JP2004075638A - 血糖上昇抑制且つ血圧上昇抑制作用を有する機能性素材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】アキノワスレグサ、イタドリ、オオイタビ、オオゴチョウ、カタバミ、クマツヅラ、サツマイモ、ジュズダマ、ツルグミ、ツルソバ、トウアズキ、トウガン、ニガニガグサ、ノカラムシ、ノビル、パパイア、ビョウヤナギ、モクセンナおよびヤマモモからなる群から選ばれた1種類以上の生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が作用するように乾燥および抽出条件を定めたことを特徴とする血糖上昇抑制(抗糖尿病・抗肥満)剤、血圧上昇抑制(抗高血圧症)剤、α−アミラーゼ阻害剤、α−グルコシダーゼ阻害剤、アンジオテンシン(1)変換酵素阻害剤、食品および食品添加物。
【効果】上記生物素材を用いた食品や食品添加物等は、糖尿病、肥満及び高血圧症の予防・遅延に有効である。
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、糖尿病および肥満の治療・予防に有用であるα−アミラーゼまたはα−グルコシダーゼ阻害物質を有し、また高血圧症の治療・予防に有用であるアンジオテンシン(1)変換酵素(以下ACE)阻害物質を有する生物素材に関し、特定の生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するように、乾燥および抽出条件を定めたことを特徴とする血糖上昇抑制(抗糖尿病・抗肥満)且つ血圧上昇抑制(抗高血圧症)作用物質に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、日本では食べ過ぎ等の食生活が原因となる2型糖尿病が増加の一途を示しており、40歳以上の人では10人に1人が糖尿病患者であり、糖尿病予備軍を含めるとその総数は1,370万人と推計されている。また糖尿病が怖いのは、急性の合併症を併発することである。中でも糖尿病性腎症とそれに伴う高血圧症の増加は、直接死につながる重大な疾病を次々に誘発する。
【0003】
糖尿病の主な治療薬は、インスリン製剤や経口血糖降下薬であるが、いずれも重篤かつ蔓延性の低血糖等の副作用を生じる。一方、食事療法においては、運動療法と共にインスリン需要を軽減し、また合併症に至るリスクを予防するという見地から、食後高血糖の回避の重要性が指摘されている。α−アミラーゼ阻害物質はデンプンを麦芽糖に消化する作用を阻害し、α−グルコシダーゼ阻害物質は麦芽糖をブドウ糖に消化する作用を阻害することにより、食後の高血糖を抑制し、更に空腹時血糖、血中糖化ヘモグロビン濃度および血中インスリン濃度の上昇を抑制させる抗糖尿病薬である。また最近、肥満の食事療法において、低糖質ダイエットや低インスリンダイエットなど、血糖値を急激に上げない事によるダイエット方法が注目されていることから、ダイエット食品素材としても糖類分解酵素阻害物質は有望になってきている。
【0004】
また、我が国の人口の約20%にあたる2,000万人が高血圧症に罹患していると言われている。高血圧症はそれ自体直接の死因にはならないが、脳疾患、心疾患および血管障害等の生活習慣病の重大なリスクファクターであり、生活習慣病による死亡者の約36%は血圧が高いことに起因するとも言われている。
【0005】
高血圧症患者の主な治療薬は、カルシウム拮抗薬、神経系抑制剤、アンジオテンシン2受容体拮抗薬およびACE阻害剤である。殊にACEは生体中で最も強い血圧上昇を促すホルモンであるアンジオテンシン2を産生する酵素であることから、ACE阻害剤により血圧上昇を抑制させることは高血圧症の重要な治療である。
【0006】
しかしながら、これら疾病を治療する医薬品は、そのほとんどが化学合成された薬剤であり、強力な阻害作用や副作用等の観点から医師の管理下で使用する必要がある。そのため、予防・遅延を目的として日常的に摂取することは非常に困難である。糖尿病や高血圧症等の生活習慣病を予防管理するための指標として、血糖値や血圧を天然起源の生物素材の力により適正に管理することは、現代日本社会において大きな意味を持つ。
【0007】
日本人の平均寿命は年々延び続け、男女とも世界一であり、現代日本社会は超高齢化社会を迎えようとしている。一方で、高齢化に伴う身体機能の低下やこれまでの食生活に起因する肥満、糖尿病および高血圧症をはじめとする生活習慣病は、もはや単独の疾病ではなく、1人が複数の疾病を併発する傾向にあり、それによって伴う医療費の増大などの問題が大きくクローズアップされている。
【0008】
一方、沖縄県は日本一の長寿県であるにもかかわらず、医療負担額は全国で最下位である。このことは長寿で病気が少ないことを意味しており、沖縄県の伝統的な食事や食素材の価値が見直されてきている所以である。これら伝統食材は、長い世紀を通して利用されてきた素材であり、容易に入手でき、極めて安全性が高く安価な天然起源の素材であると考えることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
従って、超高齢化社会を迎えようとしている現代日本社会では、病気を治すことを目的とする医薬の開発よりも、病気を予防・遅延する機能性食品素材の提供が強く求められている。すなわち、欧米では常法として取り入れられている、天然起源の生物素材を利用した通常の食品や、サプリメントと呼ばれるような栄養補助食品および特定保健用食品等の利用である。強力な効果と副作用のバランスのうえに成り立つ化学合成薬剤ではなく、逆にマイルドな効果を示しつつ、日常的に摂取できる天然起源由来の素材提供は、これから到来する超高齢化社会の切なる要望である。本発明は、自然界から、特に長寿の島、亜熱帯沖縄で伝統的に用いられてきた生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するように、乾燥および抽出条件を定めたことで、糖尿病や肥満予防になり、なおかつ高血圧症予防もできうる安全な天然素材の提供をその課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、亜熱帯沖縄で入手可能な天然起源の伝統食材や生物資源について、それらが有する生理作用について鋭意検索を行い、血糖上昇抑制且つ血圧上昇抑制を有する請求項1記載の生物群を見出し、更にそれら生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するように、乾燥および抽出条件を定め、本発明を完成した。
【0011】
すなわち、本発明はアキノワスレグサ、イタドリ、オオイタビ、オオゴチョウ、カタバミ、クマツヅラ、サツマイモ、ジュズダマ、ツルグミ、ツルソバ、トウアズキ、トウガン、ニガニガグサ、ノカラムシ、ノビル、パパイア、ビョウヤナギ、モクセンナおよびヤマモモからなる群から選ばれた少なくとも1種類以上の生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するように、乾燥および抽出条件を定めたことを特徴とする血糖上昇抑制(抗糖尿病・抗肥満)剤および血圧上昇抑制(抗高血圧症)剤。
【0012】
請求項1記載の生物群から選ばれた少なくとも1種類以上の生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するように、乾燥および抽出条件を定めたことを特徴とするα−アミラーゼ阻害剤、α−グルコシダーゼ阻害剤およびアンジオテンシン(1)変換酵素阻害剤。
【0013】
請求項1記載の生物群から選ばれた少なくとも1種類以上の生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するように、乾燥および抽出条件を定めたことを特徴とする食品。
【0014】
請求項1記載の生物群から選ばれた少なくとも1種類以上の生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するように、乾燥および抽出条件を定めたことを特徴とする食品添加物。
【0015】
請求項1記載の生物群の中で、パパイアの乾燥粉末の調製は、ミキサーで粉砕後、80℃以上で15分以上加熱処理をした後、乾燥することを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
【0016】
請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するような条件として、前記生物素材の乾燥条件は、35〜135℃の温熱風乾燥または噴霧乾燥、好ましくは50〜65℃の温風乾燥であり、より好ましくは常温減圧乾燥であり、最も好ましいのは凍結減圧乾燥であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
【0017】
請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するような条件として、前記生物素材の抽出溶媒は、水、無水或いは含水有機溶媒として1価アルコール、多価アルコールまたはその誘導体、ケトン、エステル、エーテル、石油エーテル、脂肪族炭化水素またはハロゲン化物、芳香族炭化水素より選択された1種または2種以上であり、好ましくは含水有機溶媒であり、より好ましくは含水1価アルコールであり、最も好ましいのは含水エタノールであることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
【0018】
請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するような条件として、前記生物素材の抽出溶媒濃度は、含水エタノール場合0.1〜90%であり、好ましくは10〜80%であり、より好ましくは30〜60%。であり、最も好ましいのは40〜50%であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
【0019】
請求項1の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するような条件として、前記生物素材の添加濃度は、含水エタノール容量に対して0.1〜30%乾燥重量濃度、好ましくは1〜20%乾燥重量濃度、より好ましくは5〜10%乾燥重量濃度であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
【0020】
請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するような条件として、前記生物素材の抽出温度は20〜90℃であり、好ましくは50〜85℃であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明において選ばれた生物資源について順に列挙する。
【0022】
アキノワスレグサはユリ科の植物で、学名はHemerocallis sempervirens Arakiで日本、台湾原産の多年草本である。南九州、奄美、徳之島、与論、台湾、沖縄に分布している。
【0023】
イタドリはタデ科の植物で、学名はPolygonum cuspidatum Sieb. et Zucc.で、日本各地、朝鮮半島、台湾、中国等の温帯域の山野で、日当たりの良い荒地や斜面に生える大型多年草である。
【0024】
オオイタビはクワ科の植物で、学名はFicus pumila L.であり、中国からインドに分布している常緑のつる性木本である。
【0025】
オオゴチョウはマメ科の植物で、学名はCaesalpinia Pulcherrima Sw.の小高木である。常緑で枝に刺がある。葉は12〜18羽片からなり、花は橙色で径5cm内外、長い小花梗があって頂生または腋生の総状または円錐花序をつくる。
【0026】
カタバミはカタバミ科の植物で、学名はOxalis corniculata L.の多年草であり、根はやや太く、根際から数本の茎が分かれて地上をはう。葉は、倒心形3枚の小葉からなる掌状複葉で、長い柄があり、小葉は昼開き、夜閉じる。葉腋から花茎をのばし、先に1〜8個の花を散形につける。
【0027】
クマツヅラはクマツヅラ科の植物で学名はVerbena Officinalis L.であり、野原や低地の道端に生える。
【0028】
サツマイモはヒルガオ科の植物で学名はIpomoea batatas Lam.var.edulis Makinoであり、茎はつる性で地面をはい、よく枝分かれする。ふつう長さ1〜6cmにのび、断面は丸く、直径3〜10cm。葉は互生し、葉柄は長さ5〜30cm、葉身は縦横10cm前後の心形で、縁に切れ込みのある品種もある。根の一部は地中で肥大して芋(塊根)となり、表面の色も紫、紅、黄白色などがあり、大きさも多様である。
【0029】
ジュズダマはイネ科の植物で学名はCoix lachryma−jobi L.であり、熱帯アジア原産で各地の水辺などに生える多年草である。茎は太く束生し、1.5mくらいの高さになる。
【0030】
ツルグミはグミ科の植物で学名はElaeagnus glabra Thunb.であり、陽あたりのよい山裾や林縁などに普通に見られる常緑の籐本である。茎は半つる性で、長くのび、長さ3〜5mくらいになる。蔓グミの名は、枝がつる状になることから名付けられた。
【0031】
ツルソバはタデ科の植物で学名はPolygonum Chinense L.の多年草で、茎は伸びてつる性になり、花序は枝の先に円錐状に多数の白色の花穂をつける。
【0032】
トウアズキはマメ科の植物で学名はAbrus precatorius L.であり、細いつる性の多年草である。茎は他の物にからみつくようにして立ちあがり、長さ3〜5mくらいになる。アフリカの原産で、アフリカ、インド、中国南部、台湾、沖縄、アメリカにも伝播し、乾燥した丘陵地の道端等に野生化している。
【0033】
トウガンはウリ科の植物で学名はBenincasa Hispida(Thunb.) Cognの一年草である。茎は太くつる性で、葉は大きく5〜7の切れ込みがあり、葉色は上面が濃緑色で下面は淡緑色である。茎、葉ともに白色の毛が密生する。果実は大きく、円形から長楕円形で、成熟すると果面は白色のろう質でおおわれ、淡青緑色になる。
【0034】
ニガニガグサはキツネノマゴ科の植物で学名はAndrographis Paniculata(Brum. F.) Neesの一年草で、高さ40〜80cmになり、全体が苦い。対生する葉は長楕円状卵形から披針形で、全縁あるいは浅い鋸歯がある。茎頂に円錐状花序を出し、たくさんの花をつける。花冠は2唇形、白色で紫色の条紋がある。熱帯アジアに分布し、沖縄でも自生する。
【0035】
ノカラムシはイラクサ科の植物で学名はBoehmeria Nivea Gaudieh f viridula Hatusimaの低木であり、高さ1〜2mになる。葉は広卵形、表面は緑色で下面は銀灰色をしており、先は尖っている。
【0036】
ノビルはユリ科の植物で、学名はAllium Grayi Regelの冬緑型の多年草である。地下で分球する小鱗茎や、春に出る花序の花が変化し、栄養繁殖を行う。
【0037】
パパイアはパパイア科の植物で、学名はCarica papaya L.であり、熱帯アメリカ原産で、世界各地の熱帯、亜熱帯地方で栽培される常緑高木である。雌株、雄株、両性株がある。果肉は芳香があって甘く、タンパク質消化酵素パパインやビタミン類を多く含む。
【0038】
ビョウヤナギは、オトギリソウ科の植物で、学名はHypericum chinense L. var.salicifolia (Sieb. et Zucc) Choisyの中国原産の多年性草本である。葉は狭長楕円形で、花は黄色で直径4〜6cmまで達する。繁殖は主に株分けによる。
【0039】
モクセンナはマメ科の植物で、学名はCassia Glauca Lam.であり、熱帯アジア原産の低木である。日本では冬季は温室に入れるが、沖縄では自生する。
【0040】
ヤマモモはヤマモモ科の植物で、学名はMyrica Rubra S. et Z.の常緑高木である。雌雄異株あり、果実は多汁質で赤紫色に熟し甘ずっぱい味がする。本州中部以南から沖縄および朝鮮半島、中国、台湾、沖縄、フィリピンに分布している。
【0041】
請求項1記載の生物群の使用部位に当たっては、特に限定されないが、アキノワスレグサは葉、イタドリは地上部、オオイタビは果実、オオゴチョウは花、カタバミは全草、クマツヅラは全草、サツマイモは地上部、ジュズダマは果実、ツルグミは葉、ツルソバは全草、トウアズキは葉、トウガンは果実、ニガニガグサは地上部、ノカラムシは茎葉、ノビルは全草、パパイアは葉、ビョウヤナギは地下部、モクセンナは花または葉、ヤマモモは葉または樹皮が好ましい。
【0042】
請求項1記載の生物群の乾燥粉末又は抽出物は単独で用いることもできるし、2種類以上組み合わせて用いることもできる。ここで言う抽出物とは、抽出液もしくは抽出液の乾燥物のことである。また、請求項1記載の生物群を最適な溶媒により有効成分を抽出し、その抽出物を使用することができる。請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するような、乾燥および抽出条件は以下の通りである。
【0043】
請求項1記載の生物群の中で、パパイアの乾燥粉末の調製は、パパイン等の酵素を有することなどから、ミキサーで粉砕後、80℃以上で15分以上加熱処理をした後、乾燥することが好ましい。
【0044】
請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するような条件として、前記生物素材の乾燥条件は、有効成分の中には、熱に弱い成分や酸化されやすい成分もあることから、35〜135℃の温熱風乾燥または噴霧乾燥、好ましくは50〜65℃の温風乾燥であり、より好ましくは常温減圧乾燥であり、最も好ましいのは凍結減圧乾燥であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物である。
【0045】
請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するような条件として、前記生物素材の抽出溶媒は、水、無水或いは含水有機溶媒として1価アルコール、多価アルコールまたはその誘導体、ケトン、エステル、エーテル、石油エーテル、脂肪族炭化水素またはハロゲン化物、芳香族炭化水素より選択された1種または2種以上を用いることができる。具体的な溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、イソブタノール、n−ヘキサノール、メチルアミルアルコール、2−エチルブタノール、n−オクタノール等の炭素数が1〜8の1価アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の炭素数が2〜6の多価アルコール或いはその誘導体;アセトン、メチルアセトン、エチルメチルケトン、イソブチルメチルケトン、メチル−n−プロピルケトン等の炭素数が3〜6のケトン;酢酸エチル、酢酸イソプロピル等の炭素数が4〜5のエステル;エチルエーテル、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル等の炭素数が4〜8のエーテルや石油エーテル;n−ブタンn−ペンタン、n−ヘキサン、n−オクタン等の炭素数が4〜8脂肪族炭化水素;四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエチレン等の炭素数が1〜2の脂肪族炭化水素のハロゲン化物;ベンゼン、トルエン等の炭素数6〜7の脂肪族炭化水素等であり、これらは1種で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。このうち、食品類の開発をするためにも、好ましくは含水有機溶媒であり、より好ましくは含水1価アルコールであり、最も好ましいのは含水エタノールであることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物である。
【0046】
請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するような条件として、前記生物素材の抽出溶媒濃度は、含水エタノール場合、抽出物としての食品利用も考慮した濃度であり、0.1〜90%であり、好ましくは10〜80%であり、より好ましくは30〜60%であり、最も好ましいのは40〜50%であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物である。
【0047】
請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するような条件として、前記生物素材の添加濃度は、乾燥粉末であることから、生物素材の存在密度と抽出溶媒の存在密度の割合を考慮した濃度であり、含水エタノール容量に対して0.1〜30%乾燥重量濃度、好ましくは1〜20%乾燥重量濃度、より好ましくは5〜10%乾燥重量濃度であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物である。
【0048】
請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するような条件として、前記生物素材の抽出温度は、室温程度で抽出してもよく、また用いられる溶媒の沸点付近で還流抽出してもよいが、有効成分の中には、熱に弱い成分や酸化されやすい成分もあることを考慮した温度でなければならない。具体的には20〜90℃であり、好ましくは50〜85℃であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物である。
【0049】
請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するような条件として、前記生物素材の抽出時間は、抽出温度により異なるが、室温であれば6時間〜96時間が好ましく、溶媒の沸点付近であれば1分〜30分が好ましい。抽出回数は抽出効率として、溶媒量と前記生物素材の添加濃度を考慮して1〜3回が好ましい。
【0050】
請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物は、そのまま或いは希釈して使用することもできるし、更に抽出溶媒を除去後、使用することができる。例えば水、含水エタノールおよびエタノールで抽出する場合を除いては、食の安全性からも、抽出物から抽出溶媒を完全に除去して使用する。
【0051】
請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物は、上記の方法により得られた請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の抽出物を、更に精製処理し、得られた精製抽出物を有効成分として用いることができる。この精製処理としては、通常行われる方法であればよく、例えば、液―液分配や液体カラムクロマトグラフィー等を用いる事ができる。液体クロマトグラフィーによる精製処理の場合には、カラムに充填する充填剤として、イオン交換樹脂、アルミナ、シリカゲル、アガロースゲル等を用いることができる。なお、液体カラムクロマトグラフィーによる精製処理は、常法に従って行えばよい。
【0052】
請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物は、常法にしたがって、糖尿病、肥満症並びに高血圧症の予防剤、遅延剤、治療剤、食品、食品添加物として利用することができる。本発明の血糖値並びに血圧上昇抑制作用を有する素材を、例えば食品添加物として使用する場合、本発明の目的に沿う限り、食品の種類は限定されないが、具体例としてはアイスクリーム、クッキー、スープ、麺類、清涼飲料、納豆、ホットケーキ、ドレッシング、シリアル、ソース類、スナック類、ふりかけ等が挙げられる。これらの食品に添加される上記の乾燥粉末または抽出物の割合は、素材の種類と組み合わせ、且つ食品の種類によって添加量が変動するが、例えば清涼飲料の場合、飲料の総重量当たり、0.1〜30%重量%、好ましくは0.5〜5%重量%含めることができる。また麺類の場合、0.01〜40%重量%、好ましくは1〜10%重量%含めることができる。
【0053】
請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物を製剤化並びに食品添加物にする場合には、希釈剤と共に、常法に従った結合剤、吸収促進剤、滑沢剤、乳化剤、界面活性剤、酸化防止剤、防腐剤、着色料、香料、甘味料などを添加してもよい。
【0054】
請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物を製剤化並びに食品添加物にする場合の形態としては、顆粒状、細粒状、錠状、丸状、カプセル状、噴霧状、溶液状、懸濁状、軟膏状、ゲル状、ペースト状、クリーム状などの状態で用いてもよい。
【0055】
【実施例】
以下、本発明の実施例について試験管内試験結果および生体内効果確認試験結果の説明する。
(実施例1)
各植物を適当な大きさに切断した後、65℃12時間の温風乾燥若しくは、凍結乾燥後、破砕し0.5mmのメッシュを通過したものを生物素材ごとに抽出操作に供した。抽出操作は、高圧抽出を使用した。すなわち、乾燥重量で0.5g〜5gの各薬草乾燥粉末を5gのケイソウ土とともに抽出セルに添加し、抽出溶媒;50%エタノール、溶媒量;25ml、抽出温度;82℃、抽出圧力;13.8MPa、抽出時間;10分、抽出回数;2回の条件で抽出操作を行った。抽出液は0.45μmのメンブレンフィルターでろ過した。
【0056】
(α−アミラーゼ阻害活性の測定)
α−アミラーゼ阻害活性の測定は里山らの方法(日本農芸化学会誌, 72(8), pp933−936 (1998).)に準じて行った。すなわち、α−アミラーゼはトリス−塩酸緩衝液(10mM, pH7.5)に溶解し、適宜希釈して使用した。次に米デンプンをクエン酸緩衝液(0.1M, pH6.0)に濃度1.0%(w/v)となるように懸濁し、これを沸騰水浴中で5分間加熱して湖化した。この湖化液と等量の3.2%(w/v)寒天溶液を60℃で混合し、マイクロプレートに200μlずつ分注し、放冷固化して基質プレートを作成した。阻害活性の測定は、11unitsに調製したα−アミラーゼ溶液の1/10量の被検液を混合した溶液を、37℃で10分間予備保温した基質プレートに25μl添加し37℃で反応させ、反応開始後5分及び1時間後における655nmの吸光度をマイクロプレートリーダーで測定し、同一プレート内に作成した検量区間より求めた検量線により酵素活性を算出するものである。アミラーゼによりデンプンが加水分解される過程は、デンプンの低分子化により濁度が減少することから、反応前後の吸光度の差を読みとることで酵素活性の測定可能である。阻害活性は、次式にて求めた。
【0057】
(α−グルコシダーゼ阻害活性の測定)
α−グルコシダーゼ阻害活性の測定は、出口らの方法(日本農芸化学会誌, 72(8), pp.923−931, (1998).)に準じて行った。すなわち、粗酵素液としてラット腸管アセトンパウダーを10倍量の0.1Mクエン酸緩衝液(pH6.0)に懸濁し、15,000rpmで45分間遠心分離した上清を粗酵素液とした。粗酵素液20μlにサンプル溶液を10μl添加し、37℃で5分間保持し、2%マルトース溶液20μlを添加して、37℃で30分間酵素反応を行い、100℃で15分間保持して酵素を熱失活させ反応を停止した。次に4,000rpmで5分間遠心した上清中のグルコース濃度を市販キットを用いて測定し、阻害活性を次式により算出した。
阻害活性(%)=100x(1−サンプル添加時のグルコース生成量/対照生成グルコース量)。
【0058】
(ACE阻害活性の測定)
ACE阻害活性の測定は、Chumanらの方法(Biochemistry, 16, p.5484 (1977))に準じて行った。すなわち、基質として、Hippuryl L−histidyl L−leucineを用い、608mM塩化ナトリウムを含むホウ酸緩衝液(pH8.3)に基質濃度が7.6mMとなるように溶解した。ACE はウサギ肺由来のものを用い、上記ホウ酸緩衝液に67U/mlとなるように溶解した。阻害活性は、ACE溶液とサンプルを混合し5分間プレインキュベートした後、基質を添加し所定時間反応させ、遊離した馬尿酸量をHPLCシステムで測定した。ACE阻害率(%)は、以下のような計算式で求めた。
【0059】
表1は生物素材の抽出液のα−アミラーゼ、α−グルコシダーゼおよびACE阻害活性試験の結果を示す。
【0060】
【表1】
【0061】
(実施例2)
表1の試験管内結果より、ACE阻害活性を有する素材が実際に生体内で作用するかどうかを実証した。ここでは、請求項1に記載している素材で、表1のACE阻害活性と同等の阻害率を有するパパイア未熟果を用いて動物試験を行い、血圧上昇抑制効果試験を行った。請求項5に記載しているように、生のパパイア未熟果は、可食部をミキサーにて破砕し、パパイン等の各種酵素活性を失活させるために、80℃で15分間加熱した後、凍結乾燥した。乾燥物を遠心粉砕機にて粉砕した後、動物試験に供した。
【0062】
動物は、6週齢の病態モデル動物である自然発症高血圧ラット(SHR)を1週間馴化し、体重および血糖値が統計的に有意差のないように1群10匹、56日間行った。投与形態は乾燥粉砕物を飼料に配合して自由給餌させた。その際、栄養学的に均一になるようにパパイア未熟果の表2のような栄養成分と試験管内の結果を基に、表3のような10%配合の飼料組成を調製した。体重、摂餌量および摂水量は投与第1週より1回/週で測定し、血圧測定は、投与後毎週一定時刻にtail cuff法を用いて測定した。ラットは、38±1℃に保温したホルダーにて保定した。更に実験終了後、肝臓重量、腎臓重量、血漿総コレステロールおよび中性脂肪濃度も測定した。なお、試験結果の値は平均値を示し、エラーバーは標準誤差を示す。また統計処理はSASを用いてステューテ゛ントのt検定を行った。
【0063】
【表2】
表2 パパイア未熟果(凍結乾燥物)の栄養成分組成
【0064】
【表3】
表3 SHRに自由給餌した配合飼料組成(%)
【0065】
その結果、実験期間中の体重および摂餌量は対照群と比較していずれも差は認められなかった。一日平均飲水量は、対照群(30.7±0.83ml/rat/day)と比較して、パパイア配合飼料群(33.1±0.68ml/rat/day)で有意(p<0.05)に増加した。
【0066】
図1はパパイア自由給餌期間における収縮期血圧の変化を示す。図中に示しているのは、各群の平均値と標準誤差であり、動物数は10匹である。また図中の*印は対照群と比較して統計的にp<0.05で有意差がある事を示す。対照群と比較してパパイア配合飼料群では1週目以降全測定点で低値(P<0.23)を示し、飼育開始5および6週目で有意(P<0.05)に低下した。この事から、パパイア未熟果の血圧上昇抑制作用が確認された。
【0067】
【図1】
【0068】
図2はパパイア自由給餌飼育終了後の血漿総コレステロールおよび中性脂肪濃度の変化を示す。図中に示しているのは、各群の平均値と標準誤差であり、動物数は10匹である。また図中の**印は対照群と比較して統計的にp<0.01で有意差がある事を示す。パパイア配合飼料群の血漿総コレステロール濃度は対照群と比較して有意(p<0.01)に低下し、血漿中性脂肪濃度は低下傾向(P=0.22)を示した。
【0069】
【図2】
【0070】
体重当たりの肝臓相対重量比に変化は認められなかったが、腎臓相対重量比では対照群(0.65±0.01%)と比較して、パパイア配合飼料群(0.61±0.01%)で有意(p<0.05)に低下した。
【0071】
以上の結果より、ACE阻害活性を有するパパイア未熟果には、高血圧症の初期症状である収縮期血圧(最高血圧)の改善効果が確認された。更に血漿コレステロール濃度の低下作用も認められた事から、脂質代謝改善効果も推察された。
【0072】
(実施例3)
表1の試験管内結果より、α−アミラーゼ阻害活性並びにα−グルコシダーゼ阻害活性を共に有する素材が実際に生体内で作用するかどうかを実証した。表1のα−アミラーゼ阻害活性並びにα−グルコシダーゼ阻害活性と同等の阻害率を有するニシヨモギとエンサイを用いて動物試験を行い、血糖値上昇抑制効果試験を行った。エンサイは、可食部を凍結乾燥し、ニシヨモギは、葉を65℃で約12時間温風乾燥した。各々の乾燥物を遠心粉砕機にて粉砕した。エンサイはこの粉砕物を動物試験に供した。ニシヨモギは粉砕物に所定量の蒸留水を添加し、約1分間ホモゲナイズして、沸騰水浴中で20分間静置させ、熱水抽出物を得た。なお、ニシヨモギと蒸留水の割合は、1:10である。次に熱水抽出物を遠心エバポレーターで乾固し、必要量を乳鉢を用いて細粒化し、媒体(注射用蒸留水)で投与濃度になるよう懸濁したものを動物試験に供した。調製は常温に戻してから行い、頻度は6〜8日間に一度とした。
【0073】
4週齢の2型糖尿病(NIDDM)モデル動物(KK−Ay)を1週間馴化し、体重および血糖値が統計的に有意差のないように1群10匹、56日間行った。投与形態については、ニシヨモギは上記熱水抽出懸濁物を連日、1日1回定時刻に強制経口投与で単回投与した。エンサイは乾燥粉砕物を飼料に配合して自由給餌させた。その際、栄養学的に均一になるように表4のような栄養成分と試験管内の結果を基に、表5のような10%配合の飼料組成を調製した。ニシヨモギの投与量は試験管内の結果を基に、250mg/kgB.W.で行った。体重、摂餌量および摂水量は投与第1週より1回/週で測定し、血糖測定は投与第1,3,5および7週の空腹時血糖値を、尾静脈血の血糖値を測定した。なお、測定終了後直ちに給餌を行った。空腹時血中糖化ヘモグロビン濃度を投与開始32日目と54日目に測定した。更に血漿総コレステロールおよび中性脂肪濃度、肝臓重量、腎臓重量も測定した。なお、試験結果の値は平均値を示し、エラーバーは標準誤差を示す。また統計処理はSASを用いてステューテ゛ントのt検定を行った。
【0074】
【表4】
表4 エンサイ(凍結乾燥物)の栄養成分組成
【0075】
【表5】
表5 KK−Ayに自由給餌した配合飼料組成(%)
【0076】
また、ニシヨモギ投与開始1週間目に、マルトース負荷試験を行った。すなわち、絶食したマウスにニシヨモギを250mg/kgB.W. 単回経口投与し、その20分後に血糖値を測定する。次にニシヨモギ投与30分後にマルトース2,000mg/kgB.W.で単回経口投与し、マルトース投与後30、60、90および120分(5時点)の血糖値を測定した。なお、試験結果の値は平均値を示し、エラーバーは標準誤差を示す。また統計処理はSASを用いてステューテ゛ントのt検定を行った。
【0077】
その結果、ニシヨモギ投与群の最終体重、一日平均飼料摂取量および飲水量は対照群と比較して差はなかった。エンサイ配合飼料群の一日平均飼料摂取量および飲水量は、対照群と比較して差は認められなかったが、一日平均体重増加量は対照群(0.21±0.01g/mouse/day)と比較して、エンサイ配合飼料群(0.16±0.01g/mouse/day)で有意(p<0.01)に低下した。この事から、エンサイにはダイエット効果(抗肥満)が推察された。
【0078】
図3はニシヨモギ投与期間の空腹血糖値の変化を示す。図中に示しているのは、各群の平均値と標準誤差であり、動物数は8匹である。また図中の*印は対照群と比較して統計的にp<0.05で有意差がある事を示す。投与後1週目の血糖値は、対照群と比較してニシヨモギ投与群で有意(P<0.05)に低下し、5週目まで有意な低下を示した。この事から、空腹時での血糖値上昇抑制効果が確認された。
【0079】
【図3】
【0080】
図4はエンサイ配合飼料を自由給餌させている期間の空腹血糖値の変化を示す。図中に示しているのは、各群の平均値と標準誤差であり、動物数は10匹である。また図中の*および**印は、各々対照群と比較して統計的にp<0.05およびp<0.01で有意差がある事を示す。給餌後3週目の血糖値は、対照群(417mg/dl)と比較してエンサイ配合飼料群(222mg/dl)で、対照群の53%に有意(P<0.01)に低下し、その後、給餌期間中有意に低下した。この事から、空腹時での血糖値上昇抑制効果が確認され、その効果が給餌期間持続することが確認された。
【0081】
【図4】
【0082】
図5はエンサイ配合飼料の自由給餌32日目と54日目の血中糖化ヘモグロビン濃度の変化を示す。図中に示しているのは、各群の平均値と標準誤差であり、動物数は10匹である。また図中の*および**印は、各々対照群と比較して統計的にp<0.05およびp<0.01で有意差がある事を示す。給餌32日目の血中糖化ヘモグロビン濃度は、対照群(12.7%)と比較してエンサイ配合飼料群(11.6%)に有意(P<0.01)に低下し、その後、54日目でも有意に低下した。血中糖化ヘモグロビン濃度の低下作用が確認された事から、糖尿病予防・遅延効果が確認された。
【0083】
【図5】
【0084】
図6はエンサイ配合飼料飼育終了後の血漿総コレステロール濃度の変化を示す。図中に示しているのは、各群の平均値と標準誤差であり、動物数は10匹である。また図中の*印は対照群と比較して統計的にp<0.05で有意差がある事を示す。エンサイ配合飼料群の血漿総コレステロール濃度は、対照群と比較して有意(p<0.05)に低下した。データは示さないが、血漿TG濃度は対照群と比較して、エンサイ配合飼料群で低下傾向(P<0.12)を示した。この事から、脂質代謝改善効果が推察された。また、体重当たりの肝臓相対重量比は、対照群(4.01±0.13%)と比較してエンサイ配合飼料群(4.01±0.07%)で有意(p<0.05)に低下した。
【0085】
【図6】
【0086】
図7はニシヨモギ投与1週間目における、マルトース負荷試験時での血糖値変化を示す。図中に示しているのは、各群の平均値と標準誤差であり、動物数は10匹である。また図中の**印は対照群と比較して統計的にp<0.01で有意差がある事を示す。ニシヨモギ投与30および60分後の血糖値は、対照群と比較して有意(p<0.01)に低下した。この事から、ニシヨモギの血糖値上昇抑制作用は、試験管内試験結果であるα−グルコシダーゼ阻害活性が主な作用点であることが確認された。
【0087】
【図7】
【0088】
以上の結果より、α−アミラーゼ並びにα−グルコシダーゼ阻害活性を共に有するニシヨモギおよびエンサイには、糖尿病の主な症状である空腹時血糖値の改善効果が確認され、更にエンサイにおいては、約1ヶ月前からの血糖値制御の指標になる血中糖化ヘモグロビン濃度も低下したことより、糖尿病の予防・遅延効果が確認された。またエンサイには抗肥満効果(ダイエット効果)も推察された。更に、エンサイには血漿コレステロール濃度の低下作用も認められた事から、脂質代謝改善効果が推察された。また、ニシヨモギ投与1週間目における、マルトース負荷試験による血糖値上昇抑制効果が見られたことから、試験管内試験結果であるα−グルコシダーゼ阻害活性が主な作用点であることが確認された。
【0089】
【発明の効果】
本発明の血糖上昇抑制(抗糖尿病・抗肥満)且つ血圧上昇抑制(抗高血圧症)作用を有する機能性素材は、化学合成薬剤に比べて効き目が穏やかであり、さらに自然界から、特に長寿の島、亜熱帯沖縄の伝統的食材のため安全性が高い。更に、生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するような、乾燥および抽出条件を定めたことで、より効率的に血糖値且つ血圧上昇抑制作用を共に有する素材を提供することができる。具体的には、請求項5の発明より、パパイアが持つパパイン等の酵素類を処理することで、有効成分の分解や抽出効率が改善できる。請求項6の発明より、有効成分含有の乾燥可能な温度、請求項7の発明より、熱に弱い有効成分含有の乾燥に適する温度、請求項8の発明より、酸化されやすい有効成分含有の乾燥に適する条件、請求項9の発明より、熱に弱く更に酸化されやすい有効成分含有の乾燥に適する条件、請求項10の発明より、有効成分の抽出可能な溶媒、請求項11,12の発明より、より有効成分の抽出が良い溶媒条件、請求項13の発明より、安全性が高く、有効成分の抽出が良い溶媒条件、請求項14の発明より、有効成分の抽出可能な溶媒濃度、請求項15,16の発明より、より有効成分の抽出が良い溶媒濃度、請求項17の発明より、有効成分の抽出に最適な溶媒濃度、請求項18の発明より、有効成分の抽出に深く関連する生物素材の存在密度と抽出溶媒の存在密度の割合を考慮した場合の、溶媒容量に対する素材の添加可能な濃度、請求項19の発明より、より有効成分の抽出が良い溶媒容量に対する素材の添加濃度、請求項20の発明より、有効成分の抽出効率が最適な溶媒容量に対する素材の添加濃度、請求項21の発明により、有効成分の抽出効率の良い溶媒温度、請求項22の発明により、有効成分の熱や酸化による分解も考慮した抽出効率の最適な溶媒温度を見いだしたことにより、生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するように、乾燥および抽出条件を定めたことを特徴とする。この事により、老化により身体機能が低下している高齢者や、血糖値や血圧が高めの予備軍、更には日頃から健康維持を心がけている健常者向けの、請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物として最適である。したがって、医薬、機能性食品、食品添加物として使用することにより、肥満、糖尿病やその合併症予防・遅延、高血圧症の予防・遅延に極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】SHRを用いたパパイア未熟果摂取の血圧上昇抑制効果
【図2】SHRを用いたパパイア未熟果摂取の脂質代謝改善効果
【図3】KK−Ayを用いたニシヨモギ経口投与の血糖値上昇抑制効果
【図4】KK−Ayを用いたエンサイ配合飼料摂取の血糖値上昇抑制効果
【図5】KK−Ayを用いたエンサイ配合飼料摂取の血中糖化ヘモグロビン濃度低下作用
【図6】KK−Ayを用いたエンサイ配合飼料摂取の脂質代謝改善効果
【図7】KK−Ayを用いたマルトース負荷によるニシヨモギ抽出物単回投与試験における血糖値変化
Claims (22)
- アキノワスレグサ、イタドリ、オオイタビ、オオゴチョウ、カタバミ、クマツヅラ、サツマイモ、ジュズダマ、ツルグミ、ツルソバ、トウアズキ、トウガン、ニガニガグサ、ノカラムシ、ノビル、パパイア、ビョウヤナギ、モクセンナおよびヤマモモからなる群から選ばれた少なくとも1種類以上の生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するように、乾燥および抽出条件を定めたことを特徴とする血糖上昇抑制(抗糖尿病・抗肥満)剤および血圧上昇抑制(抗高血圧症)剤。
- 請求項1記載の生物群から選ばれた少なくとも1種類以上の生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するように、乾燥および抽出条件を定めたことを特徴とするα−アミラーゼ阻害剤、α−グルコシダーゼ阻害剤およびアンジオテンシン(1)変換酵素阻害剤。
- 請求項1記載の生物群から選ばれた少なくとも1種類以上の生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するように、乾燥および抽出条件を定めたことを特徴とする食品。
- 請求項1記載の生物群から選ばれた少なくとも1種類以上の生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するように、乾燥および抽出条件を定めたことを特徴とする食品添加物。
- 請求項1記載の生物群の中で、パパイアの乾燥粉末の調製は、ミキサーで粉砕後、80℃以上で15分以上加熱処理をした後、乾燥することを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
- 請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するような条件として、前記生物素材の乾燥条件は、35〜135℃の温熱風乾燥または噴霧乾燥であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
- 請求項6記載の乾燥条件は、好ましくは50〜65℃の温風乾燥であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
- 請求項7記載の乾燥条件は、より好ましくは常温減圧乾燥であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
- 請求項8記載の乾燥条件は、最も好ましいのは凍結減圧乾燥であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
- 請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するような条件として、前記生物素材の抽出溶媒は、水、無水或いは含水有機溶媒として1価アルコール、多価アルコールまたはその誘導体、ケトン、エステル、エーテル、石油エーテル、脂肪族炭化水素またはハロゲン化物、芳香族炭化水素より選択された1種または2種以上であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
- 請求項10記載の抽出溶媒は、好ましくは含水有機溶媒であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
- 請求項11記載の抽出溶媒は、より好ましくは含水1価アルコールであることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
- 請求項12記載の抽出溶媒は、最も好ましいのは含水エタノールであることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
- 請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するような条件として、前記生物素材の抽出溶媒濃度は、含水エタノール場合0.1〜90%であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
- 請求項14記載の含水エタノールでの抽出溶媒濃度は、好ましくは10〜80%であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
- 請求項15記載の含水エタノールでの抽出溶媒濃度は、より好ましくは30〜60%であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
- 請求項16記載の含水エタノールでの抽出溶媒濃度は、最も好ましいのは40〜50%であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
- 請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するような条件として、前記生物素材の添加濃度は、溶媒容量に対して0.1〜30%乾燥重量濃度であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
- 請求項18記載の添加濃度は、溶媒容量に対して好ましくは1〜20%乾燥重量濃度であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
- 請求項19記載の添加濃度は、溶媒容量に対してより好ましくは5〜10%乾燥重量濃度であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
- 請求項1記載の生物群から選ばれた生物素材の乾燥粉末又は抽出物中の成分が、血糖上昇抑制および血圧上昇抑制として作用するような条件として、前記生物素材の抽出温度は、20〜100℃であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
- 請求項21記載の抽出温度は、好ましくは50〜85℃であることを特徴とする請求項1,2,3,4記載の製剤、阻害剤、食品および食品添加物。
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