JP2004068600A - 電磁式燃料噴射弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、電磁コイルが発熱して高温になった場合及び燃料の圧力が高圧になった場合であっても、燃料のシール性が保持されるよう、より一層信頼性が得られるシール構造を持つ電磁式燃料噴射弁を提供すること。
【解決手段】コア4の下端部に設けられた環状の上突起部5の内周面とスリーブ3の上端側の外周面とがコア4側に向かって小径になるテーパ面で結合され、かつ弁ボディ2の上端部の内周面とスリーブ3の下端側の外周面とが弁ボディ2側に向かって小径になるテーパ面で結合され、各斜めの突き合わせ端部外周を全周溶接する。また、各テーパ面は、内側テーパ面の円すい角度が外側テーパ面の円すい角度より僅かに小さい関係を有する。
【選択図】 図2
【解決手段】コア4の下端部に設けられた環状の上突起部5の内周面とスリーブ3の上端側の外周面とがコア4側に向かって小径になるテーパ面で結合され、かつ弁ボディ2の上端部の内周面とスリーブ3の下端側の外周面とが弁ボディ2側に向かって小径になるテーパ面で結合され、各斜めの突き合わせ端部外周を全周溶接する。また、各テーパ面は、内側テーパ面の円すい角度が外側テーパ面の円すい角度より僅かに小さい関係を有する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電磁式燃料噴射弁に関する。特に、内燃機関に使用される電磁式の燃料噴射弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関に使用される電磁式燃料噴射弁としては、特開平5−202825号公報に開示がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術の電磁式燃料噴射弁では、コアの燃料通路からヨーク内へ送り出された燃料が、電磁コイル側へ流れ込まないようにするためのOリングが設けられている。即ち、ボビンと、ヨークおよびコアの間にOリングが挟まれ、このOリングによって、ボビンの外周面とヨークの内周面、ボビンの内周面とコアの外周面との間がシールされるようになっている。しかし、ボビンは合成樹脂によって構成されているものであるため、高温の状態ではこのボビン部分にクリープが発生して変形し、すきまが変化する虞がある。更に、電磁コイルに励磁電流が流されて、この電磁コイルの温度が上昇した場合、Oリングのシール部は高温にさらされて温度変化による硬度変化を起こし、Oリングによる燃料のシール性の確保が困難となる。また、燃料噴射圧力が高いタイプの燃料噴射弁では、Oリングに働く燃料の圧力が高圧になるため、Oリングが変形してはみだし現象を起こし、ボビンの外周面とヨークの内周面、ボビンの内周面とコアの外周面との間におけるシール性の低下も避け得ないものとなっている。
【0004】
本発明の目的は、電磁コイルが発熱して高温になった場合及び燃料の圧力が高圧になった場合であっても、燃料のシール性が保持されるよう、より一層信頼性が得られるシール構造を持つ電磁式燃料噴射弁を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の特徴と有する電磁式燃料噴射弁を提供する。即ち、コアの下端部に設けられた環状の上突起部の内周面とスリーブの上端側の外周面とがコア側に向かって小径になるテーパ面で結合され、かつ弁ボディの上端部の内周面とスリーブの下端側の外周面とが弁ボディ側に向かって小径になるテーパ面で結合され、各斜めの突き合わせ端部外周を全周溶接する。これにより、テーパ面を突き合わせた、斜め突き合わせ継手をレーザ溶接等により結合して密封構造ができ、燃料のシール性が一層確実に保持される。
【0006】
【発明の実施の形態】
発明者らは、電磁式燃料噴射弁について種々検討した。
【0007】
まず、コアに同軸的にアーマチュアを設け、このコアとアーマチュアとの間にスプリングを介在させる。コアの外周部には、合成樹脂によってボビンを設け、このボビンの外周に電磁コイルが巻き付けられている。そして、この電磁コイルに励磁電流が流されたとき、アーマチュアがスプリングに抗してコアの方向に吸引駆動されるようにする。電磁コイルの外周には、コアおよびアーマチュアの全体を取り囲むようにした金属製のヨークが設けられ、ボビンの外周面とヨークの内周面との間、およびボビンの内周面とコアの外周面との間に、それぞれ燃料シール用Oリングを介在設定する。この燃料噴射弁にあっては、加圧燃料がコアの軸線部分に形成した燃料通路に供給され、さらに、アーマチュアの軸線方向の形成された燃料通路を通って球弁部分に供給される。このように供給される加圧燃料のシールは、電磁コイルの巻枠であるボビンと、ヨークおよびコアとの間にそれぞれ設定されるOリングによって行われている。
【0008】
以下、実施態様を説明する。図1は、燃料を上部から供給するトップフィード方式の電磁式燃料噴射弁1の実施例を示している。電磁式燃料噴射弁1の弁ボディ2は、強磁性材により筒状に形成されている。弁ボディ2の上端部内には、非磁性材からなるスリーブ3が挿入後に全周溶接されている。スリーブ3の上端部には、強磁性材からなる筒状のコア4の下端部に形成された環状の上突起部5が挿入後に全周溶接されている。コア4のほぼ中央部の段部6には、板状の磁性材からなるカバー7の取付け孔8が圧入されている。弁ボディ2とカバー7との間に位置するスリーブ3及びコア4の外周部分には、合成樹脂製のボビン9が配設される。ボビン9には、電磁コイル10が巻線されている。ボビン9の上端部には電磁コイル10と電気的に接続するターミナル11が一体成形される。電磁コイル10の外周部は筒状の強磁性材からなる磁路形成部材12によって取り囲まれている。磁路形成部材12の上端部にはカバー7に当接する縁曲げ部13が形成されている。磁路形成部材12は縁曲げ部13をカバー7に当接させることによってカバー7に位置決めされた状態で取り付けられている。この取り付けとともに、磁路形成部材12の下端部が弁ボディ2の外側面に圧入状態で溶接結合されている。弁ボディ2の上半部からコア4の上端部に至る部分にはその部分を取り巻くように樹脂モールド成形14が施されている。この樹脂モールド成形14によってターミナル11のコネクタ15が形成されている。このコネクタ15には図示されない電子制御装置の給電用コネクタが接続され、その電子制御装置からの入力を受けて電磁コイル10の通電及び解除がなされる。弁ボディ2内とスリーブ3内には、可動体16が収納される。可動体16は、強磁性材料からなるアーマチュア17と、そのアーマチュア17の先端部に取り付けられた球弁18とにより構成されている。弁ボディ2の下端部内周面には、C形板状のストッパ19を介して弁座体20が挿入される。この弁座体20の内部には、可動体16の下摺動面21が摺動する下案内面22を有する旋回体23が備えられ、可動体16の球面状の球弁18が着座する弁座24が形成される。さらに、弁座体20の底部中央には噴射孔25が形成される。旋回体23には、球弁18が開弁すると、径方向内向きに弁座体20の噴射孔25に流れ込もうとする燃料に旋回運動を与える旋回溝26が形成される。スリーブ3の内周には、アーマチュア17を支持案内する上案内面27が形成されている。アーマチュア17の外周面には、球面状の上摺動面28が設けられ、スリーブ3の上案内面27と摺動自在に嵌合される。アーマチュア17の上端面は、コア4の下端面と所定の隙間を介して対向するように設けられる。さらに、可動体16には、このアーマチュア17の下方近傍に、弁ボディ2内に収容されるストッパ19の下端面から所定の隙間を介して対向するようにフランジ29が形成される。アーマチュア17の上端内径部には、アーマチュア17を図中下方へ付勢し、可動体16の球弁18を弁座体
20の弁座24に着座させるスプリング30が設けられる。このスプリング30は、アーマチュア17の内部へ突出し、コア4の内部に挿入固定されるアジャスティングパイプ31に支持される。そして、このアジャスティングパイプ31の軸方向位置を調整することによって、このスプリング30の付勢力は調整される。
【0009】
また、電磁式燃料噴射弁1のコア4上部の外周には、図示しない燃料分配管の内周面に密接するOリング32が装着される。更に、コア4の上方には、燃料タンクから燃料ポンプ等によって圧送され、電磁式燃料噴射弁1内に流入する燃料中のゴミ等を除去するフィルタ33が設けられる。そして、コア4内に流入する燃料は、アジャスティングパイプ31からアーマチュア17内、さらに旋回体
23の旋回溝26を通過して、噴射孔25に到る。
【0010】
次に、本実施の形態に係る電磁式燃料噴射弁1の動作について説明する。燃料はフィルタ33によってろ過された後、コア4の燃料通路,可動体16の燃料通路を通って弁座体20の内部まで到達している。この状態で、可動体16の球弁18はスプリング30の弾性によって弁座体20の噴射孔25を閉じた状態に保持しているため、その噴射孔25から燃料の噴射は生じない。図示されていない電子制御装置からの電気信号が入力されて電磁コイル10が通電状態になると、磁界がコア4→アーマチュア17→弁ボディ2→磁路形成部材12→カバー7→コア4を通り、アーマチュア17とコア4との間には吸引力が働く。これによって、スプリング30の弾性に抗して可動体16が後退し、噴射孔25が開かれて燃料が噴射される。また、電磁コイル10の通電が解除されると、アーマチュア17とコア4間で吸引力が働かなくなり、可動体16はスプリング30の弾性力で前進する。これによって、噴射孔25が球弁18によって閉じられ、燃料噴射が停止する。上記の電磁式燃料噴射弁1によると、カバー7の取付け孔8にコア4を挿入し、そのカバー7と磁路形成部材12の縁曲げ部13とを当接させることにより、コア4に磁路形成部材12を簡単に位置決めすることができる。したがって、コア4に対する磁路形成部材12の位置決め作業を簡素化し、磁路形成部材12の組付け性を向上することができる。更に、円筒状の磁路形成部材12が縁曲げ部13でつながれるため、磁路形成部材12をコア4の周方向に位置決めして固定する必要もなくなる。また、磁路形成部材12が深絞り成形品からなるので、磁路形成部材12を深絞り成形といった簡単な成形加工によって安価に得ることができる。
【0011】
次に、スリーブ3の内周には、アーマチュア17が摺動する上案内面27を設けられ、アーマチュア17の上摺動面28と可動体16の下摺動面21がほぼ球面状となるように形成される。スリーブ3の上案内面27とアーマチュア17の上摺動面28,弁座体20内の下案内面22と可動体の下摺動面21とのクリアランスは、ガタのない精密なはめあい状態になるように設定される。これにより、スリーブ3と旋回体23の加工誤差や組立誤差に起因する取付誤差によって可動体が傾いた状態でも、上下の摺動面と案内面がエッジで接触するのを防止でき、こじりが生じない滑らかな摺動が可能になる。さらに、スリーブ3と弁座体
20の取付誤差を高精度にする必要がなく、低コスト,高歩留まりの要求を満たすことができる。
【0012】
本発明の第1実施例のシール構造について、図2,図3を用いて詳述する。図2のシール構造の要部断面図において、コア4の下端部に設けられた環状の上突起部5の内周面とスリーブ3の上端側の外周面とはコア4側に向かって小径になるテーパ面で結合されており、かつ弁ボディ2の上端部の内周面とスリーブ3の下端側の外周面とは弁ボディ2側に向かって小径になるテーパ面で結合されている。そして、各斜めの突き合わせ端部外周は全周にわたりレーザ溶接される。これによって、スリーブ3とコア4及び弁ボディ2とは同一テーパ形状のはめあい部を有するテーパ挿入によって組付けされる。このテーパ挿入作業では軸芯ずれを大きく許容でき、かつ食付きが発生しにくいためにスリーブ3とコア4及び弁ボディ2の組立を極めて容易にできる。しかも、テーパ挿入の最終段階では、金属テーパ間のクサビ効果が働いて各部品間に圧入と同等の結合能力を与えられる。その上、各部品の結合状態はテーパ加工の精度を反映して高い組立精度が得られる。また、テーパ挿入は、圧入作業のように食いつきやかじりを防止するため、接触面に潤滑油などにより塗布する必要がない。このため、テーパ挿入では被溶接材の表面が清浄化されている状態でレーザ溶接を行うので、クラックやブローホール等の溶接欠陥が発生しにくい。
【0013】
次に、レーザ溶接は、斜め突き合わせ継手の薄肉幹部を溶接結合するのであり、両嵌合テーパ面間のシールを確保するに足る程度の溶接強度が得られればよいので、溶接熱量の減少が可能となり、それだけスリーブ3の熱応力を小さく抑えることができる。これより、スリーブ3の上案内面27への熱影響を少なくし、溶接歪みを小さくできる。
【0014】
次に、コア4及び弁ボディ2の外側テーパ面34端部には軸直角の端面35が設けられ、弁ボディ2とスリーブ3,コア4とスリーブ3の各斜めの突き合わせ端部外周には、横断面レ字状の環状溝36が形成される。この環状溝36において、弁ボディ2とスリーブ3,コア4とスリーブ3の各突き合わせ端相互が全周にわたりレーザ溶接される。その際、発生した肉の盛り上がりやスパッタが全て環状溝36に受容されて、弁ボディ2,スリーブ3及びコア4の外周面外方に突出しない。したがって、溶接後は、肉の盛り上がり及びスパッタの除去加工を施さずとも、それらに何ら干渉されることなく、それらの外周にボビン9等の他の部品を嵌合することができる。こうして、肉の盛り上がり及びスパッタの除去加工の廃止が可能となり、電磁式燃料噴射弁1の製作コストの低減を図ることができる。
【0015】
図3のシール構造の説明図において、各テーパ結合の内側テーパ面37の円すい角度θは、外側テーパ面34の円すい角度θより僅かに小さい関係を有するように設定されている。これにより、各テーパ面の溶接部の内側に相対応する二つの金属円すい面が接触するシート部39を形成させる。このため、レーザ溶接の凝固するときの収縮力によりシート部39が線接触して、初期シール効果を得ることができる。さらに、高圧が作用すれば、スリーブ3の内側に作用する圧力によってスリーブ3を半径方向に変形させようとするが、この変形を接面で拘束することによって、接触面圧が大きくなりシール作用が生じる、自封効果が発生する。これによって、金属の線接触によってシールを行い、内部圧力の上昇によって自封効果を発揮するシール構造にすることができる。
【0016】
次に、本発明の第2実施例のシール構造について図4により説明する。弁ボディ2には環状の下突起部40を設けられ、この下突起部40内周にスリーブ3の内側テーパ面37とテーパ結合する外側テーパ面34を形成されている。これにより、弁ボディ2の端部をぬすんだ形状の溶接継手にして溶接結合するので、溶接部における応力集中を避けることができる。
【0017】
次に、本発明の第3実施例のシール構造について、図5により説明する。コア4の下端部の外周面とスリーブ3の上端側の内周面とがスリーブ3側に向かって小径になるテーパ面で結合されている。このようにコア4の端面にテーパ面を形成することにより吸着面における磁束密度を増加させることができ、吸引力をアーマチュア17の当接面に集中させることができる。これによって、アーマチュア17を確実且つ迅速にコア4に吸着させることができ、高い応答性を得ることができる。
【0018】
次に、本発明の第4実施例のシール構造について、図6により説明する。スリーブ3の下端部には半径方向外方に突出し、外周に内側テーパ面37を形成する下鍔部41が設けられ、この下鍔部41とテーパ結合する外側テーパ面34が弁ボディ2に設けられている。これにより、弁ボディ2とスリーブ3との間の溶接継ぎ目は、スリーブ3の上案内面27から比較的大きく遠ざけられているので、溶接時に生じる高い温度に基づいてスリーブ3の上案内面27にゆがみが生じることによる大きな熱的影響は十分に阻止できる。また、スリーブ3の上鍔部42は外側に張り出す形状としており、アーマチュア17の外周が弁ボディ2の内周と対向する磁路面積を確保しようとした場合、アーマチュア17の外周がスリーブ3の内周と対向する部分が軸方向に短いので、アーマチュア17の長さを比較的短くすることができる。これにより、アーマチュア17を軽量化し、応答性の向上により燃料噴射量の制御範囲を拡大することができる。
【0019】
次に、本発明の第5実施例のシール構造について図7により説明する。コア4の下端部の外周面とスリーブ3の上端側の内周面とがスリーブ3側に向かって小径になるテーパ面で結合されている。スリーブ3の下端部には半径方向外方に突出し、外周に内側テーパ面37を形成する下鍔部41が設けられ、この下鍔部41とテーパ結合する外側テーパ面34が弁ボディ2に設けられている。このようにコア4の端面に内側テーパ面37を形成することにより吸着面における磁束密度を増加させることができ、吸引力をアーマチュア17の当接面に集中させることができる。これによって、アーマチュア17を確実且つ迅速にコア4に吸着させることができ、高い応答性を得ることができる。また、弁ボディ2とスリーブ3との間の溶接継ぎ目は、スリーブ3の上案内面27から比較的大きく遠ざけられているので、溶接時に生じる高い温度に基づいてスリーブ3の上案内面27にゆがみが生じることによる大きな熱的影響は十分に阻止できる。
【0020】
次に、本発明の第6実施例のシール構造について図8により説明する。コア4の下端部には半径方向外方に突出し、外周に内側テーパ面37を形成する上鍔部42を設けられ、この上鍔部42とテーパ結合する外側テーパ面34がスリーブ3内周に設けられている。これにより、コア4におけるスリーブ3との接続部は径方向に延在する上鍔部42を有し、この上鍔部42を非磁性材であるスリーブ3と接続している。コア4とスリーブ3との境界線は上鍔部42の外側のみを非磁性とするため、更には、アーマチュア17とコア4との磁束通路面積を確保しながらコア4からアーマチュア17へ軸方向に磁気が通るため、十分に大きな磁路を確保して磁路抵抗を小とすることができ、高燃圧下でアーマチュア17を動作するための吸引力を向上させることができる。
【0021】
次に、本発明の第7実施例の電磁式燃料噴射弁について図9により説明する。図9は、本発明を燃料が側面から供給されるサイドフィード方式の電磁式燃料噴射弁43に適用したものである。コア4の上端には、コア4の内面と弾性的に接触してシールするOリング44が取付けられ、コア4の上部に嵌合,固定される棒状のアジャスタ45が設けられている。弁ボディ2の中間部外周面には、燃料供給孔46が設けられており、この回りを覆うように、環状のフィルタ47が弁ボディ2の外周に配置されている。燃料供給孔46は、弁ボディ2の外周面から可動体16が運動する弁ボディ2の内周面まで貫通している。つまり燃料は、フィルタ47を介して弁ボディ2の横方向の燃料供給孔46から弁ボディ2の内周面に供給され、弁座体20内の弁座24面まで至っている。弁座体20における半径方向の燃料供給孔46の上側及び下側において、電磁式燃料噴射弁43の外周部には、Oリング48,50が配置されている。磁路形成部材12における上側のOリング48は樹脂モールド成形14の下側の端面とフィルタ47の上側の端面との間に形成されているリング溝49に位置している。これに対して弁座体における下側のOリング50は、下側のリング溝51に保持される。Oリング48,50は電磁式燃料噴射弁43と図示されていない弁受容部、例えば内燃機関の吸込み導管の弁受容部との間を、シールするために働く。内燃機関の燃料噴射弁では、高出力化により、エンジンルーム内温度が高くなると、高温停止時に燃料噴射弁内部に燃料ベーパーが発生する。そして、高温再始動時に、ベーパーを噴射すると最適噴射量が得られない問題がある。第7実施例のサイドフィード方式電磁式燃料噴射弁43によれば、クランキング後、球弁18に近い側面の燃料供給孔46から燃料を供給し、燃料噴射弁内のベーパーを取り去ることができる。
【0022】
次に、本発明の第8実施例のシール構造について図10により説明する。磁路形成部材12の下端側の内周面と弁ボディ2の上端側の外周面とは、磁路形成部材12側に向かって小径になるテーパ面で結合されており、斜めの突き合わせ端部外周を全周溶接されている。磁路形成部材12の管端はテーパ状に押し広げられ、フレア部52が形成されている。このフレア部52のテーパ面を弁ボディの内側テーパ面37に押し込んで、クサビ効果によってシール面を圧接する。更に、テーパ面を突き合わせた、斜め突き合わせ継手を全周溶接で結合して密封構造にするので、磁路形成部材12と弁ボディ2間に燃料のシール機能を持たせられる。
【0023】
以上述べた実施態様によれば、コアの薄肉端部において溶接接合を行うことにしたので、溶接部が浅い溶け込みのため、スリーブの案内面への熱的影響を極力少なくすることができる。また、テーパ結合により、高い組立精度が得られる。
【0024】
また、溶接部の内側に相対応する二つの金属円すい面でシート部を形成し、線接触してシール効果を発揮することができる。さらに、高圧が作用すれば、スリーブの内側に作用する圧力によってスリーブを半径方向に変形させようとするが、この変形を接面で拘束することによって、接触面圧が大きくなり密封作用が生じる、自封効果を発揮するシール構造にすることができる。
【0025】
また、スリーブと、弁ボディ及びコアとの各斜めの突き合わせ端面相互の全周溶接時、発生する肉の盛り上がり及びスパッタは、全て環状溝に受容され、弁ボディ,スリーブ及びコアの外周面外に突出することがないから、溶接後は、肉の盛り上がり及びスパッタの除去加工を施さずとも、それらに何ら干渉されることなく、それらの外周にボビン等の他の部品を嵌合することができる。
【0026】
また、スリーブと弁座部材の加工誤差や組立誤差に起因する取付誤差によって弁体が傾いた状態でも、上下の摺動面と案内面がエッジで接触するのを防止でき、こじりが生じない滑らかな摺動が可能になる。さらに、スリーブと弁座部材の取付誤差を高精度にする必要がなく、低コスト,高歩留まりの要求を満たすことができる。
【0027】
また、コアに対する磁路形成部材の位置決め作業を簡素化し、磁路形成部材の組付け性を向上することができる。また、磁路形成部材を深絞り成形といった簡単な成形加工によって安価に得ることができる。
【0028】
また、弁ボディの端部をぬすんだ形状の溶接継手にして溶接結合するので、溶接部における応力集中を避けることができる。
【0029】
また、コアの端面にテーパ面を形成することにより吸着面における磁束密度を増加させることができ、吸引力をアーマチュアの当接面に集中させることができる。更には、アーマチュアを確実且つ迅速にコアに吸着させることができ、高い応答性を得ることができる。
【0030】
また、弁ボディとスリーブとの間の溶接継ぎ目は、スリーブの案内面から比較的大きく遠ざけられているので、溶接時に生じる高い温度に基づくスリーブの案内面への熱的影響を極力少なくすることができる。
【0031】
また、アーマチュアとコアとの磁束通路面積を確保しながらコアからアーマチュアへ軸方向に磁気が通るため、十分に大きな磁路を確保して磁路抵抗を小とすることができ、高燃圧下でアーマチュアを動作するための吸引力を向上させることができる。
【0032】
また、磁路形成部材の管端をテーパ状に押し広げてフレア部を形成し、このフレアのテーパシール面を弁ボディのテーパ面に押し込んでシールすることができる。更に、テーパ面を突き合わせた、斜め突き合わせ継手の全周溶接で密封構造にできる。
【0033】
二つの金属テーパ面が接触して密封性をもたせ、内部圧力の上昇によって自封効果を発揮するシート面シール手段と、薄肉端部を全周にわたり溶接接合して密封性を確保する溶接シール手段により、スリーブとコア間及びスリーブと弁ボディ間が締結される。これより、例えば合成樹脂によって構成されるボビンが接触して燃料シールに関与することがないので、特に電磁コイルが発熱して高温になった場合あるいは燃料の圧力が高圧になった場合であっても、燃料のシール性を確実に保持することができる。しかも、二つのシール手段により、十分な信頼性が得られるシール構造を実現することができる。
【0034】
また、スリーブとコア及び弁ボディの各斜め突き合わせ端面相互の全周溶接後、肉の盛り上がりやスパッタの除去加工を行わずとも、組立時、スパッタ等とボビン内周面との干渉を回避し得るようにして、製作コストの低減を図ることができる。
【0035】
また、摺動する可動体の上下摺動面と上下案内面の繰り返し接触による摩耗を防止することができる。
【0036】
更に、コアに対する磁路形成部材の位置決め作業を簡素化し、磁路形成部材の組付け性を向上することができる。また、フレア管継手の溶接構造により、磁路形成部材と弁ボディ間に燃料のシール機能を持たせることができる。
【0037】
また、弁ボディの上突起部とスリーブの溶接部における応力集中を減少させることができる。
【0038】
また、十分な吸引力を発生させることができると共に、吸引時における可動体の高い応答性を得ることができる。
【0039】
そして、弁ボディに溶接によって接続されるスリーブの内径変化を防止し、スリーブの上案内面の後加工や後処理を不要とすることが出来る。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、電磁コイルが発熱して高温になった場合及び燃料の圧力が高圧になった場合であっても、燃料のシール性が保持されるよう、より一層信頼性が得られるシール構造を持つ電磁式燃料噴射弁を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の電磁式燃料噴射弁の縦断面図。
【図2】第1実施例のシール構造の要部断面図。
【図3】第1実施例におけるシール構造の説明図。
【図4】第2実施例のシール構造の要部断面図。
【図5】第3実施例のシール構造の要部断面図。
【図6】第4実施例のシール構造の要部断面図。
【図7】第5実施例のシール構造の要部断面図。
【図8】第6実施例のシール構造の要部断面図。
【図9】第7実施例の電磁式燃料噴射弁の縦断面図。
【図10】第8実施例のシール構造の要部断面図。
【符号の説明】
1,43…電磁式燃料噴射弁、2…弁ボディ、3…スリーブ、4…コア、5…上突起部、6…段部、7…カバー、8…取付け孔、9…ボビン、10…電磁コイル、11…ターミナル、12…磁路形成部材、13…縁曲げ部、14…樹脂モールド成形、15…コネクタ、16…可動体、17…アーマチュア、18…球弁、19…ストッパ、20…弁座体、21…下摺動面、22…下案内面、23…旋回体、24…弁座、25…噴射孔、26…旋回溝、27…上案内面、28…上摺動面、29…フランジ、30…スプリング、31…アジャスティングパイプ、32,44,48,50…Oリング、33,47…フィルタ、34…外側テーパ面、35…端面、36…環状溝、37…内側テーパ面、38…溶接部、39…シート部、40…下突起部、41…下鍔部、42…上鍔部、45…アジャスタ、46…燃料供給孔、49,51…リング溝、52…フレア部。
【発明の属する技術分野】
本発明は電磁式燃料噴射弁に関する。特に、内燃機関に使用される電磁式の燃料噴射弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関に使用される電磁式燃料噴射弁としては、特開平5−202825号公報に開示がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術の電磁式燃料噴射弁では、コアの燃料通路からヨーク内へ送り出された燃料が、電磁コイル側へ流れ込まないようにするためのOリングが設けられている。即ち、ボビンと、ヨークおよびコアの間にOリングが挟まれ、このOリングによって、ボビンの外周面とヨークの内周面、ボビンの内周面とコアの外周面との間がシールされるようになっている。しかし、ボビンは合成樹脂によって構成されているものであるため、高温の状態ではこのボビン部分にクリープが発生して変形し、すきまが変化する虞がある。更に、電磁コイルに励磁電流が流されて、この電磁コイルの温度が上昇した場合、Oリングのシール部は高温にさらされて温度変化による硬度変化を起こし、Oリングによる燃料のシール性の確保が困難となる。また、燃料噴射圧力が高いタイプの燃料噴射弁では、Oリングに働く燃料の圧力が高圧になるため、Oリングが変形してはみだし現象を起こし、ボビンの外周面とヨークの内周面、ボビンの内周面とコアの外周面との間におけるシール性の低下も避け得ないものとなっている。
【0004】
本発明の目的は、電磁コイルが発熱して高温になった場合及び燃料の圧力が高圧になった場合であっても、燃料のシール性が保持されるよう、より一層信頼性が得られるシール構造を持つ電磁式燃料噴射弁を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、以下の特徴と有する電磁式燃料噴射弁を提供する。即ち、コアの下端部に設けられた環状の上突起部の内周面とスリーブの上端側の外周面とがコア側に向かって小径になるテーパ面で結合され、かつ弁ボディの上端部の内周面とスリーブの下端側の外周面とが弁ボディ側に向かって小径になるテーパ面で結合され、各斜めの突き合わせ端部外周を全周溶接する。これにより、テーパ面を突き合わせた、斜め突き合わせ継手をレーザ溶接等により結合して密封構造ができ、燃料のシール性が一層確実に保持される。
【0006】
【発明の実施の形態】
発明者らは、電磁式燃料噴射弁について種々検討した。
【0007】
まず、コアに同軸的にアーマチュアを設け、このコアとアーマチュアとの間にスプリングを介在させる。コアの外周部には、合成樹脂によってボビンを設け、このボビンの外周に電磁コイルが巻き付けられている。そして、この電磁コイルに励磁電流が流されたとき、アーマチュアがスプリングに抗してコアの方向に吸引駆動されるようにする。電磁コイルの外周には、コアおよびアーマチュアの全体を取り囲むようにした金属製のヨークが設けられ、ボビンの外周面とヨークの内周面との間、およびボビンの内周面とコアの外周面との間に、それぞれ燃料シール用Oリングを介在設定する。この燃料噴射弁にあっては、加圧燃料がコアの軸線部分に形成した燃料通路に供給され、さらに、アーマチュアの軸線方向の形成された燃料通路を通って球弁部分に供給される。このように供給される加圧燃料のシールは、電磁コイルの巻枠であるボビンと、ヨークおよびコアとの間にそれぞれ設定されるOリングによって行われている。
【0008】
以下、実施態様を説明する。図1は、燃料を上部から供給するトップフィード方式の電磁式燃料噴射弁1の実施例を示している。電磁式燃料噴射弁1の弁ボディ2は、強磁性材により筒状に形成されている。弁ボディ2の上端部内には、非磁性材からなるスリーブ3が挿入後に全周溶接されている。スリーブ3の上端部には、強磁性材からなる筒状のコア4の下端部に形成された環状の上突起部5が挿入後に全周溶接されている。コア4のほぼ中央部の段部6には、板状の磁性材からなるカバー7の取付け孔8が圧入されている。弁ボディ2とカバー7との間に位置するスリーブ3及びコア4の外周部分には、合成樹脂製のボビン9が配設される。ボビン9には、電磁コイル10が巻線されている。ボビン9の上端部には電磁コイル10と電気的に接続するターミナル11が一体成形される。電磁コイル10の外周部は筒状の強磁性材からなる磁路形成部材12によって取り囲まれている。磁路形成部材12の上端部にはカバー7に当接する縁曲げ部13が形成されている。磁路形成部材12は縁曲げ部13をカバー7に当接させることによってカバー7に位置決めされた状態で取り付けられている。この取り付けとともに、磁路形成部材12の下端部が弁ボディ2の外側面に圧入状態で溶接結合されている。弁ボディ2の上半部からコア4の上端部に至る部分にはその部分を取り巻くように樹脂モールド成形14が施されている。この樹脂モールド成形14によってターミナル11のコネクタ15が形成されている。このコネクタ15には図示されない電子制御装置の給電用コネクタが接続され、その電子制御装置からの入力を受けて電磁コイル10の通電及び解除がなされる。弁ボディ2内とスリーブ3内には、可動体16が収納される。可動体16は、強磁性材料からなるアーマチュア17と、そのアーマチュア17の先端部に取り付けられた球弁18とにより構成されている。弁ボディ2の下端部内周面には、C形板状のストッパ19を介して弁座体20が挿入される。この弁座体20の内部には、可動体16の下摺動面21が摺動する下案内面22を有する旋回体23が備えられ、可動体16の球面状の球弁18が着座する弁座24が形成される。さらに、弁座体20の底部中央には噴射孔25が形成される。旋回体23には、球弁18が開弁すると、径方向内向きに弁座体20の噴射孔25に流れ込もうとする燃料に旋回運動を与える旋回溝26が形成される。スリーブ3の内周には、アーマチュア17を支持案内する上案内面27が形成されている。アーマチュア17の外周面には、球面状の上摺動面28が設けられ、スリーブ3の上案内面27と摺動自在に嵌合される。アーマチュア17の上端面は、コア4の下端面と所定の隙間を介して対向するように設けられる。さらに、可動体16には、このアーマチュア17の下方近傍に、弁ボディ2内に収容されるストッパ19の下端面から所定の隙間を介して対向するようにフランジ29が形成される。アーマチュア17の上端内径部には、アーマチュア17を図中下方へ付勢し、可動体16の球弁18を弁座体
20の弁座24に着座させるスプリング30が設けられる。このスプリング30は、アーマチュア17の内部へ突出し、コア4の内部に挿入固定されるアジャスティングパイプ31に支持される。そして、このアジャスティングパイプ31の軸方向位置を調整することによって、このスプリング30の付勢力は調整される。
【0009】
また、電磁式燃料噴射弁1のコア4上部の外周には、図示しない燃料分配管の内周面に密接するOリング32が装着される。更に、コア4の上方には、燃料タンクから燃料ポンプ等によって圧送され、電磁式燃料噴射弁1内に流入する燃料中のゴミ等を除去するフィルタ33が設けられる。そして、コア4内に流入する燃料は、アジャスティングパイプ31からアーマチュア17内、さらに旋回体
23の旋回溝26を通過して、噴射孔25に到る。
【0010】
次に、本実施の形態に係る電磁式燃料噴射弁1の動作について説明する。燃料はフィルタ33によってろ過された後、コア4の燃料通路,可動体16の燃料通路を通って弁座体20の内部まで到達している。この状態で、可動体16の球弁18はスプリング30の弾性によって弁座体20の噴射孔25を閉じた状態に保持しているため、その噴射孔25から燃料の噴射は生じない。図示されていない電子制御装置からの電気信号が入力されて電磁コイル10が通電状態になると、磁界がコア4→アーマチュア17→弁ボディ2→磁路形成部材12→カバー7→コア4を通り、アーマチュア17とコア4との間には吸引力が働く。これによって、スプリング30の弾性に抗して可動体16が後退し、噴射孔25が開かれて燃料が噴射される。また、電磁コイル10の通電が解除されると、アーマチュア17とコア4間で吸引力が働かなくなり、可動体16はスプリング30の弾性力で前進する。これによって、噴射孔25が球弁18によって閉じられ、燃料噴射が停止する。上記の電磁式燃料噴射弁1によると、カバー7の取付け孔8にコア4を挿入し、そのカバー7と磁路形成部材12の縁曲げ部13とを当接させることにより、コア4に磁路形成部材12を簡単に位置決めすることができる。したがって、コア4に対する磁路形成部材12の位置決め作業を簡素化し、磁路形成部材12の組付け性を向上することができる。更に、円筒状の磁路形成部材12が縁曲げ部13でつながれるため、磁路形成部材12をコア4の周方向に位置決めして固定する必要もなくなる。また、磁路形成部材12が深絞り成形品からなるので、磁路形成部材12を深絞り成形といった簡単な成形加工によって安価に得ることができる。
【0011】
次に、スリーブ3の内周には、アーマチュア17が摺動する上案内面27を設けられ、アーマチュア17の上摺動面28と可動体16の下摺動面21がほぼ球面状となるように形成される。スリーブ3の上案内面27とアーマチュア17の上摺動面28,弁座体20内の下案内面22と可動体の下摺動面21とのクリアランスは、ガタのない精密なはめあい状態になるように設定される。これにより、スリーブ3と旋回体23の加工誤差や組立誤差に起因する取付誤差によって可動体が傾いた状態でも、上下の摺動面と案内面がエッジで接触するのを防止でき、こじりが生じない滑らかな摺動が可能になる。さらに、スリーブ3と弁座体
20の取付誤差を高精度にする必要がなく、低コスト,高歩留まりの要求を満たすことができる。
【0012】
本発明の第1実施例のシール構造について、図2,図3を用いて詳述する。図2のシール構造の要部断面図において、コア4の下端部に設けられた環状の上突起部5の内周面とスリーブ3の上端側の外周面とはコア4側に向かって小径になるテーパ面で結合されており、かつ弁ボディ2の上端部の内周面とスリーブ3の下端側の外周面とは弁ボディ2側に向かって小径になるテーパ面で結合されている。そして、各斜めの突き合わせ端部外周は全周にわたりレーザ溶接される。これによって、スリーブ3とコア4及び弁ボディ2とは同一テーパ形状のはめあい部を有するテーパ挿入によって組付けされる。このテーパ挿入作業では軸芯ずれを大きく許容でき、かつ食付きが発生しにくいためにスリーブ3とコア4及び弁ボディ2の組立を極めて容易にできる。しかも、テーパ挿入の最終段階では、金属テーパ間のクサビ効果が働いて各部品間に圧入と同等の結合能力を与えられる。その上、各部品の結合状態はテーパ加工の精度を反映して高い組立精度が得られる。また、テーパ挿入は、圧入作業のように食いつきやかじりを防止するため、接触面に潤滑油などにより塗布する必要がない。このため、テーパ挿入では被溶接材の表面が清浄化されている状態でレーザ溶接を行うので、クラックやブローホール等の溶接欠陥が発生しにくい。
【0013】
次に、レーザ溶接は、斜め突き合わせ継手の薄肉幹部を溶接結合するのであり、両嵌合テーパ面間のシールを確保するに足る程度の溶接強度が得られればよいので、溶接熱量の減少が可能となり、それだけスリーブ3の熱応力を小さく抑えることができる。これより、スリーブ3の上案内面27への熱影響を少なくし、溶接歪みを小さくできる。
【0014】
次に、コア4及び弁ボディ2の外側テーパ面34端部には軸直角の端面35が設けられ、弁ボディ2とスリーブ3,コア4とスリーブ3の各斜めの突き合わせ端部外周には、横断面レ字状の環状溝36が形成される。この環状溝36において、弁ボディ2とスリーブ3,コア4とスリーブ3の各突き合わせ端相互が全周にわたりレーザ溶接される。その際、発生した肉の盛り上がりやスパッタが全て環状溝36に受容されて、弁ボディ2,スリーブ3及びコア4の外周面外方に突出しない。したがって、溶接後は、肉の盛り上がり及びスパッタの除去加工を施さずとも、それらに何ら干渉されることなく、それらの外周にボビン9等の他の部品を嵌合することができる。こうして、肉の盛り上がり及びスパッタの除去加工の廃止が可能となり、電磁式燃料噴射弁1の製作コストの低減を図ることができる。
【0015】
図3のシール構造の説明図において、各テーパ結合の内側テーパ面37の円すい角度θは、外側テーパ面34の円すい角度θより僅かに小さい関係を有するように設定されている。これにより、各テーパ面の溶接部の内側に相対応する二つの金属円すい面が接触するシート部39を形成させる。このため、レーザ溶接の凝固するときの収縮力によりシート部39が線接触して、初期シール効果を得ることができる。さらに、高圧が作用すれば、スリーブ3の内側に作用する圧力によってスリーブ3を半径方向に変形させようとするが、この変形を接面で拘束することによって、接触面圧が大きくなりシール作用が生じる、自封効果が発生する。これによって、金属の線接触によってシールを行い、内部圧力の上昇によって自封効果を発揮するシール構造にすることができる。
【0016】
次に、本発明の第2実施例のシール構造について図4により説明する。弁ボディ2には環状の下突起部40を設けられ、この下突起部40内周にスリーブ3の内側テーパ面37とテーパ結合する外側テーパ面34を形成されている。これにより、弁ボディ2の端部をぬすんだ形状の溶接継手にして溶接結合するので、溶接部における応力集中を避けることができる。
【0017】
次に、本発明の第3実施例のシール構造について、図5により説明する。コア4の下端部の外周面とスリーブ3の上端側の内周面とがスリーブ3側に向かって小径になるテーパ面で結合されている。このようにコア4の端面にテーパ面を形成することにより吸着面における磁束密度を増加させることができ、吸引力をアーマチュア17の当接面に集中させることができる。これによって、アーマチュア17を確実且つ迅速にコア4に吸着させることができ、高い応答性を得ることができる。
【0018】
次に、本発明の第4実施例のシール構造について、図6により説明する。スリーブ3の下端部には半径方向外方に突出し、外周に内側テーパ面37を形成する下鍔部41が設けられ、この下鍔部41とテーパ結合する外側テーパ面34が弁ボディ2に設けられている。これにより、弁ボディ2とスリーブ3との間の溶接継ぎ目は、スリーブ3の上案内面27から比較的大きく遠ざけられているので、溶接時に生じる高い温度に基づいてスリーブ3の上案内面27にゆがみが生じることによる大きな熱的影響は十分に阻止できる。また、スリーブ3の上鍔部42は外側に張り出す形状としており、アーマチュア17の外周が弁ボディ2の内周と対向する磁路面積を確保しようとした場合、アーマチュア17の外周がスリーブ3の内周と対向する部分が軸方向に短いので、アーマチュア17の長さを比較的短くすることができる。これにより、アーマチュア17を軽量化し、応答性の向上により燃料噴射量の制御範囲を拡大することができる。
【0019】
次に、本発明の第5実施例のシール構造について図7により説明する。コア4の下端部の外周面とスリーブ3の上端側の内周面とがスリーブ3側に向かって小径になるテーパ面で結合されている。スリーブ3の下端部には半径方向外方に突出し、外周に内側テーパ面37を形成する下鍔部41が設けられ、この下鍔部41とテーパ結合する外側テーパ面34が弁ボディ2に設けられている。このようにコア4の端面に内側テーパ面37を形成することにより吸着面における磁束密度を増加させることができ、吸引力をアーマチュア17の当接面に集中させることができる。これによって、アーマチュア17を確実且つ迅速にコア4に吸着させることができ、高い応答性を得ることができる。また、弁ボディ2とスリーブ3との間の溶接継ぎ目は、スリーブ3の上案内面27から比較的大きく遠ざけられているので、溶接時に生じる高い温度に基づいてスリーブ3の上案内面27にゆがみが生じることによる大きな熱的影響は十分に阻止できる。
【0020】
次に、本発明の第6実施例のシール構造について図8により説明する。コア4の下端部には半径方向外方に突出し、外周に内側テーパ面37を形成する上鍔部42を設けられ、この上鍔部42とテーパ結合する外側テーパ面34がスリーブ3内周に設けられている。これにより、コア4におけるスリーブ3との接続部は径方向に延在する上鍔部42を有し、この上鍔部42を非磁性材であるスリーブ3と接続している。コア4とスリーブ3との境界線は上鍔部42の外側のみを非磁性とするため、更には、アーマチュア17とコア4との磁束通路面積を確保しながらコア4からアーマチュア17へ軸方向に磁気が通るため、十分に大きな磁路を確保して磁路抵抗を小とすることができ、高燃圧下でアーマチュア17を動作するための吸引力を向上させることができる。
【0021】
次に、本発明の第7実施例の電磁式燃料噴射弁について図9により説明する。図9は、本発明を燃料が側面から供給されるサイドフィード方式の電磁式燃料噴射弁43に適用したものである。コア4の上端には、コア4の内面と弾性的に接触してシールするOリング44が取付けられ、コア4の上部に嵌合,固定される棒状のアジャスタ45が設けられている。弁ボディ2の中間部外周面には、燃料供給孔46が設けられており、この回りを覆うように、環状のフィルタ47が弁ボディ2の外周に配置されている。燃料供給孔46は、弁ボディ2の外周面から可動体16が運動する弁ボディ2の内周面まで貫通している。つまり燃料は、フィルタ47を介して弁ボディ2の横方向の燃料供給孔46から弁ボディ2の内周面に供給され、弁座体20内の弁座24面まで至っている。弁座体20における半径方向の燃料供給孔46の上側及び下側において、電磁式燃料噴射弁43の外周部には、Oリング48,50が配置されている。磁路形成部材12における上側のOリング48は樹脂モールド成形14の下側の端面とフィルタ47の上側の端面との間に形成されているリング溝49に位置している。これに対して弁座体における下側のOリング50は、下側のリング溝51に保持される。Oリング48,50は電磁式燃料噴射弁43と図示されていない弁受容部、例えば内燃機関の吸込み導管の弁受容部との間を、シールするために働く。内燃機関の燃料噴射弁では、高出力化により、エンジンルーム内温度が高くなると、高温停止時に燃料噴射弁内部に燃料ベーパーが発生する。そして、高温再始動時に、ベーパーを噴射すると最適噴射量が得られない問題がある。第7実施例のサイドフィード方式電磁式燃料噴射弁43によれば、クランキング後、球弁18に近い側面の燃料供給孔46から燃料を供給し、燃料噴射弁内のベーパーを取り去ることができる。
【0022】
次に、本発明の第8実施例のシール構造について図10により説明する。磁路形成部材12の下端側の内周面と弁ボディ2の上端側の外周面とは、磁路形成部材12側に向かって小径になるテーパ面で結合されており、斜めの突き合わせ端部外周を全周溶接されている。磁路形成部材12の管端はテーパ状に押し広げられ、フレア部52が形成されている。このフレア部52のテーパ面を弁ボディの内側テーパ面37に押し込んで、クサビ効果によってシール面を圧接する。更に、テーパ面を突き合わせた、斜め突き合わせ継手を全周溶接で結合して密封構造にするので、磁路形成部材12と弁ボディ2間に燃料のシール機能を持たせられる。
【0023】
以上述べた実施態様によれば、コアの薄肉端部において溶接接合を行うことにしたので、溶接部が浅い溶け込みのため、スリーブの案内面への熱的影響を極力少なくすることができる。また、テーパ結合により、高い組立精度が得られる。
【0024】
また、溶接部の内側に相対応する二つの金属円すい面でシート部を形成し、線接触してシール効果を発揮することができる。さらに、高圧が作用すれば、スリーブの内側に作用する圧力によってスリーブを半径方向に変形させようとするが、この変形を接面で拘束することによって、接触面圧が大きくなり密封作用が生じる、自封効果を発揮するシール構造にすることができる。
【0025】
また、スリーブと、弁ボディ及びコアとの各斜めの突き合わせ端面相互の全周溶接時、発生する肉の盛り上がり及びスパッタは、全て環状溝に受容され、弁ボディ,スリーブ及びコアの外周面外に突出することがないから、溶接後は、肉の盛り上がり及びスパッタの除去加工を施さずとも、それらに何ら干渉されることなく、それらの外周にボビン等の他の部品を嵌合することができる。
【0026】
また、スリーブと弁座部材の加工誤差や組立誤差に起因する取付誤差によって弁体が傾いた状態でも、上下の摺動面と案内面がエッジで接触するのを防止でき、こじりが生じない滑らかな摺動が可能になる。さらに、スリーブと弁座部材の取付誤差を高精度にする必要がなく、低コスト,高歩留まりの要求を満たすことができる。
【0027】
また、コアに対する磁路形成部材の位置決め作業を簡素化し、磁路形成部材の組付け性を向上することができる。また、磁路形成部材を深絞り成形といった簡単な成形加工によって安価に得ることができる。
【0028】
また、弁ボディの端部をぬすんだ形状の溶接継手にして溶接結合するので、溶接部における応力集中を避けることができる。
【0029】
また、コアの端面にテーパ面を形成することにより吸着面における磁束密度を増加させることができ、吸引力をアーマチュアの当接面に集中させることができる。更には、アーマチュアを確実且つ迅速にコアに吸着させることができ、高い応答性を得ることができる。
【0030】
また、弁ボディとスリーブとの間の溶接継ぎ目は、スリーブの案内面から比較的大きく遠ざけられているので、溶接時に生じる高い温度に基づくスリーブの案内面への熱的影響を極力少なくすることができる。
【0031】
また、アーマチュアとコアとの磁束通路面積を確保しながらコアからアーマチュアへ軸方向に磁気が通るため、十分に大きな磁路を確保して磁路抵抗を小とすることができ、高燃圧下でアーマチュアを動作するための吸引力を向上させることができる。
【0032】
また、磁路形成部材の管端をテーパ状に押し広げてフレア部を形成し、このフレアのテーパシール面を弁ボディのテーパ面に押し込んでシールすることができる。更に、テーパ面を突き合わせた、斜め突き合わせ継手の全周溶接で密封構造にできる。
【0033】
二つの金属テーパ面が接触して密封性をもたせ、内部圧力の上昇によって自封効果を発揮するシート面シール手段と、薄肉端部を全周にわたり溶接接合して密封性を確保する溶接シール手段により、スリーブとコア間及びスリーブと弁ボディ間が締結される。これより、例えば合成樹脂によって構成されるボビンが接触して燃料シールに関与することがないので、特に電磁コイルが発熱して高温になった場合あるいは燃料の圧力が高圧になった場合であっても、燃料のシール性を確実に保持することができる。しかも、二つのシール手段により、十分な信頼性が得られるシール構造を実現することができる。
【0034】
また、スリーブとコア及び弁ボディの各斜め突き合わせ端面相互の全周溶接後、肉の盛り上がりやスパッタの除去加工を行わずとも、組立時、スパッタ等とボビン内周面との干渉を回避し得るようにして、製作コストの低減を図ることができる。
【0035】
また、摺動する可動体の上下摺動面と上下案内面の繰り返し接触による摩耗を防止することができる。
【0036】
更に、コアに対する磁路形成部材の位置決め作業を簡素化し、磁路形成部材の組付け性を向上することができる。また、フレア管継手の溶接構造により、磁路形成部材と弁ボディ間に燃料のシール機能を持たせることができる。
【0037】
また、弁ボディの上突起部とスリーブの溶接部における応力集中を減少させることができる。
【0038】
また、十分な吸引力を発生させることができると共に、吸引時における可動体の高い応答性を得ることができる。
【0039】
そして、弁ボディに溶接によって接続されるスリーブの内径変化を防止し、スリーブの上案内面の後加工や後処理を不要とすることが出来る。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、電磁コイルが発熱して高温になった場合及び燃料の圧力が高圧になった場合であっても、燃料のシール性が保持されるよう、より一層信頼性が得られるシール構造を持つ電磁式燃料噴射弁を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の電磁式燃料噴射弁の縦断面図。
【図2】第1実施例のシール構造の要部断面図。
【図3】第1実施例におけるシール構造の説明図。
【図4】第2実施例のシール構造の要部断面図。
【図5】第3実施例のシール構造の要部断面図。
【図6】第4実施例のシール構造の要部断面図。
【図7】第5実施例のシール構造の要部断面図。
【図8】第6実施例のシール構造の要部断面図。
【図9】第7実施例の電磁式燃料噴射弁の縦断面図。
【図10】第8実施例のシール構造の要部断面図。
【符号の説明】
1,43…電磁式燃料噴射弁、2…弁ボディ、3…スリーブ、4…コア、5…上突起部、6…段部、7…カバー、8…取付け孔、9…ボビン、10…電磁コイル、11…ターミナル、12…磁路形成部材、13…縁曲げ部、14…樹脂モールド成形、15…コネクタ、16…可動体、17…アーマチュア、18…球弁、19…ストッパ、20…弁座体、21…下摺動面、22…下案内面、23…旋回体、24…弁座、25…噴射孔、26…旋回溝、27…上案内面、28…上摺動面、29…フランジ、30…スプリング、31…アジャスティングパイプ、32,44,48,50…Oリング、33,47…フィルタ、34…外側テーパ面、35…端面、36…環状溝、37…内側テーパ面、38…溶接部、39…シート部、40…下突起部、41…下鍔部、42…上鍔部、45…アジャスタ、46…燃料供給孔、49,51…リング溝、52…フレア部。
Claims (10)
- 下端部内周面に弁座体を結合した強磁性材からなる円筒状の弁ボディ、前記弁座体に収納されている可動体と一体構造となっているアーマチュア、外周部に電磁コイルが嵌合装着されかつ前記アーマチュアの上端面に対向して配置される強磁性材からなるコア、前記弁ボディと前記コアの間に配置される非磁性材からなるスリーブ、前記電磁コイルを周方向に取り囲みかつ前記弁ボディ、前記アーマチュア及び前記コアと共に磁気回路を構成する強磁性材からなる磁路形成部材を備えた電磁式燃料噴射弁において、
前記コアの下端部に設けられた環状の上突起部の内周面と前記スリーブの上端側の外周面とが前記コア側に向かって小径になるテーパ面で結合され、かつ前記弁ボディの上端部の内周面と前記スリーブの下端側の外周面とが前記弁ボディ側に向かって小径になるテーパ面で結合され、各斜めの突き合わせ端部外周を全周溶接したことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。 - 請求項1において、前記各テーパ面は、内側テーパ面の円すい角度が外側テーパ面の円すい角度より小さいことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
- 請求項1において、前記各テーパ面の外側テーパ面端部に略軸直角の端面を設け、前記各斜めの突き合わせ端部に、全周溶接時に発生する肉の盛り上がり及びスパッタを受容する横断面レ字状の環状溝を形成したことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
- 請求項1において、前記スリーブの内周に前記アーマチュアが摺動する上案内面を設け、前記アーマチュアの上摺動面と前記可動体の下摺動面がほぼ球面状となるように形成され、前記スリーブの上案内面と前記アーマチュアの上摺動面、前記弁座体内の下案内面と前記可動体の下摺動面とのクリアランスをガタのない精密なはめあい状態になるように設定したことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
- 請求項1において、前記コアに設けた段部と前記磁路形成部材の上端部の間を連結する強磁性材からなる板状のカバーを設け、このカバーの取付け孔と前記コアの段部を嵌合してカバーの位置決めをし、前記磁路形成部材の上端部に設けた内側に張り出す縁曲げ部を前記カバーに軸方向から当接して前記電磁コイルを保持することを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
- 請求項1において、前記弁ボディに環状の突起部を設け、前記スリーブの内側テーパ面とテーパ結合する外側テーパ面を形成したことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
- 請求項1において、前記コアの下端部の外周面と前記スリーブの上端側の内周面とが前記スリーブ側に向かって小径になるテーパ面で結合されたことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
- 請求項1において、前記スリーブの下端部に半径方向外方に突出し、外周に内側テーパ面を形成する下鍔部を設け、この下鍔部とテーパ結合する外側テーパ面を前記弁ボディに設けたことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
- 請求項7において、前記コアの下端部に半径方向外方に突出し、外周に内側テーパ面を形成する上鍔部を設け、この上鍔部とテーパ結合する外側テーパ面を前記スリーブ内周に設けたことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
- 請求項5において、前記磁路形成部材の下端側の内周面と前記弁ボディの上端側の外周面とが前記磁路形成部材側に向かって小径になるテーパ面で結合され、斜めの突き合わせ端部外周を全周溶接したことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
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