JP2004069336A - タイヤのグリップ性能検知装置 - Google Patents

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Kazuhiko Nakagawa
中川 和彦
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NAKAGAWA SHOKAI KK
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C23/00Devices for measuring, signalling, controlling, or distributing tyre pressure or temperature, specially adapted for mounting on vehicles; Arrangement of tyre inflating devices on vehicles, e.g. of pumps or of tanks; Tyre cooling arrangements
    • B60C23/20Devices for measuring or signalling tyre temperature only

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

【課題】適正グリップ状態を得るタイヤの予熱完了を車両の走行中に簡易かつ正しく認識し、スリップ転倒又は追突等の交通事故を未然に防ぐこと。
【解決手段】グリップ性能検知装置1であって、タイヤ101A等の表面温度を検出する無接触温度計10と、タイヤ101A等が路面に対してスリップしにくいとされる適正グリップ状態に対応する当該タイヤの表面温度をグリップ温度基準値として予め設定し、無接触温度計10の検出温度を上記グリップ温度基準値と比較し、この比較結果により当該タイヤが適正グリップ状態にあるか否かを表示する制御装置20とを有してなるもの。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動二輪車、四輪自動車等のタイヤのグリップ性能検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車等では、路面に対するグリップ力が強く、スリップしにくいとされる高グリップタイヤが用いられている。このような高グリップタイヤでは、当該タイヤの表面温度を適正グリップ温度以上に予熱してからスポーツ走行等に供される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術では、スポーツ走行を行なう前に、高グリップタイヤを路面との摩擦熱等により予熱する低速ウォーミングアップ走行を行なった後、一旦停車して当該タイヤに手を触れて自身の勘で予熱完了を確認するという手間を必要とし、煩雑かつ不正確である。
【0004】
尚、この手間を省き、予熱未了の高グリップタイヤでスポーツ走行等し、カーブで車体を無理に寝かせて旋回するようなときには、スリップ転倒等の重大な交通事故を招く虞がある。
【0005】
特に、一般ユーザーにあっては、高グリップタイヤについての知識が中途半端であり、高グリップタイヤを装着しただけの車両でそのタイヤの温度管理を無視していることが多い。
【0006】
本発明の課題は、適正グリップ状態を得るタイヤの予熱完了を車両の走行中に簡易かつ正しく認識し、スリップ転倒又は追突等の交通事故を未然に防ぐことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、車体に設置されてタイヤに対向配置され、タイヤの表面温度を検出する無接触温度計と、タイヤが路面に対してスリップしにくいとされる適正グリップ状態に対応する当該タイヤの表面温度をグリップ温度基準値として予め設定し、無接触温度計の検出温度を上記グリップ温度基準値と比較し、この比較結果により当該タイヤが適正グリップ状態にあるか否かを表示する制御装置とを有してなるようにしたものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記グリップ温度基準値と検出温度を表示し、該グリップ温度基準値を設定替えできる前記グリップ温度基準値と検出温度を表示し、該グリップ温度基準値を設定替えできるようにしたものである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記グリップ温度基準値が路面の摩擦状態に応じて設定替えできるようにしたものである。
【0010】
【作用】
請求項1の発明によれば下記▲1▼、▲2▼の作用がある。
▲1▼ウォーミングアップ走行中に、一旦停車することなく、また手作業を加えることなく、無接触温度計によって測定したタイヤの表面温度が当該タイヤに予め設定した適正グリップ状態に対応する予熱温度に到達したことを確認できる。従って、運転者は予熱完了前にはスポーツ走行等に入ることなく、予熱未了によるスリップ転倒又は追突を未然に防ぐことができる。
【0011】
▲2▼サーキット走行等におけるサスペンションのセッティング(油圧緩衝器の減衰力の調整等)を、タイヤが一律に上述▲1▼の適正グリップ状態に予熱された標準使用状態で行なうことができ、セッティング条件の共通化により、当該セッティングの安定を図ることができる。
【0012】
請求項2の発明によれば下記▲3▼の作用がある。
▲3▼運転者は走行中のタイヤの検出温度とそのときに実感している当該タイヤのスリップ具合とから、当該タイヤの適正なグリップ温度基準値を自ら更新し、当該タイヤが磨耗等した使用経過時にも、適正グリップ状態を得たタイヤの予熱完了を正しく認識できる。
【0013】
請求項3の発明によれば下記▲4▼の作用がある。
▲4▼運転者は路面の摩擦状態に応じて、粗い路面の走行時にはスリップしにくいことからグリップ温度基準値を低めに設定し、滑らかな路面の走行時にはスリップし易いことからグリップ温度基準値を高めに設定することにより、あらゆる路面に対し適正グリップ状態を得るタイヤの予熱完了を確認できる。グリップ温度基準値の設定替えは、路面の摩擦状態により多段切替えしても良いし、無段切替えしても良い。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1はグリップ性能検知装置を示す制御ブロック図、図2は自動二輪車を示す模式図、図3は四輪自動車を示す模式図である。
【0015】
グリップ性能検知装置1は、図1に示す如く、無接触温度計10と制御装置20と表示器30を有して構成され、自動二輪車100(図2)の前後輪の高グリップタイヤ101A、101Bの少なくとも1個のタイヤや四輪自動車の前後左右の高グリップタイヤ201A〜201Dの少なくとも1個のタイヤにおいて、適正グリップ状態を得るそれらタイヤ101A、101B、201A〜201Dの予熱完了を車両の走行中に認識し、スリップ転倒又は追突等の交通事故を未然に防ぐ。尚、グリップ性能検知装置1は、自動二輪車100や四輪自動車200に限らず、三輪自動車等においても適用できる。
【0016】
(無接触温度計10)
無接触温度計10は、自動二輪車100や四輪自動車200の車体102、202に設置されてタイヤ101A、101Bやタイヤ201A〜201Dに対向配置され、それらタイヤ101A、101Bやタイヤ201A〜201Dの表面温度を検出する。
【0017】
無接触温度計10としては、タイヤ101A、101Bやタイヤ201A〜201Dの表面(トレッド面)から放射される赤外線の量を直接的又は間接的に測定することにより、タイヤ101A、101Bやタイヤ201A〜201Dの表面に接触せずに、タイヤ101A、101Bやタイヤ201A〜201Dの表面温度を検出する、赤外線温度計を採用できる。無接触温度計10は、無接触温度計であれば、赤外線温度計以外の温度計であっても良い。
【0018】
自動二輪車100において、タイヤ101A、101Bは、車体102のフロントフェンダーの内側、リアフェンダーの内側、フロントフォーク、スイングアーム、エンジンの外郭に取付けたフレーム等に取付けられる。
【0019】
四輪自動車200において、無接触温度計201A〜201Dは、車体202のフロントフェンダーの内側、リアフェンダーの内側、サスペンションの周辺部、フロア(下回り)等に取付けられる。
【0020】
尚、無接触温度計10は、車体102、202に固定される取付ブラケットを介して設置され、取付ブラケットにボルト、両面粘着テープ等により固定される。自動二輪車100では、無接触温度計101A、101Bの表面(トレッド面)が湾曲状をなすから、無接触温度計10の取付ブラケットに対する取付位置を調整できるようにし、トレッド面からの温度情報を採取できる最適位置に無接触温度計10を設置可能とする。
【0021】
また、無接触温度計10は、赤外線等の検出光に対する透過度が高い小型クリアフィルタの如くの透明カバーで前面を覆い、泥はね、雨汚れ、はね石等の測定阻害要因から検出機構を保護する。カバーは交換容易とする。
【0022】
(制御装置20)
制御装置20は、マイコン等からなり、タイヤ101A、101Bやタイヤ201A〜201Dが路面に対してスリップしにくいとされる適正グリップ状態に対応する当該タイヤ101A等の表面温度をグリップ温度基準値として予め設定する。グリップ温度基準値の設定は、表示器30に組込まれる等により付帯されている設定部40(設定部40は表示器30から分離しても可)により設定される。グリップ温度基準値は当該タイヤ101A等に固有の単一値であっても良く、又は路面の摩擦状態に応じて予め定めた複数値の中から選択されて設定替えされるものであっても良い。単一値の設定は例えば40℃の如くに温度値そのものをデジタル入力することができる。複数値の設定替えは、例えば30℃、40℃、50℃の如くに設定値そのものをデジタル入力しても良いし、30℃、40℃、50℃のそれぞれに対応するA、B、Cのボタンスイッチのいずれかをオンするものでも良い。
【0023】
制御装置20は、無接触温度計10の検出温度を受信し、この検出温度を上記グリップ温度基準値と比較し、この比較結果により当該タイヤ101A等が予熱完了した適正グリップ状態にあるか否かを演算し、この演算結果を表示器30に表示させる。検出温度がグリップ温度基準値より低ければ適正グリップ状態にない(不適正グリップ状態)、検出温度がグリップ温度基準値以上になれば適正グリップ状態にあるものと判定する。
【0024】
制御装置20は、車載バッテリ50から給電され、イグニッションスイッチ60のオフで待機、オンで稼動開始する。制御装置20は、稼動開始により、無接触温度計10の検出温度を受信し、適正グリップ状態の判定結果を表示器30に表示させる。
【0025】
(表示器30)
表示器30は、自動二輪車200の前後のタイヤ101A、101Bのそれぞれに対応する2個の表示部31A、31B(四輪自動車200の前後左右のタイヤ201A〜201Dのそれぞれに対応する4個の表示部(不図示))を備えたデュアル表示タイプを採用できるが、前後いずれか1個のタイヤに対応する表示部だけを備えたシングル表示タイプを採用することもできる。
【0026】
表示器30は、設定部40により設定中のグリップ温度基準値と検出温度を併せ表示し、設定部40によるグリップ温度基準値の設定替えによりグリップ温度基準値の表示値を切替え表示できる。表示器30は、検出温度だけを表示しても良い。
【0027】
表示器30は、制御装置20がタイヤ101A等の不適正グリップ状態を判定しているときには表示部31A、31Bのバックライト等の表示色としてオレンジ等の危険を示す色を用いたり、警報音(ブザー又は音声)を発することができる。表示器30は、制御装置20が適正グリップ状態に入ったことの判定時には表示部31A、31Bのバックライト等の表示色としてグリーン等の安全を示す色を用いたり、予熱完了放置音(音声)を発することができる。
【0028】
表示器30は、2ウェイセレクトボタンを装備し、表示部31A、31Bの常時表示モードと、表示部31A、31Bを運転者の要求時にのみ表示する要求時表示モードを、運転者の所望により選択できる。要求時表示モードにあっては、無接触温度計10、制御装置20及び表示器30を要求時のみ作動させ、省電力化し、車両発電機の負担を軽減できる。
【0029】
表示器30は、車両ハンドル回り、ガソリンタンク、ダッシュボード又はインストパネル、グローボックスに設けた凹所にボルト、両面粘着テープ、マジックテープ(登録商標)等で設置できる。表示器30をスピードメータや回転計の内外に付帯させることもできる。スピードメータの側傍にインナーパネルを装備している自動二輪車100では、表示器30をインナーパネルに埋め込み設置し、表示器30を固定している両面粘着テープ剥がれによる表示器30の脱落等を確実に回避することもできる。
【0030】
従って、本実施形態によれば以下の作用がある。
▲1▼ウォーミングアップ走行中に、一旦停車することなく、また手作業を加えることなく、無接触温度計10によって測定したタイヤ101A等の表面温度が当該タイヤ101A等に予め設定した適正グリップ状態に対応する予熱温度に到達したことを確認できる。従って、運転者は予熱完了前にはスポーツ走行等に入ることなく、予熱未了によるスリップ転倒又は追突を未然に防ぐことができる。
【0031】
▲2▼サーキット走行等におけるサスペンションのセッティング(油圧緩衝器の減衰力の調整等)を、タイヤ101A等が一律に上述▲1▼の適正グリップ状態に予熱された標準使用状態で行なうことができ、セッティング条件の共通化により、当該セッティングの安定を図ることができる。
【0032】
▲3▼運転者は走行中のタイヤ101A等の検出温度とそのときに実感している当該タイヤ101A等のスリップ具合とから、当該タイヤ101A等の適正なグリップ温度基準値を自ら更新し、当該タイヤ101A等が磨耗等した使用経過時にも、適正グリップ状態を得たタイヤ101A等の予熱完了を正しく認識できる。
【0033】
▲4▼運転者は路面の摩擦状態に応じて、粗い路面の走行時にはスリップしにくいことからグリップ温度基準値を低めに設定し、滑らかな路面の走行時にはスリップし易いことからグリップ温度基準値を高めに設定することにより、あらゆる路面に対し適正グリップ状態を得るタイヤ101A等の予熱完了を確認できる。グリップ温度基準値の設定替えは、路面の摩擦状態により多段切替えしても良いし、無段切替えしても良い。
【0034】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0035】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、適正グリップ状態を得るタイヤの予熱完了を車両の走行中に簡易かつ正しく認識し、スリップ転倒又は追突等の交通事故を未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はグリップ性能検知装置を示す制御ブロック図である。
【図2】図2は自動二輪車を示す模式図である。
【図3】図3は四輪自動車を示す模式図である。
【符号の説明】
1 グリップ性能検知装置
10 無接触温度計
20 制御装置
30 表示器
101A、101B、201A〜201D タイヤ

Claims (3)

  1. 車体に設置されてタイヤに対向配置され、タイヤの表面温度を検出する無接触温度計と、
    タイヤが路面に対してスリップしにくいとされる適正グリップ状態に対応する当該タイヤの表面温度をグリップ温度基準値として予め設定し、無接触温度計の検出温度を上記グリップ温度基準値と比較し、この比較結果により当該タイヤが適正グリップ状態にあるか否かを表示する制御装置とを有してなるタイヤのグリップ性能検知装置。
  2. 前記グリップ温度基準値と検出温度を表示し、該グリップ温度基準値を設定替えできる請求項1に記載のタイヤのグリップ性能検知装置。
  3. 前記グリップ温度基準値が路面の摩擦状態に応じて設定替えできる請求項1又は2に記載のタイヤのグリップ性能検知装置。
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