JP2004058142A - エレクトロスラグ溶接用鋼ワイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】C:0.02〜0.30質量%,Si:0.05〜1.8 質量%,Mn: 0.5〜3.5 質量%,Mo:0.03〜2.5 質量%,Ni: 3.0質量%以下,Ti: 0.007〜0.40質量%,B:0.0003〜0.025 質量%,N: 0.012質量%以下,O:0.0009〜0.015 質量%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼素線の表面に、脂肪酸エステルまたは潤滑油を鋼素線10kgあたり 0.2〜1.8 gあるいは脂肪酸エステルおよび潤滑油を前記鋼素線10kgあたり合計 0.2〜1.8 g有し、かつMoS2 またはBNを15〜70質量%あるいはMoS2 およびBNを合計15〜70質量%,ワックス:2質量%以下,K化合物:2〜70質量%,銅粉:5〜70質量%からなる潤滑混合物を鋼素線10kgあたり 0.2〜1.0 g有する溶接ワイヤとする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレクトロスラグ溶接用鋼ワイヤ(以下、 溶接ワイヤという)に関し、特に建築,造船,橋梁,海洋構造物,タンク等の各種溶接構造物を建造する際の大入熱エレクトロスラグ溶接において、良好な靭性を有する溶接金属が得られるとともに、優れた送給性を有する大入熱エレクトロスラグ溶接用鋼ワイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にエレクトロスラグ溶接は、大入熱の1パス溶接によって高能率な溶接が可能であるので、鉄骨等のダイアフラムおよび仕口部や橋梁,造船等のロンジ材の立向溶接に広く用いられている。近年、エレクトロスラグ溶接は、高強度を目的として板厚80mm以上の厚鋼板の大入熱溶接が行なわれるようになってきた。たとえば特開2002−79396号公報に、このような大入熱溶接においても強度,靭性を確保する技術が開示されている。
【0003】
ところがエレクトロスラグ溶接は、溶接長 400〜800mm を1パスで溶接するので、その間に溶接ワイヤの送給が乱れると、溶接電流や溶接電圧の変動,アークの停止等のトラブルを招く。特開2002−79396号公報に開示された技術のような従来のエレクトロスラグ溶接では、このような溶接ワイヤの送給に関わるトラブルに起因して溶接を中断すると、
(a) ビード上のスラグを完全に除去できず、溶接金属中にスラグを巻き込む、
(b) コールドラップによる溶接不良が発生する
等の問題が生じる。
【0004】
したがって健全な溶接継手を得るためには、溶接ワイヤの送給性の向上が必要である。特に溶接作業の効率向上を図るために 350A以上の大電流で、エレクトロスラグ溶接を行なうような場合には、 溶接ワイヤの送給性の向上が不可欠の要素である。そこで素材となる鋼素線に潤滑剤を塗布した溶接ワイヤが広く使用されている。しかしながら、 350Aで10分以上連続してエレクトロスラグ溶接を行なうと、給電チップの先端の温度は 500℃以上に上昇する。このような高温では、従来の潤滑剤(たとえば脂肪酸エステル,潤滑油等)は分解するので、潤滑性を維持できない。
【0005】
そこで高温における潤滑性を維持するために、特開平5−23731 号公報には、素材となる鋼素線の表面にポリ四弗化エチレン,MoS2 ,グラファイトおよび鉱物からなる潤滑剤を保持させて、溶接ワイヤの送給性を向上させる技術が開示されている。
また特開平11−217578 号公報には、素材となる鋼素線の表面にMoS2 またはWS2 ,エステルまたは石油ろう等からなる潤滑剤を保持させて、溶接ワイヤの送給性を向上させる技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平5−23731 号公報および特開平11−217578 号公報に開示された技術では、 溶接ロボットを用いた大電流によるエレクトロスラグ溶接等に適用した場合に、依然として溶接ワイヤの送給の安定性を維持できず、溶接作業に支障をきたすのは避けられない。
【0007】
したがって本発明の目的は、特に溶接ロボットを用いた大電流によるエレクトロスラグ溶接等の、溶接ワイヤの送給速度が増大したり、溶接ワイヤの温度が上昇するような厳しい条件下で行なうエレクトロスラグ溶接に使用した場合でも、安定した送給性が得られるエレクトロスラグ溶接用鋼ワイヤ(すなわち溶接ワイヤ)を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、溶接ロボットを用いた大電流によるエレクトロスラグ溶接を行なう際に、溶接ワイヤの送給性が不安定になる現象について鋭意研究した。 その結果、 素材となる鋼素線の成分,鋼素線に塗布する潤滑剤の成分や塗布量が多大な影響を及ぼすという知見を得た。
【0009】
まず、鋼素線の成分については、所定量のC,SiおよびMnを含有することによって、溶接時の短絡および溶接ワイヤの送給抵抗の低下が達成される。その結果、 溶接ワイヤの送給速度を増大しても溶接ワイヤの送給の安定性を維持できるので、安定したアークが得られる。
さらに、溶接電流が 300A以上の大電流でエレクトロスラグ溶接を行なう場合は、給電チップの先端の温度が 500℃を超えるので、従来から知られている潤滑油やエステル系潤滑剤は高温に曝されて分解する。したがって、これらの潤滑油やエステル系潤滑剤では、高温における潤滑性を維持できない。そこで熱に対して安定な無機物すなわちMoS2 やK化合物を含有する潤滑混合物を塗布することによって、給電チップの温度上昇に起因して溶接ワイヤの温度が上昇しても溶接ワイヤの送給性を維持する。その結果、安定性の高いアークを得ることができる。
【0010】
すなわち本発明は、エレクトロスラグ溶接で用いられる溶接用鋼ワイヤであって、C:0.02〜0.30質量%,Si:0.05〜1.8 質量%,Mn: 0.5〜3.5 質量%,Mo:0.03〜2.5 質量%,Ni: 3.0質量%以下,Ti: 0.007〜0.40質量%,B:0.0003〜0.025 質量%,N: 0.012質量%以下,O:0.0009〜0.015 質量%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼素線の表面に、脂肪酸エステルまたは潤滑油を鋼素線10kgあたり 0.2〜1.8 gあるいは脂肪酸エステルおよび潤滑油を前記鋼素線10kgあたり合計 0.2〜1.8 g有し、かつMoS2 またはBNを15〜70質量%あるいはMoS2 およびBNを合計15〜70質量%,ワックス:2質量%以下,K化合物:2〜70質量%,銅粉:5〜70質量%からなる潤滑混合物を鋼素線10kgあたり 0.2〜1.0 g有することを特徴とするエレクトロスラグ溶接用鋼ワイヤである。
【0011】
前記した発明においては、好適態様として、鋼素線の実測表面積So (mm2 )と理論表面積Sa (mm2 )とを用いて下記の (1)式から算出される実表面積比Sが0.01〜3.0 %の範囲内を満足することが好ましい。
S= 100×(So −Sa )/Sa ・・・ (1)
S :実表面積比(%)
So :鋼素線の実測表面積(mm2 )
Sa :鋼素線の理論表面積(mm2 )
また鋼素線の表面に、平均厚さ 0.5μm以上のCuめっき層を有することが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の溶接ワイヤの素材となる鋼素線の成分を限定した理由について説明する。
C:0.02〜0.30質量%
Cは、溶接金属の強度を向上させる成分であり、 500〜600MPa以上の溶接金属の引張強度を確保するためには、鋼素線中に0.02質量%以上含有する必要がある。しかしながらCは、オーステナイトの安定化元素であるために、溶接金属に過剰に含有するとオーステナイト粒が粗大化し、また溶接金属の硬さが過剰となって溶接金属の靭性を劣化させるので、その含有量の上限を0.30質量%とした。また、溶接金属にCを過剰に含有すると靭性に有害な粗大なセメンタイト( Fe3C)がオーステナイト粒内に多く生成するため、さらに鋼素線中のCの含有量の上限を0.15質量%とすることが、より溶接金属の靭性を向上させるために好ましい。
【0013】
Si:0.05〜1.8 質量%
Siは、脱酸元素として働き、溶接金属の不純物としての酸素量を減少させる成分であるが、本発明では、δフェライトの安定化元素としてオーステナイト粒の粗大化を抑制し、オーステナイト粒径を微細化するために有効な元素として、鋼素線中に0.05質量%以上含有させる必要がある。 またSiは、このオーステナイト粒径を微細化する効果に加えて、オーステナイト粒内に生成する靭性に有害な粗大なセメンタイト( Fe3C)の生成を抑制する効果があり、その効果を得るためには鋼素線中に 0.3質量%以上含有させることが好ましい。しかしながら鋼素線中に 1.8質量%を超えて含有すると、溶接金属の硬さを過剰に高め、靭性を劣化させるので、その含有量の上限を 1.8質量%とした。
【0014】
Mn: 0.5〜3.5 質量%
Mnは、溶接金属の強度の向上および脱酸作用を有し、その鋼素線中の含有量が0.5質量%未満では、溶接金属の十分な強度が得られず、 また溶接金属の酸素量が高くなり溶接金属の靭性を劣化させるので、その鋼素線中の含有量の下限を 0.5質量%とした。しかしながらMnは、オーステナイトの安定化元素であるため、その鋼素線中の含有量が 3.5質量%を超えると、溶接金属中のオーステナイト粒が粗大化するので、オーステナイト粒の微細化のためにその含有量の上限を 3.5質量%とする。
【0015】
Mo:0.03〜2.50質量%
Moは、δフェライトの安定化元素としてオーステナイト粒の粗大化を抑制し、オーステナイト粒径を微細化すると同時に、オーステナイトからαフェライトの変態時には焼入性増大元素として有効に機能し、結晶粒内のベーナイトあるいはアシキュラーフェライトの生成を促進するので、本発明では、溶接金属の靭性の向上のために重要な元素である。この効果を得るために、Moは鋼素線中に0.03質量%以上含有される必要がある。しかしながら過剰に含有されると、溶接金属を過剰に硬化させ、溶接金属の靭性を劣化させるので、本発明ではその鋼素線中の含有量の上限を2.50質量%とした。
【0016】
Ni: 3.0質量%以下
Niは、溶接金属中のフェライトマトリックスの靭性を向上させる元素であるが、オーステナイトの安定化元素であり、過剰に含有されるとオーステナイト粒を粗大化させるため、本発明ではオーステナイト粒の微細化のために、その鋼素線中の含有量の上限を 3.0質量%とした。なお、溶接金属のマトリックスの靭性向上のためには、0.05質量%以上含有する必要があるため、好ましくは0.05〜3.0 質量%である。
【0017】
Ti: 0.007〜0.40質量%
Tiは、溶接金属中で微量でもTi酸化物等を形成して、強度,靭性の向上のために有効な微細な結晶粒のアシキュラーフェライトを生成するための核生成サイトとなり、その十分な効果を得るために鋼素線中に 0.007質量%以上含有する必要がある。しかしながら、0.40質量%を超えて鋼素線中に含有されると、酸化物あるいは窒化物として固定されなかったTiがフェライトマトリックス中に固溶し、靭性を劣化させるので、その含有量の上限を0.40質量%とした。
【0018】
B:0.0003〜0.025 質量%
Bは、微量でも溶接金属中のオーステナイト粒界に偏析し、オーステナイト粒界における靭性に有害な初析フェライトの変態を抑止するので、鋼素線中に0.0003質量%以上含有する必要がある。しかしながら、鋼素線中に 0.025質量%を超えて含有されると、過剰なBがフェライトマトリックス中に固溶し、靭性を劣化させるので、その含有量の上限を 0.025質量%とした。
【0019】
N: 0.012質量%以下
Nは、溶接金属において不純物元素であり、溶接金属に固溶したNがフェライトマトリックスの靭性を劣化させ、さらに過剰に溶接金属中に含有されるとBを窒化物として固定してしまい、上記のBのオーステナイト粒界の初析フェライト変態の抑止効果を低下させる。そこで、本発明ではその鋼素線中の含有量の上限を 0.012質量%とした。
【0020】
O:0.0009〜0.015 質量%
Oは、微小量の添加によりオーステナイト粒内に強度,靭性の向上に有効なアシキユラーフェライト変態の核生成サイトとしてTi酸化物を形成するため、鋼素線中に0.0009質量%以上含有する必要がある。 しかしながら過剰に添加させると溶接金属の靭性を劣化させるので、その鋼素線中の含有量の上限を 0.015質量%とした。
【0021】
Cr:0.03〜2.6 質量%
Crは、Moと同様に、δフェライトの安定化元素としてオーステナイト粒の粗大化を抑制し、オーステナイト粒径を微細化すると同時に、オーステナイトからαフェライトの変態時には焼入性増大元素として有効に機能し、結晶粒内のベーナイトあるいはアシキュラーフェライトの生成を促進するので、本発明では、溶接金属の靭性の向上のために望ましい元素である。この効果を得るために、Crは鋼素線中に0.03質量%以上含有されるのが好ましい。しかしながら過剰に含有されると溶接金属を過剰に硬化させ、溶接金属の靭性を劣化させるので、本発明ではその鋼素線中の含有量の上限を 2.6質量%とするのが好ましい。
【0022】
Nb: 0.002〜0.17質量%
NbもCrと同様に、δフェライトの安定化元素としてオーステナイト粒の粗大化を抑制し、オーステナイト粒径を微細化すると同時に、オーステナイトからαフェライトの変態時には焼入性増大元素として有効に機能し、結晶粒内のベーナイトあるいはアシキュラーフェライトの生成を促進するので、本発明では、溶接金属の靭性の向上のために望ましい元素である。この効果を得るために、Nbは鋼素線中に 0.002質量%以上含有されるのが好ましい。しかしながら過剰に含有されると溶接金属を過剰に硬化させ、溶接金属の靭性を劣化させるので、本発明ではその鋼素線中の含有量の上限を0.17質量%とするのが好ましい。
【0023】
V: 0.1〜1.7 質量%
VもCrと同様に、δフェライトの安定化元素としてオーステナイト粒の粗大化を抑制し、オーステナイト粒径を微細化すると同時に、オーステナイトからαフェライトの変態時には焼入性増大元素として有効に機能し、結晶粒内のベーナイトあるいはアシキュラーフェライトの生成を促進するので、本発明では、溶接金属の靭性の向上のために望ましい元素である。この効果を得るために、Vは鋼素線中に 0.1質量%以上含有されるのが好ましい。しかしながら過剰に含有されると溶接金属を過剰に硬化させ、溶接金属の靭性を劣化させるので、本発明ではその鋼素線中の含有量の上限を0.17質量%とするのが好ましい。
【0024】
Cu: 3.0質量%以下
Cuは、溶接金属の強度を増加させる成分である。また給電性向上と防錆を目的として施されるCuめっきによっても 0.1〜0.6 質量%が鋼素線中に付与される。必要に応じて添加すれば良いが、過剰に添加すると溶接金属の靭性低下を招くので、鋼素線中のCu含有量は 3.0質量%以下が好ましい。なお、Cuが 0.1質量%未満ではめっきが不均一となり、送給性を阻害するから、 0.1質量%以上とすることが好ましい。
【0025】
さらにまた本発明では、鋼素線の成分は、上記した組成に加えて、Al:0.50質量%以下を添加するのが好ましい。 つまりAlは、溶接金属の脱酸剤として作用するとともに、エレクトロスラグ溶接を行なう場合にアークの安定性を向上させる成分であり、必要に応じて添加すれば良い。 ただし鋼素線中に0.50質量%を超えて添加すると、靭性の低下を招く。したがって、Alを添加する場合には、添加量は0.50質量%以下とするのが好ましい。
【0026】
上記した鋼素線の成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。不可避的不純物は、鋼材を溶製する段階や鋼素線を製造する段階で不可避的に混入する成分である。
次に、本発明の溶接ワイヤの製造方法について説明する。
転炉または電気炉等を用いて、上記した組成を有する溶鋼を溶製する。この溶鋼の溶製方法は、特定の技術に限定せず、従来から知られている技術を使用する。次いで、得られた溶鋼を、連続鋳造法や造塊法等によって鋼材(たとえばビレット等)を製造する。 この鋼材を加熱した後、熱間圧延を施し、さらに乾式の冷間圧延(すなわち伸線)を施して鋼素線を製造する。 熱間圧延や冷間圧延の操業条件は、特定の条件に限定せず、所望の寸法形状の鋼素線を製造する条件であれば良い。
【0027】
さらに鋼素線は、焼鈍−酸洗−銅めっき−伸線加工−潤滑剤塗布の工程を順次施して、所定の製品すなわち溶接ワイヤとなる。
一般に大電流の連続溶接を行なう場合は、給電不良により溶接ワイヤの送給が阻害されやすい。これに対して、Cuめっき層の厚さを 0.5μm以上とすることによって、給電不良に起因する溶接ワイヤの送給の不安定化を防止できる。より好ましくは 0.8μm以上である。このようにCuめっきを厚目付とすることによって、給電チップの損耗を低減する効果も得られる。
【0028】
さらに、鋼素線の実表面積比Sが0.01〜3.00%の範囲内を満足することが好ましい。 実表面積比Sは下記の (1)式で算出される値である。
S= 100×(So −Sa )/Sa ・・・ (1)
S :実表面積比(%)
So :鋼素線の実測表面積(mm2 )
Sa :鋼素線の理論表面積(mm2 )
ここで表面積とは、後述する潤滑剤を塗布する前の状態の表面積を意味する。したがって、溶接ワイヤの素材である鋼素線の表面積を指す。ただし鋼素線にCuめっきを施した場合は、Cuめっき層を含めた鋼素線の表面積である。
【0029】
さらに鋼素線の実測表面積So (mm2 )とは、走査型電子顕微鏡(いわゆるSEM)による 400倍の観察面に鋼素線が占める面積を指す。また鋼素線の理論表面積Sa (mm2 )とは、同様の観察面で鋼素線を円柱として計算した表面積を指す。
したがって鋼素線の実表面積比Sは、潤滑剤を塗布する前の鋼素線表面の凹凸の大きさを表わすことになる。つまり実表面積比Sが増大すると、凹凸が大きくなり、潤滑剤が付着する面積が増加することを意味している。逆に実表面積比Sが減少すると、潤滑剤が付着する面積が縮小することを意味している。溶接を行なう際に給電の安定化を図るためには、鋼素線の表面を平滑にする(すなわち実表面積比Sを小さくする)ことが好ましく、実表面積比Sを3.00%以下とすることが好ましい。一方、 実表面積比Sが0.01%未満では、鋼素線の表面に潤滑剤を塗布したときに、その付着量が不足しやすい。潤滑剤を過剰に塗布すると、鋼素線の表面に潤滑剤を付着させることは可能であるが、溶接を行なうにあたって送給ローラーでスリップするので送給が不安定になる。したがって、鋼素線の実表面積比Sは0.01〜3.00%の範囲内を満足することが好ましい。
【0030】
このようしてCuめっきを施した鋼素線を伸線、塗布工程を利用して表面に、MoS2 および/またはBN:15〜70質量%,ワックス:2質量%以下,K化合物:2〜70質量%,伸線工程で発生する銅粉:5〜70質量%からなる固形潤滑剤層を形成する。この潤滑剤層は、鋼素線10kgあたり 0.2〜1.0 g/min とする。
溶接電流 400Aで1分以上の連続溶接を行なうと、給電チップは 500℃以上の温度になる。このような高温では、脂肪酸,脂肪酸エステルや潤滑油は分解するので潤滑性を維持できない。そこで発明者らは種々の潤滑剤を検討した結果、 高温でも潤滑性を維持するものとして、MoS2 ,BN,K化合物および銅粉が有効であることを見出した。ただしMoS2 および/またはBNは10〜70質量%,ワックスは2質量%以下,K化合物は2〜70質量%,伸線工程で発生する銅粉は5〜70質量%の範囲内を満足する必要がある。この範囲を外れると、エレクトロスラグ溶接を行なうにあたって、潤滑性を維持できず、溶接ワイヤの送給速度が著しく変動するので送給が不安定になる。
【0031】
ワックス:2質量%以下
本出願でいうワックスとは、脂肪酸エステル,綿ろう,動植物の固体ろう,合成ろう,石油ろうの中で、常温で固体のものをいう。ワックスは、伸線性の向上,常温での潤滑性の向上等の効果があるが、2質量%を超えて添加すると、アーク不安定から送給性を阻害する。したがって、潤滑混合物層中のワックスの含有量は2質量%以下とした。
【0032】
K化合物:2〜70質量%
Kはアークを安定化し、ワイヤの送給性を安定化する働きがある。K化合物としては、ステアリン酸カリウムが好ましい。K化合物が2質量%未満では、アーク安定化による送給の安定化効果がなく、70質量%を超えて添加すると、固形潤滑剤による送給性向上効果がなくなる。したがって、潤滑混合物層中のK化合物の含有量は2〜70質量%とした。
【0033】
なおMoS2 含有量は、好ましくは15〜50質量%である。さらにグラファイトを5〜20質量%含有すると、高温の潤滑性が向上するので一層好ましい。
またK化合物として常温で固体のステアリン酸カリウムを使用すると、高温の潤滑性が向上するので好ましい。
伸線工程で発生する銅粉:5〜70質量%
Cuめっき後の伸線工程で発生する銅粉は、コンジットチューブでの摩擦を低減する効果がある。固形潤滑剤中の銅粉量が5質量%未満では溶接ワイヤを送給する際の抵抗を軽減する効果はない。一方、 固形潤滑剤中の銅粉量が70質量%を超えると、溶接を行なう際に給電チップで焼き付きが発生して、 瞬間的に溶接ワイヤの送給が停止する。その結果、アークが不安定になる。したがって、潤滑混合物層中の銅粉の含有量は5〜70質量%とする必要がある。
【0034】
また、潤滑混合物層の付着量が鋼素線10kgあたり 0.2g未満では、溶接ワイヤを送給する際の抵抗を軽減する効果が得られない。一方、 鋼素線10kgあたり 1.0gを超えると、給電チップ内面に潤滑混合物が付着蓄積されて溶接ワイヤの送給を阻害する。したがって、潤滑混合物の付着量は鋼素線10kgあたり 0.2〜1.0 gの範囲内を満足する必要がある。
【0035】
さらに、溶接を行なう際の溶接ワイヤを送給抵抗を軽減して、送給を安定化させるために、この固形潤滑剤層の表面に脂肪酸エステルまたは潤滑油を塗布する。あるいは脂肪酸エステルと潤滑油を塗布しても良い。 このようにして脂肪酸エステルおよび/または潤滑油からなる潤滑剤層を形成する。この潤滑剤層が鋼素線10kgあたり 0.2g未満では、溶接ワイヤを送給する際の抵抗を軽減する効果が得られない。一方、 鋼素線10kgあたり 1.8gを超えると、溶接を行なうにあたって溶接ワイヤが送給ローラーでスリップし、送給速度が著しく変動するので送給が不安定になる。したがって、潤滑剤層は鋼素線10kgあたり 0.2〜1.8 gの範囲内を満足する必要がある。
【0036】
このようにして脂肪酸エステルおよび/または潤滑油を塗布して潤滑剤層を形成することによって、MoS2 やK化合物による鋼素線表面の変色と劣化を防止する効果も得られる。
【0037】
【実施例】
連続鋳造によって製造されたビレットを熱間圧延して、直径 5.5〜7.0mm の線材とした。次いで冷間圧延(すなわち伸線)によって直径 2.0〜2.8mm の鋼素線とし、露点−2℃以下,酸素濃度 200体積ppm 以下,二酸化炭素濃度 0.1体積%以下の窒素雰囲気中で焼鈍した。焼鈍温度は 760〜950 ℃の範囲とした。
【0038】
このようにして焼鈍した後、 鋼素線の表面にCuめっきを施し、さらに冷間で伸線加工を施して、直径 1.4〜1.6mm の溶接ワイヤを製造した。この冷間加工には湿式伸線を用いたが、その一部にMoS2 ,金属石鹸およびK化合物よりなる潤滑混合物を塗布して乾式伸線することによって、高温で潤滑性を維持できる潤滑混合物を付着させた。潤滑混合物の付着量は、乾式伸線数,ダイススケジュールおよびダイス形状を選定することによって調整した。
【0039】
得られた溶接ワイヤの鋼素線の成分,実表面積比S,Cuめっき厚は、表1に示す通りである。また潤滑剤の塗布量,潤滑混合物の成分は表2〜3に示す通りである。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
次に、表4に示す成分の鋼板を、スキンプレート,ダイアフラム,側板に切断加工した。それぞれの寸法は表4に示す通りである。
【0044】
【表4】
【0045】
これらを組立てて図1に示すようなギャップ4が25mmの溶接用開先を作製し、表5に示す条件で大入熱エレクトロスラグ溶接を行ない、溶接中の溶接ワイヤの送給性と給電チップの摩耗を評価した。
【0046】
【表5】
【0047】
(A) 溶接ワイヤの送給性
エレクトロスラグ溶接法は、30分以上の連続溶接を必要とし、溶接の中断はスラグの巻き込み,コールドラップによって欠陥を生じやすく、溶接ワイヤの安定送給が必須である。溶接ワイヤの送給抵抗は、溶接ワイヤの送給中の摩擦により大きく振動し、最大送給抵抗は平均送給抵抗の4倍にも及ぶ。したがって溶接ワイヤの送給抵抗の目標値を、送給モーターの許容範囲 20kgf(= 196N)の25%以下すなわち49N以下とし、送給抵抗が39N以下のものを良(○),40N超え〜49N以下のものを可(△),50N超えのものを不可(×)として評価した。 その結果を表2〜3に示す。
(B) 給電チップの摩耗
連続溶接の終了後、 給電チップ先端の内径を測定し、その最大値Dmax (mm)と最小値Dmin (mm)を用いて下記の (2)式から楕円化率(%)を算出した。
【0048】
楕円化率(%)= 100×(Dmax −Dmin )/Dmin ・・・ (2)
Dmax :内径の最大値(mm)
Dmin :内径の最小値(mm)
ここで楕円化率の目標値を5%以下として、楕円化率が2%以下のものを良(○),2%超え〜5%以下のものを可(△),5%超えのものを不可(×)として評価した。 その結果を表2〜3に示す。
【0049】
さらに溶接終了後にダイアフラム2板厚方向から引張試験片(JIS規格に準拠した試験片)とシャルピー衝撃試験片(JIS規格Z2202 に準拠した2mm−Vノッチ試験片)を採取して、それぞれ機械試験を実施した。目標値は、引張強度620MPa以上,0℃における吸収エネルギー110J以上とし、目標を達成したものを良(○),達成できなかったものを不良(×)として評価した。その結果を表6に示す。
【0050】
【表6】
【0051】
発明例では、引張強度は620MPa以上,0℃における吸収エネルギー110J以上,溶接ワイヤの送給抵抗49N以下であり、かつ給電チップの摩耗も低減された。一方、比較例では、引張強度は620MPa未満,0℃における吸収エネルギー110J未満,溶接ワイヤの送給抵抗49Nを超え、かつ給電チップは著しく摩耗した。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、大電流のエレクトロスラグ溶接において溶接ワイヤの送給性とアークの安定性に優れ、 安定した品質の溶接継手が得られる。 また給電の安定性に優れ、給電チップの摩耗も低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で使用した溶接継手の組立て形状を示す平面図である。
【符号の説明】
1 スキンプレート
2 ダイアフラム
3 側板
4 ギャップ
Claims (3)
- エレクトロスラグ溶接で用いられる溶接用鋼ワイヤであって、C:0.02〜0.30質量%、Si:0.05〜1.8 質量%、Mn: 0.5〜3.5 質量%、Mo:0.03〜2.5 質量%、Ni: 3.0質量%以下、Ti: 0.007〜0.40質量%、B:0.0003〜0.025 質量%、N: 0.012質量%以下、O:0.0009〜0.015 質量%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼素線の表面に、脂肪酸エステルまたは潤滑油を前記鋼素線10kgあたり 0.2〜1.8 gあるいは脂肪酸エステルおよび潤滑油を前記鋼素線10kgあたり合計 0.2〜1.8 g有し、かつMoS2 またはBNを15〜70質量%あるいはMoS2 およびBNを合計15〜70質量%、ワックス:2質量%以下、K化合物:2〜70質量%、銅粉:5〜70質量%からなる潤滑混合物を前記鋼素線10kgあたり 0.2〜1.0 g有することを特徴とするエレクトロスラグ溶接用鋼ワイヤ。
- 前記鋼素線の実測表面積So (mm2 )と理論表面積Sa (mm2 )とを用いて下記の (1)式から算出される実表面積比Sが0.01〜3.0 %の範囲内を満足することを特徴とする請求項1に記載のエレクトロスラグ溶接用鋼ワイヤ。
S= 100×(So −Sa )/Sa ・・・ (1)
S :実表面積比(%)
So :鋼素線の実測表面積(mm2 )
Sa :鋼素線の理論表面積(mm2 ) - 前記鋼素線の表面に、平均厚さ 0.5μm以上のCuめっき層を有することを特徴とする請求項1または2に記載のエレクトロスラグ溶接用鋼ワイヤ。
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