JP3042213B2 - 重合性二重結合含有シクロブテンジオン誘導体、その単独または共重合体、およびそれを用いた非線形光学素子 - Google Patents

重合性二重結合含有シクロブテンジオン誘導体、その単独または共重合体、およびそれを用いた非線形光学素子

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JP3042213B2
JP3042213B2 JP4274841A JP27484192A JP3042213B2 JP 3042213 B2 JP3042213 B2 JP 3042213B2 JP 4274841 A JP4274841 A JP 4274841A JP 27484192 A JP27484192 A JP 27484192A JP 3042213 B2 JP3042213 B2 JP 3042213B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な重合性二重結合
含有シクロブテンジオン誘導体、その単独またはランダ
ム共重合体、およびそれらの製造方法、および高分子光
導波路型波長変換素子等の非線形光学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信や光情報処理の分野では、非線形
光学素子が重要な役割を果たす。非線形光学素子に使用
する非線形光学材料は、周波数に異なる2種類の入射光
の和および差の周波数を発生する光混合、これらが元の
周波数とは異なる周波数の光として照射される光パラメ
トリック、また、光媒体の屈折率が変化することに起因
するポッケルス効果やカー効果、或いは入射光の第二次
高調波(SHG)や第三次高調波(THG)への変換、
さらには光双安定性に起因するメモリー効果など、光信
号処理の上で極めて重要な作用を行う物質である。従来
このような非線形光学材料としては、主として無機化合
物が使用されている。無機系の非線形光学材料として
は、リン酸チタン酸カリウム(KTP)(KTiOPO
4 )やニオブ酸リチウム(LN)(LiNbO3 )など
の無機化合物の結晶などが知られているが、これらのも
のは、要求を充分に満足するものではなかった。一方、
有機系の非線形光学材料については、近年、オプトエレ
クトロニックス分野の新しい光学素子材料として注目さ
れ、その研究が盛んになってきている。特にπ電子共役
系に電子供与基および電子受容基を有する化合物は、電
磁波としてのレーザー光と分子内に偏在するπ電子との
相互作用により分子レベルでの強い光非線形性を示すこ
とが知られている。これまでに検討されている化合物と
しては、2−メチル−4−ニトロアニリン、m−ニトロ
アニリン、N−(4−ニトロフェニル)−L−プロリノ
ール、4−ジメチルアミノ−4′−ニトロスチルベン、
4′−ニトロベンジリデン−4−ニトロアニリンなどが
あげられる。また、π電子共役系に結合したシクロブテ
ンジオン構造は、強い電子受容性基として機能すること
が知られており、このような構造を利用することによ
り、従来のものに比べて高い非線形性を有するものが得
られる。これらの材料は、無機系のものと同様に、単結
晶状態で使用されるが、これらの単結晶においては、2
次の非線形光学効果を発揮させるためには、中心対称性
を有しないものであることが必須である一方、これを得
るための具体的手法については不斉中心の導入や水素結
合の利用が有用であるとの指摘はあるものの、未だに一
般的な手法は見出されていないのが現状である。さらに
は、有機物特有の結晶成長の難しさや、得られた結晶が
脆弱で、精密加工が困難であるなどの理由により、高い
効率を有する素子を実用化することができないのが現状
である。
【0003】最近、これらの欠点を打ち破るために透明
な非晶質高分子中に高い光非線形性を有する有機化合物
(光非線形色素)を分散させ、その混合物を非晶質高分
子のガラス転移温度以上に加熱しつつ高い電場を印加し
て、その有機化合物を電場と平行に配向させた後冷却
し、この配向を固定して中心対称性を有しない材料を得
る手法が開発された。「色素分散型電場配向ポリマー」
と通称されるこれらの材料においては、光非線形性とベ
ースとなる高分子素材に起因する加工性が両立している
点に特徴がある。この加工性を利用することにより、光
情報処理素子として最も有望とされる光導波路型デバイ
ス構造が容易に実現される。しかしながら、これらの電
場配向ポリマーにおいても、高い光非線形性を発現させ
るためには、以下の点で限界がある。すなわち、まず、
得られた電場配向ポリマーは、本質的に熱力学的に非平
衡な状態にあるために、長時間の使用において光非線形
色素の配向が緩和し、材料の光非線形性が低下するとい
う問題がある。この配向の緩和過程は、母材となる高分
子素材のガラス転移温度と一定の相関を持つ(すなわ
ち、ガラス転移温度の高い高分子素材を用いるほど緩和
速度が減少する)ものの、一般にはガラス転移温度より
もはるかに低温で速やかに進行する。さらに、高い光非
線形性を達成するためには、高分子素材中の光非線形色
素の濃度を高める必要があるが、これらの色素は、発達
したπ電子共役系を有する剛直な構造をしているため
に、高分子素材への溶解性が一般に高くない。一方、光
非線形色素が母材となる高分子素材とよく相溶する場合
には、非線形色素自体が高分子素材の可塑剤として作用
する場合がしばしばあり、相溶物のガラス転移温度を下
げてしまうという大きな弊害がある。
【0004】これらの点を解決するために、光非線形色
素を直接高分子側鎖に結合させた「側鎖型電場配向ポリ
マー」が提案されており、この場合には少なくとも高分
子素材中の光非線形色素の濃度に関する制約は、分散型
のものに比べて小さい。また側鎖型の電場配向モノマー
は分散型のものに比べ、光非線形色素の配向の緩和が一
般に遅いとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、分散
型、側鎖型いずれの場合においても、光非線形色素自身
の光吸収のため、実際に使用できる波長領域に大きな制
約があり、特に光導波路型素子の作成を考慮した場合に
満足できる高分子素材がないのが現状である。一般に、
光非線形性を有する導波路用高分子素材としては、光非
線形性の大きさ、良好な加工性、耐熱・耐環境安定性、
光透明性、高い耐絶縁破壊電圧、レーザ光照射時の安定
性などを併せ持つことが要求されるが、従来から知られ
ている材料については、これらの特性を満足するものを
選択することは極めて困難であった。本発明は、従来の
技術における上記のような問題点に鑑みてなされたもの
である。したがって、本発明の目的は、優れた光非線形
性を有する新規な高分子化合物およびその製造方法を提
供することにある。本発明の他の目的は、新規な非線形
性素子を提供することにある。本発明のさらに他の目的
は、非線形素子を作成するための中間体として使用され
る新規なシクロブテンジオン誘導体およびその製造方法
を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、特開平3
−71117号公報において、シクロブテンジオン誘導
体を利用することにより1分子当りの光非線形性が大き
く、かつ吸収端(カットオフ波長)が短い非線形色素を
開示したが、さらに検討を進めた結果、その非線形色素
のシクロブテンジオン構造を、光透明性、成形性および
熱安定性に優れているメタクリル酸エステル系樹脂に導
入することにより、側鎖型電場配向ポリマーとして使用
可能な優れた高分子材料を見出だすことに成功し、本発
明を完成するに至った。
【0007】本発明の第1のものは、下記一般式(I)
で示される新規な重合性二重結合含有シクロブテンジオ
ン誘導体にある。
【化4】 (式中、R1 およびR2 は、それぞれアルキル基を表わ
し、R3 およびR4 は、それぞれ水素原子またはアルキ
ル基を表わすか、またはR1 とR2 、R1 とR3および
2 とR4 は、それらが互いに結合して含窒素4〜6員
複素環を形成するに必要な原子団を表わしてもよく、R
5 は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表わ
し、mは2ないし12の整数を表わす。)
【0008】本発明の第2のものは、上記一般式(I)
で示される新規な重合性二重結合含有シクロブテンジオ
ン誘導体の製造方法であって、下記一般式(II)
【化5】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびmは、それぞれ
上記定義したものと同意義を有する。)で示されるシク
ロブテンジオン誘導体と下記一般式(III ) CH2 =CR5 COX (III) (式中、R5 は水素原子または炭素数1〜3のアルキル
基を表わし、Xはハロゲン原子を表わす。)で示される
不飽和脂肪酸誘導体を酸結合剤の存在下で反応させるこ
とを特徴とする。
【0009】本発明の第3のものは新規な重合性二重結
合含有シクロブテンジオン誘導体の単独重合体または共
重合体であって、下記一般式(IV)で示されることを特
徴とする。
【化6】 (式中、R1 およびR2 は、それぞれアルキル基を表わ
し、R3 およびR4 は、それぞれ水素原子またはアルキ
ル基を表わすか、またはR1 とR2 、R1 とR3および
2 とR4 は、それらが互いに結合して含窒素4〜6員
複素環を形成するに必要な原子団を表わしてもよく、R
5 は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表わ
し、R6 は水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基ま
たはアルコキシ基を表わし、R7 は、ハロゲン原子、ア
シル基、ニトリル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、
カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換されて
いてもよいアミノカルボニル基または置換されていても
よいフェニル基を表わし、mは2ないし12の整数を表
わし、xはモル分率であって、3×10-3〜1の数を表
わし、nは平均重合度であって、100〜10万の数を
表わす。)
【0010】本発明の第4のものは上記重合性二重結合
含有シクロブテンジオン誘導体の単独重合体または共重
合体の製造方法であって、上記一般式(I)で示される
重合性二重結合含有シクロブテンジオン誘導体またはそ
れと下記一般式(V) CH2 =CR6 7 (V) (式中、R6 は水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
基またはアルコキシ基を表わし、R7 は、ハロゲン原
子、アシル基、ニトリル基、アルコキシ基、アシルオキ
シ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換
されていてもよいアミノカルボニル基または置換されて
いてもよいフェニル基を表わす。)で示されるビニル化
合物とをラジカル重合開始剤の存在下に重合させること
を特徴とする。
【0011】本発明の第5のものは上記一般式(IV)で
示される重合性二重結合含有シクロブテンジオン誘導体
の単独重合体または共重合体よりなる非線形素子にあ
る。
【0012】以下、本発明について詳記する。本発明の
上記重合性二重結合含有シクロブテンジオン誘導体にお
いて、一般式(I)におけるR1 およびR2 は、アルキ
ル基を表わすか、またはそれらが互いに結合して含窒素
4〜6員複素環を形成するに必要な原子団を表わす。ア
ルキル基としては、好ましくは炭素数1〜5のアルキル
基があげられ、具体的には、メチル基、エチル基、プロ
ピル基などがあげられる。また、R1 およびR2 が互い
に結合して形成する含窒素4〜6員複素環としては、例
えば、アセチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、モ
ルフォリン環をあげることができる。R3 およびR
4 は、それぞれ水素原子またはアルキル基を表わすか、
またはR1 とR3 およびR2 とR4 の内の一方または両
者が互いに結合して含窒素4〜6員複素環を形成するに
必要な原子団を表わす。アルキル基としては、例えばメ
チル基、エチル基、プロピル基等の低級アルキル基があ
げられる。また、R1 とR3 が互いに結合して含窒素4
〜6員複素環を形成する場合の化合物としては、N−ア
ルキルインドリンおよびN−アルキル−1,2,3,4
−テトラヒドロキノリンがあげられ、R1 とR3 および
2 とR4 の両者が互いに結合して含窒素4〜6員複素
環を形成する場合の化合物としては、ジュロリヂン
(2,3,6,7−テトラヒドロ−1H,5H−ベンゾ
[i,j]キノリジン)を例示することができる。
【0013】本発明における上記一般式(I)で示され
る重合性二重結合含有シクロブテンジオン誘導体の具体
例としては、次のものを例示することができる。1−
(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(2−メタクリ
ロイルオキシエチルアミノ)−シクロブテン−3,4−
ジオン、1−(4−ジエチルアミノフェニル)−2−
(2−メタクリロイルオキシエチルアミノ)−シクロブ
テン−3,4−ジオン、1−[(4−モルホリノ)フェ
ニル]−2−(2−メタクリロイルオキシエチルアミ
ノ)−シクロブテン−3,4−ジオン、1−ジュロリジ
ル−2−(2−メタクリロイルオキシエチルアミノ)−
シクロブテン−3,4−ジオン、1−(4−ジメチルア
ミノフェニル)−2−(2−アクリロイルオキシエチル
アミノ)−シクロブテン−3,4−ジオン、1−(4−
ジメチルアミノフェニル)−2−(3−メタクリロイル
オキシ−n−プロピルアミノ)−シクロブテン−3,4
−ジオン、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−
(4−メタクリロイルオキシ−n−ブチルアミノ)−シ
クロブテン−3,4−ジオン、1−(4−ジメチルアミ
ノフェニル)−2−(6−メタクリロイルオキシ−n−
ヘキシルアミノ)−シクロブテン−3,4−ジオン、1
−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(12−メタ
クリロイルオキシ−n−ドデシルアミノ)−シクロブテ
ン−3,4−ジオン。
【0014】本発明の上記一般式(I)で示される重合
性二重結合含有シクロブテンジオン誘導体は、上記一般
式(II)で示されるシクロブテンジオン誘導体と上記一
般式(III) で示されるビニル化合物を酸受容剤の存在下
で、混合または溶媒に溶解して反応させることによって
製造することができる。反応に際して使用する溶媒とし
ては、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N−メチルピロリドン、アセトン、テ
トラヒドロフラン、ジメチルスルホキシドなどがあげら
れる。また、酸受容剤としては、トリエチルアミン、ピ
リジン、1,8−ジアザ−[5.4.0]−ビシクロウ
ンデセン−7等が好ましいものとして使用できる。上記
一般式(III) で示される不飽和脂肪酸誘導体としては、
例えば、アクリル酸クロリド、メタクリル酸クロリド、
α−エチルアクリル酸クロリド等をあげることができ
る。
【0015】なお、上記一般式(II)で示されるシクロ
ブテンジオン誘導体は、スクエア酸ジクロリド(1,2
−ジクロロ−シクロブテン−3,4−ジオン)と下記一
般式(VI)で示される芳香族アミノ化合物を縮合して、
下記一般式(VII )で示されるシクロブテンジオン誘導
体を合成し、
【化7】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、上記定義した
と同意義を有する。)次いでα−アミノ−ω−ヒドロキ
シアルカンを縮合させることによって製造することがで
きる。α−アミノ−ω−ヒドロキシアルカンとしては、
2−アミノエタノール、3−アミノ−1−プロパノー
ル、4−アミノ−1−ブタノール、6−アミノ−1−ヘ
キサノール、10−アミノ−1−デカノール、12−ア
ミノ−1−ドデカノール等が使用可能である。
【0016】また、本発明の上記一般式(IV)で示され
る重合性二重結合含有シクロブテンジオン誘導体の単独
重合体またはランダム共重合体において、R1 、R2
3、R4 およびR5 については上記した通りである。
また、R6 が低級アルキル基を示す場合としては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基等があげられる。また、R
6 がアルコキシ基を示す場合としては、メトキシ基、エ
トキシ基、プロポキシ基等があげられる。また、R7
アルコキシカルボニル基を表わす場合としては、メトキ
シカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカ
ルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、デシルオキ
シカルボニル基等をあげることができ、置換されていて
もよいアミノカルボニル基を表わす場合としては、N−
フェニル−N−メチル−アミノカルボニル基、N,N−
ジメチルアミノカルボニル基をあげることができ、アシ
ル基を表わす場合としてはアセチル基、また、アシルオ
キシ基を表わす場合としては、アセチルオキシ基、ブチ
リルオキシ基があげられる。また、R7 が置換されてい
てもよいフェニル基を表わす場合としては、フェニル
基、o−、m−およびp−メチルフェニル基があげられ
る。また、単独重合体および共重合体の平均重合度nは
100〜10万の範囲であるが、好ましい範囲は100
0〜2万である。平均重合度が100よりも小さい場合
には、高分子化合物としての一般的性状が十分なもので
はなくなり、例えば、フィルム形成能がなくなり、他
方、10万を越える場合には、加工性が劣化し、溶融、
溶解等による成形加工が実質上不可能になる。また、共
重合体の場合、共重合比を表わすモル分率xは、3×1
-3〜1の範囲であって、好ましくは0.08〜1の範
囲である。xが3×10-3よりも小さくなると、所望の
非線形光学特性が得られなくなる。
【0017】本発明の上記一般式(IV)で示される重合
性二重結合含有シクロブテンジオン誘導体の単独重合体
または共重合体は、上記一般式(I)で示される重合性
二重結合含有シクロブテンジオン誘導体、またはそれと
上記一般式(V)で示されるビニル化合物とを反応溶媒
中で、ラジカル重合開始剤の存在下に重合させることに
よって製造することができる。
【0018】本発明において使用することができる上記
一般式(V)で示されるビニル化合物としては、例え
ば、次のものが例示できる。塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、酪酸ビニル、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸オクチ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸オクチル、アクリルアミド、N−フェニル−N−
メチル−アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルア
ミド、メチルビニルエーテル、メチルビニルケトン、ア
クロレイン、アクリル酸、メタクリル酸、N−ビニルピ
ロリドン、スチレン、o−,m−,p−メチルスチレン
等をあげることができる。
【0019】反応溶媒としては、N,N−ジメチルホル
ムアミドの他、ジメチルスルホキシド、ピリジンなどの
ような連鎖移動定数の小さな溶媒を用いることができ
る。ラジカル開始剤としては、例えば、アゾビスイソブ
チロニトリル、過酸化ベンゾイル等があげられ、ラジカ
ル重合開始剤として周知のものを使用することができ
る。上記一般式(I)で示される重合性二重結合含有シ
クロブテンジオン誘導体と上記一般式(V)で示される
ビニル化合物とをランダムに共重合させる場合、それら
両者の反応性がほぼ等しく、かつ反応が均一溶液系で進
行するため、本発明によれば、所望の共重合比の共重合
体を容易に合成することができるという利点がある。
【0020】上記一般式(IV)で示される重合性二重結
合含有シクロブテンジオン誘導体の単独重合体または共
重合体は、非線形光学素子用の材料として極めて有用で
ある。すなわち、これら単独重合体または共重合体を薄
膜状に成形し、電場配向させることによって、優れた特
性を有する非線形光学素子を形成することができる。そ
れについて詳細に説明すると、上記重合体または共重合
体を適当な溶剤に溶解して溶液とし、スピンコートキャ
スト法、ディップコートキャスト法等により基板上に塗
布し、高分子薄膜を形成する。次いで、オーブン等によ
り乾燥して、残留溶媒を完全に除去する。その際オーブ
ン内を減圧に保ってもよい。形成される高分子薄膜の膜
厚は、通常0.3〜4μmの範囲に設定するのが好まし
い。上記の高分子薄膜の形成に使用する溶剤としては、
単独重合体または共重合体を溶解する沸点200℃以下
のものならば、如何なるものでも使用できるが、望まし
くは、沸点60〜160℃の範囲のものである。また、
ガラス基板としては、パイレックスガラスが例示できる
が、その他、耐熱性が300℃以上の非晶質、高絶縁
性、低屈折率で、かつ透明であり、使用する溶剤に侵さ
れない平板状のものであれば、如何なるものでも使用可
能である。例えば、石英ガラス等が使用できる。
【0021】次に、上記のようにして形成された高分子
薄膜を、電場配向させる。図4は電場配向させる装置の
概略構成図であって、この装置は加熱炉中に設置され
る。図において、3は接地された平板電極、4は電圧を
印加するための電線、5は電源であり、平板電極3上に
高分子薄膜2が形成された基板1が載置されている。平
板電極としては、銅の平板が好適に使用されるが、その
他、銀のような導電性が高く、熱伝導率のよい金属が使
用できる。また、電圧を印加するための電線としては、
タングステンの外に白金等の高耐熱性の金属、白金−イ
リジウム合金のような高耐熱性の合金、もしくはこれら
を金のような不活性な金属でメッキしたものよりなる線
材を使用することができる。図4に示される装置は、加
熱炉中に設置する代わりに、平板電極のみを温度制御す
る構造の装置に載置してもよい。基板上に形成された高
分子薄膜を、接地された銅の平板電極の上に乗せ、加熱
炉内の温度を、薄膜を構成する単独重合体または共重合
体のガラス転移温度以上の温度に保持し、銅の平板電極
から適当な間隔をあけて設置された電線に、適当な電圧
を印加し、一定時間保持した後、加熱を中止して系を放
冷する。温度が室温に戻った後、電圧の印加を止める
と、高分子電場配向薄膜が得られる。その際の印加電圧
は、4KV〜8KVの範囲が好ましく、また、電圧印加
状態で加熱する時間は、1分〜30分の範囲が好まし
い。
【0022】上記のようにして作成される高分子電場配
向薄膜は、非線形光学素子として、高い非線形光学定数
(d値)を有しており、そして広い波長範囲で波長変換
材料として使用することができ、従来の材料では極めて
困難であった青色域の波長変換レーザが可能である。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を示して、本発明を詳
細に説明する。 実施例1 1)スクエア酸ジクロリド(1,2−ジクロロ−シクロ
ブテン−3,4−ジオン)150g(1モル)を、攪拌
機、窒素導入管、滴下ロートを備えた500mlの3つ
口フラスコに入れ、これに乾燥した塩化メチレン200
mlを加えて、窒素雰囲気下に溶解させた。フラスコを
氷水浴で冷却し、これにN,N−ジメチルアニリン12
5mlを乾燥した塩化メチレン50mlに溶解して得た
溶液を、約1時間かけて滴下した。滴下後、反応溶液を
20℃に保ち、攪拌を続けた。それにより生成物が徐々
に析出するのが確認された。そのまま3時間攪拌を続け
た後、反応溶液を0℃に保ち、1−クロロ−2−(4−
ジメチルアミノフェニル)−シクロブテン−3,4−ジ
オンを沈殿させた。沈殿物を濾別し、アセトン1部、n
−ヘキサン1部よりなる混合溶媒でよく洗浄した後、減
圧下で乾燥して、1−クロロ−2−(4−ジメチルアミ
ノフェニル)−シクロブテン−3,4−ジオン100g
(収率43%)を単離した。 赤外吸収スペクトル:3004cm-1(芳香族C−
H)、2879cm-1(脂肪族C−H)、1780およ
び1720cm-1(カルボニル基) 紫外−可視吸収スペクトル:λmax=411.2nm
(CH2 Cl2
【0024】2)上記のようにして合成した1−クロロ
−2−(4−ジメチルアミノフェニル)−シクロブテン
−3,4−ジオン22g(0.1モル)を、攪拌機、窒
素導入管、滴下ロートを備えた500mlの3つ口フラ
スコに秤量し、これに乾燥したアセトン450mlを加
えて懸濁状態にした。フラスコを氷水浴で冷却しつつ、
2−アミノエタノール15ml(2.5倍過剰量)を滴
下した。6時間攪拌して反応させた後、このフラスコを
0℃で12時間静置した。その後、反応溶液を水3リッ
トルに投入し、生成した沈殿を濾別し、水洗し、乾燥し
て、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(2−
ヒドロキシエチルアミノ)−シクロブテン−3,4−ジ
オン収量19g(収率77%)を得た。 融点:198℃ 赤外吸収スペクトル:3400cm-1(>NH) 紫外−可視吸収スペクトル:λmax=397.4nm
(ε=4.2×104;CH2 Cl2
【0025】3)攪拌機、窒素導入管、滴下ロートを備
えた300mlの3つ口フラスコに、上記のように合成
された1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(2
−ヒドロキシエチルアミノ)−シクロブテン−3,4−
ジオン12.3g(0.05モル)を入れ、これに乾燥
したN,N−ジメチルアセトアミド120mlを加えて
溶解させた。さらに酸結合剤として、トリエチルアミン
10ml(過剰量)を加え、フラスコを氷水浴で冷却し
つつ、メタクリル酸クロリド12ml(過剰量)を滴下
した。反応の進行にともない、直ぐに反応系に白色の沈
澱(トリエチルアミンの塩酸塩)が生成するのが確認さ
れた。2時間攪拌を続けて反応させた後、反応系を−2
0℃で12時間静置して、未反応の原料を沈澱させた。
沈澱物を濾別し、濾液を1リットルの蒸溜水に投入し、
生成した沈澱を濾過し、乾燥して、目的生成物を含有す
る粗製物を得た。この粗製物をアセトニトリルを溶媒と
して再結晶法により精製し、1−(4−ジメチルアミノ
フェニル)−2−(2−メタクリロイルオキシエチルア
ミノ)−シクロブテン−3,4−ジオン3g[後記式で
示される化合物(I−1)(収率42%)]を得た。 融点:159〜162℃ 赤外吸収スペクトル(図1):1717cm-1(エステ
ルカルボニル)、1607cm-1、953cm-1(C=
C)、1164cm-1(エステルC−O−C) 紫外−可視吸収スペクトル:λmax=400.0nm
(ε=4.1×104;塩化メチレン)、λmax=4
00.2nm(ε=4.5×104 ;N,N−ジメチル
アセトアミド)
【化8】
【0026】実施例2 上記と同様にして、次の化合物を合成した。 1−(4−ジエチルアミノフェニル)−2−(2−メタ
クリロイルオキシエチルアミノ)−シクロブテン−3,
4−ジオン[化合物(I−2)、融点218〜219
℃] 1−[(4−モルホリノ)フェニル]−2−(2−メタ
クリロイルオキシエチルアミノ)−シクロブテン−3,
4−ジオン[化合物(I−3)、融点193〜195
℃] 1−ジュロリジル−2−(2−メタクリロイルオキシエ
チルアミノ)−シクロブテン−3,4−ジオン[化合物
(I−4)、融点177〜181℃]
【化9】
【0027】実施例3 攪拌機、三方コックを備えた25mlの丸底フラスコ
に、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(2−
メタクリロイルオキシエチルアミノ)−シクロブテン−
3,4−ジオン1g、及びアゾビスイソブチロニトリル
1mgを入れ、乾燥したジメチルスルホキシド1mlを
加えて溶解させた。次に減圧、窒素導入の操作を数回行
うことによって、反応系内の酸素を除去した。フラスコ
を70℃の油浴で加熱し、重合反応を進行させた。重合
の進行により反応系が粘稠になるのが確認された。6時
間反応させた後、反応溶液を200ml蒸溜水に投入
し、生成した重合体を濾別し、良溶媒としてN,N−ジ
メチルアセトアミドを使用し、また沈殿剤である貧溶媒
としてメタノールを用いて、再沈澱法により精製した。
それにより、平均重合度n=約200の重合体0.85
gを得た。なお、得られた重合体は、N,N−ジメチル
ホルムアミド、N−メチルピロリドンのようなアミド系
溶媒にのみ可溶であった。 極限粘度[η]=0.31(溶媒:N,N−ジメチルア
セトアミド、25℃で測定) 赤外吸収スペクトル(図2):1607、980cm-1
(C=C)の吸収が消失 紫外−可視吸収スペクトル:λmax=400.6nm
(ε=4.1×104;C(繰り返し単位当り)、N,
N−ジメチルアセトアミド) 元素分析:C 64.02%、H 6.67%、N
8.29% (計算値:C 65.84%、H 6.14%、N
8.53%) 示唆走査熱量計(DSC)による分析(窒素気流下、昇
温速度10℃・min-1):ガラス転移温度115℃ 熱分析結果: 熱重量測定(TG)による分析(空気中、昇温速度10
℃・min-1):分解開始温度280℃
【0028】実施例4 攪拌機、三方コックを備えた25mlの丸底フラスコ
に、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(2−
メタクリロイルオキシエチルアミノ)−シクロブテン−
3,4−ジオン0.2g、メタクリル酸メチル1.8g
およびアゾビスイソブチロニトリル2mgを入れ、乾燥
したジメチルスルホキシド2mlを加えて溶解させた。
次に反応系内の酸素を、減圧、窒素導入の操作を数回行
うことによって除去した。フラスコを70℃の油浴で加
熱し、重合反応を進行させた。重合の進行により反応系
が粘稠になるのが確認された。6時間反応させた後、反
応溶液を400ml蒸溜水に投入し、生成した共重合体
を濾別し、実施例3と同様の溶剤および貧溶媒を用いて
再沈澱法によって精製した。それにより、モル分率x=
3.15×10-2で、平均重合度n=3700の共重合
体1.8gを得た。得られた共重合体は、N,N−ジメ
チルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N
−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、ジメチルス
ルホキシド、ピリジンのような非プロトン性の極性溶
媒、ベンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素、クロ
ロホルム、塩化メチレンのような塩素系溶剤、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのよ
うなケトン類、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチルの
ようなエステル系溶剤に可溶であり、水、ジエチルエー
テル、ジイソプロピルエーテル、n−ヘキサン、シクロ
ヘキサンに不溶であった。 極限粘度[η]=1.05(溶媒:ベンゼン、25℃で
測定) 粘度平均分子量Mv=4.3×105 (ポリメタクリル
酸メチルの分子量粘度換算式[η]=KMvα(K=
5.5×10-5,α=0.76)により算出(木下雅悦
著「高分子合成の実験法」化学同人(1972)) 赤外吸収スペクトル(図3):1607、953cm-1
(C=C)の吸収が消失 紫外−可視吸収スペクトル:λmax=400.2nm
(N,N−ジメチルアセトアミド) 熱分析結果: 示唆走査熱量計(DSC)による分析(窒素気流下、昇
温速度10℃・min-1):ガラス転移温度125℃ 熱重量測定(TG)による分析(空気中、昇温速度10
℃・min-1):分解開始温度280℃ シクロブテンジオン誘導体の含有量:19重量%
【0029】実施例5 攪拌機、三方コックを備えた25mlの丸底フラスコ
に、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(2−
メタクリロイルオキシエチルアミノ)−シクロブテン−
3,4−ジオン0.4g、メタクリル酸メチル1.6g
およびアゾビスイソブチロニトリル2mgを入れ、乾燥
したジメチルスルホキシド2mlを加えて溶解させた。
これを実施例4と同様に反応させた。それにより、モル
分率x=6.3×10-2で、平均重合度n=3500の
共重合体1.5gを得た。得られた共重合体は、N,N
−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、ジメ
チルスルホキシド、ピリジンのような非プロトン性の極
性溶媒、ベンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素、
クロロホルム、塩化メチレンのような塩素系溶剤、アセ
トン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンの
ようなケトン類、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル
のようなエステル系溶剤に可溶であり、水、ジエチルエ
ーテル、ジイソプロピルエーテル、n−ヘキサン、シク
ロヘキサンに不溶であった。 極限粘度[η]=0.82(溶媒:ベンゼン、25℃で
測定) 粘度平均分子量Mv=3.1×105 (実施例4と同様
にして算出) 赤外吸収スペクトル:1607、953cm-1(C=
C)の吸収が消失 紫外−可視吸収スペクトル:λmax=400.2nm
(N,N−ジメチルアセトアミド) 熱分析結果: 示差走査熱量計(DSC)による分析(窒素気流下、昇
温速度10℃・min-1):ガラス転移点 130℃ 熱重量測定(TG)による分析(空気中、昇温速度10
℃・min-1):分解開始温度278℃ シクロブテンジオン誘導体の含有量:19重量%
【0030】実施例6 攪拌機、三方コックを備えた25mlの丸底フラスコ
に、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(2−
メタクリロイルオキシエチルアミノ)−シクロブテン−
3,4−ジオン1.0g、メタクリル酸メチル1.0g
およびアゾビスイソブチロニトリル2mgを入れ、乾燥
したジメチルスルホキシド2mlを加えて溶解させた。
これを実施例4と同様に反応させた。それにより、モル
分率x=0.226で、平均重合度n=3100の共重
合体1.4gを得た。得られた共重合体は、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、
N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン、ジメチル
スルホキシド、ピリジンのような非プロトン性の極性溶
媒、ベンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素、クロ
ロホルム、塩化メチレンのような塩素系溶剤、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのよ
うなケトン類、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチルの
ようなエステル系溶剤に可溶であり、水、ジエチルエー
テル、ジイソプロピルエーテル、n−ヘキサン、シクロ
ヘキサンに不溶であった。 極限粘度[η]=0.44(溶媒:ベンゼン、25℃で
測定) 赤外吸収スペクトル:1607、953cm-1(C=
C)の吸収が消失 紫外−可視吸収スペクトル:λmax=400.6nm
(N,N−ジメチルアセトアミド) 熱分析結果: 示差走査熱量計(DSC)による分析(窒素気流下、昇
温速度10℃・min-1):融点140℃ 熱重量測定(TG)による分析(空気中、昇温速度10
℃・min-1):分解開始温度283℃ シクロブテンジオン誘導体の含有量:48重量%
【0031】実施例7 攪拌機、三方コックを備えた25mlの丸底フラスコ
に、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(2−
メタクリロイルオキシエチルアミノ)−シクロブテン−
3,4−ジオン0.2g、スチレン1.8gおよびアゾ
ビスイソブチロニトリル2mgを入れ、乾燥したジメチ
ルスルホキシド2mlを加えて溶解させた。次に反応系
内の酸素を、減圧、窒素導入の操作を数回行うことによ
って除去した。フラスコを90℃の油浴で加熱し、重合
反応を進行させた。重合の進行により反応系が粘稠にな
るのが確認された。6時間反応させた後、反応溶液を4
00ml蒸溜水に投入し、生成した共重合体を濾別し、
実施例3と同様の溶剤および貧溶媒を用いて再沈澱法に
よって精製した。それにより、モル分率x=3.4×1
-2で、平均重合度n=2500の共重合体1.9gを
得た。得られた共重合体は、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロ
リドン、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、
ピリジンのような非プロトン性の極性溶媒、ベンゼン、
トルエンのような芳香族炭化水素、クロロホルム、塩化
メチレンのような塩素系溶剤、アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン類、ギ
酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチルのようなエステル系
溶剤に可溶であり、水、ジエチルエーテル、ジイソプロ
ピルエーテル、n−ヘキサン、シクロヘキサンに不溶で
あった。 極限粘度[η]=1.07(溶媒:ベンゼン、25℃で
測定) 粘度平均分子量Mv=2.6×105 (ポリスチレンの
分子量粘度換算式[η]=KMvα(K=6.3×10
-5,α=0.78)により算出(木下雅悦著「高分子合
成の実験法」化学同人(1972)) 赤外吸収スペクトル:1607、953cm-1(C=
C)の吸収の消失、1500cm-1(1置換ベンゼン) 紫外−可視吸収スペクトル:λmax=400.2nm
(N,N−ジメチルアセトアミド) 熱分析結果: 示差走査熱量計(DSC)による分析(窒素気流下、昇
温速度10℃・min-1):ガラス転移温度 115℃ 熱重量測定(TG)による分析(空気中、昇温速度10
℃・min-1):分解開始温度270℃ シクロブテンジオン誘導体の含有量:29重量%
【0032】実施例8 1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(2−メタ
クリロイルオキシエチルアミノ)−シクロブテン−3,
4−ジオン0.4g、スチレン1.6gおよびアゾビス
イソブチロニトリル2mgを用い、実施例7と同様に重
合反応を行ない、同様に精製して、モル分率x=0.0
7で、平均重合度n=350の共重合体1.5gを得
た。得られた共重合体は、実施例7に例示したものと同
様の溶剤に可溶であり、水、ジエチルエーテル、ジイソ
プロピルエーテル、n−ヘキサン、シクロヘキサンに不
溶であった。 極限粘度[η]=0.59(溶媒:ベンゼン、25℃で
測定) 粘度平均分子量Mv=1.2×105 (計算方法は実施
例7と同様) 赤外吸収スペクトル:1607、953cm-1(C=
C)の吸収の消失、1500cm-1(1置換ベンゼン) 紫外−可視吸収スペクトル:λmax=400.2nm
(N,N−ジメチルアセトアミド) 熱分析結果: 示差走査熱量計(DSC)による分析(窒素気流下、昇
温速度10℃・min-1):ガラス転移温度 130℃ 熱重量測定(TG)による分析(空気中、昇温速度10
℃・min-1):分解開始温度278℃ シクロブテンジオン誘導体の含有量:29重量%
【0033】実施例9 攪拌機、三方コックを備えた25mlの丸底フラスコ
に、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(2−
メタクリロイルオキシエチルアミノ)−シクロブテン−
3,4−ジオン0.2g、アクリロニトリル1.8gお
よびアゾビスイソブチロニトリル2mgを入れ、乾燥し
たジメチルスルホキシド2mlを加えて溶解させた。次
に反応系内の酸素を、減圧、窒素導入の操作を数回行う
ことによって除去した。フラスコを50℃の油浴で2時
間、70℃の油浴で4時間加熱し、重合反応を進行させ
た。重合の進行により反応系が粘稠になるのが確認され
た。6時間反応させた後、反応溶液を400ml蒸溜水
に投入し、生成した共重合体を濾別し、実施例3と同様
の溶剤および貧溶媒を用いて再沈澱法によって精製し
た。それにより、モル分率x=1.9×10-2で、平均
重合度n=600の共重合体2.0gを得た。得られた
共重合体は、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−
ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、テトラ
ヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ピリジンのよう
な非プロトン性の極性溶媒、ベンゼン、トルエンのよう
な芳香族炭化水素、クロロホルム、塩化メチレンのよう
な塩素系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトンのようなケトン類、ギ酸エチル、酢酸
メチル、酢酸エチルのようなエステル系溶剤に可溶であ
り、水、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、
n−ヘキサン、シクロヘキサンに不溶であった。 極限粘度[η]=0.96(溶媒:N,N−ジメチルホ
ルムアミド、25℃で測定) 粘度平均分子量Mv=3.3×104 (ポリアクリロニ
トリルの分子量粘度換算式[η]=KMvα(K=3.
9×10-4,α=0.75)により算出、定数の値は、
大津隆行、木下雅悦著「高分子合成の実験法」化学同人
(1972)による) 赤外吸収スペクトル:1607、953cm-1(C=
C)の吸収の消失、2245cm-1(シアノ基) 紫外−可視吸収スペクトル:λmax=400.2nm
(N,N−ジメチルアセトアミド) 熱分析結果: 示差走査熱量計(DSC)による分析(窒素気流下、昇
温速度10℃・min-1):ガラス転移点 130℃ 熱重量測定(TG)による分析(空気中、昇温速度10
℃・min-1):分解開始温度284℃ シクロブテンジオン誘導体の含有量:11重量%
【0034】実施例10 攪拌機、三方コックを備えた25mlの丸底フラスコ
に、1−(4−ジメチルアミノフェニル)−2−(2−
メタクリロイルオキシエチルアミノ)−シクロブテン−
3,4−ジオン0.2g、N−フェニル−N−メチルア
クリルアミド1.8gおよびアゾビスイソブチロニトリ
ル2mgを入れ、乾燥したジメチルスルホキシド2ml
を加えて溶解させた。次に反応系内の酸素を、減圧、窒
素導入の操作を数回行うことによって除去した。フラス
コを80℃の油浴で加熱し、重合反応を進行させた。重
合の進行により反応系が粘稠になるのが確認された。6
時間反応させた後、反応溶液を400ml蒸溜水に投入
し、生成した共重合体を濾別し、実施例3と同様の溶剤
および貧溶媒を用いて再沈澱法によって精製した。それ
により、モル分率x=7.3×10-2で、平均重合度n
=2000の共重合体1.5gを得た。得られた共重合
体は、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロ
フラン、ジメチルスルホキシド、ピリジンのような非プ
ロトン性の極性溶媒、ベンゼン、トルエンのような芳香
族炭化水素、クロロホルム、塩化メチレンのような塩素
系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトンのようなケトン類、ギ酸エチル、酢酸メチ
ル、酢酸エチルのようなエステル系溶剤に可溶であり、
水、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、n−
ヘキサン、シクロヘキサンに不溶であった。 極限粘度[η]=0.88(溶媒:N,N−ジメチルホ
ルムアミド、25℃で測定) 赤外吸収スペクトル:953cm-1(C=C)の吸収の
消失、1600、1350cm-1(アミド結合) 紫外−可視吸収スペクトル:λmax=400.2nm
(N,N−ジメチルアセトアミド) 熱分析結果: 示差走査熱量計(DSC)による分析(窒素気流下、昇
温速度10℃・min-1):ガラス転移点 120℃ 熱重量測定(TG)による分析(空気中、昇温速度10
℃・min-1):分解開始温度300℃ シクロブテンジオン誘導体の含有量:17重量%
【0035】実施例11 実施例4で合成された共重合体(シクロブテンジオン共
重合体構造含有量11重量%)をメチルイソブチルケト
ンに溶解し、あらかじめよく洗浄した厚さ1mmの平板
状パイレックスガラス基板上にスピンコートキャスト法
により塗布して高分子薄膜を形成させた。次いでオーブ
ンに入れ、24時間、80℃に加熱して残留溶剤を完全
に除去した。形成された高分子薄膜を、加熱炉中に設置
された図4で示されるような装置によって電場配向を行
った。上記平板状パイレックスガラス基板上に形成され
た高分子薄膜を、接地された銅の平板電極の上にのせ、
加熱炉内の温度を、薄膜を構する共重合体のガラス転移
温度以上の温度である120℃に保持し、銅の平板電極
から1cmの間隔に設置されたタングステン製の電線
に、5KVの電圧を印加した。5分間印加電圧を一定に
保った後、加熱を中止して系を放冷した。温度が室温に
達した後、電圧の印加を止めて、高分子電場配向薄膜を
得た。作製された高分子電場配向薄膜について、メーカ
・フリンジ法により非線形光学定数を測定したところ、
測定した非線形光学定数d33は、4.5pm・V-1であ
った。なお、測定に際しては、基準物質として水晶を用
い、そのd11=0.4pm・V-1と比較して、上記数値
を算出した。
【0036】上記高分子電場配向薄膜について、d値の
経時変化を調べた結果を図5に示す。図から明らかなよ
うに、本発明の高分子電場配向薄膜においては、約10
2 時間後のd値が4.6pm・V-1であり、それ以上の
d値の低下はみられなく、有機非線形光学材料として優
れたものであることが分かる。また、透過率の測定か
ら、上記高分子電場配向薄膜の吸収端(カットオフ波
長)は460nmであることが分かった。したがって、
上記高分子電場配向薄膜は、広い波長範囲で波長変換材
料として使用することができ、従来の材料では極めて困
難であった青色域の波長変換レーザの使用が可能であっ
た。
【0037】実施例12 実施例7で合成された共重合体(シクロブテンジオン共
重合体構造含有量10重量%)をメチルイソブチルケト
ンに溶解し、実施例11と同様にして高分子薄膜を形成
し、同様にして電場配向を行って高分子電場配向薄膜を
得た。作製された高分子電場配向薄膜について、メーカ
・フリンジ法により非線形光学定数を測定したところ、
測定した非線形光学定数d33は、4.6pm・V-1であ
った。なお、測定に際しては、基準物質として水晶を用
い、そのd11=0.4pm・V-1と比較して、上記数値
を算出した。
【0038】上記高分子電場配向薄膜について、d値の
経時変化を調べた結果を図5に示す。図から明らかなよ
うに、本発明の高分子電場配向薄膜においては、d値の
低下は全く見られず、有機非線形光学材料として優れた
ものであることが分かった。同様に、実施例3の単独重
合体および実施例5のおよび6のメタクリル酸メチルと
の共重合体、実施例8のスチレンとの共重合体、実施例
9のアクリロニトリルとの共重合体および実施例9のN
−フェニル−N−メチルアクリルアミドとの共重合体に
ついても、同様にして高分子薄膜を作製し、同様に電場
配向させたところ、上記の場合と同様な結果が得られ
た。
【0039】比較例1 シクロブテンジオン誘導体をポリメタクリル酸メチル中
に分散した素材を用いて高分子電場配向薄膜を作製し
た。すなわち、下記構造式で示される1−(R)−(1
−ヒドロキシメチル)プロピルアミノ−2−[4−(N
−メチル−N−(2−メトキシエチル)アミノ}フェニ
ル]−シクロブテン−3,4−ジオン1g、ポリメタク
リル酸メチル([η]=0.5)9gをメチルイソブチ
ルケトンに溶解し、実施例11と同様にして高分子電場
配向薄膜を作製した。
【化10】 (式中、*は不整炭素原子を表わす。)この高分子電場
配向薄膜の非線形光学定数d33を図5に示す。図から明
らかなように、作製直後では2.5pm・V-1であり、
102 時間後では0.3pm・V-1であった。
【0040】比較例2 p−ニトロアニリンをポリメタクリル酸メチル中に分散
した素材を用いて高分子電場配向薄膜を作製した。すな
わち、p−ニトロアニリン1gおよびポリメタクリル酸
メチル([η]=0.5)9gをメチルイソブチルケト
ンに溶解し、実施例11と同様にして高分子電場配向薄
膜を作製した。この高分子電場配向薄膜の非線形光学定
数d33は、作製直後では1.5pm・V-1であった。
【0041】比較例3 2−メチル−p−ニトロアニリンをポリメタクリル酸メ
チル中に分散した素材を用いて高分子電場配向薄膜を作
製した。すなわち、2−メチル−4−ニトロアニリン1
g、ポリメタクリル酸メチル([η]=0.5)9gを
メチルイソブチルケトンに溶解し、実施例11と同様に
して高分子電場配向薄膜を作製した。この高分子電場配
向薄膜の非線形光学定数d33は、作製直後では0.9p
m・V-1であった。
【0042】
【発明の効果】本発明の重合性二重結合含有シクロブテ
ンジオン誘導体は、新規な化合物であって、非線形光学
素子用材料の製造に使用される。本発明の重合性二重結
合含有シクロブテンジオン誘導体の単独重合体および共
重合体は、新規な物質であって、優れた非線形光学特性
を示す非線形光学素子用材料として有用である。また、
本発明の非線形光学素子は、優れた非線形光学特性を示
し、例えば、光波長変換素子、光シャター、高速光スイ
ッチング素子、光論理ゲート、光トランジスター等とし
て非常に優れたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のシクロブテンジオン化合物の赤外
吸収スペクトル図である。
【図2】 実施例3の単独重合体の赤外吸収スペクトル
図である。
【図3】 実施例4の共重合体の赤外吸収スペクトル図
である。
【図4】 電場配向を行うための装置の概略構成図であ
る。
【図5】 実施例11、実施例12および比較例1の電
場配向薄膜についての非線形光学定数の経時変化を示す
グラフである。
【符号の説明】
1…基、2…高分子薄膜、3…平板電極、4…電圧印
加のための電線、5…電源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08F 220/36 C08F 220/36 G02F 1/35 504 G02F 1/35 504 (56)参考文献 特開 平5−310655(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 225/22 C07C 213/06 C07D 295/02 C07D 455/04 C08F 220/12 C08F 220/36 G02F 1/35 504 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で示される重合性二重
    結合含有シクロブテンジオン誘導体。 【化1】 (式中、R1 およびR2 は、それぞれアルキル基を表わ
    し、R3 およびR4 は、それぞれ水素原子またはアルキ
    ル基を表わすか、またはR1 とR2 、R1 とR3および
    2 とR4 は、それらが互いに結合して含窒素4〜6員
    複素環を形成するに必要な原子団を表わしてもよく、R
    5 は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表わ
    し、mは2ないし12の整数を表わす。)
  2. 【請求項2】 下記一般式(II) 【化2】 (式中、R1 およびR2 は、それぞれアルキル基を表わ
    し、R3 およびR4 は、それぞれ水素原子またはアルキ
    ル基を表わすか、またはR1 とR2 、R1 とR3および
    2 とR4 は、それらが互いに結合して含窒素4〜6員
    複素環を形成するに必要な原子団を表わしてもよく、m
    は2ないし12の整数を表わす。)で示されるシクロブ
    テンジオン誘導体と下記一般式(III ) CH2 =CR5 COX (III) (式中、R5 は水素原子または炭素数1〜3のアルキル
    基を表わし、Xはハロゲン原子を表わす。)で示される
    不飽和脂肪酸誘導体を酸結合剤の存在下で反応させるこ
    とを特徴とする請求項1記載の重合性二重結合含有シク
    ロブテンジオン誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】 下記一般式(IV)で示される重合性二重
    結合含有シクロブテンジオン誘導体の単独重合体または
    共重合体。 【化3】 (式中、R1 およびR2 は、それぞれアルキル基を表わ
    し、R3 およびR4 は、それぞれ水素原子またはアルキ
    ル基を表わすか、またはR1 とR2 、R1 とR3および
    2 とR4 は、それらが互いに結合して含窒素4〜6員
    複素環を形成するに必要な原子団を表わしてもよく、R
    5 は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表わ
    し、R6 は水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基ま
    たはアルコキシ基を表わし、R7 は、ハロゲン原子、ア
    シル基、ニトリル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、
    カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換されて
    いてもよいアミノカルボニル基または置換されていても
    よいフェニル基を表わし、mは2ないし12の整数を表
    わし、xはモル分率であって、3×10-3〜1の数を表
    わし、nは平均重合度であって、100〜10万の数を
    表わす。)
  4. 【請求項4】 上記一般式(I)で示される重合性二重
    結合含有シクロブテンジオン誘導体またはそれと下記一
    般式(V) CH2 =CR6 7 (V) (式中、R6 は水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
    基またはアルコキシ基を表わし、R7 は、ハロゲン原
    子、アシル基、ニトリル基、アルコキシ基、アシルオキ
    シ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換
    されていてもよいアミノカルボニル基または置換されて
    いてもよいフェニル基を表わす。)で示されるビニル化
    合物とをラジカル重合開始剤の存在下に重合させること
    を特徴とする請求項3記載の重合性二重結合含有シクロ
    ブテンジオン誘導体の単独重合体または共重合体の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 上記一般式(IV)で示される重合性二重
    結合含有シクロブテンジオン誘導体の単独重合体または
    共重合体よりなる非線形光学素子。
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