JP2004088743A - 2ポート型アイソレータおよび通信装置 - Google Patents

2ポート型アイソレータおよび通信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】挿入損失特性とアイソレーション特性の調整を行なうことができる2ポート型アイソレータおよび通信装置を提供する。
【解決手段】2ポート型アイソレータ1は、概略、金属製上側ケース4と金属製下側ケース8とからなる金属ケースと、永久磁石9と、フェライト20と中心電極21,22とからなる中心電極組立体13と、積層基板30とを備えている。中心電極組立体13は、円板状のマイクロ波フェライト20の上面に2組の第1および第2中心電極21,22を、絶縁層を介在させて直交して交差するように配置している。第1中心電極21の電極幅と第2中心電極22の電極幅とは異なっている。これにより、第1中心電極21のインダクタンスL1と第2中心電極22のインダクタンスL2とを異ならせている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2ポート型アイソレータ、特に、マイクロ波帯で使用される2ポート型アイソレータおよび通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、2ポート型アイソレータは、信号を伝送方向のみに通過させ、逆方向への伝送を阻止する機能を有しており、自動車電話、携帯電話などの移動体通信機器の送信回路部に使用されている。
【0003】
この種の2ポート型アイソレータ(第1中心電極および第2中心電極の二つの中心電極を有するアイソレータ)として、特開2001−237613号公報や特開2001−185912号公報記載のものが知られている。ところが、これら従来周知の2ポート型アイソレータは、入力ポートP1から出力ポートP2に信号が伝搬する際、二つの共振回路が共振し、挿入損失が大きくなるという問題があった。
【0004】
そこで、この問題を解消するために、特開平9−232818号公報の図11に記載の低損失の2ポート型アイソレータが提案されている。このアイソレータでは、入力ポートP1から出力ポートP2に信号が伝搬する際、入力ポートと出力ポート間の共振回路は共振することがなく、一つの共振回路が共振しているだけなので、挿入損失を大幅に改善することができる。なお、この2ポート型アイソレータは、通常、第1中心電極および第2中心電極の形状は同一である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、移動体通信機器に用いられる2ポート型アイソレータに要求される挿入損失特性とアイソレーション特性は、通信システムに合わせて決定される。従って、実際の2ポート型アイソレータが有している挿入損失特性やアイソレーション特性と、通信システムの要求仕様とを比較すると、アイソレーション特性が十分余裕をもって要求仕様を満足していても、挿入損失特性が要求仕様に達していないことがある。逆に、挿入損失特性が十分余裕をもって要求仕様を満足していても、アイソレーション特性が要求仕様に達していないこともある。
【0006】
一方、移動体通信機器においては、送信回路部の消費電力を抑えて連続通話時間を増大させるため、アイソレーション特性を多少劣化させても、挿入損失を低減化したいという要望が強い。しかしながら、従来はこのような要望に応える手段がなく、2ポート型アイソレータの挿入損失特性やアイソレーション特性を調整をすることができなかった。
【0007】
そこで、本発明の目的は、挿入損失特性とアイソレーション特性の調整を行なうことができる2ポート型アイソレータおよび通信装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】
前記目的を達成するため、本発明に係る2ポート型アイソレータは、
(a)永久磁石と、
(b)永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、
(c)フェライトの主面もしくは内部に配置され、一端が第1入出力ポートに電気的に接続され、他端が第2入出力ポートに電気的に接続されている第1中心電極と、
(d)第1中心電極と電気的絶縁状態で交差して前記フェライトの主面もしくは内部に配置され、一端が第2入出力ポートに電気的に接続され、他端が第3ポートに電気的に接続されている第2中心電極と、
(e)第1入出力ポートと第2入出力ポートの間に電気的に接続された第1整合用コンデンサと、
(f)第1入出力ポートと第2入出力ポートの間に電気的に接続された抵抗と、
(g)第2入出力ポートと第3ポートの間に電気的に接続された第2整合用コンデンサとを備え、
(h)第3ポートがアースに電気的に接続され、かつ、第1中心電極のインダクタンスL1と第2中心電極のインダクタンスL2が異なっていること、
を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る2ポート型アイソレータは、
(i)永久磁石と、
(j)永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、
(k)フェライトの主面もしくは内部に配置され、一端が第1入出力ポートに電気的に接続され、他端が第2入出力ポートに電気的に接続されている第1中心電極と、
(l)第1中心電極と電気的絶縁状態で交差して前記フェライトの主面もしくは内部に配置され、一端が第2入出力ポートに電気的に接続され、他端が第3ポートに電気的に接続されている第2中心電極と、
(m)第1入出力ポートと第2入出力ポートの間に電気的に接続された第1整合用コンデンサと、
(n)第2入出力ポートと第3ポートの間に電気的に接続された第2整合用コンデンサと、
(o)第3ポートとアースの間に電気的に接続された抵抗とを備え、
(p)第1中心電極のインダクタンスL1と第2中心電極のインダクタンスL2が異なっていること、
を特徴とする。
【0010】
第1中心電極のインダクタンスL1と第2中心電極のインダクタンスL2を異ならせるには、例えば両者の電極幅や電極厚みや電極長さや電極本数や電極間隔などを異ならせるとよい。また、フェライトは、平面視で矩形や円形であってもよい。さらに、第1および第2中心電極のインダクタンスL1,L2に合わせて、第1および第2整合用コンデンサの静電容量C1,C2はそれぞれ最適値に設定される。
【0011】
以上の構成により、第1中心電極のインダクタンスL1が第2中心電極のインダクタンスL2より小さい場合(L1<L2の場合)には、L1とL2の差を大きくするにつれて、アイソレーションの帯域幅は狭くなり、挿入損失の帯域幅は広くなる。逆に、第1中心電極のインダクタンスL1が第2中心電極のインダクタンスL2より大きい場合(L1>L2の場合)には、L1とL2の差を大きくするにつれて、アイソレーションの帯域幅は広くなり、挿入損失の帯域幅は狭くなる。
【0012】
また、本発明に係る2ポート型アイソレータは、永久磁石とフェライトと第1および第2中心電極とを囲む金属ケースを備え、金属ケースが、上面部と、底面部と、該上面部と底面部を接続する一対の対向している側面部とを有し、第1中心電極および第2中心電極のいずれか一方の中心電極が側面部に対して略垂直方向に配置され、他方の中心電極が側面部に対して略平行方向に配置されていることを特徴とする。
【0013】
以上の構成により、金属ケースの上面部と底面部を接続する側面部に対して略垂直に配置された中心電極は、上面部や底面部にアース電流が流れ易く、前記側面部に対して略平行に配置された中心電極は、上面部や底面部にアース電極が流れにくい。このため、第1中心電極と第2中心電極が同じ形状であっても、両者のインダクタンスL1とL2を異ならせることができる。
【0014】
さらに、第1入出力ポートに電気的に接続された第1入出力外部電極と第2入出力ポートに電気的に接続された第2入出力外部電極とをそれぞれ、2ポート型アイソレータの対向する一対の側面の中央位置に設けてもよい。これにより、2ポート型アイソレータを携帯電話などのプリント基板に実装する際、2ポート型アイソレータを180°回転させれば、入力信号線路と出力信号線路が左右逆に設定されているプリント基板にも実装することが可能となる。従って、プリント基板の入力信号線路と出力信号線路の方向に合わせて2種類の2ポート型アイソレータを作製する必要がなくなる。
【0015】
また、本発明に係る通信装置は、上述の2ポート型アイソレータを備えることにより、特性が向上する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る2ポート型アイソレータおよび通信装置の実施の形態について添付の図面を参照して説明する。
【0017】
[第1実施形態、図1〜図12]
本発明に係る2ポート型アイソレータの一実施形態の分解斜視図を図1に示す。該2ポート型アイソレータ1は、集中定数型アイソレータである。図1に示すように、2ポート型アイソレータ1は、概略、金属製上側ケース4と金属製下側ケース8とからなる金属ケースと、永久磁石9と、フェライト20と中心電極21,22とからなる中心電極組立体13と、積層基板30を備えている。
【0018】
金属製上側ケース4は略箱形状であり、上面部4aおよび四つの側面部4bからなる。金属製下側ケース8は、底面部8aおよび左右の側面部8bからなる。金属製上側ケース4および金属製下側ケース8は磁気回路を形成するため、例えば、軟鉄などの強磁性体からなる材料で形成され、その表面にAgやCuがめっきされる。
【0019】
中心電極組立体13は、円板状のマイクロ波フェライト20の上面に2組の第1および第2中心電極21,22を、絶縁層(図示せず)を介在させて直交して交差するように配置している。本第1実施形態では、中心電極21,22を二つのラインで構成した。第1中心電極21と第2中心電極22のそれぞれの両端部21a,21b、22a,22bは、フェライト20の下面に延在し、それぞれの端部21a〜22bが相互に分離している。
【0020】
図2に示すように、第1中心電極21の電極幅W1と第2中心電極22の電極幅W2とは異なっている。これにより、第1中心電極21のインダクタンスL1と第2中心電極22のインダクタンスL2とを異ならせている。本第1実施形態では、電極幅W1とW2を異ならせることによりインダクタンスL1とL2を異ならせているが、必ずしもこれに限るものではない。例えば、第1中心電極21の電極厚みt1と第2中心電極22の電極厚みt2を異ならせたり、第1中心電極21の電極長さl1と第2中心電極22の電極長さl2を異ならせたり、第1中心電極21の電極間隔S1と第2中心電極22の電極間隔S2を異ならせたり、あるいは、これらを組み合わせたりして、インダクタンスL1とL2を異ならせてもよい。
【0021】
ここに、中心電極21,22の電極幅W1,W2が狭いほどインダクタンスL1,L2は大きくなる。また、電極厚みt1,t2が薄いほど、インダクタンスL1,L2は大きくなる。さらに、電極長さl1,l2が長いほど、インダクタンスL1,L2は大きくなる。さらに、電極間隔S1,S2が狭いほどインダクタンスL1,L2は大きくなる。
【0022】
中心電極21,22は銅箔を用いてフェライト20に巻きつけてもよいし、フェライト20上あるいは内部に銀ペーストを印刷して形成してもよい。あるいは、特開平9−232818号公報記載のように積層基板で形成されていてもよい。ただし、印刷した方が中心電極21,22の位置精度が高いので、積層基板30との接続が安定する。特に、今回のように微小な中心電極用接続電極51〜54(後述)で接続する場合には、中心電極21,22を印刷形成した方が信頼性、作業性が良い。
【0023】
積層基板30は、図3に示すように、中心電極用接続電極51〜54と、コンデンサ電極55,56や抵抗27を裏面に設けた誘電体シート41と、コンデンサ電極57を裏面に設けた誘電体シート42と、グランド電極58を裏面に設けた誘電体シート43と、入力外部電極14や出力外部電極15やアース外部電極16を設けた誘電体シート45などにて構成されている。中心電極用接続電極51は入力ポートP1とされ、中心電極用接続電極53,54は出力ポートP2とされ、中心電極用接続電極52は第3ポートP3とされる。
【0024】
この積層基板30は、以下のようにして作製される。すなわち、誘電体シート41〜45は、Alを主成分とし、SiO,SrO,CaO,PbO,NaO,KO,MgO,BaO,CeO,Bのうちの1種類あるいは複数種類を副成分として含む低温焼結誘電体材料にて作製する。
【0025】
さらに、積層基板30の焼成条件(特に焼成温度1000℃以下)では焼成せず、積層基板30の基板平面方向(X−Y方向)の焼成収縮を抑制する収縮抑制シート46,47を作製する。この収縮抑制シート46,47の材料は、アルミナ粉末および安定化ジルコニア粉末の混合材料である。シート41〜47の厚みは10μm〜200μm程度である。
【0026】
電極51〜58は、パターン印刷などの方法によりシート41〜43,46の裏面に形成される。電極51〜58の材料としては、抵抗率が低く、誘電体シート41〜45と同時焼成可能なAg,Cu,Ag−Pdなどが用いられる。電極51〜58の厚みは2μm〜20μm程度である。通常、電極51〜58等の厚みは表皮厚の2倍以上に設定される。
【0027】
抵抗27は、パターン印刷等の方法により誘電体シート41の裏面に形成される。抵抗27の材料としては、サーメット、カーボン、ルテニウムなどが使用される。抵抗27は積層基板30の上面に印刷で形成してもよいし、チップ抵抗で形成してもよい。
【0028】
ビアホール60や側面ビアホール65や外部電極14〜16は、誘電体シート41〜45にレーザ加工やパンチング加工などにより、予めビアホール用孔を形成した後、そのビアホール用孔に導電ペーストを充填することにより形成される。
【0029】
コンデンサ電極57は、誘電体シート42を間に挟んでコンデンサ電極55に対向して整合用コンデンサ25を構成する。さらに、コンデンサ電極57は、誘電体シート42,43を間に挟んでコンデンサ電極56およびグランド電極58に対向して整合用コンデンサ26を構成する。これら整合用コンデンサ25,26や抵抗27は、電極51〜54や外部電極14〜16やビアホール60,65とともに、積層基板30の内部に電気回路を構成する。
【0030】
以上の誘電体シート41〜45は積層され、さらに、誘電体シート41〜45の積層体の上下両側から収縮抑制シート46,47で挟み込んだ後、焼成される。これにより、焼結体が得られ、その後、超音波洗浄法や湿式ホーニング法によって、未焼結の収縮抑制材料を除去し、図1に示すような積層基板30とする。
【0031】
積層基板30の両端部には、それぞれ入力外部電極14、出力外部電極15およびアース外部電極16が設けられる。入力外部電極14はコンデンサ電極55に電気的に接続され、出力外部電極15はコンデンサ電極57に電気的に接続されている。アース外部電極16は、グランド電極58に電気的に接続されている。この後、Niめっきを下地としてAuめっきが施される。Niめっきは、電極のAgとAuめっきの固着強度を強くする。Auめっきは、はんだ濡れ性を良くするとともに、導電率が高いのでアイソレータ1を低損失にできる。
【0032】
なお、この積層基板30は、通常、マザーボード状態で作成される。このマザーボードに所定のピッチでハーフカット溝を形成し、ハーフカット溝に沿って折ることにより、マザーボードから所望のサイズの積層基板30を得る。あるいは、マザーボードをダイサーやレーザなどで切断することにより、所望のサイズの積層基板30を切り出してもよい。
【0033】
こうして得られた積層基板30は、内部に整合用コンデンサ25,26および抵抗27を有している。整合用コンデンサ25,26は必要な静電容量値精度で製作される。しかし、トリミングをする場合には、整合用コンデンサ25,26と中心電極21,22を接続する前に行なわれる。つまり、積層基板30は、単体の状態で、内部(2層目)のコンデンサ電極55,56を表層の誘電体とともにトリミング(削除)される。トリミングには、例えば、切削機やYAGの基本波、2倍波、3倍波のレーザが用いられる。レーザを用いれば、早くかつ精度の良い加工が得られる。なお、トリミングは、マザーボード状態の積層基板30に対して効率良く行ってもよい。
【0034】
このように、積層基板30の上面に近いコンデンサ電極55,56をトリミング用コンデンサ電極としているので、トリミング時に除去する誘電体層の厚みを最小限にできる。さらに、トリミングの障害となる電極が少なくなるので(本第1実施形態の場合は接続電極51〜54のみ)、トリミング可能なコンデンサ電極領域が広くなり、静電容量調整範囲を広くできる。
【0035】
また、積層基板30には抵抗27も内蔵されており、整合用コンデンサ25,26と同様に抵抗27も、表層の誘電体とともにトリミングすることにより、抵抗値Rを調整することができる。抵抗27は1箇所でも幅が細くなると抵抗値Rが上がるので、幅方向の途中まで削る。
【0036】
以上の構成部品は以下のようにして組み立てられる。すなわち、図1に示すように、永久磁石9は金属製上側ケース4の天井に接着剤によって固定される。中心電極組立体13の中心電極21,22の各々の端部21a〜22bが積層基板30の表面に形成された中心電極用接続電極51〜54にはんだ80にて電気的に接続されることにより、積層基板30上に中心電極組立体13が実装される。なお、中心電極21,22と中心電極用接続電極51〜54のはんだ付けは、マザーボード状態の積層基板30に対して効率良く行ってもよい。
【0037】
積層基板30は金属製下側ケース8の底面部8a上に載置され、積層基板30の下面に配設されているグランド電極58がはんだ80によって底面部8aと接続固定される。これにより、アースポート16が底面部8aに電気的に容易に接続される。
【0038】
そして、金属製下側ケース8と金属製上側ケース4は、それぞれの側面部8bと4bをはんだ等で接合することにより金属ケースを構成し、ヨークとしても機能する。つまり、この金属ケースは、永久磁石9と中心電極組立体13と積層基板30を囲む磁路を形成する。また、永久磁石9はフェライト20に直流磁界を印加する。
【0039】
こうして、図4に示す2ポート型アイソレータ1が得られる。図5はアイソレータ1の電気等価回路図である。第1中心電極21の一端部21aは、入力ポートP1(中心電極用接続電極51)を介して入力外部電極14に電気的に接続されている。第1中心電極21の他端部21bは、出力ポートP2(中心電極用接続電極54)を介して出力外部電極15に電気的に接続されている。第2中心電極22の一端部22aは、出力ポートP2(中心電極用接続電極53)を介して出力外部電極15に電気的に接続されている。第2中心電極22の他端部22bは、第3ポートP3(中心電極用接続電極52)を介してアース外部電極16に電気的に接続されている。整合用コンデンサ25と抵抗27からなる並列RC回路は、入力ポートP1と出力ポートP2の間に電気的に接続されている。整合用コンデンサ26は出力ポートP2と第3ポートP3の間に電気的に接続されている。第3ポートP3はアースに電気的に接続されている。
【0040】
以上の構成からなる2ポート型アイソレータ1は、第1中心電極21のインダクタンスL1と第2中心電極22のインダクタンスL2とを異ならせており、L1<L2の場合には、L1とL2の差を大きくするにつれて、アイソレーションの帯域幅は狭くなり、挿入損失の帯域幅は広くなる。逆に、L1>L2の場合には、L1とL2の差を大きくするにつれて、アイソレーションの帯域幅は広くなり、挿入損失の帯域幅は狭くなる。すなわち、L1とL2の値を調整することにより、アイソレーションの帯域幅と挿入損失の帯域幅を、通信システムの要求仕様に応じて調整することができる。
【0041】
一方、中心電極21,22のインダクタンスL1,L2を相互に異ならせることに伴って、整合用コンデンサ25,26の静電容量C1,C2も異ならせる(最適な静電容量C1,C2に設定する)必要がある。つまり、L1とC1、並びに、L2とC2の並列共振回路を同じ共振周波数に合わせる必要がある。このため、本発明は、整合用コンデンサ25,26を、積層基板30内に配設した電極55〜58にて形成している。これにより、電極55〜58の対向面積や間隔などを異ならせることによって容易に、整合用コンデンサ25,26の静電容量C1,C2を異ならせることができる。
【0042】
図6、図7、図8及び図9はそれぞれ、2ポート型アイソレータ1の第1および第2中心電極21,22のインダクタンスL1,L2と整合用コンデンサ25,26の静電容量C1,C2を表1−1に示すように、種々変えたときの、アイソレーション特性、挿入損失特性、入力反射損失特性および出力反射損失特性を示すグラフである。
【0043】
ここに、フェライト20としては、直径が2.0mmで厚みが0.4mmのものを使用した。そして、中心電極21,22の電極幅Wを0.2mmとし、電極間隔Sを0.2mmとし、電極長さlを2mmとすることにより、自己インダクタンスを0.7nHに設定した。また、中心電極21,22の電極幅Wを0.5mmとし、電極間隔Sを0.2mmとし、電極長さlを2mmとすることにより、自己インダクタンスを0.5nHに設定した。さらに、中心電極21,22の電極幅Wを0.1mmとし、電極間隔Sを0.1mmとし、電極長さlを2mmとすることにより、自己インダクタンスを1.0nHに設定した。抵抗27の抵抗値Rは、いずれも60Ωとした。表1−1中のインダクタンスは比透磁率を1と仮定した場合の中心電極21,22の自己インダクタンスで、実際にはこれにフェライト20などによる実効透磁率を掛けたものがインダクタンスL1,L2となる。また、893MHz〜960MHzでの帯域内最悪値を表1−2にまとめた。
【0044】
【表1】
Figure 2004088743
【0045】
図6〜図9および表1−2より、実施例1のように、第1中心電極21の自己インダクタンスを第2中心電極22の自己インダクタンスより小さくすることにより、アイソレーションは劣化するものの、挿入損失および反射損失が向上することがわかる。
【0046】
逆に、実施例2のように、第1中心電極21の自己インダクタンスを第2中心電極22の自己インダクタンスより大きくすることにより、挿入損失および反射損失は劣化するものの、アイソレーションが向上することがわかる。
【0047】
このように2つの中心電極21,22の自己インダクタンスを異なった値にすることにより、挿入損失とアイソレーションを最適化でき、特性の優れたアイソレータ1を提供できる。
【0048】
また、通常、移動体通信機器に用いられる2ポート型アイソレータに要求される挿入損失は1.2dB以下であり、アイソレーションは8.0dB以上である。そこで、整合用コンデンサ25,26の静電容量の比率C1/C2を種々変えることにより、この条件を満足する2ポート型アイソレータ1を調べた。表2はその評価結果であり、図10、図11および図12はそれぞれ、アイソレーション特性、挿入損失特性および出力反射損失特性を示すグラフである。
【0049】
【表2】
Figure 2004088743
【0050】
表2および図10、図11より、挿入損失が1.2dB以下で、かつ、アイソレーションが8.0dB以上の範囲において、アイソレーションの優れた2ポート型アイソレータ1を望む場合には、C1/C2の値が関係式0.5≦C1/C2≦0.9を満足するように設計することが好ましい。なぜなら、C1/C2が0.9以下になると、アイソレーションが0.5dB改善されるからである。ところが、C1/C2が0.5より小さくなると、アイソレーションは更に改善されるが、挿入損失が1.2dBを超えてしまい、実用上使えない程悪くなってしまうからである。
【0051】
また、挿入損失が1.2dB以下で、かつ、アイソレーションが8.0dB以上の範囲において、挿入損失の優れた2ポート型アイソレータ1を望む場合には、C1/C2の値が関係式1.1≦C1/C2≦3.0を満足するように設計することが好ましい。なぜなら、C1/C2が1.1以上になると、挿入損失が0.05dB改善されるからである。ところが、C1/C2が3.0を越えると、挿入損失は更に改善されるが、アイソレーションが8.0dBを超えてしまい、実用上使えない程悪くなってしまうからである。
【0052】
なお、3ポート型アイソレータ(第1〜第3中心電極の三つの中心電極を有するアイソレータ)の場合には、特開2001−185914号公報や特開2001−203507号公報や特開2001−203508号公報記載のように、中心電極のインダクタンスを異ならせた構成は周知である。しかしながら、これら3ポート型アイソレータは、構造的に対称となっているものを電極幅などで調整したものである。また、従来より周知の2ポート型アイソレータも構造的に対称となっている。
【0053】
これに対して、本発明は、積極的に非対称構造にして、アイソレーションと挿入損失を所望の特性に設定するものである。そして、3ポート型アイソレータでは、中心電極のインダクタンスを異ならせても、アイソレーションの帯域幅と挿入損失の帯域幅をトレードオフする調整はできない。中心電極21の両端部21a,21bに入出力ポートP1,P2が接続されている本発明の2ポート型アイソレータだけがこのような作用効果を奏することができる。
【0054】
[第2実施形態、図13および図14]
図13に示されている2ポート型アイソレータ1Aは、中心電極組立体13Aと積層基板30Aの他は前記第1実施形態の2ポート型アイソレータ1と同様のものである。
【0055】
中心電極組立体13Aは、フェライト20の上面に第1および第2中心電極21,22を、絶縁層(図示せず)を介在させて交差するように配置している。第1および第2中心電極21,22の形状(電極幅、電極厚み、電極長さ、電極間隔など)は互いに等しい。
【0056】
積層基板30Aは、図14に示すように、中心電極用接続電極51〜54と、コンデンサ電極55や抵抗27を裏面に設けた誘電体シート41と、コンデンサ電極57を裏面に設けた誘電体シート42と、グランド電極58を裏面に設けた誘電体シート43と、入力外部電極14や出力外部電極15やアース外部電極16を設けた誘電体シート45などにて構成されている。この積層基板30Aは、前記第1実施形態の積層基板30と同様の製法により作製される。
【0057】
コンデンサ電極57は、誘電体シート42を間に挟んでコンデンサ電極55に対向して整合用コンデンサ25を構成する。さらに、コンデンサ電極57は、誘電体シート43を間に挟んでグランド電極58に対向して整合用コンデンサ26を構成する。
【0058】
中心電極用接続電極51〜54は、積層基板30Aの4辺のそれぞれの中央部近傍に配置されている。また、入力外部電極14および出力外部電極15も積層基板30Aの対向する2辺の中央部に配置されている。中心電極用接続電極51は入力ポートP1とされ、中心電極用接続電極53,54は出力ポートP2とされ、中心電極用接続電極52は第3ポートP3とされる。
【0059】
以上の構成からなる中心電極組立体13Aは、2組の中心電極21,22のいずれか一方の中心電極が、金属製上側ケース4と接合している金属製下側ケース8の側面部8bに対して垂直方向になるように、積層基板30A上に実装される。側面部8bに対して垂直方向に配置されている中心電極22は、金属ケースの上面部4aや底面部8aにアース電流が流れ易く、側面部8bに対して平行方向に配置されている中心電極21は、金属ケースの上面部4aや底面部8aにアース電流が流れにくい。このため、中心電極21と22の形状が同一であっても、そのインダクタンスL1とL2は異なる。
【0060】
従って、2ポート型アイソレータ1Aは、前記第1実施形態のアイソレータ1と同様の作用効果を奏する。なお、アース電流は入出力外部電極14,15に接続されている電源装置(図示せず)から発生し、アイソレータ1A内の種々の経路を流れる。例えば、アース電流は、入力外部電極14−中心電極21−中心電極22−アース外部電極16の道順で流れたり、入力外部電極14−中心電極21−整合用コンデンサC2(変位電流)−アース外部電極16の道順で流れたりする。
【0061】
また、本第2実施形態は、入力外部電極14および出力外部電極15を、アイソレータ1Aの対向する一対の側面の中央位置に設けている。これにより、アイソレータ1Aを携帯電話などのプリント基板に実装する際、アイソレータ1Aを180°回転させれば、入力信号線路と出力信号線路が左右逆に配設されているプリント基板にも実装することが可能となる。従って、プリント基板の入力信号線路と出力信号線路の方向に合わせて2種類のアイソレータ1Aを作製する必要がなくなる。このため、アイソレータ1Aを低コスト化できる。
【0062】
特に、この2ポート型アイソレータ1Aは、ポートP1を入力ポートとした場合と、ポートP2を入力ポートとした場合とで、反射損失の周波数特性が大きく異なり、磁場方向反転(永久磁石9のNS方向反転)だけでなく、内部構造も変更した2種類のアイソレータ1Aを作製する必要があるので、低コスト化の効果は大きい。
【0063】
[第3実施形態、図15〜図24]
図15に示されている2ポート型アイソレータ1Bは、中心電極組立体13Bと積層基板30Bの他は前記第1実施形態の2ポート型アイソレータ1と同様のものである。
【0064】
中心電極組立体13Bは、フェライト20の上面に第1および第2中心電極21,22を、絶縁層(図示せず)を介在させて交差するように配置している。第1および第2中心電極21,22の形状(電極幅、電極厚み、電極長さ、電極間隔など)は互いに等しい。
【0065】
積層基板30Bは、図16に示すように、中心電極用接続電極51〜53と、コンデンサ電極55,59や抵抗27を裏面に設けた誘電体シート41と、コンデンサ電極57を裏面に設けた誘電体シート42と、グランド電極58を裏面に設けた誘電体シート43と、入力外部電極14や出力外部電極15やアース外部電極16を設けた誘電体シート45などにて構成されている。
【0066】
コンデンサ電極57は、誘電体シート42を間に挟んでコンデンサ電極55,59に対向して、それぞれ整合用コンデンサ25,26を構成する。
【0067】
中心電極用接続電極53は帯状に長く、その一方の端部53b側が誘電体シート41,42に設けたビアホール60を介してコンデンサ電極57に電気的に接続されている。これにより、第1中心電極21の実質的な電極長さは、第1中心電極21自身の長さに、中心電極用接続電極53の端部53a(中心電極21がはんだ付けされている側の端部)からビアホール60が接続されている位置までの長さを加えた寸法となる。ビアホール60の位置を変えることにより、第1中心電極21と第2中心電極22の実質的な電極長さを調整することができる。
【0068】
この結果、第1中心電極21の実質的なインダクタンスL1と第2中心電極22の実質的なインダクタンスL2を異ならせることができ、2ポート型アイソレータ1Bのアイソレーションの帯域幅と挿入損失の帯域幅を通信システムの要求仕様に応じて調整することができる。なお、この場合、中心電極用接続電極53とビアホール60が接続している位置が出力ポートP2の位置とされる。そして、中心電極用接続電極51は入力ポートP1とされ、中心電極用接続電極52は第3ポートP3とされる。
【0069】
また、積層基板30Bに形成するビアホール60の数や接続箇所を削減することができ、製造コストを低減することができる。しかも、ビアホール60の数の削減により、1シート内に形成できる電極面積を拡大でき、整合用コンデンサ25,26の静電容量を大きくできる。
【0070】
図17は、こうして得られた2ポート型アイソレータ1Bの電気等価回路図である。入力ポートP1と出力ポートP2の間には、第1中心電極21および第1整合用コンデンサ25からなるLC並列共振回路が接続されている。出力ポートP2と第3ポートP3の間には、第2中心電極22および第2整合用コンデンサ26からなるLC並列共振回路が接続されている。さらに、第3ポートP3とアース外部電極16の間には、終端抵抗27が接続されている。
【0071】
図18、図19、図20および図21はそれぞれ、2ポート型アイソレータ1Bの第1および第2中心電極21,22の実質的なインダクタンスL1,L2と整合用コンデンサ25,26の静電容量C1,C2を表3−1に示すように種々変えたときの、アイソレーション特性、挿入損失特性、入力反射損失特性および出力反射損失特性を示すグラフである。抵抗27の抵抗値Rは、いずれも60Ωとした。表3−1中のインダクタンスは比透磁率を1と仮定した場合の中心電極21,22の実質的な自己インダクタンスで、実際にはこれにフェライト20などによる実効透磁率を掛けたものがインダクタンスL1,L2となる。また、893MHz〜960MHzでの帯域内最悪値を表3−2にまとめた。
【0072】
【表3】
Figure 2004088743
【0073】
図18〜図21および表3−2より、実施例3のように、第1中心電極21の自己インダクタンスを第2中心電極22の自己インダクタンスより小さくすることにより、アイソレーションは劣化するものの、挿入損失および反射損失が向上することがわかる。
【0074】
逆に、実施例4のように、第1中心電極21の自己インダクタンスを第2中心電極22の自己インダクタンスより大きくすることにより、挿入損失および反射損失は劣化するものの、アイソレーションが向上することがわかる。
【0075】
このように2つの中心電極21,22の自己インダクタンスを異なった値にすることにより、挿入損失とアイソレーションを最適化でき、特性の優れたアイソレータ1Bを提供できる。
【0076】
また、通常、移動体通信機器に用いられる2ポート型アイソレータに要求される挿入損失は1.2dB以下であり、アイソレーションは8.0dB以上である。そこで、整合用コンデンサ25,26の静電容量の比率C1/C2を種々変えることにより、この条件を満足する2ポート型アイソレータ1Bを調べた。表4はその評価結果であり、図22、図23および図24はそれぞれ、アイソレーション特性、挿入損失特性および入力反射損失特性を示すグラフである。
【0077】
【表4】
Figure 2004088743
【0078】
表4および図22、図23より、C1/C2の値が関係式1.1≦C1/C2≦2.0を満足するように設計することにより、挿入損失が1.2dB以下で、かつ、アイソレーションが8.0dB以上の2ポート型アイソレータ1Bが得られる。
【0079】
[第4実施形態、図25]
第4実施形態は、本発明に係る通信装置として、携帯電話を例にして説明する。
【0080】
図25は携帯電話220のRF部分の電気回路ブロック図である。図25において、222はアンテナ素子、223はデュプレクサ、231は送信側アイソレータ、232は送信側増幅器、233は送信側段間用帯域通過フィルタ、234は送信側ミキサ、235は受信側増幅器、236は受信側段間用帯域通過フィルタ、237は受信側ミキサ、238は電圧制御発振器(VCO)、239はローカル用帯域通過フィルタである。
【0081】
ここに、送信側アイソレータ231として、前記第1〜第3実施形態の2ポート型アイソレータ1,1A,1Bを使用することができる。これらのアイソレータを実装することにより、電気的特性の向上した、かつ、信頼性の高い携帯電話を実現することができる。
【0082】
[他の実施形態]
なお、本発明は前記実施形態に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。例えば、永久磁石9のN極とS極を反転させれば、入力ポートP1と出力ポートP2が入れ替わる。
【0083】
また、中心電極組立体も種々変形できる。例えば図26に示す中心電極組立体13Cのように、フェライト20の裏面に配設している中心電極21の長さを長手方向にそれぞれl3だけ延長し、中心電極21と22の長さを異ならせてもよい。この場合、積層基板30の中心電極用接続電極51、54の位置を内側に移動させる。また、図27に示す中心電極組立体13Dのように、フェライト20の裏面に配設している中心電極21と22の端部21bと22aを電気的に接続してもよい。この場合、積層基板30の中心電極用接続電極53と54のうちいずれか一方を省略でき、ビアホール数も削減できる。
【0084】
あるいは、図28〜図30にそれぞれ示す中心電極組立体13E,13F,13Gのように、中心電極21,22は互いに平行でなくてもよいし、屈曲していてもよいし、また、異なった電極本数であってもよい。さらに、図31に示す中心電極組立体13Hのように、矩形状のフェライト20を使用してもよい。このとき、第1中心電極21はフェライト20の短辺に平行に配置され、第2中心電極22はフェライト20の長辺に平行に配置されている。
【0085】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、第1中心電極と第2中心電極のインダクタンスを異なった値にすることにより、挿入損失とアイソレーションを最適化でき、特性の優れた2ポート型アイソレータを提供できる。この結果、高性能で信頼性が高くかつ小型の2ポート型アイソレータや通信装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る2ポート型アイソレータの一実施形態を示す分解斜視図。
【図2】図1に示した中心電極組立体の平面図。
【図3】図1に示した積層基板の分解斜視図。
【図4】図1に示した2ポート型アイソレータの外観斜視図。
【図5】図1に示した2ポート型アイソレータの電気等価回路図。
【図6】アイソレーション特性を示すグラフ。
【図7】挿入損失特性を示すグラフ。
【図8】入力反射損失特性を示すグラフ。
【図9】出力反射損失特性を示すグラフ。
【図10】比率C1/C2とアイソレーションとの関係を示すグラフ。
【図11】比率C1/C2と挿入損失との関係を示すグラフ。
【図12】比率C1/C2と出力反射損失との関係を示すグラフ。
【図13】本発明に係る2ポート型アイソレータの別の実施形態を示す分解斜視図。
【図14】図13に示した積層基板の分解斜視図。
【図15】本発明に係る2ポート型アイソレータのさらに別の実施形態を示す分解斜視図。
【図16】図15に示した積層基板の分解斜視図。
【図17】図15に示した2ポート型アイソレータの電気等価回路図。
【図18】アイソレーション特性を示すグラフ。
【図19】挿入損失特性を示すグラフ。
【図20】入力反射損失特性を示すグラフ。
【図21】出力反射損失特性を示すグラフ。
【図22】比率C1/C2とアイソレーションとの関係を示すグラフ。
【図23】比率C1/C2と挿入損失との関係を示すグラフ。
【図24】比率C1/C2と入力反射損失との関係を示すグラフ。
【図25】本発明に係る通信装置の電気回路ブロック図。
【図26】中心電極組立体の変形例を示す底面図。
【図27】中心電極組立体の別の変形例を示す底面図。
【図28】中心電極組立体のさらに別の変形例を示す平面図。
【図29】中心電極組立体のさらに別の変形例を示す平面図。
【図30】中心電極組立体のさらに別の変形例を示す平面図。
【図31】中心電極組立体のさらに別の変形例を示す平面図。
【符号の説明】
1,1A,1B…集中定数型アイソレータ
4…金属製上側ケース
8…金属製下側ケース
9…永久磁石
13,13A〜13H…中心電極組立体
14…入力外部電極
15…出力外部電極
16…アース外部電極
20…フェライト
21…第1中心電極
22…第2中心電極
21a,21b,22a,22b…端部
30,30A,30B…積層基板
41〜45…誘電体シート
55,56,57…コンデンサ電極
58…グランド電極
220…携帯電話
25,26…整合用コンデンサ
27…抵抗
P1…入力ポート(第1入出力ポート)
P2…出力ポート(第2入出力ポート)
P3…アースポート(第3ポート)

Claims (15)

  1. 永久磁石と、
    前記永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、
    前記フェライトの主面もしくは内部に配置され、一端が第1入出力ポートに電気的に接続され、他端が第2入出力ポートに電気的に接続されている第1中心電極と、
    前記第1中心電極と電気的絶縁状態で交差して前記フェライトの主面もしくは内部に配置され、一端が第2入出力ポートに電気的に接続され、他端が第3ポートに電気的に接続されている第2中心電極と、
    前記第1入出力ポートと前記第2入出力ポートの間に電気的に接続された第1整合用コンデンサと、
    前記第1入出力ポートと前記第2入出力ポートの間に電気的に接続された抵抗と、
    前記第2入出力ポートと前記第3ポートの間に電気的に接続された第2整合用コンデンサとを備え、
    前記第3ポートがアースに電気的に接続され、かつ、前記第1中心電極のインダクタンスL1と前記第2中心電極のインダクタンスL2が異なっていること、
    を特徴とする2ポート型アイソレータ。
  2. 永久磁石と、
    前記永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、
    前記フェライトの主面もしくは内部に配置され、一端が第1入出力ポートに電気的に接続され、他端が第2入出力ポートに電気的に接続されている第1中心電極と、
    前記第1中心電極と電気的絶縁状態で交差して前記フェライトの主面もしくは内部に配置され、一端が第2入出力ポートに電気的に接続され、他端が第3ポートに電気的に接続されている第2中心電極と、
    前記第1入出力ポートと前記第2入出力ポートの間に電気的に接続された第1整合用コンデンサと、
    前記第2入出力ポートと前記第3ポートの間に電気的に接続された第2整合用コンデンサと、
    前記第3ポートとアースの間に電気的に接続された抵抗とを備え、
    前記第1中心電極のインダクタンスL1と前記第2中心電極のインダクタンスL2が異なっていること、
    を特徴とする2ポート型アイソレータ。
  3. 前記第1中心電極の形状と前記第2中心電極の形状が異なっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の2ポート型アイソレータ。
  4. 前記第1中心電極の電極幅W1と前記第2中心電極の電極幅W2が異なっていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の2ポート型アイソレータ。
  5. 前記第1中心電極の電極厚みt1と前記第2中心電極の電極厚みt2が異なっていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の2ポート型アイソレータ。
  6. 前記第1中心電極の電極長さl1と前記第2中心電極の電極長さl2が異なっていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の2ポート型アイソレータ。
  7. 前記第1中心電極の電極本数と前記第2中心電極の電極本数が異なっていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の2ポート型アイソレータ。
  8. 前記第1中心電極と第2中心電極のそれぞれの電極本数が複数本であり、かつ、第1中心電極の電極間隔S1と第2中心電極の電極間隔S2が異なっていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の2ポート型アイソレータ。
  9. 前記第1整合用コンデンサの静電容量C1と前記第2整合用コンデンサの静電容量C2が、関係式0.5≦C1/C2≦0.9を満足していることを特徴とする請求項1に記載の2ポート型アイソレータ。
  10. 前記第1整合用コンデンサの静電容量C1と前記第2整合用コンデンサの静電容量C2が、関係式1.1≦C1/C2≦3.0を満足していることを特徴とする請求項1に記載の2ポート型アイソレータ。
  11. 前記第1整合用コンデンサの静電容量C1と前記第2整合用コンデンサの静電容量C2が、関係式1.1≦C1/C2≦2.0を満足していることを特徴とする請求項2に記載の2ポート型アイソレータ。
  12. 前記永久磁石と前記フェライトと前記第1および第2中心電極とを囲む金属ケースを備え、
    前記金属ケースが、上面部と、底面部と、該上面部と底面部を接続する一対の対向している側面部とを有し、前記第1中心電極および前記第2中心電極のいずれか一方の中心電極が前記側面部に対して略垂直方向に配置され、他方の中心電極が前記側面部に対して略平行方向に配置されていること、
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の2ポート型アイソレータ。
  13. 前記第1入出力ポートに電気的に接続された第1入出力外部電極と前記第2入出力ポートに電気的に接続された第2入出力外部電極とがそれぞれ、2ポート型アイソレータの対向する一対の側面の中央位置に設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載の2ポート型アイソレータ。
  14. 前記フェライトが平面視で矩形であり、該矩形の一辺に平行に前記第1中心電極が配置され、前記一辺に直交する辺に平行に前記第2中心電極が配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれかに記載の2ポート型アイソレータ。
  15. 請求項1〜請求項14のいずれかに記載の2ポート型アイソレータを備えたことを特徴とする通信装置。
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