JP2008200026A - パパイア果実発酵物及びパパイア加工食品 - Google Patents

パパイア果実発酵物及びパパイア加工食品 Download PDF

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Abstract

【課題】高いヒドロキシルラジカル消去活性を有するパパイア果実発酵物及びパパイア加工食品を提供することを目的とする。
【解決手段】野生の未成熟パパイア果実にブドウ糖、乳酸菌、アミラーゼ及び味噌用酵素を添加混合し、静置、発酵せしめ、該混合液からの水溶性抽出物を乾燥させ、このものを少なくとも6ヶ月以上熟成させることにより、ヒドロキシルラジカル消去活性が2,000μg以下/ml(IC50)、又はTrolox換算で0.2μmol equivalent以上/mgとなるパパイア果実発酵物を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、高いヒドロキシルラジカル消去活性を有するパパイア果実発酵物及びパパイア加工食品に関する。
一般に、活性酸素種(ROS)と疾病との関係は広く認知されており、ガン、白内障、神経疾患、肝疾患、腎疾患の他、アレルギー、糖尿病などのいわゆる生活習慣病にも係っている。ROSが関係するこれらの疾病に対しては抗酸化物質の有効性が認められている。
一方、パパイア(学名:Carica Papaya Linn)はトロピカルフルーツとして食用に供されるだけでなく、パパインとして知られるタンパク質加水分解酵素を含むことから、食品、化粧品、及び、医薬品への配合成分として様々な分野で広く利用されてきた。
その保健機能性は該製品のROS消去活性、特に、ヒドロキシルラジカル消去活性に基づく可能性が示唆されている。
パパイア果実発酵物製品は一般に抗酸化作用を有し、各種疾病に有効であることが知られている。例えば、てんかん、健忘症、アルツハイマー病などの疾病への有効性、皮膚、大腸粘膜の免疫性を高め、アレルギー性炎症を抑制する可能性が示唆されている。
また、パパイアの発酵処理加工物の食品(特許文献1〜4)及び洗剤・クリーニング分野(特許文献5)での利用が考えられるようになり、一部実用化されている。
しかしながら、高い保健機能性を有するパパイア果実発酵物が必要とするラジカル消去活性のレベルは知られておらず、また、該発酵物の製造方法は確立されていない現状である。
かかる背景下、高いヒドロキシルラジカル消去活性を有するパパイア果実発酵物及びその製造技術の確立が期待されていた。
特開2001−120224号公報
特開2003− 24009号公報
特開2004−267026号公報
特開2006− 75086号公報
特開2001−152188号公報
本発明は上記背景下にてなされたものであり、高いヒドロキシルラジカル消去活性を有するとともに、高い保健機能性を有するパパイア果実発酵物及びパパイア加工食品を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究を重ね、〔1〕高いヒドロキシルラジカル消去活性を有するパパイア果実発酵物及びその製造技術の確立、〔2〕パパイア果実発酵物を含むパパイア加工食品の開発、〔3〕パパイア果実発酵物のヒドロキシルラジカル消去活性と疾病の関連解明、に基づき本発明に至った。
上記課題を解決するために、白色の種子を有する野生の未成熟パパイアであって、へたの部分と底部の花落ちを除去し皮つきのまま種ごとスライスした後マッシュしたものにブドウ糖を添加してなる第1の混合物を静置熟成し、次いでこの第1の混合物を濾過することにより第1の濾液と第1の残渣に分画し、この第1の残渣にブドウ糖を混合し第2の混合物とした後静置熟成し、この第2の混合物を濾過することにより第2の濾液を取得するとともに、第1の濾液と第2の濾液の混合物にブドウ糖を添加してブドウ糖濃度を40乃至60%に調製された中間原料を取得し、この中間原料に味噌用酵素を添加し混和した後発酵せしめ、その後、更にブドウ糖を添加し混和し乾燥せしめた後破砕することにより第1の組成物を取得し、上記中間原料にストレプトコッカス属由来の食品用乳酸菌及び食品用アスペルギス・オリゼー由来の味噌用酵素を添加し混和し発酵せしめ、その後、更にブドウ糖を添加し混和し乾燥せしめた後破砕することにより第2の組成物を取得し、上記中間原料に食品用アミラーゼを添加し混和し発酵せしめ、その後、更にブドウ糖を添加し混和し乾燥せしめた後破砕することにより第3の組成物を取得し、上記第1の組成物、第2の組成物及び第3の組成物を混合均質化し、少なくとも6ヶ月の長期間静置熟成させることにより製造されることを特徴とする。
また、本発明のパパイア加工食品は、上記パパイア果実発酵物を1.0重量%以上含有することを特徴とする。
ここで、「野生の未成熟パパイア」とは、原種に近い野生種のパパイアであって、かつ未だ熟していない外皮が青色のパパイアを意味し、店舗、スーパーなどで目にする品種改良されたパパイアとは異なり、大きさは人の拳ほどであり、種がぎっしりと詰まっているものである。
本発明において用いる乳酸菌には特に制限はないが、ストレプトコッカス属、ペディオコッカス属、ラクトバチルス属などが好ましく、ストレプトコッカス属の乳酸菌が特に好ましい。このものは、例えば、食品グレードの市販品として入手可能な原料である。
本発明において用いるアミラーゼはデンプンの加水分解酵素の総称であり、食品製造に利用可能な品質条件を有している限り、特には制限はない。このものは、例えば、食品グレードの市販品として入手して利用可能な原料であり、該酵素の特性、活性単位等の品質と、目的とする製品の品質条件、製造条件に応じて、使用方法を適宜調整できる。
本発明において、味噌用酵素とは、酒、味噌、醤油などの製造に用いられるコウジカビ属コウジカビ、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)の菌体、分泌物などを意味する。上述の「中間原料に対し、乳酸菌とアミラーゼと味噌用酵素とを混合した後発酵せしめて発酵物を製造する工程」において、該味噌用酵素を適量、添加混合することが出来る。このものは、例えば、食品グレードの市販品として入手可能な原料であり、該酵素の特性、活性単位等の品質と、目的とする製品の品質条件、製造条件に応じて、使用方法を適宜調整できる。
本発明において用いる乳酸菌、アミラーゼ、味噌用酵素の使用量に、特に制限はないが、それぞれの品質、コスト上の要求に応じて都度適量を定めることが出来る。また、目的とする製品の品質によって、これらの原料の使用量、使用方法は調整可能である。
また、本発明において、ヒドロキシルラジカル消去活性は以下の様に定義される。
パパイア果実発酵物のヒドロキシルラジカル消去能の評価は電子スピン共鳴分光法(ESR法)にて実施する。ESR装置はX−Band(日本電子株式会社製RX型)にデジタル高速掃引ユニット(ラジカルリサーチ社)を組み込み改良したラジカル検出装置にESR装置用WIN−RADシステムRDA−03W ESRデータアナライザー(ラジカルリサーチ社)を接続したシステムから構成される。
ESR測定条件は、掃引磁場領域;336.5±5mT、磁場変調Field Mod ; 0.079、Time Constant; 0.10秒、掃引時間;1分、出力;8.0mWで行い、結果はCYPMPO(2−(5、5−Dimethyl−2−oxo−2−λ5−[1,3,2]dioxaphosphinan−2−yl)−2−methyl−3,4−dihydro−2H−pyrrole−1−oxide、ラジカルリサーチ社)によりトラップされたラジカルアダクトの相対強度として示される。
本発明においては、ヒドロキシルラジカル消去活性は試料(パパイア果実発酵物)を含まない対照ESR測定時の信号相対強度を50%減弱させるパパイア果実発酵物製品の濃度をIC50値(μg/ml,最終濃度)として定義してある。
または、上記ヒドロキシルラジカル消去活性に相当する、即ち、同一のラジカル消去活性を発揮するTrolox((±)−Hydroxy−2,5,7,8−tetramethylchromane−2−carboxylic acid、アルドリッチ社)の濃度を求め、パパイア果実発酵物製品のIC50値(μg/ml,最終濃度)に相当する単位(μmol Trolox equivalent/mg)として示してある。換言すると、Troloxをヒドロキシルラジカル消去活性評価のための標品として用い、試料(パパイア果実発酵物)のヒドロキシルラジカル消去活性に相当するTroloxの化学当量を求めることにより評価を行う。
このことにより、ESR機種の違い、手法の違い、試薬類純度の違いなどによるデータのバラツキを最小限に留め、データに客観性を与えることが可能となる。
本発明によれば、高いヒドロキシルラジカル消去活性を有するので、国民の健康維持、改善に寄与し、並びに、パパイア果実発酵物の製造方法の提供により、大量かつ安価に安全な素材を供給することを可能とする。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
本発明者らは、軽度の2型糖尿病患者が本発明品であるパパイア果実発酵物を例えば、平均3.0g/日を1.0ヶ月以上継続摂取する、と仮定したとき、該パパイア果実発酵物のヒドロキシルラジカル消去活性が2,000μg以下/ml(IC50)の時、又はTrolox換算で0.2μmol equivalent以上/mgの時、望ましくは1,000μg以下/ml(IC50)の時、又はTrolox換算で0.40μmol equivalent以上/mgの時、更に望ましくは500μg以下/ml(IC50)の時、又はTrolox換算で0.80μmol equivalent以上/mgの時、症状改善に有効であることを見出した。
軽度の2型糖尿病患者以外に、アレルギー、高血圧を含む各種生活習慣病、ガン、白内障、神経疾患、肝臓疾患、腎臓疾患を含むラジカルが係わる各種疾病への本発明品であるパパイア果実発酵物の有効性に関し、前記条件で計測検討したところ、軽度の2型糖尿病患者の場合と同様に、該パパイア果実発酵物のヒドロキシルラジカル消去活性が2,000μg以下/ml(IC50)の時、又はTrolox換算で0.20μmol equivalent以上/mgの時、望ましくは1,000μg以下/ml(IC50)の時、又はTrolox換算で0.40μmol equivalent以上/mgの時、更に望ましくは500μg以下/ml(IC50)の時、又はTrolox換算で0.80μmol equivalent以上/mgの時、該症状の予防、改善に有効であることを見出した。
上記条件下における有効摂取量、摂取方法、摂取期間に係らず、本発明になるパパイア果実発酵物は食品なので、本発明においては摂取量、摂取方法、摂取期間には特段の上限及び下限、又はその他の条件などは設定していない。従って、大量に短期間摂取する場合、少量に長期間摂取する場合、他の保健機能性素材と共に摂取する場合など各種のケースが想定されるが、このこと自体によっては本発明は制限されない。
本発明になるパパイア果実発酵物はそのままでも摂取可能であるが、他の食品と混合して摂取することが出来る。該パパイア果実発酵物の他の食品への添加量は、食品に対して1.0重量%以上、望ましくは3.0重量%以上、更に望ましくは5.0重量%以上が適当である。混合する食品は粉末状、液状、ペースト状など様々な状態が可能であるが、本発明においてはこれらの状態の制限は受けない。
パパイア果実発酵物製品の他の食品への混合量、方法はコスト、官能評価を含む品質的要件、要求する機能の内容によって異なる。
本発明になるパパイア果実発酵物の中間原料製造の詳細は下記の通りである。
野性の未成熟パパイアを採取し、へたの部分と底部の花落ちをカットし、皮付きのまま種ごと輪切りにした後、容器内にてつぶして練り上げる(マッシュする)。このものにブドウ糖を添加し、7乃至10日間熟成させ、該熟成物を濾過し、濾液1と残渣1を得る。
原料として用いる野生の未成熟パパイア果実は白色の種子を有する特徴を有しており、黒色の種子を有する成熟パパイア果実とは異なるものである。
また、一般に、栽培された未成熟パパイア果実よりも野生の未成熟パパイア果実の方がヒドロキシルラジカル消去活性が高く、かつ、保健機能性が高いため、本発明においては野生の未成熟パパイア果実を用いることを特徴としている。
残渣1とブドウ糖の混合物を静置後、濾過により濾液2を取得し、濾液1と濾液2の混合物にブドウ糖を添加し、該混合液中の最終的なブドウ糖濃度を40乃至60重量%に調製し、この物をパパイア果実発酵物の中間原料とする。
パパイア果実発酵物製造の詳細は下記の通りである。
上記中間原料に乳酸菌、味噌用酵素及びアミラーゼを添加し、混合し、発酵せしめ、該発酵物にブドウ糖を添加した後乾燥させ、該乾燥物を粉砕して粉末状となし、6ヶ月以上静置熟成させることにより、製品であるヒドロキシルラジカル消去活性が2,000μg以下/ml(IC50)、又はTrolox換算で0.20μmol equivalent以上/mgであることを特徴とするパパイア果実発酵物を得ることが出来る。本製品は官能評価的に優れた品質を有し、保健機能性素材として有用な生理活性を保持している。
本製品は乳白色粉末状であるが、摂取を容易とするため造粒による顆粒化、粉砕による微粉末化、打錠による錠剤化など剤形の変更、また、着色料、フレーバー添加など別途に任意の混合物を添加することは妨げられない。
本発明においては原料として野生の未成熟パパイア果実を用いることが重要である。仮に、パパイアの成熟果実を原料として用いた時は、製造工程中に品質劣化を生じやすく、また、最終的に得られた発酵物の品質は官能評価的に未成熟パパイア果実を用いた時よりも劣り、更に、保健機能性素材として期待される生理活性を充分には保持していない。
以下、実施例によって本発明をさらに説明する。但し、下記の実施例は発明を例示するためのものであり、本発明をいかなる意味においても限定するものではない。
<実施例>
1)パパイア果実発酵物製品及びTroloxのヒドロキシルラジカル消去活性の測定
上記のようにして製造されたパパイア果実発酵物のフリーラジカルおよび活性酸素種消去能の評価は、電子スピン共鳴分光(ESR)法にて行った。ESR装置はX−Band(日本電子株式会社製RX型)にデジタル高速掃引ユニット(ラジカルリサーチ社)を組込み改良したフリーラジカル検出装置にESR装置用WIN−RADシステムRDA−03W ESRデータアナライザ(ラジカルリサーチ社)を接続したシステムにて構成されている。
ESR設定条件は、掃引磁場領域: 336.5±5mT、磁場変調Field Mod:0.079、Time Constant: 0.10秒、掃引時間:1分、出力:8.0mWで行い、結果はDMPO又はCYPMPOによりトラップされたラジカルのシグナルの相対強度として示される。以下に、更に具体的に示す。
充分に窒素置換された200mMリン酸緩衝液( pH7.8)中に100μM硫酸第一鉄、100μMDETAPAC、5mM CYPMPO、各濃度の試料(パパイア果実発酵物製品)又は Trolox、100μM過酸化水素の混液を測定試料としてESR分析を行った。過酸化水素添加1分後に掃引を開始することで一定量発生させたCYPMPO−ヒドロキシルラジカルアダクトによる全8本のピークの内、4番目のピーク(ESR信号)と、Mnによる6本のESR信号の内、低磁場側から2番目のMnのピーク(ESR信号)を比較し、各ESR信号の比、即ち、CYPMPO−ヒドロキシルラジカル/Mnの相対強度によりヒドロキシルラジカルを定量化した。被験素材又はTroloxを添加せず実施した対照ESR測定で観察されたCYPMPO−ヒドロキシルラジカル/MnのESR信号の相対強度を100%とした。試料(パパイア果実発酵物製品)をESR測定溶液に添加し、CYPMPO−ヒドロキシルラジカル/MnのESR信号の相対強度の変化で、試料(パパイア果実発酵物製品)のヒドロキシルラジカルに対する消去活性を検討した。その結果、対照ESR測定時の相対信号強度を50%減弱させるパパイア果実発酵物製品の濃度をIC50値 (μg/ml)として求めたところ、704μg/ml(final)であった。
同様にして、上記のヒドロキシルラジカル消去活性に相当するTroloxの相当当量を測定したところ、0.6μmol Trolox equivalent/mgであった。すなわち、保健機能性を発揮するに足る充分な活性が確認された。
2)中間原料の製造例
野生の未成熟パパイア果実100Kgを採取し、異物除去のため水洗後、ヘタ部分及び果実の底部を除き、スライス品85Kgを得た。
スライス品にブドウ糖20Kgを添加し、良く混和し、4日間静置熟成させ、該混合物を濾過し、果汁液である濾液1と残渣1を得た。
残渣60Kgに対し、ブドウ糖10Kgを添加し、混和し、4日間静置熟成させ、該混合物を濾過し、果汁液である濾液2を得た。
濾液1と濾液2を混合し、ブドウ糖2Kgを添加し、良く混和し、目的とする中間原料を40Kg得た。
3)最終製品の製造例
上記2)で製造された中間原料20Kgに味噌用酵素0.5Kgを添加し、良く混和し、40℃にて48時間発酵せしめた後、ブドウ糖60Kgを添加し、良く混和した後、18℃、1ヶ月間乾燥させ、粉砕し、組成物1を得た。
上記2)で製造された中間原料15Kgに乳酸菌5Kg及び味噌用酵素0.1Kgを添加し、良く混和し、40℃にて48時間発酵せしめた後、ブドウ糖30Kgを添加し、良く混和した後、18℃、1ヶ月間乾燥させ、粉砕し、組成物2を得た。
上記2)で製造された中間原料5Kgにアミラーゼ0.1Kgを添加し、良く混和し、40℃にて48時間発酵せしめた後、ブドウ糖10Kgを添加し、良く混和した後、18℃、1ヶ月間乾燥させ、粉砕し、組成物3を得た。
組成物1,2,3を合わせて混合均質化し、ガスバリヤー製の高いアルミ包材内で6ヶ月以上熟成し、最終製品100Kgを得た。
本品は水分含量5重量%以下の流動性の高い乳白色粉末で、官能的に優れた味質を有していた。本品のヒドロキシルラジカル消去活性は上記1)に記載してある通りである。
4)最終製品の利用例
上記3)で得られた製品を0.1重量%、1.0重量%、10.0重量%添加したクッキー及びオレンジジュースを試作し、10名の官能評価者により試食、試飲を行った。
その結果、製品1.0重量%、10.0重量%添加したクッキー及びオレンジジュースに関しては全員が食品又は飲料として摂取可能と評価し、本製品が官能評価的に優れた品質を有することが確認された。しかし、0.1重量%添加品は官能評価的に品質が劣っていると評価された。また、保健機能性を向上させるため、製品そのものの絶対摂取量を上げる必要性に対し、0.1重量%添加品の利用は現実的ではないと評価された。
<比較例1>パパイアの成熟果実を原料として用いた場合の製品品質
成熟したパパイア果実を原料として、上記2)及び上記3)と同様の工程で製造したところ、工程中で雑菌の混入が認められ、最終製品は異味異臭を呈し、官能的に食品として利用することの出来ない品質となった。
<比較例2>パパイアの成熟果実を原料として用いた場合の製品品質
成熟したパパイア果実を熱処理(100℃、1時間)により殺菌処理したものを原料とし、上記2)及び上記3)と同様の工程で製造したところ、上記3)と同様の官能的性質を有する製品が得られた。
本品のヒドロキシルラジカル消去活性は上記3)で得られた未成熟パパイア果実発酵物から得られた製品と比較すると、2分の1以下であり、要求品質を満足させることは出来なかった。
以上、本発明の実施例と比較例1及び2とを比較した結果、未成熟パパイア果実を出発原料として用いることの必然性及び優位性が示された。

Claims (2)

  1. 白色の種子を有する野生の未成熟パパイアであって、へたの部分と底部の花落ちを除去し皮つきのまま種ごとスライスした後マッシュしたものにブドウ糖を添加してなる第1の混合物を静置熟成し、
    次いでこの第1の混合物を濾過することにより第1の濾液と第1の残渣に分画し、この第1の残渣にブドウ糖を混合し第2の混合物とした後静置熟成し、この第2の混合物を濾過することにより第2の濾液を取得するとともに、第1の濾液と第2の濾液の混合物にブドウ糖を添加してブドウ糖濃度を40乃至60%に調製された中間原料を取得し、
    この中間原料に味噌用酵素を添加し混和した後発酵せしめ、その後、更にブドウ糖を添加し混和し乾燥せしめた後破砕することにより第1の組成物を取得し、
    上記中間原料にストレプトコッカス属由来の食品用乳酸菌及び食品用アスペルギス・オリゼー由来の味噌用酵素を添加し混和し発酵せしめ、その後、更にブドウ糖を添加し混和し乾燥せしめた後破砕することにより第2の組成物を取得し、
    上記中間原料に食品用アミラーゼを添加し混和し発酵せしめ、その後、更にブドウ糖を添加し混和し乾燥せしめた後破砕することにより第3の組成物を取得し、
    上記第1の組成物、第2の組成物及び第3の組成物を混合均質化し、少なくとも6ヶ月の長期間静置熟成させることにより製造されることを特徴とするパパイア果実発酵物。
  2. 請求項1に記載のパパイア果実発酵物を少なくとも1.0重量%含有することを特徴とするパパイア加工食品。
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JP2011041478A (ja) * 2009-08-19 2011-03-03 Osato International Inc パパイヤ発酵食品

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