JP2004092603A - 内燃機関の燃焼状態推定装置 - Google Patents

内燃機関の燃焼状態推定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】燃焼状態に関係する情報以外の影響を最小限に抑えて、内燃機関の燃焼状態を高い精度で推定する。
【解決手段】内燃機関の燃焼状態を推定する装置であって、クランク角加速度を算出する角加速度算出手段と、往復慣性質量による慣性トルクの平均値が0となるクランク角の区間(TDC〜BDC)におけるクランク角加速度に基づいて内燃機関の燃焼状態を推定する燃焼状態推定手段とを備える。往復慣性質量による慣性トルクが角加速度に与える影響を排除できるため、角加速度に基づいて燃焼状態を正確に推定できる。
【選択図】    図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は内燃機関の燃焼状態推定装置に関し、クランクの回転に関わるパラメータから燃焼状態を推定する装置に適用して好適である。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の運転状態を検出するため、機関運転時の回転数、角速度、角加速度などを検出する方法が用いられている。例えば、特開平9−303243号公報には、燃焼行程内の予め決められた2ヶ所から角加速度を検出し、角加速度の全気筒平均値と気筒別平均値との偏差量に基づいて燃焼状態が最適になるように機関のパラメータを調整する方法が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、機関外部で検出した角加速度は、燃焼状態に起因する情報の他に、駆動部の慣性質量、フリクションなどの様々な情報を含んでいる。このため、角加速度と燃焼状態は必ずしも一致せず、角加速度から燃焼状態を推定した場合、その推定には誤差が含まれることがある。
【0004】
また、同公報に記載された方法では、角加速度の全気筒平均値と気筒別平均値との偏差量に基づいて角加速度を相対的に評価するため、平均値、偏差量を算出するための処理が複雑となる。また、このような相対的評価によって燃焼状態が測定できるのは定常運転時に限られ、運転条件が変動する度に判定のための異なるしきい値を使用するなど、煩雑な処理が必要となる。このため、上記従来の方法では、様々な運転条件に対応させて燃焼状態を推定することはできず、実際の車両運転時を想定して燃焼状態を任意のタイミングで推定することは困難である。
【0005】
この発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであり、燃焼状態に関係する情報以外の影響を最小限に抑えて、内燃機関の燃焼状態を高い精度で推定することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記の目的を達成するため、内燃機関の燃焼状態を推定する装置であって、クランク角加速度を算出する角加速度算出手段と、往復慣性質量による慣性トルクの平均値がほぼ0となるクランク角の区間におけるクランク角加速度に基づいて内燃機関の燃焼状態を推定する燃焼状態推定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、上記の目的を達成するため、請求項1記載の内燃機関の燃焼状態推定装置であって、前記クランク角加速度の前記区間における平均値を求める角加速度平均値算出手段を備え、前記燃焼状態推定手段は、前記平均値に基づいて内燃機関の燃焼状態を推定することを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、上記の目的を達成するため、請求項2記載の内燃機関の燃焼状態推定装置であって、前記区間の両端でのクランク角速度を検出する角速度検出手段を備え、前記角加速度平均値算出手段は、クランク軸が前記区間を回転する際の所要時間と、前記区間の両端でのクランク角速度とから前記平均値を算出することを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、上記の目的を達成するため、請求項1記載の内燃機関の燃焼状態推定装置であって、前記区間におけるクランク角加速度と駆動部の慣性モーメントとに基づいて、前記クランク角加速度に起因して発生する動的な損失トルクを求める損失トルク算出手段を備え、前記燃焼状態推定手段は、前記動的な損失トルクに基づいて内燃機関の燃焼状態を推定することを特徴とする。
【0010】
請求項5記載の発明は、上記の目的を達成するため、請求項4記載の内燃機関の燃焼状態推定装置であって、前記動的な損失トルクの前記区間における平均値を求める損失トルク平均値算出手段を備え、前記燃焼状態推定手段は、動的な損失トルクに関する前記平均値に基づいて内燃機関の燃焼状態を推定することを特徴とする。
【0011】
請求項6記載の発明は、上記の目的を達成するため、請求項4記載の内燃機関の燃焼状態推定装置であって、前記区間における駆動部のフリクショントルクを求めるフリクショントルク算出手段を備え、前記燃焼状態推定手段は、前記動的な損失トルクと、前記フリクショントルクとに基づいて内燃機関の燃焼状態を推定することを特徴とする。
【0012】
請求項7記載の発明は、上記の目的を達成するため、請求項5記載の内燃機関の燃焼状態推定装置であって、前記区間における駆動部のフリクショントルクを求めるフリクショントルク算出手段と、前記フリクショントルクの前記区間における平均値を求めるフリクショントルク平均値算出手段とを備え、前記燃焼状態推定手段は、動的な損失トルクに関する前記平均値とフリクショントルクに関する前記平均値とに基づいて内燃機関の燃焼状態を推定することを特徴とする。
【0013】
請求項8記載の発明は、上記の目的を達成するため、請求項7記載の内燃機関の燃焼状態推定装置であって、前記フリクショントルク平均値算出手段は、前記区間における内燃機関の機関回転数の平均値と前記区間における冷却水温の平均値とに基づいてフリクショントルクに関する前記平均値を求めることを特徴とする。
【0014】
請求項9記載の発明は、上記の目的を達成するため、請求項6〜8のいずれかに記載の内燃機関の燃焼状態推定装置であって、前記フリクショントルクは補機類のフリクショントルクを含むことを特徴とする。
【0015】
請求項10記載の発明は、上記の目的を達成するため、請求項5、7及び8のいずれかに記載の内燃機関の燃焼状態推定装置であって、前記クランク角加速度の前記区間における平均値を求める角加速度平均値算出手段を備え、前記損失トルク平均値算出手段は、クランク角加速度に関する前記平均値と駆動部の慣性モーメントとに基づいて損失トルクに関する前記平均値を求めることを特徴とする。
【0016】
請求項11記載の発明は、上記の目的を達成するため、請求項10記載の内燃機関の燃焼状態推定装置であって、前記区間の両端でのクランク角速度を検出する角速度検出手段を備え、前記角加速度平均値算出手段は、クランク軸が前記区間を回転する際の所要時間と、前記区間の両端でのクランク角速度とからクランク角加速度に関する前記平均値を算出することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいてこの発明のいくつかの実施の形態について説明する。尚、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略する。また、以下の実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0018】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる内燃機関の燃焼状態推定装置及びその周辺の構造を説明するための図である。内燃機関10には吸気通路12および排気通路14が連通している。吸気通路12は、上流側の端部にエアフィルタ16を備えている。エアフィルタ16には、吸気温THA(すなわち外気温)を検出する吸気温センサ18が組みつけられている。また、排気通路14には排気浄化触媒32が配置されている。
【0019】
エアフィルタ16の下流には、エアフロメータ20が配置されている。エアフロメータ20の下流には、スロットルバルブ22が設けられている。スロットルバルブ22の近傍には、スロットル開度TAを検出するスロットルセンサ24と、スロットルバルブ22が全閉となることでオンとなるアイドルスイッチ26とが配置されている。
【0020】
スロットルバルブ22の下流には、サージタンク28が設けられている。また、サージタンク28の更に下流には、内燃機関10の吸気ポートに燃料を噴射するための燃料噴射弁30が配置されている。
【0021】
内燃機関10の各気筒はピストン34を備えている。ピストン34には、その往復運動によって回転駆動されるクランク軸36が連結されている。車両駆動系と補機類(エアコンのコンプレッサ、オルタネータ、トルクコンバータ、パワーステアリングのポンプ等)は、このクランク軸36の回転トルクによって駆動される。クランク軸36の近傍には、クランク軸36の回転角を検出するためのクランク角センサ38が取り付けられている。また、エンジン10のシリンダブロックには、冷却水温を検出する水温センサ42が取り付けられている。
【0022】
図1に示すように、本実施形態の燃焼状態推定装置はECU(Electronic Control Unit)40を備えている。ECU40には、上述した各種センサおよび燃料噴射弁30に加えて、車速SPDを検出する車速センサ44などが接続されている。
【0023】
次に、図1のシステムにより内燃機関10の燃焼状態を推定する方法を具体的に説明する。最初に、燃焼状態の推定に用いる数式について説明する。本実施形態では、以下の(1)式、(2)式を用いて燃焼状態の推定を行う。
【0024】
【数1】
Figure 2004092603
【0025】
(1)式、(2)式において、図示トルクTは、エンジンの燃焼によってクランク軸36に発生するトルクである。ここで、(2)式の右辺は図示トルクTを発生させるトルクを示しており、(1)式の右辺は図示トルクTを消費するトルクを示している。
【0026】
(1)式の右辺において、Jは混合気の燃焼等によって駆動される駆動部材の慣性モーメント、dω/dtはクランク軸36の角加速度、Tは駆動部のフリクショントルク、Tは走行時に路面から受ける負荷トルク、を示している。ここで、J×(dω/dt)はクランク軸36の角加速度に起因する動的な損失トルク(=Tac)である。フリクショントルクTは、ピストン34とシリンダ内壁の摩擦など各嵌合部の機械的な摩擦によるトルクであって、補機類の機械的な摩擦によるトルクを含むものである。負荷トルクTは、走行時の路面状態などの外乱によるトルクである。本実施形態では、シフトギヤをニュートラルの状態にして燃焼状態を推定するため、以下の説明ではT=0とする。
【0027】
また、(2)式の右辺において、Tgasはシリンダの筒内ガス圧によるトルク、Tinertiaはピストン34などの往復慣性質量による慣性トルクを示している。筒内ガス圧によるトルクTgasは、シリンダ内の混合気の燃焼によって発生するトルクである。燃焼状態を正確に推定するためには、筒内ガス圧によるトルクTgasを求める必要がある。
【0028】
(1)式に示されるように、図示トルクTは、角加速度に起因する動的な損失トルクJ×(dω/dt)、フリクショントルクT、及び負荷トルクTの和として求めることができる。しかし、(2)式に示されるように、図示トルクTと筒内ガス圧によるトルクTgasは一致しないため、図示トルクTから燃焼状態を正確に推定することはできない。
【0029】
図2は、(2)式の各トルクとクランク角との関係を示す特性図である。図2において、縦軸は各トルクの大きさを、横軸はクランク角を示しており、図2中の一点鎖線は図示トルクTを、実線は筒内ガス圧によるトルクTgasを、破線は往復慣性質量による慣性トルクTinertiaをそれぞれ示している。ここで、図2は4気筒の場合の特性を示したものであり、図2中のTDC、BDCは、4気筒のうちの1気筒のピストン34が上死点(TDC)、または下死点(BDC)の位置にある場合のクランク角(0°,180°)を示している。内燃機関10が4気筒の場合、クランク軸36が180°回転する度に1気筒づつ爆発行程が行われ、1回の爆発毎に図2中のTDCからBDCまでのトルク特性が繰り返し現れる。
【0030】
図2中の実線に示すように、筒内ガス圧によるトルクTgasは、TDCからBDCの間で急激に増加し、減少する。ここで、Tgasの急激な増加は、爆発工程で燃焼室内の混合気が爆発するためである。爆発後、Tgasは減少し、他の圧縮行程あるいは排気行程にある気筒の影響により、負の値を取る。そのクランク角がBDCに達するとシリンダの容積変化が0となり、これによってTgasは0の値を取る。
【0031】
一方、往復慣性質量による慣性トルクTinertiaは、筒内ガス圧によるトルクTgasとはほとんどあるいは無視できるほど無関係に、ピストン34など往復運動する部材の慣性質量によって発生する慣性トルクである。往復運動する部材は加減速を繰り返しており、Tinertiaはクランクが回転していれば角速度一定の場合であっても常に発生する。図2中の破線に示すように、クランク角がTDCの位置では往復運動する部材は停止しており、Tinertia=0である。クランク角がTDCからBDCに向かって進むと、往復運動する部材が停止状態から運動し始める。この際、これらの部材の慣性によってTinertiaは負の方向に増加する。クランク角が90°近傍に達した時点では、往復運動する部材が所定の速度で運動しているため、これらの部材の慣性によってクランク軸36が回転する。従って、TinertiaはTDCとBDCの間で負の値から正の値へ変わる。その後、クランク角がBDCまで到達すると往復運動する部材は停止し、Tinertia=0となる。
【0032】
(2)式に示されるように、図示トルクTは筒内ガス圧によるトルクTgasと往復慣性質量による慣性トルクTinertiaの和である。このため、図2の一点鎖線に示されるように、TDCとBDCの間では、図示トルクTは混合気の爆発によるTgasの増加によって増加し、一旦減少した後、Tinertiaによって再び増加するという複雑な挙動を示している。
【0033】
しかし、TDCからBDCまでのクランク角180°の区間に着目すると、この区間での往復慣性質量による慣性トルクTinertiaの平均値は0となる。これは、往復慣性質量を有する部材が、クランク角0°〜90°近傍とクランク角90°近傍〜180°で反対の動きをするためである。従って、(1)式および(2)式の各トルクをTDCからBDCまでの平均値として算出すると、往復慣性質量による慣性トルクTinertia=0として計算することができる。これにより、往復慣性質量による慣性トルクTinertiaが図示トルクTに与える影響を排除することができ、正確な燃焼状態を簡単に推定することが可能となる。
【0034】
そして、TDCからBDCまでの区間において各トルクの平均値を求めると、Tinertiaの平均値が0となるため、(2)式から、図示トルクTの平均値と筒内ガス圧によるトルクTgasの平均値とが等しくなる。このため、図示トルクTに基づいて正確に燃焼状態を推定することができる。
【0035】
更に、TDCからBDCまでの区間でクランク軸36の角加速度の平均値を求めると、この区間でのTinertiaの平均値は0であるため、往復慣性質量が角加速度に与える影響を排除して角加速度を求めることができる。従って、燃焼状態のみに起因する角加速度を算出することができ、角加速度に基づいて正確に燃焼状態を推定することが可能となる。
【0036】
次に、(1)式の右辺の各トルクを算出する方法を説明する。最初に、角加速度に起因する動的な損失トルクTac=J×(dω/dt)の算出方法を説明する。図3は、クランク軸36の角加速度を求める方法を示す模式図である。図3に示すように、本実施形態では、クランク軸36の回転の10°毎にクランク角センサ38からクランク角信号が検出される。
【0037】
本実施形態の燃焼状態推定装置は、角加速度に起因する動的な損失トルクTacをTDCからBDCまでの平均値として算出する。このために、本実施形態の装置は、TDCとBDCの2ヶ所のクランク角位置で角速度ω(k),ω(k+1)をそれぞれ求め、同時にクランク軸36がTDCからBDCまで回転する時間Δt(k)を求める。
【0038】
角速度ω(k)を求める際には、例えば図3に示すように、クランク角がTDCの位置から前後10°づつ回転している間の時間Δt(k),Δt10(k)をクランク角センサ38から検出する。そして、時間Δt(k)+Δt10(k)の間にクランク軸36が20°回転しているため、ω(k)=(20/(Δt(k)+Δt10(k)))×(π/180)を演算することによってω(k)[rad/s]を算出できる。同様に、ω(k+1)を算出する際は、クランク角がBDCの位置から前後10°づつ回転している間の時間Δt(k+1),Δt10(k+1)を検出する。そして、ω(k+1)=(20/(Δt(k+1)+Δt10(k+1)))×(π/180)を演算することによってω(k+1)[rad/s]を算出できる。
【0039】
角速度ω(k),ω(k+1)を求めた後は、(ω(k+1)−ω(k))/Δt(k)を演算し、TDCからBDCまでクランク軸36が回転する間の角加速度の平均値を算出する。
【0040】
そして、角加速度の平均値を求めた後は、(1)式の右辺に従って、角加速度の平均値と慣性モーメントJを乗算する。これにより、クランク軸36がTDCからBDCまで回転する間の動的な損失トルクJ×(dω/dt)の平均値を算出できる。なお、駆動部の慣性モーメントJは、駆動部品の慣性質量から予め求めておく。
【0041】
次にフリクショントルクTの算出方法を説明する。図4はフリクショントルクTと内燃機関10の機関回転数(Ne)、冷却水温(thw)との関係を表したマップである。図4において、フリクショントルクT、機関回転数(Ne)、冷却水温(thw)は、TDCからBDCまでクランク軸36が回転した場合の平均値である。また、冷却水温は、thw1→thw2→thw3の順に高温になる。図4に示すように、フリクショントルクTは機関回転数(Ne)が増えると増加し、また冷却水温(thw)が低くなると増加する傾向にある。図4のマップは、機関回転数(Ne)、冷却水温(thw)をパラメータとして可変し、TDCからBDCまでクランク軸36を回転させた際に発生するフリクショントルクTを測定し、その平均値を算出することで予め作成しておく。そして、燃焼状態を推定する際には、TDCからBDCまでの区間における冷却水温の平均値、機関回転数の平均値を図4のマップに当てはめて、フリクショントルクTの平均値を求める。この際、冷却水温は水温センサ42から、機関回転数はクランク角センサ38からそれぞれ検出する。
【0042】
クランク角の変動に伴うフリクショントルクTの挙動は非常に複雑であり、バラツキも大きい。しかし、フリクショントルクTの挙動は主としてピストン34の速度に依存しているため、往復慣性質量による慣性トルクTinertiaの平均値が0となる区間毎のフリクショントルクTの平均値はほぼ一定している。従って、往復慣性質量による慣性トルクTinertiaの平均値が0となる区間(TDC→BDC)毎にフリクショントルクTの平均値を求めることで、複雑な瞬時挙動を示すフリクショントルクTを精度良く求めることができる。また、フリクショントルクTをこの区間毎の平均値とすることで、図4に示すマップを正確に作成することができる。
【0043】
また、上述したようにフリクショントルクTには補機類の摩擦によるトルクが含まれる。ここで、補機類の摩擦によるトルクは、補機類が動作しているか否かによって値が異なる。例えば、補機の1つであるエアコンのコンプレッサには、エンジンの回転がベルト等によって伝達されており、エアコンが実際に動作していない状態であっても摩擦によるトルクが発生している。
【0044】
一方、補機類を動作させた場合、例えばエアコンのスイッチをオン(ON)した場合は、エアコンを動作させていない状態に比べてコンプレッサで消費されるトルクは大きくなる。このため、補機類の摩擦によるトルクが大きくなり、フリクショントルクTの値も増大する。従って、フリクショントルクTを正確に求めるためには、補機類の動作状態を検出し、補機類のスイッチがオン(ON)している場合には、図4のマップから求めたフリクショントルクTの値を補正することが望ましい。
【0045】
なお、極冷間始動時などにおいては、実際にフリクショントルクTが発生している部位の温度と冷却水温との差を考慮して、フリクショントルクTを補正することがより好適である。この場合、冷間始動後の機関始動時間、筒内流入燃料量等を考慮して補正を行うことが望ましい。
【0046】
次に、図5のフローチャートに基づいて、本実施形態の燃焼状態推定装置における処理の手順を説明する。先ず、ステップS1ではクランク角位置がトルク算出タイミングであるか否かを判定する。具体的には、クランク角がTDC+10°以降、BDC+10°以降のいずれの状態にあるか否かを判定する。トルク算出タイミングである場合はステップS2へ進み、トルク算出タイミングでない場合は終了する(END)。
【0047】
次のステップS2では、トルク算出に必要なパラメータを取得する。具体的には、機関回転数(Ne(k)),冷却水温(thw(k)),角速度(ω(k),ω(k+1))、時間(Δt)などの各パラメータを取得する。
【0048】
次のステップS3では、フリクショントルクT(k)を算出する。上述のように、フリクショントルクT(k)は機関回転数(Ne(k))と冷却水温(thw(k))の関数であり、図4のマップからTDCからBDCまでの区間における平均値を求める。
【0049】
次の、ステップS4では、補機類のスイッチがオン(ON)しているか否かを判定する。スイッチがオン(ON)している場合はステップS5へ進み、ステップS3で求めたフリクショントルクT(k)を補正する。具体的には、T(k)に所定の補正係数を乗算したり、T(k)に所定の補正値を加算するなどの方法で補正を行う。ステップS4でスイッチがオフ(OFF)の場合はステップS6へ進む。
【0050】
ステップS6では、角加速度に起因する動的な損失トルクTac(k)を算出する。ここでは、Tac(k)=J×((ω(k+1)−ω(k))/Δt)を演算して、TDCからBDCまでの区間における動的な損失トルクの平均値Tac(k)を算出する。
【0051】
次のステップS7では、図示トルクT(k)を算出する。ここでは、T(k)=Tac(k)+T(k)を演算してT(k)を算出する。なお、ステップS5でT(k)を補正している場合は、補正後のT(k)を用いて演算を行う。ここで得られた図示トルクT(k)は、TDCからBDCまでの区間の平均値である。
【0052】
そして、TDCからBDCまでの区間では、往復慣性質量による慣性トルクTinertiaの平均値=0であるため、式(2)より、求めた図示トルクT(k)は筒内ガス圧によるトルクTgas(k)となる。
【0053】
図6は、算出した図示トルクT(k)(=Tgas(k))と各気筒の各行程との関係を示す模式図である。図6に示すように、内燃機関10が#1〜#4の4気筒で構成される場合、クランク軸36の180°回転毎に#1、#3、#4、#2の順で爆発行程が行われる。爆発行程毎、すなわちクランク角180°毎に図示トルクを順次算出していくと、図6に示すように、図示トルクT(k)は#1の気筒の爆発に対応する。同様に、図示トルクT(k−2)は#4の気筒の爆発に、図示トルクT(k−1)は#2の気筒の爆発に、図示トルクT(k+1)は#3の気筒の爆発に、図示トルクT(k+2)は#4の気筒の爆発に、それぞれ対応する。
【0054】
ここで、図示トルクT(k)が発生した行程に着目すると、#1は爆発行程、#3は圧縮行程、#4は吸気行程、#2は排気行程となっている。ここで、圧縮、吸気、排気行程のトルクは、爆発行程で発生する筒内ガス圧によるトルクに比べて非常に小さいため、図示トルクTは#1の爆発により発生した筒内ガス圧によるトルクTgasとみなすことができる。従って、図示トルクをT(k−2),T(k−1),T,T(k+1),T(k+2)の順に算出することで、#4、#2、#1、#3、#4の順に各気筒の爆発による筒内ガス圧によるトルクTgasを算出することができる。これにより、各気筒の燃焼状態を推定することができる。
【0055】
図7は、算出した図示トルクT(k)(=Tgas(k))と、始動直後からのピストン34の往復運動回数(ストローク数)を示す特性図である。この特性図は、#1〜#4の各気筒の爆発行程が順次行われた際に、爆発行程毎に推定した図示トルクT(k)をプロットしたものである。本実施形態の燃焼状態推定装置では、往復慣性質量による慣性トルクTinertiaの影響を排除し、また、マップを用いてフリクショントルクTを精度よく求めることができるため、筒内ガス圧によるトルクTgasを絶対値で正確に推定することができる。従って、始動直後などの定常運転時以外であっても、絶対値のトルクに基づいて燃焼状態の良否を正確に判定することが可能となる。図7の結果によれば、始動直後の30ストローク近辺までは、図示トルクT(k)に若干のバラツキが生じており、燃焼状態が良好でないことが判別できる。
【0056】
図8(A)〜(D)は図7の結果を各気筒別に表示した特性図である。このように、気筒毎に図示トルクTを表示することによって各気筒の燃焼状態を推定することができる。この結果によれば、図8(C)に示す#4の気筒で始動直後に図示トルクTが得られていない。従って、#4の気筒の燃焼状態が良好でないことが瞬時に判別できる。
【0057】
なお、上述した例では、TDCとBDCにおける角速度から角加速度による動的な損失トルクTacを求めたが、TDCからBDCまでの区間を更に複数の区間に分割し、分割した各区間毎に角加速度による動的な損失トルクを求め、これらの損失トルクを平均して180°毎の損失トルクTacを求めても良い。例えば、TDCからBDCまでのクランク角を30°毎に6等分し、30°毎に動的な損失トルクを求めて平均化処理することで、TDC−BDC間の動的な損失トルクTacの平均値を求めても良い。これにより、クランク角速度の検出箇所をより多くすることができ、クランク角検出誤差を最小限に抑えることが可能となる。
【0058】
また、上述した例では、往復慣性質量による慣性トルクTinertiaの平均値が0となる区間を180°に設定したが、Tinertiaの平均値が0となる区間をより広く設定しても良い。4気筒の内燃機関の場合、往復慣性質量による慣性トルクTinertiaの平均値が0となる区間の最少単位が180°であるため、180°の整数倍でTinertiaの平均値が0となる区間を設定することができる。例えば推定したトルクによってトルク制御を行う場合など、図示トルクTを推定する頻度が低くても構わない場合には、360°、720°などの、より広い角度範囲に設定しても構わない。
【0059】
なお、上述した例では、4気筒の内燃機関に本発明を適用したが、4気筒以外の内燃機関であっても往復慣性質量によるトルクTinertiaの平均値が0となる区間を求めることで、4気筒の場合と同様に燃焼状態を推定することができる。図9は、4気筒以外の内燃機関におけるトルク特性を示す図であって、図2と同様に(2)式の各トルクとクランク角との関係を示す特性図である。ここで、図9(A)は単気筒の場合を、図9(B)は6気筒の場合をそれぞれ示している。
【0060】
図9(A)に示すように、単気筒の場合はクランク角720°毎に1回の爆発行程が行われ、筒内ガス圧によるトルクTgasは1回の爆発毎に増加、減少を繰り返す。そして、クランク角360°〜540°の区間で往復慣性質量によるトルクTinertia(点線)の平均値は0となる。従って、この区間毎に角加速度、図示トルクを求めることで、燃焼状態を正確に推定することができる。
【0061】
図9(B)に示す6気筒の場合も同様である。6気筒の場合は、クランク角720°毎に6回の爆発行程が行われるため、筒内ガス圧によるトルクTgasはクランク角120°毎に増加、減少を繰り返す。そして、クランク角0°〜120°の区間で往復慣性質量による慣性トルクTinertiaの平均値は0となる。従って、クランク角120°毎に角加速度、図示トルクを求めることで往復慣性質量による影響を排除することができ、燃焼状態を正確に推定することができる。1サイクルのクランク回転角は720°であるため、特に多気筒の内燃機関の場合、(720°/気筒数)を演算して得られた角度範囲をTinertiaの平均値が0となる区間の最少単位とすることができる。
【0062】
オフセットクランクを有する内燃機関の場合は、オフセットクランクを有していない内燃機関と比べるとTinertiaの平均値が0となる区間が若干変動する。例えば4気筒のオフセットクランクの場合は、TDCからBDCまでのクランク角が180°よりも若干大きな値となる。しかし、この場合であっても、TDCからBDCまでの区間において往復慣性質量による慣性トルクTinertiaの平均値は0である。従って、オフセットクランクを有する内燃機関であっても、Tinertiaの平均値が0となる区間で角加速度、図示トルクを求めることができ、燃焼状態を正確に推定することができる。なお、TDCからBDCまでのクランク角が180°よりも若干大きな値を取るオフセットクランクの場合に、クランク角0°〜180°の区間で図示トルクを計算しても、慣性トルクTinertiaの平均値は完全には0ではないものの、その影響は極めて小さい。従って、オフセットクランクの場合であっても、クランク角が0°〜180°の区間におけるクランク角加速度に基づいて、内燃機関の燃焼状態を推定しても良い。
【0063】
なお、上述した例では、往復慣性質量による慣性トルクTinertiaの平均値が0となる区間で、クランク角加速度、損失トルク、フリクショントルクの平均値を算出したが、平均値以外の情報、例えばトルクの積算値をこの区間で算出しても良い。この区間ではTinertiaの影響が排除されているため、積算値などの他のパラメータを用いても燃焼状態を正確に推定することができる。
【0064】
また、上述した例では、負荷トルクTl=0として燃焼状態を推定したが、傾きセンサなどの情報に基づいて負荷トルクTを求め、図示トルクTの推定に用いることで、車両走行時の全運転領域で燃焼状態を推定することが可能となる。これにより、例えば冷間始動時に負荷変化に起因する冷間ヘジテーション(始動時のもたつき)が発生した場合であっても、燃焼状態を確実に推定することが可能となる。
【0065】
以上説明したように、本実施形態の燃焼状態推定装置によれば、往復慣性質量による慣性トルクTinertiaの平均値が0となる区間でクランク軸36の角加速度の平均値を算出するようにしたため、Tinertiaが角加速度に与える影響を排除することができ、燃焼状態に対応した情報のみから角加速度、及び角加速度による動的な損失トルクTacを求めることができる。また、往復慣性質量による慣性トルクTinertiaの平均値が0となる区間においてフリクショントルクの平均値を求めるようにしたため、瞬間的なフリクション挙動に影響を受けることなく、正確にフリクショントルクTを求めることができる。従って、燃焼状態に対応した図示トルクTの絶対値を高い精度で求めることができ、図示トルクTに基づいて燃焼状態を正確に推定することが可能となる。
【0066】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように構成されているので、以下に示すような効果を奏する。
【0067】
請求項1記載の発明によれば、往復慣性質量による慣性トルクの平均値がほぼ0となる区間の角加速度に基づいて燃焼状態を推定するようにしたため、往復慣性質量による慣性トルクが角加速度に与える影響を排除することができる。従って、角加速度に基づいて燃焼状態を正確に推定することが可能となる。
【0068】
請求項2記載の発明によれば、往復慣性質量による慣性トルクの平均値が0となる区間におけるクランク角加速度の平均値を算出するようにしたため、この平均値に基づいて燃焼状態を正確に推定することが可能となる。
【0069】
請求項3記載の発明によれば、往復慣性質量による慣性トルクの平均値が0となる区間をクランク軸が回転する際の所要時間と、区間の両端でのクランク角速度とを用いて、この区間におけるクランク角加速度の平均値を正確に算出することができる。
【0070】
請求項4記載の発明によれば、往復慣性質量による慣性トルクの平均値が0となる区間でのクランク角加速度と駆動部の慣性モーメントとから角加速度による動的な損失トルクを求めるようにしたため、動的な損失トルクに基づいて燃焼状態を推定することが可能となる。
【0071】
請求項5記載の発明によれば、往復慣性質量による慣性トルクの平均値が0となる区間における動的な損失トルクの平均値を算出するようにしたため、この平均値に基づいて燃焼状態を正確に推定することが可能となる。
【0072】
請求項6記載の発明によれば、動的な損失トルクとフリクショントルクから燃焼により発生したトルクの絶対値を求めることができるため、燃焼状態をより正確に推定することができる。
【0073】
請求項7記載の発明によれば、往復慣性質量による慣性トルクの平均値が0となる区間におけるフリクショントルクの平均値を算出するようにしたため、フリクショントルクの瞬間的な挙動による影響を排除できる。従って、この区間におけるフリクショントルクを正確に求めることができる。
【0074】
請求項8記載の発明によれば、往復慣性質量による慣性トルクの平均値が0となる区間における機関回転数と冷却水温の平均値に基づいてフリクショントルクを算出するようにしたため、この区間におけるフリクショントルクを正確に算出することができる。
【0075】
請求項9記載の発明によれば、補機類のフリクショントルクを考慮してフリクショントルクを正確に求めることができる。
【0076】
請求項10記載の発明によれば、往復慣性質量による慣性トルクの平均値が0となる区間におけるクランク角加速度の平均値から、損失トルクに関する平均値を正確に求めることが可能となる。
【0077】
請求項11記載の発明によれば、往復慣性質量による慣性トルクの平均値が0となる区間をクランク軸が回転する際の所要時間と、区間の両端でのクランク角速度とを用いて、この区間におけるクランク角加速度の平均値を正確に算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかる内燃機関の燃焼状態推定装置及びその周辺の構造を説明するための図である。
【図2】図示トルク、筒内ガス圧によるトルク及び往復慣性質量による慣性トルクと、クランク角との関係を示す特性図である。
【図3】クランク軸の角加速度を求める方法を示す模式図である。
【図4】フリクショントルクと機関回転数及び冷却水温との関係を表すマップを示す模式図である。
【図5】燃焼状態推定装置における処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】図示トルクT(k)と各気筒の各行程との関係を示す模式図である。
【図7】図示トルクの推定結果を示す特性図である。
【図8】図7の結果を各気筒別に表示した特性図である。
【図9】単気筒、6気筒の場合のトルク特性を示す特性図である。
【符号の説明】
10 内燃機関
34 ピストン
36 クランク軸
38 クランク角センサ
40 ECU
42 水温センサ

Claims (11)

  1. 内燃機関の燃焼状態を推定する装置であって、
    クランク角加速度を算出する角加速度算出手段と、
    往復慣性質量による慣性トルクの平均値がほぼ0となるクランク角の区間におけるクランク角加速度に基づいて内燃機関の燃焼状態を推定する燃焼状態推定手段と、
    を備えたことを特徴とする内燃機関の燃焼状態推定装置。
  2. 前記クランク角加速度の前記区間における平均値を求める角加速度平均値算出手段を備え、
    前記燃焼状態推定手段は、前記平均値に基づいて内燃機関の燃焼状態を推定することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃焼状態推定装置。
  3. 前記区間の両端でのクランク角速度を検出する角速度検出手段を備え、
    前記角加速度平均値算出手段は、クランク軸が前記区間を回転する際の所要時間と、前記区間の両端でのクランク角速度とから前記平均値を算出することを特徴とする請求項2記載の内燃機関の燃焼状態推定装置。
  4. 前記区間におけるクランク角加速度と駆動部の慣性モーメントとに基づいて、前記クランク角加速度に起因して発生する動的な損失トルクを求める損失トルク算出手段を備え、
    前記燃焼状態推定手段は、前記動的な損失トルクに基づいて内燃機関の燃焼状態を推定することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃焼状態推定装置。
  5. 前記動的な損失トルクの前記区間における平均値を求める損失トルク平均値算出手段を備え、
    前記燃焼状態推定手段は、動的な損失トルクに関する前記平均値に基づいて内燃機関の燃焼状態を推定することを特徴とする請求項4記載の内燃機関の燃焼状態推定装置。
  6. 前記区間における駆動部のフリクショントルクを求めるフリクショントルク算出手段を備え、
    前記燃焼状態推定手段は、前記動的な損失トルクと、前記フリクショントルクとに基づいて内燃機関の燃焼状態を推定することを特徴とする請求項4記載の内燃機関の燃焼状態推定装置。
  7. 前記区間における駆動部のフリクショントルクを求めるフリクショントルク算出手段と、
    前記フリクショントルクの前記区間における平均値を求めるフリクショントルク平均値算出手段とを備え、
    前記燃焼状態推定手段は、動的な損失トルクに関する前記平均値とフリクショントルクに関する前記平均値とに基づいて内燃機関の燃焼状態を推定することを特徴とする請求項5記載の内燃機関の燃焼状態推定装置。
  8. 前記フリクショントルク平均値算出手段は、前記区間における内燃機関の機関回転数の平均値と前記区間における冷却水温の平均値とに基づいてフリクショントルクに関する前記平均値を求めることを特徴とする請求項7記載の内燃機関の燃焼状態推定装置。
  9. 前記フリクショントルクは補機類のフリクショントルクを含むことを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の内燃機関の燃焼状態推定装置。
  10. 前記クランク角加速度の前記区間における平均値を求める角加速度平均値算出手段を備え、
    前記損失トルク平均値算出手段は、クランク角加速度に関する前記平均値と駆動部の慣性モーメントとに基づいて損失トルクに関する前記平均値を求めることを特徴とする請求項5、7及び8のいずれかに記載の内燃機関の燃焼状態推定装置。
  11. 前記区間の両端でのクランク角速度を検出する角速度検出手段を備え、
    前記角加速度平均値算出手段は、クランク軸が前記区間を回転する際の所要時間と、前記区間の両端でのクランク角速度とからクランク角加速度に関する前記平均値を算出することを特徴とする請求項10記載の内燃機関の燃焼状態推定装置。
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