JP4026527B2 - スチレン系熱可塑性エラストマー組成物の製造方法 - Google Patents

スチレン系熱可塑性エラストマー組成物の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スチレン系熱可塑性エラストマー組成物の製造方法に関し、詳しくは軟化剤のブリードの少ない、柔軟性、機械的強度、ゴム弾性及び成形性に優れ、押出成型品の表面が平滑で、ブツの少ないスチレン系熱可塑性エラストマー組成物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ゴム的な軟質材料であって加硫工程を必要とせず、熱可塑性樹脂と同様な成形加工性を有する熱可塑性エラストマーが、自動車部品、家電部品、電線被覆、医療用部品、雑貨等の分野で広く用いられている。このような熱可塑性エラストマーの中で、ビニル芳香族化合物−共役ジエン化合物ブロック共重合体の水素添加物(以下「水添ブロック共重合体」と略記することがある)を用いたエラストマー組成物に関し、いくつかの提案がなされており、例えば水添ブロック共重合体に炭化水素油及びオレフィン系重合体を配合したエラストマー状組成物が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
他方、従来のスチレン系熱可塑性エラストマーは、加硫ゴムに比し、耐油性、ゴム弾性等の点で劣り、使用できる用途に限界がある。そこで、耐油性、ゴム弾性を改良するために架橋剤を用いてゴム弾性を高めたり、架橋助剤の併用による架橋度向上等の試みが種々行われてきた(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、架橋剤や架橋助剤の使用によって、架橋度が上がり、耐油性、ゴム弾性等の諸特性が改良されるものの、成型品表面にブツと言われる小さな粒(突起)を形成したり、成型品表面の肌荒れを引き起こしたりすることがあった。そのため、特に薄いシート状に成形した場合には外観の不良が目立ち、用途によっては使用できなくなる場合があった。
【0004】
【特許文献1】
特開昭58−206644号公報
【特許文献2】
特許第3102842号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、軟化剤のブリードの少ない、柔軟性、機械的強度、ゴム弾性及び成形性に優れ、押出成型品の表面が平滑で、ブツの少ないスチレン系熱可塑性エラストマー組成物の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定のブロック共重合体と炭化水素系ゴム用軟化剤とオレフィン系樹脂の混合物からなるスチレン系エラストマー組成物の製造に際して、特定の条件で製造することにより、上記のような従来技術に伴う問題点を解決しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明の要旨は、下記の成分(イ)〜(ハ)を含有し、成分(イ)と成分(ロ)との配合比(重量)が(イ)/(ロ)=20/80〜80/20の範囲であって、且つ成分(イ)及び成分(ロ)の合計量100重量部に対する成分(ハ)の割合が1〜300重量部の混合物を、有機過酸化物(以下、成分(ニ)と言う)の存在下にその1分間半減期温度よりも低い温度で動的に熱処理することを特徴とするスチレン系熱可塑性エラストマー組成物の製造方法に存している。(イ)重量平均分子量が8.0万〜100万であるブロック共重合体であって、一般式(I)で表されるブロック共重合体及び/又はこれを水素添加して得られる水添ブロック共重合体
一般式 A(B−A)nおよび/または(A−B)n………(I)
(ただし、式中のAはビニル芳香族炭化水素の重合体ブロック(以下「Aブロック」と略記する)、Bはエラストマー性重合体ブロック(以下「Bブロック」と略記する)であり、nは1〜5の整数である)
(ロ)炭化水素系ゴム用軟化剤
(ハ)オレフィン系樹脂
【0008】
【発明の実施の形態】
(1)成分(イ)
本発明で使用する成分(イ)は、下記の一般式(I)で表されるブロック共重合体および/またはこれを水素添加して得られる水添ブロック共重合体である。
一般式 A(B−A)nおよび/または(A−B)n………(I)
(ただし、式中のAはビニル芳香族炭化水素の重合体ブロック(以下「Aブロック」と略記する)、Bはエラストマー性重合体ブロック(以下「Bブロック」と略記する)であり、nは1〜5の整数である)
上記ブロック共重合体において、ビニル芳香族炭化水素の重合体であるAブロックはハードセグメント、エラストマー性重合体であるBブロックはソフトセグメントを構成する。ブロック共重合体の代表例は、A−B又はA−B−Aで表される共重合体構造を有し、Bブロックの二重結合が部分的に或いは完全に水素添加されていてもよいブロック共重合体であって、一般にスチレン系熱可塑性エラストマーとして知られている。
【0009】
上記のAブロックにおけるビニル芳香族炭化水素としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−、m−、p−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等が挙げられ、特にスチレンが好ましい。
上記のBブロックを構成するモノマーとしては、エラストマー性が発現される限り、その種類は特に制限されないが、共役ジエンからなるものが好ましい。共役ジエンとしては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等が挙げられ、特に、ブタジエン、イソプレン、又は、ブタジエン/イソプレンの2/8〜6/4重量割合の混合物が好ましい。
【0010】
ブロック共重合体中、Aブロックの含有量は、10〜50重量%、好ましくは15〜45重量%、更に好ましくは20〜40重量%である。Aブロックの含有量が前記範囲未満では、機械的強度や耐熱性が劣る傾向となり、一方、前記範囲超過では、柔軟性、ゴム弾性が劣ると共に、後述する(ロ)成分の炭化水素系ゴム用軟化剤のブリードが生じ易い傾向となる。
【0011】
共役ジエンとしてブタジエンのみが用いられている場合、熱可塑性エラストマーとしてのゴム弾性を保持する面から、Bブロックにおける共役ジエンの1,2−結合の割合は、通常20〜50%、好ましくは25〜45%である。
また、成分(イ)は上記ブロック共重合体を水素添加して得られる水添ブロック共重合体であることが好ましい。この時のBブロックの二重結合の水素添加率は、30%以上、好ましくは50%以上、更に好ましくは90%以上である。水素添加率が前記範囲未満では、組成物の耐候性、耐熱性が劣る傾向となる。
【0012】
本発明におけるブロック共重合体の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の分子量として、8.0万〜100万であるが、好ましくは、10万〜50万、更に好ましくは、15万〜40万である。重量平均分子量が8.0万未満の場合は、ゴム弾性、機械的強度が低下し、成形加工性も劣る傾向となる。一方、重量平均分子量が100万超過の場合は、成形加工が困難となることが多い。
【0013】
上記ブロック共重合体の製造方法は、上記の構造・物性が得られる限り、如何なる方法であってもよい。例えば、特公昭40−23798号公報に記載された方法、即ち、リチウム触媒の存在下に不活性溶媒中でブロック重合を行う方法を採用することができる。また、これらのブロック共重合体の水素添加処理は、例えば特公昭42−8704号公報、特公昭43−6636号公報、特開昭59−133203号公報、特開昭60−79005号公報などに記載された方法により、不活性溶媒中で水素添加触媒の存在下で行うことができる。
【0014】
また、上記のようなブロック共重合体は、スチレン又はその誘導体とエラストマー性ブロックを重合し、これをカップリング剤によりカップリングして得ることも出来る。また、ジリチウム化合物を開始剤としてエラストマー性ブロックを重合し、次いで、スチレン又はその誘導体を逐次重合して得ることも出来る。
上記の様なブロック共重合体の市販品としては、「KRATON−G」(クレイトンポリマー社)、「セプトン」(株式会社クラレ)、「タフテック」(旭化成株式会社)等の商品が例示できる。
(2)成分(ロ)
本発明で使用する成分(ロ)は、炭化水素系ゴム用軟化剤である。炭化水素系ゴム用軟化剤としては、重量平均分子量が通常300〜2,000、好ましくは500〜1,500の炭化水素が使用され、例えば、芳香族系、ナフテン系、及びパラフィン系の鉱物油系炭化水素、及びポリブテン系、ポリブタジエン系、ポリエステル系の低分子量物等の合成樹脂系炭化水素が好適である。
【0015】
一般に、鉱物油系ゴム用軟化剤は、芳香族系炭化水素、ナフテン系炭化水素、及びパラフィン系炭化水素の混合物である。全炭素量に対し、芳香族炭化水素の炭素の割合が35重量%以上のものは芳香族系オイル、ナフテン系炭化水素の炭素の割合が30〜45重量%のものはナフテン系オイル、パラフィン系炭化水素の炭素の割合が50重量%以上のものはパラフィン系オイルと呼ばれる。本発明においては、パラフィン系オイルが好適に使用される。
【0016】
パラフィン系オイルの40℃での動粘度は通常20〜800cSt(センチストークス)、好ましくは50〜600cSt、流動点は通常−40〜0℃、好ましくは−30〜0℃、引火点(COC)は通常200〜400℃、好ましくは250〜350℃である。炭化水素系ゴム用軟化剤(ロ)は、得られる組成物の流動性を向上して成形加工性に寄与する。
【0017】
(3)成分(ハ)
本発明で使用する成分(ハ)は、オレフィン系樹脂である。オレフィン系樹脂としては、プロピレン系樹脂、エチレン系樹脂、結晶性ポリブテン−1樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等のエチレン系共重合樹脂等が挙げられるが、プロピレン系樹脂が好適に用いられる。プロピレン系樹脂の具体例としては、例えば、プロピレンの単独重合体、プロピレンを主成分とするプロピレン−エチレンランダム共重合体樹脂、プロピレン−エチレンブロック共重合体樹脂等が挙げられる。重合様式は、樹脂状物が得られる限り、如何なる重合様式を採用しても差し支えない。
【0018】
上記のプロピレン系樹脂のメルトフローレート(JIS−K7210、230℃、21.2N荷重)は、通常0.05〜200g/10分、好ましくは0.1〜100g/10分である。メルトフローレートが上記範囲未満のものを用いた場合は、得られる組成物の成形性が悪化して外観に不良が生じやすく、上記範囲を超えるものを用いた場合は、得られる組成物の機械的特性、特に引張破壊強度が低下する傾向となる。
【0019】
(4)成分(ニ)
本発明で使用する成分(ニ)は、有機過酸化物である。有機過酸化物としては、例えば、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等のジアルキルパーオキシド類、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキシン−3等のパーオキシエステル類、アセチルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、p−クロロベンゾイルパーオキシド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド等のジアシルパーオキシド類、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオキシド等のヒドロパーオキシド類等が挙げられる。中でも、1分間の半減期温度が140℃以上のものが好ましく、例えば、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン又は2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、又は、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等が好ましい。
【0020】
又、必要に応じて、前記有機過酸化物と共に架橋助剤を用いることができる。架橋助剤としては、例えば、硫黄、p−キノンジオキシム、p−ジニトロソベンゼン、1,3−ジフェニルグアニジン、m−フェニレンビスマレイミド等の過酸化物架橋用助剤、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート等の多官能ビニル化合物、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アアクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。なお、「(メタ)アクリル」等の表記は、「アクリル又はメタクリル」等の意味を示すものである。
【0021】
(4)配合割合
本発明において、上記各成分の組成割合は次の通りである。すなわち、成分(イ)と成分(ロ)の配合比(重量)は、(イ)/(ロ)=20/80〜80/20の範囲であって、好ましくは(イ)/(ロ)=25/75〜70/30である。(イ)/(ロ)の配合比において成分(イ)が20/80より少ない場合は、得られる熱可塑性エラストマー組成物のゴム弾性が劣ると共に、軟化剤の耐ブリード性が低下し、成分(イ)が80/20超過の場合は、得られる組成物の柔軟性および成形加工性が劣る。
【0022】
一方、成分(ハ)の配合量は、成分(イ)及び(ロ)の合計量100重量部あたり、1〜300重量部、好ましくは5〜200重量部であり、特に好ましくは10〜100重量部である。成分(ハ)の量が1重量部未満の場合は得られる熱可塑性エラストマー組成物の成形加工性が劣り、300重量部超過の場合は得られる組成物の柔軟性およびゴム弾性が劣る。
【0023】
成分(ニ)の配合量は、通常、成分(イ)及び成分(ロ)の合計100重量部に対して0.1〜3重量部、好ましくは0.1〜1重量部である。成分(ニ)の量が0.1重量部未満の場合は架橋反応促進の効果が小さくなり、3重量部超過の場合は架橋反応の制御が困難となることがある。
また、架橋助剤を用いる場合は、成分(イ)及び成分(ロ)の合計100重量部に対して通常0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜3重量部である。この架橋助剤の添加量が0.01重量部未満の場合は添加による効果が現れ難く、5重量部超過の場合は添加量の増加に見合う効果の向上は得られず経済的に有利ではない。
ゴム弾性、耐油性に優れたスチレン系熱可塑性エラストマーを得ることが出来る。
【0024】
(5)その他の配合成分
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、酸化防止剤を添加しておくことが好ましい。酸化防止剤として、例えば、モノフェノール系、ビスフェノール系、トリ以上のポリフェノール系、チオビスフェノール系、ナフチルアミン系、ジフェニルアミン系、フェニレンジアミン系のもの等が挙げられる。これらの中では、モノフェノール系、ビスフェノール系、トリ以上のポリフェノール系、チオビスフェノール系の酸化防止剤が好ましい。酸化防止剤の使用割合は、成分(イ)〜(ハ)の合計量に対し、通常0.01〜5重量%、好ましくは0.05〜3重量%である。この添加量が0.01重量%未満では、酸化防止剤の効果が得られにくく、また5重量%を越すと添加量の増加に見合う効果の向上が得られず経済的に不利になったり、着色などの影響が出る場合がある。
【0025】
また、本発明における組成物には、本発明の目的、効果を損わない範囲内において、必要に応じて、各種熱可塑性樹脂やゴム、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウム繊維、タルク、マイカ、シリカ、チタニア、炭酸カルシウム、カーボンブラック等の充填剤、及び、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、中和剤、滑剤、防曇剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、分散剤、難燃剤、導電性付与剤、あるいは着色剤等を含有していてもよく、これらは、前記成分(イ)〜(ハ)のいずれかに予め含有させておくか、又は、各成分を均一に混合する時、溶融混練時或いは後述の動的熱処理時に配合される。
【0026】
ここで、必須成分以外の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリオキシメチレンホモポリマー、ポリオキシメチレンコポリマー等のポリオキシメチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂等を挙げることができる。
また、任意のゴムとしては、例えばエチレン・プロピレン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム等のオレフィン系ゴム、ポリブタジエン等、また必須成分以外のスチレン系共重合体ゴム等を挙げることができる。
【0027】
(6)製造方法
本発明において動的熱処理は、前記成分(イ)、(ロ)、及び(ハ)の少なくとも2種以上を均一に混合した後又は混合しながら、成分(ニ)及び、必要に応じて架橋助剤の存在下に混練することによって行なわれる。混合装置としては、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、V型ブレンダー等が使用され、混練装置としては、ミキシングロール、ニーダー、バンバリーミキサー、ブラベンダープラストグラフ、一軸又は二軸押出機等が使用される。
【0028】
本発明においては、使用する成分(ニ)の1分間半減期温度よりも低い温度にて動的に熱処理(混練処理)することが重要であり、斯かる動的熱処理により、原料が微細分散してから架橋するため、押出成形した際に、ブツの発生が少なく、表面の平滑な成型品を得ることが出来る組成物が得られる。
ここで言う動的熱処理温度とは、混練中の組成物の温度のことを意味し、その好ましい範囲は、使用する成分(ニ)の1分間半減期温度よりも10℃以上低い温度である。動的熱処理温度の下限は、通常、1分間半減期温度よりも80℃低い温度である。また、動的熱処理時の材料の状態は使用する材料の種類や動的熱処理温度によって異なり、通常は半溶融状態または溶融状態となるが、特に制限されない。
【0029】
本発明に係わる動的熱処理で使用する混合・混練装置としては、二軸押出機を用いるのが好ましい。特に、原料供給口側から順に分散ゾーン、架橋ゾーンを形成してなるスクリュー構成の二軸押出機を使用することが好ましい。
例えば、当該二軸押出機のホッパーから、成分(イ)〜(ニ)を供給しながら、分散ゾーン中の組成物の温度を、使用する成分(ニ)の1分間半減期温度よりも低温に調整して動的熱処理する。他方、架橋ゾーン中の組成物の温度は使用する(ニ)成分の1分間半減期温度よりも高温に調整して動的熱処理することが好ましい。
【0030】
成分(イ)に成分(ロ)を仕込む方法は公知の方法を用いることができる。例えば、ミキシングロールやバンバリーミキサーのような装置を用い、スチレン系共重合体ゴムとゴム用軟化剤を機械的に混練して油展する方法、或いは、スチレン系共重合体ゴム溶液に所定量の炭化水素系ゴム用軟化剤を添加し、その後スチームストリッピング等の方法により脱溶媒して油展ゴムを得る方法、或いはクラム状のスチレン系共重合体ゴムと前記ゴム用軟化剤の混合物をヘンシェルミキサー等で撹拌してスチレン系共重合体ゴムにゴム用軟化剤を含浸させる方法などがある。これらの方法の中で、ヘンシェルミキサー等で撹拌してスチレン系共重合体ゴムに前記ゴム用軟化剤を含浸させる方法が、操作が簡便であり好ましい。
【0031】
その他の配合成分は、本組成物の性能を損なわない範囲で、本発明の組成物を製造中のいかなる段階でも配合することが出来る。
本発明のスチレン系熱可塑性エラストマー組成物は、通常熱可塑性エラストマーの成形に用いられる成形方法、例えば、射出成形法、押出成形法、中空成形法、圧縮成形法等によって、又はその後の積層成形、熱成形等の二次加工によって、単独で又は他の材料との積層体として成形体とされる。そして、自動車部品(ウェザーストリップ、天井材、内装シート、バンパーモール、サイドモール、グロメット、エアスポイラー、エアダクトホース、各種パッキン類等)、土木・建材部品(止水材、目地材、窓枠等)、スポーツ用品(ゴルフクラブやテニスラケットのグリップ類)、工業用部品(ホースチューブ、ガスケット等)、家電部品(ホース、パッキン類)、医療用機器部品、電線、及び雑貨等の広汎な分野での資材として用いられる。
【0032】
また、本発明のスチレン系熱可塑性エラストマーは、押出成型すると表面外観の平滑なブツの少ない成型品が得られるため、シート状成形体に好適である。この際に用いられる成形機としては、カレンダーロール、Tダイ若しくは環状ダイを装着した押出機等の一般的な成形機が挙げられる。また、シート状成形体の表面にはエンボス模様(シボ)を施すことも出来る。該シート状成形体には、樹脂、ゴム、発泡体、織布、不織布、綿布、紙等を積層することもでき、また、シート状成形体の少なくとも1面にコート層を塗布することも出来る。更に、これらシート状成形体及びその積層体を真空成形、圧空成形等により、賦形することも出来る。
【0033】
【実施例】
本発明を、実施例を用いて更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例により限定されるものではない。以下の諸例で使用した材料および評価方法は以下に示すとおりである。
<原材料>
成分(イ−1);スチレンブロック−ブタジエンブロック−スチレンブロックの共重合構造からなるスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物(スチレン含有量33重量%、水素添加率98%以上、重量平均分子量245,000)。
成分(イ−2);スチレンブロック−ブタジエン/イソプレンブロック−スチレンブロックの共重合構造からなるスチレン−ブタジエン/イソプレンブロック共重合体の水素添加物(スチレン含有量30重量%、水素添加率98%以上、重量平均分子量243,000)。
成分(イ−3)(比較例用);スチレンブロック−ブタジエンブロック−スチレンブロックの共重合構造からなるスチレン−ブタジエンブロック共重合体の水素添加物(スチレン含有量29重量%、水素添加率98%以上、重量平均分子量75,000)。
成分(ロ);パラフィン系オイル(重量平均分子量746、40℃の動粘度382cSt、流動点−15℃、引火点300℃、出光興産社製「PW380」)。
成分(ハ);ポリプロピレン樹脂(日本ポリケム(株)製、メルトフローレート0.9g/10分(230℃、21.2N荷重)
成分(ニ);2、5−ジメチル−2、5ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(1分間半減期温度179℃)
架橋助剤(DVB);ジビニルベンゼン(三成化成(株)製、55%品)
【0034】
<評価方法>
以下の(1)〜(3)の測定には、インラインスクリュウタイプ射出成形機(東芝機械社製「IS130」)にて、射出圧力50MPa、シリンダ温度220℃、金型温度40℃の条件で射出成形して得られたシート(横120mm、縦80mm、肉厚2mm)を使用した。
(1)硬度:JIS K6253に準拠して測定した(JIS−A硬度)。
(2)引張破壊強さ:JIS K6251に準拠して測定した(JIS−3号ダンベル、引張速度500mm/min)。
(3)圧縮永久歪み:JIS K6262に準拠し、70℃、22時間、25%圧縮の条件で測定した。
(4)表面粗さRa:JIS B0601に準拠し、渡辺加工機製の45mmφ押出機(シングルフライトタイプスクリュウ)のTダイから、幅250mm、厚さ0.35mmのシートを押出し、得られた押出成形品表面を東洋精密社製表面粗さ計(サーフコム570A)を用いて、中心線平均粗さRaを測定した。
(5)押出シートのブツ:(4)と同様に成形した幅250mm、厚さ0.35mm、長さ1.5mのシートに見られる、直径0.3mm以上のブツの数を測定し、下記の基準にて評価した。
【0035】
○:ブツの数が150個以下
△:ブツの数が150個超過から500個以下
×:ブツの数が500個超過
(6)押出成形性:40mmφの単軸押出機(三菱重工(株)製)を使用し、スクリュウ回転数70rpm、温度180℃にて異形ダイを用いて押出成形する際、その加工性や成形品に形状について下記の基準で評価した。
【0036】
○:異形ダイの口金形状が反映され、表面状態も滑らかである。
△:異形ダイの口金形状が一部、反映されていない、或いは表面に 肌荒れが見られる。
×:異形ダイの口金形状が反映されておらず、表面が肌荒れして いる。
(7)オイルブリード性:
射出成形品を80℃オーブン中に24時間放置した後、下記の基準で目視にて評価した。
○:成形品表面にオイルのブリードが全くない。
△:成形品表面にオイルのブリードがわずかにあり。
×:成形品表面にオイルのブリードが有る。
【0037】
<実施例1〜4、及び比較例1〜4>
1)実施例1
表1に示す配合量(重量)の成分(イ−1)と成分(ロ)を、ヘンシェルミキサーを用いて1分間、ブレンドした。続いて表1に示す配合量(重量)の成分(ハ)、成分(ニ)、DVB、及び成分(イ)〜(ハ)の合計量100重量部に対してテトラキス[メチレン−3−(3‘,5’−ジ−t−ブチル−4‘−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(商品名「イルガノックス1010」チバスペシャリティケミカルズ社製)0.1重量部を添加し、更にヘンシェルミキサーにて1分間ブレンドした。このブレンド物を、30kg/hの速度で、原料供給口側から第1混練ゾーン(分散ゾーン)、第2混練ゾーン(架橋ゾーン)と称する2箇所の混練ゾーンを有する同方向2軸押出機(神戸製鋼製「KTX44」、L/D=41、シリンダブロック数=11)へ投入した。スクリュウ回転数を350rpmとし、シリンダー温度を、第1混練ゾーン、及び第2混練ゾーンの組成物と接触する位置に設置した白金抵抗温度計が、各々130℃、200℃となるように設定して、溶融混練を行いペレット化を実施した。このペレットを用い、上記の方法にて射出成形シート、及び押出シートを作成して評価した。評価結果を表1に示す。
【0038】
2)実施例2〜4、及び比較例1〜4
各成分の配合量(重量)、及び混練条件を表1に示す値に変更した以外は、実施例1と同様に混練、ペレット化を行った。このペレットを用い、上記の方法にて射出成形シート、及び押出シートを作成して評価した。評価結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
Figure 0004026527
【0040】
<結果の評価>
1)比較例1は、第1混練ゾーンの組成物温度が190℃と、成分(ニ)の1分間半減期温度の179℃より高いため押出シートのブツの数が多く劣っている。
2)比較例2は、重量平均分子量が本発明の範囲外である成分(イ−3)を用いているため、引張破壊強さ、圧縮永久歪みが劣っており、押出成形性が不良であり、オイルブリード性が劣っている。
3)比較例3は、成分(イ−1)の配合量が本発明の範囲外であるため、押出シートのブツの数が多く、押出成形性が劣っている。
4)比較例4は、成分(ハ)の配合量が本発明の範囲外であるため、硬度、圧縮永久歪みが劣っている。
【0041】
【発明の効果】
本発明により、軟化剤のブリードの少ない、柔軟性、機械的強度、ゴム弾性及び成形性に優れ、押出成型品の表面外観の平滑なブツの少ないスチレン系熱可塑性エラストマー組成物の製造方法が提供され、本発明の工業的価値は顕著である。

Claims (6)

  1. 下記の成分(イ)〜(ハ)を含有し、成分(イ)と成分(ロ)との配合比(重量)が(イ)/(ロ)=20/80〜80/20の範囲であって、且つ成分(イ)及び成分(ロ)の合計量100重量部に対する成分(ハ)の割合が1〜300重量部の混合物を、有機過酸化物(以下、成分(ニ)と言う)の存在下にその1分間半減期温度よりも低い温度で動的に熱処理することを特徴とするスチレン系熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
    (イ)重量平均分子量が8.0万〜100万であるブロック共重合体であって、一般式(I)で表されるブロック共重合体及び/又はこれを水素添加して得られる水添ブロック共重合体
    一般式 A(B−A)nおよび/または(A−B)n………(I)
    (ただし、式中のAはビニル芳香族炭化水素の重合体ブロック(以下「Aブロック」と略記する)、Bはエラストマー性重合体ブロック(以下「Bブロック」と略記する)であり、nは1〜5の整数である)
    (ロ)炭化水素系ゴム用軟化剤
    (ハ)オレフィン系樹脂
  2. 一般式(I)に記載のBブロックが共役ジエンのエラストマー性重合体ブロックである請求項1に記載のスチレン系熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  3. 一般式(I)に記載のAブロックがスチレン重合体ブロックであり、Bブロックがブタジエン重合体ブロック、イソプレン重合体ブロック又はブタジエン・イソプレン共重合体ブロックであり、かつ成分(イ)中のAブロックの割合が10〜50重量%である請求項1又は2に記載のスチレン系熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  4. 成分(ハ)が、プロピレン系樹脂である請求項1乃至3の何れか1項に記載のスチレン系熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  5. 成分(ニ)の配合量(重量)が、成分(イ)及び成分(ロ)の合計量100重量部に対して0.1〜3重量部である請求項1乃至4の何れか1項に記載のスチレン系熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  6. 上記動的熱処理を、原料供給口側から順に分散ゾーン、架橋ゾーンを形成してなるスクリュー構成の二軸押出機を使用し、分散ゾーン中の成分(イ)〜(ニ)からなる組成物の温度を、成分(ニ)の1分間半減期温度よりも低温にして行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のスチレン系熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
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