JP2004083220A - ワークの分離供給搬送装置及びワークの分離供給搬送方法 - Google Patents

ワークの分離供給搬送装置及びワークの分離供給搬送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ワークを分離するためのストッパピンの出し入れ動作やエアー噴射との関連動作が不要となり、構成及び制御の簡素化を図ることができるワークの分離供給搬送装置を提供することにある。
【解決手段】ワークWを整列して搬送するワークの整列搬送手段としてのリニアフィーダ7と、整列搬送されたワークWを個々に分離して次の手段に供給するワークの分離供給手段と、供給されたワークを搬送するワークの搬送テーブル1とからなり、前記分離供給手段は、ワークWの方向を変更して前記搬送テーブル1の切欠部2に供給するエアー噴出しノズル11であることを特徴とする。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、リニアフィーダ等によって整列搬送されてきたチップ状電子部品等のワークを1個ずつ分離して供給搬送するワークの分離供給搬送装置及びワークの分離供給搬送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばチップ状電子部品等を分離供給搬送するワークの分離供給搬送装置は、例えば、特開2001−58721号公報で知られている。このワークの分離供給搬送装置は、図4に示すように、複数のワークWを整列搬送するリニアフィーダ20の下流側にエスケープピン21が設けられている。このエスケープピン21より上流側で、リニアフィーダ20の上方にはリニアフィーダ20内の先頭のワークW11に続く上流側のワーク(以下、次のワークW12という)に対して当接するストッパピン22が設けられている。さらに、エスケープピン21に当接した先頭のワークW11の上流側にエアー吐出口23が傾斜して設けられている。
【0003】
エスケープピン21及びストッパピン22は共にリニアフィーダ20に対して出し入れ自在に設けられている。ストッパピン22の先端がリニアフィーダ20内に突出した状態並びに引き込んだ状態をそれぞれストッパピン22の下降並びに上昇といい、エスケープピン21の先端がリニアフィーダ20内に突出した状態並びに引き込んだ状態をそれぞれエスケープピン21の上昇並びに下降とすると、エスケープピン21及びストッパピン22が共に上昇しているとき、ワークWがリニアフィーダ20によって搬送される。
【0004】
そして、先頭のワークW11がエスケープピン21に当接して停止する。この状態でストッパピン22が下降して、次のワークW12に当接した後、エスケープピン21を下降させる。この状態でエアー吐出口23から圧縮空気を噴出すると、次のワークW12から上流側のワークWがストッパピン22に押圧されて停止したまま、先頭のワークW11のみが圧縮空気によって下流側に圧送されると共にワーク収納部24の奥からの矢印a方向の吸引によってワーク搬送手段25のワーク収納部24に移載される。このワーク搬送手段25は外周縁に等間隔に複数のワーク収納部24を設けた回転テーブルによって構成されている。
【0005】
次に、エアー吐出口23からの圧縮空気を停止した後、再びエスケープピン21が上昇してストッパピン22も上昇すると、次のワークW12が先頭のワークW11となってエスケープピン21まで搬送され、エスケープピン21に当接して停止するようになっている。
【0006】
以上の動作の繰り返しにより、リニアフィーダ20によって整列搬送されてきたワークWが1個ずつ分離されてワーク搬送手段25に順次供給される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のように構成されたワークの分離供給搬送装置は、エスケープピン21、ストッパピン22及びエアー吐出口23などの動作のタイミングやワーク搬送手段25としての回転テーブルの停止位置等の制御が複雑になっている。
【0008】
また、ストッパピン22とワークWとの擦過あるいはエスケープピン21とワークWとの衝突により、ワークWに異常摩耗の発生や微細亀裂が発生する虞がある上、これに起因してワークWの摩耗粉や微細片によりリニアフィーダ20のワーク通路の汚れでワークWのスムーズな流れを阻害する虞がある。また、エスケープピン21及びストッパピン22等の出し入れ時間や圧縮空気によるワーク移動時間の遅延時間等が加わり、高速化に対応できないという問題がある。
【0009】
本発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、構造及び制御が簡単で、低振動、低摩耗でワークの搬送の高速化に対応できるワークの分離供給搬送装置及びワークの分離供給搬送方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために、請求項1は、ワークを整列して搬送するワークの整列搬送手段と、整列搬送されたワークを個々に分離して次の手段に供給するワークの分離供給手段と、供給されたワークを搬送するワークの搬送手段とからなるワークの分離供給搬送装置において、前記分離供給手段は、ワークの方向を変更して前記搬送手段に供給するワークの方向変更供給機構であることを特徴とする。
【0011】
請求項2は、請求項1の前記ワークの方向変更供給機構は、搬送された先頭のワークに加圧手段によって加圧力を付与してワークの方向を変更して前記搬送手段に供給することを特徴とする。
【0012】
請求項3は、請求項2の前記加圧手段は、エアー噴射であることを特徴とする。
【0013】
請求項4は、請求項2の前記ワークの方向変更供給機構に、ワークの有無を検知するワーク有無センサを設けたことを特徴とする。
【0014】
請求項5は、請求項1の前記ワークの搬送手段は、円板状で、外周部に複数のワーク保持手段を設けた搬送テーブルであることを特徴とする。
【0015】
請求項6は、請求項5の前記ワーク保持手段は、ワークの一部と係合するV字形の切欠部であることを特徴とする。
【0016】
請求項7は、請求項6の前記ワーク保持手段を構成する切欠部は、搬送テーブルの回転方向に対して先の辺が短く、後の辺が長い、不等辺のV字形であることを特徴とする。
【0017】
請求項8は、請求項6または7の前記ワーク保持手段は、V字形の切欠部の2辺の交点に、真空吸引孔を有していることを特徴とする。
【0018】
請求項9は、ワークを整列して搬送するワークの整列搬送工程と、整列搬送されたワークを個々に分離して次の工程に供給するワークの分離供給工程と、供給されたワークを搬送するワークの搬送工程とからなるワークの分離供給搬送方法において、前記ワークの分離供給工程は、ワークの方向を変更するワークの方向変更供給工程により前記搬送工程に供給することを特徴とする。
【0019】
請求項10は、請求項9の前記ワークの方向変更供給工程から前記ワークの搬送工程へのワークの供給は、ワーク有無センサによりワークを検知した後、前記搬送工程を1ピッチ移動させ、前記ワーク有無センサによりワーク無しの検知により前記ワークの方向変更工程により前記搬送工程にワークを供給することを特徴とする。
【0020】
請求項11は、請求項9の前記ワークの方向変更供給工程は、先頭のワークを加圧して方向を変更することを特徴とする。
【0021】
請求項12は、請求項9の前記搬送工程に供給されたワークは、前記ワークの整列搬送工程の進行方向に対して斜めになり、整列搬送工程の排出部を塞いで後続するワークの進行を止めることを特徴とする。
【0022】
前記構成によれば、整列搬送手段によってワークが整列搬送され、ワークの方向変更供給機構を備えたワークの分離供給手段まで進行すると、ワークは方向変更供給機構によってその側面が加圧される。従って、ワークの進行方向が搬送手段の方向に変更される。そして、搬送手段のワーク保持手段としての切欠部に近づいたワークは吸引されて切欠部に吸着される。このとき、切欠部に吸着されたワークは整列搬送手段の進行方向に対して斜めになり、後続するワークの進行を止めることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1〜図3は第1の実施形態を示し、図1はワークの分離供給搬送装置の平面図、図2は図1のA部を拡大した平面図、図3はワーク搬送テーブルとワーク有無センサの斜視図である。
【0025】
図1に示すように、例えばチップ状電子部品等のワークWは、その平面形状は、長方形であり、このワークWを搬送するワーク搬送手段である搬送テーブル1は、円板状で、その外周縁部にはワーク保持手段である複数の切欠部2が等間隔に設けられている。この搬送テーブル1は回転中心1aを中心として矢印方向に間欠回転するようになっている。
【0026】
搬送テーブル1の外周部には移載部3、検査あるいは測定等を行なう処置部4及び次の工程へ排出あるいは分類する処理部5が搬送テーブル1の回転方向に間隔を存して配置されている。
【0027】
切欠部2は、図2に示すように、ワークWの一部と係合するようにV字形であり、その2辺間は直角をなし、搬送テーブル1の回転方向の前方が短辺2a、後方が長辺2bとなっている。さらに、切欠部2の短辺2aと長辺2bの交点には真空吸引孔6が設けられ、真空発生源(図示しない)と連通している。
【0028】
移載部3にはワークWを整列して連続的に搬送する整列搬送手段としてのリニアフィーダ7が搬送テーブル1の凡そ接線方向に設けられている。このリニアフィーダ7は帯状板体からなるフィーダ本体8の長手方向に亘ってワークWを1列に搬送する搬送溝9が設けられている。さらに、フィーダ本体8の終端部には搬送テーブル1の外周面に沿って円弧状に切欠され、ワークWを搬送テーブル1の切欠部2に移載する切欠移載部10が設けられている。
【0029】
フィーダ本体8の終端部にはワークの方向変更供給機構を構成する加圧手段としてのエアー噴出しノズル11が配置されている。このエアー噴出しノズル11は切欠移載部10まで進行してきたワークWの側面をエアーによって加圧してワークWの進行方向を変更して搬送テーブル1の切欠部2に分離供給するようになっている。
【0030】
さらに、図3に示すように、移載部3には搬送テーブル1の切欠部2の短辺2aと長辺2bの交点の上方には受光器12aが、下方には投光器12bが互いに対向して配置され、切欠部2のワークWの有無を検知するワーク有無センサ12が設けられている。
【0031】
次に、前述のように構成されたワークの分離供給搬送装置の作用について説明する。
【0032】
搬送テーブル1は矢印方向に間欠回転し、切欠部2が移載部3に位置したとき、一時停止するようになっている。リニアフィーダ7の搬送溝9によってワークWが1列に整列搬送され、切欠移載部10に進行したワークWはエアー噴出しノズル11から噴出されるエアーによってその側面が加圧される。従って、ワークWの進行方向が搬送テーブル1の切欠部2の方向に変更される。そして、切欠部2に近づいたワークWは真空吸引孔6により吸引されて切欠部2の短辺2aと長辺2bの面を基準に切欠部2に吸着される。
【0033】
このとき、切欠部2に吸着されたワークWはリニアフィーダ7の進行方向に対して斜めになり、切欠移載部10を塞ぐため、後続するワークWの進行を止めることができる。従って、後続するワークWの進行を止めるストッパ手段を別途設ける必要がない。
【0034】
切欠部2に吸着されたワークWはワーク有無センサ12によって検知され、搬送テーブル1にワークWが吸着されたことを確認すると、搬送テーブル1が矢印方向に1ピッチ分、リニアフィーダ7の供給搬送速度より早い速度で回転する。従って、移載部3には搬送テーブル1のワークWが吸着されていない切欠部2が移動して停止する。このとき、リニアフィーダ7の切欠移載部10を塞いでいたワークWが搬送テーブル1の回転に伴って移動するため、そのワークWによって止められていたワークWが進行し、前述と同様に搬送テーブル1の切欠部2に吸着される。この一連の動作を繰り返す。
【0035】
搬送テーブル1の間欠回転によって切欠部2に吸着されたワークWが処置部4に到達すると、ワークWの検査あるいは測定等が行われる。また、搬送テーブル1の間欠回転によってワークWが処置部4から処理部5に到達すると、次の工程へ排出あるいは分類され、切欠部2は搬送テーブル1の間欠回転によって移載部3に戻る。
【0036】
なお、前記実施形態においては、搬送テーブル1を間欠回転させ、切欠部2が移載部3に対向したとき1時停止するようにしたが、搬送テーブル1を連続回転させても、切欠部2が移載部3に対向したとき、エアー噴出しノズル11からエアーによって瞬時にワークWを切欠部2の方向に方向変更するようにしてもワークWを分離供給することができる。
【0037】
また、ワークWは電子部品のチップで、その平面形状は、長方形として説明したが、電子部品に限定されず、樹脂、金属等の機械部品で、その平面形状が正方形であってもよい。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、整列搬送されてきたワークを1個ずつ分離して搬送手段に供給して搬送することができ、このとき、ワークを分離するためのストッパピンの出し入れ動作やエアー噴射との関連動作が不要となり、構成及び制御の簡素化を図ることができる。しかも、低振動、低摩耗でワークの搬送の高速化に対応できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態におけるワークの分離供給搬送装置の平面図。
【図2】同実施形態を示し、図1のA部を拡大した平面図。
【図3】同実施形態を示し、ワーク搬送テーブルとワーク有無センサの斜視図。
【図4】従来のワークの分離供給搬送装置の概略的側面図。
【符号の説明】
1…搬送テーブル
2…切欠部
7…リニアフィーダ
11…エアー噴出しノズル
12…ワーク有無センサ
W…ワーク

Claims (12)

  1. ワークを整列して搬送するワークの整列搬送手段と、整列搬送されたワークを個々に分離して次の手段に供給するワークの分離供給手段と、供給されたワークを搬送するワークの搬送手段とからなるワークの分離供給搬送装置において、
    前記分離供給手段は、ワークの方向を変更して前記搬送手段に供給するワークの方向変更供給機構であることを特徴とするワークの分離供給搬送装置。
  2. 前記ワークの方向変更供給機構は、搬送された先頭のワークに加圧手段によって加圧力を付与してワークの方向を変更して前記搬送手段に供給することを特徴とする請求項1記載のワークの分離供給搬送装置。
  3. 前記加圧手段は、エアー噴射であることを特徴とする請求項2記載のワークの分離供給搬送装置。
  4. 前記ワークの方向変更供給機構に、ワークの有無を検知するワーク有無センサを設けたことを特徴とする請求項2記載のワークの分離供給搬送装置。
  5. 前記ワークの搬送手段は、円板状で、外周部に複数のワーク保持手段を設けた搬送テーブルであることを特徴とする請求項1記載のワークの分離供給搬送装置。
  6. 前記ワーク保持手段は、ワークの一部と係合するV字形の切欠部であることを特徴とする請求項5記載のワークの分離供給搬送装置。
  7. 前記ワーク保持手段を構成する切欠部は、搬送テーブルの回転方向に対して先の辺が短く、後の辺が長い、不等辺のV字形であることを特徴とする請求項6記載のワークの分離供給搬送装置。
  8. 前記ワーク保持手段は、V字形の切欠部の2辺の交点に、真空吸引孔を有していることを特徴とする請求項6または7記載のワークの分離供給搬送装置。
  9. ワークを整列して搬送するワークの整列搬送工程と、整列搬送されたワークを個々に分離して次の工程に供給するワークの分離供給工程と、供給されたワークを搬送するワークの搬送工程とからなるワークの分離供給搬送方法において、
    前記ワークの分離供給工程は、ワークの方向を変更するワークの方向変更供給工程により前記搬送工程に供給することを特徴とするワークの分離供給搬送方法。
  10. 前記ワークの方向変更供給工程から前記ワークの搬送工程へのワークの供給は、ワーク有無センサによりワークを検知した後、前記搬送工程を1ピッチ移動させ、前記ワーク有無センサによりワーク無しの検知により前記ワークの方向変更工程により前記搬送工程にワークを供給することを特徴とする請求項9記載のワークの分離供給搬送方法。
  11. 前記ワークの方向変更供給工程は、先頭のワークを加圧して方向を変更することを特徴とする請求項9記載のワーク分離供給搬送方法。
  12. 前記搬送工程に供給されたワークは、前記ワークの整列搬送工程の進行方向に対して斜めになり、整列搬送工程の排出部を塞いで後続するワークの進行を止めることを特徴とする請求項9記載のワーク分離供給搬送方法。
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