JP2004072052A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Tetsuzo Ueda
上田 哲三
Masahiro Ishida
石田 昌宏
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Abstract

【課題】窒化物半導体を大面積で且つ膜割れを生じさせることなく異種基板から分離することができるようにする。
【解決手段】波長が355nmのパルス状に発振するYAGレーザの第3高調波光を基板10における窒化ガリウムを含む半導体膜11の反対側の面からその面内をスキャンするように照射する。レーザ光は基板10では吸収されず、半導体膜11の基板10との界面の近傍で吸収される。このとき、レーザ光のパワー密度を約280mJ/cm に設定することにより、第1コンタクト層51を構成する窒化ガリウムにおけるガリウムの組成がその化学量論比と比べて大きい、ガリウムリッチな状態に変質した変質層11aが界面近傍に形成する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に、短波長発光ダイオード素子又は短波長半導体レーザ素子等の半導体装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
窒化ガリウム(GaN)系III−V族窒化物半導体、すなわち一般式がIn Ga Al N(但し、x,y,zは、0≦x,y,z≦1,x+y+z=1である。)の化合物半導体は、広い禁制帯幅を有するため、青色光又は緑色光を発光する可視域発光ダイオード素子又は短波長半導体レーザ素子のような発光デバイスに応用することができ、特に発光ダイオード素子は、既に大型ディスプレイ装置や信号機で実用化されている。また、蛍光材料を励起することで発光する白色発光ダイオード素子の発光効率も30lm/W程度にまで向上しており、現行の蛍光灯及び白熱灯による照明器具の置き換えも期待されている。また、半導体レーザ素子についても、10000時間以上の寿命が実現されるに至り、既に高密度で且つ大容量の光ディスク装置用の青紫色レーザ素子がサンプル出荷され、少量生産レベルに達している。
【0003】
GaN系半導体は、窒化ガリウム(GaN)からなる基板の作成が困難であるため、シリコン(Si)又はヒ化ガリウム(GaAs)のように、エピタキシャル成長層と同一の組成を持つ基板上に結晶成長させることができない。そこで、一般には、エピタキシャル成長層と異なる材料からなる異種基板を用いて結晶成長するヘテロエピタキシャル成長が行なわれている。さらに、近年、有機金属気相成長(Metal Organic Chemical Vapor Deposition:MOCVD)法を中心とする結晶成長技術が大きく進展したため、前述した各発光素子が実用化されるに至っている。
【0004】
これまでに最も広く用いられ、且つ最も優れたデバイス特性を可能とする異種基板はサファイアである。ところが、サファイアは絶縁性材料であるため、サファイア基板の主面上に、例えばpn接合からなる発光ダイオード素子を形成した場合には、pn接合を構成するGaN系の半導体層の一部を選択的に除去して、p側電極及びn側電極をpn接合側に、すなわち主面側に両電極を形成する必要があり、その結果、チップ面積及び直列抵抗が増大するいう問題が生じる。
【0005】
また、サファイアは半導体と比べて熱伝導率が小さいため、例えば半導体レーザ素子をサファイア基板上に形成した場合には、基板を介した放熱性が優れないことからレーザ素子の寿命が短くなるという問題もある。
【0006】
これらの問題を解決する方法の一つに、サファイア基板上に成長した、結晶性が良好なGaN系半導体膜を異種基板に転写し、その後、エピタキシャル成長層とサファイア基板とを分離する方法が提案されて検討されている。
【0007】
サファイア基板は、研磨により除去することも可能であるが、基板に対する研磨の制御が難しく、その上、GaN系のエピタキシャル成長層を成長すると、冷却時に窒化ガリウムとサファイアとの熱膨張係数の差により、基板が断面凸状に反ってしまうため、研磨自体が物理的に困難であるという問題が発生する。このため、他の方法として、レーザリフトオフ法というエピタキシャル成長層とサファイア基板との分離方法が開発されている(M.K.Kelly et al, Japanese Journalof Applied Physics, Vol.38 (1999) pp.L217−L219, W.S.Wong et al. and Applied Physics Letters, Vol.72 (1998) pp.599−601)。
【0008】
具体的には、GaN系のエピタキシャル成長層をサファイア基板上に成長した後、例えば波長が355nmのYAGレーザの第3高調波光、又は波長が248nmのKrFエキシマレーザ光を照射する。これらのレーザ光は、光出力が非常に大きい短パルスレーザ光であり、また、サファイア基板を透過し、基板とエピタキシャル成長層との界面付近に位置する窒化ガリウム層でのみ吸収される。この光吸収によって、窒化ガリウム層の界面の近傍領域は局所的に加熱され、加熱された窒化ガリウム層には、レーザ光のパワーが所定値よりも大きい場合には熱分解を生じる。その結果、GaNとサファイアの界面には金属ガリウム(Ga)を含む熱分解層が形成されるため、金属ガリウムの融点以上に加熱するか、又は金属ガリウムを酸等のウエットエッチングで除去することにより、窒化ガリウム層とサファイア基板とを分離することができる。
【0009】
さらには、エピタキシャル成長層の上に、例えばシリコン(Si)からなる異種基板(保持基板)に貼り付けた後に、前述したレーザリフトオフ法と呼ばれるサファイア基板を分離することにより、GaN系のエピタキシャル成長層を保持基板に移し替える(転写、トランスファ)方法が報告されている(W.S.Wong et al., Applied Physics Letters, Vol.77 (2000) pp.2822−2824)。この方法を採ることにより、p側電極及びn側電極を保持基板の両面に対向するように形成することができるため、チップサイズ及び直列抵抗をそれぞれ低減できると共に、放熱性が改善されるので、デバイスの高性能化が可能となる。
【0010】
このように、発光デバイスに用いる、膜厚が5μm〜10μm程度のGaN系の薄膜とサファイア基板とを分離するレーザリフトオフ法は、発光デバイスの高性能化という点で非常に有用な技術であるといえる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
以下、従来のGaN系半導体薄膜の製造方法について説明する。
【0012】
まず、例えばMOCVD法により、サファイアからなる基板の上に膜厚が約5μmの窒化ガリウムからなる化合物半導体膜を成長する。
【0013】
続いて、例えば波長が355nmのYAGレーザの第3高調波光を基板の裏面から照射する。これにより、化合物半導体膜の基板との界面近傍において、窒化ガリウム(GaN)が金属ガリウム(Ga)と窒素(N )ガスとに熱分解して、界面の全面にわたって金属ガリウムが残存する。
【0014】
このとき、図6に示す表面の拡大写真から、熱分解の際に発生した窒素ガスの圧力によって、化合物半導体膜の表面に膜割れ(クラック)が生じたり、膜の一部が吹き飛んで欠損したりしていることが分かる。
【0015】
このように、前記従来の半導体薄膜の製造方法は、膜厚が5μmかそれ以下の窒化物半導体薄膜を成長し、その後、成長した半導体薄膜を基板から分離する際に、該半導体薄膜に膜割れや吹き飛びが生じてしまうため、半導体薄膜を比較的大きい面積で且つ膜割れを生じることなく、基板から分離することは困難であるという問題を有している。
【0016】
本発明は、前記従来の問題を解決し、窒化物半導体を大面積で且つ膜割れを生じさせることなく異種基板から分離することができるようにすることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明は、第1の半導体装置の製造方法として、化合物半導体膜の異種基板との界面近傍に照射光を照射して、該界面近傍部分にその化学量論比の値からずれた部分を形成することにより、化合物半導体膜を異種基板から分離する際の膜割れを生じにくくする構成とする。
【0018】
また、本発明は、第2の半導体装置の製造方法として、化合物半導体膜とそれを成長する異種基板との間に下地膜を設けておき、該下地膜に照射光を照射して、該下地膜にその化学量論比の値からずれた部分を形成することにより、化合物半導体膜を異種基板から分離する際の膜割れを生じにくくする構成とする。
【0019】
具体的に、本発明に係る第1の半導体装置の製造方法は、基板の上に、第1の化合物半導体からなる第1半導体膜を形成する第1の工程と、基板における第1半導体膜の反対側の面から、基板で吸収されずに第1半導体膜で吸収される波長を有する照射光を照射して、第1半導体膜から基板を分離する第2の工程とを備え、第1半導体膜の一部は、第1の化合物半導体の化学量論比と異なる組成比を有している。
【0020】
第1の半導体装置の製造方法によると、基板における第1半導体膜の反対側の面から、基板で吸収されずに第1半導体膜で吸収される波長を有する照射光を照射することにより、第1半導体膜の一部がそれを構成する化合物半導体の化学量論比と異なる組成比となる。これにより、第1半導体膜における熱分解によるガスの発生が抑制されて、第1半導体膜に膜割れや吹き飛びが生じることがなくなるので、第1半導体膜を基板から分離することができる。
【0021】
第1の半導体装置の製造方法において、第1の工程は、第1半導体膜を導電型が互いに異なる複数の半導体層により形成する工程を含むことが好ましい。
【0022】
また、第1の半導体装置の製造方法は、第2の工程よりも後に、第1半導体膜の上に、第2の化合物半導体からなる第2半導体膜を形成する第3の工程をさらに備えていることが好ましい。
【0023】
さらにこの場合に、第2半導体膜は導電型が互いに異なる複数の半導体層を含むことが好ましい。
【0024】
このようにすると、第1半導体膜における基板側の一部であって、化学量論比と異なる組成比を有する部分は、基板とは緩い結合状態にある。従って、第1半導体膜上に、導電型が互いに異なる複数の化合物半導体層を含む第2半導体膜を再成長すると、再成長した第2半導体膜が、例えば発光ダイオード素子又は半導体レーザ素子のようなデバイス構造を含む場合には、基板と第2半導体膜との熱膨張係数の差によるストレスや、格子不整合の影響を受けにくくなるため、デバイス構造の結晶性が良好となる。
【0025】
本発明に係る第2の半導体装置の製造方法は、基板の上に化合物材料からなる下地膜を形成する第1の工程と、下地膜の上に、第1の化合物半導体からなる第1半導体膜を形成する第2の工程と、基板における下地膜の反対側の面から、基板で吸収されずに下地膜で吸収される波長を有する照射光を照射して、下地膜から基板を分離する第3の工程とを備え、下地膜の少なくとも一部は化合物材料の化学量論比と異なる組成比を有している。
【0026】
第2の半導体装置の製造方法によると、基板における下地膜の反対側の面から、基板で吸収されずに下地膜で吸収される波長を有する照射光を照射することにより、下地膜の少なくとも一部がそれを構成する化合物材料の化学量論比と異なる組成比となる。このように、照射光が下地膜に吸収される結果、第1半導体膜における熱分解によるガスの発生が抑制されるので、第1半導体膜は膜割れを生じることなく基板から分離することができる。その上、第1半導体膜が照射光を吸収しない組成であっても、第1半導体膜から基板を分離することができる。
【0027】
第2の半導体装置の製造方法において、第2の工程は、第1半導体膜を導電型が互いに異なる複数の半導体層により形成する工程を含むことが好ましい。
【0028】
第2の半導体装置の製造方法において、下地膜は酸化亜鉛からなることが好ましい。酸化亜鉛は、窒化ガリウム及び窒化アルミニウムガリウムと比べて禁制帯幅が小さく、一般に窒化物半導体よりも組成が化学量論比からずれやすい性質を有しているため、第1半導体膜が窒化物半導体からなり且つ下地膜が第1半導体膜と接するように形成されている場合には、照射した光は主に酸化亜鉛で吸収されることになる。
【0029】
第1又は第2の半導体装置の製造方法は、基板に照射光を照射する前又は後に、第1半導体膜の上に板状の保持材を貼り合わせる工程をさらに備えていることが好ましい。
【0030】
この場合に、保持材を第1半導体膜から分離する工程をさらに備えていることが好ましい。
【0031】
また、第2の半導体装置の製造方法は、第3の工程よりも後に、第1半導体膜の上に、第2の化合物半導体からなる第2半導体膜を形成する第4の工程をさらに備えていることが好ましい。
【0032】
さらにこの場合に、第2半導体膜は導電型が互いに異なる複数の半導体層を含むことが好ましい。
【0033】
第1又は第2の半導体装置の製造方法は、基板に照射光を照射する前又は後に、第2半導体膜の上に板状の保持材を貼り合わせる工程をさらに備えていることが好ましい。
【0034】
この場合に、保持材を第2半導体膜から分離する工程をさらに備えていることが好ましい。
【0035】
また、保持材は、ヒ化ガリウム、シリコン、リン化インジウム、リン化ガリウム、金属又は樹脂からなることが好ましい。
【0036】
第1又は第2の半導体装置の製造方法において、第1半導体膜はIII−V族窒化物半導体からなることが好ましい。
【0037】
第1又は第2の半導体装置の製造方法において、基板は、サファイア、酸化マグネシウム、酸化リチウムガリウム、酸化リチウムアルミニウム、又は酸化リチウムガリウムと酸化リチウムアルミニウムとの混晶からなることが好ましい。
【0038】
第1又は第2の半導体装置の製造方法において、照射光はパルス状に発振するレーザ光であることが好ましい。
【0039】
このようにすると、光の出力パワーを著しく増大することができるため、基板の分離が容易となる。
【0040】
また、第1又は第2の半導体装置の製造方法において、照射光は水銀ランプの輝線であることが好ましい。
【0041】
このようにすると、照射光のスポットサイズを大きくできるため、基板の分離を短時間で行なうことが可能となる。
【0042】
第1又は第2の半導体装置の製造方法において、照射光は基板の面内をスキャンするように照射することが好ましい。
【0043】
このようにすると、照射光のビームサイズに影響されることなく、大面積でも膜割れを生じさせることなく第1半導体膜を基板から分離することができる。
【0044】
本発明に係る第1の半導体装置は、複数の化合物半導体層を有する半導体膜を備え、半導体膜の1つの面の近傍領域は化合物半導体の化学量論比と異なる組成比を有している。
【0045】
第1の半導体装置によると、半導体膜の1つの面の近傍領域は化合物半導体の化学量論比と異なる組成比を有しているため、光照射により半導体膜が分解した場合に生ずるガスの発生が抑制されており、半導体膜を成長した基板との結合が緩くなるので、界面近傍でのガスの圧力による半導体膜の割れや吹き飛びが生じていない。
【0046】
本発明に係る第2の半導体装置は、化合物材料からなる下地膜と、下地膜の上に形成され、複数の化合物半導体層を有する半導体膜とを備え、下地膜の少なくとも一部は化合物材料の化学量論比と異なる組成比を有している。
【0047】
第2の半導体装置によると、下地膜の少なくとも一部はその化学量論比と異なる組成比を有しているため、光照射により半導体膜が分解した場合に生ずるガスの発生が抑制されており、半導体膜を成長した基板との結合が緩くなるので、界面近傍でのガスの圧力による半導体膜の割れや吹き飛びが生じていない。
【0048】
第2の半導体装置において、下地膜は酸化亜鉛からなることが好ましい。
【0049】
第1又は第2の半導体装置において、半導体膜は導電型が互いに異なる複数の半導体層を含むことが好ましい。
【0050】
第1又は第2の半導体装置において、半導体膜には該半導体層を保持する板状の保持材が貼り合わせられていることが好ましい。
【0051】
この場合に、保持材は、ヒ化ガリウム、シリコン、リン化インジウム、リン化ガリウム、金属又は樹脂からなることが好ましい。
【0052】
第1又は第2の半導体装置において、半導体膜はIII−V族窒化物半導体からなることが好ましい。
【0053】
第1又は第2の半導体装置は、半導体膜を形成する基板をさらに備えていることが好ましい。
【0054】
この場合に、基板は、サファイア、酸化マグネシウム、酸化リチウムガリウム、酸化リチウムアルミニウム、又は酸化リチウムガリウムと酸化リチウムアルミニウムとの混晶からなることが好ましい。
【0055】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0056】
図1(a)〜図1(c)は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法の工程順の断面構成を示している。
【0057】
まず、図1(a)に示すように、MOCVD法により、サファイアからなる基板(ウエハ)10の主面上に、厚さが5μm程度で、導電型が互いに異なる複数の窒化ガリウム(GaN)系の半導体膜11を成膜する。
【0058】
具体的には、図2に示すように、例えば、シリコン(Si)をドーパントとするn型の窒化ガリウム(GaN)からなる第1コンタクト層51と、n型の窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)からなる第1クラッド層52と、ノンドープの窒化インジウムガリウム(InGaN)からなる量子井戸層53と、マグネシウム(Mg)をドーパントとするp型の窒化アルミニウムガリウムからなる第2クラッド層54、p型の窒化ガリウムからなる第2コンタクト層55とを順次成長して、発光ダイオードとなるデバイス構造を形成する。
【0059】
次に、図1(b)に示すように、例えば、波長が355nmのパルス状に発振するYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)レーザの第3高調波光を基板10における半導体膜11の反対側の面からその面内をスキャンするように照射する。このレーザ光は基板10では吸収されず、半導体膜11の基板10との界面の近傍領域で吸収される。このとき、レーザ光のパワー密度を約280mJ/cm に設定することにより、第1コンタクト層51を構成する窒化ガリウム(GaN)におけるガリウムの組成がその化学量論比と比べて大きい、いわゆるガリウムリッチな状態に変質した変質層11aが界面近傍に形成される。
【0060】
ここで、YAGレーザにおけるパワー密度は250mJ/cm 〜350mJ/cm に設定することが好ましい。このようにすると、第1コンタクト層51には、それを構成する窒化ガリウムの熱分解による窒素ガスの発生が抑制されるため、変質層11aを確実に形成することができ、半導体膜11に生じる膜破れや吹き飛びを防止することができる。
【0061】
ガリウムリッチな変質層11aは、結晶構造が化学量論比からずれない窒化ガリウムと異なり、基板10との結晶結合が緩くなっているため、図1(c)に示すように、100℃以上に加熱するか又は温度サイクルを与えることにより、基板10を半導体膜11から容易に分離することができる。
【0062】
また、基板10を分離する際には、基板10が分離された半導体膜11の扱いを容易にするために、該半導体膜11の上面に、例えばレジスト若しくは粘着シート等からなる保持材、又はシリコン(Si)からなる保持基板を貼り付けると良い。保持基板が導電性を持つ場合には、後工程で電極を形成する際にも、該保持基板を除去する必要はない。
【0063】
また、保持材又は保持基板の貼り合わせは、照射工程の後でもよい。
【0064】
また、保持基板はシリコンに限られず、ヒ化ガリウム(GaAs)、リン化インジウム(InP)、リン化ガリウム(GaP)、又は銅(Cu)を用いてもよい。
【0065】
変質層11aは、例えばX線光電子分光分析(X−ray Photoelectron Spectroscopy:XPS)法を用いると、その組成を解析することができる。すなわち、基板10を半導体膜11から分離した後、変質層11aが露出した状態でその表面を解析し、ガリウムのエネルギー準位(3d)及び窒素のエネルギー準位(1s)の信号強度の比の値を算出することにより、ガリウムと窒素との組成比を検証することができる。
【0066】
なお、照射工程において、レーザ光をパルス状に発振するため、レーザ光の出力パワーを著しく増大することができるので、変質層11aを確実に形成することができる。また、レーザ光を基板10に対してその面内でスキャンしながら照射するため、基板10の径が比較的に大きい場合であっても、レーザ光のスポットサイズに影響されることがない。
【0067】
次に、図示はしていないが、半導体膜11を構成する第2コンタクト層55の上に、蒸着法により、例えばニッケル(Ni)と金(Au)との積層体からなるp側電極を形成し、変質層11a(第1コンタクト層51)における第2コンタクト層55の反対側の面上に、例えばチタン(Ti)とアルミニウム(Al)との積層体からなるn側電極を形成する。ここで、ガリウムリッチな変質層11aは、通常の窒化ガリウムと比べて低抵抗であるため、コンタクト抵抗が小さいオーミック電極を実現できるので、デバイスの直列抵抗を低減できる。
【0068】
以上説明したように、第1の実施形態は、半導体膜11から基板10を分離するためのレーザ光の照射工程において、YAGレーザの第3高調波光を用いる場合に、そのパワー密度を250mJ/cm 〜350mJ/cm 程度に設定することにより、半導体膜11における基板10との界面近傍で窒化ガリウムを熱分解させることなく、ガリウムリッチ(=窒素プア)な組成を持つ変質層11aを形成する。
【0069】
従って、第1の実施形態によると、レーザ光の照射により窒化ガリウムが熱分解して発生する窒素ガスを抑制できるため、窒素ガスの圧力に起因する半導体膜11の膜割れや吹き飛びを防止することができる。その結果、半導体膜11を膜割れや吹き飛びを生じることなく基板10から分離することができる。
【0070】
なお、半導体膜11の構成は、図2に示したデバイス構造に限られず、照射光を吸収する半導体層が膜中に設けられていれば、例えば窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)又は窒化インジウムガリウム(InGaN)等の、いかなる組成の窒化物化合物半導体で構成されていてもよい。
【0071】
(第1実施形態の一変形例)
本発明の第1の実施形態の一変形例について図面を参照しながら説明する。
【0072】
図3(a)〜図3(c)は本発明の第1の実施形態の一変形例に係る半導体装置の製造方法の工程順の断面構成を示している。図3において、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付す。
【0073】
まず、図3(a)に示すように、MOCVD法により、サファイアからなる基板10の主面上に、デバイス構造を含む半導体膜11を形成する。
【0074】
次に、図3(b)に示すように、パルス状に発振するYAGレーザの第3高調波光を基板10における半導体膜11の反対側の面から照射する。ここでも、パワー密度が約280mJ/cm のレーザ光を基板10の面内をスキャンするように照射するが、レーザスポットの周縁部は、窒化ガリウムが変質するパワー密度のしきい値である250mJ/cm を下回る。従って、レーザ光で基板10をスキャンする際に、半導体膜11には、レーザスポットのパワー密度がしきい値を下回る周縁部分のみが照射される領域が生じる場合があり、その領域では主に窒化ガリウムが熱分解されてなる金属ガリウム(Ga)を含む分解層11bが、ガリウムリッチな窒化ガリウムからなる変質層11aの間に縞状に形成される。
【0075】
次に、図3(c)に示すように、100℃以上の加熱及び温度サイクルの付与と、例えば塩酸(HCl)によるウエットエッチングとを併用することにより、基板10を半導体膜11から分離する。なお、第1の実施形態と同様に、基板10を分離する前又は後に、半導体膜11の上面に保持材又は保持基板を貼り付けてもよい。
【0076】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0077】
図4(a)〜図4(d)は本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法の工程順の断面構成を示している。図4において、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付している。
【0078】
まず、図4(a)に示すように、例えばMOCVD法により、サファイアからなる基板10の主面上に、厚さが約3μm〜5μmのn型の窒化ガリウムからなるバッファ層20を形成する。
【0079】
次に、図4(b)に示すように、パワー密度が約280mJ/cm でパルス状に発振するYAGレーザの第3高調波光を基板10におけるバッファ層20の反対側の面からその面内をスキャンするように照射する。これにより、バッファ層20の基板10との界面の近傍にガリウムリッチな窒化ガリウムからなる変質層20aが形成される。
【0080】
次に、図4(c)に示すように、基板10との界面に変質層20aを介在させた状態で、再度MOCVD法により、バッファ層20の上に、例えば図2に示す発光ダイオード構造を含む半導体膜11を結晶成長により形成する。
【0081】
バッファ層20は変質層20aを介しており、基板10と緩く結合した状態にあるため、この上に結晶成長する半導体膜11は、サファイアと窒化ガリウムとの熱膨張係数の差によるストレスを受けにくい上に、格子不整合の影響をも受けにくくなる。その結果、半導体膜11の結晶性が改善されるので、発光ダイオード素子高性能化を図ることができる。なお、ここでも、変質層20aには部分的に金属ガリウムを含む分解層を含んでいてもよい。
【0082】
次に、図4(d)に示すように、100℃以上の加熱及び温度サイクルの付与と、例えば塩酸(HCl)によるウエットエッチングとを併用することにより、基板10を半導体膜11及びバッファ層20から分離する。なお、第1の実施形態と同様に、基板10を分離する前又は後に、半導体膜11の上面に保持材又は保持基板を貼り付けてもよい。
【0083】
以上説明したように、第2の実施形態によると、第1の実施形態と同様に、レーザ光の照射により窒化ガリウムが熱分解されて発生する窒素ガスが抑制されるため、窒素ガスの圧力に起因するバッファ層20及び半導体膜11の膜割れや吹き飛びを防止することができるので、バッファ層20及び半導体膜11を膜割れや吹き飛びを生じることなく基板10から分離することができる。
【0084】
その上、第2の実施形態の特徴として、半導体膜11を、基板10と緩く結合した変質層20aを介在させた状態のバッファ層20の上に再成長するため、サファイアと窒化ガリウムとの熱膨張係数の差によるストレスが抑制されると共に、格子不整合の影響をも受けにくくなるので、半導体膜11の結晶性が良好となる。
【0085】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0086】
図5(a)〜図5(c)は本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法の工程順の断面構成を示している。図5において、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付している。
【0087】
まず、図5(a)に示すように、例えばパルスレーザデポジション(PLD)法により、サファイアからなる基板10の主面上に、厚さが約100nmの酸化亜鉛(ZnO)からなる下地膜30Aを形成する。続いて、例えばMOCVD法により、下地膜30Aの上に、例えば図2に示すデバイス構造を含む半導体膜11を形成する。
【0088】
次に、図5(b)に示すように、パワー密度が約250mJ/cm で波長が355nmのパルス状に発振するYAGレーザの第3高調波光を基板10における下地膜30Aの反対側の面からその面内をスキャンするように照射する。酸化亜鉛(ZnO)の禁制帯幅は約3.27eV(吸収端波長約379nm)であり、窒化ガリウム(GaN)の禁制帯幅の3.39eV(吸収端波長約366nm)よりも小さいため、照射されたレーザ光は、その大部分が下地膜30Aに吸収されて、該下地膜30Aの少なくとも一部は亜鉛リッチな酸化亜鉛からなる変質下地膜30Bに変質する。
【0089】
次に、図5(c)に示すように、例えば、例えば王水(濃塩酸と濃硝酸とを約3:1の体積比で混合した酸)等の酸性溶液によって変質下地膜30Bを除去することにより、基板10を半導体膜11から分離する。これにより、後工程において、半導体膜11に対向電極を形成することができる。
【0090】
ここでも、第1の実施形態と同様に、基板10を分離する前又は後に、半導体膜11の上面に保持材又は保持基板を貼り付けてもよい。
【0091】
以上説明したように、第3の実施形態によると、レーザ光の照射により、窒化ガリウムよりも変質しやすい酸化亜鉛を半導体膜11の下地膜30Aに用いるため、半導体膜11の基板10との界面近傍で、窒化ガリウムが熱分解することによる窒素ガスが発生せず、また、酸化亜鉛の分解による酸素ガスの発生も抑制されるので、ガスの圧力に起因する半導体膜11の膜割れや吹き飛びが生じにくい。その結果、膜割れや吹き飛びが生じることなく半導体膜11を基板10から分離することができる。
【0092】
また、半導体膜11の下部に、窒化ガリウム(GaN)に代えて、その吸収端が照射光の波長よりも短く、YAGレーザの第3高調波光を吸収しない窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)層を形成した場合であっても、第3高調波光を吸収する酸化亜鉛からなる下地膜30Aを設けているため、半導体膜11を基板10から確実に分離することができる。
【0093】
さらには、第2の実施形態のように、基板10とバッファ層との間に変質下地膜30Bを形成した後、デバイス構造を含む半導体膜11を形成してもよい。このようにすると、半導体膜11の結晶性を向上することができる。その上、基板10とバッファ層との間に酸化亜鉛からなる変質下地膜30Bを設けるため、バッファ層20を吸収端が照射光であるYAGレーザ光の波長よりも短い窒化アルミニウムガリウムで形成することも可能となる。
【0094】
なお、第1〜第3の各実施形態において、サファイアからなる基板10の主面の面方位は、特に限定されない。例えば(0001)面の典型的な面や、該(0001)面からわずかにオフセットした、いわゆるオフアングルを持つ主面でもよい。
【0095】
また、基板10は、サファイアに限られず、酸化マグネシウム(MgO)、酸化リチウムガリウム(LiGaO )、酸化リチウムアルミニウム(LiAlO )、又はこれらの混晶(LiGaAl1−u (但し、uは0<u<1である。))を用いてもよい。
【0096】
また、半導体膜11及びバッファ層20の結晶成長方法はMOCVD法に限られず、例えば、電子ビームエピタキシ(MBE)法又はハイドライド気相成長(HVPE)法を用いてもよい。
【0097】
また、半導体膜11に含まれるデバイス構造は、発光ダイオードに限られず、レーザ構造であってもよい。さらには、pn接合を含まないトランジスタのような電子デバイスであってもよい。
【0098】
また、YAGレーザの第3高調波光に代えて、波長が248nmのフッ化クリプトン(KrF)によるエキシマレーザ光を用いても良く、また、波長が365nmの水銀ランプの輝線を用いてもよい。光源に水銀ランプの輝線を用いると、出力光のパワーではレーザ光に劣るものの、照射光のスポットサイズを大きくできるため、照射工程を短縮することができる。
【0099】
【発明の効果】
本発明に係る第1の半導体装置及びその製造方法によると、第1半導体膜を基板から分離する際に、第1半導体膜の熱分解によるガスの発生が抑制されるため、第1半導体膜に膜割れや吹き飛びが生じることがなくなるので、第1半導体膜を基板から分離することができる。
【0100】
本発明に係る第2の半導体装置及びその製造方法によると、下地膜の組成が化学量論比からずれた状態となって、第1半導体膜の熱分解によるガスの発生が抑制されるため、第1半導体膜は膜割れを生じることなく基板から分離することができる。その上、第1半導体膜が照射光を吸収しない組成であっても、第1半導体膜から基板を分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は本発明の第1の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置のデバイス構造を含む半導体膜を示す構成断面図である。
【図3】(a)〜(c)は本発明の第1の実施形態の一変形例に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図4】(a)〜(d)は本発明の第2の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図5】(a)〜(c)は本発明の第3の実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程順の構成断面図である。
【図6】従来の半導体装置の製造方法におけるサファイア基板の裏面からレーザ光を照射した後の窒化ガリウムからなる半導体薄膜の表面写真である。
【符号の説明】
10   基板
11   半導体膜(第1半導体膜/第2半導体膜)
11a  変質層
11b  分解層
20   バッファ層(第1半導体膜)
20a  変質層
30A  下地膜
30B  変質下地膜
51   第1コンタクト層
52   第1クラッド層
53   量子井戸層
54   第2クラッド層
55   第2コンタクト層

Claims (28)

  1. 基板の上に、第1の化合物半導体からなる第1半導体膜を形成する第1の工程と、
    前記基板における前記第1半導体膜の反対側の面から、前記基板で吸収されずに前記第1半導体膜で吸収される波長を有する照射光を照射して、前記第1半導体膜から前記基板を分離する第2の工程とを備え、
    前記第1半導体膜の一部は、前記第1の化合物半導体の化学量論比と異なる組成比を有していることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記第1の工程は、前記第1半導体膜を導電型が互いに異なる複数の半導体層により形成する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記第2の工程よりも後に、
    前記第1半導体膜の上に、第2の化合物半導体からなる第2半導体膜を形成する第3の工程をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第2半導体膜は、導電型が互いに異なる複数の半導体層を含むことを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 基板の上に化合物材料からなる下地膜を形成する第1の工程と、
    前記下地膜の上に、第1の化合物半導体からなる第1半導体膜を形成する第2の工程と、
    前記基板における前記下地膜の反対側の面から、前記基板で吸収されずに前記下地膜で吸収される波長を有する照射光を照射して、前記下地膜から前記基板を分離する第3の工程とを備え、
    前記下地膜の少なくとも一部は、前記化合物材料の化学量論比と異なる組成比を有していることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 前記第2の工程は、前記第1半導体膜を導電型が互いに異なる複数の半導体層により形成する工程を含むことを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記下地膜は、酸化亜鉛からなることを特徴とする請求項5〜8のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記基板に照射光を照射する前又は後に、
    前記第1半導体膜の上に、板状の保持材を貼り合わせる工程をさらに備えていることを特徴とする請求項1、2、5、6のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記保持材を前記第1半導体膜から分離する工程をさらに備えていることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記第3の工程よりも後に、
    前記第1半導体膜の上に、第2の化合物半導体からなる第2半導体膜を形成する第4の工程をさらに備えていることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記第2半導体膜は、導電型が互いに異なる複数の半導体層を含むことを特徴とする請求項10に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記基板に照射光を照射する前又は後に、
    前記第2半導体膜の上に板状の保持材を貼り合わせる工程をさらに備えていることを特徴とする請求項3、4、10、11のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記保持材を前記第2半導体膜から分離する工程をさらに備えていることを特徴とする請求項12に記載の半導体装置の製造方法。
  14. 前記保持材は、ヒ化ガリウム、シリコン、リン化インジウム、リン化ガリウム、金属又は樹脂からなることを特徴とする請求項8又は12に記載の半導体装置の製造方法。
  15. 前記第1半導体膜は、III−V族窒化物半導体からなることを特徴とする請求項1〜14のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  16. 前記基板は、サファイア、酸化マグネシウム、酸化リチウムガリウム、酸化リチウムアルミニウム、又は酸化リチウムガリウムと酸化リチウムアルミニウムとの混晶からなることを特徴とする請求項1〜15のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  17. 前記照射光は、パルス状に発振するレーザ光であることを特徴とする請求項1〜16のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  18. 前記照射光は、水銀ランプの輝線であることを特徴とする請求項1〜16のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  19. 前記照射光は、前記基板の面内をスキャンするように照射することを特徴とする請求項1〜18のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  20. 複数の化合物半導体層を有する半導体膜を備え、
    前記半導体膜の1つの面の近傍領域は、前記化合物半導体の化学量論比と異なる組成比を有していることを特徴とする半導体装置。
  21. 化合物材料からなる下地膜と、
    前記下地膜の上に形成され、複数の化合物半導体層を有する半導体膜とを備え、
    前記下地膜の少なくとも一部は、前記化合物材料の化学量論比と異なる組成比を有していることを特徴とする半導体装置。
  22. 前記下地膜は、酸化亜鉛からなることを特徴とする請求項21に記載の半導体装置。
  23. 前記半導体膜は、導電型が互いに異なる複数の半導体層を含むことを特徴とする請求項20又は21に記載の半導体装置。
  24. 前記半導体膜には、該半導体層を保持する板状の保持材が貼り合わせられていることを特徴とする請求項20〜23のうちのいずれか1項に記載の半導体装置。
  25. 前記保持材は、ヒ化ガリウム、シリコン、リン化インジウム、リン化ガリウム、金属又は樹脂からなることを特徴とする請求項24に記載の半導体装置。
  26. 前記半導体膜は、III−V族窒化物半導体からなることを特徴とする請求項20〜23のうちのいずれか1項に記載の半導体装置。
  27. 前記半導体膜を形成する基板をさらに備えていることを特徴とする請求項20〜26のうちのいずれか1項に記載の半導体装置。
  28. 前記基板は、サファイア、酸化マグネシウム、酸化リチウムガリウム、酸化リチウムアルミニウム、又は酸化リチウムガリウムと酸化リチウムアルミニウムとの混晶からなることを特徴とする請求項27に記載の半導体装置。
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