JP2004068921A - 流体管の分岐口防食構造及び分岐口防食方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】流体管の種類によって実厚みが異なる条件下において、同じ挿入長さのブッシュを用いながらも、流体管内へのブッシュの突出代を略一定にして、工事管理の容易化と工事費の低廉化とを図りながら、ブッシュの先端部を所定形状に確実に拡径変形させる。
【解決手段】流体管1に貫通形成される分岐口5に対して分岐軸線Y方向外方から挿入されるブッシュ6に、分岐口5の外周面側開口周縁の少なくとも一部に当接する挿入規制部13が設けられているとともに、ブッシュ6の挿入規制13部と分岐口5の外周面側開口周縁との間には、流体管1の実厚みに応じてブッシュ6の挿入長さを変更する間隔調整部材11が脱着自在に設けられている。
【選択図】    図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水道管等の流体管に貫通形成される分岐口に対して分岐軸線方向外方から挿入されるブッシュに、分岐口の外周面側開口周縁の少なくとも一部に当接する挿入規制部が設けられている分岐口防食構造、及び、穿孔された管壁部の分岐口に挿入規制部を備えたブッシュを挿入したのち、ブッシュを拡径して分岐口に臨む孔内周面に抜止め状態で装着させる流体管の分岐口防食方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来では、図17、 図18に示すように、内周面にモルタルや樹脂等のライニング層15が形成されている流体管1に、それの管壁に貫通形成された分岐口5に連通可能な分岐管部2を備えた分岐継手Aが外装固定され、この分岐継手Aの分岐管部2に開閉弁Bを介して穿孔機を取付け、この穿孔機のカッターにより、分岐管部2内を通してシール材で密封された管壁部に分岐口5を貫通形成する。
【0003】
しかるのち、穿孔機を取り外して開閉弁Bにブッシュ装着機を取付け、流体管1に貫通形成された分岐口5の孔内周面に接触する部位に弾性被覆層12を形成してあるブッシュ6を分岐口5内に挿入し、かつ、拡径変形させて分岐口5の孔内周面に抜止め状態で装着する。
【0004】
前記ブッシュ装着機は、開閉弁Bに脱着自在に取付けられる取付け枠体に、開閉弁B及び分岐継手Aの分岐管部2を通して分岐口5内に送込み可能な内外二重の送り軸31,32と、両送り軸31,32を一体的に送込む図外の送込み操作手段と、内側送り軸31の先端に設けた押え部44と外側送り軸32の先端に設けた受け部43とが相対近接移動するように、外側送り軸32に対して内側送り軸31を引き上げ移動させる図外の拡径操作手段とが設けられているとともに、内側送り軸31の押え部44と外側送り軸32の受け部43との間には、これら両者44,43の相対近接移動に連れて径方向外方に膨出変形される円筒状の厚肉ゴム製の拡径用弾性体45が設けられている。
【0005】
また、受け部43の外周面には、押え部44を通して拡径用弾性体45に外装された円筒状のブッシュ6の一端側部に分岐軸線方向から当接する当たり部が形成されているとともに、ブッシュ6の一端側部が当たり部43aに当接した状態で、ブッシュ6の他端と押え部44の一端とが分岐軸線方向の同一位置に位置する又は近接して、拡径用弾性体45の周方向の一部が外部に露出しないように構成されている。
【0006】
前記ブッシュ6のうち、分岐口5の外周面側に位置する基端筒部6Dの外径を、分岐口5に挿入される挿入筒部6Bの外径よりも大にして、その境界の段差箇所に、分岐口5の開口周縁の少なくとも一部に当接する挿入長さ規制用の環状係止部6Aが形成されているとともに、前記ブッシュ6の挿入筒部6Bの外周面にライニングされる弾性被覆層12の厚みが、分岐軸線方向で一定に構成されていた(例えば、特開2000−65286号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の分岐口防食構造及び分岐口防食方法では、ブッシュ6の環状係止部6Aから先端までの挿入長さが、流体管の呼び径に応じて複数種類形成されているが、例えば、流体管の一例であるダクタイル鋳鉄管の呼び径が100mmの1種モルタルライニング管の場合では、管自体の厚みが7.5mm、ライニング層15の厚みが4mm、同じ呼び径の3種モルタルライニング管の場合では、管自体の厚みが6mm、ライニング層15の厚みが4mm、更に、同じ呼び径の3種粉体塗装管の場合では、管自体の厚みが6mm、ライニング層15(塗膜)の厚みが0.3mmといった具合に、流体管の種類によって実厚みが異なるため、ブッシュ6の環状係止部6Aから先端までの挿入長さが最大実厚みに応じた長さに構成されていると、実厚みが最小の流体管の場合、ブッシュ6を、それの環状係止部6Aが管壁部の外周面の分岐口5周縁の一部に分岐軸線方向から当接する状態にまで分岐口5に挿入したとき、ブッシュ6の先端部が流体管1内に大きく突出することになる。
【0008】
そのため、ブッシュ装着機の拡径用弾性体45によるブッシュ6の先端部の折曲げが不完全となり、折り曲げ終了後においても、ブッシュ6の先端部が流体管1内に大きく突出するため、その結果、乱流の発生や流動抵抗の増加を招くとともに、流体管の内周面を洗浄処理する洗管用ピグが引っ掛かって通過できなくなる不都合がある。
【0009】
また、ブッシュ6の環状係止部6Aから先端までの挿入長さを、流体管の種類に応じて複数種類製作することが考えられるが、呼び径の種類も加わるため、ブッシュ6自体の製作コストが高くなるとともに、一つの工事に対して挿入長さの異なる複数のブッシュ6を準備する必要があり、工事管理の煩雑化と工事費の高騰化を招来し易い。
【0010】
更に、管の厚みが10mm以下のダクタイル鋳鉄管の場合では、マイナス側の厚み規制があってもプラス側の厚み規制が無く、また、ライニング層15においても、マイナス側の厚み規制があるもののプラス側の厚み規制が無いため、その許容範囲内でのバラツキが大きく、その結果、上述の如く、ブッシュ6の環状係止部6Aから先端までの挿入長さを、流体管の種類に応じて複数種類製作しても、流体管内へのブッシュの突出代にバラツキを招来することは免れなかった。
【0011】
本発明は、上述の実状に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、流体管の種類によって実厚みが異なる条件下において、同じ挿入長さのブッシュを用いながらも、流体管内へのブッシュの突出代を略一定にして、工事管理の容易化と工事費の低廉化とを図りながら、ブッシュの先端部を所定形状に確実に拡径変形させることのできる流体管の分岐口防食構造及び分岐口防食方法を提供する点にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1による流体管の分岐口防食構造の特徴構成は、流体管に貫通形成される分岐口に対して分岐軸線方向外方から挿入されるブッシュに、分岐口の外周面側開口周縁の少なくとも一部に当接する挿入規制部が設けられているとともに、ブッシュの挿入規制部と分岐口の外周面側開口周縁との間には、流体管の実厚みに応じてブッシュの挿入長さを変更する間隔調整部材が脱着自在に設けられている点にある。
【0013】
上記特徴構成によれば、例えば、流体管の呼び径が100mmの1種モルタルライニング管の場合では、管自体の厚みが7.5mm、ライニング層の厚みが4mm、同じ呼び径の3種モルタルライニング管の場合では、管自体の厚みが6mm、ライニング層の厚みが4mm、更に、同じ呼び径の3種粉体塗装管の場合では、管自体の厚みが6mm、ライニング層 (塗膜)の厚みが0.3mmといった具合に、流体管の種類によって実厚みが異なる条件下において、ブッシュの環状係止部から先端までの挿入長さが最大実厚みに応じた長さに構成されている場合でも、施工対象の流体管の実厚みとの差に応じて、ブッシュの挿入規制部と分岐口の外周面側開口周縁との間に、ブッシュの挿入長さを変更する間隔調整部材を介装することにより、ブッシュの先端部が流体管内に大きく突出することを回避することができる。
【0014】
従って、流体管の種類によって実厚みが異なる条件下でも、同じ呼び径のブッシュを流体管の種類に応じて複数種類製作する必要がなく、従来の分岐口防食構造と比較して、工事管理の容易化と工事費の低廉化とを図りながら、流体管内へのブッシュの突出代を設定許容範囲内に維持して、ブッシュの先端部を所定形状に確実に拡径変形させることができる。
【0015】
本発明の請求項2による流体管の分岐口防食構造の特徴構成は、流体管に対してそれの外周面との間にシール材を介装した状態で外装固定される継手本体に、シール材で密封された管壁部に貫通形成される分岐口に連通可能な分岐管部が形成されているとともに、分岐口に対して分岐軸線方向外方から挿入されるブッシュに、分岐口の外周面側開口周縁の少なくとも一部に当接する挿入規制部が設けられ、更に、ブッシュの挿入規制部と分岐口の外周面側開口周縁との間には、流体管の実厚みに応じてブッシュの挿入長さを変更する間隔調整部材が脱着自在に設けられている点にある。
【0016】
上記特徴構成によれば、1種モルタルライニング管、3種モルタルライニング管、3種粉体塗装管等の種類によって、ライニング層(塗膜)を含む流体管の実厚みが異なる条件下において、環状係止部から先端までの挿入長さが最大実厚みに応じた長さに構成されているブッシュを用いて、流体管に貫通形成された分岐口に対して、流体管に外装固定された継手本体の分岐管部を通して分岐軸線方向外方からブッシュを挿入する際、施工対象の流体管の実厚みとの差に応じて、ブッシュの挿入規制部と分岐口の外周面側開口周縁との間に、ブッシュの挿入長さを変更する間隔調整部材を介装することにより、ブッシュの先端部が流体管内に大きく突出することを回避することができる。
【0017】
従って、流体管の種類によって実厚みが異なる条件下でも、同じ呼び径のブッシュを流体管の種類に応じて複数種類製作する必要がなく、従来の分岐口防食構造と比較して、工事管理の容易化と工事費の低廉化とを図りながら、流体管内へのブッシュの突出代を設定許容範囲内に維持して、ブッシュの先端部を所定形状に確実に拡径変形させることができる。
【0018】
本発明の請求項3による流体管の分岐口防食構造の特徴構成は、前記間隔調整部材が、ブッシュに外嵌装着自在な厚みの異なる複数種類の間隔調整リングから構成されている点にある。
【0019】
上記特徴構成によれば、ライニング層(塗膜)を含む流体管の実厚みの差に近い厚みの間隔調整リングを選択することができるから、流体管内へのブッシュの突出量を略一定に維持し易く、ブッシュの先端部に対する拡径変形処理の確実化を図ることができる。
【0020】
本発明の請求項4による流体管の分岐口防食構造の特徴構成は、前記ブッシュの外周面のうち、少なくとも分岐口の孔内周面と接触する部位に形成された弾性被覆層に対して、間隔調整リングを圧接状態で支持させるための圧接支持手段が設けられている点にある。
【0021】
上記特徴構成によれば、ブッシュの外周面に間隔調整リングを外装したとき、圧接支持手段により、ブッシュの外周面を被覆する弾性被覆層に対して間隔調整リングを圧接支持させることができるから、ブッシュの挿入作業途中での間隔調整リングの位置ずれや抜け落ちを抑制することができる。
【0022】
本発明の請求項5による流体管の分岐口防食構造の特徴構成は、前記圧接支持手段が、ブッシュの外周面のうち、少なくとも分岐口の孔内周面と接触する部位に形成された弾性被覆層に対して圧接可能な状態で、間隔調整リングの内周面の複数箇所に形成された支持突起から構成されている点にある。
【0023】
上記特徴構成によれば、ブッシュの外周面に間隔調整リングを外装したとき、間隔調整リングの内周面の複数箇所に形成されている支持突起がブッシュの外周面を被覆する弾性被覆層に圧接されるから、ブッシュの挿入作業途中での間隔調整リングの位置ずれや抜け落ちを抑制することができる。
【0024】
それ故に、間隔調整リングに複数の支持突起を形成するだけの簡単な改造をもってコスト面及び構造面で有利に実施することができる。
【0025】
本発明の請求項6による流体管の分岐口防食構造の特徴構成は、前記間隔調整リングの少なくとも軸線方向の一端面に、ブッシュの挿入規制部との当接によって径方向での相対移動抵抗を付与する抵抗付与手段が設けられている点にある。
【0026】
上記特徴構成によれば、ブッシュに対する間隔調整リングの外装作業を容易に行ないながらも、間隔調整リングの少なくとも軸線方向の一端面に設けた抵抗付与手段によって、ブッシュの挿入規制部との当接によって径方向での相対移動抵抗を付与することができるので、ブッシュに対する間隔調整リングの径方向での位置ずれを抑制することができる。
【0027】
本発明の請求項7による流体管の分岐口防食方法の特徴構成は、流体管の外周面に、それとの間にシール材を介装した状態で分岐管部を備えた分岐継手を外装固定し、この分岐継手の分岐管部側に取付けた穿孔機のカッターにより、分岐管部内を通してシール材で密封された管壁部に分岐口を貫通形成したのち、管壁部の外周面の分岐口周縁の少なくとも一部に分岐軸線方向から当接する挿入規制部を備えたブッシュに、流体管の実厚みに応じてブッシュの挿入長さを変更する間隔調整部材を装着し、このブッシュを、間隔調整部材が管壁部の外周面の分岐口周縁の一部に分岐軸線方向から当接する状態にまで分岐口に挿入したのち、ブッシュを拡径して分岐口に臨む孔内周面に抜止め状態で装着させる点にある。
【0028】
上記特徴構成によれば、1種モルタルライニング管、3種モルタルライニング管、3種粉体塗装管等の種類によって、ライニング層(塗膜)を含む流体管の実厚みが異なる条件下において、環状係止部から先端までの挿入長さが最大実厚みに応じた長さに構成されているブッシュを用いて、流体管に貫通形成された分岐口に対して、流体管に外装固定された継手本体の分岐管部を通して分岐軸線方向外方からブッシュを挿入する際、穿孔機のカッターで切断分離された切片から施工対象の流体管の実厚みを知ることができるので、その実厚みとの差に応じて、ブッシュの挿入規制部と分岐口の外周面側開口周縁との間に、ブッシュの挿入長さを変更する間隔調整部材を介装することにより、ブッシュの先端部が流体管内に大きく突出することを回避することができる。
【0029】
従って、流体管の種類によって実厚みが異なる条件下でも、同じ呼び径のブッシュを流体管の種類に応じて複数種類製作する必要がなく、従来の分岐口防食構造と比較して、工事管理の容易化と工事費の低廉化とを図りながら、流体管内へのブッシュの突出代を設定許容範囲内に維持して、ブッシュの先端部を所定形状に確実に拡径変形させることができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
図1〜図8は、流体管の一例である既設の水道管1の外周面に、水道管1の管軸線Xに対して交差(当該実施形態では直交)する分岐軸線Y方向(穿孔軸線方向)に沿って外方に突出する分岐管部2を一体形成してある鋳鉄製の分岐継手Aを、水道管1の外周面との間をシール材3で密封(液密又は気密状態に密封)した状態で外装固定し、この分岐継手Aの分岐管部2に作業用開閉弁Bを介して取付けた穿孔機Cのカッター4により、開き操作された作業用開閉弁B及び分岐管部2内を通して、水道管1内の流体の流れを維持したままシール材(弾性パッキン)3で密封された管壁部に分岐口5を貫通形成したのち、穿孔機Cと取替えたブッシュ装着機Dに、分岐口5の外周面側周縁の一部に分岐軸線Y方向から当接する挿入規制部13を備えた耐蝕性・耐錆性に優れた円筒状のステンレス鋼製のブッシュ6、及び、水道管1の実厚みに応じてブッシュ6の挿入長さを変更する必要がある場合にはその変更代に相当する厚み又はそれに近い厚みの間隔調整部材11を装着し、このブッシュ6を、間隔調整部材11又は挿入規制部13が分岐口5の外周面側周縁の一部に分岐軸線Y方向から当接する状態にまで分岐口5に挿入したのち、ブッシュ装着機Dの拡径操作により、ブッシュ6を拡径して分岐口5に臨む内周面1aに抜止め状態で装着させる水道管1の分岐口防食方法及び分岐口防食構造を示す。
【0031】
この分岐口防食方法及び分岐口防食構造に用いられる分岐継手Aの継手本体7は、図1、図2に示すように、水道管1に対して管径方向の外方から装着自在な管周方向で複数に分割(当該実施形態では二分割)された半円筒状の分割ケース体7A、7Bから構成されていて、各分割ケース体7A,7Bの管周方向両端部には、水道管1に外装された分割ケース体7A,7B同士を締結手段の一例である複数本のボルト8・ナット9で脱着自在に固定連結するための連結フランジ部7a,7bが一体形成されているとともに、各分割ケース体7A,7Bの内周面に形成されたシール保持溝7cには、水道管1の外周面との間を密封する合成ゴム製(例えば、スチレンブタジエンゴム等)のシール材3が装着されている。
【0032】
また、一方の分割ケース体7Aの管軸線X方向中央部で、かつ、管周方向の中央部には、前記分岐管部2が一体的に突出形成されているとともに、この分岐管部2の先端に一体形成された連結フランジ部2aには、作業用開閉弁Bの弁ケース10の分岐軸線Y方向一端に一体形成された連結フランジ部10aが、締結手段の一例である複数本のボルト8・ナット9を介して脱着自在に固定連結されている。
【0033】
前記ブッシュ6のうち、軸線方向中央位置よりも少し基端部側に偏位した部位には、図5〜図9に示すように、分岐口5の外周面側開口周縁の一部に分岐軸線Y方向から当接する挿入長さ規制用の環状係止部6Aが径方向外方に膨出形成されているとともに、挿入筒部6Bの外周面及び環状係止部6Aの外周面には、分岐口5の孔内周面1a及び分岐口5の外周面側開口周縁の一部に接触可能な合成ゴム(例えば、EPDMなど)製の弾性被覆層12が被覆処理されている。
【0034】
前記弾性被覆層12のうち、分岐口5の外周面側に位置する被覆部分12Bが、分岐口5内周面側に位置する被覆部分12Aの肉厚よりも大なる肉厚で、かつ、分岐口5内周面側の被覆部分12Aの外径よりも大なる外径に構成されているとともに、弾性被覆層12の小径薄肉側の被覆部分12Aの先端部が、それの先端側ほど小径となるテーパー面12aに形成され、更に、小径薄肉側の被覆部分12Aと大径厚肉側の被覆部分12Bとの間の段差部が、それの先端側ほど小径となるテーパー面12bに形成されている。
【0035】
前記挿入規制部13は、ブッシュ6の環状係止部6Aとそれの外周面を覆う弾性被覆層12の後側被覆部分12Cとから構成されているとともに、後側被覆部分12Cの当接面12dが、分岐軸線Yに対して直交する垂直面に形成されている。
【0036】
前記間隔調整部材11は、ブッシュ6の挿入筒部6Bに外嵌装着自在な厚みの異なる複数種類の合成樹脂製(例えば、ポリアセタール樹脂等)の間隔調整リング11A,11Bから構成されているとともに、前記ブッシュ6の外周面のうち、少なくとも分岐口5の孔内周面1aと接触する部位に形成された弾性被覆層12に対して、間隔調整リング11A,11Bを圧接状態で支持させるための圧接支持手段18が設けられている。
【0037】
前記圧接支持手段18は、ブッシュ6の外周面に形成された弾性被覆層12のうち、少なくとも大径厚肉側の被覆部分12Bに圧接可能な状態で、各間隔調整リング11A,11Bの内周面の複数箇所(当該実施形態では周方向の4箇所)に一体的に突出形成された半円柱状の支持突起11aから構成されている。
【0038】
更に、各間隔調整リング11A,11Bの分岐軸線Y方向の一端面には、ブッシュ6の挿入規制部13を構成する後側被覆部分12Cの当接面12dとの当接によって径方向での相対移動抵抗を付与する抵抗付与手段の一例で、後側被覆部分12Cの当接面12dとの圧接に連れて弾性被覆層12の一部が入り込むことにより径方向での相対移動抵抗を付与する横断面形状がV状字状の環状溝14が設けられているとともに、各間隔調整リング11A,11Bの内周面の軸線方向一端部には、ブッシュ6の挿入規制部13に対する外嵌操作をスムーズに行うことができるように分岐軸線Y方向の一端部側ほど大径となるテーパー状の装着ガイド面11bが形成されている。
【0039】
水道管1の実厚みは、それを構成する管の種類及び呼び径よって異なるが、例えば、図8、図9(イ)に示すように、ダクタイル鋳鉄管の呼び径が100mmの1種モルタルライニング管1の場合では、管1自体の厚みが7.5mm、ライニング層15の厚みが4mm、図10に示すように、同じ呼び径の3種モルタルライニング管1の場合では、管1自体の厚みが6mm、ライニング層15の厚みが4mm、更に、図11に示すように、同じ呼び径の3種粉体塗装管1の場合では、管1自体の厚みが6mm、ライニング層(塗膜)15の厚みが0.3mmに構成されている。
【0040】
そのため、1種モルタルライニング管1と3種モルタルライニング管1との間では、実厚みに約1.5mmの差があるので、図10に示すように、ブッシュ6の挿入筒部6Bに、 2mmの板厚に構成された一方の間隔調整リング11Aを装着し、また、1種モルタルライニング管1と3種粉体塗装管1との間では、実厚みに約5.2mmの差があるので、図11に示すように、ブッシュ6の挿入筒部6Bに、 2mmの板厚に構成された一方の間隔調整リング11Aと、3mmの板厚に構成された他方の間隔調整リング11Bとを装着する。
【0041】
前記穿孔機Cとしては、従来から種々の構造のものが存在するが、その一例を挙げると、図1、図2に示すように、電動モータやエンジン等の原動部の駆動により、ケーシング20に支承された回転並びに分岐軸線Y方向(穿孔軸線方向)に摺動自在な駆動回転軸21に対して駆動回転力と送り力とを付与し、この駆動回転軸21の先端部の連結フランジ部22に他種のものと付替え自在に連結されたカッター4の一例であるホールソーを、作業用開閉弁B内の流路と分岐継手Aの分岐管部2内の流路とを通してから送り込むことにより、水道管1の管壁に管軸線Xに対して直交する分岐軸線(穿孔軸線)Y方向に貫通する分岐口5を切削形成する。
【0042】
前記ホールソー4は、切削チップを先端部に備えた円筒状ボディー4Aの底壁部の中心位置に、円筒状ボディー4Aの切削チップよりも前方に突出するセンタードリル4Bを設けて構成されているとともに、前記ケーシング20の先端部には、弁ケース10の分岐軸線Y方向他端に一体形成された連結フランジ部10bに対して、締結手段の一例である複数本のボルト8・ナット9を介して脱着自在に固定連結される連結フランジ部20aが一体形成されている。
【0043】
次に、ブッシュ装着機Dについて説明すると、図3〜図7に示すように、前記弁ケース10の連結フランジ部10bに対して締結手段の一例である複数本のボルト8・ナット9を介して脱着自在に固定連結される連結フランジ部30aを備えた取付け筒部30に、内外二重の送り軸31,32の下部側を分岐軸線Y方向に摺動自在に貫通支持するためのボス部33aを備えた第1軸受け部材33が取付けられているとともに、第1軸受け部材33の三箇所に螺合固定された連結軸34の上端部に亘って、内側送り軸31の上側ネジ部31aに螺合された拡径操作具の一例である拡径操作ナット35、及び、両送り軸31,32を分岐軸線Y方向に往復移動させるための送りネジ軸36に対する貫通孔37a,37bを備えた第2軸受け部37が、ナット38を介して締付け固定されている。
【0044】
前記外側送り軸32の上側フランジ部32aにボルト39で固定連結された連動部材40には、送りネジ軸36の雄ネジ部36aに螺合されたネジコマ41を相対回転不能な状態で取付けるとともに、連動部材40のうち、内側送り軸31の上側ネジ部31aに対する貫通孔を形成するボス部40aには、拡径操作ナット35が相対回転自在に取付けられている。
【0045】
前記送りネジ軸36は、第1軸受け部材33と第2軸受け部37とに亘って両持ち状態で回転自在に支承されているとともに、その上端部には、両送り軸31,32を分岐軸線Y方向に往復移動させるための回転操作用ハンドル42が取付けられている。
【0046】
前記外側送り軸32の下端部に取付けられた有底筒状の金属製の受け部43と、この受け部43の中心部を通して下方に突出する内側送り軸31の下端部に取付けられた金属製の押え部44との間で、かつ、押え部44の筒軸部分44aの外周面には、これら両者43,44の相対近接移動、 つまり、受け部43に対する押え部44の引き上げ移動に連れて径方向外方に膨出変形される合成ゴム製の拡径用弾性体45が設けられているとともに、受け部43の外周面には、押え部44の押え部分44bを通して拡径用弾性体45に外装されたブッシュ6の基端6aに分岐軸線Y方向から当接する円環状の当たり部43aが一体的に突出形成されているとともに、ブッシュ6の基端6aが当たり部43aに当接した状態で、ブッシュ6の先端6bと押え部44の押え部分44bとの間を通して拡径用弾性体45の一部(当該実施形態では、拡径用弾性体45の全長の約半分近くに相当する長さの下側部分)の周方向全域が露出するように構成されている。
【0047】
前記内側送り軸31の押え部44と外側送り軸32の受け部43とが拡径操作によって所定量相対近接移動したとき、軸芯方向から互いに接当してそれ以上の相対近接移動を阻止するストッパー部46が形成されている。
このストッパー部46は、金属製の受け部43の内底面43bと金属製の押え部44の筒軸部分44aの内端面44cとから構成されていて、押え部44と受け部43とが拡径操作によって所定量相対近接移動したとき、受け部43の内底面43bと押え部44の内端面44cとが分岐軸線Y方向から互いに当接するように構成されている。
【0048】
それ故に、内側送り軸31の押え部44と外側送り軸32の受け部43とが所定量相対近接移動したとき、ストッパー部46を構成する受け部43の内底面43bと押え部44の内端面44cとの金属同士が分岐軸線Y方向から互いに接当して拡径操作抵抗が急激に増大するため、拡径用弾性体45を介して拡径用ブッシュ6が所定形状に拡径変形されたことを感覚的に容易に感知することができ、拡張操作ストロークの管理を確実、容易に行うことができる。
【0049】
前記内側送り軸31の押え部44と外側送り軸32の受け部43とが拡径操作によって所定量相対近接移動したことを、内側送り軸31の他端と外側送り軸32の他端との位置関係で目視確認できるように構成されている。
つまり、図6に示すように、外側送り軸32と同芯状態で連動部材40に保持された拡径操作ナット35の上端面35aから内側送り軸31の上端面31bまでの拡径操作ストロークS1を、受け部43の内底面43bから押え部44の内端面44cまでの拡径作動ストロークS2と同一に構成して、押え部44と受け部43とが拡径操作によって所定量相対近接移動したとき、拡径操作ナット35の上端面と内側送り軸31の上端面とが面一になるように設定し、拡径用弾性体45を介して拡径用ブッシュ6が所定形状に拡径変形されたことを、拡径操作姿勢のまま無理なく容易に目視確認できるように構成されている。
【0050】
次に、上述の如く構成された分岐口防食構造の分岐口防食方法について説明する。
(イ)先ず、図1に示すように、水道管1の分岐相当箇所の外周面に、分岐継手Aの分割ケース体7A,7Bを外嵌固定し、一方の分割ケース体7Aの分岐管部2の連結フランジ部2aに、弁体16を備えた作業用開閉弁Bの一方の連結フランジ部10aを固定連結するとともに、この作業用開閉弁Bの他方の連結フランジ部10bに、穿孔機Cの連結フランジ部20aを固定連結する。
【0051】
(ロ)図2に示すように、作業用開閉弁Bの弁体16を開き操作して、穿孔機Cのカッター4を作業用開閉弁B及び一方の分割ケース体7Aの分岐管部2を通して送込み、水道管1内の流体の流れを維持したままシール材(弾性パッキン)3で密封された管壁部に分岐口5を貫通形成したのち、この分岐口5の切削加工に伴って発生した切片1Aをカッター4内に保持したまま初期位置に復帰移動させ、作業用開閉弁Bの弁体16を閉じ操作したのち、穿孔機Cを作業用開閉弁Bから取外す。
【0052】
(ハ)次に、穿孔機Cのカッター4内から切片1Aを取出し、この切片1Aの実厚みを計測することにより、例えば、水道管1の一例であるダクタイル鋳鉄管の呼び径が100mmの場合において、図7〜図9に示すように、管1自体の厚みが7.5mm、ライニング層15の厚みが4mmに構成された1種モルタルライニング管、図10に示すように、管1自体の厚みが6mm、ライニング層15の厚みが4mmに構成された3種モルタルライニング管、図11に示すように、管1自体の厚みが6mm、ライニング層(塗膜)15の厚みが0.3mmに構成された3種粉体塗装管の何れに該当するのかを判別する。
【0053】
(ニ)そして、水道管1が1種モルタルライニング管である場合には、ブッシュ装着機Dの拡径用弾性体45に、押え部44の押え部分44bを通してブッシュ6のみを外装し、また、水道管1が3種モルタルライニング管の場合には、ブッシュ6の挿入筒部6Bに、 2mmの板厚に構成された一方の間隔調整リング11Aを装着したのち、ブッシュ装着機Dの拡径用弾性体45に、押え部44の押え部分44bを通してブッシュ6を外装し、更に、水道管1が3種粉体塗装管の場合には、ブッシュ6の挿入筒部6Bに、 2mmの板厚に構成された一方の間隔調整リング11Aと、3mmの板厚に構成された他方の間隔調整リング11Bとを装着したのち、ブッシュ装着機Dの拡径用弾性体45に、押え部44の押え部分44bを通してブッシュ6を外装する。
【0054】
このような間隔調整処理により、水道管1の種類によって実厚みが異なる条件下でも、同じ呼び径のブッシュ6を水道管1の種類に応じて複数種類製作する必要がなく、従来の分岐口防食構造と比較して、工事管理の容易化と工事費の低廉化とを図りながら、水道管1内へのブッシュ6の突出代を設定許容範囲内に維持して、ブッシュ6の先端部6bを水道管1の内周面に沿った所定形状に確実に拡径変形させることができる。
【0055】
特に、切片1Aの実厚みを計測するが故に、水道管1の厚みやライニング層15の厚みが公差範囲内で大きくバラついていても、水道管1内へのブッシュ6の突出代を設定許容範囲内に維持するための調節代を正確に算出することができるから、その算出された調整代に基づいて間隔調整リング11A,11Bの介装枚数を決定すればよく、間隔調整作業を迅速、 確実に行うことができる。
【0056】
(ホ)図3、図5に示すように、ブッシュ装着機Dの拡径用弾性体45に、押え部44の押え部分44bを通してブッシュ6を外装し、かつ、必要に応じて間隔調整リング11A,11Bを選択的に装着したのち、水道管1の分岐口5にブッシュ6を挿入装着する前において、拡径操作ナット35を拡径側に少し回転操作して、内側送り軸31の押え部44と外側送り軸32の受け部43とを少し相対近接移動させて拡径用弾性体45を少し拡径変形させることにより、ブッシュ6をブッシュ装着機Dの拡径用弾性体45に仮保持させることができる。
【0057】
このとき、ブッシュ6の先端6bと押え部44の押え部分44bとの間を通して露出している拡径用弾性体45の一部の周方向全域が径方向外方に弧状に膨らみ、拡径用弾性体45の外周面とブッシュ6の先端6bとの間に形成される段差を周方向全域で少なくすることができるとともに、ブッシュ6の先端6bと押え部44の押え部分44bとの間に位置する拡径用弾性体45の一部も、ブッシュ6を拡径変形させるための膨出力として大きく寄与する。
【0058】
それ故に、ブッシュ6の外周面に形成された弾性被覆層12を分岐口5の内周面1aに沿って確実、良好に密着させて、腐食防止効果の向上を図りながらも、例え、分岐口5の穿孔軸線Yとブッシュ装着機Dのブッシュ挿入軸線とが少しずれている条件下においても、ブッシュ6を引っ掛かりのない又は少ない状態で確実、スムーズに挿入することができ、施工上の信頼性を高めることができる。
【0059】
(ヘ)次に、図5に示すように、作業用開閉弁Bの他方の連結フランジ部10bに、ブッシュ装着機Dの連結フランジ部30aを固定連結し、作業用開閉弁Bの弁体16を開き操作したのち、作業用開閉弁Bのハンドル42を送込み側に回転操作して、両送り軸31,32を分岐軸線Y方向に沿って往行移動させ、拡径用弾性体45に仮保持されているブッシュ6を、間隔調整部材11又は挿入規制部13の接当面12dが分岐口5の外周面側開口周縁の一部に分岐軸線Y方向から当接する状態まで分岐口5内に挿入する。
【0060】
このとき、ブッシュ6の外周面を被覆する弾性被覆層12のうち、分岐口内周面側部分12Aが、分岐口外周面側部分12Bの肉厚よりも薄くし、かつ、小径に構成されているので、例え、分岐口5 の穿孔軸芯Yとブッシュ装着機Dのブッシュ挿入軸芯とが少しずれている条件下においても、ブッシュ6を引っ掛かりのない又は少ない状態で確実、スムーズに挿入することができる。
【0061】
(ト)図7に示すように、分岐口5内の所定位置にブッシュ6が挿入されている状態で拡径操作ナット35を拡径側に回転操作すると、外側送り軸32に対して内側送り軸31が引き上げられ、これに伴う受け部43と押え部44との相対近接移動に連れて合成ゴム製の拡径用弾性体45が分岐軸線方向から圧縮されて径方向外方に膨出変形され、ブッシュ6が分岐口5の孔内周面1a及び水道管1の内周面に沿って拡径変形され、ブッシュ6が抜止め状態で装着される。
【0062】
そして、ブッシュ装着機Dの拡径用弾性体45でブッシュ6を拡径変形させる際、ブッシュ6の分岐口外周面側部分の拡径変形量が、分岐口内周面側部分の拡径変形量よりも少なくなることの知見に基づいて、その少なくなる分を予め見込んで、弾性被覆層12の分岐口外周面側部分12Bの肉厚を、分岐口内周面側部分12Aの肉厚よりも大に構成してあるので、ブッシュ6の弾性被覆層12と分岐口5の孔内周面1aとの分岐軸線Y方向での密着性を高めることができる。
それ故に、ブッシュ6の外周面に形成された弾性被覆層12を分岐口5の孔内周面1aに沿って確実、良好に密着させて、腐食防止効果の向上を図ることができるのである。
【0063】
〔第2実施形態〕
図15はブッシュ6の別実施形態を示し、それの軸線方向中央位置よりも少し基端部側に偏位した部位に、分岐口5の外周面側開口周縁の一部に分岐軸線Y方向から当接する挿入長さ規制用の環状係止部6Aが径方向外方に膨出形成され、この環状係止部6Aよりも先端側に位置する挿入筒部6Bの周方向複数箇所には、拡径変形される挿入筒部6Bの剛性を低下させるためのスリット6Cが形成されているとともに、挿入筒部6Bの外周面及び環状係止部6Aの外周面には、分岐口5の孔内周面1a及び分岐口5の外周面側開口周縁の一部に接触可能な合成ゴム(例えば、EPDMなど)製の弾性被覆層12が、各スリット6Cを閉塞する状態で被覆処理されている。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0064】
〔第3実施形態〕
上述の第1 実施形態では、前記圧接支持手段18を、各間隔調整リング11A,11Bの内周面の複数箇所に突出形成された半円柱状の支持突起11aから構成したが、この構成に限定されるものではなく、例えば、図16に示すように、各間隔調整リング11A,11Bを、自然状態において、それの短径方向の内径Dがブッシュ6の外周面に形成された弾性被覆層12の大径厚肉側被覆部分12Bの外径よりも少し小径となる楕円形状に形成して構成してもよい。
【0065】
この実施形態の場合では、各間隔調整リング11A,11Bをブッシュ6に装着するとき、各間隔調整リング11A,11Bを長径方向から圧縮操作して真円形状に弾性変形させ、その状態でブッシュ6の所定装着位置に外嵌して圧縮操作力を解除すると、各間隔調整リング11A,11Bの楕円形状への弾性復元力によって弾性被覆層12の大径厚肉側被覆部分12Bに圧接状態(挾持状態)で外嵌保持されることになる。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
【0066】
〔その他の実施形態〕
(1)上述の実施形態では、流体管1に貫通形成される分岐口5に対して分岐軸線Y方向外方から挿入されるブッシュ6に、分岐口5の外周面側開口周縁の一部に当接する挿入規制部13を設けたが、この挿入規制部13を、分岐口5の外周面側開口周縁の全域に分岐軸線Y方向外方から当接するように、流体管1の分岐口5周縁に沿って湾曲形成してもよい。
【0067】
(2)上述の実施形態では、流体管1の実厚みに応じてブッシュ6の挿入長さを変更する間隔調整部材11を、ブッシュ6に外嵌装着自在な厚みの異なる二種類の間隔調整リング11A,11Bから構成したが、三種類以上の間隔調整リングから構成して実施してもよい。
また、前記間隔調整部材11を、周方向で断続的に配置可能な複数の間隔調整板から構成してもよい。
【0068】
(3)上述の実施形態では、ブッシュ6に設けた挿入規制部13を、分岐口5の外周面側開口周縁の一部に当接する分岐軸芯方向視で円環状に構成したが、この挿入規制部13を周方向で断続して設けてもよい。
【0069】
(4)上述の実施形態では、押え部44と受け部43とが拡径操作によって所定量相対近接移動したとき、拡径操作ナット35の上端面と内側送り軸31の上端面とが面一になるように設定して、拡径用弾性体45を介して拡径用ブッシュ6が所定形状に拡径変形されたことを目視確認できるように構成したが、内側送り軸3側に、拡径操作ナット35の上端面との位置関係を目測する為の指標線を形成してもよい。
要するに、前記内側送り軸31の押え部44と外側送り軸32の受け部43とが拡径操作によって所定量相対近接移動したことを、内側送り軸31の他端と外側送り軸32の他端との位置関係で目視確認できる構造であればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す穿孔前の一部切欠き正面図
【図2】穿孔後の一部切欠き側面図
【図3】ブッシュ装着機の一部切欠き正面図
【図4】図3のIV−IV線断面図
【図5】ブッシュ装着機の要部の拡大断面正面図
【図6】分岐口にブッシュを挿入したときの要部の拡大断面側面図
【図7】ブッシュを拡径変形操作したときの要部の拡大断面側面図
【図8】ブッシュ装着後の要部の拡大断面側面図
【図9】(イ)ブッシュ挿入時の要部の拡大断面側面図
(ロ)ブッシュ拡径時の要部の拡大断面側面図
【図10】図8におけるX−X線断面図
【図11】一つの間隔調整リングを装着したときの要部の拡大一部切欠き側面図
【図12】二つの間隔調整リングを装着したときの要部の拡大一部切欠き側面図
【図13】間隔調整リングの一部切欠き平面図
【図14】一つの間隔調整リングを装着したときの要部の拡大断面図
【図15】本発明の第2実施形態を示すブッシュ装着後の要部の拡大断面側面図
【図16】本発明の第3実施形態を示す間隔調整リングの平面図
【図17】従来の分岐口防食方法を示すブッシュ挿入時の要部の断面側面図
【図18】ブッシュ拡径時の要部の断面側面図
【符号の説明】
A   分岐継手
C   穿孔機
Y   分岐軸線(穿孔軸線)
1   流体管(水道管)
2   分岐管部
3   シール材
4   カッター
5   分岐口
6   ブッシュ
6A  環状係止部
7   継手本体
11  間隔調整部材
11A 間隔調整リング
11B 間隔調整リング
11a 支持突起
12  弾性被覆層
12C 後側被覆部分
13  挿入規制部
14  抵抗付与手段(環状溝)
18  圧接支持手段

Claims (7)

  1. 流体管に貫通形成される分岐口に対して分岐軸線方向外方から挿入されるブッシュに、分岐口の外周面側開口周縁の少なくとも一部に当接する挿入規制部が設けられているとともに、ブッシュの挿入規制部と分岐口の外周面側開口周縁との間には、流体管の実厚みに応じてブッシュの挿入長さを変更する間隔調整部材が脱着自在に設けられている流体管の分岐口防食構造。
  2. 流体管に対してそれの外周面との間にシール材を介装した状態で外装固定される継手本体に、シール材で密封された管壁部に貫通形成される分岐口に連通可能な分岐管部が形成されているとともに、分岐口に対して分岐軸線方向外方から挿入されるブッシュに、分岐口の外周面側開口周縁の少なくとも一部に当接する挿入規制部が設けられ、更に、ブッシュの挿入規制部と分岐口の外周面側開口周縁との間には、流体管の実厚みに応じてブッシュの挿入長さを変更する間隔調整部材が脱着自在に設けられている流体管の分岐口防食構造。
  3. 前記間隔調整部材が、ブッシュに外嵌装着自在な厚みの異なる複数種類の間隔調整リングから構成されている請求項1又は2記載の流体管の分岐口防食構造。
  4. 前記ブッシュの外周面のうち、少なくとも分岐口の孔内周面と接触する部位に形成された弾性被覆層に対して、間隔調整リングを圧接状態で支持させるための圧接支持手段が設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の流体管の分岐口防食構造。
  5. 前記圧接支持手段が、ブッシュの外周面のうち、少なくとも分岐口の孔内周面と接触する部位に形成された弾性被覆層に対して圧接可能な状態で、間隔調整リングの内周面の複数箇所に形成された支持突起から構成されている請求項4記載の流体管の分岐口防食構造。
  6. 前記間隔調整リングの少なくとも軸線方向の一端面には、ブッシュの挿入規制部との当接によって径方向での相対移動抵抗を付与する抵抗付与手段が設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載の流体管の分岐口防食構造。
  7. 流体管の外周面に、それとの間にシール材を介装した状態で分岐管部を備えた分岐継手を外装固定し、この分岐継手の分岐管部側に取付けた穿孔機のカッターにより、分岐管部内を通してシール材で密封された管壁部に分岐口を貫通形成したのち、管壁部の外周面の分岐口周縁の少なくとも一部に分岐軸線方向から当接する挿入規制部を備えたブッシュに、流体管の実厚みに応じてブッシュの挿入長さを変更する間隔調整部材を装着し、このブッシュを、間隔調整部材が管壁部の外周面の分岐口周縁の一部に分岐軸線方向から当接する状態にまで分岐口に挿入したのち、ブッシュを拡径して分岐口に臨む孔内周面に抜止め状態で装着させることを特徴とする流体管の分岐口防食方法。
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