JP2004081499A - パチンコ機 - Google Patents
パチンコ機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004081499A JP2004081499A JP2002246435A JP2002246435A JP2004081499A JP 2004081499 A JP2004081499 A JP 2004081499A JP 2002246435 A JP2002246435 A JP 2002246435A JP 2002246435 A JP2002246435 A JP 2002246435A JP 2004081499 A JP2004081499 A JP 2004081499A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ball
- pulling
- pachinko
- balls
- stepping motor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Pinball Game Machines (AREA)
Abstract
【課題】パチンコ機内のパチンコ球を球払出装置を用いて抜き取る処理を球検出スイッチを用いずに、球抜き完了後に自動終了できるようにする。
【解決手段】球抜きスイッチ19がオンされて球抜き指令が出されたときに球払出装置15のステッピングモータ(スプロケット22)を逆回転させて、球払出装置15内及びその上流側のパチンコ球を球抜き通路18に払い出して抜き取る球抜き処理を開始する。球抜き処理開始後の球払出装置15のステッピングモータ(スプロケット22)の回転量が、最大貯溜数のパチンコ球を全て球抜きするのに必要な球抜き完了回転量に達したときに球抜き処理を終了する。球抜き処理中に球抜きスイッチ19がオンされた場合には、球抜き終了指令が出されたと判断して、球抜き処理開始後の球払出装置15のステッピングモータの回転量が球抜き完了回転量に達していなくても、速やかに球抜き処理を終了する。
【選択図】 図1
【解決手段】球抜きスイッチ19がオンされて球抜き指令が出されたときに球払出装置15のステッピングモータ(スプロケット22)を逆回転させて、球払出装置15内及びその上流側のパチンコ球を球抜き通路18に払い出して抜き取る球抜き処理を開始する。球抜き処理開始後の球払出装置15のステッピングモータ(スプロケット22)の回転量が、最大貯溜数のパチンコ球を全て球抜きするのに必要な球抜き完了回転量に達したときに球抜き処理を終了する。球抜き処理中に球抜きスイッチ19がオンされた場合には、球抜き終了指令が出されたと判断して、球抜き処理開始後の球払出装置15のステッピングモータの回転量が球抜き完了回転量に達していなくても、速やかに球抜き処理を終了する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機内のパチンコ球を機外に抜き取る“球抜き”の方法を改善したパチンコ機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的なパチンコ機は、その背面上部に設けられた球タンクから供給されるパチンコ球を球払出装置により賞球(又は貸球)として所定球数ずつパチンコ機の前面下部の球皿に払い出すようにしている。通常は、球払出装置に供給するパチンコ球を、パチンコ機内部(球タンクから球払出装置まで)に貯留した状態で使用されるため、新台入替え時や保守点検時等には、パチンコ機内部に貯留したパチンコ球を抜き取る“球抜き”が必要となる。
【0003】
そこで、パチンコ機に球抜きスイッチを設けて、球抜きスイッチをオン操作することで、パチンコ機内部のパチンコ球を球払出装置で払い出して抜き取る球抜き処理を開始し、球払出装置の上流側の球通路に配置した球検出スイッチの出力信号に基づいて、パチンコ球の未検出状態が所定時間以上継続したときに、パチンコ機内部のパチンコ球が全て抜き取られたと判断して、球抜き処理を自動的に終了するようにしたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の球抜き装置では、球払出装置の上流側の球通路に球検出スイッチを設けて、その球検出スイッチと制御回路との間をハーネスで接続する必要があるため、部品点数や組付作業が増加してコストアップするという欠点がある。
【0005】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、球検出スイッチを用いなくても、球抜き完了後に球抜き処理を自動的に終了することができ、自動球抜きシステムの低コスト化の要求を満たすことができるパチンコ機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1のパチンコ機は、球抜き制御手段によって、球抜き指令に基づいて球払出装置内及びその上流側のパチンコ球を該球払出装置で払い出して抜き取る球抜き処理を開始し、該球抜き処理開始後の球払出装置の払出動作量が所定の球抜き完了動作量に達したときに該球抜き処理を終了するようにしたものである。
【0007】
このようにすれば、球抜き処理開始後の球払出装置の払出動作量が、パチンコ機の球タンクから球払出装置までに貯えることができる最大貯溜数のパチンコ球を全て球抜きするのに必要な球抜き完了動作量に達したときに球抜き処理を終了することができる。これにより、球払出装置に供給されるパチンコ球を検出する球検出スイッチや球払出装置から払い出されて球抜きされるパチンコ球を検出する球検出スイッチを省略しても、パチンコ機内部のパチンコ球を全て球抜きした後に球抜き処理を自動的に終了することができ、自動球抜きシステムを低コスト化することができる。
【0008】
ところで、球抜き処理開始後の球払出装置の払出動作量は、例えば、球払出装置のモータ回転量等で測定すれば良いが、これとは異なり、抜き処理開始後の経過時間が最大貯溜数のパチンコ球を全て球抜きするのに必要な所定時間に達したときに球抜き処理を終了するように構成すると、万一、球抜き処理中にスプロケットの球噛みやステッピングモータの脱調等によって球払出装置の払出動作が一時的に停止する不具合が発生すると、実際には球抜きが完了していないにも拘らず、所定時間が経過した時点で球抜き処理を終了してしまう可能性がある。
【0009】
その点、本発明では、万一、球抜き処理中に何等かの原因で球払出装置の払出動作が一時的に停止したとしても、球払出装置の払出動作量が球抜き完了動作量に達するまで球抜き処理を継続することができるので、球抜き完了前に球抜き処理を終了してしまうことを防止することができる。
【0010】
ところで、パチンコ機の内部に貯えられているパチンコ球の数が最大貯溜数よりも少ない場合には、球払出装置の払出動作量が球抜き完了動作量(最大貯溜数のパチンコ球を全て球抜きするのに必要な動作量)に達する前に球抜きが完了するため、その後は、球払出装置が空回りすることになる。
【0011】
そこで、請求項2のように、球抜き処理中に球抜き終了指令が出された場合に、その時点で球抜き処理を終了するようにしても良い。このようにすれば、球抜き処理中に、パチンコ店員が球抜きの完了を確認して球抜き終了指令を出したときに、速やかに球抜き処理を終了させることができ、球払出装置の無駄な空回りを少なくすることができると共に、球抜き作業時間を短縮することができる。
【0012】
また、請求項3のように、球払出装置は、パチンコ球を払い出す球払出回転体の回転方向を切り換えることでパチンコ球の払出先を通常の球払出通路と機外に通じる球抜き通路との間で切り換えるように構成すると良い。このようにすれば、パチンコ球の流下先を通常の球払出通路と球抜き通路との間で切り換える流路切換機構を球払出装置と別個に設ける必要がなくなり、部品点数を削減して構成を簡単化・小型化することができると共に、一層の低コスト化も可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。まず、図1に基づいてパチンコ機の裏面側の概略構成を説明する。パチンコ機11の裏面側上部には、パチンコ島の球補給通路(図示せず)からパチンコ球が補給される球タンク12が設けられ、この球タンク12には、そこから流れ出るパチンコ球を整列状態で流下させるタンクレール13が接続されている。このタンクレール13の下端部には、球供給路14が接続され、この球供給路14の下端部に、パチンコ球(賞球や貸球)を払い出す球払出装置15が接続されている。
【0014】
球払出装置15の下方には、パチンコ機11の前面側に配置された球皿16に通じる通常の球払出通路17と、機外(パチンコ島の球回収通路)に通じる球抜き通路18とが設けられている。また、パチンコ機11の裏面側の所定位置(つまり、パチンコ機11の前面側から操作できない位置)には、後述する球抜き処理を開始又は終了させるための球抜きスイッチ19が設けられている。この球抜きスイッチ19は、プッシュ操作部19aを押したときだけオン信号を出力するモーメンタリスイッチにより構成されている。
【0015】
次に、図2及び図3を用いて球払出装置15の構成について説明する。球払出装置15は、本体ケース20内の上部に、2条の球供給路21が設けられ、各球供給路21の下方に、それぞれスプロケット22(球払出回転体)が配置されている。各スプロケット22の外周には、パチンコ球を受け入れる複数(例えば3個)の凹部23が等間隔(例えば120°間隔)で形成され、各凹部23間に、球供給路21の出口のパチンコ球を受け支える凸部24が形成されている。
【0016】
図3に示すように、各球供給路21は、それぞれ横方向(スプロケット22の軸方向)に屈曲するように形成され、スプロケット22に加わるパチンコ球の荷重を軽減するようになっている。また、2条の球供給路21に対応して配置された2つのスプロケット22は、回転軸25と一体的に回転するように設けられ、両スプロケット22間で凹部23(凸部24)の位置が互い違いとなっている。スプロケット22の後方(図3では右方)には、スプロケット22を駆動するステッピングモータ26が配置され、このステッピングモータ26の回転軸27に、スプロケット22の回転軸25が連結されている。
【0017】
また、スプロケット22の回転軸25には、回転位置検出用の回転体28が一体的に回転可能に設けられている。この回転体28の外周部には、ステッピングモータ26の1回転当りのパチンコ球の払出数に相当する数(例えば6個)のスリット29が等間隔(例えば60°間隔)で形成されている。そして、ステッピングモータ26が検出間隔ステップ数だけ回転して球払出装置15がパチンコ球を1球払い出す毎に、回転位置検出センサ30(図3参照)がスリット29を検出して回転位置検出信号を出力する。この回転位置検出センサ30は、発光素子(例えば発光ダイオード)と受光素子(例えばフォトトランジスタ)とから成る光センサで構成されている。
【0018】
また、図2に示すように、各スプロケット22の左側方には、各球供給路21の出口から下方に延びる2条の賞球及び貸球用の球払出流路31が設けられ、各スプロケット22の右側方には、各球供給路21の出口から下方に延びる球抜き用の球払出流路32が設けられている。
【0019】
球払出装置15の停止時には、スプロケット22が所定の停止位置で停止している。このとき、一方のスプロケット22は、凹部23が球供給路21の出口に対向して、凹部23に受け入れたパチンコ球を球受け凹面部34で受け支えて落下を阻止し、他方のスプロケット22は、凸部24が球供給路21の出口に対向してパチンコ球を受け支えて落下を阻止する。
【0020】
そして、賞球や貸球を払い出す場合は、ステッピングモータ26を正回転させて、スプロケット22を正回転方向(図2では反時計回り方向)に回転させる。これにより、凹部23が球供給路21の出口に対向する毎にパチンコ球を凹部23に受け入れ、そのパチンコ球をスプロケット22の左側の賞球及び貸球用の球払出流路31に流下させる。賞球及び貸球用の球払出流路31の下方には、通常の球払出通路17が接続されるため、賞球及び貸球用の球払出流路31から払い出されたパチンコ球は、通常の球払出通路17を流下してパチンコ機11の前面側の球皿16に流入する。
【0021】
一方、パチンコ機内部(球払出装置15内及びその上流側)のパチンコ球を球払出装置15で払い出して抜き取る球抜きを行う場合には、ステッピングモータ26を逆回転させて、スプロケット22を逆回転方向(図2では時計回り方向)に回転させる。これにより、凹部23が球供給路21の出口に対向する毎にパチンコ球を凹部23に受け入れ、そのパチンコ球をスプロケット22の右側の球抜き用の球払出流路32に流下させる。球抜き用の球払出流路32の下方には、球抜き通路18が接続されるため、球抜き用の球払出流路32から払い出されたパチンコ球は、球抜き通路18を流下して機外(パチンコ島の球回収通路)に排出される。
【0022】
また、賞球及び貸球用の球払出流路31の最上流部には、スプロケット22から払い出されるパチンコ球(賞球や貸球)を検出する球検出センサ33が設けられているが、球抜き用の球払出流路32には、スプロケット22から払い出されるパチンコ球(つまり、球抜きされるパチンコ球)を検出する球検出センサは設けられていない。
【0023】
上述した球抜きスイッチ19、回転位置検出センサ30、球検出センサ33等の出力信号は、パチンコ機の制御回路35(図1参照)に入力される。この制御回路35は、ROM(記憶媒体)に記憶された球払出制御プログラム(図示せず)を実行することで、賞球払出指令又は貸球払出指令に基づいて球払出装置15のスプロケット22を正回転させて、所定球数のパチンコ球を賞球又は貸球として球皿16に払い出す。尚、貸球払出機能を持たせずに、賞球のみを払い出すようにしても良い。
【0024】
また、制御回路35は、図4に示す球抜き制御プログラムを実行することで、球抜きスイッチ19により球抜き指令が出されたときに球払出装置15のスプロケット22を逆回転させてパチンコ機内部のパチンコ球を球払出装置15で払い出して抜き取る球抜き処理を開始し、その球抜き処理開始後のステッピングモータ26(スプロケット22)の回転量(払出動作量)が所定の球抜き完了回転量(球抜き完了動作量)に達したときに球抜き処理を終了する。以下、図4に示す球抜き制御プログラムの処理内容を説明する。
【0025】
図4に示す球抜き制御プログラムは、所定周期で実行され、特許請求の範囲でいう球抜き制御手段としての役割を果たす。本プログラムが起動されると、まず、ステップ101で、球抜きスイッチ19がオンされたか否かを判定する。尚、本プログラムでは、球抜き処理を行っていないときに球抜きスイッチ19のオン信号が入力された場合に、球抜き指令が出されたと判断し、球抜き処理中に球抜きスイッチ19のオン信号が入力された場合に、球抜き終了指令が出されたと判断する。
【0026】
ステップ101で、球抜きスイッチ19がオンされていないと判定されれば、ステップ102に進み、球抜き処理中であるか否かを判定する。球抜きスイッチ19がオンされておらず、且つ、球抜き処理中でなければ、そのまま本プログラムを終了する。
【0027】
その後、ステップ101で、球抜きスイッチ19がオンされた判定されたときに、ステップ103に進み、球抜き処理中であるか否かを判定する。球抜きスイッチ19がオンされたと判定され、且つ、球抜き処理中ではないと判定された場合、つまり、球抜き処理を行っていないときに球抜きスイッチ19のオン信号が入力された場合には、球抜き指令が出されたと判断して、ステップ104に進み、球払出装置15のステッピングモータ26(スプロケット22)を逆回転させて、パチンコ機内部(球払出装置15内及びその上流側)のパチンコ球を球払出装置15で払い出して抜き取る球抜き処理を開始する。
【0028】
この後、ステップ105に進み、球抜き処理開始後に回転位置検出センサ30から出力された回転位置検出信号の合計出力数に基づいて、球抜き処理開始後のステッピングモータ26(スプロケット22)の回転量を算出する。この後、ステップ106に進み、球抜き処理開始後のステッピングモータ26(スプロケット22)の回転量が所定の球抜き完了回転量以上になったか否かを判定する。ここで、球抜き完了回転量は、パチンコ機内部(球払出装置15内及びその上流側)に貯えることができる最大貯溜数のパチンコ球を全て球抜きするのに必要なステッピングモータ26の回転量に設定されている。
【0029】
球抜き処理開始後のステッピングモータ26の回転量が球抜き完了回転量に達していなければ、球抜き処理を実行したまま本プログラムを終了する。この球抜き処理中に、球抜きスイッチ19がオンされなければ、ステップ101→ステップ102→ステップ105→ステップ106と進み、ステッピングモータ26の回転量が球抜き完了回転量に達するまで、ステッピングモータ26の回転量を算出して、ステッピングモータ26の回転量が球抜き完了回転量以上であるか否かを判定する処理を繰り返す。
【0030】
その後、球抜き処理開始後のステッピングモータ26の回転量が球抜き完了回転量以上になったときに、パチンコ機内部のパチンコ球を全て球抜きしたと判断して、ステップ107に進み、球払出装置15のステッピングモータ26(スプロケット22)の逆回転を停止して、球抜き処理を終了する。
【0031】
これに対して、ステップ101で球抜きスイッチ19がオンされた判定され、且つ、ステップ103で球抜き処理中であると判定された場合、つまり、球抜き処理中に球抜きスイッチ19のオン信号が入力された場合には、球抜き終了指令が出されたと判断して、ステップ103からステップ107に進み、球抜き処理開始後のステッピングモータ26の回転量が球抜き完了回転量に達していなくても、球抜き処理を終了する。
【0032】
以上説明した本実施形態によれば、球抜きスイッチ19により球抜き指令が出されたときにパチンコ機内部のパチンコ球を球払出装置15で払い出して抜き取る球抜き処理を開始し、その球抜き処理開始後の球払出装置15のステッピングモータ26(スプロケット22)の回転量が最大貯溜数のパチンコ球を全て球抜きするのに必要な球抜き完了回転量に達したときに球抜き処理を終了する。これにより、球払出装置15に供給されるパチンコ球を検出する球検出スイッチや球払出装置15から払い出されて球抜きされるパチンコ球を検出する球検出スイッチを省略しても、パチンコ機内部のパチンコ球を全て球抜きした後に球抜き処理を自動的に終了することができ、低コスト化の要求を満たすことができる。
【0033】
また、球抜き処理開始後の経過時間が最大貯溜数のパチンコ球を全て球抜きするのに必要な所定時間以上になったたときに球抜き処理を終了するように構成した場合には、万一、球抜き処理中にスプロケット22の球噛みやステッピングモータ26の脱調等によって球払出装置15の払出動作が一時的に停止する不具合が発生すると、実際には球抜きが完了していないにも拘らず、所定時間が経過した時点で球抜き処理を終了してしまう可能性がある。
【0034】
その点、本実施形態では、万一、球抜き処理中に球払出装置15の払出動作(ステッピングモータ26の回転)が一時的に停止したとしても、ステッピングモータ26の回転量が球抜き完了回転量以上になるまで球抜き処理を継続することができるので、球抜きが完了していないにも拘らず、球抜き処理を終了してしまうことを防止することができる。
【0035】
ところで、パチンコ機内部に貯えられているパチンコ球の数が最大貯溜数よりも少ない場合には、球払出装置15のステッピングモータ26の回転量が球抜き完了回転量(最大貯溜数のパチンコ球を全て球抜きするのに必要な回転量)に達する前に球抜きが完了するため、その後は、球払出装置15が空回りすることになる。
【0036】
そこで、本実施形態では、球抜き処理中に球抜き終了指令が出された場合に、その時点で球抜き処理を終了するようにしたので、パチンコ店員が球抜きの完了を確認して球抜きスイッチ19により球抜き終了指令を出したときに、速やかに球抜き処理を終了させることができ、球払出装置15の無駄な空回りを少なくして低消費電力化することができると共に、球抜き作業時間を短縮して新台入替え作業や保守点検作業の作業能率を向上させることができる。
【0037】
また、本実施形態では、球払出装置15を、スプロケット22の正回転・逆回転を切り換えることでパチンコ球の払出先を通常の球払出通路17と球抜き通路18との間で切り換える構成にしたので、パチンコ球の流下先を通常の球払出通路と球抜き通路との間で切り換える流路切換機構を球払出装置15と別個に設ける必要がなくなり、部品点数を削減して構成を簡単化することができ、球抜き機構を小型化することができると共に、一層の低コスト化が可能となる。
【0038】
しかしながら、球払出装置に流路切換機能を持たせずに、スプロケットを一方向のみに回転させてパチンコ球を払い出す構成とし、球払出装置の下方に流路切換機構を配置して、球払出装置から払い出されたパチンコ球の流下先を流路切換機構により通常の球払出通路と球抜き通路との間で切り換えるようにしても良い。この場合、球払出装置と流路切換機構をユニット化するようにしても良い。
【0039】
また、上記実施形態では、ステッピングモータ26と一体的に回転するスリット29を回転位置検出センサ30(光センサ)で検出して、ステッピングモータ26の回転量を検出するようにしたが、ステッピングモータ26の回転量の検出方法は適宜変更しても良く、例えば、ステッピングモータ26と一体的に回転する磁石を磁気検出センサで検出して、ステッピングモータ26の回転量を検出するようにしても良い。また、ステッピングモータ26の駆動ステップ数に基づいてステッピングモータ26の回転量を検出するようにしても良い。
【0040】
また、上記実施形態では、ステッピングモータ26でスプロケット22の回転を制御する球払出装置15に本発明を適用したが、ロータリーアクチュエータ等で回転制御レバーを往復動作させてスプロケットの回転を制御する球払出装置に本発明を適用しても良い等、球払出装置の構成は、適宜変更しても良い。また、スプロケットに代えて、スクリュー等を球払出回転体として用いるようにしても良い。
【0041】
また、上記実施形態では、1つの球抜きスイッチ19で球抜き指令と球抜き終了指令を発生させるようにしたが、球抜き指令を発生させるための球抜きスイッチと球抜き終了指令を発生させるための球抜き終了スイッチを別々に設けるようにしても良い。また、球抜きスイッチや球抜き終了スイッチを特定の操作パターンで操作したときのみに球抜き指令や球抜き終了指令が発生するようにしても良い。或は、球抜き指令や球抜き終了指令をホールコンピュータ等から出力するようにしても良い。
【0042】
また、パチンコ機11の前面側に設けられた挿入孔に、棒状の治具等を挿入して球抜きスイッチ19を操作するようにしても良い。
【0043】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の請求項1のパチンコ機の球抜き装置によれば、球抜き処理を開始した後、球払出装置の払出動作量が所定の球抜き完了動作量に達したときに球抜き処理を終了するようにしたので、球検出スイッチを用いなくても、球抜き完了後に球抜き処理を自動的に終了することができ、低コスト化の要求を満たすことができると共に、万一、球抜き処理中に何等かの原因で球払出装置の払出動作が一時的に停止したとしても、球抜き完了前に球抜き処理を終了してしまうことを防止することができる。
【0044】
また、請求項2では、球抜き処理中に球抜き終了指令が出された場合に、その時点で球抜き処理を終了するようにしたので、球抜き処理中に、パチンコ店員が球抜きの完了を確認して球抜き終了指令を出したときに、速やかに球抜き処理を終了させることができ、球払出装置の空回りを低減して低消費電力化することができると共に、球抜きを伴う新台入替え作業や保守点検作業の能率を向上させることができる。
【0045】
更に、請求項3では、球払出装置を、球払出回転体の回転方向を切り換えることでパチンコ球の払出先を通常の球払出通路と球抜き通路との間で切り換える構成にしたので、球払出装置と別個に流路切換機構を設ける必要がなくなり、球抜き機構の小型化・低コスト化の要求を満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるパチンコ機の裏面図
【図2】球払出装置の縦断正面図
【図3】球払出装置の縦断側面図
【図4】球抜き制御プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【符号の説明】
11…パチンコ機、15…球払出装置、16…球皿、17…通常の球払出通路、18…球抜き通路、19…球抜きスイッチ、22…スプロケット(球払出回転体)、26…ステッピングモータ、28…回転位置検出用の回転体、29…スリット、30…回転位置検出センサ、31…賞球及び貸球用の球払出流路、32…球抜き用の球払出流路、35…制御回路(球抜き制御手段)。
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機内のパチンコ球を機外に抜き取る“球抜き”の方法を改善したパチンコ機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的なパチンコ機は、その背面上部に設けられた球タンクから供給されるパチンコ球を球払出装置により賞球(又は貸球)として所定球数ずつパチンコ機の前面下部の球皿に払い出すようにしている。通常は、球払出装置に供給するパチンコ球を、パチンコ機内部(球タンクから球払出装置まで)に貯留した状態で使用されるため、新台入替え時や保守点検時等には、パチンコ機内部に貯留したパチンコ球を抜き取る“球抜き”が必要となる。
【0003】
そこで、パチンコ機に球抜きスイッチを設けて、球抜きスイッチをオン操作することで、パチンコ機内部のパチンコ球を球払出装置で払い出して抜き取る球抜き処理を開始し、球払出装置の上流側の球通路に配置した球検出スイッチの出力信号に基づいて、パチンコ球の未検出状態が所定時間以上継続したときに、パチンコ機内部のパチンコ球が全て抜き取られたと判断して、球抜き処理を自動的に終了するようにしたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の球抜き装置では、球払出装置の上流側の球通路に球検出スイッチを設けて、その球検出スイッチと制御回路との間をハーネスで接続する必要があるため、部品点数や組付作業が増加してコストアップするという欠点がある。
【0005】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、球検出スイッチを用いなくても、球抜き完了後に球抜き処理を自動的に終了することができ、自動球抜きシステムの低コスト化の要求を満たすことができるパチンコ機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1のパチンコ機は、球抜き制御手段によって、球抜き指令に基づいて球払出装置内及びその上流側のパチンコ球を該球払出装置で払い出して抜き取る球抜き処理を開始し、該球抜き処理開始後の球払出装置の払出動作量が所定の球抜き完了動作量に達したときに該球抜き処理を終了するようにしたものである。
【0007】
このようにすれば、球抜き処理開始後の球払出装置の払出動作量が、パチンコ機の球タンクから球払出装置までに貯えることができる最大貯溜数のパチンコ球を全て球抜きするのに必要な球抜き完了動作量に達したときに球抜き処理を終了することができる。これにより、球払出装置に供給されるパチンコ球を検出する球検出スイッチや球払出装置から払い出されて球抜きされるパチンコ球を検出する球検出スイッチを省略しても、パチンコ機内部のパチンコ球を全て球抜きした後に球抜き処理を自動的に終了することができ、自動球抜きシステムを低コスト化することができる。
【0008】
ところで、球抜き処理開始後の球払出装置の払出動作量は、例えば、球払出装置のモータ回転量等で測定すれば良いが、これとは異なり、抜き処理開始後の経過時間が最大貯溜数のパチンコ球を全て球抜きするのに必要な所定時間に達したときに球抜き処理を終了するように構成すると、万一、球抜き処理中にスプロケットの球噛みやステッピングモータの脱調等によって球払出装置の払出動作が一時的に停止する不具合が発生すると、実際には球抜きが完了していないにも拘らず、所定時間が経過した時点で球抜き処理を終了してしまう可能性がある。
【0009】
その点、本発明では、万一、球抜き処理中に何等かの原因で球払出装置の払出動作が一時的に停止したとしても、球払出装置の払出動作量が球抜き完了動作量に達するまで球抜き処理を継続することができるので、球抜き完了前に球抜き処理を終了してしまうことを防止することができる。
【0010】
ところで、パチンコ機の内部に貯えられているパチンコ球の数が最大貯溜数よりも少ない場合には、球払出装置の払出動作量が球抜き完了動作量(最大貯溜数のパチンコ球を全て球抜きするのに必要な動作量)に達する前に球抜きが完了するため、その後は、球払出装置が空回りすることになる。
【0011】
そこで、請求項2のように、球抜き処理中に球抜き終了指令が出された場合に、その時点で球抜き処理を終了するようにしても良い。このようにすれば、球抜き処理中に、パチンコ店員が球抜きの完了を確認して球抜き終了指令を出したときに、速やかに球抜き処理を終了させることができ、球払出装置の無駄な空回りを少なくすることができると共に、球抜き作業時間を短縮することができる。
【0012】
また、請求項3のように、球払出装置は、パチンコ球を払い出す球払出回転体の回転方向を切り換えることでパチンコ球の払出先を通常の球払出通路と機外に通じる球抜き通路との間で切り換えるように構成すると良い。このようにすれば、パチンコ球の流下先を通常の球払出通路と球抜き通路との間で切り換える流路切換機構を球払出装置と別個に設ける必要がなくなり、部品点数を削減して構成を簡単化・小型化することができると共に、一層の低コスト化も可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。まず、図1に基づいてパチンコ機の裏面側の概略構成を説明する。パチンコ機11の裏面側上部には、パチンコ島の球補給通路(図示せず)からパチンコ球が補給される球タンク12が設けられ、この球タンク12には、そこから流れ出るパチンコ球を整列状態で流下させるタンクレール13が接続されている。このタンクレール13の下端部には、球供給路14が接続され、この球供給路14の下端部に、パチンコ球(賞球や貸球)を払い出す球払出装置15が接続されている。
【0014】
球払出装置15の下方には、パチンコ機11の前面側に配置された球皿16に通じる通常の球払出通路17と、機外(パチンコ島の球回収通路)に通じる球抜き通路18とが設けられている。また、パチンコ機11の裏面側の所定位置(つまり、パチンコ機11の前面側から操作できない位置)には、後述する球抜き処理を開始又は終了させるための球抜きスイッチ19が設けられている。この球抜きスイッチ19は、プッシュ操作部19aを押したときだけオン信号を出力するモーメンタリスイッチにより構成されている。
【0015】
次に、図2及び図3を用いて球払出装置15の構成について説明する。球払出装置15は、本体ケース20内の上部に、2条の球供給路21が設けられ、各球供給路21の下方に、それぞれスプロケット22(球払出回転体)が配置されている。各スプロケット22の外周には、パチンコ球を受け入れる複数(例えば3個)の凹部23が等間隔(例えば120°間隔)で形成され、各凹部23間に、球供給路21の出口のパチンコ球を受け支える凸部24が形成されている。
【0016】
図3に示すように、各球供給路21は、それぞれ横方向(スプロケット22の軸方向)に屈曲するように形成され、スプロケット22に加わるパチンコ球の荷重を軽減するようになっている。また、2条の球供給路21に対応して配置された2つのスプロケット22は、回転軸25と一体的に回転するように設けられ、両スプロケット22間で凹部23(凸部24)の位置が互い違いとなっている。スプロケット22の後方(図3では右方)には、スプロケット22を駆動するステッピングモータ26が配置され、このステッピングモータ26の回転軸27に、スプロケット22の回転軸25が連結されている。
【0017】
また、スプロケット22の回転軸25には、回転位置検出用の回転体28が一体的に回転可能に設けられている。この回転体28の外周部には、ステッピングモータ26の1回転当りのパチンコ球の払出数に相当する数(例えば6個)のスリット29が等間隔(例えば60°間隔)で形成されている。そして、ステッピングモータ26が検出間隔ステップ数だけ回転して球払出装置15がパチンコ球を1球払い出す毎に、回転位置検出センサ30(図3参照)がスリット29を検出して回転位置検出信号を出力する。この回転位置検出センサ30は、発光素子(例えば発光ダイオード)と受光素子(例えばフォトトランジスタ)とから成る光センサで構成されている。
【0018】
また、図2に示すように、各スプロケット22の左側方には、各球供給路21の出口から下方に延びる2条の賞球及び貸球用の球払出流路31が設けられ、各スプロケット22の右側方には、各球供給路21の出口から下方に延びる球抜き用の球払出流路32が設けられている。
【0019】
球払出装置15の停止時には、スプロケット22が所定の停止位置で停止している。このとき、一方のスプロケット22は、凹部23が球供給路21の出口に対向して、凹部23に受け入れたパチンコ球を球受け凹面部34で受け支えて落下を阻止し、他方のスプロケット22は、凸部24が球供給路21の出口に対向してパチンコ球を受け支えて落下を阻止する。
【0020】
そして、賞球や貸球を払い出す場合は、ステッピングモータ26を正回転させて、スプロケット22を正回転方向(図2では反時計回り方向)に回転させる。これにより、凹部23が球供給路21の出口に対向する毎にパチンコ球を凹部23に受け入れ、そのパチンコ球をスプロケット22の左側の賞球及び貸球用の球払出流路31に流下させる。賞球及び貸球用の球払出流路31の下方には、通常の球払出通路17が接続されるため、賞球及び貸球用の球払出流路31から払い出されたパチンコ球は、通常の球払出通路17を流下してパチンコ機11の前面側の球皿16に流入する。
【0021】
一方、パチンコ機内部(球払出装置15内及びその上流側)のパチンコ球を球払出装置15で払い出して抜き取る球抜きを行う場合には、ステッピングモータ26を逆回転させて、スプロケット22を逆回転方向(図2では時計回り方向)に回転させる。これにより、凹部23が球供給路21の出口に対向する毎にパチンコ球を凹部23に受け入れ、そのパチンコ球をスプロケット22の右側の球抜き用の球払出流路32に流下させる。球抜き用の球払出流路32の下方には、球抜き通路18が接続されるため、球抜き用の球払出流路32から払い出されたパチンコ球は、球抜き通路18を流下して機外(パチンコ島の球回収通路)に排出される。
【0022】
また、賞球及び貸球用の球払出流路31の最上流部には、スプロケット22から払い出されるパチンコ球(賞球や貸球)を検出する球検出センサ33が設けられているが、球抜き用の球払出流路32には、スプロケット22から払い出されるパチンコ球(つまり、球抜きされるパチンコ球)を検出する球検出センサは設けられていない。
【0023】
上述した球抜きスイッチ19、回転位置検出センサ30、球検出センサ33等の出力信号は、パチンコ機の制御回路35(図1参照)に入力される。この制御回路35は、ROM(記憶媒体)に記憶された球払出制御プログラム(図示せず)を実行することで、賞球払出指令又は貸球払出指令に基づいて球払出装置15のスプロケット22を正回転させて、所定球数のパチンコ球を賞球又は貸球として球皿16に払い出す。尚、貸球払出機能を持たせずに、賞球のみを払い出すようにしても良い。
【0024】
また、制御回路35は、図4に示す球抜き制御プログラムを実行することで、球抜きスイッチ19により球抜き指令が出されたときに球払出装置15のスプロケット22を逆回転させてパチンコ機内部のパチンコ球を球払出装置15で払い出して抜き取る球抜き処理を開始し、その球抜き処理開始後のステッピングモータ26(スプロケット22)の回転量(払出動作量)が所定の球抜き完了回転量(球抜き完了動作量)に達したときに球抜き処理を終了する。以下、図4に示す球抜き制御プログラムの処理内容を説明する。
【0025】
図4に示す球抜き制御プログラムは、所定周期で実行され、特許請求の範囲でいう球抜き制御手段としての役割を果たす。本プログラムが起動されると、まず、ステップ101で、球抜きスイッチ19がオンされたか否かを判定する。尚、本プログラムでは、球抜き処理を行っていないときに球抜きスイッチ19のオン信号が入力された場合に、球抜き指令が出されたと判断し、球抜き処理中に球抜きスイッチ19のオン信号が入力された場合に、球抜き終了指令が出されたと判断する。
【0026】
ステップ101で、球抜きスイッチ19がオンされていないと判定されれば、ステップ102に進み、球抜き処理中であるか否かを判定する。球抜きスイッチ19がオンされておらず、且つ、球抜き処理中でなければ、そのまま本プログラムを終了する。
【0027】
その後、ステップ101で、球抜きスイッチ19がオンされた判定されたときに、ステップ103に進み、球抜き処理中であるか否かを判定する。球抜きスイッチ19がオンされたと判定され、且つ、球抜き処理中ではないと判定された場合、つまり、球抜き処理を行っていないときに球抜きスイッチ19のオン信号が入力された場合には、球抜き指令が出されたと判断して、ステップ104に進み、球払出装置15のステッピングモータ26(スプロケット22)を逆回転させて、パチンコ機内部(球払出装置15内及びその上流側)のパチンコ球を球払出装置15で払い出して抜き取る球抜き処理を開始する。
【0028】
この後、ステップ105に進み、球抜き処理開始後に回転位置検出センサ30から出力された回転位置検出信号の合計出力数に基づいて、球抜き処理開始後のステッピングモータ26(スプロケット22)の回転量を算出する。この後、ステップ106に進み、球抜き処理開始後のステッピングモータ26(スプロケット22)の回転量が所定の球抜き完了回転量以上になったか否かを判定する。ここで、球抜き完了回転量は、パチンコ機内部(球払出装置15内及びその上流側)に貯えることができる最大貯溜数のパチンコ球を全て球抜きするのに必要なステッピングモータ26の回転量に設定されている。
【0029】
球抜き処理開始後のステッピングモータ26の回転量が球抜き完了回転量に達していなければ、球抜き処理を実行したまま本プログラムを終了する。この球抜き処理中に、球抜きスイッチ19がオンされなければ、ステップ101→ステップ102→ステップ105→ステップ106と進み、ステッピングモータ26の回転量が球抜き完了回転量に達するまで、ステッピングモータ26の回転量を算出して、ステッピングモータ26の回転量が球抜き完了回転量以上であるか否かを判定する処理を繰り返す。
【0030】
その後、球抜き処理開始後のステッピングモータ26の回転量が球抜き完了回転量以上になったときに、パチンコ機内部のパチンコ球を全て球抜きしたと判断して、ステップ107に進み、球払出装置15のステッピングモータ26(スプロケット22)の逆回転を停止して、球抜き処理を終了する。
【0031】
これに対して、ステップ101で球抜きスイッチ19がオンされた判定され、且つ、ステップ103で球抜き処理中であると判定された場合、つまり、球抜き処理中に球抜きスイッチ19のオン信号が入力された場合には、球抜き終了指令が出されたと判断して、ステップ103からステップ107に進み、球抜き処理開始後のステッピングモータ26の回転量が球抜き完了回転量に達していなくても、球抜き処理を終了する。
【0032】
以上説明した本実施形態によれば、球抜きスイッチ19により球抜き指令が出されたときにパチンコ機内部のパチンコ球を球払出装置15で払い出して抜き取る球抜き処理を開始し、その球抜き処理開始後の球払出装置15のステッピングモータ26(スプロケット22)の回転量が最大貯溜数のパチンコ球を全て球抜きするのに必要な球抜き完了回転量に達したときに球抜き処理を終了する。これにより、球払出装置15に供給されるパチンコ球を検出する球検出スイッチや球払出装置15から払い出されて球抜きされるパチンコ球を検出する球検出スイッチを省略しても、パチンコ機内部のパチンコ球を全て球抜きした後に球抜き処理を自動的に終了することができ、低コスト化の要求を満たすことができる。
【0033】
また、球抜き処理開始後の経過時間が最大貯溜数のパチンコ球を全て球抜きするのに必要な所定時間以上になったたときに球抜き処理を終了するように構成した場合には、万一、球抜き処理中にスプロケット22の球噛みやステッピングモータ26の脱調等によって球払出装置15の払出動作が一時的に停止する不具合が発生すると、実際には球抜きが完了していないにも拘らず、所定時間が経過した時点で球抜き処理を終了してしまう可能性がある。
【0034】
その点、本実施形態では、万一、球抜き処理中に球払出装置15の払出動作(ステッピングモータ26の回転)が一時的に停止したとしても、ステッピングモータ26の回転量が球抜き完了回転量以上になるまで球抜き処理を継続することができるので、球抜きが完了していないにも拘らず、球抜き処理を終了してしまうことを防止することができる。
【0035】
ところで、パチンコ機内部に貯えられているパチンコ球の数が最大貯溜数よりも少ない場合には、球払出装置15のステッピングモータ26の回転量が球抜き完了回転量(最大貯溜数のパチンコ球を全て球抜きするのに必要な回転量)に達する前に球抜きが完了するため、その後は、球払出装置15が空回りすることになる。
【0036】
そこで、本実施形態では、球抜き処理中に球抜き終了指令が出された場合に、その時点で球抜き処理を終了するようにしたので、パチンコ店員が球抜きの完了を確認して球抜きスイッチ19により球抜き終了指令を出したときに、速やかに球抜き処理を終了させることができ、球払出装置15の無駄な空回りを少なくして低消費電力化することができると共に、球抜き作業時間を短縮して新台入替え作業や保守点検作業の作業能率を向上させることができる。
【0037】
また、本実施形態では、球払出装置15を、スプロケット22の正回転・逆回転を切り換えることでパチンコ球の払出先を通常の球払出通路17と球抜き通路18との間で切り換える構成にしたので、パチンコ球の流下先を通常の球払出通路と球抜き通路との間で切り換える流路切換機構を球払出装置15と別個に設ける必要がなくなり、部品点数を削減して構成を簡単化することができ、球抜き機構を小型化することができると共に、一層の低コスト化が可能となる。
【0038】
しかしながら、球払出装置に流路切換機能を持たせずに、スプロケットを一方向のみに回転させてパチンコ球を払い出す構成とし、球払出装置の下方に流路切換機構を配置して、球払出装置から払い出されたパチンコ球の流下先を流路切換機構により通常の球払出通路と球抜き通路との間で切り換えるようにしても良い。この場合、球払出装置と流路切換機構をユニット化するようにしても良い。
【0039】
また、上記実施形態では、ステッピングモータ26と一体的に回転するスリット29を回転位置検出センサ30(光センサ)で検出して、ステッピングモータ26の回転量を検出するようにしたが、ステッピングモータ26の回転量の検出方法は適宜変更しても良く、例えば、ステッピングモータ26と一体的に回転する磁石を磁気検出センサで検出して、ステッピングモータ26の回転量を検出するようにしても良い。また、ステッピングモータ26の駆動ステップ数に基づいてステッピングモータ26の回転量を検出するようにしても良い。
【0040】
また、上記実施形態では、ステッピングモータ26でスプロケット22の回転を制御する球払出装置15に本発明を適用したが、ロータリーアクチュエータ等で回転制御レバーを往復動作させてスプロケットの回転を制御する球払出装置に本発明を適用しても良い等、球払出装置の構成は、適宜変更しても良い。また、スプロケットに代えて、スクリュー等を球払出回転体として用いるようにしても良い。
【0041】
また、上記実施形態では、1つの球抜きスイッチ19で球抜き指令と球抜き終了指令を発生させるようにしたが、球抜き指令を発生させるための球抜きスイッチと球抜き終了指令を発生させるための球抜き終了スイッチを別々に設けるようにしても良い。また、球抜きスイッチや球抜き終了スイッチを特定の操作パターンで操作したときのみに球抜き指令や球抜き終了指令が発生するようにしても良い。或は、球抜き指令や球抜き終了指令をホールコンピュータ等から出力するようにしても良い。
【0042】
また、パチンコ機11の前面側に設けられた挿入孔に、棒状の治具等を挿入して球抜きスイッチ19を操作するようにしても良い。
【0043】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の請求項1のパチンコ機の球抜き装置によれば、球抜き処理を開始した後、球払出装置の払出動作量が所定の球抜き完了動作量に達したときに球抜き処理を終了するようにしたので、球検出スイッチを用いなくても、球抜き完了後に球抜き処理を自動的に終了することができ、低コスト化の要求を満たすことができると共に、万一、球抜き処理中に何等かの原因で球払出装置の払出動作が一時的に停止したとしても、球抜き完了前に球抜き処理を終了してしまうことを防止することができる。
【0044】
また、請求項2では、球抜き処理中に球抜き終了指令が出された場合に、その時点で球抜き処理を終了するようにしたので、球抜き処理中に、パチンコ店員が球抜きの完了を確認して球抜き終了指令を出したときに、速やかに球抜き処理を終了させることができ、球払出装置の空回りを低減して低消費電力化することができると共に、球抜きを伴う新台入替え作業や保守点検作業の能率を向上させることができる。
【0045】
更に、請求項3では、球払出装置を、球払出回転体の回転方向を切り換えることでパチンコ球の払出先を通常の球払出通路と球抜き通路との間で切り換える構成にしたので、球払出装置と別個に流路切換機構を設ける必要がなくなり、球抜き機構の小型化・低コスト化の要求を満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるパチンコ機の裏面図
【図2】球払出装置の縦断正面図
【図3】球払出装置の縦断側面図
【図4】球抜き制御プログラムの処理の流れを示すフローチャート
【符号の説明】
11…パチンコ機、15…球払出装置、16…球皿、17…通常の球払出通路、18…球抜き通路、19…球抜きスイッチ、22…スプロケット(球払出回転体)、26…ステッピングモータ、28…回転位置検出用の回転体、29…スリット、30…回転位置検出センサ、31…賞球及び貸球用の球払出流路、32…球抜き用の球払出流路、35…制御回路(球抜き制御手段)。
Claims (3)
- パチンコ球を賞球又は貸球として払い出す球払出装置を備えたパチンコ機において、
球抜き指令に基づいて前記球払出装置内及びその上流側のパチンコ球を該球払出装置で払い出して抜き取る球抜き処理を開始し、該球抜き処理開始後の前記球払出装置の払出動作量が所定の球抜き完了動作量に達したときに該球抜き処理を終了する球抜き制御手段を備えていることを特徴とするパチンコ機。 - 前記球抜き制御手段は、前記球抜き処理中に球抜き終了指令が出された場合に、その時点で前記球抜き処理を終了することを特徴とする請求項1に記載のパチンコ機。
- 前記球払出装置は、パチンコ球を払い出す球払出回転体の回転方向を切り換えることでパチンコ球の払出先を通常の球払出通路と機外に通じる球抜き通路との間で切り換えるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパチンコ機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002246435A JP2004081499A (ja) | 2002-08-27 | 2002-08-27 | パチンコ機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002246435A JP2004081499A (ja) | 2002-08-27 | 2002-08-27 | パチンコ機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004081499A true JP2004081499A (ja) | 2004-03-18 |
Family
ID=32054334
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002246435A Pending JP2004081499A (ja) | 2002-08-27 | 2002-08-27 | パチンコ機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004081499A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006326169A (ja) * | 2005-05-30 | 2006-12-07 | Daiichi Shokai Co Ltd | 遊技機 |
JP2008023185A (ja) * | 2006-07-24 | 2008-02-07 | Daiichi Shokai Co Ltd | パチンコ遊技機 |
JP2012055726A (ja) * | 2011-12-16 | 2012-03-22 | Daiichi Shokai Co Ltd | パチンコ遊技機 |
-
2002
- 2002-08-27 JP JP2002246435A patent/JP2004081499A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006326169A (ja) * | 2005-05-30 | 2006-12-07 | Daiichi Shokai Co Ltd | 遊技機 |
JP4716173B2 (ja) * | 2005-05-30 | 2011-07-06 | 株式会社大一商会 | 遊技機 |
JP2008023185A (ja) * | 2006-07-24 | 2008-02-07 | Daiichi Shokai Co Ltd | パチンコ遊技機 |
JP2012055726A (ja) * | 2011-12-16 | 2012-03-22 | Daiichi Shokai Co Ltd | パチンコ遊技機 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2003190540A (ja) | パチンコ機の球払出制御装置 | |
JP5127172B2 (ja) | パチンコ機 | |
JP4641110B2 (ja) | パチンコ機 | |
JP2004081499A (ja) | パチンコ機 | |
JP2004121680A (ja) | 遊技機 | |
JP3984477B2 (ja) | 弾球遊技機の球払出装置のリトライ処理制御装置 | |
JP4348762B2 (ja) | パチンコ島台 | |
JP3596018B2 (ja) | パチンコ玉払出装置 | |
JPH11319279A (ja) | 弾球遊技機 | |
JPH11300000A (ja) | パチンコ機の球払出装置 | |
JP2005143893A (ja) | 玉払出し装置および玉ホッパー | |
JPH0751093Y2 (ja) | 回転ゲーム機 | |
JPH11500840A (ja) | 遊技機用メダルを計数するためのメダル計数装置 | |
JP4555659B2 (ja) | 遊技機 | |
JP2000189556A (ja) | 遊技球の連続投入装置 | |
JP3704722B2 (ja) | パチンコ機 | |
JP5362806B2 (ja) | パチンコ機 | |
JP2001224796A (ja) | パチンコ機 | |
JP2004305607A (ja) | 遊技機の球抜き装置 | |
JP2785013B2 (ja) | 遊技機 | |
JP2003135783A (ja) | 弾球遊技機 | |
JP2004180748A (ja) | パチンコ機の球払出装置 | |
JP2004201744A (ja) | 遊技機の球払出装置 | |
JPH03286791A (ja) | 弾球遊技機の玉抜装置 | |
JP2003205147A (ja) | 弾球遊技機の球払出装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050606 |
|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20080806 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080820 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20081211 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |