JP2004087353A - 固体電解質型燃料電池用基体管 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで、熱膨張率、収縮率が一定の範囲にあり、長尺化が可能である基体管。
【解決手段】55〜75重量%のCaO安定化ZrOと、25〜45重量%のMgOとを含んでなり、CaO安定化ZrOの粒径が0.5〜4μmで、MgOの粒径が10〜30μmの範囲にあって、焼成時の収縮率が12〜17%の範囲にあり、焼成後の気孔率が25〜35%の範囲にある固体電解質型燃料電池用基体管を提供する。さらに、かかる固体電解質型燃料電池用基体管に、電解質膜と燃料極と空気極とインタコネクタとを積層してなる横縞型の固体電解質型燃料電池セル及び縦縞型の固体電解質型燃料電池セルも提供する。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、固体電解質型の燃料電池用基体管に関する。さらに詳しくは、本発明は、単位体積あたりの重量が軽く、低コストの固体電解質型燃料電池用基体管に関する。
【0002】
【従来技術】
固体電解質型燃料電池の基体管は、燃料電池セルを支持し、原料となる燃料ガスと空気とをそれぞれ効率的に供給するために用いられている。基体管は、その表面に電極等が成膜されてセル管として機能するため、図4に、従来技術である基体管を用いた横縞型の固体電解質型燃料電池セル管の断面図を示して説明する。このようなセル管6は、基体管1の外周面に燃料極2、固体電解質3、空気極5よりなる発電層を積層し、これをインタコネクタ4により接続して構成したものである。一組の燃料極2、固体電解質3、空気極5で、一つのセル7を形成し、セル管の長さ方向に垂直に複数のセル7が形成されてセル管6を構成するものである。
【0003】
基体管1の内側に燃料ガスである水素ガス等を供給し、基体管1外側の空気極5側には空気又は酸素等の酸化剤を供給すると、作動温度900〜1000℃にて酸素イオン(O2−)が電解質3中を移動して、電気を取り出すことができる。
【0004】
このような作用をする基体管1の材料としては、上述の電極反応に使用されるため、基体管1の表面に形成される電極や電解質3と熱膨張率がほぼ等しく、基体管の製造における焼成時の収縮率が一定の範囲にあり、燃料電池の運転条件温度条件下で、酸化還元に対して安定であるといった性質が要求される。これらの性質を満たす材料として、従来からセラミックス材料が用いられている。中でも、構成材料と反応が少なく化学的に安定であるため、CaO安定化ZrO(カルシア安定化ジルコニア、以下CSZともいう)とCaTiO(チタン酸カルシウム)の組み合わせからなる基体管材料が好ましく用いられてきた。
【0005】
しかし、CaTiOは複合酸化物であり、基体管の製造にあたって材料となるCaTiOの合成を必要とするため、コストが高くなるという問題があった。また、CSZとCaTiOとからなる基体管材料は、単位体積あたりの重量が比較的重く、長尺化が困難であるという問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は係る課題を解決すべくなされたものであって、全体として低コストで、高性能の固体燃料電池用の基体管を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、固体電解質型燃料電池用基体管であって、55〜75重量%のCaO安定化ZrOと、25〜45重量%のMgOとを含んでなり、CaO安定化ZrOの粒径が0.5〜4μmで、MgOの粒径が10〜30μmの範囲にあることを特徴とする。特に、CaO安定化ZrOの粒径が1.0〜3.0μmで、MgOの粒径が15〜25μmであることがさらに好ましい。
【0008】
本発明の別の局面によれば、本発明は固体電解質型燃料電池用基体管であって、55〜75重量%のCaO安定化ZrOと、25〜45重量%のMgOとを含んでなり、CaO安定化ZrOの粒径が0.5〜4μmで、MgOの粒径が10〜30μmの範囲にあり、かつ、焼成時の収縮率が12〜17%の範囲にあり、焼成後の気孔率が25〜35%の範囲にある。
【0009】
ここで、焼成時の収縮率とは、基体管を製造する工程において、CaO安定化ZrOとMgOとからなる基体管材料を成形した際の長さLと、焼成して得られる基体管の長さL’とから、以下の式により導かれる値をいう。
【式1】
Figure 2004087353
【0010】
また、気孔率とは、単位体積あたりの気孔の体積分率をいう。
【0011】
本発明のまた別の局面によれば、本発明は固体電解質型の燃料電池セル管であって、上述のいずれかに記載の固体電解質型燃料電池用基体管に、燃料極と、電解質と、空気極とを順に積層し、インタコネクタにより該燃料極と該空気極とを電気的に接続してなる横縞型のものである。
【0012】
本発明のさらに別の局面によれば、本発明は固体電解質型の燃料電池セル管であって、上述のいずれかに記載の固体電解質型燃料電池用基体管に、空気極と、電解質と、燃料極とを順に積層し、インタコネクタにより該空気極と該燃料極とを電気的に接続してなる縦縞型のものである。
【0013】
本発明によれば、安価な材料を使用して、従来と同様に電極や電解質を支持し、セル管の一部として作用する固体電解質型燃料電池用基体管を得ることができ、低コストで基体管を製造することができる。さらには、本発明に係る固体電解質型燃料電池用基体管の材料は比重が小さいため、製造された基体管の単位体積あたりの重量が小さく、長尺化が可能となり、さらに経済的な基体管を製造することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を実施の形態を挙げてさらに詳細に説明する。以下の説明は本発明を限定するものではない。また、同じ符号は同じ部材を指すものとする。
【0015】
図1に本発明に係る固体電解質型燃料電池用基体管の概形を示す。本発明の固体電解質型燃料電池用基体管1は、内部が空洞の管状の構造をしたものであって、管を構成する材料が、55〜75重量%のCaO安定化ZrOと、25〜45重量%のMgOとを含んでなり、CaO安定化ZrOの粒径が0.5〜4μmで、MgOの粒径が10〜30μmの範囲にある。また、このような基体管1は、気孔率が25〜35%の範囲にあり、焼結時の収縮率が12〜17%の範囲にある。
【0016】
図1に示す基体管1は、燃料電池用のセルとして加工する前の状態であって、かかる基体管1上に、電解質、空気極、燃料極等が積層されて固体電解質型燃料電池を構成するものである。
【0017】
次に、本発明に係る固体電解質型燃料電池用基体管の製造工程について説明する。
基体管用材料としては、粒径が0.5〜4μmのCaO安定化ZrO(CSZ)と、粒径が10〜30μmのMgOを用いる。MgOが25〜45重量%、CSZが55〜75重量%となるように混合して用いることが好ましい。
【0018】
ここで、CSZとMgOについては、上記の範囲の粒径のものを用いることができるが、特には、上記範囲の中でも、MgOの粒径が大きく、CSZの粒径が小さくなるように材料を選択することが好ましい。粒径の小さい材料は、粒子間の収縮を促し、粒径の大きい材料は、粒子間の収縮を抑制する。粒子間の収縮の程度により、焼成後の基体管の気孔率が変わるため、所望の気孔率を得るために、粒子の大きさを選択することにより、バランスをとる必要があるからである。また、微粒のMgOはかさ高く成形が難しいが、MgOの粗粒は取り扱いが容易であり成形に対して有利であるため、粗粒のMgOと、微粒のCSZを混合して用いることが好ましい。具体的には、粒径が1.0〜3.0μmのCSZと、粒径が15〜25μmのMgOを用いることがさらに好ましい。
【0019】
CSZとMgOに加えて、押し出し成形を行うための添加成分として、メチルセルロース、グリセリン、水などを溶媒として添加し、基体管用の組成物とすることができる。このような押し出しのための添加成分は、本発明を制限するものではなく、他の成分系を用いても成形可能である。また、上記添加成分は、基体管用の組成物全体のうち、20〜30重量%となるように混合して用いることが好ましい。所定量の基体管用の組成物は、加圧ニーダ等の装置を用いて混合され、粘土状とされる。
【0020】
次に、基体管用の組成物を成形して、管状とする。成形は押し出し成形などにより行うことができるが、成形方法は一定の方法には限定されない。成形された基体管は、1300〜1500℃で、約3〜5時間にわたって焼成する。
【0021】
このとき、通常は、基体管表面に形成される電解質の膜等とともに焼成される。このような膜は、スクリーン印刷法により基体管の表面に形成することができる。
【0022】
焼成過程において、基体管は高温条件下におかれ、その後常温まで冷却される際に収縮するため、焼成前と焼成後では、基体管の長さが異なる。このとき、焼成時の基体管の収縮率が12〜17%の範囲にあることが好ましく、15〜13%であることがさらに好ましい。通常、基体管の表面に成膜される電解質が、基体管の収縮率が大きすぎると剥離し、基体管の収縮率が小さすぎると電解質膜が緻密化せず、割れるのを避けるためである。電解質が剥離するとセルを構成することができず、割れるとガスが流れない。したがって、これらの問題が生ずると、燃料電池を構成することができなくなる。
【0023】
焼成して製造された基体管は、用途によっても異なるが、通常、内径が16〜27mmで、外径が22〜30mm、長さが700〜2000mmとすることができる。気孔率が25〜35%の範囲にあることが好ましく、30〜35%であることがさらに好ましい。気孔率は、単位体積あたりの気孔の体積分率であって、アルキメデス法で求めることができる。
【0024】
ここで、従来技術であるCSZとCaTiOを材料として基体管を製造したときと比較して、焼成後の基体管重量の面から、本発明の固体電解質型燃料電池用基体管の利点を説明する。
【0025】
体積がAcmの基体管を製造する場合の、本発明に係るMgOを用いたときの全重量について計算する。基体管の組成が、CSZを60重量%、MgOを40重量%とすると、それぞれの比重が5.58g/cm、3.56g/cmであるから、全重量は以下の式(1)で表されるようになる。
0.6A×5.58+0.4A×3.56 = 4.77A   (1)
【0026】
同様にして、体積がAcmの基体管を製造する場合、MgOの替わりに従来技術であるCaTiOを用いたときの全重量について計算する。CSZを60重量%、CaTiOを40重量%とすると、それぞれの比重が5.58g/cm、4.10g/cmであるから、全重量は以下の式(2)で表されるようになる。
0.6A×5.58+0.4A×4.10 = 4.99A   (2)
【0027】
ここで、本発明の組成により製造された基体管の重量を示す上記(1)式と、従来の組成により製造された基体管の重量を示す上記(2)式との比較を行うと次の式(3)で表されるようになり、同じ体積あたり、約4%の重量減少が望める。
4.77A/4.99A = 0.956         (3)
【0028】
MgOはCaTiOに比べて、単純な酸化物であり製造コストが安いだけでなく、MgOの比重がCaTiOの比重より小さく、MgOは同重量であれば本数を多くでき、材料費低減に有効である。また、密度が低いので、同じ体積あたりの重量が小さくなり、吊下げ焼成時の長尺化に有利である。
【0029】
次に、本発明の第二の実施形態にかかる横縞型の固体電解質型燃料電池セル管について説明する。図2に、横縞型の固体電解質型燃料電池セル管の斜視図を示す。横縞型の固体電解質型燃料電池セル管6aは、第一の実施形態にかかる基体管1の表面上に、燃料極2、固体電解質3、空気極5よりなる発電層を積層し、燃料極2と空気極5をインタコネクタ4により接続して構成したものである。
【0030】
基体管1の外周面には、燃料極2が円環状に溶射等によって形成され、更に燃料極2の上に重なるように固体電解質3が円環状に形成されている。燃料極2はニッケル(Ni)又はニッケルとイットリア安定化ジルコニア(YSZ)とのサーメット製、固体電解質3はイットリア安定化ジルコニア製とすることができる。しかし、燃料極2、固体電解質3はこれらの材料に限定されることなく、ニッケル(Ni)とマグネシウムアルミニウムスピネル(MgAl)やランタンガレート(LaGaO)等を使用することもできる。
【0031】
隣接する燃料極2、固体電解質3の間にはインタコネクタ4が形成され、このインタコネクタ4と固体電解質3の上に重なるように空気極5が円環状に形成されている。インタコネクタ4は、この上に形成される空気極5と隣接する燃料極2とを電気的に接続している。インタコネクタ4はチタン酸塩(SrTiO,CaTiO)製、空気極5はランタン系化合物、例えばランタン・マンガン系の化合物(LaMnO等)製とすることができる。インタコネクタが酸化されやすい物質からなる場合には、酸化を防止するための保護層8を設けてもよい。しかし、インタコネクタ4、空気極5はこれらの材料に限定されることなく、ランタンクロマイト(LaCrO等)やランタンコバルト酸化物(LaCoO)、カルシウムマンガン酸化物(CaMnO)等を使用することもできる
【0032】
円環状に形成された燃料極2、固体電解質3、空気極5は、一組で一つのセルを形成し、複数のセルが基体管の長さ方向に向かって形成されて、本発明の横縞型の固体電解質型燃料電池セル管6aを構成する。
【0033】
横縞型の固体電解質型燃料電池セル管6aは、次のような方法で製造される。まず、基体管1の材料を第一の実施形態に示す方法で成形する。得られた多孔質の基体管上にスラリー焼結法により燃料極2、電解質3あるいはインタコネクタ4までを順次成膜後、一体で焼成して緻密な電解質膜を形成する。その後、さらに空気極5、インタコネクタ4をスラリー焼結法により成膜・焼成するか、あるいは溶射法により成膜することによってセルを形成することができる。本発明の第一の実施形態に示す基体管は、焼結時の収縮率が一定の範囲内にあるため、一体焼結する際に燃料極2や電解質3の破損などの問題を起こさず、十分な機能を発揮し作用し得るセル管が得られる。
【0034】
次に、横縞型の固体電解質型燃料電池セル管6aを、電極反応作用の面から説明する。基体管1の内側には水素等の燃料を供給し、基体管1の外側の空気極5側に空気又は酸素等の酸化剤を供給すると、作動温度900〜1000℃にて酸素イオン(O2−)が電解質中を移動する。空気極5で電子を得た酸素イオンは、固体電解質3を通過し、燃料極2にて水素と反応し、水(HO)を生成して電子を放出する。また、電流は、図2に矢印で示すように、燃料極2から固体電解質4、空気極5へ流れインタコネクタ4を通って隣接するセルの燃料極2へ流れていく。
【0035】
かかる横縞型の固体電解質型燃料電池セルは、電圧が高く電流を小さくできるため電流線を細くできるという点で有利である。
【0036】
次に、本発明の第三の実施形態にかかる縦縞型の固体電解質型燃料電池セル管について説明する。図3に、縦縞型の固体電解質型燃料電池セル管6bの斜視図を示す。縦縞型の固体電解質型燃料電池セル管6bは、第一の実施形態にかかる基体管1の表面全体を覆うように空気極5を形成し、空気極の表面全体を覆うように電解質3を、電解質の表面全体を覆うように燃料極2を積層し、インタコネクタ4により該空気極と該燃料極とを電気的に接続してなる。
【0037】
縦縞型の燃料電池セルは、基体管の焼成後スラリー法で空気極を付着させ、空気極の焼結後、電気化学的蒸着法により電解質(YSZ)続いてインタコネクタ(La0.9Mg0.1CrO)を成膜する。最後にNiOとYSZをディッピング成膜した後、電気化学的蒸着法により固定することができる。
【0038】
【実施例】
以下に実施例及び参考例を示して、本発明を詳細に説明する。以下の説明は本発明を限定するものではない。
【0039】
表1に示す基体管材質を混合し、管形状に押出し法により成形した。このとき、メチルセルロースを4重量%、グリセリン5重量%、水14重量%、残りを表1に示す材料とした。押出し成形後、電解質3(イットリア安定化ジルコニア:YSZ)を基体管1上に成膜した。電解質3の成膜は、スクリーン印刷法により行った。成膜後、1400℃で4時間保持して焼成し、基体管1の気孔率と電解質の割れと剥離の有無を調査した。表1に結果を示す。
【0040】
【表1】
Figure 2004087353
【0041】
実施例1〜3及び比較例1、2では、CSZの粒径が基体管の性質に与える効果を検討した。実施例1〜3は気孔率が良好で、電解質に不適合は発生しなかった。一方、粒径が本発明の範囲より小さいCSZを用いて製造した比較例1の基体管は、収縮率が大きく気孔率が低下した。このような比較例1の基体管では、燃料電池を製造して発電を行った場合に、出力を高くすることができないことが予想される。また、粒径が本発明の範囲より大きいCSZを用いて製造した比較例2の基体管は、収縮率が低く、電解質に割れが発生した。
【0042】
実施例4、5及び比較例3、4においては、CSZとMgOの配合割合を変更した。実施例4と5は、割れ等の不具合が生じず、良好な結果であった。本発明の範囲よりも多い割合のCSZを配合して製造した比較例3の基体管では、電解質に割れが発生し、本発明の範囲よりも少ない割合のCSZを配合して製造した比較例4の基体管では電解質が剥離した。配合割合は、基体管の線膨張係数に影響すると考えられ、電解質との線膨張係数とマッチングしない場合、電解質に不具合が発生したものであると考えられる。
【0043】
実施例6、7及び比較例5、6においては、MgOの粒径を変更した。実施例6と7は、割れが生じることもなく、気孔率も適切で、良好な結果を示した。一方、粒径が本発明の範囲より小さいMgOを用いて製造した比較例5の基体管では気孔率が低く、粒径が本発明の範囲より大きいMgOを用いて製造した比較例6の基体管では収縮率が低く、電解質割れが発生した。
【0044】
【発明の効果】
従来と比較して安価なMgOを構成成分として用いて、従来と同様の熱膨張率、収縮率、酸化還元安定性を有する基体管を得ることができ、材料費を安く抑えることが可能となる。また、MgOは従来用いられていたチタン酸カルシウムと比べて比重が小さいため、単位体積あたりの重量が軽くなり、材料費を低減できるとともに、製造の面からも長尺化に有利である。
また、かかる基体管上に電極、電解質等を積層してなる燃料電池セル管を一体焼結法で製造する際に、熱膨張率、収縮率等が一定の範囲にある基体管であれば、電解質の割れや剥離を生ずることがなく、燃料電池を稼動させる際に酸素イオンや電子の移動が可能な燃料電池セル管とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】固体電解質型燃料電池用基体管を示す斜視図である。
【図2】固体電解質型燃料電池用基体管上に電極を積層してなる横縞型の固体電解質型燃料電池セルを示す断面図である。
【図3】固体電解質型燃料電池用基体管上に電極を積層してなる縦縞型の固体電解質型燃料電池セルを示す断面図である。
【図4】従来型の固体電解質型燃料電池用基体管上に電極を積層してなる燃料電池の断面図である。
【符号の説明】
1 基体管
2 燃料極
3 電解質
4 インタコネクタ
5 空気極
6a 横縞型の固体電解質型燃料電池セル
6b 縦縞型の固体電解質型燃料電池セル
7 セル

Claims (4)

  1. 55〜75重量%のCaO安定化ZrOと、25〜45重量%のMgOとを含んでなり、
    CaO安定化ZrOの粒径が0.5〜4μmで、MgOの粒径が10〜30μmの範囲にある固体電解質型燃料電池用基体管。
  2. 焼成時の収縮率が12〜17%の範囲にあり、焼成後の気孔率が25〜35%の範囲にある請求項1に記載の固体電解質型燃料電池用基体管。
  3. 請求項1又は2に記載の固体電解質型燃料電池用基体管に、燃料極と、電解質と、空気極とを順に積層し、インタコネクタにより該燃料極と該空気極とを電気的に接続してなる横縞型の燃料電池セル。
  4. 請求項1又は2に記載の固体電解質型燃料電池用基体管に、空気極と、電解質と、燃料極とを順に積層し、インタコネクタにより該空気極と該燃料極とを電気的に接続してなる縦縞型の燃料電池セル。
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