JP2004059651A - 樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、導電性と衝撃強度のバランスが高度に優れる樹脂組成物を提供する事にある。
【解決手段】(1)ニトリル基(−CN)、アミノ基(−NH)、カルボキシル基(−COOH)、水酸基(−OH)、不飽和ジカルボン酸無水物基、エポキシ基、イソシアネート基、メルカプト基、オキサゾリン基、アリジリン基より選ばれる官能基を有する重合体a 1〜98重量%
(2)重合体b 1〜98重量%、および
(3)3次元のうち、少なくとも1次元の大きさが0.0001μm以上50μm以下である導電性物質 1〜98重量%、
よりなり、さらに、上記(1)、(2)、および(3)成分の重量%、および比重が特定の関係式を満たし、さらに、少なくとも重合体aよりなる相と重合体bよりなる相を有し、導電性物質が、重合体aよりなる相に存在することを特徴とする樹脂組成物。
【選択図】 選択図なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は導電性を有する樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、樹脂と導電性物質の高次構造が制御された導電性を有する樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に導電性を有する樹脂組成物は、樹脂と導電性のある無機物より構成されている場合が多い。例えば、カーボンブラックやカーボンファイバーといった導電性物質が樹脂に含有されている。しかしながら、高度な導電性を発現するためには、カーボンブラック等を大量に含有しなければならず、成形体の衝撃強度の低下やカーボンの飛散等による作業環境の汚染といった問題が発生していた。よって、比較的少ない導電性物質量で、導電性が高度に発現される方法が待望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、導電性と衝撃強度のバランスが高度に優れる樹脂組成物を提供する事にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の目的を達成すべく鋭意検討を進めた結果、驚くべきことに、特定の導電性物質を用い、さらにその存在場所を設計することにより目的とする樹脂組成物を得ることに成功した。
すなわち本発明は、(1)ニトリル基(−CN)、アミノ基(−NH)、カルボキシル基(−COOH)、水酸基(−OH)、不飽和ジカルボン酸無水物基、エポキシ基、イソシアネート基、メルカプト基、オキサゾリン基、アリジリン基より選ばれる官能基を有する重合体a 1〜98重量%
(2)重合体b 1〜98重量%、および
(3)3次元のうち、少なくとも1次元の大きさが0.0001μm以上50μm以下である導電性物質 1〜98重量%、よりなり、
さらに以下の式を満たし、
X=(We/ρe)/(We/ρe+Wa/ρa)
Y=(We/ρe+Wa/ρa)/(We/ρe+Wa/ρa+Wb/ρb)
0.3<X<0.9
0.3<Y<0.9
(ここで、Wa、Wb、およびWeは、それぞれ(1)、(2)、および(3)成分の重量%、ρa、ρb、およびρeは、それぞれ(1)、(2)、および(3)成分の比重である。)
さらに、少なくとも重合体aよりなる相と重合体bよりなる相を有し、導電性物質が、重合体aよりなる相に存在することを特徴とする樹脂組成物、である。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に関して詳しく述べる。
本発明における重合体aよりなる相、重合体bよりなる相は、それぞれが、1種類以上の単量体を重合した異なる重合体より形成される場合、また、それぞれが、1種以上の重合体が相溶して重合体a、bよりなる相を形成する場合があり、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ゴム、エラストマーより形成される。
【0006】
重合体a、bとしては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、p−tert−ブチルスチレンなどの核アルキル置換スチレン、α−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレンなどのα−アルキル置換スチレンなどのビニル芳香族化合物単量体、メチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、メチルフェニルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、等のアルキルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート等のアルキルアクリレートなどの不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル系単量体、エチレン、炭素数3〜20のα−オレフィン(炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1等が挙げられる。)、ブタジエン、イソプレン、1,3−シクロヘキサジエン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン等の共役ジエン化合物単量体等を単独、あるいは2種類以上を溶液、塊状、縣濁、乳化、アニオン、配位アニオン、縮合重合等の通常の重合法で重合した重合体、ポリアミド系樹脂(ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド46、ポリアミド1212、ポリアミドMXD6、ラクタムの開環重合で得られるポリアミド6、ポリアミド12等、ポリアミド共重合物である、ポリアミド66/6、ポリアミド66/610、ポリアミド66/612、ポリアミド66/6T(Tはテレフタル酸成分)、ポリアミド66/6I(Iはイソフタル酸成分)、ポリアミド6T/6I等)、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアルコール等のポリビニルアルコール系樹脂、ポリカーボネート等のポリカーボネート系樹脂等の重合体、スチレンブタジエンブロック共重合体、スチレンイソプレンブロック共重合体、水素添加スチレンブタジエンブロック共重合体、水素添加スチレンイソプレンブロック共重合体等のブロック共重合体、また、ブチルアクリレート、ブタジエン等の架橋粒子にアクリロニトリル、スチレン等をグラフト重合したコアシェル型多層粒子等があげられる。構造はリニアー型、分岐型、ブロック、ランダム等どのような構造でも構わない。
【0007】
また、重合体aは官能基を有さなければならない。官能基としては、ニトリル基(−CN)、アミノ基(−NH)、カルボキシル基(−COOH)、水酸基(−OH)、不飽和ジカルボン酸無水物基、エポキシ基、イソシアネート基、メルカプト基、オキサゾリン基、アリジリン基があげられる。官能基については、『プラスチックの相溶化剤と開発技術』(株式会社シーエムシー発行、秋山三郎編集)に詳細な記載がある。これら官能基は重合体の高分子鎖にグラフト結合、あるいはこれら官能基を含む重合性単量体を用い、熱可塑性重合体の高分子鎖中に共重合、あるいは熱可塑性重合体の高分子鎖末端に結合させる方法で導入される。官能基を有する熱可塑性重合体の製造方法には何ら制限はない。
【0008】
官能基を有するラジカル反応性の不飽和単量体としては、アクリロニトリル、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、桂皮酸、2−ノルボネン−5,6−ジカルボン酸等の不飽和カルボン酸単量体、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水エチルマレイン酸、無水メチルイタコン酸、無水クロルマレイン酸、2−ノルボネン−5,6−ジカルボン酸無水物等の不飽和ジカルボン酸無水物単量体、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルアリルエーテル等のエポキシ基含有不飽和単量体、イソプロペニルオキサゾリン等のオキサゾリン基含有不飽和単量体をあげることができる。官能基を有さない場合、重合体と導電性物質表面との水素結合や共有結合が生じないため、導電性物質が重合体aよりなる相に存在しずらくなる。
【0009】
重合体aとして好ましいものには、スチレンアクリロニトリル共重合体、スチレンイソプロペニルオキサゾリン共重合体、ポリアミド6等があげられ、重合体bとしてはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等があげられる。必要に応じて重合体aと重合体bの相溶化剤も用いることができ、具体的には、無水マレイン酸変性水素添加ブロック共重合体等を使用することができる。
本発明における導電性物質は、3次元のうち少なくとも1次元の大きさが0.0001μm以上50μm以下であり、好ましくは3次元のうち少なくとも1次元の大きさが0.0001μm以上10μm以下であり、さらに好ましくは0.0001μm以上1μm以下であり、とりわけ好ましくは0.001μm以上0.5μm以下である。0.0001μm未満であると製造が困難で好ましくなく、50μmを超えると衝撃強度が劣る。
【0010】
形状は球状、繊維状、板状、針状、及びそれらの中空状であることが好ましく、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、亜鉛、スズ、カーボン等の各種金属粒子または繊維、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛等の各種金属酸化物微粒子または繊維があげられ、導電性を増すために他成分がドープされたものであっても良い。好ましいものとしては、金、銀、ニッケル、白金の微粒子、酸化インジウムにスズまたは酸化スズをドープした微粒子、酸化スズにフッ素またはアンチモンをドープした微粒子、酸化亜鉛にアルミニウムまたはガリウムをドープした微粒子、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーがある。また、導電性微粒子であれば有機物であっても構わない。有機物の導電性微粒子としてはポリアニリン微粒子、ポリアセチレン微粒子等がある。導電性物質は、ポリマー等の有機物粒子の表面を無電解メッキし、金属、金属酸化物の粒子や薄膜の導電層を設けたもの、硫酸バリウム等の無機物粒子表面に酸化スズのような導電性微粒子を付着させるなどの方法で、粒子や薄膜の導電層を設けたものも含まれる。
【0011】
また、本発明においては、重合体aと親和性を持つ成分で、導電性物質の表面が変性されていることが好ましい。変性されていると導電性が向上する。親和性を持つ成分で変性する方法としては、1)重合体aと親和性を持つ高分子鎖がグラフト結合したラテックス微粒子の表面に金属、または金属酸化物微粒子をヘテロ凝集させる方法、2)カルボキシルイオンを持つラテックス表面に金属イオンを結合後、重合体aと親和性を持つ高分子鎖をグラフト結合させる方法、3)金属、あるいは金属酸化物微粒子表面にある酸素原子、水酸基(−OH)、カルボキシル基(−COOH)等を利用し、金属、あるいは金属酸化物微粒子表面にクロロシラン、アルコキシシラン、シラザンを反応結合させる方法、4)金属、あるいは金属酸化物微粒子表面にビニルシラン等の重合可能なものを反応結合し、重合体aと親和性を持つ成分となる単量体を金属、金属酸化物微粒子表面に重合する方法、等が有る。
【0012】
また、本発明においては、重合体aと反応性を持つ成分で、導電性物質の表面が変性されていることが好ましい。変性されていると導電性が向上する。反応性を持つ成分で変性する方法としては、金属、あるいは金属酸化物微粒子表面にある酸素原子、水酸基(−OH)、カルボキシル基(−COOH)等を利用し、金属、あるいは金属酸化物微粒子表面にビニルシラン、アクリルシラン、エポキシシラン、アミノシラン、メルカプトシラン等のシランカップリング剤を反応結合させる方法等がある。
【0013】
本発明における樹脂組成物は、重合体aよりなる相と重合体bよりなる相を有さなければならない。この相分離状態を持たなければ、高い導電性が得られない。これらの相分離状態は光学顕微鏡、電子顕微鏡等の顕微鏡による観察により判断することができ、重合体aよりなる相と重合体bよりなる相を有すれば、さらに他の重合体(熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ゴム、エラストマー、相容化剤等)による相を複数有しても構わない(重合体aよりなる相、重合体bよりなる相は複数あっても構わない)。また、重合体bよりなる相は架橋されていても構わない。
【0014】
また、本発明の樹脂組成物においては、導電性物質のうち80%以上が、重合体aよりなる相に存在することが好ましい。80%以上が存在しない場合、高い導電性が得られないばかりか衝撃強度が劣り好ましくない。また、連続相である重合体aの組成物における量は少なければ少ないほど衝撃強度の点で好ましい。この存在比率は重合体aよりなる相を判定できるような染色法を用いた電子顕微鏡写真より判定することができる。
また、本発明の樹脂組成物においては、重合体aよりなる相が連続相を形成することが好ましい。連続相が重合体aよりなる相であると高い導電性が発現される。重合体aよりなる相が連続相を形成すれば、重合体bも連続相を形成する共連続相の形態を有しても構わない。「重合体aよりなる相が連続相を形成」の連続相とは、例えば2相の相分離を持つ場合、他の相に完全に覆われていない相のことを示す。
【0015】
相分離状態を達成する方法としては、重合体a、bの粘度比を調整し、溶融混練後成形加工する方法、どちらかの相に架橋性の重合体を用い、架橋された相と非架橋の相を、例えば押出機内での動的架橋を経て成形加工する方法、非相溶、部分相溶の重合体a、重合体bを溶融混練後、成形加工する方法、温度、組成、圧力、せん断力等で相溶性における相図を持つ重合体aと重合体bを、溶融混練後スピノーダル分解させ、成形加工する方法等がある。LCST(Lower critical solution temperature)系では2相状態を経由して、1相化状態へと固化する方法、UCST(Upper critical solution temperature)系では1相状態を経由して2相化状態へと固化する方法がある。非相溶、部分相溶、LCST、UCST、スピノーダル分解については『高性能ポリマーアロイ:高分子学会編(丸善株式会社発行)』に詳しい記載がある。
【0016】
本発明においては、以下の式が満たされなければならない。
X=(We/ρe)/(We/ρe+Wa/ρa)
Y=(We/ρe+Wa/ρa)/(We/ρe+Wa/ρa+Wb/ρb)
0.3<X<0.9
0.3<Y<0.9
(ここで、Wa、Wb、およびWeは、それぞれ(1)、(2)、および(3)成分の重量%、ρa、ρb、およびρeは、それぞれ(1)、(2)、および(3)成分の比重である。)
Xの値が0.3未満であると、導電性が劣り、0.9を超えると衝撃強度に劣る。好ましい範囲は0.35<X<0.8であり、さらに好ましい範囲は0.4<X<0.7であり、とりわけ好ましい範囲は0.5<X<0.7である。また、Yの値が0.3未満であると、導電性が劣り、0.9を超えると衝撃強度に劣る。好ましい範囲は0.35<X<0.8であり、さらに好ましい範囲は0.4<X<0.7であり、とりわけ好ましい範囲は0.5<X<0.7である。
【0017】
また本発明における樹脂組成物には、それ自体公知の 各種配合剤、例えば炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウ ム、アパタイト、クレー、層状珪酸塩、カオリン、タルク、シリカ、ケイソウ土、 雲母粉、アスベスト、アルミナ、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、二硫化モリブデン、グラファイト、ガラス繊維、ガラス球、シラスバルーン、カーボン繊維等の充填剤、カーボンブラック、酸化チタン、亜鉛華、ベンガラ、群青、紺青、アゾ顔料、ニトロソ顔料、レーキ顔料、フタロシアニン顔料、フェノール系、サルファイト系、フォスファイト系、アミン系等の耐熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、発泡剤、帯電防止剤、金属石ケン、ワックス等の滑剤、などを配合することもできる。
【0018】
本発明の樹脂組成物は、射出成形、押し出し成形、ブロー成形、フィルム成形、インフレーション成形、発泡シート成形、圧縮成形、キャスト成形等の通常の成形法により成形することができ、多層成形もできる。多層成形体の少なくとも1層が本発明の樹脂組成物である場合に、成形体の導電性が高くなり、好ましい。
また、本発明の樹脂組成物は、帯電防止用途、電磁波遮蔽用用途、タッチパネル、太陽電池、燃料電池等における導電材料用途等に有用に用いることができる。
【0019】
【実施例】
以下実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、これらにより限定されるものではない。
なお、これら実施例および比較例において、各種物性の評価に用いた試験法、原材料は以下の通りである。
1.試験法
導電性:ASTM D257に準拠し、測定した。
アイゾッド衝撃強度:ASTM D256に準拠し測定した。
電子顕微鏡写真:電子顕微鏡により樹脂組成物の連続相の観察を行った。
ルテニウム酸染色法をもちいて電子顕微鏡写真を測定した。
【0020】
2.原材料
(1)重合体a
アクリロニトリル/スチレン/2−イソプロペニル−2−オキサゾリン共重合体(重量比率25/70/5):日本触媒化学工業株式会社製エポクロスRAS1005を用いた。ρaは1.07である。
(2)重合体b
ポリカーボネート:住友ダウ株式会社製CARIBRE200−13を用いた。 ρbは1.20である。
(3)導電性物質
導電性酸化スズ:平均粒径が0.2μmである三井金属鉱業株式会社製PASSTRAN4300を用いた。ρeは5.6である。
【0021】
【実施例1〜2、および比較例1】
表1の組成の配合物を、260℃に設定されたラボプラストミル(東洋精機製)により溶融混練した後、圧縮成形(成形温度250℃)し、長さ10mm、幅10mm、厚さ2mmの試験片とアイゾット試験片を得た。その成形品を用い、抵抗値、ノッチ付アイゾット衝撃強度を測定した。結果を表1に示した。[表1中、E8、E10は、それぞれ10、1010を表わす。]
【0022】
【表1】
Figure 2004059651

【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の樹脂組成物の5000倍の電子顕微鏡写真である。ルテニウム酸染色法により黒く染色された部分が重合体bよりなる相である(2)成分であり、酸化スズである黒い粒子が存在する白く見える相が重合体aよりなる相である(1)成分である。
【発明の効果】
本発明の樹脂組成物によれば、高度な導電性を有する成形体を得ることができる。

Claims (1)

  1. (1)ニトリル基(−CN)、アミノ基(−NH)、カルボキシル基(−COOH)、水酸基(−OH)、不飽和ジカルボン酸無水物基、エポキシ基、イソシアネート基、メルカプト基、オキサゾリン基、アリジリン基より選ばれる官能基を有する重合体a 1〜98重量%
    (2)重合体b 1〜98重量%、および
    (3)3次元のうち、少なくとも1次元の大きさが0.0001μm以上50μm以下である導電性物質 1〜98重量%、よりなり、
    さらに以下の式を満たし、
    X=(We/ρe)/(We/ρe+Wa/ρa)
    Y=(We/ρe+Wa/ρa)/(We/ρe+Wa/ρa+Wb/ρb)
    0.3<X<0.9
    0.3<Y<0.9
    (ここで、Wa、Wb、およびWeは、それぞれ(1)、(2)、および(3)成分の重量%、ρa、ρb、およびρeは、それぞれ(1)、(2)、および(3)成分の比重である。)
    さらに、少なくとも重合体aよりなる相と重合体bよりなる相を有し、導電性物質が、重合体aよりなる相に存在することを特徴とする樹脂組成物。
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