JPH08150410A - 熱延鋼板冷却設備 - Google Patents

熱延鋼板冷却設備

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JPH08150410A
JPH08150410A JP29256294A JP29256294A JPH08150410A JP H08150410 A JPH08150410 A JP H08150410A JP 29256294 A JP29256294 A JP 29256294A JP 29256294 A JP29256294 A JP 29256294A JP H08150410 A JPH08150410 A JP H08150410A
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cooling
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rolled steel
cooling water
hot
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JP29256294A
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Hideaki Mori
英明 森
Shingo Yokoyama
真吾 横山
Koji Shiina
孝次 椎名
Kenichi Yasuda
健一 安田
Kenjiro Narita
健次郎 成田
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】水スリットノズル10および空気スリットノズ
ル12からなる熱延鋼板の上面で、かつ、空気スリット
ノズル側を熱延鋼板の長手方向に対向させた一対の水膜
噴流ヘッダ8と、一対の水膜噴流ヘッダ8の間への冷却
水供給ヘッダ19と、冷却水保持板16と、側板15で
連結した複数の熱延鋼板冷却ユニットからなる熱延鋼板
冷却設備。 【効果】少ない冷却水量で急冷過程および徐冷過程を含
む熱延鋼板の冷却スケジュールを自在に設定でき、高品
質の薄板鋼板を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄板鋼板の製造設備に係
り、特に、熱間圧延設備の出側冷却設備に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素鋼は、鉄と炭素の合金であり、フェ
ライト,パーライト,マルテンサイト等の様々な組織で
構成されている。鋼の機械的性質は、鋼中の炭素割合で
変わるのはもちろんであるが、これら組織の構成割合,
結晶粒径ならびに微量元素の析出物の量などが変われば
大幅に変わる。これらの組織の構成は、主に、鋼の熱処
理時の冷却速度によって決まる。例えば、田村 今男
著,鉄鋼材料強度学(日刊工業新聞社,昭和45年,第
2版発行)の76頁に記載されている0.5%V,0.2
%C を含む鋼の硬さと冷却速度の関係を示す図によれ
ば、冷却速度1000℃/sec から遅い方に変化させていっ
た場合、はじめ、冷却が遅くなるほど軟らかくなるが、
冷却速度が更に遅いところで再び硬さが上昇する。これ
は、冷却途中にフェライトを析出後、500〜600℃
の間で合金炭化物を析出する時間的余裕が生じるため、
フェライトから合金炭化物が析出して強化するためと考
えられている。この現象を利用し、NbやVを添加した
鋼を熱間圧延後に急冷し、徐冷を行った後に再び急冷す
れば、高強度の高張力鋼が得られると考えられる。この
ためには、圧延設備の出側設備(以下ランアウトテーブ
ルという)において、急冷ゾーンと徐冷ゾーンを適宜設
けることが必要となる。また、急冷ゾーンでは、10〜
100℃/sec 以上の冷却速度が必要となる。
【0003】従来、ランアウトテーブルでは、ラミナ冷
却方式が好んで使われてきた。ラミナ冷却方式は、冷却
水を1〜2mの高さに設置した10〜30mm程度の直管
から10〜20m/sの流速で噴出された水柱を鋼板に
衝突させる。この水中は、鋼板表面に形成される滞留水
層や蒸気膜を貫通するため、新しい水を鋼板に直接接触
させることができ、最大20〜30℃/sec の比較的高
い冷却能力が得られる。ただし、これ以上の冷却速度を
得ようと水量を増やしても、熱延鋼板上に滞留する水層
の厚さが厚くなるだけで、滞留水が噴流の運動量を吸収
してしまい、蒸気膜を噴流が貫通することは困難になっ
てくる。
【0004】そこで、従来より冷却水量を増加させるこ
となく冷却能力を向上させる提案が幾つかなされてき
た。例えば、日本機械学会論文集,第58巻,556号
(1992),3710項に記載されているような、高温面と
数mm程度の間隔で対向させた冷却パッドとの狭い隙間に
強制的に冷却水を流して冷却する方法が提案されてい
る。この方法は、高温面上の蒸気膜を強制対流の流れの
乱れによって破り、冷却水と高温面の直接接触させる確
立を高くすることができるため極めて高い冷却能力を得
ることができる。
【0005】また、特開平5−69029号公報のように、電
極を冷却水を介して鋼板の表裏または周囲に配置し、そ
れら電極と鋼板に電場を掛けることにより蒸気膜を破壊
し鋼板と冷却水の直接接触する確立を高めるなどの方法
も提案されている。本方法は、高温面上の蒸気膜を電場
によって破壊するもので、上記の方法と同様に高い冷却
性能が期待できる。
【0006】従来の圧延冷却設備を図1を用いて説明す
る。圧延ミル1で圧延されて出てきた温度がおよそ10
00℃の鋼板2は、拘束ローラ101でうねりをある程
度矯正した後、鋼板2はランアウトテーブルのテーブル
ローラ3上を冷却ゾーンへと移動する。冷却ゾーンは、
主に多数のノズルを持つ冷却水ヘッダ4および5を鋼板
進行方向に対して一定間隔で並べた。冷却水ヘッダ4お
よび5は鋼板の下面と上面に設置し、そのノズルの開口
部を鋼板2に対向させ、鋼板2を両面から冷却する。鋼
板2の上面の冷却水ヘッダ4は、鋼板2のうねりに対し
ても支障なく通板ができるように、鋼板2から1m程度
ほどの高さに設置する。鋼板2の下面の冷却水ヘッダ5
は、テーブルローラ3同士の間に設けるが、テーブルロ
ーラ3によって鋼板2のうねりの影響は受けないので、
鋼板2との間隔は小さくてよい。ノズルは、一般的には
冷却特性が鋼板2とノズル噴出孔の間隔にあまり依存し
ないパイプノズルを用いるが、鋼板2の下面の冷却水ヘ
ッダ5のノズルは、鋼板2に対して近接させることが出
来るので、扇状の噴流液膜を噴射するスプレーノズルを
用いてもよい。ただし、鋼板2の上面および下面の冷却
性能を等しくなるようにし、熱歪みによる鋼板2のうね
りが生じないように、ノズルの形式および冷却水量を考
慮する。ノズル形式および冷却水量の関係は、国岡ら
(「高温面での水噴流冷却に関する研究」,日本機械学
会論文集機論B,Vol.45,No.390(1979),
pp.279−285)によって既に明らかにされてい
る。これら冷却水ヘッダ4および5からなる冷却ゾーン
を通過した鋼板2は、温度が300℃から400℃付近
まで下がり、鋼板巻き取り装置6でコイルに巻き取る。
鋼板巻き取り装置6は二つ設け、一方が巻き取ったら、
速やかに他方で巻き取る。
【0007】図2に、従来型圧延設備に用いられる冷却
水ヘッダ4および5を詳細に示す。この例で、冷却水ヘ
ッダ4および5に用いるノズルはそれぞれパイプノズル
6および7で、パイプノズル内径は20mm程度、鋼板幅
方向取り付けピッチは100mm程度でよい。このパイプ
ノズルは、ラミナパイプノズルとも言われ、冷却水をこ
のパイプで整流して噴流水柱として鋼板2に衝突させる
もので、衝突付近の熱伝達がその他の部分に比べて極め
て高いという特徴がある。冷却水量は、おおよそパイプ
ノズル一本当たり10L/min 程度流せば、平均として
1000W/m2℃程度の熱伝達係数を得ることがで
き、鋼板を最大20〜40℃/sec までの冷却速度で冷
却することが可能である。しかし、これ以上の冷却速度
が必要とされる場合は、他の方法に拠らねばならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、両者とも高い
冷却能力が期待できる反面、両方式を実現させようとす
ると大きな困難が生じる。
【0009】前者の冷却パッドを用いる方法は、鋼板冷
却中、常に鋼板の反りなどのため細かな上下動をする鋼
板と冷却パッドとをこのような狭い間隔で保つことが極
めて困難である。また、最初に熱延鋼板をランアウトテ
ーブルに通板するとき、熱延鋼板の先端の板厚上下方向
のうねりが大きいため、従来技術では、冷却水ヘッダを
熱延鋼板から1mほどの高さに設置して、うねった部分
の熱延鋼板が冷却水ヘッダにぶつかるのを防いでいる。
このうねりは、熱延ミル直後にレベラーを設置すること
によりある程度小さくすることは可能であるが、それで
も、冷却ランアウトテーブルと冷却パッドの狭い間隙に
熱延鋼板を通すことは極めて難しい。この点を緩和する
ために両間隔を大きくすると冷却性能は急激に低下し、
ラミナ冷却方式と大差なくなってしまう。
【0010】後者の電場を用いる方法は、ランアウトテ
ーブル全体に配置された電極に高電圧を印加するための
大容量の高電圧発生設備が新たに必要になる問題があ
る。また、機器の絶縁破壊や感電などの事故に対しては
細心の注意が必要とされる。したがって、両者とも実機
化を考えた場合、実現は容易でないと考えられる。
【0011】本発明の目的は、高い冷却能力を持ちなが
らハード的に実現の容易なバランスのとれたランアウト
テーブルを得ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は熱間圧延後の熱延鋼板の水冷却設備で、冷
却水供給源と配管によって接続し前記熱延鋼板に対向し
た水スリットノズルと、高圧空気源と配管によって接続
し前記熱延鋼板の長手方向に平行して隣接した空気スリ
ットノズルとからなる水膜噴流ヘッダを、熱延鋼板の上
面で、かつ、前記熱延鋼板の長手方向に前記空気スリッ
トノズル側が向かい合うように配した一対の水膜噴流ヘ
ッダと、前記一対の水膜噴流ヘッダの間に冷却水供給孔
を有する冷却水ヘッダと、前記熱延鋼板のテーブルロー
ラの間に位置し、かつ、前記熱延鋼板と対面する冷却水
供給源と配管によって接続した複数の冷却水供給孔を有
する冷却水保持板とからなり、前記冷却水膜噴流ヘッダ
と前記冷却水保持板は、前記熱延鋼板を囲むように側板
で連結したことを特徴とする。
【0013】また、熱延鋼板冷却設備で、前記一対の水
膜噴流冷却ヘッダの間の滞留水中に放射面を持つ熱延鋼
板上面の音波または超音波発生装置と、前記冷却水保持
板の熱延鋼板に対向する面とに放射面を持つ熱延鋼板下
面の音波または超音波発生装置を設ける。
【0014】また、上面の音波または超音波発生装置
で、熱延鋼板通板前は、前記熱延鋼板との間隔を広く保
ち、通板後は、その間隔を狭める昇降装置を備える。
【0015】また、熱延鋼板冷却設備で、複数の前記熱
延鋼板冷却ユニットからなる複数の第一の熱延鋼板冷却
ユニット群と、冷却水供給源と配管によって接続し熱延
鋼板に噴射孔を向けた複数のパイプノズルまたはスプレ
ーノズルを有する複数の冷却水ヘッダからなる複数の第
二の熱延鋼板冷却ユニット群を用いることにより達成で
きる。
【0016】また、熱延鋼板冷却設備で、前記鋼板に向
かって噴流口を持つ円形ノズルまたはスプレーノズルを
有することを特徴とする熱延鋼板上面の冷却水ヘッダを
用いる。
【0017】
【作用】上記熱延鋼板冷却ユニットは、一対の水膜噴流
冷却ヘッダ間に熱延鋼板を完全に浸漬する冷却水槽を形
成する。
【0018】また、音波または超音波発生装置は、冷却
水槽中に音波を発生させ、熱延鋼板表面上の蒸気膜の破
壊を促進させることにより液と熱延鋼板の直接接触の頻
度を増加させ、浸漬されて熱延鋼板の冷却性能を向上さ
せる。
【0019】また、昇降装置は、熱延鋼板冷却設備に熱
延鋼板を通板した後に、音波または超音波発生装置の放
射面を熱延鋼板に接近させ、熱延鋼板表面上の音波また
は超音波の音圧強度を高め、蒸気膜の破壊を一層促進さ
せ、熱延鋼板の冷却性能を向上させる。
【0020】また、第一および第二の熱延鋼板冷却ユニ
ット群は、熱延鋼板の急冷および徐冷する作用をする。
【0021】また、鋼板に向かって噴流口を持つ円形ノ
ズルまたはスプレーノズルを有することを特徴とする熱
延鋼板上面の冷却水ヘッダは、冷却水槽を形成しないと
きに熱延鋼板を冷却する。
【0022】これら、作用により鋼板の冷却速度を任意
に決めることができ、高強度を有しながら、かつ、高延
性の薄板鋼板を得ることができる。
【0023】
【実施例】本発明の一実施例を図3を用いて詳細に説明
する。これは二つのテーブルローラ3の間に設置した熱
延鋼板冷却ユニットを示すものである。鋼板2の上面に
は、ウォータカーテンユニット8を、鋼板2の進行方向
にそれぞれ一つずつ設置する。ウォータカーテンユニッ
ト8は、高圧冷却水供給源と配管9によって接続し、ス
リットノズル10からウォータカーテン11を鋼板2の
上面に対して噴射する。スリットノズル12をスリット
ノズル10に平行して設け、スリットノズル12に高圧
空気源からの空気を配管13を通して導き、ウォータカ
ーテン11に平行して接するようにエアカーテン14を
噴出させる。ウォータカーテンユニット8同士は、エア
カーテン側が向かい合わせになるようにする。側板15
は、鋼板2を取り囲むように冷却水保持板16に取り付
ける。これらウォータカーテン11と側板15、ならび
に、冷却水保持板16で、鋼板2を浸漬する一種の水槽
17を形成する。この水槽17への冷却水の補給は、冷
却水供給源に配管18によって接続した上部冷却水供給
ヘッダ19によって行う。冷却水保持板16にも冷却水
供給源に接続した下部冷却水供給ヘッダ21からの配管
22を貫通させ、鋼板2と冷却水保持板16の間に冷却
水を補給する。下部冷却水ヘッダ21全体の冷却水補給
量23は、鋼板2と冷却水保持板16の隙間から漏れる
冷却水24を補う程度でよい。このような構造を持つ熱
延鋼板冷却水ヘッダは、鋼板2とウォータカーテンユニ
ット8および冷却水供給ヘッダ19の据付位置と鋼板2
の間隔を大きく取りつつ、鋼板2を冷却水中に直接浸漬
することができるので、鋼板がヘッダにぶつかることな
く通板でき、高い冷却速度を得ることができる。
【0024】図4は、ウォータカーテンユニットの拡大
図である。この図はウォータカーテン11,エアカーテ
ン14、ならびに、鋼板2の上面側に滞留している冷却
水25の関係を示すものである。ウォータカーテン11
は鋼板2に衝突し左右に水膜となって別れる。エアカー
テン14はウォータカーテン11と平行するように噴射
する。この両者の流速はおおよそ等しくなるようにす
る。これら両カーテンの流速は、冷却水25のヘッドに
打ち勝つだけの動圧が必要であり、冷却水25の水深が
深くなればなるほど冷却水の供給圧を高めて流速を大き
くする必要がある。しかし、ポンプの特性は通常供給圧
を高くすると流量が取れなくなるので、水深は必要最低
限度となるようにする。通常は、鋼板2の表面が液枯れ
が生じない程度の水深、例えば、10mm〜20mm程度あ
ればよい。エアカーテン14は、ウォータカーテン11
が鋼板2に到達するまで運動エネルギが冷却水によって
減じることがないようにするためのものである。運動エ
ネルギを失ったエアは、冷却水中を気泡の形で上方に逃
がす。ウォータカーテン14の厚みは厚い程よいが、そ
れに比例して流量も増えるので、10mm〜20mm程度が
よい。
【0025】図5は、図3に示した熱延鋼板冷却ユニッ
トのA−A′断面図で、下部冷却水ヘッダ21と配管2
2の関係を示したものである。冷却水保持板16と鋼板
2の間隔は狭いので、均一に冷却水25が供給されるよ
うに板幅方向に配管22を多数設ける。冷却水保持板1
6と側板15は、溶接などによって固定し、冷却水が漏
れないようにしたほうがよい。ただし、漏れ量が全体の
使用水量に対して小さな場合は、必ずしも漏れを完全に
止める必要はなく、両者は溶接ではなくボルト止めでも
よい。ウォータカーテン11およびエアカーテン14
は、鋼板2の両側の側板15の間にわたるようにする。
【0026】図6は、図3に示した実施例のB−B′断
面図で、上部冷却水供給ヘッダ19の供給配管の配置を
示したものである。ヘッダの供給口26は、ただ単に冷
却水を水槽17に供給するだけであるので、噴流27の
流速は遅いほうがよい。なぜなら、噴流27のエネルギ
が大きな場合は、噴流が鋼板2に衝突する部分の熱伝達
が他の部分よりもよくなるため、噴流衝突部とそれ以外
の部分とで熱伝達に付近いつを生じる。その意味で、冷
却水供給口26は鋼板2の板幅方向に分散させたほうが
よい。
【0027】図7は、本発明の他の実施例の説明図で、
本熱延鋼板冷却ユニットは図3のユニットに比べておよ
そ2倍程度の冷却性能が得られる。鋼板2の上面と下面
の冷却水に音波または超音波(以下、超音波も音波の一
種に含め、「音波」という言葉を用いる)を発生させる
音波発信装置28および29を多数設置する。音波発信
装置28は支持板30に設置し、音波発信機の音波放射
面が冷却水17に浸漬するようにする。一方、音波発信
装置29は、冷却水保持板16に取り付けるとよい。音
波発信機28および29の取付個数は、音波発信機の得
られる出力に応じて決めればよい。大きな出力が得られ
る場合は、支持板30および冷却水保持板16を介して
音波を冷却水中に放射してもよい。なお、アンプ31お
よび発信機32は、音波発生装置28および29の駆動
源である。この例では、音波発生装置28および29を
一つのアンプ31により同じ振幅および同じ周波数で駆
動しているが、鋼板2の上面と下面の冷却性能を同じに
する目的で、音波発生機28および29をそれぞれ別の
アンプで駆動させる場合もありうる。なお、昇降装置3
3は支持板30および音波発生装置28を鋼板2の通板
時には上部に引き上げておくものである。これにより、
通板時にうねりを持った鋼板2がこれら支持板30およ
び音波発生機28にぶつかるのを防ぐことができる。
【0028】図8は、急冷ゾーンと徐冷ゾーンを熱延鋼
板冷却設備を設けた例である。急冷ゾーンは熱延後半冷
却ユニットを用いて冷却し、徐冷ゾーンは、従来のパイ
プノズルを用いた冷却水ヘッダ4または5で冷却する。
このように、急冷ゾーンと徐冷ゾーンを適宜設けること
により、延性を保ちつつ強度の高い鋼板を製造すること
ができる。
【0029】図9は、図3の冷却水供給ヘッダ19の代
わりに、パイプノズルを用いた従来型ヘッダを用いたも
のである。これにより、熱延鋼板冷却ユニットによる急
冷過程が不要なとき、従来通りの冷却スケジュールで鋼
板2を冷却することができ、需要に応じて柔軟に所望の
性質を持つ鋼板2を作ることができる。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、通板が困難となるよう
な冷却機器配置を取ることなくランアウトテーブルの冷
却性能を従来よりも一層向上させることができるため鋼
板の冷却速度を高くすることができ、高い延性を有しな
がら高い強度をもつ高品質な圧延鋼板を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の熱延鋼板冷却設備の説明図。
【図2】従来の熱延鋼板冷却設備に用いられる冷却水ヘ
ッダの説明図。
【図3】本発明の一実施例を示す熱延鋼板冷却ユニット
の説明図。
【図4】図3に示す実施例の水膜噴流ヘッダの説明図。
【図5】図3に示す実施例のA−A′断面図。
【図6】図3に示す実施例のB−B′断面図。
【図7】本発明の他実施例の熱延鋼板冷却ユニットの説
明図。
【図8】本発明の熱延鋼板冷却ユニットを用いた熱延鋼
板冷却設備の説明図。
【図9】図3の実施例の他の熱延鋼板冷却ユニットの説
明図。
【符号の説明】
2…鋼板、3…ランアウトテーブルローラ、8…ウォー
タカーテンユニット、10,12…スリットノズル、1
1…ウォータカーテン、14…エアカーテン、15…側
壁、16…冷却水保持板、17…水槽、19…上部冷却
水供給ヘッダ、21…下部冷却水供給ヘッダ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安田 健一 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 成田 健次郎 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱間圧延後の熱延鋼板の水冷却設備におい
    て、冷却水供給源と配管によって接続し前記熱延鋼板に
    対向した水スリットノズルと、高圧空気源と配管によっ
    て接続し前記熱延鋼板の長手方向に平行して隣接した空
    気スリットノズルとからなり、熱延鋼板の上面で、前記
    熱延鋼板の長手方向に前記空気スリットノズル側が向か
    い合うように配した一対の水膜噴流ヘッダと、前記一対
    の水膜噴流ヘッダの間に冷却水供給孔を有する冷却水ヘ
    ッダと、前記熱延鋼板のテーブルローラの間に位置し、
    前記熱延鋼板と対面する冷却水供給源と配管によって接
    続した複数の冷却水供給孔を有する冷却水保持板とから
    なり、前記水膜噴流ヘッダと前記冷却水保持板は、前記
    熱延鋼板を囲むように側板で連結したことを特徴とする
    熱延鋼板冷却設備。
JP29256294A 1994-11-28 1994-11-28 熱延鋼板冷却設備 Pending JPH08150410A (ja)

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