかる熱応力を低減することができる。
以上のごとく、本発明によれば、被測定ガス側リード部の耐久性に優れたガスセンサ素子を提供することができる。
第2の発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検知するガスセンサ素子を製造する方法において、
平板状の酸素イオン伝導性の固体電解質体の先端部における一方の面と他方の面とに、それぞれ被測定ガス側電極と基準ガス側電極とを形成し、上記固体電解質体の基端部の表面には被測定ガス側端子を形成し、該被測定ガス側端子と上記被測定ガス側電極との間には、両者を電気的に接続する被測定ガス側リード部を形成し、
上記固体電解質体を焼成した後、上記ガスセンサ素子における上記被測定ガスに曝される領域に、CVD法又はPVD法によって成膜することにより、上記被測定ガス側リード部を覆う絶縁性保護層を形成することを特徴とするガスセンサ素子の製造方法にある(請求項6)。
上記製造方法においては、上記ガスセンサ素子における被測定ガスに曝される領域に、上記被測定ガス側リード部を覆う絶縁性保護層を設ける。そのため、上記被測定ガス側リード部に、被測定ガスが接触することを防ぎ、該被測定ガスに含まれる被毒物質によって被毒することを防ぐことができる。
特に、上記絶縁性保護層は、CVD又はPVDによって成膜するため、緻密な薄膜とすることができる。
そのため、上記絶縁性保護層に微小貫通孔が形成されることを防ぎ、被測定ガスの侵入を防ぐことができる。
また、絶縁性保護層と被測定ガス側リード部との間に隙間が生じにくいため、この隙間に水分等が吸引されることを防ぐことができる。それ故、ガスセンサ素子の加熱時における被測定ガス側リード部への悪影響を防ぐことができる。そのため、耐久性に優れたガスセンサ素子を得ることができる。
また、上記絶縁性保護層は、厚みを小さくすることができるため、ガスセンサ素子の熱容量を小さくすることができ、早期活性を図ることができる。また、ガスセンサ素子にかかる熱応力を低減することができる。
以上のごとく、本発明によれば、被測定ガス側リード部の耐久性に優れたガスセンサ素子の製造方法を提供することができる。
上記第1の発明(請求項1)及び第2の発明(請求項6)において、上記ガスセンサ素子としては、例えば、自動車エンジン等の各種車両用内燃機関の排気管に設置して、排気ガスフィードバックシステムに使用する空燃比センサ(A/Fセンサ)に内蔵する空燃比センサ素子、排気ガス中の酸素濃度を測定する酸素センサ素子、また排気管に設置する三元触媒の劣化検知等に利用するNOx等の大気汚染物質濃度を調べるNOxセンサ素子等がある。
また、上記絶縁性保護層は、10nm以上の厚みを有することが好ましい(請求項2)。
この場合には、絶縁性保護層を被測定ガスが通過することを確実に防ぐことができる。
また、上記絶縁性保護層は、1μm以下の厚みを有することが好ましい(請求項3)。
この場合には、ガスセンサ素子の熱容量を小さくすることができ、早期活性なガスセンサ素子を得ることができる。
また、上記絶縁性保護層は、アルミナを含む絶縁材料からなることが好ましい(請求項4)。
この場合には、絶縁性保護層の絶縁性を確保することができる。
また、上記絶縁性保護層は、アルミナを50重量%以上含む絶縁材料からなることが好ましい(請求項5)。
この場合には、絶縁性保護層の絶縁性を一層向上させることができる。
また、上記絶縁性保護層は、原子層堆積法(Atomic
Layer Epitaxy)により形成することが好ましい(請求項7)。
この場合には、薄膜原子層を、下地の形状に合わせて成膜することができるため、より緻密な絶縁性保護層を形成することができる。
また、上記絶縁性保護層は、アルミナを含む絶縁材料からなることが好ましい。
この場合には、絶縁性に優れた絶縁性保護層を形成することができる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかるガスセンサ素子及びその製造方法につき、図1〜図7を用いて説明する。
本例のガスセンサ素子1は、図1〜図3に示すごとく、平板状の酸素イオン伝導性の固体電解質体11と、該固体電解質体11の先端部における一方の面と他方の面とにそれぞれ設けた被測定ガス側電極121及び基準ガス側電極131とを有する。
該ガスセンサ素子1は、上記固体電解質体11の基端部に設けた被測定ガス側端子123と上記被測定ガス側電極121とを電気的に接続する被測定ガス側リード部122を、上記固体電解質体11の表面に設けてなる。
上記ガスセンサ素子1は、被測定ガスに曝される領域に、上記被測定ガス側リード部122を覆う絶縁性保護層14を設けてなる。
該絶縁性保護層14は、PVD(物理堆積法)により形成した膜である。
絶縁性保護層14は、10nm〜1μmの厚みを有し、アルミナ(Al23)を50重量%以上含む絶縁材料からなる。
また、上記基準ガス側電極131は、固体電解質体11の基端部における上記被測定ガス側端子123と同じ面に形成された基準ガス側端子133と、基準ガス側リード部132によって電気的に接続されている。また、基準ガス側リード部132は、固体電解質体11に設けたスルーホールを介して、固体電解質体11の表裏に連続形成されている。
固体電解質体11の先端部における上記被測定ガス側電極121が配設された面には、図2に示すごとく、開口部を有するスペーサ151と、多孔質拡散抵抗層152と、遮蔽層153とが、順次積層されている。
上記スペーサ151は、固体電解質体11と多孔質拡散抵抗層152との間に、被測定ガスを導入する被測定ガス室161を形成している。該被測定ガス室161に被測定ガス側電極121が配設されている。
上記多孔質拡散抵抗層152は、その端面154から侵入する被測定ガスを透過させて、上記被測定ガス室161に導入することができる。このとき、被測定ガスは、所定の拡散抵抗を受けつつ透過する。
また、上記遮蔽層153及びスペーサ151は、被測定ガスを透過させない程度に緻密に形成されている。
また、上記固体電解質体11における上記基準ガス側電極131が配設された面には、セラミックヒータ2が積層されている。該セラミックヒータ2は、ヒータ基板21と該ヒータ基板21の内部に形成された発熱体22とからなる。そして、上記ヒータ基板21には凹部が形成されており、ヒータ基板21と固体電解質体11との間に、基準ガスを導入する基準ガス室162が形成されている。該基準ガス室162に基準ガス側電極131が形成されている。
なお、上記スペーサ151、多孔質拡散抵抗層152、遮蔽層153、及びヒータ基板21は、それぞれアルミナセラミックにより形成されている。
また、図3に示すごとく、上記被測定ガス側リード部122の形成領域には、スペーサ151、多孔質拡散抵抗層152、及び遮蔽層153は、形成されていない。
そして、被測定ガス側リード部122の表面を含めた固体電解質体11の表面には、絶縁性保護層14が形成されている。該絶縁性保護層14は、図2に示すごとく、遮蔽層153の表面にも形成されているが、多孔質拡散抵抗層152の端面154には形成されていない。
上記ガスセンサ素子1は、図4に示すごとく、ガスセンサ3に内蔵された状態で使用される。
ガスセンサ3は、ガスセンサ素子1を挿嵌保持する絶縁碍子31と、該絶縁碍子31を挿嵌保持するハウジング32と、該ハウジング32の先端側に設けられガスセンサ素子1の先端側を覆う被測定ガス側カバー33と、ハウジング32の基端側に設けられた大気側カバー34とを有する。上記被測定ガス側カバー33には通気孔331が形成されている。
そして、ガスセンサ素子1は、主に、上記絶縁碍子31よりも先端側の領域が、被測定ガスに曝されることとなる。従って、この領域における被測定ガス側リード部122を覆うように、上記絶縁性保護層14が形成されている。
次に、本例のガスセンサ素子1の製造方法につき説明する。
本例の製造方法においては、被測定ガス側電極121、基準ガス側電極131等を表面に形成した固体電解質体11を焼成した後、ガスセンサ素子1における被測定ガスに曝される領域に、PVD法によって成膜することにより、被測定ガス側リード部122を覆う絶縁性保護層14を形成する。
上記固体電解質体11の焼成は、上記スペーサ151、多孔質拡散抵抗層152、遮蔽層153、及びヒータ基板21を積層した後に、この積層体全体について行う。
また、本例において使用するPVD法は、スパッタリング法である。
成膜に当っては、まず、焼成した後の積層体(ガスセンサ素子1)を図5に示すごとく、絶縁碍子31に挿嵌保持させる。この状態で、図6に示すごとく、絶縁碍子31を成膜装置4に固定する。固定方法としては、成膜装置4のチャンバー41内に、積層体(ガスセンサ素子1)の先端側を挿入し、押圧治具42によって絶縁碍子31をチャンバー41に押し付ける方法を採る。押圧治具42とチャンバー41との間にはパッキン43を介在させて、チャンバー41内の気密性を確保している。
また、絶縁碍子31の先端側において露出している被測定ガス側リード部122を、ターゲット44に対向させる。
ターゲット44は、アルミナを50重量%以上含む絶縁材料からなる。
そして、チャンバー41内の真空度を高めた状態において、アルゴン(Ar)等の不活性ガスを導入し、ターゲット44に交流電圧を印加して、プラズマ状態を発生させる。そして、プラズマ化したアルゴンイオンがターゲット44を叩くことにより飛び出したアルミナの微粒子を、ガスセンサ素子1の所定の領域に堆積させる。これにより、絶縁性保護層14を形成する。
なお、図2に示すごとく、多孔質拡散抵抗層152の端面154には、絶縁性保護層14は、形成されない。これは、多孔質拡散抵抗層152は、例えば0.1〜数μm以上の孔径を有する多孔質体であり、スパッタリングにより飛来するアルミナの微粒子の直径は一般に数nm程度と充分に小さく、また絶縁性保護層14の膜厚も小さいため、多孔質拡散抵抗層152の孔を塞ぐほどに堆積することがないからである。
また、仮に多孔質拡散抵抗層152の端面154にアルミナが堆積した場合には、絶縁性保護層14の形成後に端面部近傍のみ研磨することにより、容易に除去することができる。
次に、本例の作用効果につき説明する。
図1、図3、図4に示すごとく、ガスセンサ素子1は、被測定ガスに曝される領域に、被測定ガス側リード部122を覆う絶縁性保護層14を設けてなる。そのため、被測定ガス側リード部14に、被測定ガスが接触することを防ぎ、該被測定ガスに含まれる被毒物質によって被毒することを防ぐことができる。
特に、絶縁性保護層121は、スパッタリングにより形成するため、図7に示すごとく、緻密な薄膜とすることができる。
そのため、絶縁性保護層14に微小貫通孔が形成されることを防ぎ、被測定ガスの侵入を防ぐことができる。
また、絶縁性保護層14はスパッタリングにより形成してあるため、絶縁性保護層14と被測定ガス側リード部122との間に隙間が生じにくく、この隙間に水分等の液体が吸引されることを防ぐことができる。それ故、ガスセンサ素子1の加熱時における被測定ガス側リード部122への悪影響を防ぐことができる。そのため、耐久性に優れたガスセンサ素子1を得ることができる。
また、スパッタリングにより形成される絶縁性保護層14は、厚みを小さくすることができるため、ガスセンサ素子1の熱容量を小さくすることができ、早期活性化を図ることができる。また、ガスセンサ素子1にかかる熱応力を低減することができる。
また、絶縁性保護層14は10nm以上の厚みを有するため、絶縁性保護層14を被測定ガスが通過することを確実に防ぐことができる。
また、上記絶縁性保護層14は1μm以下の厚みを有するため、ガスセンサ素子1の熱容量を小さくすることができ、早期活性なガスセンサ素子1を得ることができる。
また、絶縁性保護層14は、アルミナを50重量%以上含む絶縁材料からなるため、絶縁性保護層14の絶縁性を一層向上させることができる。
以上のごとく、本例によれば、被測定ガス側リード部の耐久性に優れたガスセンサ素子及びその製造方法を提供することができる。
(実施例2)
本例は、図8〜図10に示すごとく、絶縁性保護層14を、CVD法の一種である原子層堆積法により形成した例である。
具体的には、図10に示すごとく、実施例1と同様に、積層体(ガスセンサ素子1)を絶縁碍子31に挿嵌保持させた状態で、成膜装置40に固定する。
次いで、チャンバー41内の真空度を高めると共に、ガスセンサ素子1を約500℃に加熱する。この加熱は、ガスセンサ素子1に積層したセラミックヒータ2に通電することにより行う。即ち、図10に示すごとく、チャンバー41の外部に存在するセラミックヒータ2の端子を電源45に接続し、セラミックヒータ2に通電する。
この状態において、チャンバー41内に原料ガスを流すことにより、ガスセンサ素子1の表面において原料ガスが反応してアルミナ(Al23)を形成し堆積する。
上記原料ガスは、例えば、アルミニウム(Al)或いはアルミニウムの有機化合物と、酸素(O2)或いは水蒸気(H2O)との混合ガスを用いることができる。
以上により、図8、図9に示すごとく、アルミナを堆積させて、絶縁性保護層14を形成する。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合には、薄膜原子層を、下地の形状に合わせて成膜することができるため、より緻密な絶縁性保護層14を形成することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
なお、上記実施例以外にも、絶縁性保護層14を形成する際に、例えば、レーザーアブレーションや放電または光励起を用いたCVD法等の薄膜堆積法を用いることができる。
また、実施例1、2においては、絶縁性保護層14を形成する際には、ガスセンサ素子1を絶縁碍子31に挿嵌保持させた状態(図5)で成膜する方法を示したが、ガスセンサ素子1を単体でチャンバー41内に投入して成膜することもできる。この場合は、例えば被測定ガス側端子123や基準ガス側端子133等、成膜したくない部位をレジスト等でマスキングすることによって保護した状態で、成膜を行うことができる。
実施例1における、ガスセンサ素子の正面図。 図1のA−A線矢視断面図。 図1のB−B線矢視断面図。 実施例1における、ガスセンサの縦断面図。 実施例1における、ガスセンサ素子を絶縁碍子に挿嵌保持させた状態を表す斜視説明図。 実施例1における、絶縁性保護層の形成方法を示す説明図。 実施例1における、絶縁性保護層の成膜状態を示す断面説明図。 実施例2における、ガスセンサ素子の電極部分を通る断面図。 実施例2における、ガスセンサ素子のリード部分を通る断面図。 実施例2における、絶縁性保護層の形成方法を示す説明図。 従来例における、ガスセンサの縦断面図。 従来例における、ガスセンサ素子の正面図。 図12のC−C線矢視断面図。 図12のD−D線矢視断面図。 従来例における、リード保護材の成膜状態を示す断面説明図。
符号の説明
1 ガスセンサ素子
11 固体電解質体
121 被測定ガス側電極
122 被測定ガス側リード部
123 被測定ガス側端子
131 基準ガス側電極
132 基準ガス側リード部
133 基準ガス側端子
14 絶縁性保護層
2 セラミックヒータ
3 ガスセンサ
4、40 成膜装置

Claims (7)

  1. 平板状の酸素イオン伝導性の固体電解質体と、該固体電解質体の先端部における一方の面と他方の面とにそれぞれ設けた被測定ガス側電極及び基準ガス側電極とを有するガスセンサ素子において、
    該ガスセンサ素子は、上記固体電解質体の基端部に設けた被測定ガス側端子と上記被測定ガス側電極とを電気的に接続する被測定ガス側リード部を、上記固体電解質体の表面に設けてなり、
    該ガスセンサ素子は、絶縁碍子によって保持され、該絶縁碍子よりも先端側の領域が被測定ガスに曝されるよう構成されており、
    上記ガスセンサ素子は、上記被測定ガスに曝される領域に形成された上記被測定ガス側リード部を全て覆う絶縁性保護層を設けてなり、
    該絶縁性保護層は、CVD又はPVDにより形成した、微小貫通孔のない緻密な膜であることを特徴とするガスセンサ素子。
  2. 請求項1において、上記絶縁性保護層は、10nm以上の厚みを有することを特徴とするガスセンサ素子。
  3. 請求項1又は2において、上記絶縁性保護層は、1μm以下の厚みを有することを特徴とするガスセンサ素子。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、上記絶縁性保護層は、アルミナを含む絶縁材料からなることを特徴とするガスセンサ素子。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、上記絶縁性保護層は、アルミナを50重量%以上含む絶縁材料からなることを特徴とするガスセンサ素子。
  6. 被測定ガス中の特定ガス濃度を検知する、請求項1に記載のガスセンサ素子を製造する方法において、
    平板状の酸素イオン伝導性の固体電解質体の先端部における一方の面と他方の面とに、それぞれ被測定ガス側電極と基準ガス側電極とを形成し、上記固体電解質体の基端部の表面には被測定ガス側端子を形成し、該被測定ガス側端子と上記被測定ガス側電極との間には、両者を電気的に接続する被測定ガス側リード部を形成し、
    上記固体電解質体を焼成した後、上記ガスセンサ素子における上記被測定ガスに曝される領域に、CVD法又はPVD法によって成膜することにより、上記被測定ガス側リード部を覆う絶縁性保護層を形成することを特徴とするガスセンサ素子の製造方法。
  7. 請求項6において、上記絶縁性保護層は、原子層堆積法により形成することを特徴とするガスセンサ素子の製造方法。
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