JP2002232205A - 積層型誘電体フィルタ - Google Patents

積層型誘電体フィルタ

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JP2002232205A
JP2002232205A JP2001022714A JP2001022714A JP2002232205A JP 2002232205 A JP2002232205 A JP 2002232205A JP 2001022714 A JP2001022714 A JP 2001022714A JP 2001022714 A JP2001022714 A JP 2001022714A JP 2002232205 A JP2002232205 A JP 2002232205A
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capacitance
capacitance electrode
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dielectric
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Sotaro Kukida
壮太郎 久木田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化が可能で、フィルタの通過帯域が広帯
域で肩特性が向上した積層型誘電体フィルタを提供する
ことにある。 【解決手段】 誘電体層4a〜4gを積層した積層体4
の主面にアース電極5が形成され、アース電極5に積層
体4の同一層間で対向する3つのストリップライン1a
〜1cが併設されると共に、ストリップライン1a〜1
cのうち、隣接する各2つのストリップラインの夫々に
誘電体層4cを介して対向する第1容量電極9a、第2
容量電極9bを形成してなる積層型誘電体フィルタFに
おいて、第2容量電極9bに接続される第3容量電極1
1を形成すると共に第1容量電極9aの一部と第3容量
電極11とが誘電体層4bを介して容量成分を形成した
構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話等に高周
波部品として使用されるストリップラインを用いた積層
型誘電体フィルタに関し、特にフィルタの通過帯域にお
ける肩特性を改善したものである。
【0002】
【従来の技術】従来、マイクロ波を利用した携帯電話な
どの機器には、各種の小型のフィルタが多用されている
が、中でも誘電体層を複数積層したストリップラインに
よる共振器を用いて構成した積層型誘電体フィルタは低
背化でき、かつ高機能化できるために多く使用されてき
ている。
【0003】このような積層型誘電体フィルタを図4、
図5で説明する。図4は従来の積層型誘電体フィルタの
分解斜視図、図5は従来の積層型誘電体フィルタの内層
構造を説明する図であり(a)は後述の誘電体層106
bから106dまでの構造を説明するための透視図であ
り、(b)はA−A線一部断面図である。
【0004】図に示すように複数の誘電体層106a〜
106gが積層された積層体106の両主面にアース電
極101a、101bが、また、積層体106の端面に
アース電極101bが形成され、アース電極101aと
アース電極101bとが互いに接続されている。誘電体
層106bの主面にストリップライン102、103、
104が互いに平行して配列されており、ストリップラ
イン102とストリップライン103及び104との間
隔は一定の距離を保って配置されている。ストリップラ
イン102、103、104の一方側はいずれも接続し
ない開放端が形成されており、その両近傍には入出力電
極107、108が形成されている。また図5(a)に
示すようにストリップライン102、103、104の
他方側はアース電極101bと接続されて短絡端を形成
している。なお、105、106は各隣接するストリッ
プライン102〜104間の容量形成電極であり、スト
リップライン102〜104の開放端側の誘電体層10
6c上に形成されている。
【0005】このような積層型誘電体フィルタにおいて
は、フィルタ特性の所望の中心周波数、帯域幅及び減衰
量を同時に確保する設計がもとめられている。
【0006】即ち、誘電体層106a〜106gの誘電
率とストリップライン102〜104の長さ寸法等の形
状を変化させることによって所望の中心周波数を得るこ
とができ、各ストリップライン102〜104で構成す
る共振器間の磁界結合の度合いや、電界結合の度合いに
よってフィルタの通過帯域幅及び減衰極の位置が決定さ
れる。例えば電磁界の結合度合いを変えるのに各ストリ
ップライン102〜104の間隔を変化させることが行
われているが、各ストリップライン102〜104を狭
くすると磁界結合が強くなりフィルタの帯域幅が狭ま
り、逆に各ストリップライン102〜104の間隔を広
くすると電界結合が強くなりフィルタの帯域幅が広くな
る要因の1つとなる。
【0007】しかしながら、上述の磁界結合と電界結合
の双方が作用するTEM(Transverse Electromagnetic
Mode)あるいは準TEMを用いて形成される積層型誘
電体フィルタにおいては、フィルタの減衰極が落ちにく
いために、積層型誘電体フィルタとは別にその入力側又
は出力側にトラップ回路を接続して減衰極を形成してい
た。
【0008】また、トラップ回路を接続しない場合に積
層型誘電体フィルタにおいて良好なフィルタ特性を得る
ためには、図4に示す容量形成電極105、106を設
け、ストリップライン102〜104の開放端側の電界
結合を強めることで通過域において、通過帯域幅が広く
とれ、阻止域においては、より大きな減衰量を得てい
た。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】近年の移動体通信シス
テムにおいては、電波の有効利用のために規格が決めら
れており、例えば、日本や欧州にて採用予定のCDMA
規格では受信帯域が2110〜2170MHz、送信帯
域が1920〜1980MHz、送受信フィルタの通過
帯域同士の間隔は190MHzとなり、受信帯域に隣接
して送信帯域が形成されている。従って、このシステム
に用いるフィルタにおいては、広帯域で隣接する受信又
は送信帯域において通過帯域の両肩側(高域側又は低域
側)で急峻な減衰域特性が要求されるため、ストリップ
ライン102〜104の間隔を変化させるだけでは十分
な帯域と減衰量を得ることができなくなってきている。
【0010】一方、携帯電話の小型化に伴って、用いる
積層型誘電体フィルタにおいても小型化・高機能化が要
求されるが上述のように積層型誘電体フィルタとは別に
トラップ回路を接続した構成では部品点数が増し小型化
のネックとなっていた。
【0011】本発明は、上述の問題に鑑みて案出された
ものであり、その目的は外部にトラップ回路を設けるこ
となく小型化が可能で、フィルタの通過帯域が広帯域で
肩特性が向上した積層型誘電体フィルタを提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決する為に
本発明の積層型誘電体フィルタは、複数の誘電体層を積
層した積層体の主面にアース電極が形成され、該アース
電極に前記積層体の同一層間で対向する3つのストリッ
プラインが併設されると共に、該ストリップラインのう
ち、隣接する各2つのストリップラインの夫々に誘電体
層を介して対向する第1容量電極、第2容量電極を形成
してなる積層型誘電体フィルタにおいて、前記第2容量
電極と接続した第3容量電極を形成すると共に前記第1
容量電極の一部と第3容量電極とが誘電体層を介して容
量成分を形成したことを特徴とする積層型誘電体フィル
タである。
【0013】本発明の構成によれば、第1容量電極の一
部と第3容量電極とが誘電体層を介して容量成分を形成
することにより、3つのストリップライン内、中央のス
トリップラインとこの容量成分とが等価回路上では直列
に接続されてトラップ回路を形成することとなり、これ
により、フィルタの通過帯域における高域側若しくは低
域側に容易にトラップ回路の極を形成させることがで
き、広帯域に設計しても肩特性が向上した積層型誘電体
フィルタを提供することができる。
【0014】また、前記第1容量電極と第2容量電極は
同一の誘電体層間に形成してなり、前記第3容量電極を
前記第1、第2容量電極が形成された誘電体層間を基準
として、前記各ストリップラインが形成された誘電体層
間とは反対側の誘電体層間に形成すると共に、前記第2
容量電極と第3容量電極とが誘電体層の厚み方向に形成
したビアホール導体により接続してなることを特徴とす
る積層型誘電体フィルタである。
【0015】この構成によっても、ストリップラインを
挟んで第1容量電極と第2容量電極が形成されるのに比
べて第1、第2、第3容量電極の全てがストリップライ
ンの一方側に形成でき、これにより、内部電極が複雑と
ならずに簡単な構成に形成することができ、その結果、
フィルタとしてもコンパクトに設計することが可能とな
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。図1は本発明の積層型誘電体フィルタ
の各層を説明する分解斜視図であり、図2は後述の折り
返し電極、第1〜第3容量電極、ストリップラインの対
向関係を説明するために誘電体層4a〜4dの上面から
見た透視図であり、図3は図1のB−B線一部断面図であ
る。
【0017】図1において、Fは本発明の積層型誘電体
フィルタである。積層型誘電体フィルタFは誘電体磁器
からなる積層体4の略全表面にアース電位となるアース
電極5が形成されてなる。
【0018】積層体4は図1に示すように誘電体層4a
〜4dが厚み方向に積層されてなり、材質として誘電体
セラミック材料と低温焼成を可能とする酸化物や低融点
ガラス材料とから構成されている。具体的には、誘電体
セラミック材料としては、例えば、BaO−TiO
2系、Ca−TiO2系、MgO−TiO2系等が、低温
焼成するための酸化物としては、BiVO4、CuO、
Li2O、B23等がある。
【0019】誘電体層4a〜4dは1層あたり50〜3
00μm程度の厚みを有しており、誘電体層4b、4c
には、その一方端側に、誘電体層4b、4cの厚み方向
に貫通するビアホール導体3a〜3cが形成されてい
る。また、誘電体層4aの表面にはアース電極5を形成
する上面電極5aが、誘電体層4gの裏面にはアース電
極5を形成する上面電極5bが、積層体4の端面全面に
はアース電極5を形成する端面電極5cが夫々形成され
ている。さらに、誘電体層4dの表面にはストリップラ
イン1a、1b、1cが各々3本平行に形成されてい
る。各々のストリップライン1a、1b、1cは誘電体
層4cの一方端側は開放され、他方端側は端面電極5c
と短絡している。また、各々のストリップライン1a、
1b、1cはアース電極5a、5bと誘電体層4a〜4
cを介して対向配置している。
【0020】また、各々のストリップライン1a、1
b、1c一方端側で上述のビアホール導体3a〜3cと
が接続されている。誘電体層4cの一方端に形成した上
述のビアホール導体3とストリップライン1a、1b、
1cとが接続されている。
【0021】また、誘電体層4bの表面には折り返し電
極2a、2b、2cが、誘電体層4dの表面に折り返し
電極2d、2e、2fがストリップライン1a、1b、
1cに対面して形成されている。この折り返し電極2a
はその一端がストリップライン1aからビアホール導体
3aを介して接続されており、また、折り返し電極2b
はその一端がストリップライン1bからビアホール導体
3bを介して接続されており、また、折り返し電極2c
はその一端がストリップライン1cからビアホール導体
3cを介して接続されている。一方、誘電体層4fの表
面に形成された折り返し電極2dはその一端がストリッ
プライン1aからビアホール3aを介して接続されてお
り、折り返し電極2eはその一端がストリップライン1
bからビアホール導体3bを介して接続されており、ま
た、折り返し電極2fはその一端がストリップライン1
cからビアホール導体3cを介して接続されている。な
お、折り返し電極2a、2b、2cと折り返し電極2
d、2e、2fとの長さは略同じに構成されている。
【0022】また、誘電体層4b、4c間には第1容量
電極9a及び第2容量電極9bが形成されている。本実
施の形態としては第1容量電極9aと第2容量電極9b
を同一の誘電体層4b、4c間に形成されているがこれ
に限定されることはなく、不図示であるが夫々がストリ
ップライン1a〜1cを挟んで逆側の誘電体層間に形成
されても良い。
【0023】第1容量電極9aは多角形状に形成され、
ストリップライン1a、1bの開放端側で誘電体層4c
を介して対向するように配置されている。そして、第1
容量電極9aの一部は延出されて容量形成領域90aを
形成している。
【0024】第2容量電極9bは多角形状に形成され、
ストリップライン1b、1cの開放端側で誘電体層4c
を介して対向するように配置されている。また、第2容
量電極9bの一部と誘電体層4cから上側に積層した誘
電体層4bに形成したビアホール導体30とが接続され
ている。
【0025】また、ビアホール導体30は誘電体層4b
の表面にまで延出されており、誘電体層4bに形成した
第3容量電極11と接続されている。第3容量電極11
は誘電体層4bを挟んで第1容量電極の容量形成領域9
0と対向して配置されている。また、第3容量電極11
は長方形状の導体パターンであるが、これに限定され
ず、第1容量電極9aの一部との間で容量が形成される
いかなる形状でも良い。また、第3容量電極11と対向
する第1容量電極9aのいずれの位置で対向してもよ
い。
【0026】さらに、上述のように第1容量電極9aと
第2容量電極9bは同一の誘電体層間に形成しており、
第3容量電極11を第1、第2容量電極9a、9bが形
成された誘電体層4b、4c間を基準として、各ストリ
ップライン1a〜1cが形成された誘電体層4c、4d
間とは反対側の誘電体層4a、4b間に形成している。
しかも、第2容量電極9bと第3容量電極11とが誘電
体層4bの厚み方向に形成したビアホール導体30によ
り接続して内部配線が形成されている。なお、本発明の
実施形態ではストリップライン1a〜1cを挟んで第1
容量電極9aと第2容量電極9bが形成された場合には
第3容量電極を形成するのは複雑な構成となるが、第
1、第2容量電極9a、9b、第3容量電極11の全て
がストリップライン1a〜1cの一方側に形成されてい
るので複雑な回路の引き回しをすることがなくコンパク
トに設計できるものである。なお、図3(b)に示すよ
うに第1、第2容量電極9a、9b、第3容量電極11
をストリップライン1a〜1cの一方側だけでなく他方
側も同じような構成にしても良い。これによっても、第
3容量電極11をストリップライン1a〜1cの一方側
だけに形成するよりもフィルタ特性において高い減衰量
が得られ、かつ、積層型誘電体フィルタ内の空間のデッ
ドスペースを利用して高減衰量とするのでコンパクトに
も設計する事ができる。なお、7は入力ライン、8は出
力ラインである。
【0027】上述のようにストリップライン1a〜1
c、折返し電極2a〜2f、ビアホール3a〜3c、ビ
アホール導体30、アース電極5a〜5c、第1、第2
容量電極9a、9b及び第3容量電極11の材質として
は、Ag、Ag−Pd、Cuなどを主成分とする導体材
料により構成されている。
【0028】以上のように構成された積層型誘電体フィ
ルタFはストリップライン1の一方側を電気的に開放端
とし、残る端面を電気的に短絡端としているために、ス
トリップライン1a〜1c、折返し電極2a〜2fとビ
アホール3a〜3c及びグランド電極5a〜5cとの間
で容量成分と誘導成分が夫々形成され、1/4λのL−
C共振回路が3つ構成された3つの共振器となる。ま
た、図1、図2のようにストリップライン1a、1b、
1cで構成される共振器を結合させて所定の帯域幅を有
するフィルタ特性を得ることができるものである。以上
のようにして形成された積層型誘電体フィルタFの等価
回路を図8(a)に示す。
【0029】次にフィルタの通過帯域の設計について説
明する。図6に示すように第1、第2容量電極9a、9
bのストリップライン1a〜1cの延出した方向の幅W
0を変えることで電界結合を強めてフィルタの3dBの
通過帯域幅を調整する。
【0030】また、第3容量電極11と第1容量電極9
aでストリップライン1a〜1cとアース電極5aとの
間に新たな容量成分が形成される。例えば、受信側のフ
ィルタにおける通過帯域を図7に示すが、図のように第
3容量電極11ストリップライン1bを跨ぐように長方
形状のW1に設計(図2参照)して、第1容量電極9a
の一部である容量形成領域90aとの間で容量成分を形
成するように構成すると、形成しなかった場合に比べて
フィルタの通過帯域の左肩側は減衰極の周波数fpから
高減衰量で広帯域の通過帯域を持つ極f’pに変えるこ
とができる。この場合ストリップラインの長さ方向に平
行に長さW0=0.7mmの第1、第2容量電極9a、
9bを形成し、第3容量電極11をW1=0.3mm形
成した場合の例である。
【0031】このように極f’pが形成される理由とし
ては以下のように考えられ、図8に基づいて説明する。
図8(a)は本発明の積層型誘電体フィルタFの等価回
路図であり、図8(b)は従来の等価回路図を示し、図
8(c)は従来の共振器により形成される共振特性を示
し、図8(d)は本発明の等価回路図を説明のために一
部省略させた図を示し、図8(e)はその共振特性を示
し、図8(f)は(d)の等価回路図をΔ−Y変換させ
た図である。
【0032】図8(a)から判るように、第1容量電極
9aの一部と第3容量電極11による容量成分を付加す
ることで、それぞれのストリップライン間の容量結合間
に並列に容量結合が形成されることになる。ここで、中
央のストリップラインのみを考えると図8(b)のよう
に容量成分を付加しない従来の場合と、図8(d)のよ
うに容量成分を付加する場合、容量成分を付加しない場
合には図8(c)のようにストリップラインの反共振特
性が現れるだけで減衰量の悪いなだらかな特性を有して
いる。一方、図8(d)のように容量成分を付加する場
合には図8(c)の反共振特性に加えて共振により極が
発生して減衰量を確保できる急峻な特性となる。
【0033】これは、図8(d)の等価回路をΔ―Y変
換すると図8(f)のようにストリップラインと直列に
容量成分が接続されたトラップ回路(容量値がことなる
ため、コンデンサも異なるもので記載している)を形成
することになる。これを、第3容量電極11の長さや
幅、または対向する容量形成領域90との距離を変化さ
せてフィルタの通過帯域における低域側になるようにト
ラップ回路の極を形成することができる。
【0034】一方、この積層型誘電体フィルタのストリ
ップライン間の距離を変化させることで通過域において
誘導性が支配的なフィルタにさせ、第3容量電極による
フィルタの通過帯域の高域側に容易にトラップ回路の極
を形成させることができ、広帯域に設計しても肩特性が
向上した積層型誘電体フィルタを提供することができ
る。
【0035】
【発明の効果】以上、本発明によれば、第1容量電極の
一部と第3容量電極とが誘電体層を介して容量成分を形
成することにより、3つのストリップライン内、中央の
ストリップラインとこの容量成分とが等価回路上では直
列に接続されてトラップ回路を形成することとなり、こ
れにより、フィルタの通過帯域における高域側若しくは
低域側に容易にトラップ回路の極を形成させることがで
き、広帯域に設計できて肩特性が向上した積層型誘電体
フィルタを提供することができる。
【0036】また、ストリップラインを挟んで第1容量
電極と第2容量電極が形成されるのに比べて第1、第
2、第3容量電極の全てがストリップラインの一方側に
形成しているので、これにより、内部電極が複雑となら
ずに簡単な構成に形成することができ、その結果、フィ
ルタとしてもコンパクトに設計することが可能となる。
従って、小型で低損失且つ高減衰量の積層型誘電体フィ
ルタが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層型誘電体フィルタの分解斜視図で
ある。
【図2】本発明の積層型誘電体フィルタ内部に形成する
折り返し電極、第1〜第3容量電極、ストリップライン
の対向関係を説明するために誘電体層4a〜4dの上面
から見た透視図である。
【図3】(a)は本発明の積層型誘電体フィルタのB−
B線一部断面図であり、(b)は他の実施の形態におけ
る一部断面図である。
【図4】従来の積層型誘電体フィルタの分解斜視図であ
る。
【図5】従来の積層型誘電体フィルタの内層構造を説明
する図であり(a)は誘電体層106bから106dま
での構造を説明するための透視図であり、(b)はA−
A線一部断面図である。
【図6】本発明の第1容量電極、第2容量電極と3dB
帯域幅の変化を示す図である。
【図7】本発明の第1容量電極と第3容量電極とで容量
成分を形成した場合としなかった場合を説明する図であ
る。
【図8】(a)は本発明の積層型誘電体フィルタの等価
回路図であり、(b)は従来の等価回路図を示し、
(c)は従来の共振器により形成される共振特性を示
し、(d)は本発明の等価回路図を説明のために一部省
略させた図を示し、(e)はその共振特性を示し、
(f)は(d)の等価回路図をΔ−Y変換させた図であ
る。
【符号の説明】
1a〜1c:ストリップライン 2a〜2f:折返し電極 3a〜3c:ビアホール導体 4:積層体 4a〜4d:誘電体層 5:アース電極 7:入力電極 8:出力電極 9a:第1容量電極 9b:第2容量電極 11:第3容量電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の誘電体層を積層した積層体の主面
    にアース電極が形成され、該アース電極に前記積層体の
    同一層間で対向する3つのストリップラインが併設され
    ると共に、該ストリップラインのうち、隣接する各2つ
    のストリップラインの夫々に誘電体層を介して対向する
    第1容量電極、第2容量電極を形成してなる積層型誘電
    体フィルタにおいて、 前記第2容量電極に接続される第3容量電極を形成する
    と共に前記第1容量電極の一部と第3容量電極とが誘電
    体層を介して容量成分を形成することを特徴とする積層
    型誘電体フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記第1容量電極と第2容量電極は同一
    の誘電体層間に形成してなり、前記第3容量電極を前記
    第1、第2容量電極が形成された誘電体層間を基準とし
    て、前記各ストリップラインが形成された誘電体層間と
    は反対側の誘電体層間に形成すると共に、前記第2容量
    電極と第3容量電極とが誘電体層の厚み方向に形成した
    ビアホール導体により接続してなることを特徴とする請
    求項1記載の積層型誘電体フィルタ。
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