JP2007090428A - 鋼板の熱間圧延設備および熱間圧延方法 - Google Patents

鋼板の熱間圧延設備および熱間圧延方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鋼板の制御圧延を行うに際して、鋼板が均一に冷却されて良好な製品品質が得られるとともに、冷却待ち等による圧延能率の低下も防止することができる鋼板の熱間圧延設備および熱間圧延方法を提供する。
【解決手段】可逆式圧延機12に近接する位置に4m/mmin以上の大きな水量密度を有する通過式の冷却設備20を配置し、その冷却設備20の上ノズル22a、22bからの冷却水23a、23bが鋼板10上で搬送方向に互いに対向するようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋼板の熱間圧延設備および熱間圧延方法に関するものである。
近年、鋼板の熱間圧延においては、強度や靭性の優れた鋼板の製造が求められており、その一例として、圧延材に制御圧延(Controlled Rolling;CR)を施すことにより、優れた材質の厚鋼板を造り込んでいる。すなわち、1000℃以上に加熱したスラブを一旦所定の板厚まで圧延し、その後、圧延材の温度が未再結晶温度域やその温度域に近い温度域にある状態で仕上板厚まで圧延を行うものである。たとえば、厚さ200〜300mmのスラブを1100〜1200℃程度まで加熱後、仕上板厚の1.5〜2倍程度まで圧延し、その後、温度が未再結晶域である850℃以下になった時点で制御圧延を開始し、仕上板厚(たとえば15mm)まで圧延するというものである。
その際に、制御圧延を行う温度(制御圧延開始温度)が低くかつ制御圧延を行う板厚(制御圧延開始板厚)が厚い場合には、圧延材が制御圧延開始温度になるまでにかなりの時間を要するため、圧延機(可逆式圧延機)近傍の搬送ライン上で制御圧延開始温度になるまで圧延材を放冷状態で待機させていた。その結果、その冷却待ちによって圧延機に空き時間が発生し、圧延能率が低下するという問題が生じていた。
このような冷却待ちによって圧延機に空き時間が発生し圧延能率が低下するのを解消するために、例えば、特許文献1には、可逆圧延機の前方と後方にシャワー式の冷却装置を設置し、各圧延パスにおいて圧延材を冷却装置で水冷しながら可逆圧延機で圧延を行うという制御圧延方法が示されている。
また、特許文献2には、圧延材を所定の制御圧延開始温度に冷却するための温度調整冷却設備を設置し、可逆圧延機で所定板厚まで圧延した圧延材を温度調整冷却設備で所定の制御圧延開始温度に冷却(温度調整冷却)した後、再び可逆圧延機で仕上板厚まで圧延を行う技術が記載されている。この温度調整冷却設備は、後行材との干渉を避けるために、可逆圧延機から約20m程度離れた位置に設置されている。
特開昭55−106615号公報 特開2005−000979号公報
しかし、特許文献1に記載の技術においては、シャワー式の冷却装置で鋼板の冷却を行っているが、冷却水の水切りについては考慮されていないので、所定の温度降下量を得ようと大きな流量の冷却水を鋼板の上面に供給すると、鋼板上面に滞留した冷却水が鋼板上面を自由に移動することとなり、鋼板の冷却領域が変動して冷却が不均一になってしまい、製品の材質や形状に悪影響を与えるという問題がある。
なお、鋼板上面に滞留した冷却水の水切りについては、水切りロールを用いる方法があるが、搬送される鋼板が水切りロールに衝突する等の搬送トラブルの発生が懸念される。また、エアーにより水切りを行う方法があるが、大きな流量の冷却水に対しては効力がない。
また、特許文献2に記載の技術においては、圧延機から約20m程度離れた位置に設置されている温度調整冷却設備で所定の制御圧延開始温度まで温度調整冷却をするので、鋼板の搬送時間も含めて冷却に時間がかかり、圧延能率の低下を充分には解消できないという問題がある。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、鋼板の制御圧延を行うに際して、鋼板が均一に冷却されて良好な製品品質が得られるとともに、冷却待ち等による圧延能率の低下も防止することができる鋼板の熱間圧延設備および熱間圧延方法を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有する。
[1]鋼板を熱間圧延する可逆式圧延機の入側または/および出側の前記可逆式圧延機に近接する位置に、圧延前または/および圧延後の鋼板を通過させながら鋼板の上下面にそれぞれ4m/mmin以上の水量密度の冷却水を供給する冷却設備を配置し、
上面の冷却設備は、鋼板の上方から鋼板に向けて斜めに冷却水を供給するノズルを有し、鋼板上で冷却水が鋼板の搬送方向に互いに対向するように前記ノズルを配列している
ことを特徴とする鋼板の熱間圧延設備。
[2]前記ノズルは棒状冷却水を噴射することを特徴とする前記[1]に記載の鋼板の熱間圧延設備。
[3]前記冷却設備の冷却領域は、前記可逆式圧延機からその入側または/および出側に配置されたサイドガイド部を除く可逆式圧延機に近接する位置であることを特徴とする前記[1]または[2]に記載の鋼板の熱間圧延設備。
[4]前記冷却設備の冷却領域は、前記可逆式圧延機の入側に配置されたサイドガイドの上流側または/および前記可逆式圧延機の出側に配置されたサイドガイドの下流側で、可逆式圧延機に近接する位置であることを特徴とする前記[1]乃至[3]のいずれかに記載の鋼板の熱間圧延設備。
[5]鋼板を熱間圧延する可逆式圧延機の入側または/および出側の前記可逆式圧延機に近接する位置に冷却設備を配置し、該冷却設備から圧延前または/および圧延後の鋼板を通過させながら鋼板の上下面にそれぞれ4m/mmin以上の水量密度の冷却水を供給するとともに、
その際に鋼板の上面に対しては、鋼板上で冷却水が鋼板の搬送方向に互いに対向するように配列されたノズルによって、鋼板の上方から鋼板に向けて斜めに冷却水を供給する
ことを特徴とする鋼板の熱間圧延方法。
[6]前記ノズルは棒状冷却水を噴射することを特徴とする前記[4]に記載の鋼板の熱間圧延方法。
[7]前記冷却設備の冷却領域は、前記可逆式圧延機からその入側または/および出側に配置されたサイドガイド部を除く可逆式圧延機に近接する位置であることを特徴とする前記[5]または[6]に記載の鋼板の熱間圧延方法。
[8]前記冷却設備の冷却領域は、前記可逆式圧延機の入側に配置されたサイドガイドの上流側または/および前記可逆式圧延機の出側に配置されたサイドガイドの下流側で、可逆式圧延機に近接する位置であることを特徴とする前記[5]乃至[7]のいずれかに記載の鋼板の熱間圧延方法。
本発明においては、可逆式圧延機に近接する位置に4m/mmin以上の大きな水量密度を有する通過式の冷却設備を配置しているので、鋼板を圧延しながら冷却することにより、効率的に所定の制御圧延開始温度を得ることができ、冷却待ち等による圧延能率の低下が回避される。そして、鋼板上で冷却水が搬送方向に互いに対向するようにノズルを配列し、4m/mmin以上の大きな水量密度の冷却水を供給しているので、供給された冷却水自身が鋼板上の滞留冷却水を堰き止めて適切に水切りを行うことになり、安定した冷却領域が得られる。
この結果、鋼板の制御圧延を行うに際して、鋼板が均一に冷却されて良好な製品品質が得られるとともに、冷却待ち等による圧延能率の低下も防止することができる。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態における鋼板の熱間圧延設備の配置図である。図1に示すように、この実施形態においては、加熱炉11と、可逆式圧延機12と、可逆式圧延機12の入側(上流側)および出側(下流側)の近接する位置に冷却設備20が配置されている。そして、冷却設備20は、通過式の冷却設備であり、鋼板10の上面に向けて冷却水を供給するための上ヘッダユニット21と、鋼板10の下面に向けて冷却水を供給するための下ヘッダ31を備えている。なお、図1中、13はテーブルローラである。
図2、図3は、冷却設備20の詳細図である。なお、図2では、冷却設備20は可逆式圧延機12とサイドガイド14との間に配置されており、図3では、冷却設備20はサイドガイド14の上流側(加熱炉側)で可逆式圧延機12に近接する位置に配置されている。いずれにおいても、前述したように、冷却設備20は上ヘッダユニット21と下ヘッダ31を備えている。
上ヘッダユニット21は、一対の上ヘッダ21a、21bによって構成されており、ここでは、可逆式圧延機12に近い側の上ヘッダを第1上ヘッダ21aと呼び、可逆式圧延機12から遠い側の上ヘッダを第2上ヘッダ21bと呼ぶことにする。
そして、第1上ヘッダ21aと第2上ヘッダ21bのそれぞれに鋼板の幅方向に配列するとともに搬送方向に複数列設けた円管ノズル22a、22b(ここでは、鋼板10の搬送方向に6列)が取り付けられており、第1上ヘッダ21aの円管ノズル(第1上ノズル)22aと第2上ヘッダ21bの円管ノズル(第2上ノズル)22bとは、それぞれから供給する棒状の冷却水が鋼板10の搬送方向に互いに対向するように配列されている。すなわち、第1上ノズル22aは、可逆式圧延機12側からθ1の伏角(噴射角度)で棒状冷却水23aを噴射し、第2上ノズル22bは、可逆式圧延機12側に向かってθ2の伏角(噴射角度)で棒状冷却水23bを噴射するようになっている。
ちなみに、本発明の棒状冷却水とは、円形状(楕円や多角の形状も含む)のノズル噴出口から噴射される冷却水のことを指している。また、本発明の棒状冷却水は、スプレー状の噴流でなく、膜状のラミナーフローでなく、ノズル噴出口から鋼板に衝突するまでの水流の断面がほぼ円形に保たれ、連続性で直進性のある水流の冷却水をいう。
したがって、互いの上ヘッダから最も遠い側の列(最外側の列)の円管ノズルからの棒状冷却水が鋼板10に衝突する位置同士に挟まれた領域が冷却領域ということになる。
その際に、第1上ノズル22aからの棒状冷却水23aの噴射線と第2上ノズル22bからの棒状冷却水23bの噴射線が交差しないようにすれば、図2、図3に示すような滞留冷却水24の水膜が安定して形成される。これによって、互いの上ヘッダに最も近い側の列(最内側の列)の円管ノズルからの棒状冷却水は滞留冷却水24の水膜に向かって噴射されることになり、お互いに他方の棒状冷却水を壊すことがないので好ましい。そして、最内側の列の円管ノズルからの棒状冷却水が鋼板10に衝突する位置同士の間隔を滞留域長さと呼ぶこととすると、滞留域長さを1.5m以内とすれば、滞留する冷却水24が鋼板10を冷やす割合は比較的少ないので、鋼板10の最先端や最尾端が非定常な状態で通過する場合に冷え方が大きく変化することを防ぐことができる。
図4(a)、(b)は、上ヘッダ21a、21bに取り付けられている円管ノズル22a、22bの配置例を示したものである。前述したように、円管ノズル22a、22bが鋼板10の搬送方向に6列配置されている。搬送方向に複数列配置するのは、1列のノズルでは鋼板に衝突する冷却水と冷却水の間で滞留冷却水を堰き止める力が弱くなるからである。よって、搬送方向には3列以上配置するのが好ましい。より好ましくは5列以上配置する。また、板幅方向には、通過する鋼板10の全幅に冷却水を供給できるように取り付けられている。
一方、下ヘッダ31については、ここでは、2個の下ヘッダ31が配置されており、それぞれに円管ノズル32が取り付けられ、テーブルローラ13の隙間から棒状の冷却水33を噴射して、通過する鋼板10の全幅に冷却水を供給するようになっている。
そして、冷却設備20は、鋼板10の上面に向けて鋼板面の水量密度が4m/mmin以上になるように上ヘッダ21a、21bから冷却水を供給し、鋼板10の下面に向けて下ヘッダ31から同じく鋼板面の水量密度が4m/mmin以上になるように冷却水を供給している。
ここで、水量密度を4m/mmin以上としている理由について説明する。図2、図3に示す滞留冷却水24は供給する棒状冷却水23a、23bによって堰き止められて形成される。このとき水量密度が小さいと堰き止めること自体ができず、水量密度がある量よりも大きくなると堰き止めることができる滞留冷却水24の量は増加し、板幅端部から排出される冷却水と供給される冷却水の量が釣り合って滞留冷却水24は一定に維持される。厚鋼板の場合、一般的な板幅は2〜5mであり、4m/mmin以上の水量密度で冷却すれば、これらの板幅において滞留冷却水を一定に維持できて、圧延中の鋼板10を通過させながら所望の温度降下量を得ることができる。
水量密度を4m/mmin以上大きくすればするほど冷却待ちを解消する制御圧延材が多くなる。例えば、水量密度が小さいと板厚が薄い圧延材でしか冷却待ちを解消できないが、水量密度を増やしていけば、ある程度板厚が厚い圧延材でも冷却待ちを解消できるようになる。しかし、水量を増やしたことに対する冷却待ち時間短縮の効果は、水量密度を増やしていくほど徐々に小さくなっていくので、水量密度は、冷却待ち時間などの短縮効果と設備コストを勘案して、決定することが好ましい。さらに好ましい水量密度は4〜10m/mminである。
また、冷却設備20をコンパクトな大きさにするとともに可逆式圧延機12に近接した位置で鋼板を冷却できるようにするために、滞留域長さを1.5m以内、冷却領域を3m以内とし、可逆式圧延機12の入側または/および出側に配置されたサイドガイド部の長さを除く可逆式圧延機12に近接する位置になるように冷却設備20を配置する。一般的に、この位置は可逆式圧延機12のワークロール中心12aから20m以内の範囲となる。冷却領域をサイドガイドにかからないようにサイドガイド部を除く位置に設ければ、鋼板10上面に滞留した冷却水がサイドガイド14に邪魔されることなく鋼板10幅端部からスムースに排出される。
その際に、図2のように、冷却領域が可逆式圧延機12のワークロール中心12aからサイドガイドまでの間(ワークロール中心12から2〜4m程度)に位置するように冷却設備20を配置するのが、圧延能率を効率的に向上できるので好ましい。
一方、冷却設備20の冷却領域を、図3のように、可逆式圧延機12の入側に配置されたサイドガイド14の上流側で可逆式圧延機12に近接した位置に設けるか、あるいは、可逆式圧延機13の出側に配置されたサイドガイド14の下流側で可逆式圧延機12に近接した位置に設けるのも、設備を大きくして長い冷却領域を確保できるのでよい。
さらに、可逆式圧延機12のワークロール中心12aからサイドガイド14までの間と、図5に示すサイドガイド14の上流側の両方に冷却領域を設けてもよいことはいうまでもない。
そして、この冷却設備20では、第1上ノズル22aから噴射される棒状冷却水23aと第2上ノズル22bから噴射される棒状冷却水23bが鋼板10の搬送方向に互いに対向するようにしているので、鋼板10上面の滞留冷却水24が鋼板10の搬送方向に移動しようとするのを、噴射された棒状冷却水23a、23b自身が堰き止める。これによって、4m/mmin以上の大きな水量密度で冷却水を供給しても、安定した冷却領域が得られ、均一な冷却を行うことができる。
なお、上ノズル22a、22bから噴射する冷却水を例えばスリットノズルを使った膜状冷却水ではなく棒状冷却水としているのは、棒状冷却水の方が安定的に水流が形成され、滞留冷却水を堰き止める力が大きいからである。
その際に、第1上ノズル22aの噴射角度θ1と、第2上ノズル22bの噴射角度θ2は、30°〜60°とするのが好ましい。噴射角度θ1、θ2が30°より小さいと、棒状冷却水23a、23bの鉛直方向速度成分が小さくなって、鋼板10への衝突が弱くなり、冷却能力が低下するからであり、噴射角度θ1、θ2が60°より大きいと、棒状冷却水23a、23bの搬送方向速度成分が小さくなって、滞留冷却水24を堰き止める力が弱くなるからである。なお、噴射角度θ1と噴射角度θ2は必ずしも等しくする必要はない。さらに好ましい噴射角度θ1、θ2は40°〜50°である。
また、所望の冷却能力と水切り能力を得るために、上ノズル22a、22bの配置は鋼板の搬送方向に5列以上とし、上ノズル22a、22bからの棒状冷却水23a、23bの噴射速度は8m/s以上とするのが好ましい。ノズル列数の上限は、冷却する鋼板のサイズ、搬送速度、目標とする温度降下量などによって適宜決定すればよい。また、噴射速度が30m/sを超えると、圧損が大きくなり、ノズル内面の磨耗が増加する問題が生じ、設備コストも増加するので、30m/s以下とするのは好ましい。
さらに、鋼板10の反り等によって上ノズル22a、22bが損傷するのを防止するために、上ノズル22a、22bの先端の位置をパスラインから離すようにするのがよいが、あまり離すと冷却水が分散するので、上ノズル22a、22bの先端とパスラインの距離を500mm〜1800mmとするのが好ましい。
そして、上記のように構成された鋼板の熱間圧延設備を用いて制御圧延を行う場合には、所定の制御圧延開始板厚(例えば、仕上板厚の1.5〜2倍)において所定の制御圧延開始温度(例えば、850℃以下)となるように、圧延前および/または圧延中および/または圧延後に冷却設備20の冷却領域を通過する鋼板を冷却設備20で冷却しながら可逆式圧延機12で圧延する。そして、所定の制御圧延開始板厚で所定の制御圧延開始温度になれば、それ以降は冷却設備20での冷却は行わずに、仕上板厚(例えば、15mm)まで圧延する。
なお、制御圧延開始温度になるまですべての圧延パスで入側と出側の冷却設備20によって冷却を行う必要はなく、所定の制御圧延開始板厚で所定の制御圧延開始温度になるように、冷却設備20を適宜オン・オフすればよい。
また、ここでは、可逆式圧延機12の入側と出側に冷却設備20を配置しているが、いずれか一方に冷却設備20を配置することでもよい。
このようにして、この実施形態においては、可逆式圧延機12に近接する位置に4m/mmin以上の大きな水量密度を有する通過式の冷却設備20を配置しているので、鋼板10を圧延しながら冷却することにより、効率的に所定の制御温度を得ることができ、冷却待ち等による圧延能率の低下が回避される。そして、鋼板10上で冷却水が搬送方向に互いに対向するように円管ノズル22a、22bを配列し、4m/mmin以上の大きな水量密度の冷却水を供給しているので、噴射された棒状冷却水23a、23b自身が鋼板10上の滞留冷却水24を堰き止めて適切に水切りを行うことになり、安定した冷却領域が得られる。
この結果、鋼板の制御圧延を行うに際して、鋼板が均一に冷却されて良好な製品品質が得られるとともに、冷却待ち等による圧延能率の低下も防止することができる。
なお、上記の実施形態においては、鋼板の下面に対して、鋼板面の水量密度が4m/mmin以上になる棒状冷却水を供給しているが、本発明はそれに限定されるものではなく、鋼板面の水量密度が4m/mmin以上になる冷却水を供給できるものであれば、それ以外のスリットノズルから出る膜状冷却水やスプレーノズルから出る噴霧状冷却水等、どのような形態の冷却水であっても構わない。
本発明の実施例を以下に述べる。
ここでは、制御圧延を施して、板厚18.5mm、板幅2560mm、板長35mの厚鋼板を製造するに際し、本発明例と従来例の圧延時間を比較した。
本発明例は、上記の実施形態に係る熱間圧延設備を用いて、所定の制御圧延開始板厚(34mm)において所定の制御圧延開始温度(820℃)となるように、鋼板を冷却設備20で冷却しながら圧延し、その後、冷却設備20での冷却を停止して仕上板厚18.5mmまで圧延した場合である。
従来例は、特許文献2に記載の技術のように、所定の制御圧延開始板厚(34mm)まで圧延後、一旦圧延を停止して温度調整冷却設備によって所定の制御圧延開始温度(820℃)まで温度調整冷却を行い、その後、仕上板厚18.5mmまで圧延した場合である。
その結果を図5に示す。図中の○印と●印はそれぞれの圧延パスを表している。このように、加熱炉抽出から圧延終了までの時間が、従来例では205秒であったのに対して、本発明例では165秒と40秒も短縮されていた。そして、本発明例の製品品質は従来例と遜色なかった。
これによって、本発明の有効性を確認することができた。
本発明の一実施形態における鋼板の熱間圧延設備の配置図である。 本発明の一実施形態における冷却設備の詳細図である。 本発明の一実施形態における冷却設備の詳細図である。 本発明の一実施形態における上ヘッダのノズル配置例を示した図である。 本発明の実施例における圧延時間の比較図である。
符号の説明
10 鋼板
11 加熱炉
12 可逆式圧延機
12a ワークロール中心
13 テーブルローラ
14 サイドガイド
20 冷却設備
21 上ヘッダユニット
21a 第1上ヘッダ
21b 第2上ヘッダ
22a 第1上ノズル
22b 第2上ノズル
23a 棒状冷却水
23b 棒状冷却水
24 滞留冷却水
31 下ヘッダ
32 下ノズル
33 棒状冷却水

Claims (8)

  1. 鋼板を熱間圧延する可逆式圧延機の入側または/および出側の前記可逆式圧延機に近接する位置に、圧延前または/および圧延後の鋼板を通過させながら鋼板の上下面にそれぞれ4m/mmin以上の水量密度の冷却水を供給する冷却設備を配置し、
    上面の冷却設備は、鋼板の上方から鋼板に向けて斜めに冷却水を供給するノズルを有し、鋼板上で冷却水が鋼板の搬送方向に互いに対向するように前記ノズルを配列している
    ことを特徴とする鋼板の熱間圧延設備。
  2. 前記ノズルは棒状冷却水を噴射することを特徴とする請求項1に記載の鋼板の熱間圧延設備。
  3. 前記冷却設備の冷却領域は、前記可逆式圧延機からその入側または/および出側に配置されたサイドガイド部を除く可逆式圧延機に近接する位置であることを特徴とする請求項1または2に記載の鋼板の熱間圧延設備。
  4. 前記冷却設備の冷却領域は、前記可逆式圧延機の入側に配置されたサイドガイドの上流側または/および前記可逆式圧延機の出側に配置されたサイドガイドの下流側で、可逆式圧延機に近接する位置であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の鋼板の熱間圧延設備。
  5. 鋼板を熱間圧延する可逆式圧延機の入側または/および出側の前記可逆式圧延機に近接する位置に冷却設備を配置し、該冷却設備から圧延前または/および圧延後の鋼板を通過させながら鋼板の上下面にそれぞれ4m/mmin以上の水量密度の冷却水を供給するとともに、
    その際に鋼板の上面に対しては、鋼板上で冷却水が鋼板の搬送方向に互いに対向するように配列されたノズルによって、鋼板の上方から鋼板に向けて斜めに冷却水を供給する
    ことを特徴とする鋼板の熱間圧延方法。
  6. 前記ノズルは棒状冷却水を噴射することを特徴とする請求項4に記載の鋼板の熱間圧延方法。
  7. 前記冷却設備の冷却領域は、前記可逆式圧延機からその入側または/および出側に配置されたサイドガイド部を除く可逆式圧延機に近接する位置であることを特徴とする請求項5または6に記載の鋼板の熱間圧延方法。
  8. 前記冷却設備の冷却領域は、前記可逆式圧延機の入側に配置されたサイドガイドの上流側または/および前記可逆式圧延機の出側に配置されたサイドガイドの下流側で、可逆式圧延機に近接する位置であることを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の鋼板の熱間圧延方法。
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