JP2004091736A - 光学活性ポリシラン、光学活性膜、および固体薄膜の光学特性の制御方法 - Google Patents

光学活性ポリシラン、光学活性膜、および固体薄膜の光学特性の制御方法 Download PDF

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Michiya Fujiki
藤木 道也
Masashi Kunitake
国武 雅司
Akihiro Ohira
大平 昭博
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    • C08G77/60Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule in which all the silicon atoms are connected by linkages other than oxygen atoms

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Abstract

【課題】紫外・可視・近赤外域の幅広い範囲に高効率で大きな円二色性信号を示す光学活性ポリシランを提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表わされる光学活性ポリシランである。
【化1】
Figure 2004091736

(前記一般式(1)中、RとRとは、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と(S)−3−メチルペンチル基との組み合わせである。Rは炭素数3以上20以下で主鎖から1ないし4番目に分岐した構造を有するアルキル基、Rは炭素数2以上22以下の直鎖状アルキルエーテル基、または炭素数2以上22以下の直鎖状アルキル基である。xは0.01以上0.99以下であり、nは10以上100000以下である。)
【選択図】  なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
光学活性ポリシラン、光学活性膜、および固体薄膜の光学活性の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
21世紀の情報通信において、大量のデジタル情報を簡便に、高速に、安価に、軽量のメディアに記録する超小型の記録方式の登場が待ち望まれている。家電業界においては、デジタル放送の本格的な営業放送に向けて、例えば、デジタルビデオ、DVD−RAM、ハードディスク磁気記録などデジタル情報記録デバイスが、今後急速に伸びていくと予測されている。
【0003】
MO方式では、光磁気書込み前後で0.15゜程度の微少な光カー回転角変化(光学活性の変化角)が生じる。このため、良好なコントラスト/ノイズ比を達成するためには、反射鏡をメディア裏面に形成し、光磁気書込み前後で0.3゜程度に増幅したカー回転角変化を利用することが必要である。0.3゜という小さな回転角変化を検出するため、MO方式では磁気ヘッドに比べて精密で大型の検出機構を必要とする。MO方式の読出し・書込み速度は、30ミリ秒程度であり、磁気記録のそれに比べて3〜5倍ほど遅い。その理由の一つは、ビームスプリッターを含む検出ヘッド部が重く大きいことにあり、サーボトラック速度も遅くなるためとされている。また、レーザー光源と磁気ヘッドを二つ用意する必要があり、装置全体の小型化には限界がある。
【0004】
光書込みと光読出し、更には光消去が可能であるとともに、書込み前後で0.3゜よりも非常に大きな旋光度変化を伴なう薄膜材料が実現すれば、光学活性を利用したオール光記録方式の実現に一歩近づく。その結果、記録装置の小型化が図れるのみならず、ハードディスクに匹敵する高速での書込み読出しが可能となる。
【0005】
現在、光記録材料として、無機磁性体薄膜の光磁気記録(MO)や無機薄膜の相転移記録(PD)などが知られ、こうした原理を用いたストレージデバイス(記録材料)が市販されている。光読出しのストレージ密度は、使用するレーザー波長の2乗に逆比例して増大する。したがって、短波長紫外固体レーザー、例えば、次世代の光源と称される紫外370〜430nmに発振波長を有する(株)日亜化学のGaNレーザー素子を使用することによって、現行のDVD−RAM(635、650nmのレーザー光源)よりも数倍も大容量の記録媒体を実現できる可能性がある。また将来、より短波長のレーザー光源(例えばGaNレーザーの倍波である波長185〜215nm)に対応した材料が実現すれば、現行のDVD−RAM(635、650nmのレーザー光源)よりも十数倍も高密度で記録を行なうことが可能となる。
【0006】
一方、通信用の光ネットワークは、1300、1550nmを中心波長とするレーザー光源、検出器、および低損失窓域である光ファイバーで構成されており、その波長帯域は1300、1550nmである。
【0007】
紫外・可視・近赤外域の幅広い範囲にわたって、ある外部からの刺激に応答して、新規吸収の出現・消失を生じるならば、光記録材料としての用途が開けることが期待できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の一つの目的は、紫外・可視・近赤外域の幅広い範囲に高効率で大きな円二色性信号を示す光学活性ポリシラン、およびこれを用いた光学活性膜を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、紫外・可視・近赤外域の幅広い範囲に対応した適切な光源に対して、固体薄膜の光学活性を制御する方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様にかかる光学活性ポリシランは、下記一般式(1)で表わされることを特徴とする。
【0011】
【化4】
Figure 2004091736
(前記一般式(1)中、RとRとは、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と(S)−3−メチルペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と(R)−3−メチルペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基とイソペンチル基、(R)−3,7−ジメチルオクチル基とイソペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と2−エチルブチル基、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と2−エチルブチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と2−シクロペンチルエチル基、または、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と2−シクロペンチルエチル基のいずれかの組み合わせである。Rは炭素数3以上20以下で主鎖から1ないし4番目に分岐した構造を有するアルキル基、Rは炭素数2以上22以下の直鎖状アルキルエーテル基、または炭素数2以上22以下の直鎖状アルキル基である。xは0.01以上0.99以下であり、nは10以上100000以下である。)
本発明の一態様にかかる光学活性膜は、下記一般式(1)で表わされるポリシランを含有することを特徴とする。
【0012】
【化5】
Figure 2004091736
(前記一般式(1)中、RとRとは、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と(S)−3−メチルペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と(R)−3−メチルペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基とイソペンチル基、(R)−3,7−ジメチルオクチル基とイソペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と2−エチルブチル基、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と2−エチルブチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と2−シクロペンチルエチル基、または、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と2−シクロペンチルエチル基のいずれかの組み合わせである。Rは炭素数3以上20以下で主鎖から1ないし4番目に分岐した構造を有するアルキル基、Rは炭素数2以上22以下の直鎖状アルキルエーテル基、または炭素数2以上22以下の直鎖状アルキル基である。xは0.01以上0.99以下であり、nは10以上100000以下である。)
本発明の一態様にかかる固体薄膜の光学活性の制御方法は、
下記一般式(1)で表わされ螺旋反転を示す光学活性ポリシランを含有する薄膜を、前記螺旋反転が生じる温度以下で基板上に形成する工程、
前記薄膜を加熱することにより、前記薄膜の円偏光の強度を減少させる工程、および
前記薄膜を冷却することにより、前記薄膜の円偏光の強度を増加させる工程
を具備することを特徴とする。
【0013】
【化6】
Figure 2004091736
(前記一般式(1)中、RとRとは、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と(S)−3−メチルペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と(R)−3−メチルペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基とイソペンチル基、(R)−3,7−ジメチルオクチル基とイソペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と2−エチルブチル基、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と2−エチルブチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と2−シクロペンチルエチル基、または、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と2−シクロペンチルエチル基のいずれかの組み合わせである。Rは炭素数3以上20以下で主鎖から1ないし4番目に分岐した構造を有するアルキル基、Rは炭素数2以上22以下の直鎖状アルキルエーテル基、または炭素数2以上22以下の直鎖状アルキル基である。xは0.01以上0.99以下であり、nは10以上100000以下である。)
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、光学活性なモノマーと光学不活性なモノマーとを共重合させてなる前記一般式(1)で表わされる化合物は、優れた光学特性を有することを見出した。かかるコポリマーは、溶液中において所定の温度で螺旋反転を起こし、このコポリマー溶液から形成される固体薄膜の光学特性は、キャスト温度に応じて変化する。具体的には、螺旋反転温度より高い温度でキャストした場合と、螺旋反転温度より低い温度でキャストした場合とでは、得られる固体薄膜の光学活性の符号が反転する。さらに、螺旋反転温度より低い温度でキャストしてなる固体薄膜は、加熱・冷却を繰り返すことによって、光学活性の強度をほぼ可逆的に変化させることができる。本発明は、こうした知見に基づいてなされたものである。
【0015】
前記一般式(1)において、RとRとは、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と(S)−3−メチルペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と(R)−3−メチルペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基とイソペンチル基、(R)−3,7−ジメチルオクチル基とイソペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と2−エチルブチル基、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と2−エチルブチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と2−シクロペンチルエチル基、または、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と2−シクロペンチルエチル基のいずれかの組み合わせである。こうしたRおよびRを有する第1の繰り返し単位は、光学活性を有する。RとRとは、例えば、(S)−3,7−ジメチルオクチル基とイソプロピル基、あるいは(R)−3,7−ジメチルオクチル基とイソプロピル基といった組み合わせとすることもできる。
【0016】
前記一般式(1)におけるRは、炭素数3以上20以下の分岐したアルキル基である。らせん−らせん反転特性を効果的に制御するために、Rとして導入されるアルキル基は分岐していなければならない。らせん反転構造の適度な固定化効果を得るために、分岐は主鎖から1番目ないし4番目の炭素原子に存在し、好ましくは主鎖から2番目の炭素原子に存在する。また、Rが過剰に長い場合には、原料モノマーの蒸留温度が非常に高くなり、蒸留精製が著しく困難になる。こうした不都合を避けるため、炭素数は20以下に規定される。具体的には、Rとしては、イソプロピル基、イソブチル基、2−エチルブチル基、イソペンチル基、および2−シクロペンチルエチル基等が挙げられる。より少量の導入率でらせん反転構造を効果的に制御するには、イソブチル基が特に好ましい。
【0017】
として前記一般式(1)に導入されるアルキル基またはアルキルエーテル基は、炭素数2以上22以下の直鎖状である。Rが長すぎる場合には、原料モノマーの蒸留温度が非常に高くなり、蒸留精製が著しく困難になる。こうした不都合を避けるため、炭素数は22以下に規定される。アルキル基としては、例えばC、n−C、n−C、n−C11、n−C13、n−C15、n−C17、n−C19、n−C1021、n−C1123、n−C1225、n−C1327、n−C1429、n−C1531、n−C1633、n−C1735、n−C1837、n−C1939、n−C2041、n−C2143およびn−C2245等が挙げられる。アルキルエーテル基としては、エーテル酸素が少なくとも1つ含有された化合物であれば特に限定されず、例えば(CHO(CHOC、および(CHO(CHCHO)OC等が挙げられる。
【0018】
とRとは適宜組み合せて選択することができる。例えば、Rがイソブチル基の場合には、Rとしては、6,9,12−トリオキサテトラデシル基またはデシル基が好ましいが、基本的には直鎖構造であればこれに限定されるものではない。
【0019】
こうしたRとRとを有する第2の繰り返し単位は、光学不活性である。前記一般式(1)で表わされるコポリマーの組成を最適化することによって、得られる薄膜の光学活性の強度を変化させ、符号を反転するといった特性を付与できる。一般式(1)で表わされるコポリマーの螺旋反転温度は、xの値を変化させることによって非線形的に上昇する。例えば、一般式(1)で表わされるコポリマーのイソオクタン溶液中における螺旋反転温度は、2℃より高い温度から100℃まで制御することができる。ただし、前記一般式(1)中における第2の繰り返し単位の割合が過剰に多い場合には、コポリマー全体としての光学活性反転特性が著しく損なわれたり、消失したり、あるいは反転特性が非常に幅広くなるおそれがある。したがって、xは0.5以下であることが好ましく、0.25以下であることがより好ましい。
【0020】
また、前記一般式(1)において、nは10以上1000000以下であり、好ましくは20以上100000以下である。前記一般式(1)で表わされる化合物の分子量が小さすぎる場合には、薄膜の形成が困難となり、一方、分子量が大きすぎる場合には、溶解性や溶液粘度が著しく上昇して、製膜性が損なわれるおそれがある。
【0021】
前記一般式(1)で表わされるコポリマーは、例えば、RSiClとRSiClとの2種類の非対称型置換ジクロロシランモノマーを用いて合成することができる。こうしたジクロロシランモノマーは、以下に示す反応式(i)〜(iv)にしたがって合成される。
【0022】
【化7】
Figure 2004091736
【0023】
上記反応式中、XはClまたはBr、THFはテトラヒドロフラン、EtOはジエチルエーテルを示す。R’およびR’’は、それぞれRおよびR、またはRおよびRである。
【0024】
以下、具体例を示して本発明をさらに詳細に説明する。
【0025】
(実施例1)
光学活性ポリシリコンコポリマーとして、下記化学式で表わされるコポリマー(RS−Oxa(95:5))を準備した。
【0026】
【化8】
Figure 2004091736
この化合物は、以下のような手法により合成したものである。
【0027】
まず、反応容器内を十分に脱水脱気し、アルゴンガス置換した後、金属ナトリウム1.66g、ジグライム(ジエチレングリコールジメチルエーテル)0.3ml、およびトルエン12mlをフラスコに収容した。油浴温度110℃において、(R)−3,7−ジメチルオクチル−(S)−3−メチルペンチルジクロロシラン(Mw325)8.7g(95モル%)と、6,9,12−トリオキサテトラデシルイソブチルジクロロシラン(Mw359)1.1g(5モル%)との混合物を少量ずつ滴下してナトリウムを活性化させた。その後、油浴温度を90℃に下げ、残りのジクロロシランモノマーを一気に滴下した。反応時間は3時間である。
【0028】
その後、反応溶液内にエチルアルコールを加え、未反応のナトリウムを処理した後、エチルアルコールおよび水で十分洗浄し、吸引濾過により白色の固体生成物を得た。さらに、生成物をトルエン中に再溶解し、溶液を濾過して不溶物を除去した後、イソプロパノール、エチルアルコールを用い分別再沈殿を行なって精製した。生じた白色沈殿を遠心分離機で回収し、90℃で5時間真空乾燥した。収量は4.5gであり、収率はジクロロシランモノマー換算で46%であった。
【0029】
コポリマー(RS−Oxa(95:5))の重量平均分子量(Mw)は3.4×10であり、分子量分布(Mw/Mn)は、50.8であった。重量平均分子量は、1,000以上10の範囲内で適宜選択することができ、10以下がより好ましい。
【0030】
このコポリマーを、イソオクタンに溶解して、5.0×10−3mol%の溶液を調製し、得られた溶液をスピンコート法によりクオーツ基板上に塗布して、薄膜を形成した。溶媒としては、イソオクタン以外にベンゼン、トルエン、THF、およびクロロホルム等を用いることができ、基板としては、ITO基板、グラファイト基板、および無機基板等を用いてもよい。
【0031】
基板温度は、20℃および50℃の2種類とし、キャスト温度は5℃および30℃の2種類とした。得られた薄膜の円偏光の強度(CD)を図1のグラフに示す。
【0032】
図1に示されるように、5℃でキャストした場合には、320nm付近に正のコットンCD吸収帯が観測された。一方、30℃でキャストした場合には、320nm付近に負のコットンCD吸収帯が観測された。いずれの場合も、基板温度には依存しない。このことから、5℃でキャストした場合と30℃でキャストした場合とで、(RS−Oxa(95:5))を含有する薄膜の光学活性の符号を反転できることが確認された。
【0033】
図2のグラフには、前記化合物(RS−Oxa(95:5))のイソオクタン溶液の紫外吸収(UV)スペクトルおよび円二色吸収スペクトルを示す。グラフ中、縦軸(左側)εは、モノマー繰り返し単位当たりの吸光係数であり、縦軸(右側)Δεは、モノマー繰り返し単位当たりの円二色吸収強度である。溶液中における前記化合物の濃度は2×10−5mol%とし、溶液の温度は、−10℃、0℃、10℃、および40℃の4種類とした。
【0034】
UVスペクトルを比較すると、溶液温度が−10℃の場合には、320nm付近に吸収極大(λmax)が存在している。溶液温度が高くなるにしたがってλmaxは長波長側にシフトし、40℃では330nm付近にλmaxが存在している。これは、コポリマー(RS−Oxa(95:5))の吸収スペクトルが、イソオクタン中で顕著な温度依存性を示すこと、すなわちサーモクロミズムを示すことを表わしている。
【0035】
一方、円二色吸収スペクトルは、−10℃および0℃では320nm付近に正のコットンCD吸収帯が観測された。10℃および40℃では325nm付近に負のコットンCD吸収帯が観測された。これらの温度において、コポリマー(RS−Oxa(95:5))の螺旋巻き性が異なることがわかる。
【0036】
コポリマー(RS−Oxa(95:5))のイソオクタン溶液について非対称性因子の温度依存性を測定し、得られた結果を図3のグラフに示す。図3には、組成を85:15に変更したコポリマー(RS−Oxa(85:15))、およびRSホモポリマーについての結果も合わせて示してある。
【0037】
なお、コポリマー(RS−Oxa(85:15))は、原料としてのジクロロシランモノマーのモル比を85:15に変更した以外は、前述の(RS−Oxa(95:5))の場合と同様の手法により合成し、RSホモポリマーは6,9,12−トリオキサテトラデシルイソブチルジクロロシランを用いない以外は前述と同様にして得た。
【0038】
図3の結果から、非対称性因子は、温度の上昇とともに低下することがわかる。さらに、非対称性因子が0となる温度は、ポリマーの組成に応じて大きく変化することが明らかとなった。具体的には、コポリマー(RS−Oxa(95:5))は8℃付近、コポリマー(RS−Oxa(85:15))は38℃付近、RSホモポリマーは2℃付近で、非対称性因子が0となる。すなわち、各ポリマーは、それぞれの温度において螺旋反転が生じる。
【0039】
すでに図1のグラフに示したように、コポリマー(RS−Oxa(95:5))の溶液を5℃でキャストしてなる薄膜は、正のコットンCD吸収帯を示し、30℃でキャストしてなる薄膜は負のコットンCD吸収帯を示す。すなわち、螺旋反転温度より低温でキャストすることによって、得られる薄膜の光学活性の符号を反転することができる。
【0040】
コポリマー(RS−Oxa(95:5))、およびコポリマー(RS−Oxa(85:15))をそれぞれイソオクタンに溶解して、2×10−5mol%の溶液を調製した。各溶液の紫外吸収スペクトルおよび円二色吸収スペクトルの温度依存性を調べ、その結果を図4のグラフに示す。図4の結果から、紫外吸収強度および円偏光の強度は、いずれも温度の上昇とともに減少する傾向があることがわかる。
【0041】
前述のコポリマー(RS−Oxa(95:5))、コポリマー(RS−Oxa(85:15))、およびRSホモポリマーの右螺旋構造体および左螺旋構造体の含有率は、温度に依存して図5のグラフに示すように変化する。
【0042】
(実施例2)
下記化学式で表わされるコポリマー(RS−Oxa(85:15))を準備した。
【0043】
【化9】
Figure 2004091736
【0044】
コポリマー(RS−Oxa(85:15))の重量平均分子量(Mw)は8.1×10であり、分子量分布(Mw/Mn)は3.61である。
【0045】
このコポリマーをイソオクタンに溶解して5.0×10−3mol%の溶液を調製した、得られた溶液をスピンコート法によりクオーツ基板上に塗布して、薄膜を形成した。
【0046】
基板温度は、20℃および40℃の2種類とし、キャスト温度は0℃および40℃の2種類とした。得られた薄膜の円偏光の強度(CD)を図6のグラフに示す。
【0047】
図6に示されるように、0℃でキャストした場合には、320nm付近に正のコットンCD吸収帯が観測された。一方、40℃でキャストした場合には、320nm付近に負のコットンCD吸収帯が観測された。いずれの場合も、基板温度には依存しない。このことから、0℃でキャストした場合と40℃でキャストした場合とで、(RS−Oxa(85:15))を含有する薄膜の光学活性の符号を反転できることが確認された。
【0048】
0℃でキャストされた薄膜について、ヒートサイクル試験を行なって円偏光の強度を測定し、その結果を図7のグラフに示す。円偏光の強度は、20℃から−10℃のように薄膜を冷却することにより増加している。一方、−10℃から50℃のように薄膜を加熱した場合には円偏光の強度は減少し、こうした変化はほぼ可逆的に生じている。いずれの温度においても、円偏光の強度のピークは320nm程度の波長で観測された。
【0049】
すでに図3および図4のグラフを参照して説明したように、コポリマー(RS−Oxa(85:15))の螺旋反転温度は38℃付近である。ここでは、ヒートサイクルの上限温度を50℃としているので、螺旋反転温度+12℃程度に相当する。こうした温度範囲内で加熱を行なった場合には、円偏光の強度はほぼ可逆的に変化することが確認された。すなわち、温度駆動型光スイッチ材料として使用することができる。一般的に、固体の相転移温度は溶液よりも80〜100℃程度高いことが経験的に知られている。ヒートサイクルの上限温度が、固体膜中の螺旋反転温度より100℃以上高い場合には、光学特性の変化は非可逆的となることが推測される。これは、これは熱的に非可逆的な効果となるので、ライトワンス型情報記録光学材料としての可能性を有している。
【0050】
(比較例)
下記化学式で表わされるRSホモポリマーを用意した。
【0051】
【化10】
Figure 2004091736
【0052】
RSホモポリマーの重量平均分子量(Mw)は2.7×10、分子量分布(Mw/Mn)=13である。
【0053】
このホモポリマーをイソオクタンに溶解して2.5×10−3mol%の溶液を調製した、得られた溶液をスピンコート法によりクオーツ基板上に塗布して、薄膜を形成した。
【0054】
基板温度は、20℃および50℃の2種類とし、キャスト温度は5℃とした。得られた薄膜の円偏光の強度(CD)を図8のグラフに示す。
【0055】
図8に示されるように、基板温度が20℃の場合には320nm付近に、50℃の場合には320nm付近に負のCDコットン吸収帯が観測された。この結果から、5℃でキャストした場合には、RSホモポリマーの螺旋巻き性は変化せず、螺旋のピッチのみが変化していることがわかる。すでに図3のグラフを参照して説明したように、RSホモポリマーは、螺旋反転温度が2℃程度であるため、キャスト温度が5℃の場合には反転は生じない。この螺旋反転温度より低い温度、例えば−10℃、−5℃といった温度でキャストした場合には反転が生じることが予測されるものの、そのような低温でキャストすることは、現実には極めて困難である。
【0056】
(実施例3)
光学活性ポリシリコンコポリマーとして、下記化学式で表わされるコポリマー(RS−decyl(90:10))を準備した。
【0057】
【化11】
Figure 2004091736
この化合物は、以下のような手法により合成したものである。
【0058】
まず、反応容器内を十分に脱水脱気し、アルゴンガス置換した後、金属ナトリウム1.66g、ジグライム(ジエチレングリコールジメチルエーテル)0.3ml、およびトルエン12mlをフラスコに収容した。油浴温度110℃において、(R)−3,7−ジメチルオクチル−(S)−3−メチルペンチルジクロロシラン(Mw325)8.7g(90モル%)とデシルイソブチルジクロロシラン(Mw309)1.85g(10モル%)との混合物を少量ずつ滴下してナトリウムを活性化させた。その後、油浴温度を90℃に下げ、残りのジクロロシランモノマーを一気に滴下した。反応時間は3時間である。
【0059】
その後、反応溶液内にエチルアルコールを加え、未反応のナトリウムを処理した後、エチルアルコールおよび水で十分洗浄し、吸引濾過により白色の固体生成物を得た。さらに、生成物をトルエン中に再溶解し、溶液を濾過して不溶物を除去した後、イソプロパノール、エチルアルコールを用い分別再沈殿を行なって精製した。生じた白色沈殿を遠心分離機で回収し、90℃で5時間真空乾燥した。収量は4.5gであり、収率はジクロロシランモノマー換算で46%であった。
【0060】
コポリマー(RS−decyl(90:10))の重量平均分子量(Mw)は1.0×10であり、分子量分布(Mw/Mn)は1.59である。
【0061】
このコポリマーをイソオクタンに溶解して2.5×10−3mol%の溶液を調製した、得られた溶液をスピンコート法によりクオーツ基板上に塗布して、薄膜を形成した。
【0062】
基板温度は、20℃および50℃の2種類とし、キャスト温度は0℃および30℃の2種類とした。得られた薄膜の円偏光(CD)の強度を図9のグラフに示す。
【0063】
図9に示されるように、0℃でキャストした場合には、320nm付近に正のコットンCD吸収帯が観測された。一方、30℃でキャストした場合には、320nm付近に負のコットンCD吸収帯が観測された。いずれの場合も、基板温度には依存しない。このことから、0℃でキャストした場合と30℃でキャストした場合とで、(RS−decyl(90:10))を含む薄膜の光学活性の符号を反転できることが確認された。
【0064】
コポリマー(RS−decyl(90:10))のイソオクタン溶液について非対称性因子の温度依存性を測定し、得られた結果を図10のグラフに示す。図10には、RSホモポリマーについての結果も合わせて示してある。
【0065】
図10の結果から、非対称性因子は、温度の上昇とともに減少する傾向があることがわかる。さらに、非対称性因子が0となる温度は、ポリマーの組成に応じて大きく変化することが明らかとなった。具体的には、コポリマー(RS−decyl(90:10))は15℃付近、RSホモポリマーは2℃付近で、非対称性因子が0となる。すなわち、各ポリマーは、それぞれの温度において螺旋反転が生じる。
【0066】
コポリマー(RS−decyl(90:10))、およびRSホモポリマーの右螺旋構造体および左螺旋構造体の含有率は、温度に依存して図11のグラフに示すように変化する。
【0067】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の一態様によれば、紫外・可視・近赤外域の幅広い範囲に高効率で大きな円二色性信号を示す光学活性ポリシラン、およびこれを用いた光学活性膜が提供される。本発明の他の態様によれば、紫外・可視・近赤外域の幅広い範囲に対応した適切な光源に対して、固体薄膜の光学活性を制御する方法が提供される。
【0068】
本発明により、熱的光書込みと光読み出し、将来的には熱的光消去が可能で、また書込み前後で大きな旋光度変化を伴なう薄膜材料が実現できる。こうした薄膜材料は、オール光記録方式の実現、および記録密度の小型化とハードディスク並みの高速書込み読み出しにつながり、その工業的価値は絶大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】コポリマー(RS−Oxa(95:5))を含有する薄膜の円偏光の強度を表わすグラフ図。
【図2】コポリマー(RS−Oxa(95:5))を含有する薄膜の紫外吸収スペクトルおよび円二色吸収スペクトルを示す図。
【図3】非対称性因子の温度依存性を表わすグラフ図。
【図4】紫外吸収スペクトルおよび円二色吸収スペクトルの温度依存性を表わすグラフ図。
【図5】右螺旋構造体および左螺旋構造体の含有率の温度依存性を表わすグラフ図。
【図6】コポリマー(RS−Oxa(85:15))を含有する薄膜の円偏光の強度を表わすグラフ図。
【図7】コポリマー(RS−Oxa(85:15))を含有する薄膜のヒートサイクル後における円偏光の強度を表わすグラフ図。
【図8】RSホモポリマーを含有する薄膜の円偏光の強度を表わすグラフ図。
【図9】コポリマー(RS−decyl(90:10))を含有する薄膜の円偏光の強度を表わすグラフ図。
【図10】非対称性因子の温度依存性を表わすグラフ図。
【図11】右螺旋構造体および左螺旋構造体の含有率の温度依存性を表わすグラフ図。

Claims (27)

  1. 下記一般式(1)で表わされることを特徴とする光学活性ポリシラン。
    Figure 2004091736
    (前記一般式(1)中、RとRとは、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と(S)−3−メチルペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と(R)−3−メチルペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基とイソペンチル基、(R)−3,7−ジメチルオクチル基とイソペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と2−エチルブチル基、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と2−エチルブチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と2−シクロペンチルエチル基、または、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と2−シクロペンチルエチル基のいずれかの組み合わせである。Rは炭素数3以上20以下で主鎖から1ないし4番目に分岐した構造を有するアルキル基、Rは炭素数2以上22以下の直鎖状アルキルエーテル基、または炭素数2以上22以下の直鎖状アルキル基である。xは0.01以上0.99以下であり、nは10以上100000以下である。)
  2. 前記一般式(1)におけるxは0.5以下であることを特徴とする請求項1に記載の光学活性ポリシラン。
  3. 前記一般式(1)におけるxは0.25以下であることを特徴とする請求項1に記載の光学活性ポリシラン。
  4. 前記一般式(1)におけるRはイソブチル基であり、Rは6,9,12−トリオキサテトラデシル基であることを特徴とする請求項1に記載の光学活性ポリシラン。
  5. 前記一般式(1)におけるxは0.05であることを特徴とする請求項4に記載の光学活性ポリシラン。
  6. 前記一般式(1)におけるxは0.15であることを特徴とする請求項4に記載の光学活性ポリシラン。
  7. 前記一般式(1)におけるRはイソブチル基であり、Rはデシル基であることを特徴とする請求項1に記載の光学活性ポリシラン。
  8. 前記一般式(1)におけるxは0.1であることを特徴とする請求項7に記載の光学活性ポリシラン。
  9. イソオクタン溶液中における螺旋反転温度が2℃より高く100℃以下の範囲内であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の光学活性ポリシラン。
  10. 下記一般式(1)で表わされるポリシランを含有することを特徴とする光学活性膜。
    Figure 2004091736
    (前記一般式(1)中、RとRとは、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と(S)−3−メチルペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と(R)−3−メチルペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基とイソペンチル基、(R)−3,7−ジメチルオクチル基とイソペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と2−エチルブチル基、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と2−エチルブチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と2−シクロペンチルエチル基、または、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と2−シクロペンチルエチル基のいずれかの組み合わせである。Rは炭素数3以上20以下で主鎖から1ないし4番目に分岐した構造を有するアルキル基、Rは炭素数2以上22以下の直鎖状アルキルエーテル基、または炭素数2以上22以下の直鎖状アルキル基である。xは0.01以上0.99以下であり、nは10以上100000以下である。)
  11. 前記一般式(1)におけるxは0.5以下であることを特徴とする請求項10に記載の光学活性膜。
  12. 前記一般式(1)におけるxは0.25以下であることを特徴とする請求項10に記載の光学活性膜。
  13. 前記一般式(1)におけるRはイソブチル基であり、Rは6,9,12−トリオキサテトラデシル基であることを特徴とする請求項10に記載の光学活性膜。
  14. 前記一般式(1)におけるxは0.05であることを特徴とする請求項13に記載の光学活性膜。
  15. 前記一般式(1)におけるxは0.15であることを特徴とする請求項13に記載の光学活性膜。
  16. 前記一般式(1)におけるRはイソブチル基であり、Rはデシル基であることを特徴とする請求項10に記載の光学活性膜。
  17. 前記一般式(1)におけるxは0.1であることを特徴とする請求項16に記載の光学活性膜。
  18. 加熱することにより円偏光の強度が減少し、冷却することにより円偏光の強度が増加することを特徴とする請求項10ないし17のいずれか1項に記載の光学活性膜。
  19. 固体薄膜の光学特性を制御する方法であって、
    下記一般式(1)で表わされ螺旋反転を示す光学活性ポリシランを含有する薄膜を、前記螺旋反転が生じる温度以下で基板上に形成する工程、
    前記薄膜を加熱することにより、前記薄膜の円偏光の強度を減少させる工程、および
    前記薄膜を冷却することにより、前記薄膜の円偏光の強度を増加させる工程
    を具備することを特徴とする方法。
    Figure 2004091736
    (前記一般式(1)中、RとRとは、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と(S)−3−メチルペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と(R)−3−メチルペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基とイソペンチル基、(R)−3,7−ジメチルオクチル基とイソペンチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と2−エチルブチル基、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と2−エチルブチル基、(S)−3,7−ジメチルオクチル基と2−シクロペンチルエチル基、または、(R)−3,7−ジメチルオクチル基と2−シクロペンチルエチル基のいずれかの組み合わせである。Rは炭素数3以上20以下で主鎖から1ないし4番目に分岐した構造を有するアルキル基、Rは炭素数2以上22以下の直鎖状アルキルエーテル基、または炭素数2以上22以下の直鎖状アルキル基である。xは0.01以上0.99以下であり、nは10以上100000以下である。)
  20. 前記一般式(1)におけるxは0.5以下であることを特徴とする請求項19に記載の制御方法。
  21. 前記一般式(1)におけるxは0.25以下であることを特徴とする請求項19に記載の制御方法。
  22. 前記一般式(1)におけるRはイソブチル基であり、Rは6,9,12−トリオキサテトラデシル基であることを特徴とする請求項19に記載の制御方法。
  23. 前記一般式(1)におけるxは0.05であることを特徴とする請求項22に記載の制御方法。
  24. 前記一般式(1)におけるxは0.15であることを特徴とする請求項22に記載の制御方法。
  25. 前記一般式(1)におけるRはイソブチル基であり、Rはデシル基であることを特徴とする請求項19に記載の制御方法。
  26. 前記一般式(1)におけるxは0.1であることを特徴とする請求項25に記載の制御方法。
  27. 前記螺旋反転が生じる温度は、イソオクタン溶液中において2℃より高く100℃以下の範囲内であることを特徴とする請求項19ないし26のいずれか1項に記載の制御方法。
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