JP2004059881A - ゲル素材溶液、並びにそれが含まれた食品、医薬品、医薬部外品、医療用品、化粧品、衛生用品、日用品、飼料、魚餌、ペットフード、肥料、栄養剤及び農薬 - Google Patents
ゲル素材溶液、並びにそれが含まれた食品、医薬品、医薬部外品、医療用品、化粧品、衛生用品、日用品、飼料、魚餌、ペットフード、肥料、栄養剤及び農薬 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】熱可逆性の水溶性ゲル素材が非水系溶媒に溶解された溶液であって、少なくとも前記水溶性ゲル素材の水溶液がゲル化する温度でゾル状態を保ち、水が加えられると粘性又はゲル化が発現することを特徴とするゲル素材溶液、並びにそれが含まれた食品、医薬品、医薬部外品、医療用品、化粧品、衛生用品、日用品、飼料、魚餌、ペットフード、肥料、栄養剤及び農薬である。
【選択図】なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水が加えられると粘性又はゲル化が発現するゲル素材溶液、並びにそれが含まれた食品、医薬品、医薬部外品、医療用品、化粧品、衛生用品、日用品、飼料、魚餌、ペットフード、肥料、栄養剤及び農薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
寒天などの水溶性ゲル素材は、熱可逆性のハイドロコロイドで、熱水に溶解させて流動性を有する水溶液とすることができるが、冷却すると凝固してゲルを形成する。このようにゲルを形成した水溶性ゲル素材は、様々な食材や機能性ゲルなどに利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、水溶性ゲル素材の凝固温度、すなわちゲル化する温度は、素材の種類かその使用濃度により異なるが、例えば通常使用される0.5〜1.0%の寒天の凝固温度は、概ね30〜40℃である。したがって、寒天は、常温でゲル化してしまい、流動性がある液体として扱うためには高温で保存する必要がある。また、一旦ゲル化してしまうと、再溶解するためには、80℃以上に加熱する必要があり、扱いにくいという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、常温であってもゾル状態を保つことができるゲル素材溶液、並びにそれが含まれた食品、医薬品、医薬部外品、医療用品、化粧品、衛生用品、日用品、飼料、魚餌、ペットフード、肥料、栄養剤及び農薬を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するため、本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、非水系溶媒に熱可逆性の水溶性ゲル素材を溶解させると、その水溶性ゲル素材の水溶液がゲル化する温度であってもゾル状態を保つことができ、それに水を加えると粘性又はゲル化が発現することを見出した。
【0006】
すなわち、本発明は、熱可逆性の水溶性ゲル素材が非水系溶媒に溶解された溶液であって、少なくとも前記ゲル素材の水溶液がゲル化する温度でゾル状態を保ち、水が加えられると粘性又はゲル化が発現することを特徴とするゲル素材溶液である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に係るゲル素材溶液は、水が加えられると、前記水溶性ゲル素材が溶解している非水系溶媒と加えられた水が置き換わって、粘性又はゲル化が発現するものと考えられる。
【0008】
本発明に係るゲル素材溶液は、水を加えた後に、攪拌や振動を加えることにより、粘性又はゲル化の発現を早めることができる。
【0009】
本発明に係るゲル素材溶液において、ゾル状態とは、水溶性ゲル素材の分子間の結合が不十分である状態であり、粘性又はゲル化が発現するとは、水の添加により分子間の水素結合が強まり会合度合が強くなる状態をいう。
【0010】
本発明に係るゲル素材溶液において、前記水溶性ゲル素材の含有量が、0.02〜10%であることが好ましく、0.02%より少ないと、水を加えても粘性又はゲル化が発現せず、また10%より多いと溶解してもゾル状態を保つことができない。
【0011】
また、本発明に係るゲル素材溶液において、前記水溶性ゲル素材は、寒天、アガロース、カラギナン、ファーセレラン、ゼラチン、ジェランガム(脱アシル型、ネーティブ型)及びデンプンのうちいずれか一以上であることが好ましく、前記非水系溶媒は、グリセリン、エチレングリコール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルスルフオキサイド、ホルムアミド、エタノールアミンのうちいずれか一以上であることが好ましい。特に、前記水溶性ゲル素材として寒天を用いた場合、その寒天のアガロペクチン含有量が50重量%以下であることが好ましい。
【0012】
本発明に係るゲル素材溶液は、水を加えることにより容易に粘性又はゲル化を発現するので、様々な食品、ペットフード、魚餌、畜産・水産飼料として利用することができる。例えば、本発明に係るゲル素材溶液を細い管から水が入った容器に押出すことにより麺状のゲル状食品を得ることができ、また水を重層することにより水が拡散して二層ゲルとなる。
【0013】
また、本発明に係るゲル素材溶液は、前記非水系溶媒が軟化剤として含まれている食品において、軟化剤に前記水溶性ゲルを加えて溶解させることによって、食品の物性を改良する目的として利用しても良い。例えば食品の軟化剤として利用されるグリセリンに前記水溶性ゲル素材を溶かして食品に混練することにより、新しい食感の食品を得ることができる。具体的には、チューインガムに混練させた場合、口腔内で咀嚼により唾液とグリセリンが置換しゼリー化又は増粘化して咀嚼強度を変化させることができ、咀嚼機能を強化することができる。さらに、このように前記ゲル素材溶液を含ませているチューインガムは、噛んだ後に排出される際の付着性を低減させる効果を有する。マナーの悪さから噛んだ後のチューインガムが吐き捨てられて、道路等にくっつくことが環境上問題にされているが、このように前記ゲル素材溶液を含ませることにより、吐き捨てられたチューインガムを道路等から容易に剥がすことができる。
【0014】
また、本発明に係るゲル素材溶液は、魚餌に練り込ませて練り餌として利用しても良い。すなわち、魚の養殖において練り餌を水中に投げ込むが、このとき、練り餌が簡単に吸水して崩壊し水中に散ってしまうと、魚餌効率が悪くなるばかりか、水を汚染してしまうため、環境上好ましくない。非水系溶媒に水溶性ゲル素材が溶解された本発明に係るゲル素材溶液を魚餌に練り込むことにより、吸水して粘性又はゲル化が発現し、壊れ難くなるため、本発明に係るゲル素材溶液は、魚餌に含ませることにより、有用な効果を奏することができる。
【0015】
また、本発明に係るゲル素材溶液は、化粧品、医薬品、医薬部外品、医療用品又は衛生用品などに利用することができる。化粧品としては、基礎化粧品、メーキャップ化粧品、ボディ化粧品、頭髪用化粧品、頭皮用化粧品、口腔用化粧品、芳香化粧品に利用でき、例えば、パック、化粧クリーム、ヘアカラー、シャンプー、除毛クリームなどに利用することができる。また、医薬品、医薬部外品及び医療用品としては、外皮用薬、歯科口腔用剤、アレルギー用薬、呼吸器官用薬、腫瘍用薬、公衆衛生用薬、体外診断用医薬、診断用薬に利用することができ、例えば、止血剤、シーラント、ハップ剤、DDS基剤、口内炎薬、鼻炎薬又は人工皮膚などに利用することができる。衛生用品としては、おむつ、生理用品などに利用することができる。具体的には、ハップ剤の有効成分を含ませることにより、液体のハップ剤として利用することができる。すなわち、ハップ剤の有効成分を含ませたゲル素材溶液を患部に塗布し、その上に水に濡らしたタオルなどを置くことにより、ゲル化して患部から流れ落ちるのを防止できる。また、口内炎薬や鼻炎薬を含ませることにより、液体状の口内炎薬や鼻炎薬などとして利用することができる。すなわち、口内炎薬などを含ませたゲル素材溶液を口内炎の患部などに塗布すると唾液などによりゲル化するので、通常唾液などで流れてしまう口内炎薬を患部に長時間保持させることができる。
【0016】
さらに、本発明に係るゲル素材溶液は、農業・園芸材料、水産材料などに利用することができる。例えば、葉面散布剤、農薬、肥料などである。具体的には、植物などの栄養成分又は農薬などを含ませることにより、植物の栄養剤などとして利用することができる。すなわち、植物の栄養成分などを含ませたゲル素材溶液を植物の土に散布してその上に水を散布することにより、ゲル化させることができるので、通常水を散布すると流れてしまう栄養成分などを長時間保持することができる。
【0017】
その他に本発明に係るゲル素材溶液は、電池、センサー若しくはケーブルなどの電子・電気工業用品、写真フィルム、電気泳動、塗料若しくは印刷インキなどの化学工業用品、シール材、汚泥処理材若しくはシールド材などの建築・土木材料、芳香剤、消臭材、ペット用処理剤、吸水シート、保冷材、水分保持材、歯磨き粉、洗剤、入浴剤、洗髪剤若しくはワックスなどの日用品や包装材料、又は人工雪若しくは釣用品などのスポーツ・レジャー用品などに利用することができる。
【0018】
【実施例】
次に、本発明に係るゲル素材溶液の実施例について説明する。
実施例1乃至3
先ず、ゼリー強度1000g/cm2の寒天(伊那寒天S−10、伊那食品工業(株)製)を表1に示す条件でグリセリンに分散させて90℃で加熱することにより実施例1乃至3に係るゲル素材溶液を得た。また、表1に示すように同様の寒天を水に分散させて100℃で加熱することにより比較例1乃至3に係る寒天水溶液を得た。
【0019】
【表1】
【0020】
これら実施例1乃至3に係るゲル素材溶液は、いずれも常温又は冷却した場合であっても流動性を有する溶液状態、すなわちゾル状態を保っていたが、比較例1乃至3に係る寒天水溶液は、常温であっても凝固してしまいゲル状態であった。これら実施例1乃至3に係るゲル素材溶液及び比較例1乃至3に係る寒天水溶液について、B型粘度計東機産業(4号ローター)を用いて粘度を測定した。その結果を表1に示す。表1に示すように、実施例1乃至3に係るゲル素材溶液は、常温(20℃)において、比較例1乃至3に係る寒天溶液に比し粘度が低いことが分かった。
【0021】
次に、実施例1乃至3に係るゲル素材溶液に水を加えて、水とグリセリンの置換率が10%、30%、50%、80%、100%となるように水とグリセリンを置換させてゲルを形成した。水とグリセリンの置換率は、糖度計により糖度を測定することにより計算し測定した。ゲルを形成した実施例1乃至3に係るゲル素材溶液のゲルの固さについて、レオメーター(サン科学社製)によって測定した。その結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】
表2に示すように、常温で溶液状態、すなわちゾル状態を保っていた実施例1乃至3に係るゲル素材溶液は、水を加えることにより、水とグリセリンが置換してゲルを形成することが分かった。
【0024】
また、実施例2に係るゲル素材溶液を細い管から水が入っている容器に押出したところ、水とグリセリンが置換して麺状のゲルを得ることができた。
【0025】
実施例4乃至7
次に、寒天の原料であるオゴノリと天草の割合を変えて、寒天の主成分であるアガロース(AG)とアガロペクチン(AP)の比率を表3に示すように変えた寒天を抽出して製造し、その乾燥粉末1gをグリセリン99gに分散させて80℃で加熱することにより実施例4乃至7に係るゲル素材溶液を得た。これら実施例4乃至7に係るゲル素材溶液についてのグリセリンに対する溶解性を観察したところ、実施例5乃至7に係るゲル素材溶液は溶解し、常温で溶解状態、すなわちゾル状態を保ったが、実施例4に係るゲル素材溶液は、グリセリンに溶解しなかった。
【0026】
【表3】
【0027】
これら実施例5乃至7に係るゲル素材溶液1gに99gの水を加えて、グリセリンと水を置換させたところ、実施例5乃至7に係るゲル素材溶液は、凝固してゲル化した。
【0028】
実施例8
次に、アガロース(伊那食品工業(株)製)2gを98gのグリセリンに分散させて90℃で加熱することによって実施例8に係るゲル素材溶液を得た。この実施例8に係るゲル素材溶液にハッカ油(高砂香料工業(株)製)1.3g、カンフル(日本精化(株)製)0.5g及び酢酸トコフェロール(理研ビタミン(株)製)0.5gを加えて液体ハップ剤を作った。この液体ハップ剤を患部に塗布し、水を濡らしたガーゼを貼り付けたところ、ゲル化してゼリー状のハップ剤になった。
【0029】
また、実施例8に係るゲル素材溶液にハッカ油(高砂香料工業(株)製)1.3g及び植物フラボノイド((株)常磐植物化学研究所製)0.1gを加えて熱冷まし液体ハップ剤を作った。この熱冷まし液体ハップ剤を患者の額に塗布し、水で濡れたタオルを置いたところ、熱冷まし液体ハップ剤は、ゲル化し額から流れ落ちることはなく冷却状態を長時間維持することができた。
【0030】
実施例9
次に、ゼリー強度30g/cm2の低強度寒天(ウルトラ寒天AX−30、伊那食品工業(株)製)8gを92gのグリセリンに分散させて90℃で加熱することによって実施例9に係るゲル素材溶液を得た。この実施例9に係るゲル素材溶液を冷却後、それに水300gを加えてゲル化させて、切花用の水分保持床を作った。この切花用の水分保持床は、水分を保持しているので、それに切花を挿すだけで利用することができた。
【0031】
実施例10
次に、ゼリー強度30g/cm2の低強度寒天(ウルトラ寒天AX−30、伊那食品工業(株)製)20gを980gのグリセリンに分散させて90℃で加熱することによって実施例10に係るゲル素材溶液を得た。この実施例10に係るゲル素材溶液に栄養剤としてハイポネックス((株)ハイポネックスジャパン製)を加えて観賞用植物の葉面栄養散布剤を作った。この観賞用植物の葉面栄養散布剤は、観賞用植物の土に散布し、その上に水を散布することによって、ゲル化させることができるので、通常水を散布すると流れてしまう栄養分を長時間保持することができる。
【0032】
また、実施例10に係るゲル素材溶液に農薬成分としてマラソン(武田薬品工業(株)製)を加えて、樹木植物の農薬散布剤を作った。この樹木植物の農薬散布剤は、葉面等に散布し、その上に水を散布することによって、ゲル化させることができるので、通常水を散布すると流れてしまう農薬成分を長時間保持することができる。
【0033】
実施例11
次に、日本薬局方寒天(PS−7、伊那食品工業(株)製)20gを980gのグリセリンに分散させて90℃で加熱することによって実施例11に係るゲル素材溶液を得た。この実施例11に係るゲル素材溶液にトリアムシノロン錠の粉砕品を配合して口内炎薬を作った。この口内炎薬は、口内炎の患部に塗布すると唾液によりゲル化するので、通常唾液などで流れてしまう口内炎薬を患部に長時間保持させることができる。
【0034】
実施例12
次に、日本薬局方寒天(PS−7、伊那食品工業(株)製)5gを995gのグリセリンに分散させて90℃で加熱することによって実施例12に係るゲル素材溶液を得た。この実施例12に係るゲル素材溶液にマレイン酸クロルフェニラミン製剤(武田薬品工業(株)製)を配合して鼻炎薬を作った。この鼻炎薬は、流動性を有するのでスプレーなどで鼻腔内に噴出することができ、鼻水などで鼻腔内でゲル化するので、通常流れてしまう鼻炎役を鼻腔内で長時間保持させることができる。
【0035】
実施例13及び14
次に、グリセリン15gに寒天(伊那食品工業(株)製、伊那寒天UP−37)1gを分散させて加熱溶解させることによって、実施例13に係るゲル素材溶液を得て、また、グリセリン10gにジェランガム(CPケルコ社製、ケルコゲル)1gを分散させて加熱溶解させ、またそれとは別のグリセリン5gに乳酸カルシウム0.1gを分散させて加熱溶解させ、これらを混ぜ合わせることによって、実施例14に係るゲル素材溶液を得た。これら実施例13及び14に係るゲル素材溶液にガムベース、砂糖、水飴及び香料を表4に示す容量で加えて混ぜ合わせることによりチューンガムを得た。また、ガムベース、砂糖、グリセリン、水飴及び香料を表4に示す容量で混ぜ合わせることにより比較例4に係るチューンガムを得た。
【0036】
【表4】
【0037】
これらチューインガムについてパネラーに歯ごたえの官能試験を行わせたところ、明らかに実施例13及び14に係るゲル素材溶液が含まれているチューインガムの方が比較例4に係るチューインガムに比し歯ごたえがあるという評価を得た。また、噛んだ後のチューインガムをコンクリート上に貼り付けたところ、実施例13及び14に係るゲル素材溶液が含まれているチューインガムの方が比較例4に係るチューインガムに比し剥がれが良いという結果を得た。
【0038】
実施例15
次に、グリセリン20gにカラギナン(伊那食品工業(株)製、イナゲルE−200)1gを分散させて加熱溶解させることによって、実施例15に係るゲル素材溶液を得た。このゲル素材溶液に表5に示す配合でオキアミ粉末、サナギ粉末、大豆粉末及び魚介エキスパウダーを混ぜ合わせることにより魚餌を得た。表5に示す配合でオキアミ粉末、サナギ粉末、大豆粉末、魚介エキスパウダー及びグリセリンを混ぜ合わせることにより比較例5に係る魚餌を得た。
【0039】
【表5】
【0040】
実施例15及び比較例5に係る魚餌を海水中に入れたところ、明らかに比較例5に係る魚餌は、崩壊までの時間が実施例15に係る魚餌よりも短く、魚餌に本発明に係るゲル素材溶液を含ませることは、魚餌において優れていることが分かった。
【0041】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るゲル素材溶液によれば、熱可逆性の水溶性ゲル素材を非水系溶媒に溶解させたゾル状の溶液に水を加えることにより、粘性又はゲル化が発現するので、常温であってもゾル状態を保つことができるゲル素材溶液、並びにそれが含まれた食品、ハップ剤、口内炎薬、植物の栄養散布剤及び農薬散布剤を提供することができる。
Claims (14)
- 熱可逆性の水溶性ゲル素材が非水系溶媒に溶解された溶液であって、少なくとも前記水溶性ゲル素材の水溶液がゲル化する温度でゾル状態を保ち、水が加えられると粘性又はゲル化が発現することを特徴とするゲル素材溶液。
- 前記水溶性ゲル素材の含有量が、0.02〜10%であることを特徴とする請求項1記載のゲル素材溶液。
- 前記水溶性ゲル素材が、寒天、アガロース、カラギナン、ファーセレラン、ゼラチン、ジェランガム及びデンプンのうちいずれか一以上であることを特徴とする請求項1又は2記載のゲル素材溶液。
- 前記水溶性ゲル素材は、アガロペクチン含有量が50重量%以下の寒天であることを特徴とする請求項1又は2記載のゲル素材溶液。
- 前記非水系溶媒は、グリセリン、エチレングリコール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルスルフオキサイド、ホルムアミド、エタノールアミンのうちいずれか一以上であることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載のゲル素材溶液。
- 請求項1乃至5いずれか記載のゲル素材溶液が含まれていることを特徴とする食品。
- 前記非水系溶媒が軟化剤として含まれている食品において、該軟化剤に前記水溶性ゲル素材を溶解させて、請求項1乃至5いずれか記載のゲル素材溶液を含ませていることを特徴とする食品。
- 請求項1乃至5いずれか記載のゲル素材溶液が含まれていることを特徴とする医薬品、医薬部外品又は医療用品。
- 外皮用薬、歯科口腔用剤、アレルギー用薬、呼吸器官用薬、腫瘍用薬、公衆衛生用薬、体外診断用医薬又は診断用薬であることを特徴とする請求項8記載の医薬品、医薬部外品又は医療用品。
- 請求項1乃至5いずれか記載のゲル素材溶液が含まれていることを特徴とする化粧品。
- 請求項1乃至5いずれか記載のゲル素材溶液が含まれていることを特徴とする衛生用品又は日用品。
- 請求項1乃至5いずれか記載のゲル素材溶液が含まれていることを特徴とする飼料、魚餌又はペットフード。
- 請求項1乃至5いずれか記載のゲル素材溶液と植物の栄養剤が含まれていることを特徴とする肥料又は栄養剤。
- 請求項1乃至5いずれか記載のゲル素材溶液と農薬成分が含まれていることを特徴とする農薬。
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