JP2004071088A - トラッキングエラー検出装置、トラッキングエラー検出方法 - Google Patents

トラッキングエラー検出装置、トラッキングエラー検出方法 Download PDF

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藤田 五郎
Kimihiro Saito
斉藤 公博
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Abstract

【課題】トラッキングサーボ安定性の向上。
【解決手段】蛇行案内溝を有するディスクからの反射光情報から、蛇行案内溝による振幅成分を検出して、対物レンズに対するディスク状記録媒体の傾きによりトラッキング誤差成分に含まれるチルトオフセット成分(L)を検出する。そしてプッシュプル方式に基づくトラッキング誤差成分(WPP’)から、チルトオフセット成分を減算し、その減算結果WPP(=WPP’−L)をトラッキングエラー信号として出力する。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蛇行された案内溝(ウォブリンググルーブ)を有するディスク状記録媒体に対する記録再生装置に適用できるトラッキングエラー検出装置、トラッキングエラー検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光学装置、例えば光磁気ディスク装置に用いられる光磁気ディスク等のプリグルーブには、アドレス情報であるウォブル信号が記録されているものがある。即ち図7に示すように、ディスク状のトラックとしてグルーブ(案内溝)が形成されるが、そのグルーブがアドレス情報等によって変調された波形により蛇行(ウォブリング)されている。
ディスクに対する記録又は再生時には、このような蛇行案内溝(ウォブリンググルーブ)によって記録されている情報をデコードすることで、アドレスその他の情報を得ることができる。
【0003】
この種のディスクに記録されている情報を再生したり、あるいは光磁気ディスクに対して情報を記録するために用いられる光ピックアップでは、次のようなトラッキングサーボが行われる。すなわち、光源からの光ビームが光磁気ディスクの表面に照射されて、この光磁気ディスクからの光ビームが受光部で受光されるが、この受光部は分割センサ部で構成されていて、各分割センサ部の光量差に基づいて、いわゆるプッシュプル方式のトラッキングエラー信号を検出し、このトラッキングエラー信号に基いてトラッキングサーボが行われる。
【0004】
ここで既に知られているように、プッシュプル法(PP法)により得られるトラッキングエラー信号は、実際には、光ピックアップに使用される対物レンズの位置(レンズシフト)によってDCオフセットが加わってしまう。そこで、このDCオフセット成分をキャンセルしたトラッキングエラー信号を得ることが必要となる。なお、レンズシフトに起因するオフセットを、後述するディスクチルトに起因するオフセットと区別するため「位置オフセット」と呼ぶこととする。
【0005】
光磁気ディスクのデータトラックにウォブルが形成されている場合には、受光部の各分割センサ部の出力信号にはウォブル周波数成分が含まれていて、そのウォブル周波数成分の振幅が光学ピックアップの対物レンズの位置によって変化する。このことを利用して、対物レンズの位置を検出して、トラッキングエラー信号に生じる位置オフセットをキャンセルする方式が提案されている。このトラッキングエラー信号に生じる位置オフセット成分をキャンセルする方式は、いわゆるウォブルプッシュプル法(WPP法)と呼ばれる。
【0006】
光磁気ディスクとして、例えばミニディスクに対する記録再生装置のトラッキングエラー信号の生成方式を例に挙げて説明する。
図8は記録再生装置に搭載される光ピックアップの光学系の構成例を示している。
図8(a)に示す光ピックアップは、レーザカプラ23を用いたものである。
レーザカプラ23には、レーザダイオード24、マイクロプリズム28、フォトディテクタPD1,PD2等が設けられる。
レーザダイオード24から出力されたレーザ光は、マイクロプリズム28の端面におけるハーフミラーで反射される。そして平板ミラー25、カップリングレンズ26,プリズムミラー27と進んだ後、対物レンズ22によってディスク21の情報記録面に対して集光される。
対物レンズ22は図示していない二軸機構によって保持され、フォーカス方向及びトラッキング方向に移動可能とされる。
【0007】
ディスク21からの反射光は、対物レンズ22,プリズムミラー27、カップリングレンズ26、平板ミラー25と進んでマイクロプリズム28に入射され、マイクロプリズム28内を通りフォトディテクタPD1に入射するとともに、マイクロプリズム28内を反射してフォトディテクタPD2に入射する。
【0008】
図8(b)は、図8(a)の光学系を展開し、且つ簡略化して、ディスク21からの反射光の進行を示したものである。
ディスク21からの反射光は、対物レンズ22で集光されて、ディスク21上の集光点と共役な点の前後に配置されるフォトディテクタPD1,PD2に入射する。
【0009】
二つのフォトディテクタPD1及びPD2は、例えば図9(a)(b)に示すように、その検出面が4分割されている。フォトディテクタPD1の各検出面をA1、B1、C1、D1とする。またフォトディテクタPD2の各検出面をA2、B2、C2、D2とする。
これらの各検出面では受光光量に応じた電気信号を反射光情報(光量検出信号)として出力する。このフォトディテクタPD1、PD2によって得られる反射光情報(光量検出信号)から、再生信号、トラッキングエラー信号、フォーカスエラー信号等が生成されるものとなる。
【0010】
今、各検出面A1、B1、C1、D1、A2、B2、C2、D2によって得られる光量検出信号を、そのまま信号A1、B1、C1、D1、A2、B2、C2、D2として表すとすると、フォーカスエラー信号FEは例えば次のように算出される。
FE={(A1+D1)−(B1+C1)}−{(A2+D2)−(B2+C2)}
またプッシュプル信号PPは、例えば、
PP={(A1+B1)−(C1+D1)}−{(A2+B2)−(C2+D2)}
【0011】
更に、プッシュプル信号からDCオフセット成分をキャンセルした上記WPP方式のトラッキングエラー信号WPPは、
Figure 2004071088
となる。
なお、Σ(A〜D)=A1+B1+C1+D1+A2+B2+C2+D2、つまり全光量である。また(A1+D2)−(D1+A2)は、フォトディテクタPD1、PD2で得られるプッシュプル信号である。従って上記右辺第1項の{(A1+D2)−(D1+A2)}/Σ(A〜D)は、全光量でノーマライズされたプッシュプル信号となる。
また、w(A1+D2)はA1+D2におけるウォブル振幅成分、w(D1+A2)はD1+A2におけるウォブル振幅成分、w{(A1+D2)−(D1+A2)}は(A1+D2)−(D1+A2)におけるウォブル振幅成分、kは係数である。
従って、上記右辺第2項のk{w(A1+D2)−w(D1+A2)}/{w{(A1+D2)−(D1+A2)}}は、ウォブル成分振幅から検出された対物レンズ位置をプッシュプル信号に発生する位置オフセット値に換算したものとなる。
これにより、上記演算によるWPP方式のトラッキングエラー信号として、位置オフセット成分がキャンセルされたプッシュプル信号としてのトラッキングエラー信号が得られる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、対物レンズ位置の移動は、例えばディスクの偏心によって発生するが、上記WPP法によれば、このような対物レンズ位置によるトラッキングエラー信号に含まれてしまう位置オフセット成分はキャンセルされる。
ところが、WPP方式のトラッキングエラー信号に含まれるオフセット成分としては、対物レンズに対するディスクの傾き(チルト状態)によるオフセット成分もある(説明上、チルトオフセットと呼ぶ)。
【0013】
図5に、チルト状態及び対物レンズ位置による影響を示す。
図5(c)はレンズ移動による反射光光路の変化を実線及び点線で示し、この実線及び点線に応じたフォトディテクタPD1での受光状態を図5(d)に示している。
また図5(a)はディスクチルトによる反射光光路の変化を実線及び点線で示し、この実線及び点線に応じたフォトディテクタPD1での受光状態を図5(b)に示している。
【0014】
図5(c)(d)のように、対物レンズ22の位置によってフォトディテクタPD1上でずれた受光状態となることでプッシュプル信号に発生する位置オフセットについては、上述のようにWPP方式によってキャンセルすることができる。
一方、図5(a)に示すように、対物レンズ22に対してディスク21が傾くと、ディスク21からの反射光の一部が対物レンズ22を介して戻らない。この、いわゆるケラレによりフォトディテクタPD1上で、図5(b)のように受光のロス部分が生じ、0次光と1次光の干渉部分の面積が左右で異なる。これにより、WPP或いはグルーブの蛇行成分のゲインがアンバランスになってしまう。
即ちWPP方式のトラッキングエラー信号には、このようなディスク21の傾きによるチルトオフセット成分が生じるものとなり、この結果トラッキングエラー信号に基づくトラッキングサーボ動作が不安定、或いはデトラック状態となり、正しいデータの記録再生ができなくなるという問題がある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記のような問題に鑑みて、例えばWPP方式用いるトラッキングエラー検出動作において、サーボ安定性を向上させることを目的とする。
【0016】
本発明のトラッキングエラー検出装置は、蛇行案内溝が形成されたディスク状記録媒体からの反射光情報から、プッシュプル方式に基づくトラッキング誤差成分を得るプッシュプル誤差成分生成手段と、上記反射光情報から上記蛇行案内溝による振幅成分を検出して、上記対物レンズに対する上記ディスク状記録媒体の傾きにより上記トラッキング誤差成分に含まれるチルトオフセット成分を得るチルトオフセット成分検出手段と、上記プッシュプル誤差成分生成手段で得られたトラッキング誤差成分から、上記チルトオフセット成分検出手段で得られたチルトオフセット成分を減算して、トラッキングエラー信号として出力する減算手段とを備えようにする。
この場合、上記プッシュプル誤差成分生成手段は、上記蛇行案内溝が形成されたディスク状記録媒体からの反射光情報として、上記案内溝を挟む2方向からの反射光情報に基づくプッシュプル信号を検出すると共に、上記蛇行案内溝による振幅成分から、対物レンズの位置によって上記プッシュプル信号に含まれる位置オフセット成分を得、上記プッシュプル信号から上記位置オフセット成分を減算することで、位置オフセット成分がキャンセルされたプッシュプル信号として、上記プッシュプル方式に基づくトラッキング誤差成分を出力する。
【0017】
本発明のトラッキングエラー検出方法は、蛇行案内溝が形成されたディスク状記録媒体からの反射光情報から、プッシュプル方式に基づくトラッキング誤差成分を生成し、上記反射光情報から上記蛇行案内溝による振幅成分を検出して、上記対物レンズに対する上記ディスク状記録媒体の傾きにより上記トラッキング誤差成分に含まれるチルトオフセット成分を検出し、上記プッシュプル方式に基づくトラッキング誤差成分から、上記チルトオフセット成分を減算し、その減算結果をトラッキングエラー信号として出力する。
この場合、上記プッシュプル方式に基づくトラッキング誤差成分は、上記蛇行案内溝が形成されたディスク状記録媒体からの反射光情報として、上記案内溝を挟む2方向からの反射光情報に基づくプッシュプル信号を検出すると共に、上記蛇行案内溝による振幅成分から、対物レンズの位置によって上記プッシュプル信号に含まれる位置オフセット成分を得、上記プッシュプル信号から上記位置オフセット成分を減算することで得られた、位置オフセット成分がキャンセルされたプッシュプル信号であるとする。
【0018】
上記反射光情報から検出できる上記蛇行案内溝による振幅成分としては、ディスク状記録媒体と対物レンズの傾き状態によってチルトオフセット成分が含まれるが、このチルトオフセット成分を検出し、プッシュプル方式に基づくトラッキング誤差成分から減算することで、より高精度のサーボ制御を行うWPP方式のトラッキングエラー信号検出が可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態のトラッキングエラー検出装置、トラッキングエラー検出方法について説明する。
このトラッキングエラー検出装置は、例えばミニディスク記録再生装置など、ディスク上に蛇行案内溝(ウォブリンググルーブ)が形成されたディスクに対応する記録装置、再生装置に搭載できるものである。
【0020】
図1〜図4により実施の形態のトラッキングエラー検出装置の構成及び動作を説明する。
なお、トラッキングエラー検出装置に反射光情報を供給するピックアップについては、上記図8、図9のとおりとする。フォトディテクタPD1、PD2としては、図9のように4分割のものを例に挙げ、4分割のフォトディテクタPD1、PD2の各検出面から得られる受光光量信号A1、B1、C1、D1、A2、B2、C2、D2からトラッキングエラー信号TEを生成する構成を述べるが、3分割、或いは5分割以上のフォトディテクタを用いることもできる。
【0021】
図1にトラッキングサーボ、フォーカスサーボのためのサーボ系の構成を概略的に示す。
トラッキングエラー信号、フォーカスサーボ信号の生成のために、フォトディテクタPD1、PD2で得られる反射光情報としての受光光量信号A1、B1、C1、D1、A2、B2、C2、D2が利用される。
【0022】
フォーカスエラー生成部3では、受光光量信号について
FE={(A1+D1)−(B1+C1)}−{(A2+D2)−(B2+C2)}
の演算を行ってフォーカスエラー信号FEを生成し、サーボ回路5に供給する。
サーボ回路5においてはフォーカスエラー信号FEに対して位相補償等の処理を行ってフォーカスドライブ信号FDを生成し、サーボアクチュエータを駆動制御する。即ち図8(a)のピックアップにおいて対物レンズ22を支持する二軸機構のフォーカスコイルに、フォーカスドライブ信号FDに基づいて電流が流され、対物レンズ22がディスクに接離する方向に駆動され、ディスク記録層に対して合焦状態を保つように制御される。
【0023】
トラッキングエラー信号TEの生成のためには、WPPトラッキングエラー生成部1、PPトラッキングエラー生成部2、セレクタ4が設けられる。
WPPトラッキングエラー生成部1は、受光光量信号A1、B1、C1、D1、A2、B2、C2、D2を用いて、WPP方式のトラッキングエラー信号WPPを生成する。詳しくは図2,図3で説明するが、WPPトラッキングエラー生成部1では、ウォブル振幅成分を検出して、位置オフセット及びチルトオフセットをキャンセルしたトラッキングエラー信号WPPを生成する。
【0024】
一方、PPトラッキングエラー生成部2は、受光光量信号A1、B1、C1、D1、A2、B2、C2、D2を用いてPP方式でトラッキングエラー信号PPを生成する。即ち、
PP={(A1+B1)−(C1+D1)}−{(A2+B2)−(C2+D2)}
の演算を行ってPP方式のトラッキングエラー信号PPを生成する。
【0025】
セレクタ4の端子Tppには、PPトラッキングエラー生成部2からのトラッキングエラー信号PPが供給される。また端子TwppにはWPPトラッキングエラー生成部1からのトラッキングエラー信号WPPが供給される。
セレクタ4は、トラッキングエラー信号WPP、又はPPを選択的にトラッキングエラー信号TEとして出力する。
【0026】
セレクタ4から出力されたWPP方式又はPP方式のトラッキングエラー信号TEは、サーボ回路5に供給され、トラッキングサーボ制御が行われる。即ち、サーボ回路5においてはトラッキングエラー信号TEに対して位相補償等の処理を行ってトラッキングドライブ信号TDを生成し、サーボアクチュエータを駆動制御する。即ちピックアップにおいて対物レンズ22を支持する二軸機構のトラッキングコイルに、トラッキングドライブ信号TDに基づいて電流が流され、対物レンズ22がトラックに追従して行くようにされる。
【0027】
この図1に示したトラッキングサーボ系の構成は、プッシュプル信号PPをトラッキングエラー信号TEとするPP方式と、図2,図3で述べるWPP方式をセレクタ4によって切り換えてサーボ制御を実行するものである。
これは、WPP方式はトラッキングオン状態でないと、ウォブル振幅成分が正確に抽出されず、従ってトラッキングエラー信号WPPが適切なエラー信号とならないためである。このため、例えばトラッキングオンとなるまではPP方式でトラッキング制御を行うようにし、トラッキングオンされた後は、WPP方式に切り換えて高精度なトラッキングサーボが行われるようにしているものである。従ってセレクタ4は、図示しないコントローラによって、トラッキング状態によって端子Tpp、端子Twppが切換制御される。
【0028】
本例では、WPPトラッキングエラー生成部1において、位置オフセット及びチルトオフセットをキャンセルしたトラッキングエラー信号WPPを得ることに特徴を有する。
WPPトラッキングエラー生成部1の構成は図2のようになり、即ちWPP’生成回路11、チルトエラー生成回路12、及び減算器48を有する。
【0029】
WPP’生成回路11は、プッシュプル信号から対物レンズの位置移動による位置オフセットをキャンセルしたトラッキングエラー信号成分WPP’を生成する。このトラッキングエラー信号成分WPP’とは、従来のWPP方式におけるトラッキングエラー信号に相当するものである。即ち信号WPP’は、
Figure 2004071088
とされる。
上述したように、Σ(A〜D)=A1+B1+C1+D1+A2+B2+C2+D2、つまり全光量であり、また(A1+D2)−(D1+A2)は、フォトディテクタPD1、PD2で得られるプッシュプル信号であるため、上記右辺第1項の{(A1+D2)−(D1+A2)}/Σ(A〜D)は、全光量でノーマライズされたプッシュプル信号となる。
また、w(A1+D2)はA1+D2におけるウォブル振幅成分、w(D1+A2)はD1+A2におけるウォブル振幅成分、w{(A1+D2)−(D1+A2)}は(A1+D2)−(D1+A2)におけるウォブル振幅成分、kは係数であり、上記右辺第2項のk{w(A1+D2)−w(D1+A2)}/{w{(A1+D2)−(D1+A2)}}は、ウォブル成分振幅から検出された対物レンズ位置をプッシュプル信号に発生する位置オフセット値に換算したものとなる。
これにより、上記演算による信号WPP’は、位置オフセット成分がキャンセルされたプッシュプル信号としてのトラッキングエラー信号成分となる。
【0030】
チルトエラー生成回路12ではチルトエラー信号Lを生成する。
図5で説明したように、ディスクチルトによっては、WPP方式のトラッキングエラー信号、つまり本例の場合、WPP’生成回路12で生成される信号WPP’にはチルトオフセット成分が生じる。
そこで本例では、当該チルトオフセット成分に相当するチルトエラー信号Lを生成し、これを減算器48で信号WPP’から減算することにより、チルトオフセット成分をもキャンセルしたトラッキングエラー信号WPPを得るものである。
【0031】
チルトエラー信号Lは、
L=m[{w(A1+B1)−w(A2+B2)}−{w(C1+D1)−w(C2+D2)}]
として算出する。
w(A1+B1)はA1+B1におけるウォブル振幅成分、w(A2+B2)はA2+B2におけるウォブル振幅成分、w(C1+D1)はC1+D1におけるウォブル振幅成分、w(C2+D2)はC2+D2におけるウォブル振幅成分、mはWPP’信号との演算のためにチルトエラー信号Lに重み付けを与える係数である。
ここで、図5に示したフォトディテクタPD1によるw(A1+B1)、w(C1+D1)について考える。
図5(d)のようなレンズ移動による場合は、w(A1+B1)、w(C1+D1)が対物レンズ22の視野内であれば、w(A1+B1)−w(C1+D1)は一定である。
ところが図5(b)のディスクチルトによる場合、w(A1+B1)とw(C1+D1)の差は、そのチルト量と方向に比例した値となる。
【0032】
従って、w(A1+B1)とw(C1+D1)の差、或いは比を検出すれば、それは信号WPP’に含まれるチルトオフセット成分とすることができる。
つまりw(A1+B1)−w(C1+D1)としてチルトエラー信号を得ることができる。これを、2つのフォトディテクタPD1、PD2での受光光量信号を用いて考えれば、上記の{w(A1+B1)−w(A2+B2)}−{w(C1+D1)−w(C2+D2)}がチルトエラー信号Lとなるものである。
【0033】
従って、図2の構成のWPPトラッキングエラー生成部1から出力されるトラッキングエラー信号WPPは、
Figure 2004071088
となる。
【0034】
図3に、図2に示した構成のWPPトラッキングエラー生成部1の詳細なブロック図を示す。
【0035】
WPP’生成回路11は、加算器31,32,33、振幅検出器38,39,40、減算器45,46,47、係数乗算器52、割算器53,54から成る。
このWPP’生成回路11においては、加算器31でA1+D2の演算が行われ、また加算器32でD1+A2の演算が行われる。
加算器31の出力A1+D2は振幅検出器38及び減算器46に供給され、加算器32の出力D1+A2は振幅検出器39及び減算器46に供給される。
【0036】
各振幅検出器38〜44は、図4のように構成される。
即ち各振幅検出器38〜44は、バンドパスフィルタ15、ピークホールド回路16、ローパスフィルタ17を備えるもので、入力信号をバンドパスフィルタ15で蛇行周波数に応じた帯域制限し、ピークホールド回路16を通過させて、上記入力信号の振幅を検出し、ローパスフィルタ17で高周波成分を取り除いて該検出結果を出力している。この検出結果は入力信号にかかるウォブル振幅成分となる。
【0037】
従って、振幅検出器38ではウォブル振幅成分w(A1+D2)を出力する。
振幅検出器39はウォブル振幅成分w(D1+A2)を出力する。
振幅検出器38、39で出力された各ウォブル振幅成分は、減算器45に供給され、w(A1+D2)−w(D1+A2)の演算が行われる。
さらに減算器45の出力は係数乗算器52で係数kが乗算され、k{w(A1+D2)−w(D1+A2)}として出力されて、割算器53に供給される。
【0038】
一方、減算器46では、加算器31,32の出力について(A1+D2)−(D1+A2)の演算を行う。この演算出力は振幅検出器40に供給され、ウォブル振幅成分w{(A1+D2)−(D1+A2)}とされて割算器53に供給される。
割算器53では、係数乗算器52の出力から振幅検出器40の出力を除算する演算を行う。従って、割算器53の出力は
k{w(A1+D2)−w(D1+A2)}/w{(A1+D2)−(D1+A2)}
となる。この演算出力は減算器47に供給される。これは、プッシュプル信号に含まれる対物レンズの位置による位置オフセット成分の信号となる。
【0039】
加算器33では、全光量信号が算出される。即ちA1+B1+C1+D1+A2+B2+C2+D2の演算が行われ、その演算結果Σ(A〜D)が割算器54に供給される。
割算器54では、減算器46の出力(A1+D2)−(D1+A2)から、加算器33の出力Σ(A〜D)を除算して、
{(A1+D2)−(D1+A2)}/Σ(A〜D)
を出力し、減算器47に供給する。即ち全光量でノーマライズされたプッシュプル信号である。
【0040】
減算器47は、割算器54の出力から割算器53の出力を減算する。従って、減算器47出力は、
{(A1+D2)−(D1+A2)}/Σ(A〜D)
−k{w(A1+D2)−w(D1+A2)}/w{(A1+D2)−(D1+A2)}
となり、即ち信号WPP’となる。
【0041】
チルトエラー生成回路12は、加算器34,35,36,37、振幅検出器41,42,43,44、減算器49,50,51、係数乗算器55から成る。
このチルトエラー生成回路12においては、加算器34でA1+B1の演算が行われ、加算器35でA2+B2の演算が行われる。
また加算器36でC1+D1の演算が行われ、加算器37でC2+D2の演算が行われる。
【0042】
加算器34の出力A1+B1は振幅検出器41に供給され、振幅検出器41によってウォブル振幅成分w(A1+B1)が出力される。
加算器35の出力A2+B2は振幅検出器42に供給され、振幅検出器42によってウォブル振幅成分w(A2+B2)が出力される。
加算器36の出力C1+D1は振幅検出器43に供給され、振幅検出器43によってウォブル振幅成分w(C1+D1)が出力される。
加算器37の出力C2+D2は振幅検出器44に供給され、振幅検出器44によってウォブル振幅成分w(C2+D2)が出力される。
【0043】
減算器49では、振幅検出器41,42の出力について、w(A1+B1)−w(A2+B2)の演算を行う。
減算器50では、振幅検出器43,44の出力について、w(C1+D1)−w(C2+D2)の演算を行う。
そして減算器51では、減算器49,51の出力について、
{w(A1+B1)−w(A2+B2)}−{w(C1+D1)−w(C2+D2)}
の演算を行う。そして係数乗算器55でこの演算出力に係数mが乗算されて、
m[{w(A1+B1)−w(A2+B2)}−{w(C1+D1)−w(C2+D2)}]
つまり、チルトエラー信号Lとなる。
【0044】
このように、WPP’生成回路12で信号WPP’が生成され、チルトエラー生成回路12でチルトエラー信号Lが生成される。そして図2でも説明したように、減算器48によってWPP’−Lの演算が行われ、結果としてチルトオフセット成分がキャンセルされたWPP方式のトラッキングエラー信号WPPとなる。
図1からわかるように、このトラッキングエラー信号WPPはセレクタ4によって選択されることでトラッキングエラー信号TEとしてサーボ回路5に供給される。
【0045】
即ちこのトラッキングエラー信号WPPは、ディスクからの反射光情報から、蛇行案内溝による振幅成分を検出して、対物レンズに対するディスク状記録媒体の傾きによりトラッキング誤差成分に含まれるチルトオフセット成分(チルトエラー信号L)を検出し、このチルトオフセット成分をプッシュプル方式に基づくトラッキング誤差成分(信号WPP’)から減算した結果のトラッキングエラー信号である。
また、上記のプッシュプル方式に基づくトラッキング誤差成分(信号WPP’)とは、ディスク蛇行案内溝を挟む2方向からの反射光情報に基づくプッシュプル信号 {(A1+D2)−(D1+A2)}/Σ(A〜D)から、位置オフセット成分k{w(A1+D2)−w(D1+A2)}/w{(A1+D2)−(D1+A2)}を減算した信号、つまり位置オフセット成分がキャンセルされたプッシュプル信号である。
【0046】
従ってWPP方式のトラッキングエラー信号として、位置オフセット成分及びチルトオフセット成分がキャンセルされたトラッキングエラー信号を出力することができる。これにより高精度で安定した、信頼性の高いトラッキングサーボ動作が実現される。
【0047】
以上、実施の形態について説明してきたが、本発明のトラッキングエラー検出装置、トラッキングエラー検出方法としては、上記例以外に、その要旨の範囲で各種変形例が考えられる。
【0048】
例えば、上記例はWPPトラッキングエラー生成部1において、2つのフォトディテクタPD1、PD2からの受光光量信号を用いたが、1つのフォトディテクタ、例えばフォトディテクタPD1からの受光光量信号A1,B1,C1,D1のみを用いてトラッキングエラー信号WPPを生成してもよい。その場合、
Figure 2004071088
とすればよい。
【0049】
また、フォトディテクタが上記例のように4分割でなく、2分割、3分割、5分割以上の場合であっても、本発明の適用は可能である。
【0050】
また、チルトエラー信号Lについては、トラッキングオフの状態でも得ることができる。例えば図6(a)(b)のように、ウォブル振幅成分w(A1+B1)、w(C1+D1)についてのエンベロープを検出し、そのエンベロープを減算することで図6(c)のようにチルトエラー信号L=w(A1+B1)−w(C1+D1)を得ることができる。
【0051】
また本発明は、例えばミニディスク記録再生装置に適用できるものとしたが、プッシュプル信号に基づいてトラッキングエラー信号を検出する装置であれば、広く適用できるものである。
【0052】
【発明の効果】
以上の説明から理解されるように本発明によれば、ウォブリンググルーブ(蛇行案内溝)を有するディスク状記録媒体からの反射光情報から、蛇行案内溝による振幅成分を検出して、対物レンズに対するディスク状記録媒体の傾きによりトラッキング誤差成分に含まれるチルトオフセット成分を検出する。そしてプッシュプル方式に基づくトラッキング誤差成分から、チルトオフセット成分を減算し、その減算結果をトラッキングエラー信号として出力するようにしている。
従ってWPP方式のトラッキングエラー信号として、位置オフセット成分とチルトオフセット成分がキャンセルされたトラッキングエラー信号を出力することができる。これにより高精度で安定した、信頼性の高いトラッキングサーボ動作が実現されるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のサーボ系の概略的なブロック図である。
【図2】実施の形態のWPPトラッキングエラー生成部のブロック図である。
【図3】実施の形態のWPPトラッキングエラー生成部の詳細なブロック図である。
【図4】実施の形態のWPPトラッキングエラー生成部における振幅検出器の説明図である。
【図5】ディスクチルト及びレンズ移動による影響の説明図である。
【図6】他の実施の形態のチルトエラー検出方式の説明図である。
【図7】ディスクのウォブリンググルーブの説明図である。
【図8】光ピックアップの光学系の説明図である。
【図9】光ピックアップのフォトディテクタの説明図である。
【符号の説明】
1 WPPトラッキングエラー生成部、2 PPトラッキングエラー生成部、3 フォーカスエラー生成部、4 セレクタ、5 サーボ回路、11 WPP’生成回路、12 チルトエラー生成回路、31〜37 加算器、38〜44 振幅検出器、45〜51 減算器、52,55 係数乗算器、53,54 除算器

Claims (4)

  1. 蛇行案内溝が形成されたディスク状記録媒体からの反射光情報から、プッシュプル方式に基づくトラッキング誤差成分を得るプッシュプル誤差成分生成手段と、
    上記反射光情報から上記蛇行案内溝による振幅成分を検出して、上記対物レンズに対する上記ディスク状記録媒体の傾きにより上記トラッキング誤差成分に含まれるチルトオフセット成分を得るチルトオフセット成分検出手段と、
    上記プッシュプル誤差成分生成手段で得られたトラッキング誤差成分から、上記チルトオフセット成分検出手段で得られたチルトオフセット成分を減算して、トラッキングエラー信号として出力する減算手段と、
    を備えたことを特徴とするトラッキングエラー検出装置。
  2. 上記プッシュプル誤差成分生成手段は、
    上記蛇行案内溝が形成されたディスク状記録媒体からの反射光情報として、上記案内溝を挟む2方向からの反射光情報に基づくプッシュプル信号を検出すると共に、上記蛇行案内溝による振幅成分から、対物レンズの位置によって上記プッシュプル信号に含まれる位置オフセット成分を得、上記プッシュプル信号から上記位置オフセット成分を減算することで、位置オフセット成分がキャンセルされたプッシュプル信号として、上記プッシュプル方式に基づくトラッキング誤差成分を出力することを特徴とする請求項1に記載のトラッキングエラー検出装置。
  3. 蛇行案内溝が形成されたディスク状記録媒体からの反射光情報から、プッシュプル方式に基づくトラッキング誤差成分を生成し、
    上記反射光情報から上記蛇行案内溝による振幅成分を検出して、上記対物レンズに対する上記ディスク状記録媒体の傾きにより上記トラッキング誤差成分に含まれるチルトオフセット成分を検出し、
    上記プッシュプル方式に基づくトラッキング誤差成分から、上記チルトオフセット成分を減算し、その減算結果をトラッキングエラー信号として出力することを特徴とするトラッキングエラー検出方法。
  4. 上記プッシュプル方式に基づくトラッキング誤差成分は、
    上記蛇行案内溝が形成されたディスク状記録媒体からの反射光情報として、上記案内溝を挟む2方向からの反射光情報に基づくプッシュプル信号を検出すると共に、上記蛇行案内溝による振幅成分から、対物レンズの位置によって上記プッシュプル信号に含まれる位置オフセット成分を得、上記プッシュプル信号から上記位置オフセット成分を減算することで得られた、位置オフセット成分がキャンセルされたプッシュプル信号であることを特徴とする請求項3に記載のトラッキングエラー検出方法。
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