JP2004057048A - 種菌接種装置 - Google Patents

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Masahiko Fujisawa
藤沢 正彦
Katsumi Ishihara
石原 克己
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Abstract

【課題】本発明では、接種作業時において雑菌の侵入を抑制しつつ、栽培容器の蓋の開閉作動を安定に行うことのできる種菌接種装置を提供することを目的とする。
【解決手段】栽培容器8を縦横に複数整列して収納したコンテナ9を搬入側から間欠移送しつつ搬出側へと搬送する複数列の無端状のチェーンコンベアからなる搬送機構2と、この搬送機構2により種菌接種領域に間欠移送されたコンテナ9内の栽培容器8の蓋7を少なくとも横一列単位で開閉作動する蓋開閉機構21と、蓋7開放時に横一列単位の栽培容器8に対して所定量の種菌Bを供給する種菌供給機構22と、種菌接種領域に移送された横一列単位の栽培容器8の肩部8Aを保持する栽培容器位置決め保持機構11と、種菌接種領域にてチェーンコンベアからなる搬送機構2の間隙箇所にコンテナ9を介して栽培容器8を保持するための栽培容器底面部保持機構19と、からなる種菌接種装置。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、きのこ栽培容器内に充填した培養基にきのこの種菌を接種する種菌接種装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、大鋸屑や米ぬかなどを主成分に栄養源を配合した培養基を用いてきのこ類を人工栽培する方法としては、培養基を栽培容器に充填して殺菌処理し、その充填した栽培容器の中にエノキダケ,マイタケなどのきのこ類の種菌を接種した後に、栽培容器の口部に蓋を被せて閉塞し、予め決められた温度,湿度条件下で菌を培養して工業的に栽培する方法などが行われている。
【0003】
この場合、種菌を接種する際、その接種作業の作業効率を高めるために、栽培容器を作業者が1個ずつコンテナから取り出すことなくコンテナ毎を搬送コンベアに載せながら接種することができる接種装置として、たとえば特開平4−135417号公報,特開2000−32844号公報あるいは特開2002−125461号公報などが提案されている。
【0004】
上記従来技術においては、コンテナ内には縦横にそれぞれ複数個の栽培容器が配列され、そのコンテナをコンベアからなる搬送機構によって間欠的に移送可能に設けている。この搬送機構の前進移動時にコンテナ内の栽培容器の蓋を前列から順次後列までを横一列単位にて蓋開閉手段によって取り外して開放し、その蓋開放状態にて種菌充填機構によって培養基に繁殖させた種菌を掻き出したりあるいは液体種菌を噴霧することによって栽培容器内の培養基に種菌を接種し、その接種後に前記栽培容器の口部に蓋を被せて閉塞する工程を経て一連の種菌接種作業が順次横一列単位にて種菌接種作業が完了するように構成している。この際、コンテナを供給する搬送機構としては、一般的には安定状態に載せて送り込むために平坦状のベルトコンベアが一般的に用いられているが、栽培容器やコンテナなどに付着している大鋸屑が零れて落ちることがあり、ベルトコンベアに付着してしまうとベルトの送りが不安定となってしまうことがあり、またベルトコンベア自体が汚れてしまい、このベルトコンベア上のコンテナ自体も汚れてしまう虞があり、その結果、雑菌の発生による栽培容器内に雑菌が侵入してしてしまうという問題がある。
【0005】
そこで、前述した従来技術のように、平坦状のベルトコンベアに変えてチェーンコンベアを複数列に設けてコンテナを搬送するようにした搬送機構を適用している。これにより、複数列のチェーンコンベアからなる搬送機構であるため、大鋸屑などが付着する量が少なくなり、また大鋸屑が搬送機構の下側に落ちてしまうためコンテナに付着する量が軽減され、これにより雑菌の侵入を抑えることができるという効果がある。またベルトコンベアからなる搬送機構に比べてチェーンコンベアの場合、清掃などの作業がやりやすいなどメンテナンスの点においても簡単に行うことができるというメリットがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した従来技術による複数列のチェーンコンベアによる搬送機構にあっては、コンテナを受けて支える複数列のチェーンコンベアの搬送面となる部分が線接触状態にてコンテナの下側を支えているため、コンテナ内に収容されている栽培容器の蓋の開放を行う際には、栽培容器の肩口を保持可能な容器保持部材によって蓋の開放時,種菌の接種時さらに蓋の閉塞時において栽培容器の浮き上がりを防ぎつつ栽培容器が所定の位置を維持するように栽培容器の肩部を上側から下側に向けて押圧して保持するようにしているが、コンテナ自体は合成樹脂材料などによって成形されているため、コンテナを受けて支える複数列のチェーンコンベアの搬送面となる部分が線接触状態にてコンテナの下側を支えているだけであるため、前記容器保持部材による押圧保持によって合成樹脂材料からなるコンテナが撓んで変形することがあり、この結果コンテナ内の栽培容器が傾いて収納されてしまい、容器保持部材があったとしても傾いたまま押さえてしまう状態となり、蓋開閉機構による蓋開閉動作が安定しないと問題がある。
【0007】
また合成樹によって成型されたコンテナ自体が成型後において変形があった場合、栽培容器が傾いた状態にて収納されてしまい、このため前記容器保持部材による栽培容器の肩口を押さえて保持する位置がずれてしまい、複数並べられている栽培容器が若干傾斜して押さえ込まれることがある。これにより、栽培容器内に種菌が接種された後に蓋を栽培容器の口部に沿わせて装着する際に、蓋の復帰作動による位置に対して栽培容器の口部位置が逸れてしまい蓋の開閉作動および充分な密封ができなかったりすることがある。
【0008】
そこで本発明は、前記従来例の問題を解決するものであって、その目的とするところは、接種作業時において雑菌の侵入を抑制しつつ、栽培容器の蓋の開閉作動を安定に行うことのできる種菌接種装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、栽培容器を縦横に複数整列して収納したコンテナを搬入側から供給し、かつ前記栽培容器を間欠移送しつつ搬出側へとコンテナを搬送する複数列の無端状のチェーンコンベアからなる搬送機構と、この搬送機構により種菌接種領域に間欠移送された前記コンテナ内の栽培容器の蓋を少なくとも横一列単位で開閉作動する蓋開閉機構と、この蓋開閉機構により蓋が開放された横一列単位の栽培容器に対して所定量の種菌を前記栽培容器内にそれぞれ供給する種菌供給機構と、前記種菌接種領域に移送された横一列単位の栽培容器の肩部位置に対応して設けられた栽培容器位置決め保持機構と、前記栽培容器の蓋を開閉して接種する種菌接種領域にて前記チェーンコンベアからなる搬送機構の間の間隙箇所に前記コンテナを介して前記栽培容器を保持するための栽培容器底面部保持機構とを備えてなることを特徴とする種菌接種装置である。
【0010】
また請求項2の発明では、請求項1において、前記栽培容器底面部保持機構として、前記種菌接種領域に位置するコンテナ内の栽培容器の底面部分を受けるための回転可能なローラによって形成するとともに、このローラによる搬送保持面位置を前記チェーンコンベアからなるの搬送面位置とほぼ同等の位置に設定してなることを特徴とする種菌接種装置である。
【0011】
また請求項3の発明では、請求項2において、前記ローラを搬送機構の長手方向に沿って複数個並接してなることを特徴とする種菌接種装置である。
【0012】
また請求項4の発明では、請求項1から請求項3において、前記栽培容器底面部保持機構を上動移動可能に設けるとともに、前記蓋開閉機構および前記栽培容器位置決め保持機構の作動時において、前記栽培容器底面部保持機構の搬送保持面位置をチェーンコンベアからなる搬送機構の搬送面位置とほぼ同一もしくは若干上方に位置してなることを特徴とする種菌接種装置である。
【0013】
また請求項5の発明では、請求項2または請求項3において、前記ローラの少なくとも一つを前記チェーンコンベアからなる搬送機構の駆動と連動して回転駆動する駆動ローラとして形成してなることを特徴とする種菌接種装置である。
【0014】
【発明の実施の形態】
請求項1の発明では、栽培容器を縦横に複数整列して収納したコンテナを搬入側から供給し、かつ前記栽培容器を間欠移送しつつ搬出側へとコンテナを搬送する複数列の無端状のチェーンコンベアからなる搬送機構と、この搬送機構により種菌接種領域に間欠移送された前記コンテナ内の栽培容器の蓋を少なくとも横一列単位で開閉作動する蓋開閉機構と、この蓋開閉機構により蓋が開放された横一列単位の栽培容器に対して所定量の種菌を前記栽培容器内にそれぞれ供給する種菌供給機構と、前記種菌接種領域に移送された横一列単位の栽培容器の肩部位置に対応して設けられた栽培容器位置決め保持機構と、前記栽培容器の蓋を開閉して接種する種菌接種領域にて前記無端状のチェーンコンベアからなる搬送機構の間の間隙箇所に前記コンテナを介して前記栽培容器を保持するための栽培容器底面部保持機構とを備えてなる種菌接種装置であるため、コンテナ内に収納された栽培容器の蓋が横一列単位で、かつ所定の間隔を隔てて配設した蓋開閉機構によってそれぞれ開放され、この蓋開閉機構により蓋が開放された横一列単位の栽培容器に対して所定量の種菌が栽培容器内に種菌供給機構を介してそれぞれ供給されて接種され、その接種後に前記蓋開閉機構によって蓋が開放されている横一列単位の栽培容器の口部に前記蓋開閉機構によって蓋が閉塞されるため、栽培容器の蓋の開放時間を短く設定することができ、これにより栽培容器内に雑菌が侵入することを極力抑えることができる。
また搬送機構の間欠移送に連れて種菌接種領域に移送された横一列単位の栽培容器に対応して設けられた栽培容器位置決め保持機構によって安定した状態にて栽培容器が良好に保持される。すなわち、複数列の無端状のチェーンコンベアからなる搬送機構の間欠移送に連れて種菌接種領域に移送されたコンテナ内の横一列単位の栽培容器の肩部位置に対応して設けられた栽培容器位置決め保持機構によって、それぞれ隣り合う栽培容器の肩部箇所を各々押さえ付けて保持するとともに、栽培容器の蓋を開閉して接種する種菌接種領域にて前記無端状のチェーンコンベア間の間隙箇所に前記コンテナを介して前記栽培容器を保持するための栽培容器底面部保持機構によって、栽培容器の底部側をコンテナを介して支えることで栽培容器底面部保持機構を基準としてコンテナの底面部分が支えられるためコンテナの変形が抑制され、これによりコンテナ内に収納されている前記栽培容器の傾きを抑えることができ、蓋の開閉作動を安定にかつ確実に行うことができる。
また接種されていない他の横一列単位の栽培容器に対して順次蓋開閉機構による蓋の開放動作,種菌供給機構による種菌の接種動作,蓋開閉機構による蓋の閉塞動作および栽培容器を所定位置に保持する栽培容器位置決め保持機構による動作の繰り返しによりコンテナ内に収納された栽培容器が横一列単位で連続して接種することができるとともに、接種後において前記搬送機構によりコンテナ内の栽培容器が搬出側へと移送される。
【0015】
また請求項2の発明では、請求項1において、前記栽培容器底面部保持機構として、前記種菌接種領域に位置するコンテナ内の栽培容器の底面部分を受けるための回転可能なローラによって形成するとともに、このローラによる搬送保持面位置を前記チェーンコンベアからなる搬送機構の搬送面位置とほぼ同等の位置に設定してなることにより、コンテナの搬送時においては、搬送機構によるチェーンコンベアの搬送駆動に連れてコンテナが移送され、回転可能なローラ(従動ローラ)によってコンテナを安定状態にして載せながら送り出すことができる。また、種菌接種領域に位置したコンテナ内の横一列単位の栽培容器の肩部箇所を押さえて保持する栽培容器位置決め保持機構の作動時および蓋開閉機構による蓋の開閉作動時において、複数列の無端状のチェーンコンベアからなる搬送機構の間欠移送に連れて種菌接種領域に移送されたコンテナ内の横一列単位の栽培容器の肩部位置に対応して設けられた栽培容器位置決め保持機構によって、それぞれ隣り合う栽培容器の肩部を各々押さえ付けて保持するとともに、栽培容器の蓋を開閉して接種する種菌接種領域にて前記無端状のチェーンコンベア間の間隙箇所に前記コンテナを介して前記栽培容器を保持するためのローラからなる栽培容器底面部保持機構によって、栽培容器の底部側をコンテナを介して支えることで栽培容器底面部保持機構であるローラの搬送保持面を基準としてコンテナの底面部分が支えられるためコンテナの変形が抑制され、これによりコンテナ内に収納されている前記栽培容器の傾きを抑えることができるため蓋の開閉作動を安定にかつ確実に行うことができる。
【0016】
また請求項3の発明では、請求項2において、前記ローラを搬送機構の長手方向に沿って複数個並接してなることにより、種菌接種領域に位置したコンテナおよび栽培容器は、複数個のローラが並接して設けられた栽培容器底面部保持機構によって平面上に支えられるため、コンテナおよび栽培容器が安定状態にして下側から保持することができ、これにより蓋の開閉作動を安定にかつ確実に行うことができる。
【0017】
また請求項4の発明では、請求項1から請求項3において、前記栽培容器底面部保持機構を上動移動可能に設けるとともに、前記蓋開閉機構および前記栽培容器位置決め保持機構の作動時において、前記栽培容器底面部保持機構の搬送保持面位置をチェーンコンベアからなる搬送機構の搬送面位置とほぼ同一もしくは若干上方に位置してなることにより、コンテナ搬送用としての無端状のチェーンコンベアに直接的に押圧することなく前記栽培容器底面部保持機構の搬送保持面位置を基準として栽培容器を収納したコンテナを安定状態にして下側から良好に保持することができ、これにより蓋開閉および種菌の接種動作などの一連の作動を安定して行うことができる。
【0018】
また請求項5の発明では、請求項2または請求項3において、前記ローラの少なくとも一つを前記チェーンコンベアからなる搬送機構の駆動と連動して回転駆動する駆動ローラとして形成してなることにより、コンテナの搬送時において、搬送機構によるチェーンコンベアの搬送駆動に連れてコンテナを移送するとともに、回転駆動可能な駆動ローラによってコンテナを前記チェーンコンベアの駆動と同期させて駆動することにより、栽培容器を収納したコンテナを安定状態にして載せながら送り出すことができる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明に係る種菌接種装置として、第1実施例では液状の種菌を栽培容器に接種する種菌接種装置を例にして図1から図18を用いて説明する。同図において、種菌接種装置の本体フレーム1の略全長に渡りコンベヤからなる搬送機構2が設けられ、このチェーンコンベアからなる搬送機構2は操作パネル3のスイッチの操作により起動,停止が可能に設けられており、前記本体フレーム1の両端側にそれぞれ複数個のスプロケットホイール4が軸支され、本体フレーム1の両端に設けられた前記スプロケットホイール4間に無端状のチェーン5が3列に平行に掛け渡されており、駆動源側となる前記スプロケットホイール4にはモータ6による回転力が伝達されるようになっている。
【0020】
そして、大鋸屑や米ぬかなどの培養基Cが充填され蓋7で密封された栽培容器8をたとえば縦列4個,横列4個を収納したプラスチック製のコンテナ9を移送始端側におけるチェーンコンベアからなる搬送機構2上に載せ、その搬送機構2を始動させると3列に平行に掛け渡されたチェーン5の走行によってコンテナ9を移送終端側に向けて搬送できるようになっている。
【0021】
前記本体フレーム1に設けられたチェーンコンベアからなる搬送機構2によって、栽培容器8を縦横に複数整列して収納したコンテナ9を搬入側から種菌を接種する領域へと移送し、かつその種菌の接種領域にて前記コンテナ9とともに栽培容器8を間欠的に移送するように構成している。この場合、栽培容器8が適正な種菌接種領域に到達した際にチェーンコンベアからなる搬送機構2を介して送られてくるコンテナ9を停止する手段として、この実施例においてはストッパピン10Aを備えたストッパ機構10が設けられるとともに、コンテナ9内の栽培容器8を位置規整しつつ蓋7を開閉作動する際に栽培容器8を位置決め保持可能とする栽培容器位置決め保持機構11が設けられている。
【0022】
この場合、コンテナ9を所定の位置で停止するためのコンテナ9のストッパ機構10に設けられたストッパピン10Aの間隔は、コンテナ9内に収納されている栽培容器8の縦列(4個)に整列された栽培容器8の間隔に合わせて4列に配設されており、このストッパ機構10の各ストッパピン10Aは駆動手段であるエアシリンダ10Bを介して上下動可能に設けられるとともに、各ストッパピン10Aはそれぞれ独立してチェーンコンベアからなる搬送機構2の搬送面より上方に向かって常時弾発付勢されるようにスプリング10Cを介して設けられている。
【0023】
また第1実施例では、チェーンコンベアからなる搬送機構2によってコンテナ9内に収納されている栽培容器8が接種領域位置に搬送されてきたときに、横一列単位にて栽培容器8を位置決め保持可能とする前記栽培容器位置決め保持機構11が設けられている。この栽培容器位置決め保持機構11としては、その横一列単位に並んでいる栽培容器8の肩部8Aを各々保持する肩部保持機構をそれぞれ配設して構成している。
【0024】
また前記栽培容器位置決め保持機構11に構成されている肩部保持機構としては、接種領域位置に搬送されてくる横一列単位の栽培容器8の肩部8Aを各々保持する肩部押さえアーム部材12がそれぞれ配設されている。この実施例では、横一列単位の栽培容器8の個数が4個であるため、それぞれ隣り合う栽培容器8の肩部8A箇所などを各々保持する5個の肩部押さえアーム部材12が配設され、この各肩部押さえアーム部材12は押さえアーム取付軸13に挿通されて固定され、この押さえアーム取付軸13の両端はそれぞれL字状アーム14に設けた長穴14A箇所に固定ボルトやビスなどを介して位置調整可能に取付固定され、各L字状アーム14の先端部は、種菌接種装置の本体フレーム1側に設けられた支軸15を支点にして回動可能に支持されている。またL字状アーム14の基端部には連結ロッド16を介して駆動手段である駆動シリンダ17がそれぞれ取付固定され、この各駆動シリンダ17は本体フレーム1に架け渡されたシリンダ支持軸18に固定されている。
【0025】
従って、栽培容器位置決め保持機構11である肩部保持機構は、駆動シリンダ17の作動によって連結ロッド16が押されることによりL字状アーム14が支軸15を基点として回動し、L字状アーム14の中間部に取付固定された押さえアーム取付軸13とこのアーム取付軸13に回り止め状態に取り付けられている肩部押さえアーム部材12が支軸15位置を基点として回動し、肩部押さえアーム部材12の先端部が横一列に並んでいる栽培容器8の肩部8Aを押さえ付けることによって所定の位置に栽培容器8が保持されるように構成されている。なお肩部押さえアーム部材12の先端部裏面側にウレタンゴムなどを貼り付けるとともにその先端部には、直接的に栽培容器8に大きな負荷を加えないようにするために、柔軟性を有する樹脂チューブを被嵌している。
【0026】
また第1実施例においては、前記チェーンコンベアからなる搬送機構2によってコンテナ9内に収納されている栽培容器8が種菌接種領域位置に搬送されてきたときに、横一列単位にて栽培容器8が前記栽培容器位置決め保持機構11によって位置決め保持される位置関係において、その種菌接種領域の下方位置にて3列に掛け渡された無端状のチェーンコンベアからなる搬送機構2の間の間隙箇所(この実施例では3列に掛け渡されたチェーン5の間に位置した横2列に相当する箇所)にコンテナ9を介して栽培容器8を下側から保持するための栽培容器底面部保持機構19を構成するローラ20(従動ローラ)が配設されている。この場合、ローラ20はチェーンコンベアからなる搬送機構2のチェーン5の搬送面位置とほぼ同等の位置となるように高さ位置を設定して回転可能に設けてあり、そのローラ20をチェーンコンベアからなる搬送機構2の搬送方向に沿って複数個を並べて配列している。
【0027】
また前記チェーンコンベアからなる搬送機構2によってコンテナ9内に収納されている栽培容器8が種菌接種領域位置に搬送されてきたときに、横一列単位にて栽培容器8が前記栽培容器位置決め保持機構11によって位置決め保持されるとともに、その種菌接種領域の上方位置にて横一列単位に配列された栽培容器8の蓋7を開閉作動するための蓋開閉機構21が配列されている。
【0028】
また蓋開閉機構21の作動によって栽培容器8の最前列位置に整列された横一列単位の蓋7の開放時に、蓋7が開放されて整列されている横一列単位の栽培容器8内の培養基Cに対して、横一列単位の栽培容器8の個数(4個)に合わせて1列(4個)に配列したそれぞれの種菌供給機構である液状種菌噴射機構22を介して噴射し、前記開放された栽培容器8内に液状種菌Bを充填して接種するように構成している。この実施例にあっては、液状種菌Bを栽培容器8内に供給する種菌供給機構である液状種菌噴射機構22として、前記栽培容器8が通過する上方側に位置して1列に配列し、その横一列単位の個数としては栽培容器8の個数である4個と同数の4個の液状種菌噴射機構22が横一列単位に等間隔に設置しているが、栽培容器8の外径寸法やコンテナ9の大きさなどによって横一列単位の個数が5個になったり、6個に設定される場合もあり、またコンテナ9内に整列されている栽培容器8接種する場合、横2列を同時に接種できるように栽培容器位置決め保持機構11,蓋開閉機構21そして種菌供給機構である液状種菌噴射機構22とをそれぞれ横2列に配列して一挙に接種できるように構成することも可能であり、その場合、仕様に応じて適宜設定すればよい。
【0029】
また前記液状種菌噴射機構22によって開放されている横一列単位の栽培容器8内に液状種菌Bを接種した後、蓋開閉機構24の復帰作動によって蓋7を栽培容器8に被着する。その蓋7の閉塞が完了した後に栽培容器8を保持していた栽培容器位置決め保持機構11の作動を復帰することにより、最前列に位置した横一列の栽培容器8内に種菌Bが接種される。次いで搬送機構2によってコンテナ9を間欠的に移送してコンテナ9内に収納されている第2列目に整列されている4個の栽培容器8を栽培容器位置決め保持機構11の作動によって保持するとともに、その第2列目の栽培容器8の蓋7を横一列単位にて前記蓋開閉機構21によって開放作動するとともに、同様に横一列単位にて配列した4個の液状種菌噴射機構22によって液状種菌Bを噴射して栽培容器8内に接種した後、蓋開閉機構21の復帰作動によって蓋7を栽培容器8に被着し、続いて容器位置決め保持機構11の復帰作動により第2列目の接種工程が完了する。そしてコンテナ9内に整列されている栽培容器8の第3列目と第4列目も同様にしてコンテナ9内の全ての栽培容器8の培養基Cに対して接種が完了した後、搬送機構2によりコンテナ9を搬出側へと移送するようにしている。
【0030】
また図1に示すように、前記液状種菌Bは種菌貯蔵容器23内に貯留されており、この種菌貯蔵容器23から液状種菌Bをそれぞれの液状種菌噴射機構22へと供給するために、柔軟性を有するチューブからなる種菌供給管路24を介して前記種菌貯蔵容器23と液状種菌噴射機構22との間を連結している。
【0031】
この実施例においては、種菌貯蔵容器23から液状種菌Bを種菌供給管路24を介して種菌噴射機構22へと供給するために、コンプレッサなどからなる液状種菌加圧手段25によってフィルタ26を介して種菌貯蔵容器23内にエア圧を加えるように構成している。また液状種菌加圧手段25によって加圧供給された液状種菌Bは、液状種菌噴射機構22により栽培容器8内の培養基Cに噴射されて接種されるが、液状種菌噴射機構22に設けられた噴射開閉弁27の作動によって前記種菌貯蔵容器23から種菌供給管路24を介して圧送されてきた液状種菌Bの供給,遮断が行われるように構成されている。
【0032】
また液状種菌噴射機構22に設けられた液状種菌Bの供給,遮断を行う前記噴射開閉弁27を往復作動するために、その噴射開閉弁27にエアを供給するコンプレッサなどからなる気体加圧手段28が設けられ、この気体加圧手段28と噴射開閉弁27が設けられた液体種菌噴射機構22との間にフィルタ29を介して柔軟性を有するチューブからなる気体供給管路30が接続されるとともに、フィルタ29と液体種菌噴射機構22との間に加圧気体であるエアの供給,遮断を行う電磁弁31が介在されている。
【0033】
また各フィルタ26,29は液状種菌加圧手段25や気体加圧手段28などから送り出されるエアを浄化するために設けられているものであり、種菌貯蔵容器23内に雑菌が入り込まないようにしたり、種菌供給機構である液状種菌噴射機構22の内部に雑菌が入り込まないように構成している。
【0034】
この種菌供給機構である液状種菌噴射機構22は、前記栽培容器8が通過する上方側に位置して、前記横一列の個数である4個の栽培容器8と同数配列されており、それぞれの液状種菌噴射機構22には栽培容器8内の培養基Bに噴射して接種する噴射ノズル32を先端側に備えた液状種菌噴射シリンダ本体33が設置され、このシリンダ本体33内に前記噴射開閉弁27が配設されており、圧送されてくる液状種菌Bの供給,遮断を行うようにしている。
【0035】
すなわち、種菌接種装置の稼動時においては、液状種菌Bを貯留してなる種菌貯蔵容器23の内部は、コンプレッサなどからなる液状種菌加圧手段25によりフィルタ26を介してエア圧を加えることによって種菌貯蔵容器23内の内圧が常に高められており、この内圧が高められている種菌貯蔵容器23から種菌供給管路24を介して圧送された液状種菌Bが、液状種菌噴射シリンダ本体33内へと加圧状態にて供給されている。
【0036】
また液状種菌Bの噴射時(図5,図12および図16などを参照)においては、前記電磁弁31を開放動作することにより、気体加圧手段28から気体供給管路30を介して圧送されたエアが、フィルタ29を介して液状種菌噴射シリンダ本体33の後端側へと導かれ、加圧されたエアによって液状種菌噴射シリンダ本体33の内部に設けられた噴射開閉弁27が開放状態に維持され、液状種菌Bが噴射ノズル32から噴射される。
【0037】
この際、電磁弁31の開放時間を所定時間に設定したり、あるいは液状種菌Bの流量が所定量となったところで電磁弁31を遮断することにより液体種菌Bの接種量を適正な状態に設定することができる。
【0038】
すなわち、電磁弁31の遮断,開放の切換作動に伴い、前記噴射開閉弁27を切換作動して液状種菌Bを接種する流量あるいは接種時間を設定する弁開閉駆動制御手段3Aを操作パネル3上に設けてなることにより、栽培容器8内の培養基Cの容量や形態あるいは培養基Cの媒質などに応じて液状種菌Bの接種充填量を弁開閉駆動制御手段3Aによって調節して設定することにより、バラツキもなく液状種菌Bの充填量をほぼ一定量に保つことができ、安定した接種工程作業を行うことができるように構成している。
【0039】
前述した種菌供給機構である液状種菌噴射機構22に設けられた4個の噴射ノズル32を備えた液状種菌噴射シリンダ本体33は、固定ビスなどによってそれぞれノズル固定部材34を介して着脱可能にプレート状のノズル取付部材35に固定保持されるとともに、このノズル取付部材35は接種装置の本体フレーム1側となる支持プレート36に着脱可能に取り付け固定されている。
【0040】
また前記支持プレート36はエアシリンダ37の作動によって上下方向に往復移動可能に設けられ、このエアシリンダ37はシリンダ支持板38に固定されており、このシリンダ支持板38の下端側に取り付け固定された駒部39が本体フレーム1側に設けられた案内ロッド40に沿って水平方向に往復移動可能に配設されている。
【0041】
また種菌接種領域において、横一列単位にて栽培容器8の蓋7を開閉作動するそれぞれの蓋開閉機構21としては、本願出願人が先に提案した特開平5−103542号公報等に示されているように、横一列に位置決め配列されたそれぞれの栽培容器8の蓋7をその上面側と下面側とから挟着可能とする対をなす固定挟着部材41と挟着シャフトからなる可動挟着部材42とを設け、その可動挟着部材42を進退駆動可能とし、可動挟着部材42と固定挟着部材41間に横一列単位の各蓋7を挟着およびその解除を行う挟着部材開閉手段となるエアシリンダ43がそれぞれ設けられている。この各シリンダ43は接種装置本体の本体フレーム1の幅方向に沿って設けられたシリンダ保持板44上に取り付け固定されるとともに、このシリンダ保持板44の端部に逆T字状のリンクアーム部材からなる伝達移動手段45が取り付け固定され、前記シリンダ保持板44上に取り付けられた固定挟着部材41、可動挟着部材42およびエアシリンダ43は前記リンクアーム部材45(伝達移動手段45)を介して前記栽培容器8の蓋閉塞位置と蓋開放位置との間を移動可能に設けて構成しているものであり、この場合、前記リンクアーム部材45は、本体フレーム1に設けられた支軸15(この第1実施例では前述した栽培容器位置決め保持機構11となる肩部保持機構に設けられた支軸15と兼用している。)を介して回動可能に設けられている。(図13から図15を参照)
【0042】
また前記搬送機構2の下方側には、駆動シリンダ46が設けられ、この駆動シリンダ46に設けられた駆動用ロッド47の先端部が前記リンクアーム部材45の端部に枢着されて連結固定されるとともに、このリンクアーム部材45の端部側と、前記案内ロッド40に沿って往復移動可能に配設されたシリンダ支持板38に取り付け固定された駒部39側との間に連結用ロッド48の両端部が枢着されて連結固定されている。
【0043】
また前記駆動シリンダ46によって、蓋開閉機構21の蓋開閉動作に応じて蓋開閉機構21を栽培容器8の蓋閉塞位置と蓋開放位置との間を往復移動させる蓋開閉駆動手段と、種菌供給機構である液状種菌噴射機構22を栽培容器8の口部位置から離脱した位置と栽培容器8の口部上の位置との間を往復移動させる種菌供給駆動手段とが兼用して構成されている。これにより、蓋開閉機構21の開放動作と液状種菌噴射機構22を栽培容器8の口部上に移動する動作とが同期して作動されるとともに、蓋開閉機構21の閉塞動作と液状種菌噴射機構22を前記栽培容器8の口部位置から離脱する移動動作とが同期して作動されるように構成されている。
【0044】
次に前述した構成において、第1実施例における液状種菌Bを用いた種菌接種装置の一連の動作を説明する。先ず、所定数の蓋7付きの栽培容器8を収納したコンテナ9を搬送機構2上に載置してコンテナ9を移送し、そのコンテナ9が種菌接種領域に到達すると、搬送機構2の搬送面上に対して出没可能に上下動するストッパ機構10に設けられたストッパピン10Aによってコンテナ9の前端側が位置規制されて停止保持され、この停止時においてコンテナ9の位置を図示しないセンサによって検知すると、一連の接種工程が作動するよう構成している。(図2,図11などを参照)
【0045】
また搬送機構2によってコンテナ9内の栽培容器8が所定の種菌接種領域に搬送されてきたときに、前記ストッパ機構10によってコンテナ9が所定の位置に位置規制されて停止し、この停止後において栽培容器位置決め保持機構11が作動するように構成している。この際、栽培容器位置決め保持機構11に構成された肩部保持機構によって、事前にコンテナ9内の栽培容器8の肩部を横一列単位にて位置規制したり、あるいは接種時において、一連の接種工程と連動させて蓋7を開閉作動する際に栽培容器8を位置決め保持するように設けている。
【0046】
また第1実施例においては、栽培容器位置決め保持機構11に構成されている肩部保持機構によって、それぞれ隣り合う栽培容器8の肩部8Aを各々保持するための5個の肩部押さえアーム部12が駆動シリンダ17の作動によって回動移動し、肩部押さえアーム部材12の先端部側が横一列に並んでいる栽培容器8の肩部8Aを押さえることによって所定の位置に栽培容器8が保持され、次工程である栽培容器8の蓋7の開閉作動時おいて栽培容器8の浮き上がりを抑制しつつ所定位置を維持するように押さえ付けることが可能となる。(図3,図9などを参照)
【0047】
すなわち、複数列の無端状のチェーンコンベアからなる搬送機構2の間欠移送に連れて種菌接種領域に移送されたコンテナ9内の横一列単位の栽培容器8の肩部8A位置に対応して設けられた栽培容器位置決め保持機構11によって、それぞれ隣り合う栽培容器8の肩部8A箇所を各々押さえ付けて保持するとともに、前記無端状のチェーンコンベアからなる搬送機構2間の間隙箇所に前記コンテナ9を介して前記栽培容器8を保持するための回転可能なローラ20からなる栽培容器底面部保持機構19によって、栽培容器8の底部側をコンテナ9を介して支えることでローラ20からなる栽培容器底面部保持機構19を基準としてコンテナ9の底面部分が支えられるためコンテナ9の変形が抑制され、これによりコンテナ9内に収納されている前記栽培容器8の傾きを抑えることができ、蓋7の開閉作動を安定にかつ確実に行うことができる。
【0048】
この際、前記ローラ20を搬送機構2の長手方向に沿って複数個を並接して設けてなることにより、種菌接種位置に位置したコンテナ9および栽培容器8は、複数個のローラ20を並設して設けた栽培容器底面部保持機構19によって栽培容器8の底部側がコンテナ9を介して平面的に支えることができるため、コンテナ9および栽培容器8が安定状態にして下側から保持され、これにより蓋7の開閉作動が安定にかつ確実に行うことができる。
【0049】
また前記栽培容器位置決め保持機構11の作動による栽培容器8の位置決め固定時において、エアシリンダ43の作動により、図13の状態から図14の状態へと移行し、最前列に位置した横一列に位置決め配列された栽培容器8の蓋7が、可動挟着部材42によってその上面から押圧され、下面に設けられた固定挟着部材43と前記可動挟着部材44との間で蓋7が横一列単位にて挟着保持される。
【0050】
次いで栽培容器位置決め保持機構11による位置決めが行われ、蓋7が挟着保持された後に、駆動シリンダ46の作動に伴って支軸15を基点としてリンクアーム部材45が駆動用ロッド47の動きに連れて回動し、図15に示すように、リンクアーム部材45に取り付けられている蓋開閉機構21により蓋7が蓋開放位置まで回動する。この蓋開放動作に同期してリンクアーム部材45の端部に取り付けられた連結用ロッド48を介して前記シリンダ支持板38に取り付け固定された駒部39が前記本体フレーム1側に設けられた案内ロッド40に沿って移動し、このシリンダ支持板38の移動によって種菌供給機構である液状種菌噴射機構22に設けられた4個の噴射ノズル32は、栽培容器8の口部位置、すなわち、蓋7を取り外した栽培容器8の真上に移行される。(図3などを参照)
【0051】
続いて、エアシリンダ37の作動によって噴射ノズル32が栽培容器8の口部位置へと接近あるいはその口部内に挿入配置される。(図4を参照)
【0052】
その後、図5,図12および図16などに示すように、前記蓋開閉機構21による栽培容器8の蓋7の開放時に、蓋7が開放された横一列単位の栽培容器8内の培養基Cに対して列単位に液状種菌Bが種菌供給である液状種菌噴射機構22を介して噴射され、前記開放された栽培容器8内に液状種菌Bが充填されて接種される。
【0053】
液状種菌Bが噴射ノズル32によって所定量充填された後、前記エアシリンダ37の復帰作動によって液状種菌噴射機構22に設けられた噴射ノズル32が栽培容器8の口部位置から離れ、その後駆動シリンダ46の駆動用ロッド47の復帰作動により噴射ノズル32が栽培容器8の位置から退避移動して復帰すると同時に、蓋開閉機構21の回転復帰作動によって液状種菌Bが接種された横一列単位の栽培容器8の蓋7が被嵌される。
【0054】
この際、種菌接種領域に移送された横一列単位の栽培容器8において、前述したように、種菌接種位置に位置したコンテナ9および栽培容器8は、複数個のローラ20を並設して設けた栽培容器底面部保持機構19によって栽培容器8の底部側がコンテナ9を介して平面的に支えることができるため、コンテナ9および栽培容器8が安定状態にして下側から保持することができ、これによりそれぞれの栽培容器8の肩部8Aを各々保持する肩部保持機構からなる栽培容器位置決め保持機構11によって横一列単位の栽培容器8を位置のずれを抑制しながら保持することができ、蓋7の開閉作動を良好に行うことができるとともに、種菌Bの接種作業も良好に行うことができる。
【0055】
従って、この第1実施例にあっては、栽培容器位置決め保持機構11と細微容器底面部保持機構19とによって事前に横一列単位の栽培容器8を所定位置に良好に押さえて保持しつつ、前記蓋開閉機構21と種菌供給機構である液状種菌噴射機構22とによる一連の工程を順次作動することによって、種菌接種領域にてコンテナ9の移送方向に対して最前列の栽培容器8が横一列単位にて良好に蓋開閉作動および接種作動を行うことができ、その接種完了後において前記栽培容器位置決め保持機構11の駆動手段である駆動シリンダ17を復帰作動することにより栽培容器8の最前列の接種工程作業が完了する。
【0056】
そして、最前列の栽培容器8を基準とする一連の接種工程が終了すると、コンテナ9の前端部を停止保持していたストッパピン10Aがエアシリンダ10Bを介して一旦下方へ下がった後に上方へと復帰作動するとともに、搬送機構2が作動することによってコンテナ9が搬出方向へと移送される。このコンテナ9の移送動作により、最初にコンテナ9の前端部を停止保持していたストッパピン10Aも上方へと復帰作動しようとするがコンテナ9の搬送作動により今まで停止保持していたストッパピン10Aは、その上端部分がコンテナ9の底面部分に突き当たる。しかしながら、ストッパピン10Aの上方への弾発付勢力を弱く設定しているためにコンテナ9の搬送を妨げることなくスムーズに移送することができるものであり、ストッパ機構10の次の列に設けられた他のストッパピン10Aによってコンテナ9の前端側が停止保持される。(図17を参照)
【0057】
またコンテナ9の停止時において、前述したように、栽培容器位置決め保持機構11によって事前に横一列単位の栽培容器8を押さえて保持しつつ、蓋開閉機構21と液状種菌接種機構22とによって栽培容器8の第2列目を基準とする一連の接種工程が行われることにより、第2列目の栽培容器8を図17に示すように接種することができ、続いて第3列目,第4列目と順次横列単位にて接種工程を行うことにより、コンテナ9内の栽培容器8の全てを接種することができる。
【0058】
またコンテナ9内の全ての栽培容器8の接種工程が終了すると、図18に示されるように、ストッパ機構10のストッパピン10Aをエアシリンダ10Bを介して一旦下方へ下げた後に上方へと復帰作動し、かつ搬送機構2により接種済みの栽培容器8を収納したコンテナ9が搬出側へと移送されるとともに、新たに接種を行う栽培容器8を収納したコンテナ9が搬送機構2の搬入側から供給されることによって連続して接種作業を行うことができる。
【0059】
また横一列単位の栽培容器8に対して最前列位置から順次横一列単位にて事前に栽培容器位置決め保持機構11によって栽培容器8を押さえて保持しつつ蓋開閉機構21による蓋7の開放動作,種菌供給機構である液状種菌噴射機構22による液状種菌Bの接種動作,蓋開閉機構21による蓋7の閉塞動作の繰り返し作動によってコンテナ9内に収納された栽培容器8を横一列単位で連続して接種することができるものであり、また液状種菌Bの接種作業能率を高めることことができるとともに、横一列を列単位として栽培容器8の蓋7の開閉動作と接種動作とを行うため、栽培容器8の蓋7の開放時間を極力短縮することができ、雑菌の侵入を抑制することも可能となる。
【0060】
なお横一列単位に並んでいる栽培容器8の中で、隣り合う栽培容器8の肩部8Bを各々保持する5個からなる肩部押さえアーム部材12は押さえアーム取付軸13にそれぞれ挿通されて固定され、この押さえアーム取付軸13の両端部分がそれぞれL字状アーム14に設けた長穴14A箇所に固定ボルトやビスなどによって位置調整可能に取付固定されているため、栽培容器8の肩部8Aの高さ位置に合わせて前記押さえアーム取付軸13をL字状アーム14に設けた長穴14A箇所の所定位置に取付固定することにより、それぞれの栽培容器8の肩部8Aを適正位置にて上側から押さえて保持することができ、栽培容器8の蓋開閉動作や種菌接種動作などの一連の作動が安定して行われる。
【0061】
また、図19および図20は本願発明の第2実施例を示すもので、前述した第1実施例と基本形態はほとんど同様に構成するものであり、本体フレーム1の略中央位置には、栽培容器8を縦横に複数整列して収納したコンテナ9を搬入側から種菌接種領域へと移送し、かつその種菌の接種領域にて前記コンテナ9とともに栽培容器8を搬送機構2によって間欠的に移送するように構成している。この第2実施例においても前述した第1実施例とほぼ同様にして、搬送機構2によってコンテナ9内に収納されている栽培容器8が接種領域位置に搬送されてきたときに、横一列単位にて栽培容器8を位置決め保持可能とする栽培容器位置決め保持機構11を設けるとともに、栽培容器8の蓋7を開閉して接種する種菌接種領域にて無端状のチェーンコンベアからなる搬送機構2間の間隙箇所にコンテナ9を介して栽培容器8を保持するための栽培容器底面部保持機構19とを備えて構成している。
【0062】
この栽培容器位置決め保持機構11としては、前述した第1実施例と同様に横一列単位に並んでいる栽培容器8の肩部8Aを各々保持する肩部保持機構をそれぞれ配設して構成している。
【0063】
また前記栽培容器底面部保持機構19の第2実施例においては、前記チェーンコンベアからなる搬送機構2によってコンテナ9内に収納されている栽培容器8が種菌接種領域位置に搬送されてきたときに、横一列単位にて栽培容器8が前記栽培容器位置決め保持機構11によって位置決め保持される位置関係において、その種菌接種領域の下方位置にて2列に掛け渡された無端状のチェーンコンベアからなる搬送機構2の間の間隙箇所(この実施例では2列に掛け渡されたチェーン5の間に位置した中央に相当する箇所)にコンテナ9を介して栽培容器8を下側から保持するための栽培容器底面部保持機構19を構成するローラ20が配設されている。この場合、ローラ20はチェーンコンベアからなる搬送機構2のチェーン5の搬送面位置とほぼ同等の位置あるいは若干上方に位置する高さとなるように高さ位置を設定して回転可能に設けてあり、そのローラ20をチェーンコンベアからなる搬送機構2の搬送方向に沿って連続して複数個を並べて配列しており、この第2実施例では、複数個からなるローラ20の中の最後尾と最前列とを搬送機構2となるチェーンコンベアの駆動と同期して回転駆動する駆動ローラ20Aとして形成している。
【0064】
従ってこの第2実施例においても前述した第1実施例と同様に、栽培容器8の蓋7を開閉して接種する種菌接種領域にて前記無端状のチェーンコンベアからなる搬送機構2間の間隙箇所にコンテナ9を介して栽培容器8を保持するためのローラ20、駆動ローラからなる栽培容器底面部保持機構19によって、栽培容器8の底部側をコンテナ9を介して支えることで栽培容器底面部保持機構19であるローラ20,駆動ローラ20Aの搬送保持面を基準としてコンテナ9の底面部分が支えられるためコンテナ9の変形が抑制され、これによりコンテナ9内に収納されている前記栽培容器8の傾きを抑えることができるため蓋7の開閉作動を安定にかつ確実に行うことができる。
【0065】
また栽培容器底面部保持機構19を回転可能なローラ20と駆動ローラ20Aの搬送保持面位置を前記チェーンコンベアからなる搬送機構2の搬送面位置とほぼ同一あるいは若干上方に位置してなるように構成してなることにより、たとえば栽培容器底面部保持機構19を回転可能なローラ20と駆動ローラ20Aの搬送保持面位置を若干上方に位置するように設定した場合にあってはコンテナ搬送用としての無端状のチェーン5に直接的に押圧することなく前記栽培容器底面部保持機構19の搬送保持面位置を基準として栽培容器8を収納したコンテナ9を安定状態にして下側から良好に保持することができ、これにより蓋開閉および種菌の接種動作などの一連の作動を安定して行うことができる。この際、無端状のチェーン5の搬送面位置とほぼ同じ高さ位置に設定した場合にあっては、チェーン5に加わる上側からの押圧力を軽減することができる。
【0066】
また第2実施例では、複数個からなるローラ20の中の最後尾と最前列とを搬送機構2となるチェーンコンベアの駆動と同期して回転駆動する駆動ローラ20Aとして形成したことにより、栽培容器8を収納したコンテナ9を安定状態にして載せながら送り出すことができるという効果がある。この際、複数個からなるローラ20自体を全て駆動ローラとして配設したり、そのローラ20の中の少なくとも一つをチェーンコンベア5の駆動と同期して回転駆動する駆動ローラ20Aとして形成したりしてもほぼ同様の効果を得ることができる。
【0067】
なお本発明は上述した実施例に限定されるものではなく本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能であり、実施例においては、栽培容器位置決め保持機構11として肩部押さえ機構のみを採用していたが、栽培容器の首部や胴部も同時に抑える機構を追加してもよい。また図示しないが前記栽培容器底面部保持機構19をシリンダ機構やカム機構などを介して上下動可能に設け、蓋開閉機構21および栽培容器位置決め保持機構11などの作動時において、前記栽培容器底面部保持機構19を上動移動させ、前記チェーンコンベアからなる搬送機構2の搬送面位置より栽培容器底面部保持機構19の搬送保持面位置を若干上方に位置してなるように構成することにより、コンテナ搬送用としての無端状のチェーン5に直接的に押圧することなく前記栽培容器底面部保持機構19の搬送保持面位置を基準として栽培容器8を収納したコンテナ9を安定状態にして下側から良好に保持することができ、これにより蓋開閉および種菌の接種動作などの一連の作動を安定して行うこともできる。この際、無端状のチェーン5の搬送面位置とほぼ同じ高さ位置に設定した場合にあっては、チェーン5に加わる上側からの押圧力は軽減されるものであり、搬送機構2の作動においてローラ20、駆動ローラ20Aを下方へと移動することによりコンテナ9の送りに影響を及ぼすこともない。また栽培容器底面部保持機構19として従動用のローラ20,駆動用ローラ20Aを例にして述べたが、ローラに限らずコンテナ9および栽培容器8を種菌接種領域にて支える手段として平板状のプレートや補強用の支持板などを配置しても同様の効果を得ることが可能である。
【0068】
また実施例においては、最前列に位置した横一列単位の栽培容器8を基準にして接種するために、搬送機構2によってコンテナ9を送り出しながら間欠的に移送,停止を設定する手段としてコンテナ9の前端部を基準に停止するストッパ機構10によってコンテナ9を停止するようにしていたが、たとえば前記ストッパ機構10を用いることなく搬送機構2の作動をモータの回転制御のみにて搬送機構2の停止位置を割り出すように設定してもよいものであり、また種菌の接種領域において栽培容器8を所定位置に停止する検出手段として、たとえば栽培容器8が搬送されてくる位置関係に検出センサを配置し、その検出センサにて栽培容器8を検知し、その検知信号に基づき所定の種菌接種領域に栽培容器8が到達した時点にて搬送機構2の移送を停止するようにしてもよい。
【0069】
また種菌供給機構である液状種菌噴射機構22を栽培容器8の口部位置から離脱した位置と、栽培容器8の口部上の位置との間を往復移動させる際に、実施例においては蓋開閉機構21の作動に妨げとならないように液状種菌噴射機構22に設けられた噴射ノズル32を駆動シリンダ46の作動によって案内ロッド40に沿って水平方向に往復移動可能に配設するとともに、前記栽培容器8の真上位置から栽培容器8へと接近,離反するようにエアシリンダ37によって上下方向に往復移動可能に設けて構成していたが、場合によっては液状種菌噴射機構22を水平方向に往復移動する構造のみを採用してもよいものであり、また栽培容器8の横一列単位の種菌接種領域の位置関係に合わせて栽培容器8の真上位置にて液状種菌供給機構22を上下動する構造を採用してもよいものであり、その際、蓋開閉機構21の作動に妨げとならないように設定してあればよい。
【0070】
なお前述した各実施例では、液状種菌噴射機構22からなる種菌供給機構を例にして説明してきたが、横一列単位の栽培容器に対して所定量の種菌を栽培容器内に供給する種菌供給機構として、大鋸屑や米ぬかなどを主成分とする種菌を供給するタイプのものであっても同様の効果を得ることができるものである。
【0071】
またコンテナ9内に収納される栽培容器8のサイズ変更や収納個数の変更などによって前記栽培容器位置決め保持機構11と栽培容器底面部保持機構19との取り付け位置や個数を任意に設定したり調整可能に設けてなることにより、種菌接種領域に移送されてきた横一列単位の栽培容器を所定位置に良好に保持することができ、蓋開閉および種菌の接種動作などの一連の作動を安定して行うことができる。
【0072】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明によれば、栽培容器を縦横に複数整列して収納したコンテナを搬入側から供給し、かつ前記栽培容器を間欠移送しつつ搬出側へとコンテナを搬送する複数列の無端状のチェーンコンベアからなる搬送機構と、この搬送機構により種菌接種領域に間欠移送された前記コンテナ内の栽培容器の蓋を少なくとも横一列単位で開閉作動する蓋開閉機構と、この蓋開閉機構により蓋が開放された横一列単位の栽培容器に対して所定量の種菌を前記栽培容器内にそれぞれ供給する種菌供給機構と、前記種菌接種領域に移送された横一列単位の栽培容器の肩部位置に対応して設けられた栽培容器位置決め保持機構と、前記栽培容器の蓋を開閉して接種する種菌接種領域にて前記無端状のチェーンコンベアからなる搬送機構の間の間隙箇所に前記コンテナを介して前記栽培容器を保持するための栽培容器底面部保持機構とを備えてなる種菌接種装置であるため、コンテナ内に収納された栽培容器の蓋が横一列単位で、かつ所定の間隔を隔てて配設した蓋開閉機構によってそれぞれ開放され、この蓋開閉機構により蓋が開放された横一列単位の栽培容器に対して所定量の種菌が栽培容器内に種菌供給機構を介してそれぞれ供給されて接種され、その接種後に前記蓋開閉機構によって蓋が開放されている横一列単位の栽培容器の口部に前記蓋開閉機構によって蓋が閉塞されるため、栽培容器の蓋の開放時間を短く設定することができ、これにより栽培容器内に雑菌が侵入することを極力抑えることができる。
また搬送機構の間欠移送に連れて種菌接種領域に移送された横一列単位の栽培容器に対応して設けられた栽培容器位置決め保持機構によって安定した状態にて栽培容器が良好に保持される。すなわち、複数列の無端状のチェーンコンベアからなる搬送機構の間欠移送に連れて種菌接種領域に移送されたコンテナ内の横一列単位の栽培容器の肩部位置に対応して設けられた栽培容器位置決め保持機構によって、それぞれ隣り合う栽培容器の肩部箇所を各々押さえ付けて保持するとともに、栽培容器の蓋を開閉して接種する種菌接種領域にて前記無端状のチェーンコンベアからなる搬送機構の間の間隙箇所に前記コンテナを介して前記栽培容器を保持するための栽培容器底面部保持機構によって、栽培容器の底部側をコンテナを介して支えることで栽培容器底面部保持機構を基準としてコンテナの底面部分が支えられるためコンテナの変形が抑制され、これによりコンテナ内に収納されている前記栽培容器の傾きを抑えることができ、蓋の開閉作動を安定にかつ確実に行うことができる。
また接種されていない他の横一列単位の栽培容器に対して順次蓋開閉機構による蓋の開放動作,種菌供給機構による種菌の接種動作,蓋開閉機構による蓋の閉塞動作および栽培容器を所定位置に保持する栽培容器位置決め保持機構による動作の繰り返しによりコンテナ内に収納された栽培容器が横一列単位で連続して接種することができるとともに、接種後において前記搬送機構によりコンテナ内の栽培容器が搬出側へと移送される。
【0073】
また請求項2の発明では、請求項1において、前記栽培容器底面部保持機構として、前記種菌接種領域に位置するコンテナ内の栽培容器の底面部分を受けるための回転可能なローラによって形成するとともに、このローラによる搬送保持面位置を前記チェーンコンベアからなる搬送機構の搬送面位置とほぼ同等の位置に設定してなることにより、コンテナの搬送時においては、搬送機構によるチェーンコンベアの搬送駆動に連れてコンテナが移送され、回転可能なローラ(従動ローラ)によってコンテナを安定状態にして載せながら送り出すことができる。また、種菌接種領域に位置したコンテナ内の横一列単位の栽培容器の肩部箇所を押さえて保持する栽培容器位置決め保持機構の作動時および蓋開閉機構による蓋の開閉作動時において、複数列の無端状のチェーンコンベアからなる搬送機構の間欠移送に連れて種菌接種領域に移送されたコンテナ内の横一列単位の栽培容器の肩部位置に対応して設けられた栽培容器位置決め保持機構によって、それぞれ隣り合う栽培容器の肩部を各々押さえ付けて保持するとともに、栽培容器の蓋を開閉して接種する種菌接種領域にて前記無端状のチェーンコンベア間の間隙箇所に前記コンテナを介して前記栽培容器を保持するためのローラからなる栽培容器底面部保持機構によって、栽培容器の底部側をコンテナを介して支えることで栽培容器底面部保持機構であるローラの搬送保持面を基準としてコンテナの底面部分が支えられるためコンテナの変形が抑制され、これによりコンテナ内に収納されている前記栽培容器の傾きを抑えることができるため蓋の開閉作動を安定にかつ確実に行うことができる。
【0074】
また請求項3の発明では、請求項2において、前記ローラを搬送機構の長手方向に沿って複数個並接してなることにより、種菌接種領域に位置したコンテナおよび栽培容器は、複数個のローラが並接して設けられた栽培容器底面部保持機構によって平面上に支えられるため、コンテナおよび栽培容器が安定状態にして下側から保持することができ、これにより蓋の開閉作動を安定にかつ確実に行うことができる。
【0075】
また請求項4の発明では、請求項1から請求項3において、前記栽培容器底面部保持機構を上動移動可能に設けるとともに、前記蓋開閉機構および前記栽培容器位置決め保持機構の作動時において、前記栽培容器底面部保持機構の搬送保持面位置をチェーンコンベアからなる搬送機構の搬送面位置とほぼ同一もしくは若干上方に位置してなることにより、前記栽培容器底面部保持機構の搬送保持面位置を基準として栽培容器を収納したコンテナを安定状態にして下側から良好に保持することができ、これにより蓋開閉および種菌の接種動作などの一連の作動を安定して行うことができる。
【0076】
また請求項5の発明では、請求項2または請求項3において、前記ローラの少なくとも一つを前記チェーンコンベアからなる搬送機構の駆動と連動して回転駆動する駆動ローラとして形成してなることにより、コンテナの搬送時において、搬送機構によるチェーンコンベアの搬送駆動に連れてコンテナを移送するとともに、回転駆動可能な駆動ローラによってコンテナを前記チェーンコンベアの駆動と同期させて駆動することにより、栽培容器を収納したコンテナを安定状態にして載せながら送り出すことができ、初期の目的を達成することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す種菌接種装置の全体構成概要図である。
【図2】図2は、図1の種菌接種装置の主要部を示す正面図である。
【図3】図3は、図2の種菌接種装置の蓋開閉機構と種菌供給機構の動作状態を示す要部の正面図である。
【図4】図4は、図3の種菌供給機構の噴射ノズルを栽培容器側に向けて下動した状態を示す要部の正面図である。
【図5】図5は、種菌供給機構を栽培容器側に向けて移動した後、噴射ノズルより液状種菌を噴射した状態を示す要部の正面図である。
【図6】図6は、図2に対応する栽培容器位置決め保持機構と栽培容器底面部保持機構との主要部を示す正面図である。
【図7】図7は、図6に対応する栽培容器位置決め保持機構の主要部を示す平面図である。
【図8】図8は、図6に対応する栽培容器位置決め保持機構と栽培容器底面部保持機構との主要部を示す側面図である。
【図9】図9は、図8における栽培容器位置決め保持機構の動作状態を示す側面図である。
【図10】図10は、図2に対応する蓋閉塞時における種菌接種装置の主要部を示す左側面図である。
【図11】図11は、図2に対応する蓋閉塞時における種菌接種装置の主要部を示す右側面図である。
【図12】図12は、図5に対応する種菌供給機構の噴射ノズルによる液状種菌の噴射状態を示す要部の左側面図である。
【図13】図13は、図2に対応する蓋開閉機構の主要部を示す側面図である。
【図14】図14は、図13の蓋開閉機構における可動挟着部材の作動状態(蓋挟着状態)と栽培容器位置決め保持機構および栽培容器底面部保持機構の概要を示す側面図である。
【図15】図15は、図14の蓋挟着状態から栽培容器の蓋を取り外した状態と栽培容器位置決め保持機構および栽培容器底面部保持機構の概要を示す要部の側面図である。
【図16】図16は、最前列の栽培容器を基準として液状種菌を接種している状態を示す接種工程概略図である。
【図17】図17は、第2列目の栽培容器を基準として液状種菌を接種している状態を示す接種工程概略図である。
【図18】図18は、コンテナ内の全ての栽培容器の接種工程終了後におけるコンテナ搬送状態を示す概略図である。
【図19】本発明の第2実施例である種菌接種装置の栽培容器位置決め保持機構および栽培容器底面部保持機構の主要部を示す正面図である。
【図20】図20は、図19に対応する栽培容器位置決め保持機構および栽培容器底面部保持機構の主要部を示す側面図である。
【符号の説明】
B   液状種菌(種菌)
C   培養基
1   本体フレーム
2   搬送機構(チェーンコンベア)
3   操作パネル
4   スプロケットホイール
5   チェーン
6   モータ
7   蓋
8   栽培容器
8A  肩部
9   コンテナ
10   ストッパ機構
11   栽培容器位置決め保持機構(肩部保持機構)
12   肩部押さえアーム部材
13   押さえアーム取付軸
14   L字状アーム
14A  長穴
15   支軸
16   連結ロッド
17   駆動シリンダ(駆動手段)
18   シリンダ支持軸
19   栽培容器底面部保持機構
20   ローラ
21   蓋開閉機構
22   液状種菌噴射機構(種菌供給機構)
23   種菌貯蔵容器
24   種菌供給管路
25   液状種菌加圧手段(コンプレッサ)
26   フィルタ
27   噴射開閉弁
28   気体加圧手段(コンプレッサ)
29   フィルタ
30   噴射開閉弁
31   電磁弁
32   噴射ノズル
33   液状種菌噴射シリンダ本体
34   ノズル固定部材
35   ノズル取付部材
36   支持プレート
37   エアシリンダ
38   シリンダ支持板
39   駒部
40   案内ロッド
41   固定挟着部材
42   可動挟着部材(挟着シャフト)
43   エアシリンダ
44   シリンダ保持板
45   リンクアーム部材(伝達移動手段)
46   駆動シリンダ(蓋開閉駆動手段、種菌供給駆動手段)
47   駆動用ロッド
48   連結用ロッド

Claims (5)

  1. 栽培容器を縦横に複数整列して収納したコンテナを搬入側から供給し、かつ前記栽培容器を間欠移送しつつ搬出側へとコンテナを搬送する複数列の無端状のチェーンコンベアからなる搬送機構と、この搬送機構により種菌接種領域に間欠移送された前記コンテナ内の栽培容器の蓋を少なくとも横一列単位で開閉作動する蓋開閉機構と、この蓋開閉機構により蓋が開放された横一列単位の栽培容器に対して所定量の種菌を前記栽培容器内にそれぞれ供給する種菌供給機構と、前記種菌接種領域に移送された横一列単位の栽培容器の肩部位置に対応して設けられた栽培容器位置決め保持機構と、前記栽培容器の蓋を開閉して接種する種菌接種領域にて前記無端状のチェーンコンベアからなる搬送機構の間の間隙箇所に前記コンテナを介して前記栽培容器を保持するための栽培容器底面部保持機構とを備えてなることを特徴とする種菌接種装置。
  2. 前記栽培容器底面部保持機構として前記種菌接種領域に位置するコンテナ内の栽培容器の底面部分を受けるための回転可能なローラによって形成するとともに、このローラによる搬送保持面位置を前記チェーンコンベアからなる搬送機構の搬送面位置とほぼ同等の位置に設定してなることを特徴とする請求項1に記載の種菌接種装置。
  3. 前記ローラを搬送機構の長手方向に沿って複数個並接してなることを特徴とする請求項2に記載の種菌接種装置。
  4. 前記栽培容器底面部保持機構を上動移動可能に設けるとともに、前記蓋開閉機構および前記栽培容器位置決め保持機構の作動時において、前記栽培容器底面部保持機構の搬送保持面位置をチェーンコンベアからなる搬送機構の搬送面位置とほぼ同一もしくは若干上方に位置してなることを特徴とする請求項1から請求項3に記載の種菌接種装置。
  5. 前記ローラの少なくとも一つを前記チェーンコンベアからなる搬送機構の駆動と連動して回転駆動する駆動ローラとして形成してなることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の種菌接種装置。
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