JP2004075874A - 搬送ローラ - Google Patents

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Hideji Fujiwara
藤原 秀二
Michihiro Ishiguro
石黒 通裕
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Abstract

【課題】荷物の搬送に用いた場合、振動や騒音が小さくかつ耐久性に優れる搬送ローラを提供する。
【解決手段】(a−1)ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAの少なくとも2個と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBの少なくとも1個とからなるブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック共重合体 100〜85重量%、及び(a−2)ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAの少なくとも2個と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBの少なくとも1個とからなるブロック共重合体 0〜15重量%、よりなるブロック共重合体成分(a) 100重量部に対し、(b)軟化剤100〜350重量部、(c)プロピレン系樹脂20〜80重量部、(d)エチレン系樹脂0〜300重量部及び、(e)無機充填剤0〜100重量部含有する組成物をパーオキサイド及び架橋助剤の存在下に架橋した熱可塑性エラストマー組成物によって成形された搬送ローラ。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属材料や硬質樹脂などの硬質材料からなる基軸の外周に熱可塑性エラストマーを一体的に成形してなる複合成形ローラに関し、物あるいは人の運搬に用いる搬送ローラとして有用なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、物あるいは人の搬送に用いる搬送ローラは、例えば鉄、アルミニウム等の金属材料からなる単一体が多く、運搬時における振動や騒音の問題があった。そこで、実開昭60−190726号のように合成樹脂を被覆することによって振動や騒音が低減されるローラが考案された。しかし、このようなローラでは、振動や騒音の低減効果は充分とは言えず、例えばガラス、陶器などを搬送すると振動によってこれらが破損する問題があった。
また、滑り台のように人を搬送する場合は、特開平5−309175号では合成樹脂を被覆する提案がなされているが、このようなローラでは硬いため乗り心地において不満があった。更に、滑り台用のローラについては、このような乗り心地の不満を改善する提案が、特開平5−277260号や実用新案登録第3079947号でなされている。しかし、特開平5−277260号では加工方法が煩雑で生産性に乏しく、登録実用新案第3079947号では耐久性に乏しい問題が夫々あった。
また、複写機やファクシミリ装置などの印刷機器分野においては、紙、OHPシートなどを搬送するために用いられるローラに、熱可塑性エラストマーによって成形する提案が特開平7−315618号でなされている。しかし、これらは緩衝性と耐久性を兼ね備えるものではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来のこのような問題を解決するためになされたものである。すなわち、成形加工が容易であり、物の搬送時に振動や騒音が小さく抑えられ、かつ耐久性に優れる搬送ローラを提供するものである。また、人を搬送する場合では乗り心地の良い、柔軟で、かつ耐久性に優れる搬送ローラを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、(a−1)ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAの少なくとも2個と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBの少なくとも1個とからなるブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック共重合体100〜85重量%、及び(a−2)ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAの少なくとも2個と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBの少なくとも1個とからなるブロック共重合体 0〜15重量%、よりなるブロック共重合体成分(a) 100重量部に対し、(b)軟化剤100〜350重量部、(c)プロピレン系樹脂20〜80重量部、(d)エチレン系樹脂が0〜300重量部及び、(e)無機充填剤0〜100重量部含有する組成物を有機パーオキサイド及び架橋助剤の存在下に架橋した熱可塑性エラストマー組成物によって成形された搬送ローラを提供することによって達成される。
【0005】
また、上記目的は、熱可塑性エラストマー組成物が、JIS−A硬度で10〜50になるように調整された熱可塑性エラストマー組成物であることによって、より好適に達成される。
本発明のこのような搬送ローラは、物を搬送するコンベアや人を搬送する滑り台、あるいは紙等のシートを搬送する印刷機器などにおいて極めて有用である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明では、前記した熱可塑性エラストマー組成物を用いることは重要であり、以下に熱可塑性エラストマー組成物の各成分について説明する。
(a)成分
(a−1):(a)成分の内、水添ブロック共重合体(a−1)成分の比率は100〜85重量%であり、85%未満では耐候性及び機械的強度が著しく劣るため好ましくない。重合体ブロックAのビニル芳香族化合物は、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o,mまたはp−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等が挙げられる。これらの中でも、スチレン及びα−メチルスチレンが好ましい。ビニル芳香族化合物は、単独で使用してもよいし、二種類以上を併用してもよい。重合体ブロックBの共役ジエン化合物は、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチルー1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられる。これらの中でも、イソプレン、1,3−ブタジエンまたはこれらの混合物が好ましい。共役ジエン化合物は、単独で使用してもよいし、二種類以上を併用してもよい。水添ブロック共重合体における重合体ブロックBのミクロ構造は特に限定されない。例えば、重合体ブロックBがポリイソプレンからなるブロックである場合には、その1,4結合量が70%以上であることが望ましい。また、重合体ブロックBがポリブタジエンからなるブロックである場合には、その1,4結合量が40%〜80%であることが望ましい。水添ブロック共重合体におけるビニル芳香族化合物の含有率は5〜75重量%である。ビニル芳香族化合物の含有率がこの範囲を逸脱するとブロック共重合体を主体とする熱可塑性エラストマー組成物に充分なゴム弾性を付与することができず好ましくない。また水添ブロック共重合体の数平均分子量は10000から500000の範囲である。分子量が前記範囲より小さい場合には力学強度が不十分となり、前記範囲より大きい場合には成形加工性が不十分となり好ましくない。また、重合体ブロックBの共役ジエン化合物のジエン部分は、少なくとも90%が水素添加されていなければならない。水素添加量が90%未満では機械的強度や耐候性が劣り好ましくない。
【0007】
(a−2):(a)成分のうち、ブロック共重合体(a−2)の比率は0〜15重量%であり、本発明において(a−2)成分は必須ではないが、(a−1)と併用することで、強度、切断時伸び率、その他の特性が向上することがあるので好適な場合がある。併用する場合は(a−2)成分の比率は1重量%以上であることが好適である。重合体ブロックAのビニル芳香族化合物は、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o,mまたはp−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等が挙げられる。これらの中でも、スチレン及びα−メチルスチレンが好ましい。ビニル芳香族化合物は、単独で使用してもよいし、二種類以上を併用してもよい。重合体ブロックBの共役ジエン化合物は、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチルー1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等が挙げられる。これらの中でも、イソプレン、1,3−ブタジエンまたはこれらの混合物が好ましい。共役ジエン化合物は、単独で使用してもよいし、二種類以上を併用してもよい。ブロック共重合体におけるビニル芳香族化合物の含有率は5〜75重量%である。ビニル芳香族化合物の含有率がこの範囲を逸脱するとブロック共重合体を主体とする熱可塑性エラストマー組成物に充分なゴム弾性を付与することができず好ましくない。またブロック共重合体の数平均分子量は10000から500000の範囲である。分子量が前記範囲より小さい場合には力学強度が不十分となり、前記範囲より大きい場合には成形加工性が不十分となり好ましくない。
【0008】
(b)成分
軟化剤としては、パラフィン系、ナフテン系、アロマ系オイル等のプロセスオイル、流動パラフィン等が挙げられ、中でもパラフィン系、ナフテン系等のプロセスオイルが特に好ましい。これらは1種または2種以上が用いられる。オイルの重量平均分子量は300〜2000が好ましい。この範囲であれば成形品におけるオイルのブリードが極めて少ない。(b)成分の配合量は、(a)成分100重量部に対して100〜350重量部であり、好適には100〜300重量部である。100重量部未満では柔軟性が劣り、350重量部を超えると成形品でのブリードが多くなり好ましくない。
【0009】
(c)成分
プロピレン系樹脂としては、ポリプロピレンまたはプロピレンを主体とする共重合体が挙げられ、ホモタイプのポリプロピレン、プロピレンと他の少量のα−オレフィンとのブロックタイプ、ランダムタイプのいずれかの共重合体から選ばれる1種または2種以上が好適に用いられる。中でもホモタイプのポリプロピレン樹脂が好適である。(c)成分の配合量は(a)成分100重量部に対して20〜80重量部であり、好適には20〜60重量部である。20重量部未満では成形性が悪化し、80重量部を超えると柔軟性が劣り好ましくない。
【0010】
(d)成分
エチレン系樹脂としては、ポリエチレン又はエチレンを主体とする共重合体が挙げられ、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン、あるいは、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体などの中から選ばれた1種または2種以上が好ましく用いられる。(d)成分の使用量は、(a)100重量部に対し0〜300重量部であり、300重量部を超えると柔軟性が低下し、また成形加工性が劣り好ましくない。本発明において(d)成分は必須ではないが、(d)成分を使用することで、強度、切断時伸び率、その他の特性が向上することがあるので好適な場合がある。(d)成分を使用する場合は(d)成分の使用量は3重量部以上であることが好適である。
【0011】
(e)成分
無機充填剤としては、炭酸カルシウム、タルク、クレー、カーボンブラック、水酸化マグネシウム、マイカ、硫酸バリウム、天然ケイ酸、合成ケイ酸、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛等の無機充填剤から選ばれる1種または2種以上が好適に用いられる。(e)成分の使用量は、(a)成分100重量部に対して0〜100重量部である。100重量部を超えると、得られる組成物の柔軟性が低下し、成形加工性が悪化する。本発明において(e)成分は必須ではないが、(e)成分を使用することで、コストが安くなり、また強度、その他の特性が向上することがあるので好適な場合がある。(e)成分を使用する場合は(d)成分の使用量は5重量部以上であることが好適である。
【0012】
次に、熱可塑性エラストマー組成物をパーオキシド及び架橋助剤の存在下に、架橋するためのパーオキシド及び架橋助剤について述べる。
【0013】
パーオキシドとしては、例えば、ジクミルパーオキシド、ジtert−ブチルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、ベンゾイルパーオキシド、p−クロロベンゾイルパーオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、tert−ブチルクミルパーオキシド、過酸化水素等を挙げることができる。これらのうちで、有機パーオキシドが好適であり、臭気性、着色性、スコーチ安全性の観点から、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3が特に好ましい。
【0014】
パーオキシド、とくに有機パーオキシドの配合量は、上記の本発明の各成分の配合割合、特に得られる熱可塑性エラストマー組成物の品質を考慮して決定されるが、上記の成分(a)〜(d)の合計100重量部に対して、0.1〜3.0重量部が好適である。上記上限を超えては、成形性が悪くなり、上記下限未満では、架橋を充分達成できず、得られるエラストマーの耐熱性、機械強度が低い。
【0015】
架橋助剤は、本発明のエラストマー組成物の製造法において、上記有機パーオキシドによる架橋処理に際して配合することができ、これにより均一かつ効率的な架橋反応を行うことができる。架橋助剤としては、例えば、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタクリレートのような多官能性メタクリレートモノマー、ビニルブチラート又はビニルスチアレートのような多官能ビニルモノマーを配合することができる。上記の架橋助剤のうち、トリエチレングリコールジメタクリレートが好ましい。パーオキシド可溶化作用を有し、パーオキシドの分散助剤として働くため、熱処理による架橋が均一かつ効果的になされる。該架橋助剤の配合量も、上記の本発明の各成分の配合割合、特に得られる熱可塑性エラストマーの品質を考慮して決定されるが、上記の成分(a)〜(d)の合計100重量部に対して、0.2〜10重量部が好適である。上記上限を超えては、自己重合性により架橋の度合いが低下して効果が得られなくなり、上記下限未満では、該物質の効果を十分達成できない。
【0016】
なお、本発明の熱可塑性樹脂組成物は上記の成分の他に用途に応じて、各種のブロッキング防止剤、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、結晶核剤、着色剤等を含有することも可能である。ここで、酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジtert−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジtert−ブチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、4,4′−ジヒドロキシジフェニル、トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジtert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、3,9ビス{2−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ−5,5−ウンデカンなどのフェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤等が挙げられる。このうちフェノール系酸化防止剤、ホスファイト系酸化防止剤が特に好ましい。酸化防止剤は、上記本発明の成分(a)〜(d)の合計100重量部に対して、上限が3.0重量部、好ましくは1.0重量部である。
【0017】
本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、通常の樹脂組成物の製造あるいはゴム組成物の製造に際して用いられる方法が採用でき、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、加熱ロール、各種ニーダー等の溶融混練機を用いて各成分を均一に複合化することにより製造できる。加工機の設定温度は150℃〜300℃の中から任意に選ぶことができ、その製造方法になんら制限はない。
【0018】
本発明の搬送ローラは、次のような成形方法により得られる。
例えば、基軸となる金属材料製のシャフトをインサートし、次いで前記のようにして得られた熱可塑性エラストマー組成物を射出成形するインサート射出成形法により得られる。成形機としては、一般的な射出成形機を用いて、従来知られている一般的な成形条件である160〜300℃で成形することができる。また、圧縮成形によるインサート方式を用いてもよい。さらに、押出成形された熱可塑性エラストマーの管状成形体にシャフトを挿入してもよい。また、基軸を硬質樹脂製にする場合には、2色射出成形機などを用いて、基軸とその外周の熱可塑性エラストマー組成物の被覆層とを同時に成形することもできる。
【0019】
このように本発明においては、熱可塑性エラストマー組成物の層をシャフトの外周に有する搬送ローラが好適な態様であり、この場合の熱可塑性エラストマー組成物の層の厚みは、シャフトのサイズ(外径、長さなど)、搬送ローラの用途によって、適宜決められるが、1〜100mmの範囲から選ぶのが好適であり、さらに好適には2〜50mmである。
本発明においては、シャフトを使用せずに、熱可塑性エラストマー組成物のみにより、円柱状、または円筒状の搬送ロールとすることもできる。
【0020】
【実施例】
以下実施例、比較例を用いて本発明の搬送ローラを具体的に説明する。本発明の搬送ローラはこれらに限定されるものではない。
実施例1〜4および比較例1〜2
表1に実施例1〜4及び比較例1、2の各搬送ローラの材料配合、諸物性及びローラ成形品の性能評価結果を示す。ここで、表1に記載する各成分としては、以下のものを用いた。
【0021】
成分(a−1)
製品名:セプトン4055、製造会社名:(株)クラレ、種類:水添スチレン−イソプレン−スチレン型トリブロック共重合体、スチレンの含有量:30重量%、数平均分子量:200,000、水素添加率:98%
成分(a−2)
製品名:クレイトンD1101、製造会社名:クレイトンポリマージャパン(株)、種類:スチレン−ブタジエン−スチレン型トリブロック共重合体、スチレンの含有量:30重量%、数平均分子量:170,000
【0022】
成分(b)
製品名:ダイアナプロセスオイルPW 90、製造会社名:出光石油化学(株)、種類:パラフィン系オイル、重量平均分子量:540
成分(c)
製品名:グランドポリプロJ106W、製造会社名:(株)グランドポリマー、種類:ホモタイプのポリプロピレン成分(d)
製品名:ノバテックLJ800、製造会社名:日本ポリケム(株)、種類:低密度ポリエチレン
成分(e)
製品名:RS400、製造会社名:三共製粉(株)、種類:炭酸カルシウム
【0023】
パーオキシド
製品名:パーヘキサ25B、製造会社名:日本油脂(株)、種類:2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン
架橋助剤
製品名:NKエステル 3G、製造会社名:新中村化学(株)、種類:トリエチレングリコールジメタクリレート
酸化防止剤
製品名:アデカスタブAO−80、製造会社名:旭電化(株)、種類:3,9−ビス{2−[3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ−5,5−ウンデカン
【0024】
表1の各種配合の熱可塑性エラストマー組成物を用いて作製した各種搬送ローラの性能評価は以下の手順で行った。熱可塑性エラストマー組成物として、表1の実施例1〜4及び比較例1〜2に記載の各配合にて混合し、この混合物を小型二軸押出機により200℃で溶融混練を行い、ペレットコンパウンドを作製した。得られた熱可塑性エラストマーコンパウンドを用いて、鉄製の基軸シャフトをインサートした射出成形金型に、200℃の熱可塑性エラストマーを射出注入することによって、肉厚10mm、外径40mm、長さ450mmの熱可塑性エラストマー層で外周を覆った複合成形ローラを作製した。
【0025】
物性評価は、前述ローラとは別にシート試験片(厚み2mm×幅110mm×長さ110mm)を射出成形にて作製し、引張強さ及び切断時伸びをJIS K6251で測定した。硬さはJIS K6253で測定した。耐摩耗性はJISK6264のウイリアムス摩耗試験で測定した。耐候性はサンシャインウエザーメーターで測定し、物性の著しい低下が見られたものを×、許容内の良好なものを○として評価した。
【0026】
ローラの性能評価は、作製した複合成形ローラを荷物運搬用コンベアに設置し、コンベア上で荷物{ガラス器具(コップ)100個を詰めた紙箱}を滑走させた時の振動と騒音及び1年経過までの表面状態の変化を観察し、許容範囲を超える悪いものは×、範囲内の良好なものは○とした。また、同様に作製した複合成形ローラを滑り台(ローラコースター)に設置して、人が滑り台に乗って滑走した際の乗り心地を評価した。良好な感触のものは○、尻が痛くなり、感触の悪いものは×とした。また、滑り台でもコンベアと同様に、1年経過までの表面状態の変化を観察し、許容範囲を超える悪いものは×、範囲内の良好なものは○とした。
【0027】
【表1】
Figure 2004075874
【0028】
Figure 2004075874
表1から明らかなように、コンベアに使用した際の振動及び騒音は、材料が柔軟な実施例1〜4及び比較例1では良好であったが、比較例2では激しい振動や騒音が発生した。また、滑り台でも同様に、材料が柔軟な実施例1〜4及び比較例1では良好であったが、比較例2ではお尻が痛くなるなど感触が非常に悪かった。
【0029】
耐久性に関しては、比較例1は耐摩耗性が劣り、摩耗が激しいためにコンベアに使用すると1ヶ月で使用できなくなり、また滑り台では3ヶ月で使用できなくなった。一方、実施例1〜4は、材料が柔軟であるにもかかわらず、いずれも耐摩耗性は優れており、コンベア及び滑り台の両方の場合において、要求される1年以上の耐久性が確認できた。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の搬送ローラは、物あるいは人の運搬に用いる搬送ローラとして有用なものであり、例えば荷物の搬送に用いた場合は、振動や騒音が小さく、かつ耐久性に優れている。

Claims (4)

  1. (a−1)ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAの少なくとも2個と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBの少なくとも1個とからなるブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック共重合体 100〜85重量%、及び(a−2)ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックAの少なくとも2個と、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックBの少なくとも1個とからなるブロック共重合体 0〜15重量%、よりなるブロック共重合体成分(a) 100重量部に対し、(b)軟化剤100〜350重量部、(c)プロピレン系樹脂20〜80重量部、(d)エチレン系樹脂0〜300重量部及び、(e)無機充填剤0〜100重量部含有する組成物をパーオキサイド及び架橋助剤の存在下に架橋した熱可塑性エラストマー組成物によって成形された搬送ローラ。
  2. パーオキサイドが、有機パーオキサイドである請求項1記載の搬送ローラ。
  3. 熱可塑性エラストマー組成物が、JIS−A硬度で10〜50になるように調整された熱可塑性エラストマー組成物である請求項1または2記載の搬送ローラ。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物の層をシャフトの外周に有する搬送ローラ。
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