JP2004090669A - リムホイールの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】リム2と縦壁3と蓋部材5とにより形成され、複数の隔壁9により分割された複数の副気室6を備え、蓋部材5に連通部8を有し、副気室6と連通部8とでヘルムホルツ共鳴吸音器を構成するリムホイールを製造するにあたり、
(イ)リムホイール1鋳造時に、縦壁3をリム2と一体的に成型する工程と、
(ロ)隔壁9を、リム2および縦壁3に対しゴム系接着剤を用いて固着する工程と、
(ハ)蓋部材5を、縦壁3とビードシート4との間に架設して固着する工程と、を包含する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、タイヤを取り付ける車両用のリムホイールの製造方法に関し、詳しくは、高い操縦安定性を確保しつつ車両に伝達される振動を抑制し、乗り心地の向上、車内騒音の低減等を実現することができるリムホイールの、高生産性でかつ溶接欠陥などによる故障原因の低減を図った製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車の操縦安定性と乗り心地性、静粛性を高次元で両立する高機能化が、特に高級車領域で進められている。かかる要請の下、車内騒音に対して、その大きな要因であるタイヤ空洞共鳴音を抑えるべく、副気室をリムホイール内に設け、この副気室と連通孔の寸法を調整するなどによりヘルムホルツ共鳴吸音器として作用させる技術が実開平1―39103号、実開平1−90601号、特開平1−115701号、特開平1−115702号、欧州特許0936083号等に開示されている。
【0003】
しかしながら、ヘルムホルツ共鳴吸音器の作用を利用する上記公知文献記載の技術は、必ずしも充分な改良効果を有しておらず、あるいはいくつかの問題点を有しており、未だ実用化に至っていないのが現状であった。
【0004】
かかる状況下において、リムと該リムの径方向外側に配置される複数の蓋部材との間に形成され、周方向に間隔をあけて設けられた複数の側壁により分割された複数の副気室と、この副気室とタイヤ主気室とを連通させる連通部とによりヘルムホルツ共鳴吸音器を構成することで、自動車の大きな要求性能である乗り心地や静粛性が有意に向上し、実用的なリムホイールが得られることが見出され、先に、本出願人により特許出願がなされた(特開2002−079802号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特開2002−079802号公報記載のリムホイールにおいては、それまでのヘルムホルツ共鳴吸音器を構成する技術に比し、静粛性、操縦安定性および振動乗り心地性において大幅に優れており、十分に実用に供し得るものである。よって、同公報に開示されているような副気室を備えたリムホイールを確実にかつ高い生産性にて製造することが求められている。
【0006】
そこで、本発明の目的は、かかる求めに応じ、高い操縦安定性を確保しつつ車両に伝達される振動を抑制し、乗り心地性の向上、車内騒音の低減等を実現でき、溶接欠陥などによる故障原因の低減したリムホイールを高い生産性にて製造することのできる方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下の構成とすることにより上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、下記に示す通りである。
【0008】
〈1〉リムと、該リムの外周面上に周方向に環状に形成された縦壁と、該縦壁の径方向外端部と一方のビードシートとの間に固着された蓋部材とにより形成され、周方向に適宜間隔をあけて設けられた複数の隔壁により分割された複数の副気室を備え、前記蓋部材にタイヤ主気室と前記副気室とを連通させる連通部を有し、前記副気室と前記連通部とでヘルムホルツ共鳴吸音器を構成するリムホイールを製造するにあたり、
(イ)リムホイール鋳造時に、前記縦壁を前記リムと一体的に成型する工程と、
(ロ)前記隔壁を、前記リムの外周面および前記縦壁の蓋部材固着側側面に対しゴム系接着剤を用いて固着する工程と、
(ハ)前記蓋部材を、前記縦壁の径方向外端部と一方のビードシートとの間に架設して固着する工程と、
を包含することを特徴とするリムホイールの製造方法である。
【0009】
〈2〉前記〈1〉のリムホイールの製造方法において、前記工程(ロ)において、前記隔壁の固着部近傍をテーパー状に形成し、前記ゴム系接着剤によりテーパー部のシールを行うリムホイールの製造方法である。
【0010】
〈3〉前記〈1〉または〈2〉のリムホイールの製造方法において、前記工程(ハ)において、帯状の前記蓋部材を、前記リムの周方向に沿って、前記縦壁の径方向外端部と一方のビードシートとの間に巻回して架設、固着するとともに、該帯状の蓋部材の両端部をゴム系接着剤を用いて接合するリムホイールの製造方法である。
【0011】
〈4〉前記〈1〉〜〈3〉のいずれかのリムホイールの製造方法において、前記工程(ハ)において、前記蓋部材を、前記隔壁の径方向外端部に、接着により固着するリムホイールの製造方法である。
【0012】
〈5〉前記〈1〉〜〈4〉のいずれかのリムホイールの製造方法において、前記ゴム系接着剤として、少なくとも耐熱温度−20〜+140℃のものを用いるリムホイールの製造方法である。
【0013】
〈6〉前記〈1〉〜〈5〉のいずれかのリムホイールの製造方法において、前記副気室を3室以上設けるリムホイールの製造方法である。
【0014】
〈7〉前記〈1〉〜〈6〉のいずれかのリムホイールの製造方法において、前記隔壁間の周方向長さの略中央部において、前記蓋部材に連通部を穿設するリムホイールの製造方法である。
【0015】
前記〈1〉の本発明の方法により製造されるリムホイールは、形成された副気室がタイヤ主気室との連通部を有してヘルムホルツ共鳴吸音器として機能する。副気室の体積、連通部の断面積と長さといった各寸法は、下記式、
f0:共鳴周波数(Hz)
V:副気室体積(cm3)
S:連通部総断面積(cm2)
L:連通部長さ(cm)
N:連通部個数/気室
R:ホイール径(inch)
に従い設定することにより、効果的な空洞共鳴音低減を達成することができる。即ち、最初にリム径を決め、その後、副気室体積V(cm3)、連通部総断面積S(cm2)、連通部長さL(cm)、連通部個数Nを決定することにより、効果的にタイヤ空洞共鳴音を低減することができるリムホイールが得られる。ここで、上記式の左項は、ヘルムホルツ共鳴周波数を表している。タイヤ主気室内の空洞共鳴周波数は、タイヤとリムの周長によって決まり、径の小さいタイヤでは、この周波数は高くなり、径の大きなタイヤでは低くなる。上記式の右項は、タイヤサイズ、リム径に応じた最適な設定周波数範囲を求めたものである。
【0016】
また、副気室を作る手法として、これまで別部材として溶接等により結合する方法が考えられ実施されているが、前記〈1〉記載の本発明の製造方法においては、副気室を構成する縦壁を鋳造時に予めリム外周面に一体的に設けるとともに、隔壁をゴム系接着剤を用いてリムの外周面に設けるものであるため、溶接などの結合作業を従来に比し大幅に省くことができ、溶接部の剥離などの溶接欠陥による故障を防止することができる。
【0017】
前記〈2〉の本発明の製造方法では、隔壁とリムとの固着部のシールをより確実に行うことができるので、副気室の気密性をより高めることができ、上記式に従い、極めて効果的な空洞共鳴音低減を達成することができる。
【0018】
前記〈3〉または〈4〉の本発明の製造方法では、蓋部材の形成を簡易な手法で行うことができることに加え、さらに溶接箇所を減少できることから、溶接欠陥による故障の可能性をより減ずることができる。
【0019】
前記〈5〉の本発明の製造方法では、使用するゴム系接着剤を適切化することにより、製造時および使用時における温度に起因する劣化を防止し、得られるリムホイールにおいて好適性能を得ることができる。
【0020】
前記〈6〉の本発明の製造方法では、副気室が3個以上の密閉隔壁によって周方向に3気室以上に形成されていることによって、共鳴吸音遅れが生じることなく、タイヤ空洞共鳴音を効果的に低減することができる。好ましくは、副気室数は4室以上であり、より好ましくは5室以上である。
【0021】
前記〈7〉の本発明の製造方法により連通部を穿設することで、上記式に従い、効果的な空洞共鳴音低減を達成することができる。なお、連通部は各副気室に対し1個に限定されるものではなく、連通部の径や数を調整するだけで、共鳴周波数設定を変えることができることから、連通部の数、位置および径はタイヤサイズに応じ適宜定めればよい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ具体的に説明する。
図1は、本発明に係るリムホイール1のリム2にタイヤ10を装着した状態を示す断面部斜視図である。図示するように、リムホイール1においては、タイヤ10がこのリムホイール1のリム2に装着されることにより、タイヤ10とリム2との間に密閉されたタイヤ主気室11が形成されるが、本発明においては、この主気室11に連通する副気室6が設けられていることにより、ヘルムホルツ共鳴吸音器が構成されている。本発明の製造方法は、主として、このヘルムホルツ共鳴吸音器を構成する副気室6の形成工程に係るものである。
【0023】
図示するように、副気室6は、リム2と、その外周面上に周方向に環状に形成された縦壁3と、縦壁3の径方向外端部と一方のビードシート4(矢印IN方向側)との間に固着された蓋部材5とにより形成されており、周方向に適宜間隔をあけて設けられた複数の隔壁9により分割されている。蓋部材5には図示しない連通部8が穿設されており、これによりタイヤ主気室11と副気室6とが連通して、ヘルムホルツ共鳴吸音器を構成している。
【0024】
図2は、本発明の製造方法の各工程を示す概略説明図である。図2(イ)に示すように、本発明の製造方法の最初の製造工程(イ)においては、リムホイール1の鋳造時に、副気室を構成する縦壁3をリム2と一体的に成型する。この際の鋳造法としては、従来の手法をそのまま用いることができる。
【0025】
なお、図示する好適例においては、リムホイール本体に、タイヤ装着時にタイヤビード部を落とし込むための凹状のウエル部7が形成されている。このウエル部7の底部は、ビードシート4よりもタイヤ径方向内側に位置している。
【0026】
ウエル部7は、適宜、軸方向に幅広または径方向内側に深い構造とすることができる。ここで、径方向内側に深い構造とは、ビード部とホイールベース部の径差が大きいという意味であり、ブレーキスペースに余裕がある場合は、ホイールベース部の径を小さくすることで径差を大きくできるが、余裕がない場合はビード部の径を大きくして、タイヤ高さを小さくする(タイヤ外径を同じにする)、いわゆるインチアップ手法により径差を大きくすることができる。
【0027】
ウエル部7を軸方向に幅広にすることに対しては、実質的に大きな制約はないため、ウエル部7を幅広化しつつ、副気室6(図2参照)の所望体積を得ることも可能であるが、より大きな体積を確保できるという観点からは、径方向内側に深く形成することが好ましい。
【0028】
即ち、リム2にウエル部7を形成しつつ、所望体積の副気室6を形成する場合には、縦壁3をリム2の軸方向略中央に配置することが好ましい。これにより、従来通りタイヤをリムに組み付けることができる。
【0029】
次に、工程(ロ)においては、副気室6を構成する隔壁9を、リム2の外周面および縦壁3の蓋部材5固着側側面に対し、ゴム系接着剤を用いて固着する(図2(ロ))。この場合、図3(イ)に示すように、隔壁9の、リム2の外周面に対する固着部近傍9aをテーパー状に形成し、ゴム系接着剤12によりテーパー部のシールを行うことが好ましい。図示はしないが、隔壁9と、縦壁3の蓋部材5固着側側面との固着部についても同様である。これにより、副気室6の気密性を高めることができ、空洞共鳴音低減効果をより良好に得ることができる。なお、隔壁9の固着方法の他の例を図3(ロ)、(ハ)に示す。図3(ロ)、(ハ)の場合には、リム2の外周面に隔壁に対応する溝13A、13Bを設け、この溝13A、13Bに、固着部近傍を適宜形状に形成した隔壁9A、9Bをはめ込んで、その隙間をゴム系接着剤12によりシールしている。
【0030】
ゴム系接着剤としては、一般に市販されているものを適宜選択して用いることができ、特に制限されるものではないが、リムホイールとしての使用条件、取扱性等の観点からは、耐熱温度が少なくとも−20〜+140℃、特には−40〜+150℃、さらには−60〜+160℃のものを用いることが好ましい。この程度の耐熱性を有するものでないと、実使用時に劣化等を生ずる場合があり、故障発生の原因となるおそれがある。
【0031】
次に、工程(ハ)においては、蓋部材5を、縦壁3の径方向外端部と一方のビードシート4との間に架設して固着する(図2(ハ)参照)。蓋部材5は、例えば、帯状に形成して、リム2の周方向に沿って巻回し、縦壁3の径方向外端部と一方のビードシート4との間に架設、固着すればよく、この場合には、蓋部材5の帯状の両端部をゴム系接着剤を用いて接合することが好ましい。これにより、溶接箇所をより減少することができる。
【0032】
蓋部材5の縦壁3およびビードシート4に対する固着は溶接により行うことができるが、気密性が十分確保できるものであれば、接着剤を用いて行ってもよい。また、各副気室6の気密性を得るためには、副気室6を分割する隔壁9の径方向外端部と蓋部材5との間も固着することが必要であるが、この隔壁9と蓋部材5との固着についても、接着により行うことが好ましい。これら各部の接着に用いる接着剤としては、前掲したゴム系接着剤(例えば、コニシ株式会社製 弾力性エポキシ接着剤ボンドMOS7(商品名)、セメダイン株式会社製 弾性接着剤PMシリーズ(商品名)等)を好適に使用できるが、これには限られず、耐熱性−20〜+140℃を許容し、走行時のホイール変形に追従できるものであれば使用することができる。
【0033】
蓋部材5の連通部8は、工程(ハ)の後に穿設することもできるが、工程(ハ)に先立って、ドリル等によりあらかじめ設けておくことが好ましい。図示する好適例では、効果的な空洞共鳴音低減を達成する上で好ましいとの観点から、副気室6の周方向長さの略中央部、即ち、隣接する隔壁9間の周方向長さの略中央部において、蓋部材5に連通部8が穿設されている。
【0034】
上記工程に従い製造されたリムホイール1の周方向断面図を図4に示す。図示するように、本実施形態においては、周方向に等間隔に5箇所の隔壁9を設けることで、夫々隣接する副気室間で隔壁9を共有して、5室の副気室6が配置されている。5室の副気室6は、夫々1個づつ設けられた連通部8を介してタイヤ主気室11に連通されており、本実施形態では、これら副気室6と連通部8とで計5個のヘルムホルツ共鳴吸音器が構成されている。
【0035】
ここで、リムホイール1にタイヤ10を組立てた場合、前記式を満足するように、各部の設定を行う。タイヤ主気室内の空洞共鳴周波数は、タイヤとリムの周長によって決まり、通常の乗用車用タイヤでは、250Hz近傍が空洞共鳴周波数である。軽自動車用のタイヤではこの周波数が高周波になり、トラック用の大きなタイヤでは低周波になる。
【0036】
なお、一つのリムホイール1に対する副気室6の総内容積は、タイヤ主気室11の体積の2%以上25%以下であることが好ましく、中でも3%以上15%以下が更に好ましい。
【0037】
本実施形態のリムホイール(6JJ15)1にタイヤ(195/55R15)10を装着したときのタイヤ主気室11の体積は約22000cm3であり、5つの副気室6の総体積は1500cm3(300cm3×5個)であり、5つの副気室6の総体積はタイヤ主気室11の総体積の6.9%である。
【0038】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づき説明する。
従来のリムホイールとタイヤとの組み合わせ品(比較例(コントロール品))と、本発明の適用されたリムホイールとタイヤとの組み合わせ品(実施例)とを試作し、ロードノイズ評価ドラム試験を実施した。
【0039】
コントロール品:6JJ15の通常のアルミホイールに195/55R15サイズの通常の乗用車用タイヤを装着したものである。
【0040】
実施例:図4に示す構造のリムホイール(隔壁数5個)にコントロール品と同様の乗用車用タイヤを装着したものである。
【0041】
タイヤ主気室の体積約22000cm3に対し、副気室の総体積は1500cm3(タイヤ主気室の6.9%)であり、連通孔の径は0.8cm、連通孔の長さは0.2cmである。
【0042】
それぞれの実施例と比較例の共鳴周波数は、上記式に従い、それぞれ約250Hzとした。ロードノイズドラムは直径3mで、表面に一般的な道路形状を模したアスファルトが貼り付けてある。タイヤを荷重3920N(400kgf)でドラムに押し付け、速度60km/hで走行させた際の、各方向のドラム軸力を測定し、周波数解析を行った。
【0043】
上下方向の軸力の周波数解析を行った結果、実施例では、比較例に比し空洞共鳴ピークが約8.7dB低減した。
【0044】
また、実施例および比較例のタイヤを乗用車に装着し、テストコースにて、テストドライバー二人による実車走行を行い、操縦安定性試験および振動乗り心地試験を実施した。
【0045】
操縦安定性に関しては、駆動性、制動性、ハンドル応答性、操縦時のコントロール性を総合評価し、振動乗り心地試験に関しては、良路走行時振動、悪路走行時振動、段差などの特殊路走行時振動、車内騒音を総合評価し、コントロール(比較例)を100とした時の指数で実施例のタイヤを評価した。指数の数値が大きいほど良好である。実施例の結果は、操縦安定性が110、振動乗り心地性が115、車内騒音が155であった。
【0046】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、高い操縦安定性を確保しつつ車両に伝達される振動を抑制し、乗り心地性の向上、車内騒音の低減等を実現でき、溶接欠陥などによる故障原因の低減したリムホイールを高い生産性にて製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るリムホイールの要部を示す回転軸に沿った断面図である。
【図2】本発明の製造方法を示す説明図である。
【図3】(イ)〜(ハ)は、夫々隔壁の固着部形状を示す拡大側面図である。
【図4】図1に示すA−A線に沿う軸直角断面図である。
【符号の説明】
1 リムホイール
2 リム
3 縦壁
4 ビードシート
5 蓋部材
6 副気室
7 ウエル部
8 連通部
9,9A,9B 隔壁
10 タイヤ
11 タイヤ主気室
12 ゴム系接着剤
13A,13B 溝
Claims (7)
- リムと、該リムの外周面上に周方向に環状に形成された縦壁と、該縦壁の径方向外端部と一方のビードシートとの間に固着された蓋部材とにより形成され、周方向に適宜間隔をあけて設けられた複数の隔壁により分割された複数の副気室を備え、前記蓋部材にタイヤ主気室と前記副気室とを連通させる連通部を有し、前記副気室と前記連通部とでヘルムホルツ共鳴吸音器を構成するリムホイールを製造するにあたり、
(イ)リムホイール鋳造時に、前記縦壁を前記リムと一体的に成型する工程と、
(ロ)前記隔壁を、前記リムの外周面および前記縦壁の蓋部材固着側側面に対しゴム系接着剤を用いて固着する工程と、
(ハ)前記蓋部材を、前記縦壁の径方向外端部と一方のビードシートとの間に架設して固着する工程と、
を包含することを特徴とするリムホイールの製造方法。 - 前記工程(ロ)において、前記隔壁の固着部近傍をテーパー状に形成し、前記ゴム系接着剤によりテーパー部のシールを行う請求項1記載のリムホイールの製造方法。
- 前記工程(ハ)において、帯状の前記蓋部材を、前記リムの周方向に沿って、前記縦壁の径方向外端部と一方のビードシートとの間に巻回して架設、固着するとともに、該帯状の蓋部材の両端部をゴム系接着剤を用いて接合する請求項1または2記載のリムホイールの製造方法。
- 前記工程(ハ)において、前記蓋部材を、前記隔壁の径方向外端部に、接着により固着する請求項1〜3のうちいずれか一項記載のリムホイールの製造方法。
- 前記ゴム系接着剤として、少なくとも耐熱温度−20〜+140℃のものを用いる請求項1〜4のうちいずれか一項記載のリムホイールの製造方法。
- 前記副気室を3室以上設ける請求項1〜5のうちいずれか一項記載のリムホイールの製造方法。
- 前記隔壁間の周方向長さの略中央部において、前記蓋部材に連通部を穿設する請求項1〜6のうちいずれか一項記載のリムホイールの製造方法。
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