JP2004067617A - フェノールを含むビスフェノールaの精製方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】フェノールを含む粗溶融ビスフェノールAをフラッシュ蒸発装置に供給して、フェノールから成る気相とビスフェノールA及び残余のフェノールから成る液相とに分離する第一工程、第一工程で得られた液相を薄膜式蒸発装置で加熱してフェノールから成る液相とビスフェノール及び残余のフェノールから成るビスフェノールAの濃縮された液相とに分離する第二工程とを含み、第二工程で得られた液相の一部を第一工程に循環して粗溶融ビスフェノールAと共に、フラッシュ蒸発装置に供給する。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はフェノールを含むビスフェノールA、すなわち2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンからフェノールを除去するビスフェノールAの精製方法に関するものである。本発明によれば、フェノールを含むビスフェノールAから高品質のビスフェノールAを安定して取得することができる。
【0002】
【従来の技術】
ビスフェノールAはポリカーボネート樹脂やエポキシ樹脂の原料として重要な化学品であり、フェノールとアセトンとの反応により大規模に製造されている。反応混合物からのビスフェノールAの取得は、先ず反応混合物を濃縮したのち冷却して、ビスフェノールAをフェノールとの付加体として晶出させ、遠心分離機などの適宜の固液分離手段により母液から分離する。
【0003】
ビスフェノールAとフェノールとの付加体は次いで溶融したのち蒸留して、ビスフェノールAとフェノールとに分離する。ビスフェノールAは高温にさらされると熱分解してイソプロペニルフェノールなどに変化し易いので、ビスフェノールAとフェノールとの蒸留分離は一般に減圧下で行われている。例えば特開平5−294874号公報には、ビスフェノールAとフェノールとの付加体を溶融して遠心式薄膜蒸発装置に供給し、減圧下かつ45Torr以上の圧力下でフェノールを蒸発させて除去することが記載されている。しかし真空度をそれほど高めずになおかつフェノールを十分に除去するには、操作温度を高くしなければならず、ビスフェノールAが熱分解するおそれがある。
特開平6−107579号公報には、ビスフェノールAとフェノールとの付加体の溶融物をフラッシュ蒸発装置に供給して、フェノールから成る気相とフェノールが4重量%以下の液相とに分離し、次いでこの液相を遠心式薄膜蒸発装置に供給してフェノールを蒸発させて除去することが記載されている。しかしフラッシュ蒸発により液相のフェノール含量が4重量%以下にするには大量のフェノールを蒸発させねばならず、そのためには高真空下ないしは高温下でフラッシュ蒸発させることが必要である。しかし高真空下でフラッシュ蒸発させると温度が下がりすぎてビスフェノールAやビスフェノールAとフェノールとの付加体が固体として析出するおそれがある。また高温下でフラッシュ蒸発させようとすると、加熱時にビスフェノールAが分解してイソプロペニルフェノールなどが生成し、ビスフェノールAの色相を悪化させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、フェノールを含むビスフェノールAから、フェノールを蒸発させてビスフェノールAを取得する方法はいくつも提案されているが、いずれも未だ満足すべきものではない。従って本発明は、フェノールを含むビスフェノールAからフェノールを蒸発させて、精製されたビスフェノールAを取得する改良された方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、フェノールを含む粗溶融ビスフェノールAをフラッシュ蒸発装置に供給して、フェノールから成る気相とビスフェノールA及び残余のフェノールから成る液相とに分離する第一工程、第一工程で得られた液相を薄膜式蒸発装置で加熱してフェノールから成る気相とビスフェノールA及び残余のフェノールから成るビスフェノールAの濃縮された液相とに分離する第二工程とを含み、第二工程で得られた液相の一部を第一工程に循環して粗溶融ビスフェノールと共に、フラッシュ蒸発装置に供給する精製方法を行うことにより、フェノールを含む粗溶融ビスフェノールAから高品質のビスフェノールAを安定して取得することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明では、精製に供するフェノールを含む粗溶融ビスフェノールAを、先ず第一工程においてフラッシュ蒸発装置に供給してフラッシュ蒸発させ、フェノールから成る気相とビスフェノールA及び蒸発しなかった残余のフェノールから成る液相とに分離する。フェノールを含む粗溶融ビスフェノールAとしては、ビスフェノールAとフェノールとの付加体の溶融物(このものは通常はフェノールその他の軽沸物を30〜60重量%含有している)を用いることもできるが、この溶融物からフェノールの一部を蒸発させて除去したものを用いるのが好ましく、これにより第一工程で蒸発させるべきフェノール量を削減することができる。通常はビスフェノールAとフェノールとの付加体からフェノールの一部を除去してビスフェノールAの濃度を65重量%以上、好ましくは70重量%以上に濃縮したものを第一工程に供給する。ビスフェノールAの濃度が73〜77重量%に濃縮されたものを用いるのが最も好ましい。
ビスフェノールAとフェノールとの付加体の溶融物からフェノールその他の軽沸物を除去してビスフェノールAを濃縮するには、薄膜蒸発装置を用いるのが好ましい。薄膜蒸発装置には、大別して、円筒形の蒸発筒内壁にワイパーによって原料の薄膜を形成させる遠心式薄膜蒸発装置と、蒸発壁面に沿って原料を自然流下させる自然流下液膜式薄膜蒸発装置とがあり、いずれをも用いることができるが、装置が簡単でかつ保守の容易な自然流下液膜式薄膜蒸発装置を用いるのが好ましい。この蒸発装置は垂直に配置された多数の加熱管を備えており、この加熱管の壁面に沿ってビスフェノールAとフェノールとの付加体の溶融物が流下する間に、加熱されてフェノールその他の軽沸物が蒸発する。
蒸発装置内の圧力は60〜400Torr、特に100〜300Torrに保持するのが好ましい。また加熱管はスチーム加熱により160〜220℃、好適には170〜200℃に維持する。ビスフェノールAの熱分解を抑制するためには加熱温度は200℃以下、特に190℃以下が好ましい。一方、蒸発を促進するためには170℃以上、特に180℃以上に加熱するのが好ましい。薄膜蒸発装置からは軽沸物の蒸気と濃縮された液とをそれぞれ別個に流出させることもできるが、並流で流出させて気液分離装置に導き、ここで十分に気液分離させたのち、液相を第一工程に供給するのが好ましい。なお所望ならば、薄膜蒸発装置を通過させた液相の一部を、ビスフェノールAとフェノールとの付加体の溶融物に混合して再び薄膜蒸発装置に供給する循環操作を行ってもよい。
【0007】
第一工程におけるフラッシュ蒸発は、当然のことながら、上記の薄膜蒸発装置の操作圧力よりも低い圧力で行う。通常は100Torr以下、好ましくは60Torr以下、特に10〜60Torrで行うのが好ましい。ところで上記の薄膜蒸発装置で得られたフェノールを含む粗溶融ビスフェノールA中には、なお多量のフェノールが含まれている。従って、これをそのままフラッシュ蒸発装置に供給すると、フェノールの蒸発に伴う温度低下が大きくなり、フラッシュ蒸発装置内でビスフェノールAの結晶が析出する恐れがある。本発明ではビスフェノールAの結晶析出を避けるため、このフェノールを含む粗溶融ビスフェノールに第二工程で得られたビスフェノールAが濃縮された液を混合して、ビスフェノールAの濃度を高めてフラッシュ蒸発装置に供給する。これによりフラッシュ蒸発装置における温度低下を小さくすることができる。ビスフェノールAの融点は156−157℃なので、フェノールを含む粗溶融ビスフェノールAと第二工程から循環されてくるビスフェノールAの濃縮された液との混合比率は、フラッシュ蒸発により所望量のフェノールが蒸発しても、装置内の温度がこれを下廻らないように決定するのが好ましい。
【0008】
第一工程でのフラッシュ蒸発により得られた液相は、次いで第二工程で薄膜蒸発装置で加熱して、フェノールから成る気相とビスフェノールA及び残余のフェノールから成る液相とに分離する。薄膜蒸発装置としては、前記したビスフェノールAとフェノールとの付加体の溶融物から軽沸物を蒸発させる場合と同じく、自然流下液膜式薄膜蒸発装置を用いるのが好ましい。蒸発装置内の圧力は通常は第一工程のフラッシュ蒸発装置の圧力と同じに保たれる。また加熱温度は通常は170〜200℃、好ましくは180〜190℃である。第二工程の薄膜蒸発装置からも蒸気と液とを別々に流出させることもできるが、一緒に流出させて気液分離装置に供給し、ここで十分に気液分離させるのが好ましい。気液分離により得られた液相の一部は、前述のように第一工程に循環して、第一工程に供給されるフェノールを含む粗溶融ビスフェノールAに混合する。この液の循環は、前述のように第一工程におけるフラッシュ蒸発に際しての温度低下を小さくする以外に、第二工程での加熱により生成した熱分解物などをフェノールと一緒にフラッシュ蒸発させるという効果もある。
【0009】
第二工程で得られたビスフェノールAの濃縮された液は、スチームストリッピングにより更に精製するのが好ましい。スチームストリッピングは、充填塔の上部からビスフェノールAの濃縮された液を供給し、塔の下部からスチームを供給して、流下する液と上昇するスチームとを向流接触させ、塔頂から流出するスチームにフェノールを同伴させて除去する操作である。この操作は第二工程と同じ圧力ないしは更に低い圧力で行うのが好ましく、通常は塔頂圧力10〜60Torrで行う。また温度は、塔底から得られる精製されたビスフェノールAが160〜220℃、好ましくは170〜190℃となるようにするのが好ましい。温度が高いとビスフェノールAが熱分解する恐れがある。また充填塔に供給するビスフェノールAの濃縮された液に対するスチームの比率は、通常は2〜8(重量)%である。このスチームストリッピングを施すと、極めて高純度で色相の優れたビスフェノールAが得られる。
【0010】
【実施例】
以下に実施例により本発明を更に具体的に説明する。
図1に示すフローシートに従い、ビスフェノールAとフェノールとの付加体の溶融物(ビスフェノールA56重量%、フェノール44重量%、イソプロペニルフェノール0重量%)の精製を行った。
【0011】
導管1を経て供給されるビスフェノールAとフェノールとの付加体の溶融物(150℃)23.4重量部/Hrと、気液分離装置3から導管4を経て循環されてきた液15重量部/Hrとを混合して、内圧が300Torrに保持されている自然流下液膜式薄膜蒸発装置2に供給した。蒸発装置2は流出する液が180℃になるようにスチームで加熱した。蒸発装置2から流出した液とガスとは気液分離装置3に流入させ、300Torrで気液分離した。蒸発装置2から流出した液のビスフェノールAの濃度は73.6重量%、気液分離装置3から抜出した液のビスフェノールAの濃度は74.5重量%、イソプロペニルフェノールの濃度は5(重量)ppmであった。
【0012】
気液分離装置3から抜出した液のうち循環させた15重量部/Hrを除く残部は、気液分離装置8から20重量部/Hrで循環されてきた液と混合して15Torrに保持されているフラッシュ蒸発装置6に供給してフラッシュ蒸発させた。フラッシュ蒸発装置6から流出した液(ビスフェノールA濃度97.5重量%、温度156.7℃)は、そのまま自然流下液膜式薄膜蒸発装置7に流入させた。蒸発装置7は流出する液が180℃となるようにスチームで加熱した。蒸発装置7から流出した液とガスとは気液分離装置8に流入させ気液分離した。フラッシュ蒸発装置6から気液分離装置8までは同一圧力である。
【0013】
気液分離装置8から抜出した液のビスフェノールAの濃度は98.8重量%、イソプロペニルフェノールの濃度は6(重量)ppmであった。従って蒸発装置7における液相のビスフェノールAの濃度上昇は1.3重量%であった。この液のうち循環させた20重量部/Hrを除く残部は、充填塔9に供給した。充填塔の下部には導管10を経てスチームを0.5重量部/Hrで供給して、スチームストリッピングを行った。塔底から得られたビスフェノールAのフェノール濃度は10(重量)ppm、色相はAPHA<5と極めて高品質であった。結果を表1に示す。
【0014】
実施例2
フラッシュ蒸発装置6の圧力を15Torrから60Torrに上昇させた以外は実施例1と全く同様にしてビスフェノールAの精製を行った。結果を表1に示す。
実施例3
フラッシュ蒸発装置6の圧力を15Torrから60Torrに上昇させ、かつ蒸発装置7の出口の液温を180℃から200℃に上昇させた以外は、実施例1と全く同様にしてビスフェノールAの精製を行った。結果を表1に示す。
【0015】
比較例1
フラッシュ蒸発装置6の圧力を15Torrから60Torrに上昇させ、蒸発装置7の出口の液温を180℃から200℃に上昇させ、かつ気液分離装置8から抜出した液の一部をフラッシュ蒸発装置6へ循環するのを中止した以外は実施例1と全く同様にしてビスフェノールAの精製を行った。結果を表1に示す。
【0016】
比較例2
気液分離装置8から抜出した液の一部をフラッシュ蒸発装置6へ循環するのを中止した以外は、実施例1と全く同様にしてビスフェノールAの精製を行った。結果を表1に示す。しかし、しばらくすると、蒸発装置7の液分散板がビスフェノールAの結晶で閉塞してフラッシュ蒸発装置6から蒸発装置7へ液が流れなくなった。このときのフラッシュ蒸発装置6の出口の液のビスフェノールA濃度は93.9重量%、温度は131.7℃であった。
【0017】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する装置のフローシートの1例である。
【符号の説明】
1 ビスフェノールAとフェノールとの付加体の溶融物の供給導管
2 薄膜蒸発装置
3 気液分離装置
4 循環導管
6 フラッシュ蒸発装置
7 薄膜蒸発装置
8 気液分離装置
9 充填塔
10 スチーム供給導管
Claims (10)
- フェノールを含む粗溶融ビスフェノールAをフラッシュ蒸発装置に供給して、フェノールから成る気相とビスフェノールA及び残余のフェノールから成る液相とに分離する第一工程、第一工程で得られた液相を薄膜式蒸発装置で加熱してフェノールから成る気相とビスフェノールA及び残余のフェノールから成るビスフェノールAの濃縮された液相とに分離する第二工程とを含み、第二工程で得られた液相の一部を第一工程に循環して粗溶融ビスフェノールAと共にフラッシュ蒸発装置に供給することを特徴とする、フェノールを含むビスフェノールAの精製方法。
- 第一工程で、フラッシュ蒸発装置に供給するフェノールを含む粗溶融ビスフェノールAが、ビスフェノールAとフェノールとの付加体を溶融し、これを薄膜蒸発装置で加熱してフェノールを含む軽沸物を除去する軽沸除去工程を経たものであることを特徴とする請求項1に記載のフェノールを含むビスフェノールAの精製方法。
- フェノールを含む軽沸物の除去が、ビスフェノールAとフェノールとの付加体を溶融し、これを薄膜蒸発装置で加熱したのち気液分離装置に供給して、フェノールを含む軽沸物から成る気相と、ビスフェノールA及び残余のフェノールから成る液相とに分離することにより行われることを特徴とする請求項2記載のフェノールを含むビスフェノールAの精製方法。
- フェノールを含む軽沸物の除去を、減圧下かつ60Torrより大きな圧力下で行うことを特徴とする請求項2又は3記載のフェノールを含むビスフェノールAの精製方法。
- 軽沸除去工程で用いる薄膜蒸発装置が、自然流下液膜式薄膜蒸発装置であることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載のフェノールを含むビスフェノールAの精製方法。
- 第二工程で用いる薄膜蒸発装置が自然流下液膜式薄膜蒸発装置であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のフェノールを含むビスフェノールAの精製方法。
- 第一工程を60Torr以下の圧力下で行うことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のフェノールを含むビスフェノールAの精製方法。
- 第二工程における気相と液相への分離を60Torr以下の圧力下で行うことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のフェノールを含むビスフェノールAの精製方法。
- 第二工程で得られたビスフェノールAの濃縮された液相を充填塔の上部に供給して塔内を流下させ、充填塔の下部からは水蒸気を吹込んで塔内を上昇させることにより、ビスフェノールAの濃縮された液相中のフェノールを上昇する水蒸気に同伴させて除去する水蒸気精製工程を行うことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載のフェノールを含むビスフェノールAの精製方法。
- ビスフェノールAとフェノールとの付加体を溶融したものを、減圧下かつ100Torr以上に保持されている自然流下液膜式薄膜蒸発装置に供給し、160〜220℃に加熱してフェノールを含む軽沸物を蒸発させてビスフェノールA及び残余のフェノールを含む粗溶融ビスフェノールAを取得し、これを60Torr以下に保持されているフラッシュ蒸発装置に供給してフラッシュ蒸発により液相と気相とに分離し、液相は60Torr以下に保持されている自然流下式薄膜蒸発装置に供給し、170〜200℃に加熱してフェノールを蒸発させてビスフェノールAの濃縮された液相を取得し、この液相の一部は前記のフラッシュ蒸発装置に供給する粗溶融ビスフェノールAに混合してフラッシュ蒸発に供し、残部は下部から水蒸気が吹込まれている充填塔の上部に供給して塔内を流下させることにより、残存しているフェノールを水蒸気に同伴させて除去することを特徴とするフェノールを含むビスフェノールAの精製方法。
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