JP2003155352A - 導電性を有する成形体 - Google Patents

導電性を有する成形体

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JP2003155352A JP2001354937A JP2001354937A JP2003155352A JP 2003155352 A JP2003155352 A JP 2003155352A JP 2001354937 A JP2001354937 A JP 2001354937A JP 2001354937 A JP2001354937 A JP 2001354937A JP 2003155352 A JP2003155352 A JP 2003155352A
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Jun Yonezawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、導電性に高度に優れる成形
体を提供する事にある。 【解決手段】 少なくとも重合体aよりなる相と重合体
bよりなる相を有し、成形体表面において重合体aより
なる相が連続相を形成し、径が0.0001μm以上5
μm以下である導電性物質が、重合体aよりなる相に存
在することを特徴とする成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導電性を有する成形
体に関する。さらに詳しくは、樹脂と導電性物質の高次
構造が制御された表面導電性を有する成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に導電性を有する成形体は、樹脂と
導電性のある無機物より構成されている場合が多い。例
えば、カーボンブラックやカーボンファイバーといった
導電性物質が樹脂に含有されている。しかしながら、高
度な導電性を発現するためには、カーボンブラック等を
大量に含有しなければならず、成形体の物性の低下やカ
ーボンの飛散等による作業環境の汚染といった問題が発
生していた。また、成形時に樹脂のせん断流動により導
電性物質が埋もれてしまい、成形体表面の抵抗値が悪化
するという課題があった。よって、比較的少ない導電性
物質量で、導電性が高度に発現される方法が待望されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、導電
性に高度に優れる成形体を提供する事にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成すべく鋭意検討を進めた結果、驚くべきこと
に、特定の導電性物質を用い、さらにその存在場所を設
計することにより目的とする成形体を得ることに成功し
た。すなわち本発明は、少なくとも重合体aよりなる相
と重合体bよりなる相を有し、成形体表面において重合
体aよりなる相が連続相を形成し、径が0.0001μ
m以上50μm以下である球状または線状導電性物質
が、重合体aよりなる相に存在することを特徴とする成
形体である。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明に関して詳しく述べ
る。本発明における重合体aよりなる相、重合体bより
なる相は、それぞれが、1種類以上の単量体を重合した
異なる重合体より形成される場合、また、それぞれが、
1種以上の重合体が相溶して重合体a、bよりなる相を
形成する場合があり、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ゴ
ム、エラストマーより形成される。例えば、熱可塑性樹
脂1(重合体a)と熱可塑性樹脂2(重合体b)より形
成される場合、重合体ブロック1(重合体a)と重合体
ブロック2(重合体b)よりなるブロック共重合体とし
て形成される場合、熱可塑性樹脂3と熱可塑性樹脂4の
相溶体(重合体a)と熱可塑性樹脂5と熱可塑性樹脂6
の相溶体(重合体b)より形成される場合、熱可塑性樹
脂7(重合体a)と熱可塑性樹脂8と熱可塑性樹脂9の
相溶体(重合体b)より形成される場合、熱可塑性樹脂
10と熱可塑性樹脂11の相溶体(重合体a)と熱可塑性樹
脂12(重合体b)とより形成される場合、熱可塑性樹脂
13(重合体a)と熱可塑性樹脂13と熱可塑性樹脂14の相
溶体(重合体b)より形成される場合、熱可塑性樹脂15
と熱可塑性樹脂16の相溶体(重合体a)と熱可塑性樹脂
16(重合体b)とより形成される場合、熱可塑性樹脂17
(重合体a)と熱可塑性樹脂18(重合体b)、熱可塑性
樹脂19(重合体b)、とより形成される場合、などがあ
る。重合体a、bとしては、スチレン、o−メチルスチ
レン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,
4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、p−tert
−ブチルスチレンなどの核アルキル置換スチレン、α−
メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレンなど
のα−アルキル置換スチレンなどのビニル芳香族化合物
単量体、メチルメタクリレート、シクロヘキシルメタク
リレート、メチルフェニルメタクリレート、イソプロピ
ルメタクリレート、等のアルキルメタクリレート、メチ
ルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシ
ルメタクリレート等のアルキルアクリレートなどの不飽
和カルボン酸アルキルエステル単量体、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル系単量体、
エチレン、炭素数3〜20のα−オレフィン(炭素数3
〜20のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレ
ン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メ
チルペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネ
ン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1等
が挙げられる。)、ブタジエン、イソプレン、1,3−
シクロヘキサジエン、1,3−ペンタジエン、2,3−
ジメチル−1,3−ブタジエン等の共役ジエン化合物単
量体等を単独、あるいは2種類以上を溶液、塊状、縣
濁、乳化、アニオン、配位アニオン、縮合重合等の通常
の重合法で重合した重合体、ポリアミド系樹脂(ポリア
ミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリ
アミド46、ポリアミド1212、ポリアミドMXD
6、ラクタムの開環重合で得られるポリアミド6、ポリ
アミド12等、ポリアミド共重合物である、ポリアミド
66/6、ポリアミド66/610、ポリアミド66/
612、ポリアミド66/6T(Tはテレフタル酸成
分)、ポリアミド66/6I(Iはイソフタル酸成
分)、ポリアミド6T/6I等)、ポリフェニレンエー
テル系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステ
ル系樹脂、ポリビニルアルコール、エチレンビニルアル
コール等のポリビニルアルコール系樹脂、ポリカーボネ
ート等のポリカーボネート系樹脂等の重合体、スチレン
ブタジエンブロック共重合体、スチレンイソプレンブロ
ック共重合体、水素添加スチレンブタジエンブロック共
重合体、水素添加スチレンイソプレンブロック共重合体
等のブロック共重合体、また、ブチルアクリレート、ブ
タジエン等の架橋粒子にアクリロニトリル、スチレン等
をグラフト重合したコアシェル型多層粒子等があげられ
る。構造はリニアー型、分岐型、ブロック、ランダム等
どのような構造でも構わない。また、重合体a、bは反
応性の官能基を有することができる。反応性の官能基と
しては、アミノ基(−NH2)、カルボキシル基(−COO
H)、水酸基(−OH)、不飽和ジカルボン酸無水物基、
エポキシ基、イソシアネート基、メルカプト基、オキサ
ゾリン基等があげられ、これら官能基は重合体の高分子
鎖にグラフト結合、あるいはこれら官能基を含む重合性
単量体を用い熱可塑性重合体の高分子鎖中に共重合、あ
るいは熱可塑性重合体の高分子鎖末端に結合させる方法
で導入される。官能基を有する熱可塑性重合体の製造方
法には何ら制限はない。官能基を有するラジカル反応性
の不飽和単量体としては、メタクリル酸、アクリル酸、
イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、桂皮酸、2−ノル
ボネン−5,6−ジカルボン酸等の不飽和カルボン酸単
量体、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水エチルマ
レイン酸、無水メチルイタコン酸、無水クロルマレイン
酸、2−ノルボネン−5,6−ジカルボン酸無水物等の
不飽和ジカルボン酸無水物単量体、グリシジルアクリレ
ート、グリシジルメタクリレート、グリシジルアリルエ
ーテル等のエポキシ基含有不飽和単量体をあげることが
できる。
【0006】本発明における、径が0.0001μm以
上50μm以下である球状または線状導電性物質として
は、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、亜鉛、
スズ、カーボン等の各種金属粒子または繊維、酸化イン
ジウム、酸化スズ、酸化亜鉛等の各種金属酸化物微粒子
または繊維があげられ、導電性を増すために他成分がド
ープされたものであっても良い。好ましいものとして
は、金、銀、ニッケル、白金の微粒子、酸化インジウム
にスズまたは酸化スズをドープした微粒子、酸化スズに
フッ素またはアンチモンをドープした微粒子、酸化亜鉛
にアルミニウムまたはガリウムをドープした微粒子、カ
ーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーがある。
また、導電性微粒子であれば有機物であっても構わな
い。有機物の導電性微粒子としてはポリアニリン微粒
子、ポリアセチレン微粒子等がある。
【0007】また、本発明においては、重合体aと親和
性を持つ成分で、導電性物質の表面が変性されているこ
とが好ましい。変性されていると導電性が向上する。親
和性を持つ成分で変性する方法としては、重合体aと親
和性を持つ高分子鎖がグラフト結合したラッテクス微粒
子の表面に金属、または金属酸化物微粒子をヘテロ凝集
させる方法、カルボキシルイオンを持つラッテクス表面
に金属イオンを結合後、重合体aと親和性を持つ高分子
鎖をグラフト結合させる方法、金属、あるいは金属酸化
物微粒子表面にある酸素原子、水酸基(−OH)、カルボ
キシル基(−COOH)等を利用し、金属、あるいは金属酸
化物微粒子表面にクロロシラン、アルコキシシラン、シ
ラザンを反応結合させる方法、金属、あるいは金属酸化
物微粒子表面にビニルシラン等の重合可能なものを反応
結合し、重合体aと親和性を持つ成分となる単量体を金
属、金属酸化物微粒子表面に重合する方法等が有る。ま
た、導電性微粒子が重合体aと親和性を持つ成分で物理
的に被覆されていても良い。この場合、重合体a、bの
加工温度よりも高い融解温度をもつ被覆成分であれば、
親和性を損なわずに、重合体aよりなる相に存在させる
ことができる。
【0008】また、本発明においては、重合体aと反応
性を持つ成分で、導電性物質の表面が変性されているこ
とが好ましい。変性されていると導電性が向上する。反
応性を持つ成分で変性する方法といては、金属、あるい
は金属酸化物微粒子表面にある酸素原子、水酸基(−O
H)、カルボキシル基(−COOH)等を利用し、金属、あ
るいは金属酸化物微粒子表面にビニルシラン、アクリル
シラン、エポキシシラン、アミノシラン、メルカプトシ
ラン等のシランカップリング剤を反応結合させる方法等
がある。
【0009】本発明においては、導電性物質の径が0.
0001μm以上50μm以下でなければならない。こ
の範囲にないと、重合体aよりなる相に存在することが
難しく、高い導電性が得られない。また、径が50μm
を超えると導電性が低下し好ましくなく、また透明性が
低下し望ましくない。好ましい径の範囲は0.001μ
m以上20μm以下であり、さらに好ましい径の範囲は
0.002μm以上1μm以下であり、とりわけ好まし
い径の範囲は0.003μm以上0.5μm未満であ
る。
【0010】本発明における成形体は、重合体aよりな
る相と重合体bよりなる相を有さなければならない。こ
の相分離状態を持たなければ、高い導電性が得られな
い。これらの相分離状態は光学顕微鏡、電子顕微鏡等の
顕微鏡による観察により判断することができ、重合体a
よりなる相と重合体bよりなる相を有すれば、さらに他
の重合体(熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、ゴム、エラス
トマー、相容化剤等)による相を複数有しても構わない
(重合体aよりなる相、重合体bよりなる相は複数あっ
ても構わない)。また、重合体bよりなる相は架橋され
ていても構わない。
【0011】また、本発明の成形体においては、成形体
表面において重合体aよりなる相が連続相を形成しなけ
ればならない。成形体表面において連続相が重合体aで
ないと高い導電性が発現されない。重合体aよりなる相
が連続相を形成すれば、重合体bも連続相を形成する、
共連続相の形態を有しても構わないし、成形体表面の相
が完全に重合体aよりなる相であっても良い。また、本
発明の成形体においては、導電性物質が重合体aよりな
る相に存在しなければならない。存在しない場合、高い
導電性が得られない。また、連続相である重合体aの成
形体中における量は少なければ少ないほど好ましい。こ
れは導電性物質が効率良く配置できるためである。『重
合体aよりなる相が連続相を形成』の連続相とは、例え
ば2相の相分離を持つ場合、他の相に完全に覆われてい
ない相のことを示す。本発明に関して言えば、重合体a
よりなる相の内、重合体b(および他の重合体)よりな
る相に完全に覆われていない相が、重合体aよりなる連
続相である。電子顕微鏡写真中の、この重合体b(およ
び他の重合体)よりなる相に完全に覆われていない重合
体aよりなる相の面積の割合は以下の式を満たすことが
好ましい。この範囲にあることによって、成形体の導電
性がさらに向上する。
【0012】(Sa/SA)>0.50 SA:重合体aよりなる相の面積 Sa:連続相である、導電性物質を含む重合体aよりな
る相の面積 (Sa/SA)のさらに好ましい範囲としては(Sa/
SA)>0.60であり、とりわけ好ましい範囲として
は(Sa/SA)>0.70である。ここで、SAは導
電性物質を含む相も含まない相も示す。
【0013】相分離状態を達成する方法としては、重合
体a、bの粘度比を調整し溶融混練後成形加工する方
法、どちらかの相に架橋性の重合体を用い、架橋された
相と非架橋の相を、例えば押し出し機内での動的架橋を
経て成形加工する方法、非相溶、部分相溶の重合体a、
重合体bを溶融混練後、成形加工する方法、温度、組
成、圧力、せん断力等で相溶性における相図を持つ重合
体aと重合体bを、溶融混練後スピノーダル分解させ成
形加工する方法等がある。LCST系では2相状態を経
由して、1相化状態へと固化する方法、USCT系では
1相状態を経由して2相化状態へと固化する方法があ
る。非相溶、部分相溶、LCST、UCST、スピノー
ダル分解については『高性能ポリマーアロイ:高分子学
会編(丸善株式会社発行)』に詳しい記載がある。
【0014】本発明においては、重合体aよりなる相は
導電性物質を含まねばならず、さらに導電性物質を含ん
だ重合体aよりなる相は連続相でなければならない。成
形体表面層の電子顕微鏡写真中の、連続相である導電性
物質を含む重合体aよりなる相の面積の割合は以下の式
を満たすことが好ましい。この範囲にあることによっ
て、成形体の導電性がさらに向上する。 (Sa/St)≧0.50 St:電子顕微鏡写真視野全体の面積 Sa:連続相である、導電性物質を含む重合体aよりな
る相の面積 成形体表面層の電子顕微鏡写真中の、(Sa/St)の
さらに好ましい範囲としては(Sa/St)>0.60
であり、とりわけ好ましい範囲としては(Sa/St)
>0.80である。ここで、成形体表面層とは表面から
200μmまでの深さをいい、この範囲のどこかの部位
において、(Sa/St)≧0.50の式を満たせば良
い。
【0015】また、本発明においては重合体aのメルト
フローレート(MIa)と重合体bのメルトフローレー
ト(MIb)の比が以下の式を満たすことが好ましい。 MIa/MIb>1 この式を満たすと表面導電性が向上する。好ましい範囲
はMIa/MIb>2であり、更に好ましい範囲はMI
a/MIb>3であり、とりわけ好ましい範囲はMIa
/MIb>4である。材料によって測定温度は異なる
が、MIa、MIbは同一条件(JISK7210に準拠)
での測定値である。この式を満たすことにより、表面層
に連続相である導電性物質を含む重合体aよりなる相を
形成することができる。特に、射出成形により成形体を
得る場合にこの効果が大きい。
【0016】また本発明における成形体には、それ自体
公知の 各種配合剤、例えば炭酸カルシウム、ケイ酸カ
ルシウ ム、アパタイト、クレー、層状珪酸塩、カオリ
ン、タルク、シリカ、ケイソウ土、 雲母粉、アスベス
ト、アルミナ、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、塩基性
炭酸マグネシウム、二硫化モリブデン、グラファイト、
ガラス繊維、ガラス球、シラスバルーン、カーボン繊維
等の充填剤、カーボンブラック、酸化チタン、亜鉛華、
ベンガラ、群青、紺青、アゾ顔料、ニトロソ顔料、レー
キ顔料、フタロシアニン顔料、フェノール系、サルファ
イト系、フォスファイト系、アミン系等の耐熱安定剤、
酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、発泡剤、帯電防
止剤、金属石ケン、ワックス等の滑剤、などを配合する
こともできる。
【0017】本発明の成形体は、射出成形、押し出し成
形、ブロー成形、フィルム成形、インフレーション成
形、発泡シート成形、圧縮成形、キャスト成形等の通常
の成形法により得ることができ、多層成形でも得ること
ができる。多層成形体の少なくとも1層が本発明の成形
体である場合に、成形体の導電性が高くなり好ましい。
また、本発明の成形体は、帯電防止材料、電磁波遮蔽用
材料、タッチパネル、太陽電池、燃料電池等における導
電材料等に有用に用いることができる。
【0018】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明は、これらにより限定されるものではな
い。なお、これら実施例および比較例において、各種物
性の評価に用いた試験法、原材料は以下の通りである。 1.試験法 導電性:JIS K7194に準拠し、測定した。 電子顕微鏡写真:長さ90mm、幅60mm、厚さ2m
mの射出成形品表面から50μmを染色後切り出し、電
子顕微鏡により成形体表面の連続相の観察を行った。ポ
リカーボネート、スチレンメタクリル酸共重合体を染色
する場合はルテニウム酸染色を行い、ポリアミドを染色
する場合はリンタングステン酸染色を行い、農淡をつ
け、電子顕微鏡写真を測定し、成形体表面相における連
続相面積の全視野における割合(Sa/St)を求め
た。
【0019】2.原材料 (1)重合体a、b: ・ポリアミド6(PA6):三菱エンジニアリングプラ
スチック株式会社製ノバミッド1007Jを用いた。 ・ポリカーボネート(PC):280℃、1.2kg荷
重で測定したメルトフローレート値が10g/10分で
ある住友ダウ株式会社製カリバー200−13を用い
た。 ・メタクリル酸スチレン共重合体(SMAA):含量8
重量%、スチレン含量92重量%、280℃、1.2k
g荷重で測定したメルトフローレート値が41g/10
分であるメタクリル酸スチレン共重合体を用いた。 (2)導電性物質 ・径が30nmのスズをドープした酸化インジウム(I
TO) ・γ−グリシジリルプロピルトリメトキシシランで表面
変性された、径が30nmのスズをドープした酸化イン
ジウム(GITO) ・γ−アミノプロピルトリエトキシシランで表面変性さ
れた、径が30nmのスズをドープした酸化インジウム
(AITO)
【0020】
【実施例1、比較例1〜2】表1の組成の配合物を、2
80℃に設定された同方向回転二軸押出機(40mm
φ、L/D=47)により溶融混練した後、ストランド
状に押出しペレタイズした。得られた樹脂ペレットを射
出成形(成形温度280℃、金型温度65℃)し、長さ
90mm、幅60mm、厚さ2mmの試験片を得た。そ
の射出成形品を用い、抵抗値を測定した。結果を表1に
示した。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】高度な導電性を有する成形体を得ること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/00 C08L 101/00 Fターム(参考) 4F071 AA02 AB06 AB18 AC16 AD01 AD02 AD06 AE15 AF37 AG12 AH12 AH15 BA01 BB05 BC01 4J002 BB011 BC021 BE001 BG031 BG091 BN141 BP011 CF051 CF061 CF071 CF081 CG001 CL011 CL031 CL051 DA016 DE096 DE106 FB076 FD116

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも重合体aよりなる相と重合体
    bよりなる相を有し、成形体表面において重合体aより
    なる相が連続相を形成し、径が0.0001μm以上5
    0μm以下である球状または線状導電性物質が、重合体
    aよりなる相に存在することを特徴とする成形体
  2. 【請求項2】 成形体の表面層の電子顕微鏡写真におい
    て、導電性物質を含む重合体aよりなる相の面積の割合
    が以下の式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の
    射出成形体 (Sa/St)≧0.50 St:電子顕微鏡写真視野全体の面積 Sa:連続相である、導電性物質を含む重合体aよりな
    る相の面積
  3. 【請求項3】 重合体aと親和性を持つ成分で、導電性
    物質の表面が変性されていることを特徴とする請求項1
    記載の成形体
  4. 【請求項4】 重合体aと反応性を持つ成分で、導電性
    物質の表面が変性されていることを特徴とする請求項1
    記載の成形体
  5. 【請求項5】 重合体aよりなる相及び/または重合体
    bよりなる相が2種類以上の重合体が相溶することによ
    って形成されていることを特徴とする請求項1記載の成
    形体
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011184681A (ja) * 2010-02-10 2011-09-22 Toyota Central R&D Labs Inc 樹脂組成物およびその製造方法
WO2015046572A1 (ja) * 2013-09-30 2015-04-02 三菱マテリアル株式会社 Ito粉末及びその製造方法

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