JP2004066308A - 熱延鋼帯の冷却装置および熱延鋼帯の製造方法ならびに熱延鋼帯製造ライン - Google Patents

熱延鋼帯の冷却装置および熱延鋼帯の製造方法ならびに熱延鋼帯製造ライン Download PDF

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Abstract

【課題】熱間圧延後の鋼帯を安定に通板しながら、且つ鋼帯を急速に冷却することのできる熱延鋼帯の冷却装置及びこの冷却装置を用いた熱延鋼帯の製造方法、熱延鋼帯製造ラインを提供する。
【解決手段】熱間圧延後に搬送ロールで搬送される熱延鋼帯の冷却装置であって、鋼帯9の上面を冷却する上面冷却手段4bと、鋼帯9の下面を冷却する下面冷却手段4aとを有し、かつ、前記冷却手段4b、4aは、それぞれ、鋼帯面に近接して配置される冷却水通過孔11が貫設された防護板10と、防護板10に対して鋼帯9と反対側に配置された冷却水ヘッダー12と、冷却水ヘッダー12から突出して設けられ、防護板10の冷却水通過孔11を通じて鋼帯面にほぼ垂直に冷却水を噴射する複数の冷却水噴射ノズル15とを有し、かつ、冷却水噴射ノズル15の先端を防護板10の鋼帯に対向する面よりも鋼帯9から遠ざけて設置されている。
【選択図】      図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱間圧延された熱延鋼帯の冷却装置およびこれを用いた熱延鋼帯の製造方法ならびに熱延鋼帯製造ラインに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、熱延鋼帯は、加熱炉においてスラブを所定温度に加熱し、加熱されたスラブを粗圧延機で所定厚みに圧延して粗バーとし、ついで粗バーを複数基の圧延スタンドからなる熱間仕上圧延機において仕上圧延して所定の厚みの鋼帯とし、この熱延鋼帯をランナウトテーブル上の冷却装置において冷却した後、コイラーで巻取ることにより製造される。
【0003】
ここでランナウトテーブルとは、熱間仕上圧延機の後方に設けられた熱延鋼帯の搬送装置であり、適当な間隔で配置された複数の搬送ロールからなる。
【0004】
図7は、ランナウトテーブルに設けられる従来の冷却装置の一例であって、図7(a)は全体図、(b)は冷却装置の側面図を示す。図7に示すように、圧延された高温の鋼帯を連続的に冷却する従来のランナウトテーブルの冷却装置では、鋼帯の通板性を第一に考えるために、例えば以下のように構成されるのが一般的である。すなわち、鋼帯の上面冷却は、円管ラミナー冷却ノズル31から搬送ロール7の直上に幅方向に直線状に複数の円管ラミナー冷却水32を注水して、鋼帯9が水圧で上から押されても鋼帯9がパスラインから押し下げられないように冷却する。一方、鋼帯の下面冷却は、搬送ロール7間に設けたスプレーノズル33から冷却水34を噴射して鋼帯9を間欠的に冷却する。
【0005】
近年、熱延鋼帯には、加工性に優れることや、低炭素当量でも強度が高いこと等が求められるようになっている。したがって、鋼帯組織の結晶粒径を細かくすることが必要となり、それには急速な冷却が必須と考えられている。特に、極低炭素鋼のように炭素当量が低い鋼では、圧延後のオーステナイト粒は再結晶によって結晶粒径が急速に拡大し、粗粒化を引き起こし易いので、仕上圧延後の圧延仕上温度から冷却するときの冷却速度は200℃/sを超えるよう急冷する必要がある。
【0006】
特開昭62−259610号には、搬送ロール間に平面状の噴射面を持ち、この噴射面がガイドを兼ねている下面冷却装置を設けて、冷却水を噴射する孔を複数列、パスラインに対して向かう角度を変えて貫設したノズルにより、鋼帯下面の冷却能力を上げて鋼帯の組織を微細化する方法が示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図7に示す従来の冷却装置では、熱延鋼帯は熱間仕上圧延機を出てから巻取機に至るまで、その先端は張力のかからない状態で搬送されるために、鋼帯は上下に振動しながら波を打ったような状態で搬送される。このときに強冷却を行うと、上下に振動する波を助長することになるので水量を増やすことができず、例えば板厚3mm程度の鋼帯に対して冷却速度200℃/s以上の急速な冷却を行うことは、このような冷却方式ではほぼ不可能である。また、このような鋼帯の上面と下面で冷却手段が異なる冷却方式では、上記のような急速な冷却を行うと、鋼帯の上下面の冷却が厳密には上下対称とならない。
【0008】
また、特開昭62−259610号に記載の発明は、水量密度約1000L/min・m前後での冷却を前提とした技術である。しかし、例えば板厚3mm程度の鋼帯に対して、圧延仕上温度から冷却速度が200℃/sを超えるような冷却をするためには、さらに高い水量密度が必要となる。ところが、前記公報に記載の冷却装置において水量密度を大きくすると、板幅方向に均一な冷却を行うことができない。すなわち、冷却装置の冷却水噴射面がガイドを兼ねているため、噴射後の冷却水は冷却水噴射面であるガイド表面と鋼帯との狭い隙間を流出せざるを得ない。したがって、冷却水の排出が悪く、冷却水がガイド表面と鋼帯の間に滞留し、噴射される冷却水が鋼帯に到達するのを妨げてしまう。
【0009】
図8(a)は、ガイドを兼ねた冷却水噴射面と鋼帯との間の冷却水の動きを鋼帯幅方向断面で模式的に示したものである。また、図8(b)は、冷却後の鋼帯の幅方向の温度分布を模式的に示したものであり、目標温度との温度差として表示してある。本図に示すように、上記のような冷却手段で急冷を行うと、特に板幅中央部付近での冷却後の冷却水の排出が悪くなり、ガイド表面と鋼帯との間に滞留した冷却水の圧力が上昇し、噴射される冷却水の流速が低下して冷却が弱くなる。一方、板幅両端部付近では、冷却水は板幅両端部から流れ落ちるので冷却水の排出がよく、所定の冷却能力が得られる。その結果、鋼帯幅方向の温度分布は、両端部で目標温度が得られ、中央部で目標温度より高くなる逆V字型の温度分布となり、幅方向に均一な冷却ができなくなる。
【0010】
そこで、図9に示すように、ガイドを兼ねた冷却水噴射面と鋼帯との距離を離した場合について検証した。図9(a)は、ガイドを兼ねた冷却水噴射面と鋼帯との間の冷却水の動きを鋼帯幅方向断面で模式的に示したものである。また、図9(b)は、冷却後の鋼帯の幅方向の温度分布を模式的に示したものであり、目標温度との温度差として表示してある。本図に示すように、ガイドを兼ねた冷却水噴射面と鋼帯との距離を離すと、板幅中央部付近の冷却水の滞留は抑制され、板幅中央部付近では所定の冷却能力が得られる。しかし、冷却後の冷却水は、板幅中央部から板幅両端部に向けて排出され、両端部に向かう程流出量が多くなるため、板幅両端部付近では中央部付近で噴射された冷却水の排出による横流れの影響を受けやすい。特に、鋼帯との距離を離した場合、全体的に冷却水の水圧が鋼帯に到達するまでに低下してしまうため、前記の横流れの影響を強く受けることとなり、板幅両端部付近では冷却水流が乱れて冷却能力が低下する。その結果、鋼帯幅方向の温度分布は、鋼帯幅方向の両端部で目標温度より高く、中央部で目標温度が得られる正V字型の温度分布となり、幅方向に均一な冷却ができなくなる。
【0011】
なお、ガイドを兼ねた冷却水噴射面と鋼帯との距離を適切な位置にしたとしても、冷却後の鋼帯の幅方向の温度分布は、図8(b)に示す逆V字型の温度ムラと、図9(b)に示す正V字型の温度ムラとを足し合わせたM字型の温度分布となり、幅方向に均一な冷却を行うことができなかった。
【0012】
以上のように、特開昭62−259610号に記載の技術では、急速冷却を実現するために水量密度を上げた場合には、冷却後の冷却水の排出の影響により、幅方向に均一な冷却を得ることはできない。
【0013】
さらに、特開昭62−259610号の方法は、冷却水を噴射する孔を複数列、パスラインに対して向かう角度を変えて貫設したノズルを用いている。しかし、ノズルがパスラインに対して向かう角度を変えて貫設されていると、冷却水がノズルから噴射されてから鋼帯下面に衝突するまでの距離がノズルによって異なることとなる。そして、鋼帯に対して斜めに噴射された冷却水は、鋼帯までの距離が遠くなり、ノズルから噴射された冷却水の流速が減衰するため、鋼帯の冷却に有効に働かず、効率的な冷却が行えなかった。また、前述したような冷却後の冷却水の排水の影響を受けやすいため、幅方向に均一な冷却を得ることをさらに困難なものとしていた。
【0014】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決し、熱間圧延後の鋼帯を安定に通板しながら、且つ鋼帯を急速に冷却することのできる熱延鋼帯の冷却装置およびこの冷却装置を用いた熱延鋼帯の製造方法ならびに熱延鋼帯製造ラインを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するための本発明の特徴は以下の通りである。
【0016】
(1)熱間圧延後に搬送ロールで搬送される熱延鋼帯の冷却装置であって、前記熱延鋼帯の上面側に設置され、前記熱延鋼帯の上面を冷却するための上面冷却手段と、前記熱延鋼帯の下面側に設置され、前記熱延鋼帯の下面を冷却するための下面冷却手段とを有し、かつ、前記上面冷却手段および前記下面冷却手段は、それぞれ、前記熱延鋼帯の鋼帯面に近接する位置に配置され、少なくとも1個の冷却水通過孔が貫設された防護部材と、該防護部材に対して前記熱延鋼帯と反対側に配置された少なくとも1個の冷却水ヘッダーと、該冷却水ヘッダーから突出して設けられ、前記防護部材の冷却水通過孔を通じて前記熱延鋼帯の鋼帯面にほぼ垂直に冷却水を噴射する複数の冷却水噴射ノズルとを有し、かつ、前記冷却水噴射ノズルは、そのノズル先端を前記防護部材の熱延鋼帯に対向する面よりも前記熱延鋼帯から遠ざけて設置されていることを特徴とする熱延鋼帯の冷却装置。
【0017】
(2)上面冷却手段の冷却水ヘッダーと下面冷却手段の冷却水ヘッダーとが、熱延鋼帯を介してほぼ対向して設けられ、かつ/または、上面冷却手段の冷却水噴射ノズルと下面冷却手段の冷却水噴射ノズルとが、前記熱延鋼帯を介してほぼ対向して設けられていることを特徴とする上記(1)に記載の熱延鋼帯の冷却装置。
【0018】
(3)熱延鋼帯の鋼帯面と冷却水噴射ノズル先端との距離が、100mm以下であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の熱延鋼帯の冷却装置。
【0019】
(4)熱延鋼帯の鋼帯面と、防護部材の前記熱延鋼帯と対向する面との距離が、10〜50mmであることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の熱延鋼帯の冷却装置。
【0020】
(5)冷却水噴射ノズル先端が、防護部材の冷却水通過孔内に位置することを特徴とする上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の熱延鋼帯の冷却装置。
【0021】
(6)防護部材の冷却水通過孔は、複数の冷却水噴射ノズルに対し1つのスリット状の孔とし、かつ前記各スリット状の孔の長手方向が鋼帯の搬送方向に対して水平方向に傾斜するように貫設されていることを特徴とする上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の熱延鋼帯の冷却装置。
【0022】
(7)熱延鋼帯の上面側に、前記熱延鋼帯の下面側の搬送ロールにほぼ対向する位置の少なくとも1箇所にガイドロールを設置することを特徴とする上記(1)乃至(6)のいずれかに記載の熱延鋼帯の冷却装置。
【0023】
(8)上記(1)乃至(7)のいずれかに記載の熱延鋼帯の冷却装置を用い、熱間圧延後の熱延鋼帯を冷却する工程を有することを特徴とする熱延鋼帯の製造方法。
【0024】
(9)熱延鋼帯を冷却する工程における熱延鋼帯の冷却を、水量密度約2500L/min・m以上の柱状ラミナー流により行うことを特徴とする上記(8)に記載の熱延鋼帯の製造方法。
【0025】
(10)上記(1)乃至(7)のいずれかに記載の熱延鋼帯の冷却装置が、ランナウトテーブルに設けられていることを特徴とする熱延鋼帯製造ライン。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の冷却装置が適用される熱延鋼帯の製造ラインの一例を示す説明図である。
【0027】
本図に示す熱延鋼帯の製造ラインは、スラブを粗バー2に圧延する粗圧延機1、粗バー2を所定の板厚の熱延鋼帯に圧延する複数基の圧延スタンドからなる熱間仕上圧延機3、仕上圧延された熱延鋼帯9を搬送ロール7により搬送するランナウトテーブル5、搬送された熱延鋼帯9を巻き取る巻取機6から構成されている。また、ランナウトテーブル5には、熱間仕上圧延機3の直後に、熱延鋼帯9を急速冷却するための本発明の冷却装置4が設けられている。さらにその下流側に、図7で示したような従来の冷却装置8が設けられていてもよい。
【0028】
本図において、粗圧延機1で圧延された粗バー2は、搬送テーブル上を搬送され、熱間仕上圧延機3で所定の鋼帯板厚まで圧延される。そして、仕上圧延された熱延鋼帯9は、熱間仕上圧延機3の直後に設けられた本発明の冷却装置4で急速に冷却され、さらに場合によっては従来の冷却装置8により冷却されながらランナウトテーブル5上を搬送され、巻取機6で巻取られる。
【0029】
図2は本発明の冷却装置の一実施形態を示す側面図であり、図2(a)は全体図、図2(b)は冷却装置の一部の拡大図である。
【0030】
本図に示すように、本発明の冷却装置4は、熱延鋼帯9の下面側に設置されて熱延鋼帯9の下面を冷却する下面冷却装置4aと、熱延鋼帯9の上面側に設置されて熱延鋼帯9の上面を冷却する上面冷却装置4bとから構成されている。
【0031】
各冷却装置4a,4bは、それぞれ、熱延鋼帯9の鋼帯面に近接する位置に配置される平面状の防護板10(下面防護板10a,上面防護板10b)と、各防護板10a,10bに対してそれぞれ熱延鋼帯9と反対側に配置された冷却水ヘッダー12(下面冷却水ヘッダー12a,上面冷却水ヘッダー12b)とを備えている。また、各冷却水ヘッダー12a,12bには、幅方向および長手方向に適切な間隔を空けて、冷却水噴射ノズル15が突出して設けられている。そして、そのノズル先端を各防護板10の熱延鋼帯9に対向する板面よりも熱延鋼帯9から遠ざけて設置されている。さらに、各防護板10には冷却水通過用の複数の冷却水通過孔11が貫設され、各冷却水噴射ノズル15は、この冷却水通過孔11を通じて鋼帯面にほぼ垂直に冷却水を噴射するように配置されている。
【0032】
また、熱延鋼帯9の上面側には、下面側に設けられている搬送ロール7にほぼ対向する位置に設けられた2個のガイドロール14を備えている。このガイドロール14は、熱延鋼帯9の通板安定性を確保するために設けられるものであるが、その設置個数は2個に限定されるものではない。搬送ロール7にほぼ対向する位置の少なくとも1箇所に設けることが好ましく、搬送ロール7にほぼ対向する全ての位置に設置してもよい。そして、上面冷却装置4bの上面防護板10bは、ガイドロール14の設置箇所を除き、鋼帯面に近接して設けられる。
【0033】
一方、下面冷却装置4aの下面防護板10aは、ランナウトテーブルの長手方向に適切な間隔で設けられた複数の搬送ロール7間に設けられている。したがって、下面冷却水ヘッダー12aに設けられる冷却水噴射ノズル15も、各搬送ロール7間に設けられる。ただし、図2では、下面冷却水ヘッダー12aも各搬送ロール7間に設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、搬送ロール7の下方を通じて複数の搬送ロール7間にまたがるように設置してもよい。
【0034】
しかしながら、下面冷却水ヘッダー12aは、各搬送ロール7間において少なくとも1つ、望ましくは熱延鋼帯9の長手方向および/または板幅方向に複数分割して設けられていることが好ましい。このように冷却水ヘッダー12が細分化されていると、熱延鋼帯9の冷却を細かく制御することが可能となる。長手方向に細分化されている場合には、例えば、鋼帯の搬送速度に応じて変化する鋼帯の冷却開始点に対応させて最初に使用される冷却水ヘッダーの位置を細かく変更することにより、鋼帯9の冷却開始温度を一定とする制御が可能となる。また、板幅方向に細分化されている場合には、種々の鋼帯板幅サイズに対応して、冷却水を噴射させる冷却水ヘッダーを選択することができ、効率的な冷却が可能となる。このような効果は、上面冷却水ヘッダー12bについても同様である。
【0035】
また、上面冷却水ヘッダー12bは、熱延鋼帯9を介して、下面冷却水ヘッダー12aと対向して設けられることが好ましい。このような配置とすることにより、上下の冷却のバランスが取り易く、また、上下面の冷却を開始するヘッダー位置を調整し易い。さらに、熱延鋼帯9がその上下から受ける水圧によってバランスし、通板が安定する。
【0036】
さらに、上下各冷却水ヘッダー12に突出して設けられた上面冷却装置4bの各冷却水噴射ノズル15と下面冷却装置4aの各冷却水噴射ノズル15とは、熱延鋼帯9を介してほぼ対向するように設けられることが好ましい。ほぼ対向するとしたのは、上下で完全に対称になっている必要はないが、上下の冷却や水圧のバランスが取り易いためである。
【0037】
また、前述のように、各冷却水噴射ノズル15は、各冷却水ヘッダー12から突出し、鋼帯面にほぼ垂直に冷却水を噴射するように配置されている。すなわち、冷却水ヘッダー12のノズル設置面が図2のように鋼帯に対して平行である場合には、冷却水噴射ノズル15は冷却水ヘッダーから垂直に突出した形式を取る。このような構成とすることで、特開昭62−259610号に記載の冷却装置のようにノズルから噴射される冷却水流が冷却後の冷却水の排水の影響を受けることは少ない。また、各ノズルから噴射されて鋼帯に衝突する冷却水の流速がほぼ等しくなるため、冷却の均一化が図れる。
【0038】
冷却水噴射ノズル15には、一般にラミナーノズルが用いられる。ラミナーノズルの冷却水噴射口はノズル出口が直進的で凹凸のない円管状であるので、噴射した水流が、分断・分散することなく柱状のラミナー流となって柱状の形状を保ったまま鋼帯9に衝突する。ここで、柱状のラミナー流とは主に層流流れであるが、多少のこぶ状の乱流状態があってもよい。
【0039】
図10(a)は柱状のラミナー流を示す説明図であり、図10(b)は非ラミナー流を示す説明図である。非ラミナー流の場合、ノズルを鋼帯に近接させたとしても、ノズルから噴射された冷却水の流速が鋼帯とノズルとの間に滞留する冷却水によって妨げられ、流速が減衰するために冷却が弱くなる。一方、ラミナー流の場合には、水流が分散せずに鋼帯に到達するので冷却効率がよい。したがって、200℃/sを超えるような急冷を行なうためには、このラミナー状態の水流が望ましい。
【0040】
ところで、従来の冷却装置においても、鋼帯上面の冷却にはラミナー冷却ノズルが用いられている。しかし、従来の冷却装置は、鋼帯全面に冷却水を落下させ、冷却水で覆い、主に膜沸騰による冷却を行うものであり、冷却能力は高々100℃/s程度であった。一方、本発明の冷却装置に用いる冷却水噴射ノズル15は、ラミナーノズルを用いる点では従来のノズルと同じである。しかし、本発明の冷却装置では水量密度が約2500L/min・m以上の大量の冷却水を噴射することができるので、鋼帯全体を冷却水で覆うと同時に、ノズルから噴射した冷却水が鋼帯に直接接触して冷却することができる。したがって、板厚3mm程度の鋼帯を200℃/sを超える冷却速度で冷却することが可能となる。なお、冷却速度は鋼帯の板厚に依存し、板厚が薄いほど速くなるが、水量密度などの冷却条件が一定の場合は、(板厚)×(冷却速度)はほぼ一定という関係がある。したがって、板厚が厚い場合でも、例えば水量密度を増加することによって、所望の冷却速度が得られることになる。
【0041】
また、本発明の冷却水噴射ノズル15では、噴射孔径は1〜10mmとすることが望ましい。噴射孔径が1mmより小さいと柱状のラミナー流が得られ難い。一方、本発明の冷却では衝突圧力が必要なため、ノズル出口での流速が決まっており、ノズル孔径を大きくするとそれだけ水量が増加する。しかし、水量を増加しても冷却能はあるところで飽和し、それ以上の水量を噴射しても無駄となる。したがって、噴射孔径は10mm以下とするのが経済的である。
【0042】
次に、上下面の各防護板10は、それぞれ上下面の各冷却水ヘッダー12と鋼帯9との間に設けられる。この防護板10は、鋼帯9の通板安定化の役割と、各冷却水ヘッダー12や冷却水噴射ノズル15を鋼帯の衝突から保護する役割を有し、また、防護板10に貫設された冷却水通過孔11は、冷却水の貫通孔の役割と、鋼帯を冷却した後の冷却水を適切に排水する役割を有する防護部材である。
【0043】
図11は、防護部材の形態を数種類示したものである。防護部材の形態としては、本図(b)に示す簀状や、(c)の格子状、(d)のエクスパンドメタルなどが考えられる。しかし、これらの形態は、鋼帯9が防護部材に接触した際に接触する部分が狭く、接触面圧が高くなって鋼帯9に焼付きや押込みマークが発生し易くなる。そこで、防護部材は本図(a)に示すような平面状の防護板10とし、冷却水を通過させるための必要最小限の冷却水通過孔11を設けた形態が望ましい。そして、各防護板10の鋼帯9に対向する板面を滑らかな平面板とすることにより、鋼帯9が防護板10に接触した際に鋼帯9に疵を発生させることを抑制している。
【0044】
防護板10の板厚は、通板される鋼帯9の強度、剛性等を勘案して決定すればよいが、通常の熱延鋼帯の製造ラインでは5mm以上とすることが好ましい。5mm未満の場合は、搬送される鋼帯9が衝突することにより破損もしくは変形を生じ、冷却に支障をきたすからである。
【0045】
図3は、防護板の冷却水通過孔の好ましい配置を示す一例で、図3(a)は下面側の平面図、図3(b)は本図(a)のA−A矢視図である。ただし、図3(b)では、上面側も同時に示している。
【0046】
本発明の防護板10には、冷却水噴射ノズル15から噴射される冷却水の柱状ラミナー流13が通過する冷却水通過孔11が貫設されている。この冷却水通過孔11は、冷却後の冷却水を排出する機能も備えており、そのためには、できるだけ開口部面積が大きい方が好ましい。しかし、あまり開口部が大きいと、鋼帯9の先端が衝突し易く、また孔エッジと接触して焼付きや疵が発生する等の問題が生じる。したがって、複数の冷却水噴射ノズル、例えば2〜10個程度の冷却水噴射ノズル当りに1つのスリット状の孔を設けることが望ましい。例えば、図3(a)にその一例を示すように、直線状に並んだ複数のノズルに対して1つのスリット状に長く伸びる孔を設ける。
【0047】
なお、本図の例にもあるように、全ての孔がスリット状の孔である必要はなく、スリット状の孔が多数を占めていればよい。一部にスリット状の形状ではない孔があっても冷却水通過孔11としての機能を発揮する上で問題はなく、また、図3(a)の例において幅方向中央部と両端部に見られるように、孔の配置上の理由からスリット状の形状とすることが困難な場合もあるからである。さらに、各スリット状の孔は、直線状に1列に並んだ複数のノズルに対して1つのスリット状の孔とする必要はなく、直線状に1列に並んだ2〜3列程度のノズルに対して1つのスリット状の孔としてもよい。
【0048】
また、この冷却水通過孔11としてのスリット状の孔は、その長手方向が鋼帯9の搬送方向に対して水平方向に傾斜するように貫設されていることが望ましい。鋼帯の搬送方向と直角に交わるようにすると、排水の流れを乱したり、鋼帯の先端が孔に衝突して鋼帯や孔に疵が発生したりするためである。スリット状の孔の長手方向を鋼帯の搬送方向と平行にすると排水の流れはスムーズになるが、さらに排水を冷却装置の外へ排出しやすくするためには、冷却水通過孔11としてのスリット状の孔は、その長手方向が鋼帯9の搬送方向に対して傾斜するように貫設されていることが望ましい。
【0049】
さらに、これらのスリット状の孔の配置がランナウトテーブルの中心線に対して略線対称となり、かつスリット状の孔の長手方向が鋼帯9の搬送方向に対して傾斜して広がるように貫設されていると、より好ましい。図3(a)がその例である。スリット状の孔の長手方向を鋼帯の搬送方向から幅方向へ広がるようにするのは、排水を冷却装置の外へよりスムーズに排出させるためであり、冷却装置の両側への排出を容易にするものである。
【0050】
次に、各冷却装置4における防護板10と冷却水ヘッダー12と冷却水噴射ノズル15との位置関係について、さらに詳細に説明する。
【0051】
初めに、下面冷却装置4aについて説明する。図4および図5は、下面冷却装置の防護板と冷却水ヘッダーと冷却水噴射ノズルとの好ましい位置関係の一例を示す側面図である。なお、図4は下面防護板10aの厚さが薄く、冷却水噴射ノズル15の先端16が防護板10aの下面よりもさらに下方にある例である。また、図5は下面防護板10aの厚さが厚く、冷却水噴射ノズル先端16が防護板10aの冷却水通過孔11の内部に装入されて位置している例である。
【0052】
図4に示した、下面冷却装置4aの冷却水噴射ノズル先端16と鋼帯9の鋼帯面との距離Xa,下面防護板10aの上面と鋼帯面との距離Ya,下面防護板10aの下面と下面冷却水ヘッダー12aとの距離Zaは、下記に示す考え方によって決定される。
【0053】
まず、予め、所要の冷却速度が得られるように鋼帯に衝突させる冷却水の柱状ラミナー流13の衝突速度および冷却水噴射ノズルのピッチが決定される。そして、この衝突速度を確保するために必要となる冷却水噴射ノズル先端16と鋼帯面との距離Xaが、冷却水噴射ノズル15の噴射孔径も考慮して決定される。
【0054】
ここで、冷却水噴射ノズル先端16と鋼帯面との距離Xaは、100mm以下が好ましい。鋼帯9を冷却した冷却水は、鋼帯9と下面防護板10aの間を通って流出しようとするが、その流れが冷却水噴射ノズル15から噴射される冷却水の柱状ラミナー流13が鋼帯に衝突するのを妨げる。特に距離Xaが100mmを超えると、柱状ラミナー流の流速の減衰が顕著となるため、前記した冷却後の冷却水の流れの影響を受けやすくなり、強冷却を行うことが困難になるからである。
【0055】
また、前述したように、冷却水噴射ノズル先端16は、防護板10の鋼帯9に対向する板面よりも鋼帯9から遠ざけて設置される。すなわち、冷却水噴射ノズル先端16と鋼帯面との距離Xaは、次に説明する下面防護板10aの上面と鋼帯面との距離Yaよりも大きな値となるように決定される。
【0056】
次に、下面防護板10aの上面と鋼帯面との距離Yaは、鋼帯9を下面防護板10aの上面を安定して通板させる安定通板の観点より決定される。
【0057】
図12は、鋼帯9の先端の通板状況の説明図である。下面防護板12aの位置が低い場合、本図(a)に示すように、通板される鋼帯9の先端が下へ折れ込んで次の搬送ロール7に衝突して上方へ跳ね上がり、鋼帯9の先端が進行するに従って鋼帯9の上下振動が助長されて安定通板を損なう恐れがある。最悪の場合、本図(b)に示すように、鋼帯9がアコーディオン状に折れ曲がり走行不能に陥る。このような現象は、この距離Yaが50mmを超える場合に発生し易い。
【0058】
一方、この距離Yaが10mm未満であると、鋼帯9が常に下面防護板10aに接触し、鋼帯にすり疵を発生させるのみならず、その抵抗によりアコーディオン状の折れ曲がりが発生し易くなる。したがって、下面防護板10aの上面と鋼帯面との距離Yaは、10〜50mmが好ましい。
【0059】
次に、下面防護板10aの下面と下面冷却水ヘッダー12aとの距離Zaは、ノズルから噴射された冷却水を速やかに排出させるために必要な空間を構成するので、より大きい方が望ましい。しかし、あまり大き過ぎると、下面冷却水ヘッダー12aから突出する冷却水噴射ノズル15を極端に長くしなければならなくなる。ところが、円管ラミナーノズルの直管部長さの冷却水噴射孔径に対する比は5〜20が好ましく、20よりも大きいと流動抵抗が増えてしまい、冷却水の供給圧力を増加しなければならないので、経済的ではない。そこで、この距離Zaは、冷却後の冷却水が下面防護板10aの冷却水通過孔11を通じて排出される冷却水量を考慮して、以下のようにして決定される。なお、円管ラミナーノズルの直管部長さの冷却水噴射孔径に対する比を5未満とすると、噴射される冷却水の形態が図10(b)に示す非ラミナー流となってしまい、十分な冷却能力が得られない。
【0060】
冷却水噴射ノズル15から噴射されて鋼帯9を冷却した冷却水は、下面防護板10aとの隙間(距離Ya)を流れて、▲1▼下面防護板10aと鋼帯9との隙間の幅方向両端部、▲2▼下面防護板10aと搬送ロール7との隙間、▲3▼下面防護板10aに設けられた冷却水通過孔11、の3通りの経路から排出される。このうち、▲2▼の下面防護板10aと搬送ロール7との隙間は、鋼帯先端がこの隙間に突っ込まないように通常は狭く、例えば1mm以下に設定されるので、▲2▼の経路により排出される冷却水量は少ない。一方、▲1▼の幅方向両端部から流出する冷却水量が多いと、幅方向中央部付近から幅方向両端部へ向かう流れが強くなり、図9で示した正V字型の幅方向温度分布ムラが発生する。そこで、この幅方向中央部から両端部へ向かう流れをできるだけ少なく抑えるために、下面防護板10aに冷却水通過孔11を設けて、冷却水を▲3▼の経路から排出させるようにする。そして、そのための冷却水通過孔11の面積が決定される。
【0061】
そして、前記の冷却水通過孔11の面積から、冷却水通過孔11を通して排出される冷却水量、すなわち下面冷却水ヘッダー12aに落下する冷却水量が求まり、これより下面防護板10aの下面と下面冷却水ヘッダー12aとの距離Zaが決定される。
【0062】
なお、このようにして下面冷却水ヘッダー12aに落下した冷却水は、次に下面冷却水ヘッダー12aと搬送ロール7との隙間から排出される。この時も、冷却水の排出が滞ると、冷却水噴射ノズル15から噴射される冷却水の柱状ラミナー流13を妨げ、鋼帯の冷却に幅方向の不均一が生じるので、十分な間隔を取って冷却水を排出させることが重要である。
【0063】
以上のようにして、下面冷却装置4aにおける下面防護板10aと下面冷却水ヘッダー12aと冷却水噴射ノズル15との位置関係が決定される。
【0064】
次に、上面冷却装置4bについて同様に説明する。
【0065】
図6は、上面冷却装置の防護板と冷却水ヘッダーと冷却水噴射ノズルとの好ましい位置関係の一例を示す側面図である。本図に示した、上面冷却装置4bの冷却水噴射ノズル先端16と鋼帯9の鋼帯面との距離Xb,上面防護板10bの下面と鋼帯面との距離Yb,上面防護板10bの上面と上面冷却水ヘッダー12bとの距離Zbは、下記に示す考え方によって決定される。
【0066】
上面冷却において、冷却水噴射ノズル先端16と鋼帯面との距離Xbは、下面冷却装置4aにおける冷却水噴射ノズル先端16と鋼帯面との距離Xaに相当する。ただし、上面冷却の場合には、鋼帯9上に冷却水が滞留するため、更にガイドロール14の数や設置位置と、上面防護板10bの下面と鋼帯面との距離Ybと、上面防護板10bの厚みを考慮して決定される。なお、冷却水噴射ノズル先端16と鋼帯面との距離Xbは、下面冷却の場合の距離Xaと同様に100mm以下が好ましい。
【0067】
上面防護板10bの下面と鋼帯面との距離Ybは、下面冷却装置4aにおける下面防護板10aの上面と鋼帯面との距離Yaに相当し、下面冷却の場合と同様に10〜50mmが好ましい。
【0068】
上面防護板10bの上面と上面冷却水ヘッダー12bとの距離Zbは、下面冷却装置4aにおける下面防護板10aの下面と下面冷却水ヘッダー12aとの距離Zaに相当し、更に、ガイドロール14の数と設置位置、ガイドロール14と鋼帯9との隙間を考慮して決定される。なお、上面防護板10bの冷却水通過孔11の面積も同様に、ガイドロール14の数と設置位置、ガイドロール14と鋼帯9との隙間を更に考慮して決定される。
【0069】
また、上面冷却装置4bの冷却水噴射ノズル15は、図6に示した例のように、その先端16が上面防護板10bの冷却水通過孔11の中に位置するように設置することが好ましい。これは、以下のような理由による。
【0070】
下面冷却装置4aの場合、鋼帯9に噴射された冷却水は、重力により、下面防護板10aの冷却水通過孔11を通じて落下する。しかし、上面冷却装置4bの場合、鋼帯9に噴射された冷却水は、その大半が幅方向両端部から排出される。そのため、鋼帯9と上面防護板10bとの隙間から排出されない冷却水は、上面防護板10bの下面側から冷却水通過孔11を通過して上面防護板10bと上面冷却水ヘッダー12bとの間の空間に流れ込むことになる。したがって、そのような場合に、冷却水噴射ノズル15から噴射する冷却水流が、上面防護板10bの上方の空間を幅方向両端部へ流れる排出水流の影響を受けない構造とするためには、この条件を加えることが好ましい。
【0071】
なお、下面冷却装置4aの冷却水噴射ノズル15と下面防護板10aとの位置関係についても、排出水量によっては、下面冷却水ヘッダー12aと下面防護板10aとの間を幅方向両端部へ流れる排出水流の影響を受ける場合があるので、上面冷却装置と同様の位置関係で配置するのが好ましい。すなわち、下面冷却装置4aの冷却水噴射ノズル15は、その先端16が下面防護板10aの冷却水通過孔11の中に位置するように配置することが好ましい。
【0072】
なお、熱延鋼帯の上面側に設置されるガイドロール14は、設置される場合は、鋼帯の先端が詰まったり鋼帯の途中でループができるような通板上の問題がなければ、搬送される熱延鋼帯9の上面にこの鋼帯表面9との間に約5mm程度の隙間を設けて設置することが好ましい。もし、上記のような通板上の問題があれば、ループができないようにガイドロール14と鋼帯9との隙間を更に広げ、鋼帯先端および後端を冷却装置の外に送り出すようにする。ガイドロール14と鋼帯9との隙間を広げることによって水切り性が悪くなるときは、冷却装置4の入側および出側および中間位置の少なくとも1箇所にピンチロールを設けて強制的に鋼帯9をピンチし、鋼帯9を冷却装置4の中に送り込み、または排出することが好ましい。
【0073】
以上のように構成された本発明の冷却装置によれば、上下面からほぼ均一な冷却水の噴射を行うことができ、また、防護板やガイドロールの効果により、安定した鋼帯の通板を保ちながら、熱延鋼帯を強冷却することができる。また、鋼帯面に噴射された冷却水を適切に排出し、その流れの影響を最小限に抑えて熱延鋼帯を冷却することができるので、幅方向に均一な強冷却が可能である。
【0074】
また、本発明の冷却装置をランナウトテーブルに設け、熱延鋼帯の製造を行うことにより、幅方向および長手方向の温度ムラが少なくなり、材質変動や熱歪による形状不良を低減することができる。したがって、高品質の熱延鋼帯を安定して製造することができる。
【0075】
さらに、冷却速度が200℃/sを超えるような急速冷却が安定して可能となるので、加工性に優れた熱延鋼帯を製造することができる。
【0076】
【実施例】
図13および図14は、本発明を実施した熱延鋼帯の製造ラインを示す側面図で、図13は全体側面図、図14は冷却装置の拡大図である。なお、図1および図2と同一部分に付いては同一符号を付して、その説明を省略する。
【0077】
図13に示す熱延鋼帯の製造ラインのランナウトテーブル5は、本発明の上面冷却装置4bと下面冷却装置4aとから構成される冷却装置4と、その下流側に、上面の冷却が通常の円管ラミナーノズルによって行われる従来の冷却装置8とを備えている。
【0078】
本発明の下面冷却装置4aは、図13および図14に示すように長手方向に500mmピッチで設けた直径300mmの複数の搬送ロール7と、この搬送ロール7間において、搬送される熱延鋼帯9に近接した位置に配置される板厚25mmの平面状の下面防護板10aと、それぞれの下面防護板10aに貫設される冷却水通過用の複数の冷却水通過孔11と、ノズル先端を防護板上面より下に配置したノズル径5mmの冷却水噴射ノズル15と、そのノズル15を突出して設ける下面冷却水ヘッダー12aとを備えている。
【0079】
下面冷却水ヘッダー12aは、長手方向に各搬送ロール間に1個ずつ設けられている。この下面冷却水ヘッダー12aには、冷却水を噴射する冷却水噴射ノズル15が幅方向および長手方向に等間隔で配置されている。冷却水噴射ノズル15にはラミナーノズルを用いた。
【0080】
鋼帯面と冷却水噴射ノズル先端16との距離Xaは25mm、鋼帯面と下面防護板10aの上面との距離Yaは10mm、下面防護板10aと冷却水ヘッダー12aとの距離Zaは30mmとした。
【0081】
また、本発明の上面冷却装置4bは、図13および図14に示すように搬送ロール7に対向する位置に、鋼帯9より5mmの隙間をあけて設けられた3個のガイドロール14と、搬送される熱延鋼帯の上面に近接した位置に配置される板厚25mmの平面状の上面防護板10bと、この上面防護板10bに貫設される冷却水通過用の複数の冷却水通過孔11と、ノズル先端を防護板下面より上に配置したノズル径5mmの冷却水噴射ノズル15と、そのノズル15を突出して設ける上面冷却水ヘッダー12bとを備えている。
【0082】
上面冷却水ヘッダー12bは、下面冷却装置の冷却ヘッダー12aと対向して設けられている。この上面冷却水ヘッダー12bには、冷却水を噴射する冷却水噴射ノズル15が幅方向に30mm間隔で、長手方向に30mm間隔で配置されている。冷却水噴射ノズル15にはラミナーノズルを用いた。
【0083】
鋼帯面と冷却水噴射ノズル先端16との距離Xbは30mm、鋼帯面と下面防護板10bの上面との距離Ybは15mm、下面防護板10bと上面冷却水ヘッダー12bとの距離Zbは30mmとした。
【0084】
以上のように構成された、図14に示す冷却装置を備えた図13に示す熱延鋼帯の製造ラインを用いて、粗バー板厚30mm,板幅1000mmの炭素鋼を、7段の圧延スタンドから構成される熱間仕上圧延機にて700mpmの通板速度で仕上温度850℃,板厚3mmまで仕上圧延した。そして、冷却装置4により、冷却速度約700℃/sで冷却装置出側で約550℃まで急冷却した。なお、その際の水量密度は7500L/min・mである。その後、巻取り温度500℃になるように、さらに従来の冷却装置8を用いて冷却して熱延鋼帯を製造した。
【0085】
図15は、本発明例の冷却装置4の出側における鋼帯幅方向の温度分布を測定した結果である。本図より、本発明例では、板幅方向の温度分布が±20℃程度であり、幅方向にほぼ均一な冷却が行われたことが判った。また、熱延鋼帯の材質の幅方向変動は20MPaであった。
【0086】
図16は、比較例として用いた鋼帯の冷却装置を示す側面図である。
【0087】
本図に示す比較例の冷却装置は、冷却水噴射ノズルが冷却水ヘッダー22内に埋めこまれ、ノズル先端が冷却水ヘッダー22の表面に位置するように構成されている他は、本発明例の冷却装置とほぼ同様に構成されている。なお、鋼帯面と冷却水噴射ノズル先端との距離Xは60mm、鋼帯面と防護板20との距離Yは20mm、防護板20と冷却水ヘッダー22との距離Zは15mmとした。
【0088】
本発明例と同様に、図13の製造ラインを用いて、粗バー板厚30mm,板幅1000mmの炭素鋼を、7段の圧延スタンドから構成される仕上圧延機にて700mpmの通板速度で仕上温度850℃,板厚3mmまで仕上圧延した。そして、図16示す冷却装置により、冷却速度約700℃/sで冷却装置出側で約550℃まで冷却した。なお、その際の水量密度は7500L/min・mである。その後、巻取り温度500℃になるように、さらに従来の冷却装置8を用いて冷却して熱延鋼帯を製造した。
【0089】
図15に、比較例の冷却装置出側における鋼帯幅方向の温度分布を測定した結果を併せて示す。本図に示すように、比較例では、冷却後の鋼帯は板幅方向に正V字型の温度分布となり、板幅方向に±50℃以上の温度偏差が生じた。また、板幅両端部の温度が高いために形状が乱れて巻取りを正常に行うことができなかった。また、熱延鋼帯の材質の幅方向変動は80MPaであった。一方、図15には図示しないが、本比較例の冷却装置の冷却水噴射面を鋼帯に近づけると、冷却後の鋼帯は板幅方向に逆V字型の温度分布となった。
【0090】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば次のような効果を得ることができる。
(1)本発明により安定した鋼帯の通板を保ちながら、均一な強冷却が可能となった。
(2)本冷却により鋼帯幅方向および長手方向の温度ムラが少なくなり、製品の品質が安定し、材質バラツキや、熱歪による形状不良が減少した。その結果、熱延鋼帯の歩留りが向上した。
(3)本発明により冷却装置の通板トラブルが減少して、設備の稼働率がアップした。また鋼帯に疵の発生が減少した。
(4)本発明により冷却速度が200℃/sを超えるような急冷却が安定して可能となり、加工性に優れた熱延鋼帯の製造が可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の冷却装置が適用される熱延鋼帯の製造ラインの一例を示す説明図
【図2】本発明の冷却装置の一実施形態を示す側面図で、(a)は全体側面図、(b)は冷却装置の拡大図
【図3】防護板の冷却水通過孔の好ましい配置を示す一例で、(a)は下面側の平面図、(b)は(a)のA−A矢視図
【図4】鋼帯の下面冷却装置の防護板と冷却水噴射ノズルと冷却ヘッダーとの好ましい位置関係の一例を示す側面図
【図5】鋼帯の下面冷却装置の防護板と冷却水噴射ノズルと冷却ヘッダーとの好ましい位置関係の他の一例を示す側面図
【図6】鋼帯の上面冷却装置の防護板と冷却水噴射ノズルと冷却ヘッダーとの好ましい位置関係の一例を示す側面図
【図7】従来の熱延鋼帯の冷却装置の一例を示す説明図で、(a)は全体説明図、(b)は冷却装置の側面図
【図8】(a)はガイドを兼ねた冷却水噴射面と鋼帯との間の冷却水の動きを鋼帯幅方向断面で模式的に示す説明図、(b)は冷却後の鋼帯の幅方向の温度分布
【図9】(a)はガイドを兼ねた冷却水噴射面と鋼帯との間の冷却水の動きを鋼帯幅方向断面で模式的に示す説明図、(b)は冷却後の鋼帯の幅方向の温度分布
【図10】(a)は柱状のラミナー流を示す説明図であり、(b)は非ラミナー流を示す説明図である
【図11】防護板の形態を示す説明図
【図12】鋼帯先端の通板状況を示す説明図
【図13】本発明を実施した熱延鋼帯の製造ラインを示す全体側面図
【図14】本発明を実施した図13の熱延鋼帯の製造ラインに配置した冷却装置の拡大図
【図15】本発明例と比較例の鋼帯幅方向の温度分布を示すグラフ
【図16】比較例を実施した冷却装置の側面図
【符号の説明】
1 粗圧延機
2 粗バー
3 熱間仕上圧延機
4 冷却装置
4a 下面冷却装置
4b 上面冷却装置
5 ランナウトテーブル
6 巻取機
7 搬送ロール
8 従来の冷却装置
9 鋼帯
10 防護板
10a 下面防護板
10b 上面防護板
11 防護板の冷却水通過孔
12 冷却水ヘッダー
12a 下面冷却水ヘッダー
12b 上面冷却水ヘッダー
13 冷却水の柱状ラミナー流
14 ガイドロール
15 冷却水噴射ノズル
16 冷却水噴射ノズルの先端

Claims (10)

  1. 熱間圧延後に搬送ロールで搬送される熱延鋼帯の冷却装置であって、
    前記熱延鋼帯の上面側に設置され、前記熱延鋼帯の上面を冷却するための上面冷却手段と、
    前記熱延鋼帯の下面側に設置され、前記熱延鋼帯の下面を冷却するための下面冷却手段とを有し、
    かつ、前記上面冷却手段および前記下面冷却手段は、それぞれ、
    前記熱延鋼帯の鋼帯面に近接する位置に配置され、少なくとも1個の冷却水通過孔が貫設された防護部材と、
    該防護部材に対して前記熱延鋼帯と反対側に配置された少なくとも1個の冷却水ヘッダーと、
    該冷却水ヘッダーから突出して設けられ、前記防護部材の冷却水通過孔を通じて前記熱延鋼帯の鋼帯面にほぼ垂直に冷却水を噴射する複数の冷却水噴射ノズルとを有し、
    かつ、前記冷却水噴射ノズルは、そのノズル先端を前記防護部材の熱延鋼帯に対向する面よりも前記熱延鋼帯から遠ざけて設置されている
    ことを特徴とする熱延鋼帯の冷却装置。
  2. 上面冷却手段の冷却水ヘッダーと下面冷却手段の冷却水ヘッダーとが、熱延鋼帯を介してほぼ対向して設けられ、
    かつ/または、上面冷却手段の冷却水噴射ノズルと下面冷却手段の冷却水噴射ノズルとが、前記熱延鋼帯を介してほぼ対向して設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱延鋼帯の冷却装置。
  3. 熱延鋼帯の鋼帯面と冷却水噴射ノズル先端との距離が、100mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱延鋼帯の冷却装置。
  4. 熱延鋼帯の鋼帯面と、防護部材の前記熱延鋼帯と対向する面との距離が、10〜50mmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の熱延鋼帯の冷却装置。
  5. 冷却水噴射ノズル先端が、防護部材の冷却水通過孔内に位置することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の熱延鋼帯の冷却装置。
  6. 防護部材の冷却水通過孔は、複数の冷却水噴射ノズルに対し1つのスリット状の孔とし、かつ前記各スリット状の孔の長手方向が鋼帯の搬送方向に対して水平方向に傾斜するように貫設されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の熱延鋼帯の冷却装置。
  7. 熱延鋼帯の上面側に、前記熱延鋼帯の下面側の搬送ロールにほぼ対向する位置の少なくとも1箇所にガイドロールを設置することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の熱延鋼帯の冷却装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の熱延鋼帯の冷却装置を用い、熱間圧延後の熱延鋼帯を冷却する工程を有することを特徴とする熱延鋼帯の製造方法。
  9. 熱延鋼帯を冷却する工程における熱延鋼帯の冷却を、水量密度約2500L/min・m以上の柱状ラミナー流により行うことを特徴とする請求項8に記載の熱延鋼帯の製造方法。
  10. 請求項1乃至7のいずれかに記載の熱延鋼帯の冷却装置が、ランナウトテーブルに設けられていることを特徴とする熱延鋼帯製造ライン。
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