JP2004084714A - 二輪車用ホイールバランスウェイトの製造方法および二輪車用ホイールバランスウェイト - Google Patents
二輪車用ホイールバランスウェイトの製造方法および二輪車用ホイールバランスウェイト Download PDFInfo
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Abstract
【課題】さまざまな形態のホイールに装着できる二輪車用ホイールバランスウェイトの製造方法および二輪車用ホイールバランスウェイトを提供すること。
【解決手段】本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトの製造方法は、一定の断面形状を有するウェイト2を製造し、このウェイト2に両面テープ3を接着することを特徴とする。また、本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトは、一定の断面形状もつウエイトと、両面テープと、よりなることを特徴とする。本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトの製造方法により製造されたホイールバランスウェイトおよび本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトは、固定されるホイールが限定されなくなっていることから、キャストホイールに取り付けることができる。
【選択図】 図5
【解決手段】本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトの製造方法は、一定の断面形状を有するウェイト2を製造し、このウェイト2に両面テープ3を接着することを特徴とする。また、本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトは、一定の断面形状もつウエイトと、両面テープと、よりなることを特徴とする。本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトの製造方法により製造されたホイールバランスウェイトおよび本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトは、固定されるホイールが限定されなくなっていることから、キャストホイールに取り付けることができる。
【選択図】 図5
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二輪車用ホイールバランスウェイトの製造方法および二輪車用ホイールバランスウェイトに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車や二輪車などのタイヤをホイールに組み込んだホイールアッセンブリ状態において、ホイールアッセンブリの回転軸の周方向および軸方向のアンバランスが大きくなると、車両の走行時に振動、騒音等の発生というような不具合が生じる。
【0003】
この振動や騒音は、ホイールのアンバランスに起因する。このホイールのアンバランスを打ち消すために、ホイールバランスウェイトがホイールに取り付けられている。ホイールバランスウェイトの取り付けは、まず、専用の測定機でホイールアッセンブリのアンバランスを測定し、ホイールバランスウェイトのホイールへの取り付け位置および取り付けられるウェイト重量を決定する。そして、決定された取り付け位置に、所定の重量のホイールバランスウェイトを取り付ける。
【0004】
オートバイ等の二輪車用のホイールバランスウェイト1’は、ホイール4のスポーク部45のテンション調整部46に取り付けられていた。二輪車用ホイールバランスエイトの取り付けられた状態を図8に示した。ここで、図8に示された形態のホイールは、一般にはスポークホイールと呼ばれている。この二輪車用ホイールバランスウェイト1’は、略円筒形の外径を有し、かつ軸方向の全長にわたって外周面から中心に向かって切れ込みを有する。そして、この切れ込みにスポークホイールのスポーク部45のテンション調整部46を挿入した後、ウェイト自体を外周面側からかしめてテンション調整部46に抜け外れ不能に固定して取り付けられている。
【0005】
しかしながら、二輪車においても自動車と同様にホイールに意匠性が求められている。さらに、ホイール自身の軽量化を目的として、アルミニウム合金やマグネシウム合金を用いたホイールが開発されている。このようなホイールとして、図6に示された、キャストホイールがある。
【0006】
キャストホイールはスポーク部が存在しないため、スポーク部に固定する従来の二輪車用ホイールバランスウェイトが使用できないという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、さまざまな形態のホイールに取り付け可能な二輪車用ホイールバランスウェイトの製造方法および二輪車用ホイールバランスウェイトを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明者は二輪車用ホイールバランスウェイトについて検討を重ねた結果、一定の断面形状と所定の長さとを有する所定の重量のウェイトと、ウェイトをホイールのリム部に接着する両面テープとからなる二輪車用ホイールバランスウェイトが上記課題を解決できることを見いだした。
【0009】
すなわち、本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトの製造方法は、一定の断面形状と所定の長さとを有する所定の重量のウェイトを形成するウェイト形成工程と、両面テープの一方の接着面をウェイトに接着する接着工程と、を有することを特徴とする。
【0010】
本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトの製造方法は、ホイールのリム部に両面テープで接着される二輪車用ホイールバランスウェイトを製造できる。すなわち、本発明の製造方法により製造された二輪車用ホイールバランスウェイトは、固定されるホイールが限定されなくなっていることから、キャストホイールに取り付けることができる。
【0011】
本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトは、一定の断面形状と所定の長さとを有する所定の重量のウェイトと、一方の接着面がウェイトに接着された他方の接着面がホイールのリム部に接着される両面テープと、よりなることを特徴とする。
【0012】
本発明の二輪車用ホイールバランスウエイトウェイトは、両面テープの接着面をホイールのリム部に接着することで取り付けが行われることから、固定されるホイールが限定されなくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
(製造方法)
本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトの製造方法は、所定の重量のウェイトを形成するウェイト形成工程と、両面テープをウェイトに接着する接着工程と、を有する。
【0014】
ウェイト形成工程は、一定の断面形状と所定の長さとを有する所定の重量のウェイトを形成する工程である。ウェイトの一定の断面形状とは、ウェイトの長さ方向に対して垂直な断面における断面形状が一定であることを示す。また、ウェイトの断面形状は、特に限定されるものではないが、二輪車のホイールのリム部に取り付けたときに支障をきたさない形状であればよい。
【0015】
接着工程は、両面テープの一方の接着面をウェイトに接着する工程である。接着工程においてウェイトに接着された両面テープは、本発明の製造方法により製造された二輪車用ホイールバランスウェイトを、ホイールに取り付けるための部材である。すなわち、ウェイトに接着された両面テープの他方の接着面がホイールに接着されることで、二輪車用ホイールバランスウェイトがホイールに取り付けられる。
【0016】
両面テープは、ウェイトの裏面の全面に接着されることが好ましい。両面テープがウェイトの裏面の全面に接着されることで、接着面積が大きくなり、二輪車用ホイールバランスウェイトがホイールに取り付けられたときに、ホイールバランスウェイトがホイールから剥がれにくくなる。なお、ウェイトの裏面とは、二輪車用ホイールバランスウェイトがホイールに取り付けられたときにウェイトのホイールと対向した位置にある面を示す。
【0017】
本発明の製造方法により製造された二輪車用ホイールバランスウェイトは、ホイールのリム部の内周面に、ウェイトの長さ方向がホイールのリム部の周方向と略一致する状態でホイールのリム部に取り付けられる。
【0018】
ウェイト形成工程は、一定の断面形状をもつ線状の金属部材を製造する線材製造工程と、金属部材を所定の長さに切断して所定の重量に調整した重量調整済のウエイトを形成する切断工程と、を有することが好ましい。すなわち、断面一定の金属部材を製造した後に、金属部材を切断することで、所定の重量のウェイトを製造できる。
【0019】
線材製造工程は、一定の断面形状をもつ線状の金属部材を製造する工程である。なお、金属部材の一定の断面形状とは、金属線材ののびる方向に対して垂直な断面における断面形状が一定であることを示す。また、線材製造工程において製造される金属部材は、長さ方向に均一な密度を有する。線材製造工程において製造される金属部材が一定の断面形状を有することで、その後の工程においてウェイトの重量の調節が容易となる。すなわち、金属部材の長さを調節することで、所望の重量のウェイトを得ることが可能となる。
【0020】
切断工程は、金属部材を所定の長さに切断して所定の重量に調整した重量調整済のウエイトを形成する工程である。すなわち、切断工程において金属部材を所定の長さに切断することで、所定の重量のウェイトを得られる。
【0021】
切断工程において金属部材を切断する方法は、特に限定されるものではない。すなわち、金属部材を所望の長さに切断できる工程であればよい。
【0022】
線材製造工程は、断面一定の金属部材を製造することができる工程であれば、特に限定されるものではない。たとえば、金属溶湯を所定の形状の型内に注入して断面一定の金属部材を鋳造する工程、所定の形状に成形された金属粉末の圧粉体を焼結させて断面一定の金属部材を製造する工程、ワイヤ等の金属線材に加工を施して断面一定の金属部材を製造する工程、等をあげることができる。
【0023】
また、金属線材に加工を施して断面一定の金属部材を製造する工程として、引き抜きにより金属部材を製造する工程、転造により金属部材を製造する工程、をあげることができる。
【0024】
線材製造工程は、引き抜きを施して金属線材を製造する工程であることが好ましい。引き抜きを行うことで、一定の断面形状を有する金属部材を簡単に製造することができる。
【0025】
線材製造工程は、転造により金属部材を製造する工程であることが好ましい。転造を行うことで一定の断面形状を有する金属部材を製造することができる。なお、転造は、金属部材の原料(金属線材)を加熱した状態で処理する熱間転造であっても、加熱しない状態で処理を施す冷間転造であっても、どちらでもよい。
【0026】
線材製造工程において製造される金属部材の材質は特に限定されるものではない。例えば、鉄、ステンレス、銅、黄銅、アルミニウム、亜鉛およびこれらを主成分とする合金などの材質をあげることができる。好ましい材質は、鉄合金であり、たとえば、SWRCH6R〜10Rの合金をあげることができる。
【0027】
線材製造工程は、鋳造により亜鉛あるいは亜鉛系合金よりなる一定の断面形状を有する亜鉛線材を製造する工程であることが好ましい。すなわち、ウェイトを構成する材質として亜鉛系金属が用いられるときには、ウェイトは鋳造により製造することが好ましい。亜鉛系金属は、融点が低いため、鋳造により所望の形状に成形できる。
【0028】
ウェイト形成工程は、鋳造により亜鉛あるいは亜鉛系合金よりなる一定の断面形状を有するウェイトを製造する工程であることが好ましい。すなわち、鋳造により直接亜鉛あるいは亜鉛系合金よりなるウェイトを製造することが好ましい。
【0029】
ウェイト形成工程は、鉄系金属よりなる金属線材を所定の長さに切断して所定の重量に調整する切断工程と、切断された金属線材を成形して一定の断面形状をもつウェイトを形成する成形工程と、を有することが好ましい。すなわち、金属線材を切断した後に成形することで、所定の重量のウェイトを製造できる。
【0030】
切断工程は、鉄系金属よりなる金属線材を所定の長さに切断して所定の重量に調整する工程である。すなわち、切断工程において、金属線材を切断することで、その後の工程でウェイトに成形される所定の重量の金属線材が得られる。
【0031】
金属線材が鉄系金属よりなることで、切断工程、成形工程等の工程において加工を容易に行うことができる。また、鉄系金属よりなる金属線材から製造されたウェイトは、鉄系金属が大きな密度を有することから体格を小型化できる。鉄系金属としては、たとえば、SWRCH6R〜10Rの合金をあげることができる。
【0032】
切断工程において金属線材を切断する方法は、特に限定されるものではない。すなわち、金属線材を所望の長さに切断できる工程であればよい。
【0033】
成形工程は、切断された金属線材を成形して一定の断面形状をもつウェイトを形成する工程である。成形工程において切断された金属線材を成形することで、所望の形状を有するウェイトが得られる。
【0034】
成形工程は、切断された金属線材に鍛造を施す工程であることが好ましい。鍛造処理を施すことで、寸法精度にすぐれたウェイトを成形できる。成形工程において施される鍛造は、金属線材を加熱した状態で処理する熱間鍛造であっても、加熱しない状態で処理を施す冷間鍛造であっても、どちらでもよい。より好ましくは、冷間鍛造である。
【0035】
成形工程は、ウェイトに所定の曲率半径を付与することが好ましい。ここで、所定の曲率半径とは、ウェイトの裏面がホイールのリム部の内周面と略一致する曲率半径である。ウェイトが所定の曲率半径を有することで、二輪車用ホイールバランスウェイトのホイールのリム部への密着性が増加する。密着性の増加は、製造された二輪車用ホイールバランスウェイトが取り付けられた時にホイールから外れにくくなる。
【0036】
ウエイトは、その表面に塗膜層をもつことが好ましい。ウェイトが表面に塗膜層を持つことで、ウェイトの外観をきれいにするとともに、ウェイトがさび等の腐食を生じることを防止できる。ウェイトの塗膜層は、特に限定されるものではない。たとえば、亜鉛クロメート処理、銀粉塗装、クロムメッキ、焼付型亜鉛クロム酸複合被膜処理等の表面処理塗膜や、アクリル系樹脂塗装処理塗膜をあげることができる。ウェイトの表面に塗膜を形成する処理は、接着工程が施される前に行われることが好ましい。
【0037】
ウェイトは、表面に識別表示を付与しておくことが好ましい。この識別表示として、たとえば、ウェイトの重量を表示させておけば、所望の重量のウェイトを簡単に識別、選択することができるようになる。この識別表示をウェイト上面に付与する方法についても限定されるものでない。
【0038】
本発明の製造方法は、安価にさまざまなホイールに取り付け可能な二輪車用ホイールバランスウェイトを製造できる。
【0039】
(二輪車用ホイールバランスウェイト)
本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトは、一定の断面形状と所定の長さとを有する所定の重量のウェイトと、一方の接着面がウェイトに接着された他方の接着面がホイールのリム部に接着される両面テープと、よりなる。
【0040】
本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ホイールのリム部に両面テープの一方の接着面を接着して取り付けられる。また、本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ウェイトの長さ方向がホイールのリム部の周方向と略一致する状態でホイールのリム部に取り付けられる。
【0041】
ウェイトが一定の断面形状と所定の長さとを有することで、所定の重量を有することができる。また、ウェイトが一定の断面形状を有することで、本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ウェイトの重心位置のずれが生じにくくなっている。
【0042】
ウェイトは、一定の断面形状もつ金属部材を所定の長さに切断して所定の重量に調整されたことが好ましい。一定の断面形状を持つ金属線材を切断してなるウェイトは、金属線材の断面形状と一致する断面形状を有する。すなわち、金属線材の断面形状がウェイトの断面形状となる。
【0043】
ウェイト、すなわち、金属部材の材質は特に限定されるものではない。例えば、鉄、ステンレス、銅、黄銅、アルミニウム、亜鉛およびこれらを主成分とする合金などの材質をあげることができる。好ましい材質は、鉄合金であり、たとえば、SWRCH6R〜10Rの合金をあげることができる。
【0044】
また、断面一定の金属部材の製造方法についても特に限定されるものではない。たとえば、金属溶湯を所定の形状の型内に注入して断面一定の金属部材を鋳造する方法、所定の形状に成形された金属粉末の圧粉体を焼結させて断面一定の金属部材を製造する方法、ワイヤ等の金属線材に加工を施して断面一定の金属部材を製造する方法、等の方法をあげることができる。
【0045】
断面一定の金属部材は、鋳造された亜鉛あるいは亜鉛系合金よりなることが好ましい。ウェイトを構成する材質として亜鉛系金属が用いられるときには、ウェイトは鋳造により製造することが好ましい。亜鉛系金属は、融点が低いため、鋳造により所望の形状に成形できる。
【0046】
ウェイトは、鋳造亜鉛よりなることが好ましい。ウェイトを構成する材質として亜鉛系金属が用いられるときには、ウェイトは鋳造により製造することが好ましい。すなわち、亜鉛系金属は、融点が低いため、鋳造により所望の形状のウェイトを形成できる。
【0047】
ウェイトは、鉄系金属よりなる金属線材を所定の重量となるように所定の長さに切断して一定の断面形状に成形されたことが好ましい。
【0048】
ウェイトを形成する金属線材が鉄系金属よりなることで、切断、成形等の加工を行うことができる。また、鉄系金属よりなる金属線材から製造されたウェイトは、鉄系金属が大きな密度を有することから体格を小型化できる。鉄系金属としては、たとえば、SWRCH6R〜10Rの合金をあげることができる。
【0049】
ウェイトは、所定の曲率半径を有することが好ましい。ここで、所定の曲率半径とは、ウェイトの裏面がホイールのリム部の内周面と略一致する曲率半径である。ウェイトが所定の曲率半径を有することで、二輪車用ホイールバランスウェイトのホイールのリム部への密着性が増加する。密着性の増加は、二輪車用ホイールバランスウェイトが取り付けられた時にホイールから外れにくくなる。
【0050】
ウェイトの断面形状は、特に限定されるものではなく、二輪車のホイールのリム部に取り付け可能な形状であればよい。ここで、二輪車用ホイールバランスウェイトは、ウェイトの厚さを厚くすることができる。二輪車においてブレーキはホイールのリム部の内部に配されているが、このブレーキはリム部の内部において軸心部近傍の空間を占めているのみである。すなわち、二輪車のホイールのリム部の内周面側には、ホイールバランスウェイトの厚さを厚くしても、ウェイトがブレーキに接触しなくなっているためである。また、二輪車のホイールは軸方向の厚さが薄く、ブレーキとホイールが軸方向の位相がずれているため、リム部の内周面の近傍に大きな空間が形成されている。これに対し、自動車のホイールにおいてホイールのリム部の内部の空間の大部分をブレーキ等の装置が占めているため、ホイール内においてホイールバランスウェイトが占有できる空間が限定されていた。
【0051】
ウェイトは、その厚さが厚いことが好ましい。ウェイトの厚さが厚くなることで、ホイールバランスウェイトをホイールに取り付けたときにホイールのアンバランスの解消を正確に行うことができる。
【0052】
具体的には、ホイールバランスウェイトは、ホイールのリム部に取り付けられ、ホイールが回転したときに生じる遠心力により、ウェイトがホイールを押圧してアンバランスを解消している。そして、ウェイトの厚さが厚くなると、ホイールバランスウェイトのホイールのリム部と対向する表面の面積が小さくなる。すなわち、ウェイトがホイールのリム部を押圧する押圧面積が小さくなっている。押圧面積が小さくなると、取り付けられたホイールバランスウェイトが取り付け位置以外のリム部を押圧しなくなる。この結果、取り付け位置以外のリム部(取り付け位置の近傍)をウェイトが押圧しなくなり、アンバランスの解消が正確に行われるようになっている。
【0053】
ウエイトは、その表面に塗膜層をもつことが好ましい。ウェイトが表面に塗膜層を持つことで、ウェイトの外観をきれいにするとともに、ウェイトがさび等の腐食を生じることを防止できる。ウェイトの塗膜層は、特に限定されるものではない。たとえば、亜鉛クロメート処理、銀粉塗装、クロムメッキ、焼付型亜鉛クロム酸複合被膜処理等の表面処理塗膜や、アクリル系樹脂塗装処理塗膜をあげることができる。
【0054】
ウェイトは、表面に識別表示を付与しておくことが好ましい。この識別表示として、たとえば、ウェイトの重量を表示させておけば、所望の重量のウェイトを簡単に識別、選択することができるようになる。この識別表示をウェイト上面に付与する方法についても限定されるものでない。また、識別表示として、ウェイトの重心をセンターマークとして表示させておくことで、ホイールバランスウェイトのホイールのリム部への取り付け時に、取り付け位置からのずれが生じにくくなる。
【0055】
本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ウェイトを両面テープでホイールのリム部に接着して取り付けを行うことから、取り付けられるホイールの形態が限定されなくなっている。また、製造に要するコストが低くなっている。すなわち、取り付けられるホイールが限定されない安価な二輪車用ホイールバランスウェイトとなっている。
【0056】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明を説明する。
【0057】
(実施例1)
実施例1として、二輪車用ホイールバランスウェイトを製造した。以下、図1〜5を用いて説明する。
【0058】
(製造方法)
実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイトの製造は、線材製造工程、切断工程、表面処理工程、接着工程が行われることでなされた。
【0059】
線材製造工程において、引き抜きあるいは転造などにより一定の断面形状もつ長尺状の鉄(SWRCH8R材)線材20が製造された。鉄線材20の断面形状は、四隅がR形状に形成された幅8.5±0.2mm、厚さ6±0.5mmの略長方形状であった。つづいて、鉄線材20に、ベンダー装置やプレス装置により曲げ加工が施されて、曲率半径が付与された。鉄線材20は、略長方形状の一方の長辺部が形成する面が周方向の外周面となるように曲げ加工が施された。そして、鉄線材20に付与された曲率半径は、外周面が二輪車用ホイールバランスウェイトが取り付けられるホイールのリム部の内周面と略一致する曲率半径であった。
【0060】
切断工程において、所定の曲率半径を付与された曲げ加工済の鉄線材20が目的とする重量に相当する円弧長さに次々と切断された。この切断により、重量調整済のウエイト2を多数、簡単に製造した。具体的には、26±1mmの長さで鉄線材20が切断された。
【0061】
つづいて、二輪車用ホイールバランスウェイトのウェイトの表面であるウェイト2の凹状に湾曲した表面上に、識別表示を打刻した。打刻された識別表示は、ウェイト重量21およびセンターマーク22であり、センターマーク22はウェイト2の重心位置に、ウェイト重量21はウェイト2の一方の端縁部に打刻された。
【0062】
表面処理工程においては、打刻が施されたウェイト2に焼付型亜鉛クロム酸複合被膜処理が施された。この表面処理は、一般に焼付型亜鉛クロム酸複合被膜処理と呼ばれる従来の処理方法と同様にして行われた。
【0063】
接着工程は、ウェイト2の周方向の外周面に両面テープ3の一方の接着面を接着した。両面テープ3の他方の接着面はホイールのリム部に接着される。また、両面テープ3をウェイト2に接着するときに、他方の接着面には剥離紙31が配されて途方の接着面を保護していた。なお、本実施例において用いられる両面テープは、弾性を有するアクリルフォームの両面に接着面が形成された両面テープが用いられた。
【0064】
以上の方法により、実施例の二輪車用ホイールバランスウェイト1が製造された。
【0065】
(二輪車用ホイールバランスウェイト)
実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイト1は、断面が略長方形状に成形された鉄線材を切断してなるウエイト2と、ウエイト2の裏面に一方の接着面が接着された両面テープ3と、からなる。
【0066】
ウェイト2は、曲率半径が付与されている。ウエイト2の曲率半径は、ウェイト2の裏面がホイールのリム部の内周面の曲率半径と略一致するように形成されている。ウェイト2が湾曲したことで、ホイールへの接着性が向上する。
【0067】
両面テープ3は、幅8.5mmの帯状のアクリルフォームの両面に接着面を有する。両面テープ3は、一方の接着面がウェイト2の裏面に接着され、他方の接着面が剥離紙31に被覆されている。両面テープ3は弾性を有するアクリルフォームの両面に接着面が形成されているため、ウェイト2の裏面の曲率半径とホイールのリム部の表面の曲率半径とが完全に一致していなくても、両面テープ3の弾性が曲率半径の差をする。この結果、実施例の二輪車用ホイールバランスウェイトのホイールへの接着性が向上している。
【0068】
(取り付け)
実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイトのキャストホイールへの取り付けを説明する。
【0069】
まず、専用の測定機を用いてホイールへの二輪車用ホイールバランスウェイトの取り付け位置及び重量を決定する。
【0070】
つづいて、二輪車用ホイールバランスウェイトから剥離紙31を取り外し、両面テープ3の他方の接着面を露出させる。
【0071】
そして、決定された取り付け位置にウェイト2のセンターマーク22が一致するように、両面テープ3の他方の接着面をホイール4のリム部の内周面に圧着して接着する。このとき、ウェイト2ののびる方向が、ホイールの周方向と略一致する状態で接着された。実施例の二輪車用ホイールバランスウェイトがホイールに取り付けられた状態を図6および7に示した。なお、図7は図6のa−a線における断面を示した。
【0072】
実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ホイールのリム部の内周面に両面テープを用いて接着されている。すなわち、実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイトは、スポーク部のないキャストホイールへ取り付けることができる。
【0073】
さらに、実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ウェイトの裏面とホイールのリム部の表面とが略一致した曲率半径で形成されているため、高い密着性を有している。すなわち、実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ホイールから外れにくくなっている。
【0074】
また、実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ウェイトの厚さが6mmと厚くなっているが、実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ホイールおよびそれに付随する装置(たとえばブレーキ)の動作に影響を与えていない。
【0075】
(実施例2)
実施例2の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ウェイトが亜鉛合金よりなる以外は実施例1と同様な二輪車用ホイールバランスウェイトである。
【0076】
具体的には、ウェイトの製造は、まず、金属亜鉛50%重量部、0.5%以上50%未満重量の金属錫、5%未満重量の金属銅、を秤量した。このとき、金属不純物は、1.5%未満であった。そして、これらの金属材料をるつぼ中に投入するとともに加熱し、これらの金属材料を溶融させて合金溶湯とした。
【0077】
つづいて、この合金溶湯を鋳型に流し込み、ウェイトを作製した。
【0078】
その後、実施例1と同様に、表面処理工程、接着工程が行われ実施例2の二輪車用ホイールバランスウェイトが製造された。
【0079】
実施例2の二輪車用ホイールバランスウェイトは、実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイトと同様に、二輪車用ホイールに取り付けることができる。
【0080】
(実施例3)
実施例3の二輪車用ホイールバランスウェイトの製造は、切断工程、成形工程、接着工程が行われることでなされた。
【0081】
まず、太さφ8mmの鉄線(SWRCH8R製)を所定の長さ(25mm)に切断した。この鉄線は、市販の丸線が用いられた。
【0082】
つづいて、切断された丸線を冷間鍛造により実施例1のウェイトと同じ形状に成形した。具体的には、四隅がR形状に形成された幅8.5±0.2mm、厚さ6±0.5mmの略長方形状の断面形状で、長さが26±1mmの湾曲した形状に成形された。
【0083】
また、この成形工程において、ウェイトの表面にセンターマークおよびウェイト重量が打刻された。
【0084】
その後、実施例1と同様に、表面処理工程、接着工程が行われ実施例3の二輪車用ホイールバランスウェイトが製造された。
【0085】
実施例3の二輪車用ホイールバランスウェイトは、実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイトと同様に、二輪車用ホイールに取り付けることができる。
【0086】
【発明の効果】
本発明の製造方法により製造された二輪車用ホイールバランスウェイトは、両面テープの一方の接着面をホイールのリム部の内周面に接着固定することでホイールに取り付けられる。
【0087】
本発明の製造方法は、安価にさまざまなホイールに取り付け可能な二輪車用ホイールバランスウェイトを製造できる。
【0088】
また、本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ウェイトを両面テープでホイールのリム部に接着するため、固定されるホイールが限定されなくなる。また、ウェイトの製造に要するコストを低くできるため、安価な二輪車用ホイールバランスウェイトとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の二輪車用ホイールバランスウェイトの製造工程において、鉄線材を示した図である。
【図2】曲げ加工が施された鉄線材を示した図である。
【図3】切断工程が施された鉄線材を示した図である。
【図4】識別表示が打刻れた鉄線材を示した図である。
【図5】実施例の二輪車用ホイールバランスウェイトを示した図である。
【図6】実施例の二輪車用ホイールバランスウェイトをホイールに取り付けた状態を示した図である。
【図7】実施例の二輪車用ホイールバランスウェイトをホイールに取り付けたときの径方向の断面図である。
【図8】従来の二輪車用のホイールバランスウェイトが取り付けられたスポークホイールを示した図である。
【符号の説明】
1、1’…二輪車用ホイールバランスウェイト
2…ウェイト 20…鉄線材
21…ウェイト重量 22…センターマーク
3…両面テープ 31…剥離紙
4…ホイール 41…リム部
45…スポーク部 46…テンション調整部
【発明の属する技術分野】
本発明は、二輪車用ホイールバランスウェイトの製造方法および二輪車用ホイールバランスウェイトに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車や二輪車などのタイヤをホイールに組み込んだホイールアッセンブリ状態において、ホイールアッセンブリの回転軸の周方向および軸方向のアンバランスが大きくなると、車両の走行時に振動、騒音等の発生というような不具合が生じる。
【0003】
この振動や騒音は、ホイールのアンバランスに起因する。このホイールのアンバランスを打ち消すために、ホイールバランスウェイトがホイールに取り付けられている。ホイールバランスウェイトの取り付けは、まず、専用の測定機でホイールアッセンブリのアンバランスを測定し、ホイールバランスウェイトのホイールへの取り付け位置および取り付けられるウェイト重量を決定する。そして、決定された取り付け位置に、所定の重量のホイールバランスウェイトを取り付ける。
【0004】
オートバイ等の二輪車用のホイールバランスウェイト1’は、ホイール4のスポーク部45のテンション調整部46に取り付けられていた。二輪車用ホイールバランスエイトの取り付けられた状態を図8に示した。ここで、図8に示された形態のホイールは、一般にはスポークホイールと呼ばれている。この二輪車用ホイールバランスウェイト1’は、略円筒形の外径を有し、かつ軸方向の全長にわたって外周面から中心に向かって切れ込みを有する。そして、この切れ込みにスポークホイールのスポーク部45のテンション調整部46を挿入した後、ウェイト自体を外周面側からかしめてテンション調整部46に抜け外れ不能に固定して取り付けられている。
【0005】
しかしながら、二輪車においても自動車と同様にホイールに意匠性が求められている。さらに、ホイール自身の軽量化を目的として、アルミニウム合金やマグネシウム合金を用いたホイールが開発されている。このようなホイールとして、図6に示された、キャストホイールがある。
【0006】
キャストホイールはスポーク部が存在しないため、スポーク部に固定する従来の二輪車用ホイールバランスウェイトが使用できないという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、さまざまな形態のホイールに取り付け可能な二輪車用ホイールバランスウェイトの製造方法および二輪車用ホイールバランスウェイトを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明者は二輪車用ホイールバランスウェイトについて検討を重ねた結果、一定の断面形状と所定の長さとを有する所定の重量のウェイトと、ウェイトをホイールのリム部に接着する両面テープとからなる二輪車用ホイールバランスウェイトが上記課題を解決できることを見いだした。
【0009】
すなわち、本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトの製造方法は、一定の断面形状と所定の長さとを有する所定の重量のウェイトを形成するウェイト形成工程と、両面テープの一方の接着面をウェイトに接着する接着工程と、を有することを特徴とする。
【0010】
本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトの製造方法は、ホイールのリム部に両面テープで接着される二輪車用ホイールバランスウェイトを製造できる。すなわち、本発明の製造方法により製造された二輪車用ホイールバランスウェイトは、固定されるホイールが限定されなくなっていることから、キャストホイールに取り付けることができる。
【0011】
本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトは、一定の断面形状と所定の長さとを有する所定の重量のウェイトと、一方の接着面がウェイトに接着された他方の接着面がホイールのリム部に接着される両面テープと、よりなることを特徴とする。
【0012】
本発明の二輪車用ホイールバランスウエイトウェイトは、両面テープの接着面をホイールのリム部に接着することで取り付けが行われることから、固定されるホイールが限定されなくなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
(製造方法)
本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトの製造方法は、所定の重量のウェイトを形成するウェイト形成工程と、両面テープをウェイトに接着する接着工程と、を有する。
【0014】
ウェイト形成工程は、一定の断面形状と所定の長さとを有する所定の重量のウェイトを形成する工程である。ウェイトの一定の断面形状とは、ウェイトの長さ方向に対して垂直な断面における断面形状が一定であることを示す。また、ウェイトの断面形状は、特に限定されるものではないが、二輪車のホイールのリム部に取り付けたときに支障をきたさない形状であればよい。
【0015】
接着工程は、両面テープの一方の接着面をウェイトに接着する工程である。接着工程においてウェイトに接着された両面テープは、本発明の製造方法により製造された二輪車用ホイールバランスウェイトを、ホイールに取り付けるための部材である。すなわち、ウェイトに接着された両面テープの他方の接着面がホイールに接着されることで、二輪車用ホイールバランスウェイトがホイールに取り付けられる。
【0016】
両面テープは、ウェイトの裏面の全面に接着されることが好ましい。両面テープがウェイトの裏面の全面に接着されることで、接着面積が大きくなり、二輪車用ホイールバランスウェイトがホイールに取り付けられたときに、ホイールバランスウェイトがホイールから剥がれにくくなる。なお、ウェイトの裏面とは、二輪車用ホイールバランスウェイトがホイールに取り付けられたときにウェイトのホイールと対向した位置にある面を示す。
【0017】
本発明の製造方法により製造された二輪車用ホイールバランスウェイトは、ホイールのリム部の内周面に、ウェイトの長さ方向がホイールのリム部の周方向と略一致する状態でホイールのリム部に取り付けられる。
【0018】
ウェイト形成工程は、一定の断面形状をもつ線状の金属部材を製造する線材製造工程と、金属部材を所定の長さに切断して所定の重量に調整した重量調整済のウエイトを形成する切断工程と、を有することが好ましい。すなわち、断面一定の金属部材を製造した後に、金属部材を切断することで、所定の重量のウェイトを製造できる。
【0019】
線材製造工程は、一定の断面形状をもつ線状の金属部材を製造する工程である。なお、金属部材の一定の断面形状とは、金属線材ののびる方向に対して垂直な断面における断面形状が一定であることを示す。また、線材製造工程において製造される金属部材は、長さ方向に均一な密度を有する。線材製造工程において製造される金属部材が一定の断面形状を有することで、その後の工程においてウェイトの重量の調節が容易となる。すなわち、金属部材の長さを調節することで、所望の重量のウェイトを得ることが可能となる。
【0020】
切断工程は、金属部材を所定の長さに切断して所定の重量に調整した重量調整済のウエイトを形成する工程である。すなわち、切断工程において金属部材を所定の長さに切断することで、所定の重量のウェイトを得られる。
【0021】
切断工程において金属部材を切断する方法は、特に限定されるものではない。すなわち、金属部材を所望の長さに切断できる工程であればよい。
【0022】
線材製造工程は、断面一定の金属部材を製造することができる工程であれば、特に限定されるものではない。たとえば、金属溶湯を所定の形状の型内に注入して断面一定の金属部材を鋳造する工程、所定の形状に成形された金属粉末の圧粉体を焼結させて断面一定の金属部材を製造する工程、ワイヤ等の金属線材に加工を施して断面一定の金属部材を製造する工程、等をあげることができる。
【0023】
また、金属線材に加工を施して断面一定の金属部材を製造する工程として、引き抜きにより金属部材を製造する工程、転造により金属部材を製造する工程、をあげることができる。
【0024】
線材製造工程は、引き抜きを施して金属線材を製造する工程であることが好ましい。引き抜きを行うことで、一定の断面形状を有する金属部材を簡単に製造することができる。
【0025】
線材製造工程は、転造により金属部材を製造する工程であることが好ましい。転造を行うことで一定の断面形状を有する金属部材を製造することができる。なお、転造は、金属部材の原料(金属線材)を加熱した状態で処理する熱間転造であっても、加熱しない状態で処理を施す冷間転造であっても、どちらでもよい。
【0026】
線材製造工程において製造される金属部材の材質は特に限定されるものではない。例えば、鉄、ステンレス、銅、黄銅、アルミニウム、亜鉛およびこれらを主成分とする合金などの材質をあげることができる。好ましい材質は、鉄合金であり、たとえば、SWRCH6R〜10Rの合金をあげることができる。
【0027】
線材製造工程は、鋳造により亜鉛あるいは亜鉛系合金よりなる一定の断面形状を有する亜鉛線材を製造する工程であることが好ましい。すなわち、ウェイトを構成する材質として亜鉛系金属が用いられるときには、ウェイトは鋳造により製造することが好ましい。亜鉛系金属は、融点が低いため、鋳造により所望の形状に成形できる。
【0028】
ウェイト形成工程は、鋳造により亜鉛あるいは亜鉛系合金よりなる一定の断面形状を有するウェイトを製造する工程であることが好ましい。すなわち、鋳造により直接亜鉛あるいは亜鉛系合金よりなるウェイトを製造することが好ましい。
【0029】
ウェイト形成工程は、鉄系金属よりなる金属線材を所定の長さに切断して所定の重量に調整する切断工程と、切断された金属線材を成形して一定の断面形状をもつウェイトを形成する成形工程と、を有することが好ましい。すなわち、金属線材を切断した後に成形することで、所定の重量のウェイトを製造できる。
【0030】
切断工程は、鉄系金属よりなる金属線材を所定の長さに切断して所定の重量に調整する工程である。すなわち、切断工程において、金属線材を切断することで、その後の工程でウェイトに成形される所定の重量の金属線材が得られる。
【0031】
金属線材が鉄系金属よりなることで、切断工程、成形工程等の工程において加工を容易に行うことができる。また、鉄系金属よりなる金属線材から製造されたウェイトは、鉄系金属が大きな密度を有することから体格を小型化できる。鉄系金属としては、たとえば、SWRCH6R〜10Rの合金をあげることができる。
【0032】
切断工程において金属線材を切断する方法は、特に限定されるものではない。すなわち、金属線材を所望の長さに切断できる工程であればよい。
【0033】
成形工程は、切断された金属線材を成形して一定の断面形状をもつウェイトを形成する工程である。成形工程において切断された金属線材を成形することで、所望の形状を有するウェイトが得られる。
【0034】
成形工程は、切断された金属線材に鍛造を施す工程であることが好ましい。鍛造処理を施すことで、寸法精度にすぐれたウェイトを成形できる。成形工程において施される鍛造は、金属線材を加熱した状態で処理する熱間鍛造であっても、加熱しない状態で処理を施す冷間鍛造であっても、どちらでもよい。より好ましくは、冷間鍛造である。
【0035】
成形工程は、ウェイトに所定の曲率半径を付与することが好ましい。ここで、所定の曲率半径とは、ウェイトの裏面がホイールのリム部の内周面と略一致する曲率半径である。ウェイトが所定の曲率半径を有することで、二輪車用ホイールバランスウェイトのホイールのリム部への密着性が増加する。密着性の増加は、製造された二輪車用ホイールバランスウェイトが取り付けられた時にホイールから外れにくくなる。
【0036】
ウエイトは、その表面に塗膜層をもつことが好ましい。ウェイトが表面に塗膜層を持つことで、ウェイトの外観をきれいにするとともに、ウェイトがさび等の腐食を生じることを防止できる。ウェイトの塗膜層は、特に限定されるものではない。たとえば、亜鉛クロメート処理、銀粉塗装、クロムメッキ、焼付型亜鉛クロム酸複合被膜処理等の表面処理塗膜や、アクリル系樹脂塗装処理塗膜をあげることができる。ウェイトの表面に塗膜を形成する処理は、接着工程が施される前に行われることが好ましい。
【0037】
ウェイトは、表面に識別表示を付与しておくことが好ましい。この識別表示として、たとえば、ウェイトの重量を表示させておけば、所望の重量のウェイトを簡単に識別、選択することができるようになる。この識別表示をウェイト上面に付与する方法についても限定されるものでない。
【0038】
本発明の製造方法は、安価にさまざまなホイールに取り付け可能な二輪車用ホイールバランスウェイトを製造できる。
【0039】
(二輪車用ホイールバランスウェイト)
本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトは、一定の断面形状と所定の長さとを有する所定の重量のウェイトと、一方の接着面がウェイトに接着された他方の接着面がホイールのリム部に接着される両面テープと、よりなる。
【0040】
本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ホイールのリム部に両面テープの一方の接着面を接着して取り付けられる。また、本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ウェイトの長さ方向がホイールのリム部の周方向と略一致する状態でホイールのリム部に取り付けられる。
【0041】
ウェイトが一定の断面形状と所定の長さとを有することで、所定の重量を有することができる。また、ウェイトが一定の断面形状を有することで、本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ウェイトの重心位置のずれが生じにくくなっている。
【0042】
ウェイトは、一定の断面形状もつ金属部材を所定の長さに切断して所定の重量に調整されたことが好ましい。一定の断面形状を持つ金属線材を切断してなるウェイトは、金属線材の断面形状と一致する断面形状を有する。すなわち、金属線材の断面形状がウェイトの断面形状となる。
【0043】
ウェイト、すなわち、金属部材の材質は特に限定されるものではない。例えば、鉄、ステンレス、銅、黄銅、アルミニウム、亜鉛およびこれらを主成分とする合金などの材質をあげることができる。好ましい材質は、鉄合金であり、たとえば、SWRCH6R〜10Rの合金をあげることができる。
【0044】
また、断面一定の金属部材の製造方法についても特に限定されるものではない。たとえば、金属溶湯を所定の形状の型内に注入して断面一定の金属部材を鋳造する方法、所定の形状に成形された金属粉末の圧粉体を焼結させて断面一定の金属部材を製造する方法、ワイヤ等の金属線材に加工を施して断面一定の金属部材を製造する方法、等の方法をあげることができる。
【0045】
断面一定の金属部材は、鋳造された亜鉛あるいは亜鉛系合金よりなることが好ましい。ウェイトを構成する材質として亜鉛系金属が用いられるときには、ウェイトは鋳造により製造することが好ましい。亜鉛系金属は、融点が低いため、鋳造により所望の形状に成形できる。
【0046】
ウェイトは、鋳造亜鉛よりなることが好ましい。ウェイトを構成する材質として亜鉛系金属が用いられるときには、ウェイトは鋳造により製造することが好ましい。すなわち、亜鉛系金属は、融点が低いため、鋳造により所望の形状のウェイトを形成できる。
【0047】
ウェイトは、鉄系金属よりなる金属線材を所定の重量となるように所定の長さに切断して一定の断面形状に成形されたことが好ましい。
【0048】
ウェイトを形成する金属線材が鉄系金属よりなることで、切断、成形等の加工を行うことができる。また、鉄系金属よりなる金属線材から製造されたウェイトは、鉄系金属が大きな密度を有することから体格を小型化できる。鉄系金属としては、たとえば、SWRCH6R〜10Rの合金をあげることができる。
【0049】
ウェイトは、所定の曲率半径を有することが好ましい。ここで、所定の曲率半径とは、ウェイトの裏面がホイールのリム部の内周面と略一致する曲率半径である。ウェイトが所定の曲率半径を有することで、二輪車用ホイールバランスウェイトのホイールのリム部への密着性が増加する。密着性の増加は、二輪車用ホイールバランスウェイトが取り付けられた時にホイールから外れにくくなる。
【0050】
ウェイトの断面形状は、特に限定されるものではなく、二輪車のホイールのリム部に取り付け可能な形状であればよい。ここで、二輪車用ホイールバランスウェイトは、ウェイトの厚さを厚くすることができる。二輪車においてブレーキはホイールのリム部の内部に配されているが、このブレーキはリム部の内部において軸心部近傍の空間を占めているのみである。すなわち、二輪車のホイールのリム部の内周面側には、ホイールバランスウェイトの厚さを厚くしても、ウェイトがブレーキに接触しなくなっているためである。また、二輪車のホイールは軸方向の厚さが薄く、ブレーキとホイールが軸方向の位相がずれているため、リム部の内周面の近傍に大きな空間が形成されている。これに対し、自動車のホイールにおいてホイールのリム部の内部の空間の大部分をブレーキ等の装置が占めているため、ホイール内においてホイールバランスウェイトが占有できる空間が限定されていた。
【0051】
ウェイトは、その厚さが厚いことが好ましい。ウェイトの厚さが厚くなることで、ホイールバランスウェイトをホイールに取り付けたときにホイールのアンバランスの解消を正確に行うことができる。
【0052】
具体的には、ホイールバランスウェイトは、ホイールのリム部に取り付けられ、ホイールが回転したときに生じる遠心力により、ウェイトがホイールを押圧してアンバランスを解消している。そして、ウェイトの厚さが厚くなると、ホイールバランスウェイトのホイールのリム部と対向する表面の面積が小さくなる。すなわち、ウェイトがホイールのリム部を押圧する押圧面積が小さくなっている。押圧面積が小さくなると、取り付けられたホイールバランスウェイトが取り付け位置以外のリム部を押圧しなくなる。この結果、取り付け位置以外のリム部(取り付け位置の近傍)をウェイトが押圧しなくなり、アンバランスの解消が正確に行われるようになっている。
【0053】
ウエイトは、その表面に塗膜層をもつことが好ましい。ウェイトが表面に塗膜層を持つことで、ウェイトの外観をきれいにするとともに、ウェイトがさび等の腐食を生じることを防止できる。ウェイトの塗膜層は、特に限定されるものではない。たとえば、亜鉛クロメート処理、銀粉塗装、クロムメッキ、焼付型亜鉛クロム酸複合被膜処理等の表面処理塗膜や、アクリル系樹脂塗装処理塗膜をあげることができる。
【0054】
ウェイトは、表面に識別表示を付与しておくことが好ましい。この識別表示として、たとえば、ウェイトの重量を表示させておけば、所望の重量のウェイトを簡単に識別、選択することができるようになる。この識別表示をウェイト上面に付与する方法についても限定されるものでない。また、識別表示として、ウェイトの重心をセンターマークとして表示させておくことで、ホイールバランスウェイトのホイールのリム部への取り付け時に、取り付け位置からのずれが生じにくくなる。
【0055】
本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ウェイトを両面テープでホイールのリム部に接着して取り付けを行うことから、取り付けられるホイールの形態が限定されなくなっている。また、製造に要するコストが低くなっている。すなわち、取り付けられるホイールが限定されない安価な二輪車用ホイールバランスウェイトとなっている。
【0056】
【実施例】
以下、実施例を用いて本発明を説明する。
【0057】
(実施例1)
実施例1として、二輪車用ホイールバランスウェイトを製造した。以下、図1〜5を用いて説明する。
【0058】
(製造方法)
実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイトの製造は、線材製造工程、切断工程、表面処理工程、接着工程が行われることでなされた。
【0059】
線材製造工程において、引き抜きあるいは転造などにより一定の断面形状もつ長尺状の鉄(SWRCH8R材)線材20が製造された。鉄線材20の断面形状は、四隅がR形状に形成された幅8.5±0.2mm、厚さ6±0.5mmの略長方形状であった。つづいて、鉄線材20に、ベンダー装置やプレス装置により曲げ加工が施されて、曲率半径が付与された。鉄線材20は、略長方形状の一方の長辺部が形成する面が周方向の外周面となるように曲げ加工が施された。そして、鉄線材20に付与された曲率半径は、外周面が二輪車用ホイールバランスウェイトが取り付けられるホイールのリム部の内周面と略一致する曲率半径であった。
【0060】
切断工程において、所定の曲率半径を付与された曲げ加工済の鉄線材20が目的とする重量に相当する円弧長さに次々と切断された。この切断により、重量調整済のウエイト2を多数、簡単に製造した。具体的には、26±1mmの長さで鉄線材20が切断された。
【0061】
つづいて、二輪車用ホイールバランスウェイトのウェイトの表面であるウェイト2の凹状に湾曲した表面上に、識別表示を打刻した。打刻された識別表示は、ウェイト重量21およびセンターマーク22であり、センターマーク22はウェイト2の重心位置に、ウェイト重量21はウェイト2の一方の端縁部に打刻された。
【0062】
表面処理工程においては、打刻が施されたウェイト2に焼付型亜鉛クロム酸複合被膜処理が施された。この表面処理は、一般に焼付型亜鉛クロム酸複合被膜処理と呼ばれる従来の処理方法と同様にして行われた。
【0063】
接着工程は、ウェイト2の周方向の外周面に両面テープ3の一方の接着面を接着した。両面テープ3の他方の接着面はホイールのリム部に接着される。また、両面テープ3をウェイト2に接着するときに、他方の接着面には剥離紙31が配されて途方の接着面を保護していた。なお、本実施例において用いられる両面テープは、弾性を有するアクリルフォームの両面に接着面が形成された両面テープが用いられた。
【0064】
以上の方法により、実施例の二輪車用ホイールバランスウェイト1が製造された。
【0065】
(二輪車用ホイールバランスウェイト)
実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイト1は、断面が略長方形状に成形された鉄線材を切断してなるウエイト2と、ウエイト2の裏面に一方の接着面が接着された両面テープ3と、からなる。
【0066】
ウェイト2は、曲率半径が付与されている。ウエイト2の曲率半径は、ウェイト2の裏面がホイールのリム部の内周面の曲率半径と略一致するように形成されている。ウェイト2が湾曲したことで、ホイールへの接着性が向上する。
【0067】
両面テープ3は、幅8.5mmの帯状のアクリルフォームの両面に接着面を有する。両面テープ3は、一方の接着面がウェイト2の裏面に接着され、他方の接着面が剥離紙31に被覆されている。両面テープ3は弾性を有するアクリルフォームの両面に接着面が形成されているため、ウェイト2の裏面の曲率半径とホイールのリム部の表面の曲率半径とが完全に一致していなくても、両面テープ3の弾性が曲率半径の差をする。この結果、実施例の二輪車用ホイールバランスウェイトのホイールへの接着性が向上している。
【0068】
(取り付け)
実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイトのキャストホイールへの取り付けを説明する。
【0069】
まず、専用の測定機を用いてホイールへの二輪車用ホイールバランスウェイトの取り付け位置及び重量を決定する。
【0070】
つづいて、二輪車用ホイールバランスウェイトから剥離紙31を取り外し、両面テープ3の他方の接着面を露出させる。
【0071】
そして、決定された取り付け位置にウェイト2のセンターマーク22が一致するように、両面テープ3の他方の接着面をホイール4のリム部の内周面に圧着して接着する。このとき、ウェイト2ののびる方向が、ホイールの周方向と略一致する状態で接着された。実施例の二輪車用ホイールバランスウェイトがホイールに取り付けられた状態を図6および7に示した。なお、図7は図6のa−a線における断面を示した。
【0072】
実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ホイールのリム部の内周面に両面テープを用いて接着されている。すなわち、実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイトは、スポーク部のないキャストホイールへ取り付けることができる。
【0073】
さらに、実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ウェイトの裏面とホイールのリム部の表面とが略一致した曲率半径で形成されているため、高い密着性を有している。すなわち、実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ホイールから外れにくくなっている。
【0074】
また、実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ウェイトの厚さが6mmと厚くなっているが、実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ホイールおよびそれに付随する装置(たとえばブレーキ)の動作に影響を与えていない。
【0075】
(実施例2)
実施例2の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ウェイトが亜鉛合金よりなる以外は実施例1と同様な二輪車用ホイールバランスウェイトである。
【0076】
具体的には、ウェイトの製造は、まず、金属亜鉛50%重量部、0.5%以上50%未満重量の金属錫、5%未満重量の金属銅、を秤量した。このとき、金属不純物は、1.5%未満であった。そして、これらの金属材料をるつぼ中に投入するとともに加熱し、これらの金属材料を溶融させて合金溶湯とした。
【0077】
つづいて、この合金溶湯を鋳型に流し込み、ウェイトを作製した。
【0078】
その後、実施例1と同様に、表面処理工程、接着工程が行われ実施例2の二輪車用ホイールバランスウェイトが製造された。
【0079】
実施例2の二輪車用ホイールバランスウェイトは、実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイトと同様に、二輪車用ホイールに取り付けることができる。
【0080】
(実施例3)
実施例3の二輪車用ホイールバランスウェイトの製造は、切断工程、成形工程、接着工程が行われることでなされた。
【0081】
まず、太さφ8mmの鉄線(SWRCH8R製)を所定の長さ(25mm)に切断した。この鉄線は、市販の丸線が用いられた。
【0082】
つづいて、切断された丸線を冷間鍛造により実施例1のウェイトと同じ形状に成形した。具体的には、四隅がR形状に形成された幅8.5±0.2mm、厚さ6±0.5mmの略長方形状の断面形状で、長さが26±1mmの湾曲した形状に成形された。
【0083】
また、この成形工程において、ウェイトの表面にセンターマークおよびウェイト重量が打刻された。
【0084】
その後、実施例1と同様に、表面処理工程、接着工程が行われ実施例3の二輪車用ホイールバランスウェイトが製造された。
【0085】
実施例3の二輪車用ホイールバランスウェイトは、実施例1の二輪車用ホイールバランスウェイトと同様に、二輪車用ホイールに取り付けることができる。
【0086】
【発明の効果】
本発明の製造方法により製造された二輪車用ホイールバランスウェイトは、両面テープの一方の接着面をホイールのリム部の内周面に接着固定することでホイールに取り付けられる。
【0087】
本発明の製造方法は、安価にさまざまなホイールに取り付け可能な二輪車用ホイールバランスウェイトを製造できる。
【0088】
また、本発明の二輪車用ホイールバランスウェイトは、ウェイトを両面テープでホイールのリム部に接着するため、固定されるホイールが限定されなくなる。また、ウェイトの製造に要するコストを低くできるため、安価な二輪車用ホイールバランスウェイトとなっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の二輪車用ホイールバランスウェイトの製造工程において、鉄線材を示した図である。
【図2】曲げ加工が施された鉄線材を示した図である。
【図3】切断工程が施された鉄線材を示した図である。
【図4】識別表示が打刻れた鉄線材を示した図である。
【図5】実施例の二輪車用ホイールバランスウェイトを示した図である。
【図6】実施例の二輪車用ホイールバランスウェイトをホイールに取り付けた状態を示した図である。
【図7】実施例の二輪車用ホイールバランスウェイトをホイールに取り付けたときの径方向の断面図である。
【図8】従来の二輪車用のホイールバランスウェイトが取り付けられたスポークホイールを示した図である。
【符号の説明】
1、1’…二輪車用ホイールバランスウェイト
2…ウェイト 20…鉄線材
21…ウェイト重量 22…センターマーク
3…両面テープ 31…剥離紙
4…ホイール 41…リム部
45…スポーク部 46…テンション調整部
Claims (12)
- 一定の断面形状と所定の長さとを有する所定の重量のウェイトを形成するウェイト形成工程と、
両面テープの一方の接着面を該ウェイトに接着する接着工程と、
を有することを特徴とする二輪車用ホイールバランスウエイトの製造方法。 - 前記ウェイト形成工程は、
一定の断面形状をもつ線状の金属部材を製造する線材製造工程と、
該金属部材を所定の長さに切断して所定の重量に調整した重量調整済のウエイトを形成する切断工程と、
を有する請求項1記載の二輪車用ホイールバランスウエイトの製造方法。 - 前記線材製造工程は、引き抜きにより前記金属部材を製造する工程である請求項2記載の二輪車用ホイールバランスウエイトの製造方法。
- 前記線材製造工程は、転造により前記金属部材を製造する工程である請求項2記載の二輪車用ホイールバランスウエイトの製造方法。
- 前記ウェイト形成工程は、鋳造により亜鉛あるいは亜鉛系合金よりなる一定の断面形状を有するウェイトを製造する工程である請求項1記載の二輪車用ホイールバランスウエイトの製造方法。
- 前記ウェイト形成工程は、
鉄系金属よりなる金属線材を所定の長さに切断して所定の重量に調整する切断工程と、
切断された該金属線材を成形して一定の断面形状をもつウェイトを形成する成形工程と、
を有する請求項1記載の二輪車用ホイールバランスウエイトの製造方法。 - 前記成形工程は、切断された前記金属線材に鍛造を施す工程である請求項6記載の二輪車用ホイールバランスウエイトの製造方法。
- 一定の断面形状と所定の長さとを有する所定の重量のウェイトと、
一方の接着面が該ウェイトに接着された他方の接着面がホイールのリム部に接着される両面テープと、
よりなることを特徴とする二輪車用ホイールバランスウエイト。 - 前記ウェイトは、一定の断面形状もつ金属部材を所定の長さに切断して所定の重量に調整された請求項8記載のホイールバランスウエイト。
- 前記ウェイトは、鋳造亜鉛よりなる請求項8記載のホイールバランスウエイト。
- 前記ウェイトは、鉄系金属よりなる金属線材を所定の重量となるように所定の長さに切断して一定の断面形状に成形された請求項8記載のホイールバランスウエイト。
- 前記ウエイトは、その表面に塗膜層をもつ請求項8記載のホイールバランスウエイト。
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