JP2004056404A - フィルムスキャナ - Google Patents

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Abstract

【課題】コストを抑えつつ、画像の濃度に適したスキャニング処理ができると共にフィルムに形成された傷や付着した塵埃を精度よく検出できるようにする。
【解決手段】フィルムスキャナ100の照明光学ユニット11ではハロゲンランプ22から可視光及び赤外光、赤外LED21から赤外光が出射される。ハロゲンランプ22からの可視光はコールドミラー23によって反射され、赤外LED21からの赤外光はコールドミラー23を透過して、共に写真フィルム1を透過する。ハロゲンランプ22からの赤外光はコールドミラー23を透過して写真フィルム1に照射されない。写真フィルム1を透過した可視光及び赤外光はコールドミラー17で分離され、それぞれ可視光用CCD15および赤外光用CCD16に受光される。制御ユニット140は写真フィルム1の画像濃度に基づいてCCD電荷蓄積時間を制御し、赤外光用CCD16で電荷がオーバーフローしないように赤外LED21から出射される赤外光の強度を制御する。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルムに記録された画像をデジタル画像として取り込むフィルムスキャナに関する。
【0002】
【従来の技術】
写真フィルムに記録された画像をフィルムスキャナで読み込み、デジタル画像に変換するという技術が知られている。従来のフィルムスキャナでは、光源として一般にハロゲン光が用いられ、調光フィルタなどを介してこのハロゲン光をフィルムに透過させ、CCDイメージセンサによってR,G,B各色成分を検出させてデジタル画像を形成する。
【0003】
このときハロゲン光からは、R,G,B各色成分の可視光と共に赤外光が出射される。そこで赤外光がフィルムに形成された傷や付着した塵埃において乱反射するという性質を利用して、赤外光を赤外光用CCDで受光して傷や塵埃を検出して読み込んだ画像を補正するという処理が行われる。また、高濃度の写真フィルムを用いる場合は可視光の透過率が低下するため、画像のS/N比が上がるようにCCDの蓄積時間を長くするという対策が一般にとられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、赤外光は可視光と異なりフィルム濃度に関わらずほぼ一定の透過率を有するため、赤外光用CCDは強度の大きな赤外光を受光することになり、蓄積時間が長くなるとオーバーフローする恐れがある。このように赤外光用CCDがオーバーフローしてしまうと、フィルムの傷や塵埃の検出処理を適切に行うことができない。
【0005】
赤外光用CCDのオーバーフローを防止するためには、蓄積時間をコントロールできるシャッタ機能付きのCCDを採用すればよいが、シャッタ機能付きのCCDは比較的高価なためコスト面で不利になる。
【0006】
シャッタ機能付きのCCDを用いない場合には、赤外光用CCDの蓄積時間を所定値に設定することでオーバーフローを防止することができる。しかしCCDの電荷蓄積時間を例えば1.5倍など整数倍以外に変更しようとしてもCCDによる電荷の蓄積と転送とを効率よく行うことができない(詳しくは、蓄積時間を1.5倍とした場合、0.5倍の蓄積時間内に蓄積された電荷に1.0倍の蓄積時間内に蓄積された電荷とは異なる特別の処理を行わなければならない)ため、CCDの蓄積時間を整数倍に以外に変更することは現実的に不可能である。一方CCDの蓄積時間の変更が整数倍であると、所定のS/N比が得られなかったりCCDのオーバーフローが生じたりするおそれがある。したがって、特に高濃度のフィルムに対するスキャニング処理を行う際、CCDの蓄積時間を長くして画像のS/N比を上げる必要があるが、傷や塵埃の検出を精度よく行うことは困難になる。
【0007】
そこで、本発明の主な目的は、コストを抑えつつ、画像の濃度に適したスキャニング処理を行うことができると共にフィルムに形成された傷や付着した塵埃を精度よく検出できるフィルムスキャナを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1のフィルムスキャナは、可視光及び赤外光を出射する第1の光源と、赤外光を出射する第2の光源と、前記第1の光源及び前記第2の光源から出射された光を、前記第1の光源から出射された可視光及び前記第2の光源から出射された赤外光と、前記第1の光源から出射された赤外光とに分離する第1の分離手段と、前記第1の分離手段で分離されて前記フィルムに記録された画像を透過した前記第1の光源から出射された可視光及び前記第2の光源から出射された赤外光を、可視光と赤外光とに分離する第2の分離手段と、前記第2の分離手段で分離された可視光について光電変換を行うための第1の撮像素子と、前記第2の分離手段で分離された赤外光について光電変換を行うための第2の撮像素子と、前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子で行われる光電変換での電荷蓄積時間を、フィルムに記録された画像の濃度に基づいて制御するための蓄積時間制御手段と、前記第2の撮像素子で電荷がオーバーフローしないように前記第2の光源から出射される赤外光の強度を制御するための赤外強度制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0009】
上記構成によると、第1の光源から出射された赤外光は第1の分離手段により分離されてフィルムを透過せず、第1の光源からの可視光及び第2の光源からの赤外光だけがフィルムを透過してさらに第2の分離手段によって分離され、第1及び第2の撮像素子によってそれぞれ光電変換される。ここで第1及び第2の撮像素子による電荷蓄積時間は、フィルムに記録された画像の濃度に基づいて、適切な長さに制御される。またさらに、第2の撮像素子で電荷がオーバーフローしないように、第2の光源から出射される赤外光の強度が制御される。つまり、フィルムに記録された画像が高濃度のときのように電荷蓄積時間が長くなるよう制御される場合においても、スキャニング用の赤外光と可視光とを別々の光源から出射し、且つ、赤外強度制御手段によって赤外光用撮像素子で電荷がオーバーフローしないように赤外光の強度を制御することで、画像の濃度に適したスキャニング処理を行うことができると共に、赤外光によるフィルムに形成された傷や付着した塵埃の検出を精度よく行える。また、上記構成によると、オーバーフローを防止するために撮像素子をシャッタ機能付きのものにする必要がないので、コストを抑えることができる。またさらに、従来技術では不可能である電荷蓄積時間の整数倍以外の変更も可能となり、取り込んだ画像の画質を向上させることができる。
【0010】
請求項2のフィルムスキャナは、可視光を出射する第1の光源と、赤外光を出射する第2の光源と、前記第1の光源及び前記第2の光源から出射されて前記フィルムに記録された画像を透過した光を、可視光と赤外光とに分離する分離手段と、前記分離手段で分離された可視光について光電変換を行うための第1の撮像素子と、前記分離手段で分離された赤外光について光電変換を行うための第2の撮像素子と、前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子で行われる光電変換での電荷蓄積時間を、フィルムに記録された画像の濃度に基づいて制御するための蓄積時間制御手段と、前記第2の撮像素子で電荷がオーバーフローしないように前記第2の光源から出射される赤外光の強度を制御するための赤外強度制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0011】
上記構成によると、可視光及び赤外光が2つの光源から別々に出射されてフィルムを透過し、分離手段により分離されてそれぞれ別の撮像素子によって光電変換される。赤外光は可視光と異なる光源から出射されるものであり、赤外強度制御手段によって赤外光用の撮像素子で電荷がオーバーフローしないように赤外光の強度が制御されるようになっていることから、請求項1と同様の効果を得ることができる。またさらに、請求項2によると、請求項1において必須要素である第1の分離手段(第1の光源及び第2の光源から出射された光を、第1の光源から出射された可視光及び第2の光源から出射された赤外光と、第1の光源から出射された赤外光とに分離する手段)を省略できるので、より単純な構成となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0013】
先ず、本発明の第1の実施形態に係るフィルムスキャナの構成について、図1に基づき説明する。本実施形態のフィルムスキャナ100は、写真フィルム1に記録された画像をデジタル画像として取り込むものであり、フィルム供給装置110と、フィルム切断処理装置120と、スキャナ部130と、制御ユニット140とを備えている。
【0014】
スキャンニング処理に用いられる写真フィルム1は、長さや幅、コマ数は任意で、例えば素抜け部を介して複数の画像が並列された長尺のフィルムである。写真フィルム1がフィルム供給装置110に装着されると、フィルム供給装置110とフィルム切断処理装置120との間の搬送経路に沿って配置された複数のローラ対に挟持されながら、後述のスキャナ部130のフィルム搬送ユニット12へと搬送される。スキャナ部130によるスキャニング処理を終えた写真フィルム1はフィルム切断処理装置120へとさらに搬送され、フィルム切断処理装置120において所定コマ数に切断され、ピースネガとなってネガシートの袋内に収納される。
【0015】
次に、スキャナ部130の構成について説明する。スキャナ部130は、照明光学ユニット11と、フィルム搬送ユニット12と、オートフィルムマスク13と、レンズ14と、コールドミラー17と、可視光用CCD15と、赤外光用CCD16とから構成されている。
【0016】
照明光学ユニット11は、赤外光を出射する赤外発光ダイオード(以下、赤外LEDと称する)21と、可視光及び赤外光を出射するハロゲンランプ22と、可視光を反射させて赤外光のみを透過させるという特徴を有するコールドミラー23と、拡散板24とが、ランプハウス内に収納された構成となっている。コールドミラー23が図1に示すように略45度の角度をなして設置されていることから、ハロゲンランプ22から紙面右側に出射された可視光(図中実線で示す)は略直角に反射されて紙面下側へと導かれる。一方、赤外LED21から出射された赤外光(図中一点鎖線で示す)は、コールドミラー23を透過し、ハロゲンランプ22からの可視光と共に紙面下側へと導かれる。なお、ハロゲンランプ22からは可視光だけではなく赤外光も出射される(図示せず)が、この赤外光はコールドミラー23を透過して紙面右側に移動し、写真フィルム1を透過しないようになっている。換言すると、コールドミラー23によって、ハロゲンランプ22及び赤外LED21の2つの光源から出射された光は、図1において実線及び一点鎖線で示すハロゲンランプ22から出射された可視光及び赤外LED21から出射された赤外光と、図1において示していないハロゲンランプ22から出射された赤外光とに分離されている。
【0017】
コールドミラー23によって反射された可視光及び透過された赤外光は、拡散板24によって赤外光による写真フィルム1の傷や塵埃を効率よく検出できるよう適度に拡散される。拡散されない場合に比べ、適度に拡散された赤外光は写真フィルム1の表面に形成された傷や塵埃の部分において、より様々な方向に乱反射する。乱反射した赤外光は後述の赤外光用CCD16によって受光され、写真フィルム1の傷や塵埃は明瞭に検出される。
【0018】
拡散板14により拡散され、照明光学ユニット11のランプハウス外へと出射された可視光及び赤外光は、写真フィルム1を上面略垂直方向から照射する。上述したフィルム供給装置110から送出された写真フィルム1は、パルスモータ27で駆動される複数のローラ列26を有するフィルム搬送ユニット12によって、長手方向にテンションが付与されたまま所定速度で搬送されていく。
【0019】
フィルム搬送ユニット12の真下には、通過孔形成ブロック(図示せず)を有するオートフィルムマスク13が配置されている。オートフィルムマスク13は、写真フィルム1を透過した可視光及び赤外光をさらに通過孔形成ブロックに通すことでスリット光とし、後述の可視光用CCD15及び赤外光用CCD16へと導くことを可能とするものである。これにより、多数の受光素子が一方向に配列されたラインCCDである可視光用CCD15及び赤外光用CCD16によって、写真フィルム1の各コマ画像をライン毎にスキャニング処理できるようになっている。
【0020】
オートフィルムマスク13によりスリット光とされた可視光及び赤外光は、さらにレンズ14を介して、それぞれ可視光用CCD15及び赤外光用CCD16に結像される。レンズ14の下側には、図1に示すように略45度の角度をなすコールドミラー17が配置されている。このコールドミラー17は、上述の照明光学ユニット11に配置されたコールドミラー23と同様のもので、可視光を反射させて赤外光のみを透過させるという特徴を有する。したがって、レンズ14を透過した可視光及び赤外光は、コールドミラー17によって分離され、可視光はコールドミラー17により略直角に反射されて紙面左側へと導かれ、赤外光はコールドミラー17を透過して紙面下側へと導かれ、それぞれ可視光用CCD15及び赤外光用CCD16によって受光される。
【0021】
可視光用CCD15及び赤外光用CCD16は、それぞれ可視光及び赤外光を受光して、光電変換を行う。可視光用CCD15及び赤外光用CCD16の電荷蓄積時間や電荷蓄積動作は、写真フィルム1に記録された画像の濃度に基づいて、後述の制御ユニット140によって制御される。
【0022】
可視光用CCD15は、R・G・Bの各色を検出するために割り当てられた3つのCCDセンサ15a,15b,15cを備えている。各CCDセンサ15a,15b,15cの撮像面には、写真フィルム1を透過した光のうち、それぞれ赤色・緑色・青色成分のみを通過させるカラーフィルタが設けられている。これにより、各CCDセンサ15a,15b,15cがそれぞれ赤色成分・緑色成分・青色成分のみを光電変換可能になっている。一方、赤外光用CCD16は赤外光のみを受光し、写真フィルム1に形成された傷や付着した塵埃を検出するために用いられるものである。
【0023】
次に、制御ユニット140の構成について説明する。制御ユニット140は、互いに接続されたCPU41、AOM42、及びRAM43から構成されており、入力手段としてのキーボード45及び表示手段としてのモニタ46と接続されている。また制御ユニット140は、上述した照明光学ユニット11、フィルム搬送装置12のパルスモータ27、レンズ14、可視光用CCD15、及び赤外光用CCD16のそれぞれを駆動するための各ドライバ(共に図示せず)と接続されている。
【0024】
制御ユニット140におけるCPU41は、スキャナ部130の各部11,12,15,16の動作を制御する信号を生成するために様々な演算を実行し、その演算結果に応じてスキャナ部130の各部11,12,15,16のドライバに対して命令を出力する。ROM42は、CPU41で行われる演算のプログラムやそれに必要なデータを記憶している。またさらに、ROM42には、写真フィルム1に記録された画像の濃度と、画像濃度によって変化する可視光の透過率に応じて所定のS/N比が得られるように設定された電荷蓄積時間と、赤外光用CCD16において電荷がオーバーフローしないような電荷蓄積時間に応じた赤外光強度との関係を示したテーブルが記憶されている。RAM43は、キーボード45や可視光用及び赤外光用CCD15,16から得られたデータ、CPU41での演算結果などを一時的に記憶する。
【0025】
図2には、本発明の第2の実施形態に係るフィルムスキャナの照明光学ユニット111が示されている。第2の実施形態における照明光学ユニット111は、図1に示した第1の実施形態における照明光学ユニット11と比較して、ハロゲンランプ22が可視光を出射する可視発光ダイオード(以下、可視LEDと称する)25に置換されると共に、コールドミラー23が省略されている。可視LED25からは可視光のみが出射されるため第1の実施形態におけるコールドミラー23は不要となり、可視LED25からの可視光と赤外光LED21からの赤外光とは直接拡散板24へと入射される。そして可視光及び赤外光は、拡散板24によって第1の実施形態と同様に拡散され、照明光学ユニット111のランプハウス外へと出射される。第2の実施形態において、照明光学ユニット111以外の構成要素は第1の実施形態と同様のものとする。
【0026】
次いで、図3を参照しつつ、第1及び第2の実施形態のフィルムスキャナ100による処理の一例について述べていく。
【0027】
先ず、オペレータにより、写真フィルム1が図1のフィルム供給装置110に装着され、キーボード45の“スキャン”ボタンが押下される(S1;YES)。するとキーボード45からの“スキャン”ボタン押下の信号は制御ユニット140に送信され、制御ユニット140により‘プレスキャン’実行命令がスキャナ部130の各部に出力される。
【0028】
制御ユニット140の‘プレスキャン’実行命令によるスキャナ部130各部の動作を説明する。フィルム搬送ユニット12は、パルスモータ27によってローラ列26が駆動されることにより、写真フィルム1を所定速度で搬送する。第1の実施形態における照明光学ユニット11ではハロゲンランプ22から可視光が出射され、コールドミラー23に反射され、さらに拡散板24を経て、所定速度で移動する写真フィルム1のコマ画像をライン毎に順次透過していく。一方第2の実施形態における照明光学ユニット111では、可視LED25から可視光が出射され、拡散板24を経て写真フィルム1のコマ画像を透過する。写真フィルム1を透過した可視光は、オートフィルムマスク13によりスリット光にされ、レンズ14を通ってさらにコールドミラー17で反射されて、可視光用CCD15によって受光される。ここで可視光のR・G・B各色はそれぞれ3つのCCDセンサ15a,15b,15cによって検出され、各色のデータが制御ユニット140に出力される。制御ユニット140では、可視光用CCD15からのデータに基づいてコマ画像の濃度を算出する(S2)。
【0029】
写真フィルム1の対象となるコマ画像濃度が算出されると、上述した制御ユニット140のROM42に記憶されたテーブルが読み出され、算出された画像濃度に応じて所定のS/N比が得られるようにCCDの電荷蓄積時間が設定される(S3)。なお、ここで設定される電荷蓄積時間は、可視光用CCD15及び赤外光用CCD16のどちらにも共通のものとする。
【0030】
次に、ステップS3で設定された電荷蓄積時間に応じて、さらにROM42に記憶されたテーブルから、赤外光用CCD16において電荷がオーバーフローしない赤外光強度が得られる(S4)。
【0031】
以上ステップS2〜S4においてプレスキャンが実行された後、写真フィルム1は1コマ逆搬送されてから、本スキャンが実行される(S5)。なお、プレスキャンは、ステップS2〜S4で行われる画像濃度の算出やCCDの電荷蓄積時間及び赤外LED強度の設定だけでなく、本スキャンを行う前に比較的粗い画素数のコマ画像データをモニタ46に表示してオペレータに通知するものでもある。そしてオペレータはモニタ46に表示されたコマ画像を参照しつつ、R,G,B各色の色濃度調整、回転、シャープネスなどの編集を行う。後述の本スキャンで得られる画像データは、プレスキャン時に編集されたデータに基づいて、編集されることになる。
【0032】
本スキャンにおいて、第1の実施形態の照明光学ユニット11ではハロゲンランプ11及び赤外LED21から、第2の実施形態の照明光学ユニット111では可視LED25及び赤外LED21から、それぞれ可視光及び赤外光が写真フィルム1の上面から略垂直に照射される。このとき赤外LED21から出射される赤外光は、ステップS4で設定された赤外光強度となるよう、制御ユニット140により制御されている。
【0033】
照明光学ユニット11,111のランプハウス外へと出射された可視光及び赤外光は、写真フィルム1を透過し、オートフィルムマスク13によりスリット光とされ、レンズ14により結像され、さらにコールドミラー17によって互いに光路を紙面左側及び下側へと分離されてそれぞれ可視光用CCD15及び赤外光用CCD16に受光される。ここで、可視光用CCD15及び赤外光用CCD16の電荷蓄積時間は、いずれもステップS3で設定された電荷蓄積時間となるよう、制御ユニット140により制御されている。そして可視光用CCD15の各部15a,15b,15cにおいて受光されたデータは制御ユニット140に出力され、各色R・G・Bを含んだ画像データとして読み込まれる。一方赤外光用CCD16によって受光されたデータは制御ユニット140に出力され、写真フィルム1に形成された傷又は付着した塵埃として検出されて、補正処理に用いられる(S6)。
【0034】
次に、写真フィルム1の全コマ画像のスキャニング処理が終了したか否かが判断される(S7)。全コマ終了していない場合(S7;NO)、ステップS2に戻ってさらに次の1コマに対しての画像濃度算出処理が行われる。ステップS2〜S7の処理はフィルム供給装置110に装着された写真フィルム1の全コマ画像に対してスキャニング処理が終了するまで繰り返し行われ、写真フィルム1の全コマ画像のスキャニング処理が終了したと判断されると(S7;YES)、フィルムスキャナ100による処理が終了する。
【0035】
以上に述べたように、本発明に係る第1の実施形態では、ハロゲンランプ22からは可視光と共に赤外光が出射されるが、赤外光はコールドミラー23を透過して写真フィルム1を透過せず、ハロゲンランプ22からの可視光及び赤外LED21からの赤外光だけが写真フィルム1を透過する。またさらに、これら写真フィルム1を透過した後の可視光及び赤外光は、レンズ14の下側のコールドミラー17によって互いに分離され、可視光用CCD15及び赤外光用CCD16によってそれぞれ光電変換される。ここで可視光用CCD15及び赤外光用CCD16による電荷蓄積時間は、プレスキャンによって得られる写真フィルム1の対象コマ画像濃度に基づいて、制御ユニット140内のROM42に予め記録されているテーブルを参照して適切な長さに設定され、本スキャン時には制御ユニット140によって設定された電荷蓄積時間となるよう制御される。またさらに、設定された電荷蓄積時間に応じて、赤外光用CCD16で電荷がオーバーフローしないように赤外光の強度が設定され、本スキャン時には設定された赤外光強度が得られるように赤外LED21が制御ユニット140によって制御される。
【0036】
したがって、写真フィルム1の対象コマに記録された画像が高濃度のときのように電荷蓄積時間が長くなるよう制御される場合においても、スキャニング用の赤外光と可視光とを別々の光源から出射し、且つ、赤外光用CCD16で電荷がオーバーフローしないように赤外光の強度を制御することで、画像の濃度に適したスキャニング処理を行うことができると共に、赤外光を赤外光用CCD16で受光して傷や塵埃の検出を精度よく行えるようになっている。
【0037】
また、オーバーフローを防止するために赤外光用CCD16をシャッタ機能付きのものにする必要がないので、コストを抑えることができる。
【0038】
またさらに、従来技術では不可能であるCCDの電荷蓄積時間を整数倍以外に変更することも可能となり、取り込んだ画像の画質を向上させることができる。
【0039】
また、本発明に係る第2の実施形態では、照明光学ユニット111において出射される可視光及び赤外光が可視LED25及び赤外LED21の別々の光源から出射されて写真フィルム1を透過するようになっている。したがって、上述した第1の実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。またさらに、本発明に係る第2の実施形態では、図1に示す本発明に係る第1の実施形態で必須要素となる照明光学ユニット11内のコールドミラー23を省略することができるので、より単純な構成となる。
【0040】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能である。例えば第1の実施形態において、照明光学ユニット11におけるハロゲンランプ22は、メタルハライドランプなど、可視光及び赤外光を出射する光源であれば他の光源と置換されてよい。また、第1及び第2の実施形態における赤外LED21は、赤外光を出射する光源であれば、例えばハロゲンランプなど他の光源と置換されてよい。
【0041】
また、第1の実施形態における照明光学ユニット11内のコールドミラー23は、ハロゲンランプ22からの赤外光が写真フィルム1に照射されないようにしつつ、ハロゲンランプ22からの可視光及び赤外LED21からの赤外光が写真フィルム1に対して上面から略垂直方向に照射されるように導くものであれば、これに限定されるものではない。例えばコールドミラー23をコールドフィルターと置換し、ハロゲンランプ22及び赤外LED21の配置を変更することにより、上記のようにハロゲンランプ22からの可視光及び赤外LED21からの赤外光のみが写真フィルム1に照射されるように構成してよい。
【0042】
なお、第1及び第2の実施形態におけるレンズ14下方のコールドミラー17は、写真フィルム1を透過後の可視光及び赤外光を分離するものであればよく、上記コールドミラー23と同様でこれに限定されずにコールドフィルターなど他のものと置換されてよい。
【0043】
また、第1及び第2の実施形態の照明光学ユニット11,111において、拡散板24は省略されてよく、その他適宜調光フィルターなどを付加的に配置してよい。
【0044】
また、可視光用CCD15及び赤外光用CCD16はラインCCDであるとしているが、エリアCCDであってもよい。この場合、写真フィルム1を1コマ分ずつ間欠的に搬送すればよい。
【0045】
また、図3を参照して述べた第1及び第2の実施形態のフィルムスキャナ100によるスキャニング処理は一例であり、その他様々なフローが考えられる。例えばプレスキャン及び本スキャンの処理を写真フィルム1の各コマに対して行うのではなく、全コマに対してプレスキャンした後、逆搬送してから全コマ本スキャンを行うか、あるいは逆搬送しつつ最後にプレスキャンしたコマから順次本スキャンを行ってよい。
【0046】
【発明の効果】
請求項1によると、シャッタ機能付きの撮像素子にすることなくコストを抑えながらオーバーフローの問題を解消し、フィルムに形成された傷や付着した塵埃を精度よく検出できると共に、取り込んだ画像の画質を向上させることができる。
【0047】
請求項2によると、請求項1と同様の効果を得ることができると共に、より単純な構成とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るフィルムスキャナの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係るフィルムスキャナにおける照明光学ユニットの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明に係るフィルムスキャナによる処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
15 可視光用CCD(第1の撮像素子)
16 赤外光用CCD(第2の撮像素子)
17 コールドミラー(第2の分離手段)
21 赤外LED(第2の光源)
22 ハロゲンランプ(第1の光源)
23 コールドミラー(第1の分離手段)
25 可視LED(第1の光源)
100 フィルムスキャナ
130 スキャナ部
140 制御ユニット(蓄積時間制御手段、赤外強度制御手段)

Claims (2)

  1. 可視光及び赤外光を出射する第1の光源と、
    赤外光を出射する第2の光源と、
    前記第1の光源及び前記第2の光源から出射された光を、前記第1の光源から出射された可視光及び前記第2の光源から出射された赤外光と、前記第1の光源から出射された赤外光とに分離する第1の分離手段と、
    前記第1の分離手段で分離されて前記フィルムに記録された画像を透過した前記第1の光源から出射された可視光及び前記第2の光源から出射された赤外光を、可視光と赤外光とに分離する第2の分離手段と、
    前記第2の分離手段で分離された可視光について光電変換を行うための第1の撮像素子と、
    前記第2の分離手段で分離された赤外光について光電変換を行うための第2の撮像素子と、
    前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子で行われる光電変換での電荷蓄積時間を、フィルムに記録された画像の濃度に基づいて制御するための蓄積時間制御手段と、
    前記第2の撮像素子で電荷がオーバーフローしないように前記第2の光源から出射される赤外光の強度を制御するための赤外強度制御手段とを備えていることを特徴とするフィルムスキャナ。
  2. 可視光を出射する第1の光源と、
    赤外光を出射する第2の光源と、
    前記第1の光源及び前記第2の光源から出射されて前記フィルムに記録された画像を透過した光を、可視光と赤外光とに分離する分離手段と、
    前記分離手段で分離された可視光について光電変換を行うための第1の撮像素子と、
    前記分離手段で分離された赤外光について光電変換を行うための第2の撮像素子と、
    前記第1の撮像素子及び前記第2の撮像素子で行われる光電変換での電荷蓄積時間を、フィルムに記録された画像の濃度に基づいて制御するための蓄積時間制御手段と、
    前記第2の撮像素子で電荷がオーバーフローしないように前記第2の光源から出射される赤外光の強度を制御するための赤外強度制御手段とを備えていることを特徴とするフィルムスキャナ。
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